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「工事の種類別!最適な重機の選び方」工事内容に応じたベストな重機を紹介

建機

2025/07/16

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「工事の種類別!最適な重機の選び方」工事内容に応じたベストな重機を紹介

工事現場には多種多様な重機が活躍しています。しかし、「どの工事にどんな重機が必要なのか」と問われると、明確に答えられる人は意外と少ないかもしれません。

建設業界において重機の選定は、作業の効率や安全性、そして最終的な施工品質に大きく関わる重要な要素です。たとえば道路を整備する工事では、地盤を締め固めたり舗装材を敷いたりするための重機が必要になります。

一方で建築工事では、鉄骨を吊り上げたりコンクリートを流し込んだりする機械が主役となります。

本記事では、工事の種類ごとに使用される代表的な重機を取り上げ、それぞれの特徴や役割、どのような作業に適しているのかを解説します。
    この記事でわかること
  • 工事内容ごとの重機
  • 重機選びのポイント
  • 建機レンタルと中古重機購入

工事の種類と重機|基本的な選び方について解説

重機の選定において最も大切なのは、「目的に合った機能を持っているかどうか」という点です。現場の条件や作業内容によって、適した重機は大きく異なります。

たとえば土を掘る作業では、掘削能力に優れた油圧ショベルが最適ですが、広範囲の地面をならす整地作業ではブレードを備えたブルドーザーが最適です。

重機には汎用性の高いものもあれば、ある特定の作業にしか使えない専門性の高いものも存在します。どちらを選ぶかは、工事の内容と工程、さらには作業のスピードや精度をどこまで求めるかなどの要素を考慮して選定します。

また、現場の地形や周囲の環境、安全面への配慮も選定には欠かせません。狭い現場では小型の重機が必要になりますし、高所作業を伴う工事では、長さのあるアームや可動式の足場が搭載された車両が求められます。

このように、重機の選び方は一律ではなく、現場ごとに最適解を見つけていく必要があります。

道路工事で使用される重機

道路工事は、日々の生活や物流を支えるインフラ整備に欠かせない工事です。舗装や路面の整地など、精密かつスピーディな作業が求められるため、専用の重機が活躍します。ここでは、道路工事に使用される代表的な3つの重機について解説していきます。

ロードローラー

ロードローラーは、地盤やアスファルトの表面を締め固めるための重機です。巨大な円筒状の鉄製ローラーが前方に取り付けられ、重さと圧力によって地面を平らに固めていきます。舗装工事においては、アスファルトを敷いた直後にこのローラーで圧をかけることで、道路の強度と耐久性が向上します。

ロードローラーはローラーの種類によって、使用目的が異なります。主な種類としては、タンデムローラー、マカダムローラー、タイヤローラー、ハンドガイドローラー、コンバインローラーなどがあります。

また、振動機構を備えたモデルは地盤の深部までしっかりと転圧できるため、基礎工事にも利用されます。

モーターグレーダー

道路の表面を滑らかに整えるためには、モーターグレーダーという重機が活躍します。この重機は大型のブレードが車体の中央部に装着されており、そのブレードを使って地面を正確に削ったりならしたりします。

モーターグレーダーの特徴は、微妙な角度調整やブレードの高さ調節が可能な点です。これにより、道路の勾配やカーブを計算どおりに施工することができます。特にアスファルトを敷設する前の路盤整備、または除雪作業でも多く用いられています。

アスファルトフィニッシャー

アスファルトフィニッシャーは、道路の舗装作業でアスファルト合材を均一に敷きならすための専門重機です。ホッパーに投入された加熱アスファルトを、コンベアとスクリードと呼ばれるT字型の装置によって一定の厚さと幅で敷き詰めていきます。

このスクリード部分は温度や振動をコントロールできる仕組みになっており、舗装面を滑らかに仕上げるうえで極めて重要な役割を果たします。

アスファルトフィニッシャーの走行方式には、クローラー式とホイール式の2種類があります。クローラー式は安定性が高く厚い舗装に適し、ホイール式は移動性能に優れ小規模な道路や補修作業向きです。

建築工事で使用される重機

建築工事では、建造物を構築するため、重量物の運搬や組み立て、高所での作業が中心となります。それに伴い、作業内容に特化した重機の導入が重要となります。

コンクリートポンプ車

コンクリートポンプ車は、コンクリートを圧送するための特殊車両です。この車両はポンプ機構を搭載しており、生コンクリートを配管を通じて遠方や高所に圧送することができます。

ポンプの方式には、ピストン式とスクイーズ式があり、ピストン式は、高所や長距離の圧送に適しています。一方スクイーズ式は、小規模な現場や狭い場所での作業に適しています。

手作業では難しい高所への圧送も、ポンプ車であれば効率的かつ安全に行えるほか、コンクリートの品質を保ちながら、ムラのない施工が可能となります。

移動式クレーン

建築現場で鉄骨や大型部材を吊り上げる際には、移動式クレーンが使用されます。この重機は車体にクレーンが搭載された構造で、現場間や作業地域を自走して必要な場所に移動できるのが特長です。

特に都市部などの狭い敷地では、固定式のタワークレーンを設置できないことも多く、その代替手段として移動式クレーンが重宝されます。揚程や吊り上げ能力の高い機種も登場しており、中規模から大規模な建築工事まで幅広く対応しています。

アースオーガ

アースオーガは、地面に縦穴を掘るための専用機械です。先端に取り付けられたスクリュー状のドリルを回転させながら地中に穴を掘っていきます。

基礎工事において、杭を打ち込む前の準備作業や、電柱・標識などの設置にも使用されます。硬い地盤にも対応できる強力なモデルもあり、安定した支持力を確保するための重要な工程で必要とされます。

