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ホイールローダーに必要な資格・免許は?取得にかかる費用や講習時間についても解説

ホイールローダー

2022/09/29

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ホイールローダーに必要な資格・免許は?取得にかかる費用や講習時間についても解説

除雪でも大活躍!ホイールローダーの資格・免許の種類と費用、講習について徹底解説

ホイールローダーはタイヤショベルとも呼ばれ、タイヤ走行と前方に備えたバケットが特徴の建設機械です。バケットを使って「すくう」ことや「持ち上げる」ことを得意とし、ダンプトラックへの積み込み作業や運搬だけでなく、除雪作業でも活躍しています。

足回りはクローラー(キャタピラー)ではなくタイヤなので、スムーズで高機動な移動と公道走行も可能です。タイヤは高強度のものが採用されているので、不整地などの悪路面でもパンクの心配はありません。

しかし、ホイールローダーを運転・操作するには法令で定められた資格と免許が必要です。そこで、この記事ではホイールローダーに必要な「作業資格」と「運転免許」について解説します。

ホイールローダーの資格は「特別教育」「技能講習」の2種類に分類されている

ホイールローダーで作業をする場合には、定められた時間の教育や講習を受ける必要があります。

ホイールローダーは法令上では、車両系建設機械(整地・掘削)として分類されているので、車両総重量によって必要資格が分かれています。

具体的には、運転しようとするホイールローダーの機械質量が3トン未満は「特別教育」、3トン以上の場合は「技能講習」を受講することになりますが、特別教育、技能講習共に満「18歳以上」であることが受講条件です。

これらの資格は1つの資格に対し、適用される建設機械が複数あります。例えば、ユンボを運転するため、以前に資格を取得したという方は、ホイールローダーなどの機械質量に応じた建設機械を運転することができます。

また、ホイールローダーはタイヤ走行なので公道を移動することが可能ですが、公道走行をする際には各種免許が必須です。

つまり、ホイールローダーには作業をするための「操作資格」と走行、移動をするための「運転免許」の2種類の取得は必要になるということを覚えておきましょう。

小型車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育

事業者は、機械質量が3トン未満の車両系建設機械のうち、「整地・運搬・積込み用」及び「掘削用」の機械で動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く)の業務に労働者を就かせるときは、安全又は衛生のための特別な教育をしなければならないことが義務付けられています。

機械質量3トン未満のホイールローダーで作業するためには、小型車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)の運転の業務にかかる特別教育を受講する必要があります。「小型車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」といった学科講習と実技講習があり、計13時間(2日間)以上の講習を受けることで資格を取得できます。
科目 教育時間
【学科】
走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 3時間
作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 2時間
運転に必要な一般事項に関する知識 1時間
関係法令 1時間
【実技】
科目 教育時間
走行の操作 4時間
作業のための装置の操作 2時間
主な対象機会は車両系建設機械(整地用等)のうち、機械質量3トン未満のホイールローダー・ブルドーザー・トラクターショベル及びドラグ・ショベルなどです。

3トン以下の車両系建設機械を操作できる特別教育は、企業などの事業所や、都道府県にある労働局長登録機関などで実施しています。こちらは安全衛生特別教育規定で規定された12時間の履修が必要です。

車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習

機械質量3トン以上の車両系建設機械(整地等)の運転作業に従事する方は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければならないことが義務付けられています。

機械質量3トン以上のホイールローダーで作業するためには、車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)運転技能講習を受講する必要があります。「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」など、最大で計38時間(6日間)の講習を受け、修了試験に合格することで資格を取得することができます。特定の資格を取得していることで、一部の科目受講が免除されます。

【18時間】
自動車運転免許を保有せず、機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)運転特別教育終了後に6ヵ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要)

【14時間】
つぎのいずれかに該当する方
・大型自動車運免許保有者
・不整地運搬車運転技能講習修了者
・普通、準中型、中型、大型自動車いずれかの運転免許を保有し、つぎのいずれかに該当する方
・機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)、または(解体用)運転特別教育修了後に3ヶ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要)
・機械質量1トン未満の不整地運搬車運転特別教育終了後に3ヶ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要)

