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【ブームとジブの違いを紹介】ブームの構造とは? トラッククレーンなどに搭載されているブームの知識を身に付けよう

クレーン

2025/05/15

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【ブームとジブの違いを紹介】ブームの構造とは? トラッククレーンなどに搭載されているブームの知識を身に付けよう

クレーンのブームがどのような構造になっているのかご存じですか?

構造以外にも、

●「クレーンのブームってそもそも何のことを言っているんだろう」
●「ブームとジブって言葉をよく聞くけど、何が違うの?」

など、さまざまな疑問があると思います。

そこで、この記事では、建設業界に欠かせない頼もしい味方であるクレーンのブームに関する疑問や悩みを、解説していきます。

クレーンのブームの構造は、1度正しく理解してしまえば、それほど難しいものではありません。
現場で「ブームの構造はどうなっているのか分かる?」と聞かれたときに、さっと答えられたらかっこいいですよね。

また、ブームとジブは現場によって呼び方が変わっているのが現状です。自分の働いている現場と違いはあるかもしれませんが一般的なものを紹介します。

クレーンの知識を身につけたい方やクレーンについて勉強が必要な方は、ぜひ最後まで読んでください。

この記事のポイント
1.ブームとは、そもそも何かが分かる!
2.ブームとジブの違いが分かる!
3.ブームの構造がどのようになっているのか分かる!

クレーンのブームとは、そもそも何か?

まずは、クレーンのブームとは、そもそも何を指している言葉なのかを紹介します。
すでに「ブームが何かなんて、分かっているよ!」という方も、ぜひ、ご一読ください。

結論、ブームとはクレーンそのものです。ブームが無いと、クレーンの仕事である荷を吊り上げて運搬するということができません。

ブームが無いクレーンは、バケットの無いユンボのようなものです。無くてはならない存在です。

ブームは、クレーンの腕の部分

クレーンの上部本体に取り付けられている、長い棒状のものをブームと呼びます。

クレーンの上部本体には、ブーム以外にも、

●エンジン
●運転室
●駆動装置

などが、設置されています。

これらの中でも、ひと際目立っているのがブームです。「クレーンの絵を書いてください」と言われたときに、ブームの部分を描かない人はいないでしょう。
それほど、クレーンの象徴的部分になります。

ブームは、上部旋回体の一端を支点として動いており、そのことから、ブームはクレーンの腕の部分と言われています。

クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割を果たします

クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割があります。

たとえば、何か近くの物を取る場合をイメージしてください。
その場合、以下のような動きになると思います。

1.物を認識して、腕を伸ばす
2.物を手のひらで、掴む
3.腕を折り曲げて、自分の元に持ってくる

イメージできましたか?今のイメージが、そのままクレーンのブームの役割です。

クレーンに置き換えて考えると、このようになります。

1.吊り荷を認識して、ブームを伸縮する
2.ブーム先端に付いているフックで、荷を吊る
3.ブームを操作し、自分の元や別の場所に移動する

クレーンのブームは、「起伏」や「伸縮」と呼ばれる動きをすることにより、人間の腕のような動きを可能にしています。

ブームが無ければクレーンは本来の仕事ができません。それほど、大切な部分です。

ブームの役割は、「作業半径」と「高さ」の調整

画像引用元:GR-250N-1 性能表

クレーンにおいてブームは非常に重要な役割を果たします。

具体的に紹介するとブームは、

●作業半径
●高さ

この2点の調節を行い、作業をしています。

作業半径とは、作業箇所までの距離のことです。
クレーンにとって、作業半径は「何tまでの荷を吊ることができるのか?」ということに関わってくるため、非常に大切です。

人間に例えると、肩から手のひらまでの距離とイメージして頂ければ分かりやすいと思います。

高さはそのままの意味であり、ブームの先端から荷までの高さを言います。

何か障害物があり、その障害物をかわして荷を吊りたいときや遠くの荷を吊りたい場合に、高さを調整します。

クレーン作業において、高さも非常に重要な役割です。

ブームとは?ジブとは? ブームとジブの違いを紹介

次に「ブーム」と「ジブ」の違いを紹介していきます。

建設現場で働いていると、ブームという言葉とジブという言葉をよく耳にすると思います。

この2つの違いが分からず、そのままにしている方も多いのではないでしょうか?