造成工事で使用される重機

宅地造成やインフラ整備など、土地の形状を整える工事では、大量の土砂を動かすための重機が必要になります。掘削、運搬、整地といった工程に適した機械が揃っており、それぞれの役割が明確です。

バックホウ

バックホウは、建設現場で最も多く見かける汎用性の高い重機の一つです。油圧で駆動するアームとバケットによって、地面を掘ったり、掘った土をダンプに積み込んだりすることができます。

さまざまなアタッチメントに交換することで、破砕作業やつかみ取り、杭抜き作業などにも対応できるため、造成工事だけでなく解体や配管工事でも重宝されています。

ブルドーザー

造成地で地面を押し均す作業には、ブルドーザーが活躍します。車体前面に設けられた大きなブレードで土を押し進めることで、土地の高低差を調整したり、法面を形成したりすることが可能です。

キャタピラーを装備しているため、不整地や斜面でも高い走破性を発揮し、山間部などの厳しい地形でも安定した作業が行えます。

ホイールローダー

ホイールローダーは、地面の土や砕石、雪などをバケットですくい取り、ダンプトラックなどに積み込む重機です。移動速度が速く、小回りも利くため、広い現場での土砂運搬や再配置作業に適しています。

タイヤ式であるため、舗装された場所でも地面を傷めにくいという利点もあります。積込み作業だけでなく、除雪や廃材処理にも対応できる汎用性の高さが魅力です。

重機を選ぶ上で抑えるべきポイント

重機の選定は、ただ最新機種を選べばよいというものではありません。むしろ、現場の状況や目的に合わせて最適な機種を見極める力こそが、工事全体の成否を大きく左右します。ここでは、重機選びで見逃してはならない基本的なポイントを紹介します。

現場の広さや地盤状態を確認

重機のサイズや機種を決める上で、最初に確認すべきは現場の面積と地盤の状態です。たとえば都市部の狭小地では、旋回スペースが限られるため、小型で取り回しの良い重機が求められます。

反対に、郊外の広大な造成地であれば、大型のブルドーザーやホイールローダーを投入することで作業効率を高められるでしょう。

また、地盤が軟弱な場合には、重機が沈み込んでしまう恐れがあるため、クローラー式の車両を選ぶなど、接地面積の広いタイプの機種で施工を行うことが一般的です。地質調査の結果をもとに重機の重量や足回りを調整することも、安全で効率的な作業には欠かせません。

コストパフォーマンスと作業効率を比較

工事現場では、「早く終わらせること」と「コストを抑えること」が両立できれば理想的です。しかし重機の選定においては、性能とコストのバランスを慎重に見極める必要があります。

たとえば最新機種の重機は燃費性能が高く、操作性も向上していますが、導入費用は当然高額になります。逆に古い機種は初期費用こそ抑えられるものの、燃料消費や修理コストがかさむケースもあるため、長期的に見て本当に得かどうかの検証が必要です。

作業内容が単純で期間も短い工事であれば、スペックを抑えた安価な重機で十分な場合もあります。一方で、高精度な作業や長期工事であれば、少し高くても高性能な機種を選ぶことでトータルで見たコストダウンにつながることもあります。

作業用途に適した重機を選定する

現場での作業内容に応じて、必要とされる重機も異なります。たとえば掘削が主な作業であればバックホウ、転圧が目的ならロードローラー、広範囲の整地作業が中心であればモーターグレーダーといった具合です。

中には一台で複数の作業をこなせる汎用型重機もありますが、作業ごとに特化した専用機を投入することで、安全性と作業速度の両方を確保できる場合もあります。

また、アタッチメントの変更により複数の作業に対応できる機種も多く存在します。現場の状況に応じて、そうした柔軟な使い分けが可能なモデルを選ぶのも一つの選択肢です。

環境別の重機の選び方

重機の性能は機械そのものだけでなく、使用される環境によっても大きく左右されます。地形、騒音、振動、周辺住民への配慮など、環境ごとのリスクとニーズをしっかり把握することが、最適な重機選定のカギです。

都市部・住宅街

都市部や住宅街での工事は、騒音や振動、排気ガスへの配慮が重要になります。こうした環境では、低騒音型や低振動型の重機が求められるほか、排ガスが少ない電動式やハイブリッド型の重機が重宝されます。

さらに、狭い道路や建物の隙間を通り抜けるためには、コンパクトで小回りの利くモデルでなければ対応が難しくなります。また、クレーンやポンプ車のような大型機械を使う際には、周囲の建物や電線との距離を計算し、安全確保を徹底しなければなりません。

不整地

山間部や林道、工事前の造成地など、不整地での作業には、走破性に優れた重機が不可欠です。斜面や軟弱地盤などの不整地環境では、クローラー式(キャタピラ)重機が活躍します。

足回りの接地面が広いため、傾斜地やぬかるんだ地面でも安定した走行が可能です。さらに、強い駆動力と耐久性を備えたブルドーザーやクローラークレーンがあれば、厳しい地形でも効率性と安全性を確保しながら作業を進めることが可能です。

不整地では転倒や滑落などのリスクが高いため、安全装備や姿勢制御システムが搭載された重機を選ぶことで、作業員の安全を守ることにもつながります。

湿地(軟弱地盤)

湿地帯や沼地といった泥濘地、水田などは通常の重機ですと沈み込んでしまう危険性があります。そのため、超低接地圧型のブルドーザーやバックホウなどの湿地専用のクローラーを備えた重機が求められます。

このような環境では、事前の地盤調査を徹底し、無理に重量のある機械を投入しない判断も重要です。必要に応じて仮設路盤の敷設など、補助的な対策を講じながら作業を進めていく方法も検討しましょう。