【38時間】
いずれにも該当しない方
科目 教育時間
【学科】
走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 4時間
作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 5時間
運転に必要な一般事項に関する知識 3時間
関係法令 1時間
【実技】
走行の操作 20時間
作業のための装置の操作 5時間

この資格の主な対象機会は、4輪駆動のホイールローダーを含むトラクタショベルやブルドーザー。ドラグショベル、スクレーパー、ドラグライン、モーター・グレーダー、スクレープ・ドーザー、クラムシェル、トレンチャー、パワーショベル、バケット掘削機、ずり積機です。

3トン以上の車両系建設機械の運転に必要な技能講習の講習項目や時間数は講習規則によって定められ、基本的には合計38時間の学科講習と実技講習が必要になります。

車両免許も必要

ホイールローダーを運転・操作するには3トン未満の場合、小型特殊免許が、それ以上ですと大型特殊免許が必要です。

特殊自動車の免許の取得受験は、両眼0.7以上、片眼0.3以上、視野150以上、日常会話レベルの聴力に加え、大型特殊免許は満18歳以上、小型特殊免許の場合は満16歳以上の年齢条件を満たしていないといけません。

小型特殊自動車免許

小型特殊自動車とは運転免許の区分のひとつで、フォークリフトや除雪車、農耕トラクター、コンバインなど特殊な装備を持つ自動車のことを言います。そして、それらの特殊小型自動車を運転するための免許が小型特殊自動車免許です。また、小型特殊免許を取得していなくても、普通二輪免許以上の免許を所有していると小型特殊自動車を運転することができます。

【小型特殊自動車を運転できる運転免許】
小型特殊免許
大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、大型特殊免許、大型二輪免許、普通二輪免許

小型特殊自動車の定義と種類については道路運送車両法施行規則第二条別表第1で以下のように定められています。
工場・作業所などで使用する小型特殊自動車
工場、作業所などで使用する特殊な構造を持つ車両で、「車両の長さ4.7m以下、車両の幅1.7m以下、車両の高さ2.8m以下、最高速度時速15km以下」の条件を1つでも超えた車両は大型特殊自動車に分類されます。

② 農耕作業用の小型特殊自動車
農耕作業用の小型特特殊自動車とは「農耕トラクター、農業用薬剤散布車、刈取脱穀作業車、田植機及び国土交通大臣の指定する農耕作業用自動車」など農耕作業用車両で乗車装置があり、最高速度が時速35km未満のものが該当します。
特殊自動車とは、工事や道路整備、農耕用などの特定の業務に置いて使用する車両を指します。具体的には以下のような車両があります。

【特殊な構造を持つ車両の種類】
フォーク・リフト、フォーク・ローダ、ショベル・ローダ、タイヤ・ローラ、ロード・ローラ、グレーダ、ロード・スタビライザ、スクレーパ、ロータリ除雪自動車、アスファルト・フィニッシャ、タイヤ・ドーザ、モータ・スイーパ、ダンパ、ホイール・ハンマ、ホイール・ブレーカ、ホイール・クレーン、ストラドル・キャリア、ターレット式構内運搬自動車、自動車の車台が屈折して操向する構造の自動車、国土交通大臣の指定する構造のカタピラを有する自動車及び国土交通大臣の指定する特殊な構造を有する自動車(林内作業車、原野作業車、ホイール・キャリア、草刈作業車等)

最高時速が時速35km以上の農耕作業用自動車は、大型特殊自動車に分類されます。

小型特殊自動車の免許の交付には実技は必要なく、適正検査と学科試験に合格すれば交付されます。学科の試験問題は一般的な交通ルールを含む48問出題され、うち文章問題が46問(1問1点)、イラスト問題が2問(1問2点)出題されます。50点満点で45点以上合格取れば合格です。

大型特殊自動車免許

大型特殊免許とは、ホイールローダーやクレーン車などの特殊な大型自動車で行動を走行するために必要な免許です。普通免許と同じように第一種と第二種がありますが、通常は第一種の方を取得します。

第二種では、キャタピラー付車両などで客を乗せて旅客営業をすることができますが、現在国内には第二種免許が適用されている車両は存在しません。第二種を取得している方は、フルビット免許証と呼ばれる、すべての免許区分が記載された免許証の完成を目指しているケースがほとんどです。