1つ注意点として、「ブーム」と「ジブ」の使い分けは、現場によってさまざまです。
この記事では、一般的な使い分けを紹介していきます。

ブームとジブは、基本的に同じものを指す言葉

結論、「ブーム」と「ジブ」という言葉に違いはありません。どちらも基本的には同じ部分を指す言葉になります。

一般的な違いを明確にするのであれば、以下のようになります。

●ジブ:正式名称
●ブーム:現場で使われる用語

しかし、現状では、職人の方によってジブと言ったりブームと言ったりさまざまです。

それでは納得できない方もいるかもしれません。メーカーが使用しているブームという言葉の具体例を詳しく紹介します。

ブームとは、主に箱型構造ジブのことを指します

基本的にメーカーでは、ジブの中に含まれる「箱型構造ジブ」をブームとしています。

ジブの種類には、以下のようなものがあります。

●箱型構造ジブ
●トラス構造ジブ
●補助ジブ

この中の、箱型構造ジブをブームと呼んでいるということです。

ブーム(箱型構造ジブ)が、流行している理由

ブーム(箱型構造ジブ)には、3段階ブームや4段型ブームなどさまざまな種類があります。

これらのブームは、以下の利点から、今では多くの現場で活躍しています。

●組み立て不要で作業をすぐに始められる
●スペースをあまりとらずに作業できる
●ブームを任意の長さに変えることができ、臨機応変に対応できる

非常に使い勝手が良く、多くの現場で重宝されています。

ブーム(箱型構造ジブ)を搭載している主な2つのクレーン

ブーム(箱型構造ジブ)は、どのクレーンにも搭載されているというわけではありません。

そこで、ブーム(箱型構造ジブ)を搭載している主なクレーンを構造に少し触れながら、2つ紹介します。

1.トラッククレーン
2.クローラークレーン

トラッククレーン

ブームを搭載しているクレーンの中で、代表的なのがトラッククレーンになります。

そんなトラッククレーンには、3段ブームや4段ブームといったブームが搭載されています。
トラッククレーンのブームは、油圧シリンダとワイヤーロープを用いて「起伏」や「伸縮」をするタイプのブームです。

ラフタークレーン

ラフタークレーンも、ブームを搭載した代表的なクレーンの一種です。街中で見かけたことがあるのではないでしょうか?

70tほどの大型ラフタークレーンもあるため、ブームを「起伏」や「伸縮」する姿は、トラッククレーンには無い迫力があります。

ラフタークレーンは、ワイヤーロープを使わずに、油圧シリンダのみで「起伏」や「伸縮」をする方式が一般的になっています。

ラフタークレーンのブーム構造に関しても、この後詳しく解説していきます。

クレーンのブームの構造は、どのようになっている?

ブームの構造を詳しく解説します。
どのようにして、ブームが「起伏」や「伸縮」をしているのかが分かるようになります。

今回は、トラッククレーンとラフタークレーンの2パターンに分けて解説をしていきますが、その前に「油圧式」という言葉を聞いたことはありますか?

ブームの構造を理解する前に、油圧式とはどのようなものなのかを解説します。

油圧式の解説と、3つの利点

ブームの構造を理解するうえで、油圧式とはどのようなものなのかを知る必要があります。今現在、ブームは油圧式がほとんどです。

油圧式とは、「油の圧力」と「油の流量」の油圧装置を用いることにより、任意の仕事に変換させること。この仕組みを、搭載したクレーンのことを油圧式クレーンと言います。

簡単に言うと、油に圧力を加えて、機械を動かしているということです。

油圧式のメリットを3つ紹介します。

●単純構造で小型のクレーンにできる
●揺れが少なく、動作がスムーズにできる
●小さな力を大きな力に変換できる

これらのメリットから、近年では油圧式のクレーンが多く見られます。

トラッククレーンに用いられるブームの構造を解説

トラッククレーンに用いられる基本的なブームの構造について解説します。

トラッククレーンに用いられるブームは主に「3段ブーム」や「4段ブーム」になります。
「3段ブーム」や「4段ブーム」の特徴は、油圧シリンダとワイヤーロープによってブームを操作するという所です。