建機レンタルと中古購入のメリット・デメリット

重機を導入する際には、新車購入だけでなく、レンタルや中古購入という選択肢もあります。これらの方法にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、工事の頻度や予算によって適切な判断が求められます。

購入とレンタルの違い

購入は、自社で重機を保有し、自由に使えるのが最大の利点です。使用頻度が高い場合には、長期的なコストを抑えることができます。一方で、レンタルは必要なときだけ借りられるため、初期投資を抑えられる点が魅力です。特に一時的な工事や特殊作業では、購入よりもレンタルの方が合理的です。

レンタルのメリット・デメリット

  • メリット
    レンタルの最大のメリットは、初期費用がかからず、維持管理の手間も業者任せにできる点です。また、最新の機種や作業に応じたモデルを都度選べるため、柔軟性も高くなります。
  • デメリット
    長期間のレンタルはトータルコストが高くつく場合があり、突発的な機械トラブルで希望通りの機種が確保できないリスクも存在します。

中古購入のメリットデメリット

  • メリット
    中古重機の購入は、新車に比べて価格が大幅に抑えられる点が魅力です。工事規模が限定的で頻度が高い場合には、中古機の導入がコストパフォーマンスの高い選択となります。
  • デメリット
    デメリットとして使用年数や整備履歴によっては、故障や劣化のリスクも否定できません。信頼できる販売業者を選ぶことと、納車前の整備状況を確認することが重要です。

使用頻度が多い重機は中古購入がおすすめ

重機の導入方法には、新車購入・中古購入・レンタルといった選択肢がありますが、なかでも「使用頻度が高い重機」の場合は、一度中古購入を検討してみるのがおすすめです。

継続して何度も現場で使用される重機をレンタルで補おうとすると、レンタルコストが中古購入した場合よりも上回るケースもあります。長期的に見て、初期投資をしても回収できる見込みがある場合には、中古という選択肢は非常に合理的です。

新車と中古車の違い

新車の重機には、最新の機能や燃費性能、安全装備が標準搭載されているという大きなメリットがあります。製造元の保証がついていることも多く、万が一の不具合や故障にも安心して対応できる点が魅力です。また、見た目もきれいで、企業イメージにも好影響を与えるでしょう。

一方、中古の重機は、当然ながら年式や使用時間、整備状況によって機械のコンディションが異なります。しかし、信頼できる業者を通して整備済みのものを購入すれば、コストを抑えつつ、現場で十分に通用する性能を確保できます。

導入費用が半額以下になるケースもあり、特にバックホウやホイールローダーなど、繰り返し使う機械においては、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。

コストを抑えた重機選びのポイント

コストを抑えつつも良質な重機を手に入れるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

中古重機を選ぶ際、最初に注目したいのが「使用時間(アワーメーター)」です。これは、車で言うところの走行距離にあたりますが、この数値が少なければ少ないほど、機械の消耗度は低く、購入後も長く使える可能性が高まります。

加えて、整備記録や点検履歴がしっかり管理されているかどうかも確認しましょう。過去にどのような修理が行われたか、どれだけの頻度でオイルやフィルターが交換されていたかは、機械の健康状態を知る大きな手がかりとなります。

そして、信頼できる販売業者を選ぶことも重要です。購入後の保証の有無、部品の供給体制が整っているかなど、単なる価格だけでなく、購入後のサポート体制まで含めて判断することが、トラブルを避ける賢い選び方です。

重機の維持コストを抑える方法

重機は導入後にも維持費がかかります。燃料代、オイル交換、消耗部品の取り替え、定期点検、保管スペースの確保などが代表的なコスト項目です。

これらを抑えるためには、まず定期的な点検を怠らないことが鉄則と言われます。小さな異常を早めに見つけて対処すれば、大がかりな修理を避けられる可能性が高まるからです。

また、適切な操作を行うことで、燃費を向上させることも可能です。急な加速や無駄なアイドリングを避けるだけでも、燃料消費は抑えられます。オペレーターの技能によっても機械の劣化スピードは変わるため、操作に熟練した人材を確保することも維持コストの観点では有効な対策です。

最後に、保管場所の環境も意識しましょう。直射日光や雨風にさらされる場所に放置されると、錆や腐食の原因になり、思わぬ修繕費用が発生します。屋内または屋根付きの保管場所を確保することで、機械の寿命を大幅に延ばすことができます。

まとめ

重機は工事内容や現場環境に応じて最適なものを選ぶことが重要です。使用頻度やコストも考慮し、レンタル・中古購入を上手に活用することで、効率的かつ経済的な施工が実現できます。
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    初めての中古重機購入で失敗しないための5つのポイント

