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【ブームとジブの違いを紹介】ブームの構造とは? トラッククレーンなどに搭載されているブームの知識を身に付けよう

クレーン

2025/05/15

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【ブームとジブの違いを紹介】ブームの構造とは? トラッククレーンなどに搭載されているブームの知識を身に付けよう

クレーンのブームがどのような構造になっているのかご存じですか?

構造以外にも、

●「クレーンのブームってそもそも何のことを言っているんだろう」
●「ブームとジブって言葉をよく聞くけど、何が違うの?」

など、さまざまな疑問があると思います。

そこで、この記事では、建設業界に欠かせない頼もしい味方であるクレーンのブームに関する疑問や悩みを、解説していきます。

クレーンのブームの構造は、1度正しく理解してしまえば、それほど難しいものではありません。
現場で「ブームの構造はどうなっているのか分かる?」と聞かれたときに、さっと答えられたらかっこいいですよね。

また、ブームとジブは現場によって呼び方が変わっているのが現状です。自分の働いている現場と違いはあるかもしれませんが一般的なものを紹介します。

クレーンの知識を身につけたい方やクレーンについて勉強が必要な方は、ぜひ最後まで読んでください。

この記事のポイント
1.ブームとは、そもそも何かが分かる!
2.ブームとジブの違いが分かる!
3.ブームの構造がどのようになっているのか分かる!

クレーンのブームとは、そもそも何か?

まずは、クレーンのブームとは、そもそも何を指している言葉なのかを紹介します。
すでに「ブームが何かなんて、分かっているよ!」という方も、ぜひ、ご一読ください。

結論、ブームとはクレーンそのものです。ブームが無いと、クレーンの仕事である荷を吊り上げて運搬するということができません。

ブームが無いクレーンは、バケットの無いユンボのようなものです。無くてはならない存在です。

ブームは、クレーンの腕の部分

クレーンの上部本体に取り付けられている、長い棒状のものをブームと呼びます。

クレーンの上部本体には、ブーム以外にも、

●エンジン
●運転室
●駆動装置

などが、設置されています。

これらの中でも、ひと際目立っているのがブームです。「クレーンの絵を書いてください」と言われたときに、ブームの部分を描かない人はいないでしょう。
それほど、クレーンの象徴的部分になります。

ブームは、上部旋回体の一端を支点として動いており、そのことから、ブームはクレーンの腕の部分と言われています。

クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割を果たします

クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割があります。

たとえば、何か近くの物を取る場合をイメージしてください。
その場合、以下のような動きになると思います。

1.物を認識して、腕を伸ばす
2.物を手のひらで、掴む
3.腕を折り曲げて、自分の元に持ってくる

イメージできましたか?今のイメージが、そのままクレーンのブームの役割です。

クレーンに置き換えて考えると、このようになります。

1.吊り荷を認識して、ブームを伸縮する
2.ブーム先端に付いているフックで、荷を吊る
3.ブームを操作し、自分の元や別の場所に移動する

クレーンのブームは、「起伏」や「伸縮」と呼ばれる動きをすることにより、人間の腕のような動きを可能にしています。

ブームが無ければクレーンは本来の仕事ができません。それほど、大切な部分です。

ブームの役割は、「作業半径」と「高さ」の調整

画像引用元:GR-250N-1 性能表

クレーンにおいてブームは非常に重要な役割を果たします。

具体的に紹介するとブームは、

●作業半径
●高さ

この2点の調節を行い、作業をしています。

作業半径とは、作業箇所までの距離のことです。
クレーンにとって、作業半径は「何tまでの荷を吊ることができるのか?」ということに関わってくるため、非常に大切です。

人間に例えると、肩から手のひらまでの距離とイメージして頂ければ分かりやすいと思います。

高さはそのままの意味であり、ブームの先端から荷までの高さを言います。

何か障害物があり、その障害物をかわして荷を吊りたいときや遠くの荷を吊りたい場合に、高さを調整します。

クレーン作業において、高さも非常に重要な役割です。

ブームとは?ジブとは? ブームとジブの違いを紹介

次に「ブーム」と「ジブ」の違いを紹介していきます。

建設現場で働いていると、ブームという言葉とジブという言葉をよく耳にすると思います。

この2つの違いが分からず、そのままにしている方も多いのではないでしょうか?