それを踏まえて「起伏」や「伸縮」をしているときの、トラッククレーンのブーム構造を覗いていきましょう。

起伏は、ブーム起伏シリンダを使用する

起伏は、ブーム起伏シリンダに作動油が入ることで操作できます。

両サイドにあるブーム起伏シリンダのどちらに作動油が入るかによって、ブームの上下方向が変わってきます。

具体的には、以下のようになります。
【1】ブームを上昇させる クレーンのヘッド側に作動油が入る
【2】ブームを下降させる クレーンのロッド側に作動油が入る
トラッククレーンは、これらの作業を1日に何度も行い、クレーンの高さを調整しています。

伸縮は、油圧シリンダとワイヤーロープを使用する

伸縮は、油圧シリンダとワイヤーロープを使用して行っています。
今回は、4段ブームを例にします。
【STEP1】 ブーム伸縮シリンダのヘッド側に作動油が入る
【STEP2】 2段ブーム伸縮シリンダが伸びて、2段ブームが伸びる
【STEP3】 3段ブーム伸縮シリンダが伸びて、3段ブームが伸びる
【STEP4】 3段ブームが伸びると、4段ブーム伸縮ワイヤーロープが引っ張られる
【STEP5】 4段ブームが引っ張り出されて伸びる
ブーム伸縮シリンダが伸びる方で解説しました。ロッド側に作動油が入ると、ブームは逆の順序で縮んでいきます。

1番先端のブームのみ、1つ前のブームの伸縮力を用いて、ワイヤーロープで伸縮させます。

ラフタークレーンに用いられるブームの構造を解説

次に、ラフタークレーンに用いられている一般的なブームの構造を、解説します。

ラフタークレーンに用いられているブームは主に、1本の油圧シリンダのみで伸縮をするタイプのブームになります。

前述したトラッククレーンのブームとの違いは、ワイヤーロープを使用していない点です。

伸縮をしているときの、ラフタークレーンのブーム構造は以下のようになっています。
【STEP1】 油圧シリンダが伸びて、ブームが伸びる
【STEP2】 ブームが伸びきると、油圧シリンダは停止する。ブームは、ピンで固定される
【STEP3】 油圧シリンダのみが縮み、次のブームと固定される
【STEP4】 油圧シリンダが伸びて、次のブームが伸びる
この流れを繰り返すことによって、必要なブームの長さに調整しています。