大型自動車免許を取得すると、以下の免許区分の車両で行動を走行させることができます。

・大型特殊自動車
・小型特殊自動車
・原動機付自転車(原付)

上記の車両に該当するのは以下の条件を満たす特殊自動車です。
全長 12.0m以下
全幅 2.5m以下
全高 3.8m以下
総排気量 制限なし
最高速度 制限なし
※時速49km/h以下の自主規制が有

ちなみに陸上自衛隊では、戦車を操縦するための資格として「大型特殊免許(大特車は方ピタ車に限る)」という免許も取得できます。しかし、実際の戦車の運転には、運転免許に加え、「MOS(モス)」と呼ばれる特技(自衛隊内の隊内資格)のうち戦車の操縦に必要なMOSを取得する必要があります。

大型特殊免許の取得方法には、普通免許と同じように自動車教習所に通う方法と、試験場で一発合格を目指す方法があります。教習上で取得する方法でも路上教習や仮免許もなく、場内コースで卒業検定をクリアするだけです。卒業検定に合格したら運転免許センターで適正試験(無免許、または小型特殊免許、原付免許を持っている人は学科試験も)を受ける必要があります。

取得日数は、学科22時間、技能12時間の教育が必要ですが、普通免許を取得している方なら学科は免除され、技能講習は最短6時間(最短4日ほど)で済むでしょう。教習にかけられる期間は3ヶ月までです。

資格・免許の取得にかかるコストは?

それぞれの資格取得にかかる費用相場を表にして記載しておきます。以下の費用は受講料金や試験料金以外に、テキスト代や発行料金や手数料なども全て足した額になります。取得にかかる費用は各教習所やコースなどによって異なるので、申し込みの際に確認しましょう。
小型車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育 約5万円
車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習 約2万円

小型特殊免許の取得費用
受講料 1,500円
交付手数料 2,050円

大型特殊免許の取得費用
【教習所で取得する場合の相場】
普通免許有り 8〜9万円
普通免許なし 16〜17万円

【試験場で取得する場合の相場】
受験料 2,950円
試験車使用料 1,550円
免許交付料 2,050円
合計 6,550円

まとめ

ホイールローダーに必要な資格・免許は?|まとめ
ここまで、ホイールローダーに関わる資格・免許の内容と費用について解説しました。ホイールローダーは他の建設機械と同様、必要な資格は3トン以上、未満かによって異なり、公道走行には重量に適合した特殊自動車の免許が必要です。

特別教育は短期間、低コストで取得することがメリットですが、3トン未満のホイールローダーにしか適用されないという制限があります。技能講習の場合、少し費用は上がりますが、ホイールローダー以外にも取り扱える建設機械が多くあるので資格を取得しておいて損はしないでしょう。
土木作業ではユンボと並んで、需要が高い建設機械であるホイールローダーですが、除雪作業用途等で個人所有している方も多く、10年経っても半値程度で売れるので資産価値としてもかなり高いです。

しかし、資格や免許を持っているからといっても勝手に公道を除雪することは道路交通法違反となります。除雪作業は警察署などに道路使用許可、または簡単な作業である場合は作業届出を申請する必要があるので注意しましょう。