    中古重機は、種類によって金額は大きく異なりますが、1台1台はどれも高額です。 しかし、中古購入であれば、新車に比べて初期費用を抑えて導入できます。 また、新車購入よりも納車が遥かに早いため、購入後すぐに使用できると言うメリットも魅力でしょう。 しかし、中古重機は選び方を間違えると、購入を後悔してしまう結果になりかねません。特に初めての購入では、注意すべき点がいくつもあります。 そこで本記事では、中古重機の購入が初めての方向けに、中古重機の購入で失敗しないための5つの重要ポイントをご紹介します。 目次 ポイント1:重機の使用目的を明確にする ポイント2:稼働時間・年式だけに惑わされない ポイント3:整備・保証体制のある販売店を選ぶ ポイント4:必ず現物確認or動画での動作チェックを ポイント5:輸送・登録・整備費用を含めた「総額」で比較 ポイント1:重機の使用目的を明確にする 重機購入を検討した時、最初に行うべきことは具体的な目的と用途を明確化することです。重機は機種によって、掘削や運搬、整地、解体など作業用途が異なるほか、使用できるアタッチメントや機体のサイズも違ってきます。 作業用途以外にも、「使用環境」、「使用頻度」を具体的に見積もっておくことで、必要な重機の種類や性能・予算などが決まってきます。必要な性能をしっかりと明確にしておくことで、機種選びがスムーズになるほか、購入後に後悔するリスクも抑えられるでしょう。 アドバイス①狭小環境では小型建設機械が有利 都市部や住宅地など、作業スペースが限られた現場では、小回りの利く小型建設機械が活躍します。特に、ミニユンボなどの小型機は、狭い場所での掘削や整地作業に適しており、建物の隙間や塀の近くでも作業が可能です。また、軽量であることから、地面への負荷も少なく、舗装された場所やコンクリート床面でも使いやすいという利点があります。さらに、輸送や積み下ろしも比較的簡単で、移動のコストを抑えることができるのも大きなメリットです。 アドバイス②屋内環境では電動重機がおすすめ 工場や倉庫など、密閉された屋内環境では、排ガスを発生させない電動重機が最適です。従来のディーゼルエンジンでは、排出ガスや重機の騒音が問題になることもありましたが、エンジンではなく電気が動力の電動重機はこれらの課題をクリアしています。 作業員の健康面や周辺環境への配慮にもつながるなどのメリットがあり、最近では、バッテリー性能の向上により、長時間の稼働が可能なモデルも増えています。静音性も高いため、音に敏感な環境でもストレスなく使用でき、屋内・屋外双方の作業における実用性が高まっています。 アドバイス③重度の軟弱地盤では湿地式クローラーが活躍 田んぼや沼地、河川敷などの軟弱地盤では、通常のタイヤ式重機や標準型クローラーでは沈み込んでしまい、作業が困難になることがあります。こうした現場では「湿地式クローラー」の重機が活躍します。 接地面積が広く、地面への圧力を分散できるため、沈みにくく、安定した走行と作業が可能です。特に災害復旧工事や農業土木の現場などでは、湿地専用の建設機械が作業効率を大きく左右します。軟弱地盤での作業予定がある場合は、最初から湿地対応機を視野に入れておくことが重要です。 ポイント2:稼働時間・年式だけに惑わされない 中古重機を選ぶ際には、「年式」と「アワーメーター」の確認が不可欠です。年式は、重機が製造された年を表すもので、年式が新しいほど、機能性が充実している可能性が高く、重機の信頼性も高いです。 一方、アワーメーターは重機の稼働時間を示します。アワーメーターの数値が低いローアワーな重機ほど、稼働時間が短く消耗が少ないという判断ができるわけです。これらは、重機の寿命や状態を見る際の参考になりますが、重機の価値や価格に大きく影響する要素のひとつとなります。 しかし、年式や稼働時間だけで購入を判断するのは危険です。たとえ年式が新しく、稼働時間が短い重機があったとしても、以前の持ち主や販売業者がメンテナンスを怠っていた場合、状態が悪いこともあります。年式やアワーメーターの数字だけで購入を判断するのではなく、特にエンジンなど主要部の状態やタイヤの消耗具合、整備履歴などの書類もチェックすることで納得のいく重機購入に繋がります。 アドバイス①以前使われていた用途・環境も確認する 中古重機の状態を正確に見極めるには、これまで「どこで」「どのように」使用されていたかを知ることが非常に重要です。たとえば、同じバックホウでも、解体現場で使用されていたものは振動や衝撃の影響を受けやすく、内部構造や油圧系統に見えないダメージが蓄積していることがあります。 また、湿地やぬかるんだ現場で使われていた重機は、足回りやシャーシ部分に泥や水分が長期間残りやすく、腐食が進んでいるケースもあります。さらに、塩害地域や粉じんの多い過酷な現場環境での使用歴があれば、電気系統や冷却系に支障が出ている可能性もあるかもしれません。 販売店に確認すれば、前オーナーの業種や使用条件が分かる場合もあるため、購入前には必ずヒアリングしておきましょう。 アドバイス②年式の新しさだけで品質を判断しない 中古重機の年式はあくまで参考情報のひとつに過ぎません。確かに年式が新しいほど最新の機能を備えている可能性はありますが、それだけで性能や耐久性が保証されるわけではありません。