まとめ

クレーンのブームに関する疑問【まとめ】
クレーンのブームに関する疑問を解説していきました。
改めて要点をまとめると、以下のようになります。
  • クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割を持った大切な部分
  • 箱型構造ジブのことをブームと呼ぶ
  • ブームは、油圧シリンダやワイヤーロープによって起伏や伸縮が行われている
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最大定格総荷重×作業半径 0.82トン×2.3m 最大作業半径 9.73m 最大地上揚程 10.47m 最大地下揚程 20.5m 機体幅 750ミリ MK1033CW-1の特徴 屈折式ブームだから的確なリーチで障害物を乗り越えての作業が可能 倉庫や工場内の作業で生じる奥まで水平にリーチする作業にも対応 マルチアウトリガーポジションの設定が可能になり柔軟な設置が可能 オプションで取り外し可能な自己脱着式電動モーターを搭載可能 古河ユニックのミニ・クローラクレーンの機種と仕様情報の概要 ユニックとクレーンにおいて、わが国の代表的なメーカーである古川ユニックは、「赤いユニック」としておなじみでしょう。最近では、タイの既存工場を世界戦略製品の生産拠点にすべく増強しています。 カニクレーンは前田製作所の商品名でもあるため、古川ユニックでは同様のクレーンをミニ・クローラクレーンと呼んでいます。 古川ユニックのミニ・クローラクレーンを7機種紹介します。 ここでも吊り上げ荷重は、アウトリガー最大張出時で、最短ブーム、最小作業半径の定格総荷重です。 URW174C|次世代級の走行性と操作性の走破力 URW174Cの主要諸元 吊り上げ荷重 1.73トン 最大定格総荷重×作業半径 1.73トン×1.0m 最大作業半径 5.17m 最大地上揚程 5.7m 最大地下揚程 6.9m 機体幅 600ミリ URW174Cの特徴 クラス初搭載のタンデムローラをダブル搭載 全長1870ミリ、全幅600ミリ、本体1210kgの軽量設計 油圧モーター駆動2速方式採用、伸縮装置はブームに内蔵 特許の差込口カバー、引き出しグリップなどこだわりの使い易さ 展開パターンは前・後方とも10パターンでクラスNo.1 URW240C|作業者の想いにハイパフォーマンスで応える URW240Cの主要諸元 吊り上げ荷重 2.43トン 最大定格総荷重×作業半径 2.43トン×1.5m 最大作業半径 6.95m 最大地上揚程 7.4m 最大地下揚程 11.4m 機体幅 600ミリ URW240Cの特徴 クラス最強の最大クレーン容量2.43トン×1.5m クラス最大の5段ブーム、5段ロングブームをラインナップ クラス最速の走行速度3.8km/h、フック巻上速度13m/秒 頑強6角ブームは伸縮シーブを内蔵し安定したクレーン作業を実現 T字走行レバーの繊細な走りで140cm幅の直角通路の走行が可能 URW295CB3|業界を牽引するバッテリー駆動式ミニクロ URW295CB3の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×1.4m 最大作業半径 8.41m 最大地上揚程 8.9m 最大地下揚程 11.6m 機体幅 690ミリ MC174CRMの特徴 メンテナンスフリーバッテリー搭載(補水の必要のないシールドバッテリー) 短時間充電AV100V対応(AC200Vは5h、AC100Vは9hでフル充電) 1日の稼働時間に十分なバッテリー容量と操作しながらの充電も可能 ブーム全自動格納機能付きだから作業終了時も手間が非常に楽 任意設定の作業範囲制限装置付きだから現場での干渉の恐れを軽減 URW295C4/P3(M)|多様性と操作性で現場を選ばず活躍する URW295C4/P3(M)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×1.4m 最大作業半径 8.41m 最大地上揚程 8.8m 最大地下揚程 11.7m 機体幅 600ミリ URW295C4/P3(M)の特徴 