1つ注意点として、「ブーム」と「ジブ」の使い分けは、現場によってさまざまです。
この記事では、一般的な使い分けを紹介していきます。

ブームとジブは、基本的に同じものを指す言葉

結論、「ブーム」と「ジブ」という言葉に違いはありません。どちらも基本的には同じ部分を指す言葉になります。

一般的な違いを明確にするのであれば、以下のようになります。

●ジブ:正式名称
●ブーム:現場で使われる用語

しかし、現状では、職人の方によってジブと言ったりブームと言ったりさまざまです。

それでは納得できない方もいるかもしれません。メーカーが使用しているブームという言葉の具体例を詳しく紹介します。

ブームとは、主に箱型構造ジブのことを指します

基本的にメーカーでは、ジブの中に含まれる「箱型構造ジブ」をブームとしています。

ジブの種類には、以下のようなものがあります。

●箱型構造ジブ
●トラス構造ジブ
●補助ジブ

この中の、箱型構造ジブをブームと呼んでいるということです。

ブーム(箱型構造ジブ)が、流行している理由

ブーム(箱型構造ジブ)には、3段階ブームや4段型ブームなどさまざまな種類があります。

これらのブームは、以下の利点から、今では多くの現場で活躍しています。

●組み立て不要で作業をすぐに始められる
●スペースをあまりとらずに作業できる
●ブームを任意の長さに変えることができ、臨機応変に対応できる

非常に使い勝手が良く、多くの現場で重宝されています。

ブーム(箱型構造ジブ)を搭載している主な2つのクレーン

ブーム(箱型構造ジブ)は、どのクレーンにも搭載されているというわけではありません。

そこで、ブーム(箱型構造ジブ)を搭載している主なクレーンを構造に少し触れながら、2つ紹介します。

1.トラッククレーン
2.クローラークレーン

トラッククレーン

ブームを搭載しているクレーンの中で、代表的なのがトラッククレーンになります。

そんなトラッククレーンには、3段ブームや4段ブームといったブームが搭載されています。
トラッククレーンのブームは、油圧シリンダとワイヤーロープを用いて「起伏」や「伸縮」をするタイプのブームです。

ラフタークレーン

ラフタークレーンも、ブームを搭載した代表的なクレーンの一種です。街中で見かけたことがあるのではないでしょうか?

70tほどの大型ラフタークレーンもあるため、ブームを「起伏」や「伸縮」する姿は、トラッククレーンには無い迫力があります。

ラフタークレーンは、ワイヤーロープを使わずに、油圧シリンダのみで「起伏」や「伸縮」をする方式が一般的になっています。

ラフタークレーンのブーム構造に関しても、この後詳しく解説していきます。

クレーンのブームの構造は、どのようになっている?

ブームの構造を詳しく解説します。
どのようにして、ブームが「起伏」や「伸縮」をしているのかが分かるようになります。

今回は、トラッククレーンとラフタークレーンの2パターンに分けて解説をしていきますが、その前に「油圧式」という言葉を聞いたことはありますか?

ブームの構造を理解する前に、油圧式とはどのようなものなのかを解説します。

油圧式の解説と、3つの利点

ブームの構造を理解するうえで、油圧式とはどのようなものなのかを知る必要があります。今現在、ブームは油圧式がほとんどです。

油圧式とは、「油の圧力」と「油の流量」の油圧装置を用いることにより、任意の仕事に変換させること。この仕組みを、搭載したクレーンのことを油圧式クレーンと言います。

簡単に言うと、油に圧力を加えて、機械を動かしているということです。

油圧式のメリットを3つ紹介します。

●単純構造で小型のクレーンにできる
●揺れが少なく、動作がスムーズにできる
●小さな力を大きな力に変換できる

これらのメリットから、近年では油圧式のクレーンが多く見られます。

トラッククレーンに用いられるブームの構造を解説

トラッククレーンに用いられる基本的なブームの構造について解説します。

トラッククレーンに用いられるブームは主に「3段ブーム」や「4段ブーム」になります。
「3段ブーム」や「4段ブーム」の特徴は、油圧シリンダとワイヤーロープによってブームを操作するという所です。