重要なのは「その機械がどう使われ、どうメンテナンスされてきたか」という履歴です。 たとえば、年式が新しくても点検や整備が疎かだった場合、劣化や部品摩耗が早く進んでいる可能性があります。逆に、古くても定期点検を欠かさず、使用環境が良好だった重機は、非常に良いコンディションを保っていることもあります。中古重機の購入時は、「年式+使用履歴+整備記録」などの要素を総合的に見て判断しましょう。 アドバイス③見落としがちなチェック項目とは? 中古重機の購入時、ついエンジンやアワーメーターばかりに気を取られてしまいがちですが、細部の劣化や消耗にも注意が必要です。特に見落としがちなのが、油圧ホースの劣化やにじみ、ピンやブッシュの摩耗、キャビン内のスイッチやレバーの感触などです。また、運転席周辺のステップやグリップの摩耗具合を見ると、実際の使用頻度や使い方が推測できることもあります。足回りのガタつきや、バケットの摩耗・変形、溶接の修復跡も状態判断の大切なヒントになるのでチェックしてみてください。 ポイント3:整備・保証体制のある販売店を選ぶ 中古重機は、どれだけ状態の良い重機を見つけたとしても購入後のリスクはゼロではありません。そのため、購入後のサポートがしっかりしている販売店を選ぶことが大切です。中古重機を導入した後のアフターサービスは、その重機を長く安全に使い続けるための大切な要素になります。日々の業務で重機を安定的に稼働させるには、必要なサポート体制が整っていることが不可欠です。 アフターサービスには電話でのサポートや出張整備、部品交換など業者によってさまざまなサービスがあります。なかでも、購入後の定期点検サービスを行っている業者を探すのがおすすめです。これは、機械の状態を定期的に確認し、異常や劣化の兆候を早期に発見するためのもので、故障を未然に防ぐ役割を果たします。また、点検を通じて、部品の摩耗や油圧機構の状態を把握し、必要に応じて適切な整備を行うことができます。 また、緊急時の対応サービスも欠かせません。現場で重機が突然故障してしまった場合でも、すぐに駆けつけてくれる業者と契約していれば、作業の遅延を最小限にとどめることが可能です。特に繁忙期には迅速な対応が求められるため、信頼できる支援体制の存在は業務の安定運営において大きな支えとなります。 アドバイス①保証内容の有無と範囲をチェック 中古重機は、新品と異なり初期不良や突発的なトラブルが起きる可能性があるため、保証の有無とその内容は必ず確認すべき項目です。保証が付いている場合でも、その適用範囲や期間には大きな差があります。 具体的には「エンジン本体のみ保証」や「30日以内の初期不良のみ対応」など、条件が細かく設定されていることが多いため、契約前に詳細を把握しておきましょう。特に油圧系や電気系、駆動系のトラブルは修理費が高額になることもあるため、保証対象かどうかをあらかじめ確認することが購入後の安心につながります。保証書が発行されるか、書面で条件が明記されているかもチェックポイントです。 トクワールドでは独自の「安心サポートパック」を用意しています。 例えば、操作ミスやオーバーロード、接触や落下、さらには落雷や盗難、水害など、想定外のトラブルまで幅広くカバー。保証期間は納車日から1年間で、更新も可能です。 ただし、すべてが対象というわけではありません。タイヤやバケット、油圧ホース、フィルター類などの消耗品や、経年による摩耗やサビは対象外です。保証がどこまでカバーされるか、購入前に必ず確認しておきましょう。 アドバイス②定期点検サービスの充実度 販売店によっては、購入後の定期点検サービスを用意しているところがあります。この点検内容には、エンジンオイルの交換や油圧装置のチェック、フィルター類の清掃・交換など、重機のコンディション維持に欠かせない内容が含まれています。 点検内容が充実していれば、異常の早期発見と予防整備が可能になり、重機の寿命を延ばすことにもつながります。また、点検の頻度(半年に一度、年1回など)や、出張点検があるかも確認ポイントです。点検費用が初回無料のケースや、契約期間中は割引になるサービスを提供している販売店もあるので、購入後の維持管理まで見越したサポート体制が整っているかをチェックしましょう。 トクワールドは10,000㎡以上の自社工場を持ち、検品・洗車・整備・塗装を各専門スタッフが分業で担当しています。 さらに、1,000点を超えるアタッチメントや部品を在庫しているため、修理や交換が必要になった際もスピーディな対応が可能です。 アドバイス③販売後のフォロー体制が安心の決め手 重機は購入がゴールではなく、実際の現場で安定して稼働し続けることがもっとも大切です。そのため、販売後のフォロー体制がどれだけ整っているかが、信頼できる販売店を見極める大きな基準となります。 故障時に即日対応可能な出張修理サービスがあるか、トラブル時に専門スタッフへ直接連絡できる窓口があるか、代替機の貸し出し対応が可能かなど、緊急時の対応力があるかはとても重要です。 特に繁忙期のトラブルは工期や作業進行に大きく直結するため、迅速な対応ができるかどうかは重機稼働の安定性に大きく影響します。購入後の長い付き合いを見据え、アフターサポートに力を入れている販売店を選びましょう。 トクワールドでは、販売から整備、修理、塗装、輸送に至るまでをすべて自社一貫体制で行っています。