ディーゼルエンジンモデル|高出力・低燃費でトラックからの燃料補給も可能 ガソリンエンジンモデル|低回転・低振動を実現し卓越した作業性を発揮 ガソリンエンジン・電動パワーユニット併用モデル|屋内作業に最適なモデル 最大幅60cmで作業終了時はフック格納がワンタッチでできる 本体の揺れを吸収する段差乗り越え構造と低重心で段差もラクラク 185cm幅の直角通路も走行可能でフック巻上げ速度は10m/秒 URW370C(乗車型)|屋内から不整地までさまざまなニーズに応える URW370C(乗車型)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×2.5m 最大作業半径 14.45m 最大地上揚程 14.9m 最大地下揚程 18.7m 機体幅 1,300ミリ URW370C(乗車型)の特徴 主要パーツが取り外せるためヘリコプターや索道による運搬が可能 油圧配管の接合は分解時も便利なワンタッチカプラーを採用 エンジンと電動モーターの切り替え可能で屋内での移動も可能 夜間や薄暗い現場での作業に欠かせない前照灯(LED)搭載 アウトリガー油圧横張出・格納も操作レバーか液晶ラジコンで操作 URW507C(乗車型)|業界唯一の7段ブームユニック搭載 URW507C(乗車型)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×3.9m 最大作業半径 17.83m 最大地上揚程 18.2m 最大地下揚程 22.9m 機体幅 1,380ミリ URW507C(乗車型)の特徴 業界唯一の7段ブームで最大地上揚程18.2mを実現 アウトリガー横張出・格納は液晶ラジコン操作でより確実に設置 主要パーツが取り外せるためヘリコプターや索道による運搬が可能 電動パワーユニット併用仕様だから排気ガスゼロ・エンジン騒音ナシ 夜間や薄暗い現場での作業に欠かせない前照灯(LED)搭載 URU054C|資格不用のお手軽ミニ・クローラクレーン URU054Cの主要諸元 吊り上げ荷重 0.495トン 最大定格総荷重×作業半径 0.495トン×1.5m 最大作業半径 5.17m 最大地上揚程 5.6m 最大地下揚程 10.5m 機体幅 595ミリ URU054Cの特徴 狭所もスムーズに移動できるクラス最軽量のコンパクトボディ アプローチアングルが斜めカットだから階段、不整地でもスムーズ走行 T字型走行レバー(オプション)で120cm幅の直角通路を走行可能 使いやすいラジコン操作でハイレベルなクレーン操作ができる 伸縮装置を内蔵し、障害物への干渉がない形状を実現 カニクレーンは中古で購入がお得!レンタル費用の相場も紹介 カニクレーンも他の建設機械同様に、中古での購入がおすすめです。 たとえば前田製作所の2.9トン吊り5段ブームでラジコン付きの中古価格は、300万前後ですが、新品では600万円前後です。 10年から15年経過していても、屋内保管していたり使用頻度が少ない状態だったりすると機能的には全く問題ありません。 ただ販売台数が比較的少ないため、他の建機に比べると中古も少ないのが現状です。 レンタル費用は、前田製作所の1.7トン~2.9トンクラスで1日15,000円程度が相場になっています。月極だと格安になり、15万ほどが目安になります。 いずれにしろ、長期での使用が間違いないのであれば、中古で購入したほうがお得なのでおすすめです。 まとめ|カニクレーンの能力について解説! ここまでカニクレーンについて紹介してきました。 まずカニクレーンの一般的な能力や、その能力が最大限に発揮される現場の特色、主要メーカーである前田製作所と古川ユニックについて概要を解説しました。 次に前田製作所と古川ユニックの各機種の主要諸元と特徴について記述しています。さらにカニクレーンは他の建設機械と同じように中古での購入がおすすめであることとレンタルの費用についても触れています。 カニクレーンやミニ・クローラクレーンと呼ばれる建設機械は、狭所や干渉物の多い現場作業に特化させるべく誕生しました。大型の建機の使用ができないため人力での作業となっていた現場が格段に省力化効率化しています。 さらに今後も大きな進化を遂げていくであろうと予測される建設機械です。

