建機
2021/12/28
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建機とは??何なのかご存知でしょうか??
建機と重機の違い…わかりますか??
重機を取り扱っている会社に身を置いていると、
「建機」と言うお客様と「重機」というお客様がいらっしゃいます。
どちらで発音しても同じ意味にはなるのですが、どのように使い分けるべきなのでしょうか。
今回は「建機」の歴史を詳しく追いながら
「重機」と、どう違うのか見ていきたいと思います。
建機・重機とは
・建機とは
建機とは「建築機械」の略で、
土木・建設工事などの作業に使用される作業機械全般のことをいいます。
大きさも機能も様々で、自走する車両だけでなく、大型の固定式機械や手持ちの小型機械も含まれます。
・重機とは
重機は、土木・建設工事などに使用される動力機械です。
自走する車両で、オペレーターが乗り込んで操作するのが一般的です。
ディーゼルエンジンで動くものが多く、足元が無限軌道になっているものもあります。
・ざっくり分けると…
土木・建設現場等で使用される固定式機械は「建機」
土木・建設現場で使用される自走式の車両や無限軌道のものが「重機」
ということになります。
ここからは「建機」について実際の歴史を追っていきたいと思います。
建機の歴史
建設機械とは建設用の道具が進化したものです。
古くから存在はしていましたが、今で言う「機械」という感じになるのは18世紀の蒸気機関の発明以降になります。
建設機械の歴史は紀元前3500年ごろまでに遡ります。
メソポタミアでは農地に外部から水を供給する灌漑(かんがい)工事が始まっています。
しかし、機械としての原型となり始めるのは16世紀頃からで、
海底の土砂を掬い上げ、掘り下げる浚渫(しゅんせつ)工事用の機械が考案されます。
このころから大掛りな装置になっていきますが。動力はまだ馬や人に頼んでいました。
前回のブログでも取り上げた、最初の機械動力となる蒸気機関は
17 世紀末に鉱山用の揚水ポンプとして生まれました。
さらに、1781年にワットの蒸気機関が発明され、あらゆる機械に利用されるようになりました。
18世紀末には浚渫機械の動力として蒸気機関が利用され、
19 世紀に入り小型高圧力の蒸気機関が開発されると、陸上建設機械に利用されるようになり、蒸気クレーン、蒸気掘削機等が登場してきます。
その後、内燃機関の発明によって建設機械はさらに進化し現代につながります。
現在では、自動化・情報化を機会に取り入れようとする新しい革命が始まっています。
バケットラダーエキスカベータ
バケットラダー式掘削機は、1734 年に馬力を利用した浚渫用がアムステルダムで出現しました。
1860年代に入ると、蒸気バケットラダー浚渫船が普及します。
初の全旋回ショベルは、1884年にマンチェスタ運河工事に利用されました。
その一方で、陸上では1860年になって実用化され始めます。
日本では、明治3年にバケットラダー式浚渫船が輸入され、安治川の浚渫に利用されました。
ラダーエキスカベータは明治30年の淀川改修工事利用され、
軌道トロッコと合わせて定番機械として昭和30年まで活躍することになります。
ショベル系掘削機
実は1500年頃、水路工事に従事したレオナルド・ダ・ ヴィンチが運河掘削機を考案しています。
最初の蒸気ショベルは、1838年に開発、蒸気クラムシェルは、1896年に2本チェーン式のものが開発されます。
初の電気ショベルは1903年に開発され、1912年に初のクローラ式パワーショベルが生まれました。
以降、各国でガソリンエンジン式ショベルの開発が進み
日本には、1961年に新三菱重工が国産化を行いました。
海外からの技術導入を行ったため、有名な話ではありますが商標である「ユンボ」がバックホーの代名詞となりました。
因みにユンボは子象の愛称だそうで、ジャンボ (大象)のユンボ(小象)の意味だそうです。
トラクタ
トラクタは、1859年に農業用移動式蒸気機関に減速機を搭載し、
チェイン駆動で自走式に改良、1862~63年に製品化されます。
クローラ式トラクタは、実機が1869年に初めて製造されます。
1904年には、Holt社(Caterpillar社の前身)が車輪をクローラに変更し現在でも馴染み深いキャタピラーが生まれました。
まとめ
現在利用している建機はメソポタミアから始まり、様々な進化を経て世の中の役にたっていることがわかりました。
自走式についての転機は、やはりキャタピラー社が開発したクローラでしょう。
現在では包括的に「キャタピラー」と呼ばれているクローラですが、現代まで技術が引き継がれ、今日においても大活躍しています。
ここまでの歴史を見てきた結果、一般的に「建機」と呼ばれている大型の機械からどんどん小型化し「重機」となったことが伺えます。
そのため、「建機」の方が広い範囲を指している言葉で、
「重機」はその言葉の中に含まれると考えても差し支えないでしょう。
ただ実際には、あまり区別せずに使っている場合が多いため雑学程度に留めておくといいのかもしれませんね。
※参考文献
history.pdf (yamazaki.co.jp)