外注に頼らないため、余計なコストや納期の遅延が発生しにくいのも特徴です。 さらに、本社には大型重機や特殊機械を実際に確認・試乗できる環境が整備されています。全国対応のスピード配送や出張買取にも力を入れており、遠方の購入者にとっても安心です。 ポイント4:必ず現物確認or動画での動作チェックを 重機選び、購入の前には、必ず実機確認を行うことをおすすめします。実機確認を行う際には、可能であれば実際にエンジンを始動して運転してみることが重要です。エンジンがスムーズに始動するか、異音はないか、などに注目してみてください。加えて、操作レバーの反応や油圧の動きなどもチェックしましょう。動作中の音や動きは、写真だけではわからない重要な判断材料になります。 また、エンジンオイルや冷却水の状態、燃料フィルターやエンジンフィルターの状態も忘れずに確認しておきましょう。オイルが黒く濁っている、冷却水の量が少ない場合、定期的なメンテナンスが実施されていない可能性があります。 他には、燃料フィルターやエアフィルターが目詰まりしていないかを確認しておくと、必要であれば交換の有無も視野に入れることができます。遠方などで難しい場合は、動画での動作確認を依頼しましょう。 アドバイス①実機確認でしかわからない操作感を確かめる 写真やスペック表だけでは分からないのが、実際の操作感です。可能であれば現地に足を運び、エンジンを始動してみましょう。エンジンのかかり具合や異音の有無、アクセルやレバーの反応、油圧の動きや振動の強さなどは、運転して初めて見えてくるポイントです。こうした“生の動き”に触れることで、重機の健康状態を自分の目と耳で確かめられます。 アドバイス②消耗品や油脂類の状況も確認 重機の状態を見極めるうえでは、消耗部品類や油脂類の確認も重要です。エンジンオイルが黒く濁っていたり、冷却水が少なかったりする場合は、適切な整備がされていなかった可能性があります。油圧ホースのにじみやゴムパーツの劣化、フィルターの詰まりなども注意すべきポイントです。あわせて整備履歴や点検記録が残っていれば、それも必ず確認しておきましょう。 アドバイス③現地に行けないなら動画確認を 遠方で実機確認が難しい場合は、販売店に動画の提供を依頼しましょう。エンジンの始動から各操作まで、動作の様子を収めた動画があれば、実機の状態をより正確に判断できます。動画の対応に丁寧さが感じられるかどうかも、販売店の信頼度を測る指標のひとつです。動画チェックでも不明点があれば、遠慮なく質問しましょう。 ポイント5:輸送・登録・整備費用を含めた「総額」で比較 重機を購入する際は、機械の本体価格だけでなく、それに付随して輸送費や手数料、整備費などが追加でかかります。重機購入前には、必要な手続きと書類を事前に把握し、重機購入の見積もりは、これらすべてを含んだ総額で提示してもらいましょう。他の販売店と見積もりで比較する際も、総額ベースで比較することが大切です。 もし、不明点があれば専門家や店舗スタッフに相談しましょう。 アドバイス①複数の業者を比較してみる 中古重機を安心して購入するには、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討する「相見積もり」がおすすめです。本体価格だけでなく、輸送費・整備費・登録費用などの内訳をしっかり比較することで、「何が含まれていて」「何が別料金なのか」が明確になります。 また、相場より極端に安い見積もりが出てきた場合には注意が必要です。安く見せかけて、後から追加費用を請求されるケースや、状態の悪い重機を売りつける悪質な業者も存在します。 信頼できる業者であれば、見積書に細かな明細が記載され、質問にも丁寧に対応してくれるはずです。不明点は必ず確認し、少しでも不信感があれば無理に契約を進めず、他の選択肢を探ることも大切です。 アドバイス②必ず総額ベースで見積もる 複数の販売店で比較検討する場合は、すべての費用を含んだ総額での見積もりを出してもらいましょう。販売店によって含まれる費用が異なるため、本体価格だけを見て安い・高いと判断するのは危険です。見積もりの内訳が明確になっていれば、不要な費用がないか、逆に必要な手続きが抜けていないかを確認することもできます。 アドバイス③輸送費の見積もりも忘れずに 重機の本体価格に加えて、大きなコストになりがちなのが輸送費(陸送費)です。 輸送費は、重機のサイズ・重量・移動距離・搬入条件によって大きく異なります。たとえば、バックホウやホイールローダークラスの中型機であれば、同一県内で1万〜5万円前後、他県への搬送で5万〜15万円前後が一般的な相場です。 大型重機になると、特殊トレーラーが必要になるため10万円を超えることも珍しくありません。また、山間部や狭い現場への搬入には別途費用が発生する場合もあります。重機の価格だけに気をとらわれず購入前には、必ず輸送費の見積もりも出してもらいましょう。 まとめ 初めての中古重機購入では、見た目や価格よりも、重機の内部も含めた状況とサポート体制などを重視することが大切です。重機選びの知識が少ない初心者は、信頼できる販売店と相談しながら進めることが、失敗しない一番の近道です。 ←アフターサービスも充実している中古重機販売のトクワールド