    2023/07/18

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  • カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!
    クレーン

    カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!

    目次 カニクレーンとは? カニクレーンのレンタル料金相場  建機レンタルのニッケン|カニクレーン 建設機械・重機レンタルのアクティオ|カニクレーン カニクレーンの運転操作に必要な資格 カニクレーンのレンタル|まとめ カニクレーンの代表的なメーカー、前田製作所のMC174CRMの全幅は590mmです。建設機械が入ることのできない狭い通路を通って現場に到着し、4本のアウトリガーを張り出して、最大吊り能力1.7トンで作業します。 カニクレーンは、狭く段差があるような不安定な場所で墓石や庭石、石碑の据え付け作業。周りに電線が張り巡らされた変電所、スペースが限られたトンネルや地下鉄での管工事などで活躍します。 ただそのような現場での工事は、通年で考えるとそう多くはないという建設会社も多いはずです。そういうとき、手軽で便利なのがレンタルでのカニクレーンの導入です。 この記事では、カニクレーンについての基本情報、カニクレーンのサイズごとのレンタル料金の相場、カニクレーンのレンタル会社などについて紹介します。カニクレーンの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。 カニクレーンとは? カニクレーンは元々、狭く足元の悪い墓地での、墓石の吊上げ作業のために開発されたとされています。狭所現場での重量物の吊上げが主な用途です。 ゴムクローラーで走行し、現場では4本のアウトリガーを張り出して接地します。このアウトリガーを張り出した姿がカニに似ていることで「カニクレーン」と命名されました。 カニクレーンは前田製作所の商品名のため、ミニクローラクレーンと呼ばれることも多いです。 ここでは、カニクレーンの基本情報として、メーカー、種類、特徴、稼働事例について紹介します。 カニクレーンのメーカー カニクレーンの代表的なメーカーとして挙げられるのは、前田製作所と古河ユニックです。 前田製作所の本社は長野県の長野市にあり、全国に28カ所の拠点があります。 1960年、前田建設工業の機械工場として開設され、1962年に株式会社として独立しました。1963年に建設機械のコマツとサービス指定工場契約を締結して以来、強い連携関係にあるのが特徴的です。 1968年自社商品の前田クレーンを発売し、1980年には、カニクレーンの原型ともいえるミニクロクレーンを発売しています。 2022年、MAEDA AMERIKA Inc.を設立し、海外での主要拠点としています。 東京に本社のある古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発を前身とし、1961年に日本初のトラック搭載型のクレーンを発売しました。 1970年に株式会社ユニックに社名変更、この「UNIC(ユニック)」は、搭載型クレーンの代名詞として幅広く世に浸透しています。現在は全国に42カ所の販売拠点、400ヶ所以上の指定サービス工場があります。 その後も搭載型クレーンのパイオニアとして、有線式リモートコントロール、ハイアウトリガ機構、アクセル連動操作機構など業界の技術的な発展を牽引してきました。 1991年、2.5トン吊りミニクローラクレーンの発売を開始しています。 カニクレーンの種類 カニクレーンの種類は、クレーンが吊り上げることができる最大荷重である、吊り上げ荷重で分けられます。最大荷重とは、アウトリガーを最大に張出し、最短ブームで、最小作業半径時の定格総荷重のことです。 カニクレーンは、吊り上げ荷重により、1トン未満、1,7トン、2.4トン、2.8トン、2.9トンの4つの種類があります。 以下に種類ごとの主な機種名を、カニクレーンの主要メーカーである前田製作所と古川ユニックに分けて表にまとめました。 (令和5年7月現在) 種類(吊り上げ荷重) 前田製作所 古河ユニック 1トン未満 MK1033CW-1(0.82トン) URU054C(0.495トン) 1.7トン MC174CRM URW174C 2.4トン - URW240C 2.8トン MC285C-3 - 2.9トン MC305C-3 MC405C-3 URW295CB3 URW295C4/P3(M) URW370C(乗車型) URW507C(乗車型) カニクレーンの特徴 カニクレーンは、現場移動などの走行時の外形寸法がコンパクトに設計されていて、通常の積載型クレーンでは通れない狭い通路や狭所現場、カーブの多い道路などの通行が可能になっています。 主流の非常車型の走行時全幅は、1トン吊りで600ミリ程度、2.8トンでも800ミリほどです。 またゴムクローラーを活かして、アスファルト・コンクリート道路、建築物内の床面などの整地面はもちろん、未舗装道路や勾配地、軟弱地での走行もできます。 カニクレーンは、非常車型が主流で、作業者の歩く速さで走行します。最近では比較的大型の乗車型カニクレーンの活躍も目立ってきています。 作業現場に到着したカニクレーンは、4本のアウトリガーを張出して接地します。この4本のアウトリガーがあるため、多少の段差や支障物があっても安定的に設置することが可能です。 