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    2022/11/16

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ホイールローダーは、車体サイズと重量によって運用可能な能力が分かれているので、どのような目的で使用するのかを明確にする必要があります。一般的には約1トンから30トンまでのものが使用されていますが、鉱山などでは最大で50トンクラスの大型ホイールローダーも存在します。 買取市場では、小回りが利くホイールローダーとして、小型のものや機械質量3トン未満のミニホイールローダーが人気です。これらは、金額的にも通常のホイールローダーに比べ安価なため、市場に最も多く出回っています。 基本的に装輪式であるホイールローダーはゴムタイヤで走行するため、ブルドーザーやトラクターショベルと比べると馬力は低いですが、それでも不整地や舗装路面も走行できる機動性もあるため、こちらの方が使用頻度は高い機種と言えるでしょう。 ホイールローダーの中古販売価格 ホイールローダーに限らず、中古重機はさまざまな要素で価格が大きく変動します。そのため、購入を検討する場合は相場のチェックが重要です。ある程度の予算を決定し、相場が近い機種をいくつか探すのが一般的でしょう。 では、ホイールローダーの相場とはどのように決まるものなのでしょうか?ホイールローダーの販売価格は、機種だけでなく年式、稼働時間、ホイールローダーの状態といった要素で変動します。 アワーメーターは稼働時間を表すメーターですが、この稼働時間で機械のダメージを確認することが可能です。基本的には、稼働時間が長ければ長いほど重機の劣化は激しく、ダメージを受けているということになります。 そのため、アワーメーターの数値が10,000を超えるものに関しては、価値が大きく下がるのでよく見極めてからの購入をお勧めします。 また、キャビンのタイプかキャノピータイプかという部分でも価格変動が生じます。通常キャビンタイプの方が需要の高い傾向にあるので値が付きやすく、ガラス仕様やヒーター・エアコンの有無でさらに価格は上昇します。 ホイールローダーは新車の場合ですと価格は数千万円で、除雪などに使用する中小型ホイールローダーでも新車は500万円以上と高価です。しかし、中古品は多く流通しており、価格は車体のサイズにもよりますが、大型のホイールローダーならば中古でも500〜1,000万円になります。個人で所有するにはやはり高価な部類でしょう。 個人商店などで使用されているホイールローダーは、300万円前後の中古車が比較的多いですが、ホイールローダーをはじめとした建設機械は、大切に扱えば長く使用できるので、程度の良い中古車両ならば十分に活躍してくれるはずです。 「所有は難しいがホイールローダーを使用したい」という方はレンタルも有効で、建設機械リース業者で豊富な種類を取り扱っています。レンタルの価格は車体サイズにより異なりますが、1日1万円程度でレンタルすることが可能で、マンスリープランといった1ヶ月使用できるコースもあります。 中古ホイールローダーはおよそ50万円前後から500万円前後が相場と言われており、流通量の多いバケット0.4㎥サイズで100万円〜300万円程度となっていますが、除雪作業などにも使用されるため、購入する時期によっても相場が異なるので注意してください。 以下にバケットサイズごとの相場目安をまとめたのでご参照ください。 バケットサイズ(㎥) 価格相場 0.5㎥未満 ¥1,000,000~¥3,500,000 0.5㎥以上〜1㎥未満 ¥1,000,000~¥4,000,000 1㎥以上〜2㎥未満 ¥1,500,000~¥5,000,000 2㎥以上〜3㎥未満 ¥2,000,000~¥6,000,000 3㎥以上〜4㎥未満 ¥3,000,000~¥10,000,000 4㎥以上 ¥3,500,000~¥10,400,000 ホイールローダーには多種多様のアタッチメントが存在しますが、流通量の少ない珍しいアタッチメントは価格が高くなります。 フォーク類やスノープラウ、ベールクラブなどは中古市場での流通があまりないため品数を揃えている業者も少ないです。中にはアタッチメント専門の販売・買取業者もあるので、アタッチメントを探す際は、ホイールローダとは別にアタッチメント専門業車を調べてみるのも良いでしょう。 ホイールローダーなどの中古建設機市場は現在どうなっているのか 日本の重機メーカーは優秀で世界中からの人気が高いことや、手頃な中古を求める業者が多く、中古重機の市場規模は長年安定した高水準を維持していました。コロナ禍以降の2020年頃はパンデミックの影響により、中古建設機械は一時値下がり状態が続いていましたが、オークションや中古建機販売店では価格が回復し、中古市場は活況を取り戻しました。 しかし、昨今では市場全体に価格高騰の波が押し寄せてきています。特にユンボやホイールローダーといった需要の多い建設機械は、誰もが希望する低稼働で上質な機械が少なく、価格が高騰傾向にあります。それ以外にも、燃料の値上げによる輸送コストの高騰など中古建設機械の価格高騰にはいくつかの要因があります。 また、価格高騰の事態を最も深刻化させているのが、「アイアンショック」と呼ばれるほどの鋼材の原料高です。これと同時に、米国や中国の需要拡大に追いついていないことや、半導体不足により商品の値上げに踏み切るメーカーも少なくありません。 例えば、世界的な鋼材不足や物流費の上昇に伴い、コマツは2022年1月より国内向けの建設機械及びフォークリフトの全製品を対象に、販売価格を平均10%改定することを決定し値上げを実施しています。 原材料の値上げ幅が大きく、現時点でリーマンショック前の高値水準に迫っています。