    #ユンボ#フォークリフト#ホイールローダー

    2025/09/17

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  • 「工事現場の環境対策!排ガス規制対応の重機とエコ施工」環境規制に適応したハイブリッド重機や電動重機の紹介
    建機

    「工事現場の環境対策!排ガス規制対応の重機とエコ施工」環境規制に適応したハイブリッド重機や電動重機の紹介

    昨今では、大気汚染や地球温暖化の原因とされる排出ガスへの対策が急務となる中、建設現場では環境に優しい「エコ施工」や、最新の排ガス規制に適合した建設機械の導入が進んでいます。 特に注目されているのが、ハイブリッド重機や電動重機といった低排出型の次世代建機です。 燃料消費量を大幅に抑えながら、高い作業効率を発揮するこれらの重機は、コスト削減と環境保全の両立を実現する鍵として注目されています。 本記事では、排ガス規制の基礎知識から、規制対応重機の種類、エコ施工の事例、そして導入が加速するハイブリッド・電動重機の最新動向までをわかりやすく解説します。 この記事でわかること ハイブリッド重機、電動重機とは 排出ガス規制とは バイブリッド重機のメリット・デメリット 目次 排ガス規制とは?現代の建設機械に求められる基準 排出ガス対策型建設機械の種類 環境に配慮した「エコ施行」の具体例 次世代の主力!ハイブリッド重機の特徴・導入効果 ハイブリッド重機のメリットとデメリット 電動重機の需要が加速!完全電動化の建機がトレンド? まとめ 排ガス規制とは?現代の建設機械に求められる基準 建設現場では、従来の「工期短縮」「安全性確保」に加え、「環境への配慮」も重要なテーマとなっています。 その中でも注目されているのが「排ガス規制」です。建設機械が発生させる排出ガスは、人体や自然環境に大きな影響を与えることから、各国で厳格なルールが定められています。 環境対策(特定特殊自動車排出ガス規制)の背景 近年、建設現場でも地球環境への配慮が強く求められるようになってきました。その中心にあるのが「排出ガス規制」です。 建設機械はディーゼルエンジンを動力源とするものが多く、NOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)といった有害物質を排出してきました。 これらのガスは大気汚染の原因となり、呼吸器疾患や地球温暖化にもつながることから、国際的な環境課題とされています。 日本では2003年に「排出ガス対策型建設機械の種類 排出ガス規制をクリアするために、建設機械メーカー各社は対応モデルの開発を進めてきました。これらの機械は「排出ガス対策型建設機械」と呼ばれ、国土交通省や自治体の補助制度、入札評価制度でも注目されています。 1次から3次規制の違いとは 日本の排出ガス規制は、段階的に厳しくなってきました。まず2003年に1次基準が導入され、その後2次、3次と進化しました。 1次規制(2003年~):PMとNOxの基準値を初めて明確化 2次規制(2006年~):より厳しいPM排出制限が追加 3次規制(2008年~):NOx・PMの削減をさらに強化。排出対策型建設機械の普及が本格化 この頃にはDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)やEGR(排気再循環)といった技術が建機に標準装備されはじめました。 4次から5次規制の特徴 その後も規制は進化し、2011年から「4次規制」、2014年から「5次規制」が始まりました。特に5次規制では、PMに加えて、PMの数(PN:Particle Number)やアンモニア排出なども評価対象となり、より包括的な環境対策が求められています。 これらの規制をクリアするために、最新機種では尿素SCRシステム(選択触媒還元)などの高度な排ガス処理技術が採用されています。 対応モデルには認証プレートが付けられており、現場でもその確認が重要視されています。 排出ガス対策型建設機械指定一覧表の活用法 国土交通省では、排出ガス対策型の建設機械をリスト化した「排出ガス対策型建設機械指定一覧表」を公開しています。本リストを確認することで、環境対応機種かどうかを一目で把握でき、自治体の公共工事入札で加点対象となる場合もあります。 企業としてもCSR(企業の社会的責任)を果たすうえで、この一覧を活用し、環境に配慮した機械選定を行うことが重要となります。 環境に配慮した「エコ施行」の具体例 単に排出ガスを抑えるだけでは、万全の環境対策とは言えません。施工そのものを見直し、省エネ・省資源を実現する「エコ施行」も重要な取り組みのひとつです。 最近ではICT技術を活用した効率化や、再生可能エネルギーの活用も進んでいます。 エコ施行とは?工事の環境負荷を最小限に 「エコ施行」という言葉は、一般的に「環境に配慮した施工」という意味で使われるもので、正式名称はありません。 具体的には、ハイブリッド重機の導入や解体工事時の分別回収の徹底など、施工時に発生する環境負荷を最小限に抑えるための工法・取り組み全般を指します。これは単に排ガスを減らすだけでなく、騒音・振動・土壌汚染・資源の使用量削減なども含みます。 例えば、重機のアイドリングストップや、省燃費運転を推進するだけでもCO₂排出量の削減が可能です。また、現場で出る廃材のリサイクルや再利用、土砂の搬出回数を減らす施工方法など、工夫次第で環境負荷は大きく改善できます。 ICT建機とBIM/CIMによる効率化と省エネ また、BIM(Building Information Modeling)やCIM(Construction Information Modeling)といった3Dデータを活用した設計・施工連携により、作業の手戻りが減り、施工全体の効率化が実現します。 低炭素型建機の導入 近年注目されているのが、CO₂排出量が少ない「低炭素型建機」です。これは従来の建機に比べて燃費性能を大幅に改善し、排出量を抑えたモデルで、国や自治体からの助成金対象となる場合もあります。 こうした建機の導入は、企業のブランド価値向上にもつながり、環境配慮型企業としてのアピール材料にもなります。 次世代の主力!ハイブリッド重機の特徴・導入効果 従来型のディーゼルエンジン建機からの転換が求められる中で、注目を集めているのが「ハイブリッド重機」です。 燃料と電力を併用するこの重機は、排出ガスと燃料消費を抑える次世代の主力機とされており、すでに多くの現場で導入されています。 ハイブリッド重機とは? ハイブリッド重機とは、エンジンと電動モーターの両方を動力源とする建設機械です。自動車業界ではすでに一般的ですが、建機でも燃費改善と環境負荷の低減を目的として導入が進んでいます。 代表的な例として、油圧ショベルではブーム下降時のエネルギーを電気に変換し、次の作業に再利用する回生システムが搭載されています。 代表的なハイブリッド重機 大手国内メーカーの代表的なハイブリッド重機を3つご紹介します。 コマツ「HB205-2」 20トンクラスのハイブリッド油圧ショベルで、世界初のハイブリッドショベルを量産化したコマツの代表機種です。ディーゼルエンジンと電動モーターを組み合わせたシステムで、従来機に比べて燃料消費量を約25〜40%削減。