カニクレーンの稼働事例 カニクレーンは、ビル建設やプラント、航空産業、湾岸建設、山岳土木、変電所、石油・ガス施設、トンネル・地下、美術品据付けなどで活躍しています。これらの多種多様な現場の共通点は、建設機械のアクセスが制限される狭所や屋上であることです。 たとえば、高層ビルの建築中に、ドアを通って屋内を移動し、エレベーターを使って現場まで昇降することができます。 カニクレーンは、周囲に障害物がある場所でも、状況に応じて4本のアウトリガーを張出すことで安全作業できます。上部に電線がある現場でも、作業範囲規制を設定すれば、電線と接触ることなく作業可能です。 カニクレーンのレンタル料金相場  ここからは、カニクレーンのレンタル料金の相場を吊り上げ荷重のクラス別に見ていきます。また各機種の能力の概要なども説明していますので、参考にしてください。 ただレンタル可能地域などは限定的な場合もあり、すべての地域で同条件のレンタルが可能というわけではありません。 吊り上げ荷重1.7トン 使用機種|前田製作所MC174CW 年式2017年 17,000円/日 255,000円/月 別途管理・サポート料金 4,320円/1回 【機種の能力】 ・前田製作所のMC174CWはシリーズ最小機種で積載2tトラック横積み可能 ・クラス最速のウインチスピード(10.9m/min) ・アウトリガー張出・格納一括スイッチ(スイッチ一つで4本同時操作可能) ・油圧走行2速切り替え(1速:2.0km/h、2速:3.3km/h) ・誤操作防止機能|走行レバースタンドを走行位置にセットすることにより、クレーン回路がインターロック) 【主要諸元】 吊り上げ荷重1.72トン クレーン容量1.72トン×1.0m 最大作業半径5.17m×0.22トン 最大地上揚程5.6m 機体幅590ミリ 吊り上げ荷重2.4トン 使用機種|古河ユニックUR-U240CP2 年式2017年 24,000円/日 ASK/月 別途管理・サポート料金 2,080円/1回 【機種の能力】 ・UR-U240Cシリーズはクラス最高のスペックを誇る ・連動ラジコンを標準装備|ブームフック平行移動やフック水平移動、障害物越えも簡単操作 ・パワーオートアクセル|エンジン回転数を最適な状態に制御 ・ラジコン操作で4本同時でアウトリガーの張出・格納を実現 ・連動ラジコンはジョイスティック式と選択スイッチ式から選択可能 ・クラス最速のフック巻上げ速度(13m/min) 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.43トン クレーン容量2.43トン×1.5m 最大作業半径6.95m 最大地上揚程7.4m 最大地下揚程11.5m 機体幅600ミリ 吊り上げ荷重2.8トン 使用機種|前田製作所MC285CW 年式2016年 28,000円/日 ASK/月 別途管理・サポート料金 4,320円/1回 【機種の能力】 ・連続使用に強いウインチ|長時間の使用に耐える油圧ディスクブレーキを採用 ・クローラは段差に強い中央タンデム方式|段差のある場所で中心部分が折曲がる ・誤操作防止|走行レバースタンドを走行位置にセットすることでクレーン回路がロック ・転倒警報装置|走行時とクレーン使用時それぞれに転倒警報装置を標準装備 ・アウトリガー操作パネル|スイッチタイプを使用してレバー操作と差別化して誤操作防止 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.82トン クレーン容量2.82トン×1.4m 最大作業半径8.205m×0.15トン 最大地上揚程8.7m 最大地下揚程10.1m(4本掛) 機体幅750ミリ 吊り上げ荷重2.9トン  一番流通の多い2.9トンクラスは2機種紹介します。 前田製作所MC305C-3(乗車型) 式2019年 33,000円/日 330,000円/月 別途管理・サポート料金 1,240円/1回 【機種の能力】 ・安全・環境性能が充実の建設工事現場スタンダードマシン ・モーメントリミッタは作業に合わせた設定が可能(揚程・作業半径・角度制限) ・オートスライドアウトリガーを作用しアウトリガーインターロックを標準装備 ・乗車タイプだから走行・クレーン操作の長時間作業も快適・リモコン操作可能 ・オプションで電動モーターを併用すれば安定操作と省エネの両方を実現 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.98トン クレーン容量2.98トン×2.5m 最大作業半径12.16m 最大地上揚程12.52m 最大地下揚程16.09m(4本掛) 機体幅1,280ミリ 古河ユニックURW295CB(乗車型) 年式2018年 42,000円/日 650,000円/月 別途管理・サポート料金 3,340円/1回 【機種の能力】 ・メンテナンスフリーのバッテリー搭載(補水の必要のないシールドバッテリー) ・短時間充電AV100V対応(AC200Vは5h、AC100Vは9hでフル充電) ・1日の稼働時間に十分なバッテリー容量と操作しながらの充電も可能 ・ブーム全自動格納機能付きだから作業終了時も手間が非常に楽 ・任意設定の作業範囲制限装置付きだから現場での干渉の恐れを軽減 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.93トン 最大定格総荷重×作業半径2.93トン×1.4m 最大作業半径8.41m 最大地上揚程8.9m 最大地下揚程11.6m 機体幅690ミリ 建機レンタルのニッケン|カニクレーン 建機レンタルのニッケンのカニクレーンのラインナップのうち5機種を紹介します。 