リーマンショック前の時期も鋼材価格は原料相場から半年から1年遅れて値上がりが始まり、リーマンで原料が暴落した後に下落した経緯をみると、まだしばらく高値傾向が続くという見方が大勢です。 タイヤショベルをはじめとしたトラクターや大型車両、作業に必要なタイヤチェーン、アタッチメント全品について、今後の状態次第でさらなる価格改定(値上げ)も予想されます。従って、需要があるのであれば機械導入や部品購入をお考えの方は早めの決断をされるのが賢明でしょう。 中古建設機械購入時に注意すべきこと 中古のメリットは、「新車に比べて低予算で買える」、「販売中止品も買うことができる」、「納車が比較的早い」ということが挙げられます。しかし、中古機械は複数箇所が摩耗していたり、購入後に思わぬ修理が発生するリスクや、新車ほどのコンディションではないというデメリットも存在します。 重機を中古で購入する際は、年式やアワメーターをまず参考にするかと思いますが、泡メーターがあまり動いていなくても、必要なメンテナンスが行われていない場合、やはり大きな修理代が発生するケースもあります。中にはアワメーターを交換しており、稼働時間より表示されている時間が少ないということも稀にあるので注意が必要です。 年式・アワメーターだけを基準にせず、機械が売り出された理由や整備状況などを販売店へ聞いてみることも大切でしょう。その機械が売り出される以前のメンテナンス記録などといった書類が販売者側でしっかり用意されているものがあれば、メンテナンス状況や修理履歴を確認することができます。 建設機械は、使えば使うほど修理のリスクは高まってきます。エンジンやポンプなどが破損すると大掛かりな修理になってしまいますが、エンジンやポンプのオーバーホール、交換などが行われている機械では、大きな修理の可能性が激減するので、修理履歴があればそれを確認できるというわけです。 また、建設機械や荷役機械、高所作業車などは労働安全衛生法により、特定自主検査を実施することが義務付けられており、公道を走る大型特殊自動車は車検も必要です。特定自主検査は、有資格者でなければ行うことができず、検査が完了している機械は、検査済標章を貼り付けることになっています。 企業には3年間の検査記録表の保管が義務付けられていますが、法定点検がしっかり行われているかは機械を見ればわかるようになっているので、きちんと毎年検査が行われていたのかを確認しましょう。 ・メンテナンス記録簿…販売店のオプションなどで法律義務以外の点検や修理をしたことを証明する書類です。 ・特定自主検査(年次点検)記録表…法律に基づいた検査(ホイールローダーの場合1年に1回)を行ったことを証明する書類です。 これらの書類は「メンテナンスをしっかり行ってきた証明」と「これまでの重機の状態の証明」になるものなので、なるべく記録が揃っている機械を選ぶと購入後の故障リスクを掴むことができます。 公道を走れる機械を探しているのであれば、車検についての確認も忘れずに行いましょう。特に建設機械に関しては、車検に慎重にならなければなりません。建設現場や施設内作業においては、車検有り無しに関わらず建設機械を使用することができるため、写真上はナンバーがついていても車検が切れているという事もあります。 車検に必要な書類を出せないというケースや車検を受験するには、大きな修理代がかかる場合もあるので、「車検が受験できる機械なのか」、「車検に必要な書類は用意してくれるのか」、「車検が受験できるようになるにはどれほどの修理が必要なのか」を確認しておくと安心でしょう。 中古建設機械は実機を見た上で購入することが不可欠です。エンジンオイルや冷却水、油漏れの有無、外装の状態など機械全体の現状を確認することはもちろんのことですが、こうした書類関係も確認することで、購入後のリスクを軽減することができるので是非覚えておいてください。 まとめ|ホイールローダーの中古価格相場・市場について 今回はホイールローダーの価格について解説しました。要点を簡単にまとめると、ホイールローダーの価格はサイズや機械の状態、稼働時間などによって変動するということや相場は500万〜1000万円程ですが、オークションサイトでは価格が300万円程の小型、またはミニホイールローダーの流通が最も多いということです。 また、ホイールローダーはタイヤ走行なので舗装道路を走行することができますが、公道走行を伴う運用を考えている際は、本記事でも解説しているように車検の有無をしっかり確認することをお勧めします。 中古ホイールローダーは除雪でも使用できるので需要が高く、流通や取引が活発に行われている建設機械のひとつです。しかし、原材料や流通費の高騰、半導体の不足などが世界的に深刻化しており、中古市場でも価格高騰が続いています。 半導体・樹脂・鉄材・木材などの材料不足と高騰化は製造業や企業にとっても深刻で、建設機械市場だけではなく、あらゆる業種、分野に影響しています。2021年に入って材料価格が高騰した後、2022現在でも価格の上昇が続いている状態であり、このことからも2022年は間違いなく材料不足と高騰かは続くと多くの専門家が見立てているのが現状です。 ホイールローダーの中古価格相場・市場について|まとめ 今後、需要と供給のバランスが回復する可能性もありますが、世の中の経済状況や需要が大きく変わらない限りは材料価格や中古建設機械の高騰はまだまだ続くでしょう。事態が回復傾向に動いたとしても鉄鋼業界などが大きく変わるには、今後数年単位といった期間がかかりますので現状が早期に良くなるということは考えにくいです。 除雪で忙しくなる冬時期前ということや、世界情勢などの現在状況を考えると、 今のタイミングが中古ホイールローダーを購入するには最適な時期なのかも知れません。 ←中古の【ホイールローダー】を探すならトクワールド!