それを踏まえて「起伏」や「伸縮」をしているときの、トラッククレーンのブーム構造を覗いていきましょう。

起伏は、ブーム起伏シリンダを使用する

起伏は、ブーム起伏シリンダに作動油が入ることで操作できます。

両サイドにあるブーム起伏シリンダのどちらに作動油が入るかによって、ブームの上下方向が変わってきます。

具体的には、以下のようになります。
【1】ブームを上昇させる クレーンのヘッド側に作動油が入る
【2】ブームを下降させる クレーンのロッド側に作動油が入る
トラッククレーンは、これらの作業を1日に何度も行い、クレーンの高さを調整しています。

伸縮は、油圧シリンダとワイヤーロープを使用する

伸縮は、油圧シリンダとワイヤーロープを使用して行っています。
今回は、4段ブームを例にします。
【STEP1】 ブーム伸縮シリンダのヘッド側に作動油が入る
【STEP2】 2段ブーム伸縮シリンダが伸びて、2段ブームが伸びる
【STEP3】 3段ブーム伸縮シリンダが伸びて、3段ブームが伸びる
【STEP4】 3段ブームが伸びると、4段ブーム伸縮ワイヤーロープが引っ張られる
【STEP5】 4段ブームが引っ張り出されて伸びる
ブーム伸縮シリンダが伸びる方で解説しました。ロッド側に作動油が入ると、ブームは逆の順序で縮んでいきます。

1番先端のブームのみ、1つ前のブームの伸縮力を用いて、ワイヤーロープで伸縮させます。

ラフタークレーンに用いられるブームの構造を解説

次に、ラフタークレーンに用いられている一般的なブームの構造を、解説します。

ラフタークレーンに用いられているブームは主に、1本の油圧シリンダのみで伸縮をするタイプのブームになります。

前述したトラッククレーンのブームとの違いは、ワイヤーロープを使用していない点です。

伸縮をしているときの、ラフタークレーンのブーム構造は以下のようになっています。
【STEP1】 油圧シリンダが伸びて、ブームが伸びる
【STEP2】 ブームが伸びきると、油圧シリンダは停止する。ブームは、ピンで固定される
【STEP3】 油圧シリンダのみが縮み、次のブームと固定される
【STEP4】 油圧シリンダが伸びて、次のブームが伸びる
この流れを繰り返すことによって、必要なブームの長さに調整しています。