操作感は従来機と変わらず、環境性能と作業性能を両立。中型クラスの建設現場に最適で、燃料コストの削減に貢献できます。 日立建機「ZH210-6」 21トンクラスのハイブリッド油圧ショベルで、日立独自のハイブリッドシステム「TRIAS-HX」を搭載しています。作業速度を保ちながら、省エネ制御とエネルギー回収を両立でき、高精度な操作性が評価されています。精密作業が多い現場や、油圧ショベルの稼働時間が長い現場で効果的です。 コベルコ建機「SK80H」 8トンクラスのコンパクトハイブリッドショベルで国内初の小型クラスのハイブリッド重機です。ディーゼルエンジンとバッテリーの併用で、都市部や住宅地での低騒音・低排出施工に強みがあります。都市土木や住宅造成など、騒音・排出ガスに配慮が求められる現場で有効です。 ハイブリッド重機のメリットとデメリットメリット 燃費削減 ハイブリッド重機の最大の特長は、燃費性能の高さです。エンジンとモーターを適切に使い分けることで無駄な燃料消費を抑制し、長時間稼働する現場では大きなコストメリットにつながります。 Co2排出量の削減 燃料消費が少ないということは、それだけ温室効果ガスの排出も抑えられるということです。国土交通省や地方自治体の入札において「環境性能」が評価されるケースも増えており、ハイブリッド機の導入は企業の環境意識の高さを示すアピールポイントにもなります。 静音性の向上 電動モーターが駆動を担う場面では、騒音が大幅に低減されます。住宅地や夜間作業など、騒音対策が求められる現場では大きなメリットとなるでしょう。また、オペレーターにとっても耳への負担が軽減され、長時間の作業でも疲労が軽減されるといった副次的効果も期待されます。 デメリット 導入コストが高い ハイブリッド重機は、電動モーターやバッテリー制御システムなどの追加装備を備えているため、初期導入コストが高めです。同クラスの従来型ディーゼル重機と比較して2割〜3割程度高価になることも珍しくありません。そのため、導入にはコスト対効果を十分に検討する必要があります。 バッテリー性能の経年劣化 ハイブリッド重機には高性能なバッテリーが搭載されていますが、使用状況や経年によって蓄電性能が低下する点も留意すべきポイントです。長期的にはバッテリー交換のコストや管理体制も視野に入れた運用が求められます。 寒冷地での性能に注意が必要 一部のハイブリッドモデルでは、寒冷地や冬季作業においてバッテリー性能が低下し、モーターアシストが十分に機能しないケースも報告されています。対策として専用の寒冷地仕様モデルを選定する必要があります。 ハイブリッド重機の導入事例 ハイブリッド重機は、環境への配慮が求められる都市型工事や公共インフラ整備、ゼロカーボンを掲げる企業プロジェクトなど、さまざまな現場で導入が進んでいます。ここでは、日本国内外における代表的な導入事例をいくつか紹介し、実際に得られた効果や現場の声を紹介します。 ハイブリッド重機の導入事例:文田建設株式会社 福岡県大牟田市に拠点を置く文田建設株式会社は、公共工事や建設副産物の再資源化を行う地域密着型の建設会社です。環境保全への取り組みとして、2010年から改良土プラントを稼働させ、建設発生土や岩塊の再利用を推進してきました。 その一環として、同社は2015年にコマツのハイブリッド油圧ショベル「HB205-2」を導入。これにより、従来機と比較して燃料消費量が約50%削減されるという大きな成果を上げました。2018年にはより大型の「HB335-3」も導入され、さらに燃費効率が向上。この機種では、従来比で約3分の2の燃料で稼働可能となり、1日あたり約1万円の燃料コスト削減を実現しています。 現在では、同社のプラントにハイブリッド重機が6台稼働しており、燃費効率の高さと信頼性の高さが評価されています。文田建設の代表・文田賢一氏は、「環境対策が経営にもプラスになる。ハイブリッド導入は会社の運営を見直すきっかけになった」と語っています。 この導入事例は、環境配慮と経済性を両立させた好例であり、今後ハイブリッド重機の導入を検討する企業にとって非常に参考になるものです。 電動重機の需要が加速!完全電動化の建機がトレンド? 自動車(EV)や航空機エンジン、船舶など、内燃エンジンに依存していたあらゆるモビリティの電動化が進む中、建設機械の世界でも「完全電動化」の波が押し寄せています。 電動重機は、ゼロエミッション、低騒音といったメリットを持ち、都市部や屋内作業、トンネル工事などでその価値が高まっています。 電動重機とは?建設機械も燃料からバッテリー駆動の時代へ 電動重機とは、エンジンを搭載せず、モーターとバッテリーで駆動する建設機械です。騒音・振動が少なく、排出ガスゼロという特長を持ち、今後の主流になると予想されています。 日本や欧州では、コンパクトな電動ミニショベルやフォークリフトがすでに実用化されており、充電式バッテリーの性能向上とともに、重機の大型化も進みつつあります。 電動重機の導入が進む理由 近年、建設業界でも脱炭素化や環境負荷の低減が強く求められる中で、電動重機の導入が急速に進んでいます。その主な理由は、環境対策への対応、作業現場のニーズ変化、そして技術の進化にあります。 まず最大の要因は、CO₂や排出ガスの削減です。従来のディーゼルエンジンに比べ、電動重機は稼働時に排出ガスを一切出さないため、都市部や密閉空間(地下工事・トンネル・屋内作業)など、排気規制が厳しい現場で重宝されます。 また、騒音が非常に少ないため、住宅地や学校、病院近隣の作業でも苦情が出にくく、昼夜を問わず使いやすいという利点もあります。 加えて、燃料費の抑制やメンテナンスコストの低減も理由の一つです。 電動モーターは構造がシンプルで、エンジンオイルやフィルター交換が不要なため、保守点検の手間とコストを削減できます。初期導入コストは高いものの、長期的に見れば運用コストが低く抑えられる点が、企業にとって大きなメリットとなります。 電動重機は、国や自治体による補助金制度やグリーン調達制度の後押しもあり、ゼネコンや自治体発注工事での導入が進んでいます。 このように、電動重機の導入は単なるエコ対応にとどまらず、コスト・安全・企業イメージの向上という多方面において大きな効果をもたらしています。 電動重機の導入理由 ゼロエミッション施工:地下施設や屋内工事など、換気が難しい場所での使用に最適。 作業環境の改善:作業員の健康被害リスクが減り、近隣住民への配慮にもなる。 政府の補助金・優遇措置:電動機の導入を後押しする政策が拡大中。 SDGsや脱炭素化の流れとマッチすることから、公共事業を中心に導入が進んでいます。 まとめ 工事現場では排ガス規制に対応したハイブリッドや電動重機が注目され、省エネ・環境配慮を実現する「エコ施工」が広がっています。これらの重機は、燃費削減効果や低騒音性が特徴で、導入後のメリットも期待できます。 ←【中古重機・アタッチメントの中古販売】はこちらから

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    2025/08/01

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