前田製作所が3機種と古河ユニックが2機種ありました。メーカー別に機種の概要を表にまとめましたので参考にしてください。 前田製作所のカニクレーン 機種型式 MC305CWMS-2 MC285CWM-2 MC305CWMSK-3(乗車型) 最大吊り上げ能力(t×m) 2.98×2.5 2.82×1.4 2.82×2.5 最大作業半径(m) 12.16 8.205 12.16 ブーム段数(段) 5 5 全自動5 登坂能力(度) 23 20 23 走行速度(km/h) 0-2.8 0-2.2 前・後進0-2.8 駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン エンジン(電動仕様あり) 古河ユニックのカニクレーン 機種型式 UR-W295C1RS UR-W295CMRS 最大吊り上げ能力(t×m) 2.93×1.4 2.93×1.4 最大作業半径(m) 8.41 8.41 ブーム段数(段) 5 5 登坂能力(度) 20 20 走行速度(km/h) 0-2.0 0-2.3 駆動方式 水冷式ディーゼルエンジン AC200Vモーター・ガソリンエンジン併用 建設機械・重機レンタルのアクティオ|カニクレーン 建設機械・重機レンタルのアクティオでのカニクレーンのラインナップは前田製作所の2機種でした。それぞれ表にして紹介します。 機種型式 MC285C-2 MC305C-2 最大吊り上げ能力(t×m) 2.82×1.4 2.98×2.5 最大作業半径(m) 8.2 12.16 ブーム段数(段) 5 5 登坂能力(度) 20 23 走行速度(km/h) 0-2.2 0-2.8 駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン カニクレーンの運転操作に必要な資格 カニクレーンを運転操作する場合は、小型移動式クレーンの資格で運転操作が可能です。ただ、フックに荷物をかけて吊り上げる作業には玉掛けの資格が必要になります。 カニクレーンを使って現場で作業するときは、小型移動式クレーンと玉掛けの2つの資格を取得しておかなければなりません。 小型移動式クレーン運転技能講習 小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転作業をするには、運転技能講習を修了しなければならないことが労働安全衛生法で義務づけられています。 技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を検索してみてください。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。 たとえばクレーンなどの建設機械の資格や業務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で費用は54,000円になります。 事前に、お近くの登録教習機関に問い合わせて確認しておくと安心です。 似た講習に「移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育」がありますが、吊り上げ荷重が1トン未満と大きく制限があるので注意してください。 玉掛け技能講習 制限荷重1t以上の揚貨装置及びつり上げ荷重1t以上のクレーン、移動式クレーンもしくはデリックの玉掛け作業をする場合は、労働安全衛生法に基く技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。 玉掛け技能講習も登録教習機関での受講となります。 小型移動式クレーンと同じように、受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。 以下の講習修了者や免許がある場合は、15時間(3日)の受講が必要で、費用は24,000円になります。 ・床上操作式クレーン運転技能講習を修了 ・小型移動式クレーン運転技能講習を修了 ・クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許、揚貨装置運転士免許のいずれかを有する 受講コースや費用は、各地域、各機関で多少の違いがあるようです。まずは、お近くの登録教習機関に問い合わせてみることをおすすめします。 カニクレーンのレンタル|まとめ カニクレーンのレンタル|まとめ ここまでカニクレーンのレンタルについて紹介してきました。 まずカニクレーンの基本情報として、メーカーや種類、特徴、稼働事例について整理しました。 次にレンタル料金の相場を、吊り上げ荷重のクラスごとメーカーごとにまとめています。また主要な建機レンタル会社でのカニクレーンのラインナップについても触れています。 そして最後に、カニクレーンを使って現場で作業する際に必要な小型移動式クレーンと玉掛けの資格取得について説明しました。 カニクレーンの導入をレンタルで検討している方は、ぜひ参考にしてください。 ←【中古カニクレーン】を探すならトクワールド!

    #カニクレーン#資格

    2023/10/20

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