まとめ

クレーンのブームに関する疑問【まとめ】
クレーンのブームに関する疑問を解説していきました。
改めて要点をまとめると、以下のようになります。
  • クレーンのブームは、人間の腕と同じ役割を持った大切な部分
  • 箱型構造ジブのことをブームと呼ぶ
  • ブームは、油圧シリンダやワイヤーロープによって起伏や伸縮が行われている
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クレーン部は、メインブームの起伏装置、ジブの伸縮・起伏装置、旋回装置、フックブロック(1本掛フック)、ウインチおよびアウトリガーの装置などで構成されています。 安全装置 MK1033CW-1の安全装置は、クレーンの安全作業はもちろん、作業の効率化にも有効な装置です。 フック巻過警報・過巻下警報・自動停止装置、非常停止ボタン、角度指示計、油圧安全弁、油圧自動ロック装置、玉掛けロープ外れ止め、三色灯、警報ブザー、水準器が装備されています。 また横転警報装置、アウトリガー安全装置、ブーム変位検出装置、旋回規制装置などが装備されている安全性の高い機械です。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の機能 MK1033CW-1の機能について、走行台車部とクレーン部で説明します。 走行台車部 走行台車部は、走行姿勢状態(クレーンとアウトリガーを格納した状態)での全幅750ミリで、非常にコンパクトな設計になっています。そのため一般的な建設機械が入り込めないような狭い場所への進入が可能です。 2本の走行レバーの操作だけで、クローラーの前進、後進、左右への進路変更ができます。 クレーン部 クレーン部は、不陸や勾配のあるような不整地や狭所でのクレーン作業を可能にする屈折式アウトリガーを採用しています。 ブームの伸縮・起伏・旋回動作と、ウインチ装置の作動によりフックを上下移動させて吊り荷を移動させることができます。(定格総荷重内及び作業範囲内) メインブームとジブの角度や長さを変えることで、多様なポジションをつくることが可能で、付属の固定式フックとなるフィックスドフックと付け替えて使用することもできます。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の特徴 ナックルブーム(屈折式ブーム)で的確なリーチが可能なMK1033CW-1の特徴をまとめました。 効率よく奥まで水平にリーチできる ジブを水平に伸ばすことができるため、工場や倉庫などで効率よく荷台の奥まで荷を移動させることができます。 屈折式ブームだから効率的にリーチできる 屈折式ブームであるため、必要以上にブームを立ち上げたり、長くフックを吊り下ろしたりする作業の必要がなく効率的な作業が可能です。 オプションで脱着式電動ユニットが搭載可能 オプションとなりますが、コンパクト(全幅547ミリ)で脱着式の電動ユニットが搭載可能です。屋内や住宅地の現場で、排ガスの規制や静粛性が求められる場合に有効です。 懐が広いので障害物を乗り越えて作業できる 関節を曲げて深い懐(ふところ)をつくり出せるため、長い荷の積み込みが容易になり、障害物を乗り越えての作業もできます。 マルチアングルアウトリガーだから接地しやすい マルチアングルアウトリガーを装備したため、不陸や支障物など現場状況に応じて、最適な位置での接地面の選択の幅が広がりました。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の能力 MK1033CW-1の機体質量は2390㎏で、全長×全幅×全高は3030×750×1990(ミリ)となっています。原動機は、ヤンマーの水冷式ディーゼルです。 クレーン容量は、一本掛けフック使用時で0.82トン×2.3mです。最大作業半径は9.73mで、最大地上揚程は10.47mになります。 附属のフィックスドフック使用時は、クレーン容量0.995トン×1.3mになります。最大作業半径は9.9mで、最大地上揚程は11.3mです。 新型マルチモニターで情報を一元管理できます。管理情報項目は、モーメントリミッター情報、クレーン/アウトリガーインターロック情報、クレーン作業記憶機能、エラー記録表示、水準器などです。また特許出願中の高機能モーメントリミッターも装備しています。 その他としては、フック格納ブラケット、マルチアウトリガーポジション(各張り出し角度は6パターン)、オプションで自己脱着式電動切替仕様もあります。 オプションの電動機は、三相誘導電動機で5.5kw、200.220Vで起動方式はインバータとなっています。 ラジコンは、扱いやすく高性能なパドルレバー式です。 【ナックルブームクレーン】 MK1033CW-1の標準装備・オプション MK1033CW-1の標準装備とオプションについてまとめました。 <標準装備> パドルレバー式ラジコン 1本掛フック フィックスドフック ウインチ マルチアウトリガーポジション 水準器 マルチモニター クレーン/アウトリガーインターロック 傾斜警報 クレーン作業履歴 <オプション> 脱着式電動ユニット 白ゴムクローラー 指定色(機体) MK1033CW-1は、メーカーの前田製作所の技術を存分に積み込んだ仕様と言えるでしょう。 カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームは、一般的な建設機械が入り込めない狭所や足元の良くない現場での作業が可能です。また現場では、ナックル(屈曲式)ブームを使用して、より効率的な吊り荷と運搬作業を行うことができます。 このようにカニクレーンナックルブームの導入には大きなメリットがあります。 カニクレーンとナックルブームのメリットをそれぞれ紹介し、この二つを組み合わせたカニクレーンナックルブームがどのような現場で活躍しているかを解説します。 カニクレーンのメリット カニクレーンの下部走行体はゴムクローラーなので、舗装された道路だけでなく、未舗装や軟弱地盤、工場内の狭い通路などでも移動できます。 一番の特徴は、とにかくコンパクトな設計であることで、走行中の全幅は590ミリ~1,390ミリです。