    2022/10/05

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  • ホイールローダーとショベルローダーの違い|似ているけど異なる重機の解説
    ホイールローダー

    ホイールローダーとショベルローダーの違い|似ているけど異なる重機の解説

    目次 ショベルローダーとホイールローダーの違いは?資格や運転方法なども異なる ホイールローダーとショベルローダーの性能の違い。特徴や運転性能を解説 まとめ ショベルローダーとホイールローダーの違いは?資格や運転方法なども異なる ホイールローダーとショベルローダーは見た目がよく似ているほか、同じローダーという名称を持っていますが、どちらの重機も構造や性能は大きく異なります。 では、ホイールローダーとショベルローダーにはどのような違いがあるのでしょうか。 例えば、ホイールローダーは前輪と後輪の中間で車体が折れ曲がる中折式で、4輪駆動の車両系建設機械です。対してショベルローダーの場合は、前輪駆動の特殊自動車であり、一般的なフォークリフトと同じ後輪操舵式です。 ショベルローダーは四輪でバケットを備えている点など、外観上はホイールローダーとよく似ていますが、このように構造や駆動方式などに大きな違いがあります。また、作業に必要な資格もまったく別物です。 そこで今回は、ホイールローダーとショベルローダーの違いについてわかりやすくまとめたので、是非参考にしていただきたいと思います。 ホイールローダーとショベルローダーの性能の違い。特徴や運転性能を解説 ホイールローダーとショベルローダーは、どちらも前方に土砂などをすくい上げるバケットを備えており、工事現場などで土砂などをダンプに積み込む作業によく使用されています。 このように、見た目や使用用途上の共通点が多く、見た目だけでは違いに気づきにくいかも知れません。 では、ホイールローダーとショベルローダーの特徴や、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。 ホイールローダーの特徴 ホイールローダーは駆動方式が四輪駆動であり、構造は前輪と後輪の間が折れ曲がる中折式という点が大きな特徴です。 ホイールローダーはバケット容量によって、小型のものからバケット容量24.0立方メートルの大型ホイールローダーまでクラス分けがされており、作業内容や規模に応じて種類を選ぶことができるのもメリットでしょう。 法令では、車両系建設機械(整地・掘削等)に分類されており、油圧ショベルよりも大量の土砂をすくうことができることから、土木作業では土砂をダンプトラックに積み込む用途や除雪作業でも活躍します。 また、ワークツールの豊富さもホイールローダーの特徴のひとつです。バケット以外にも、ものを掴める「グラップ」、重量物やパレットの運搬に便利な「フォーク」、除雪作業で活躍する「スノープラウ」や「ブレード」など、アタッチメントを付け替えることで様々な用途に使用することができます。 そのため、土木工事以外にも主に農業、畜産、林業、廃棄物処理場など幅広い分野で活躍しています。 ホイールローダーの走行性能 ホイールローダーは、四輪駆動と丈夫で大型のゴムタイヤによって、舗装されていない不整地や柔らかい土壌などの軟弱地盤、急傾斜地での走行も可能で、地面を掘り下げる能力も有しています。 また、中折式であることから車輪と後輪は一緒の軌道のため内輪差と外輪差が発生しません。そのため、狭い場所やピストンでの作業に効果的なのがメリットです。 走行最高速度は整地面で、小型のものは15km/h、中〜大型のものでは30~50km/h程度の速度が出せるものもあります。 ホイールローダーに必要な資格 ホイールローダーはバケットなどの作業装置を使用して作業をするには、教育や講習を受ける必要があります。 機械質量3トン未満のホイールローダーで作業するためには、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)の運転に係る特別教育」を受講が必要です。 「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」といった学科講習と実技実習があり、合計13時間(2日間)以上の講習を受けることで資格を取得できます。 機械質量3トン以上のホイールローダーで作業する場合は、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。 「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」など最大で合計38時間(6日間)の講習を受け、修了試験に合格することで資格を取得することができます。ただし、特定の資格を所有していることで、一部科目の受講が免除されます。 公道走行および公道上での作業運転をおこなう場合は、車両登録種別に応じて普通自動車運転免許、小型特殊自動車運転免許または大型特殊自動車運転免許も併せて必要です。 ・中折式操舵で四輪駆動の車両系建設機械 ・不整地走行、地面の掘り下げが可能 ・アタッチメントの種類が豊富 ・機械質量によって特別教育または運転技能講習が必要 ・掘削、整地、積み込みやアタッチメントの交換で様々な作業が可能 ショベルローダーの特徴 ショベルローダーは特殊自動車として定められており、労働安全衛生法においては、車両系荷役運搬機械として分類されています。 ショベルローダーの走行性能 ホイールローダーが四輪駆動であるのに対し、ショベルローダーは二輪駆動であるため、土の上といった不整地や軟弱路面の走行ができません。また、後輪操舵式なので四輪駆動かつ中折式操舵のホイールローダーとは操作時の挙動や感覚が異なります。 不整地での走行は苦手のため作業用途は限定的になりますが、工場や畜舎での荷役作業などで多く活躍しています。 ショベルローダーに必要な資格 ショベルローダーなどで最大荷重1トン以上の運転業務をおこなうには「ショベルローダー等運転技能講習」を受講する必要があります。最大荷重が1トン未満の場合は、「ショベルローダー等運転特別教育修了者」を受講することにより運転業務に着くことができます。 ショベルローダーもホイールローダーと同じく、車体の大きさなどに応じて小型特殊自動車または大型特殊自動車のいずれかに分類されます。公道走行または公道上作業をおこなう場合は、車体に応じた運転免許も必要です。 ・後輪操舵式で二輪駆動の特殊自動車 ・不整地走行、地面の掘り下げができない ・アタッチメントの種類は少ない ・最大荷重によって運転技能講習または教特別育が必要 ・地表面の資材をすくって運ぶ、積み込む作業が得意 まとめ ホイールローダーとショベルローダーの違い|まとめ ホイールロダーとショベルローダーは、どちらもホイール式で前方にバケットを備えていることから、素人にはその違いをすぐに判別することは難しいかも知れません。 しかし、ホイールローダーは車両系建設機械に分類されており、四輪駆動で中折式操舵ですが、ショベルローダーは特殊自動車に分類され、二輪駆動で後輪操舵式という点が大きく異なっており、構造上、駆動方式に違いがあります。 また、どちらも公道走行や公道上で運転作業をおこなうには、車両の大きさに応じた免許が必要ですが、ホイールローダーは機械質量、ショベルローダーの場合は最大荷重によって必要な作業資格が異なります。 ホイールローダーはアタッチメントの種類が豊富で、汎用性が高いので1台で様々な作業に使用したい人にはオススメです。ショベルローダーはホイールロダーほどアタッチメントの種類は多くなく、不整地走行や地面の掘り下げはできませんが、土の上以外の荷役、積み込み作業に特化した機械としては最適の重機でしょう。 購入をご検討の際はこの記事を参考にしていただき、2つの重機の違いや特徴をよく理解して、目的に適している機械を選択してください。

    2022/11/09

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