利用頻度の高い1トン吊り~2.8トン吊りで全幅は600~800ミリとなっています。 屋内のエレベーターに載せて運んだり、トラックの荷台のわずかなスペースに積んだりできます。また分割して運ぶことができる仕様のものもあり、ロープウェイやヘリコプターでの現場搬入も可能です。 現場に到着すると、4本のアウトリガーを張り出して接地します。この作業時のみ展開する4本のアウトリガーは、現場接地面の広さ、支障物や段差に応じて張り出しの角度や長さを選ぶことができます。 ナックルブームのメリット ナックルブームは屈曲式なので、深いフトコロをつくり出すことが可能であり、低い姿勢での作業や荷の水平移動が簡単にできます。 ナックルブームは、ウインチがなくブームの先端にフックを取り付けて荷を吊り上げることができるので、ブームを高く立ち上げて、長くフックを降ろす作業が必要ありません。 直線的にすばやく荷へアプローチできる上に、吊り上げ後も、吊り荷を大きく揺らすことなく移動が可能です。 油圧アタッチメントのパレットフォークやグラップルを装着させれば、玉掛け作業が無くなるだけでなく、土砂の積込み作業など幅広い用途での使用が可能になります。 ナックルブームのクレーンは、海外では車載クレーンの主流となっています。 どのような現場で活躍できるか カニクレーンナックルブームは、あらゆる狭所現場や屋内でのクレーン作業で活躍しています。 ブームとジブを駆使すれば、障害物を越えての作業や作業棚の奥へのアプローチができて、エンジンモーターと電動の併用であれば排気ガスを出さずに作業できるからです。 以下に、活躍している現場をまとめました。 高層ビルの新築や修繕の工事 屋上での荷揚げや吊り荷、運搬 墓石や庭石、石碑の据え付け作業 周りに電線が張り巡らされた変電所 航空産業での整備施設内での作業 美術館や博物館での据え付け作業 アクセスに制限のある室内での作業 スペースが限られたトンネルや地下鉄 プラント、工場内でのメンテナンスや運搬 住宅の中庭や外壁工事での資材の吊り作業 カニクレーンナックルブームを使用すれば、これまでクレーンを使用できなかった、さまざまな場面での建設機械の導入が可能になります。 カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の運転は、「吊り上げ荷重0.5トン以上1トン未満の移動式クレーンの運転の業務」に該当します。 運転に必要な資格は、下記のいずれかが必要です。 移動式クレーン運転士免許を受けた者 小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者 移動式クレーン運転業務に関する特別の教育を修了した者 また玉掛け作業にも資格が必要です。 玉掛技能講習を修了した者 玉掛けに関する特別の教育を修了した者 それぞれについて解説します。 移動式クレーン運転士免許 移動式クレーン運転士免許を取得すると、吊り上げ荷重5トン以上を含む、すべての移動式クレーンの運転ができます。ただ一般道路で移動式クレーンを運転するためには、大型特殊自動車の免許などが必要になります。 移動式クレーン運転士免許を取得するには、全国7か所にある「安全衛生技術センター」で実施される学科試験と実技試験に合格することが必要です。以下のサイトを検索すると詳細がわかります。 公益財団法人安全衛生技術試験協会 https://www.exam.or.jp/ 免除資格が全くない方は、まず学科12時間・実技9時間の講習を受講します。その後修了試験を受けて合格すると、修了証明書が発行されます。 修了証明書は1年間有効で、その期間で学科試験(期間内であれば何回でも受験できる)に合格すると、合格通知書を受けとることができます。修了証明書と学科試験の合格通知を労働局に郵送すると、免許証が交付郵送されるという流れです。 免除資格が全くない方の教習日数は概ね6日間、費用は14万円程度かかります。夜間に講習可能なセンターもありますが、費用は割高(2割程度)になります。 詳しくは、お近くの安全衛生技術センターに問い合わせてください。 小型移動式クレーン運転技能講習 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)は、小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転技能講習を修了することで運転できます。 技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することが可能です。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 受講に必要な費用や時間は、保有している資格や実務経験で違います。 クレーンなどの建設機械の資格や実務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で、費用は54,000円程度になります。 お近くの登録教習機関に、事前に問い合わせて確認しておくと安心です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の吊り上げ荷重は1トン未満なので、移動式クレーン運転業務に関する特別教育を受講したという修了証があれば運転することができます。 特別教育は事業者が主体となって、業務に就かせる労働者に対して行うものですが、実際には登録教習機関で受講していることがほとんどです。以下のサイトで居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することができます。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 学科は9時間、実技は4時間が目安となっています。費用はテキスト代込みで12,000円程度です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育は、登録教習機関によっては実施していないこともあるので、必ず事前に問い合わせるようにしましょう。 移動式クレーンの種類と特徴 カニクレーンナックルブームは、クレーンの一種です。クレーンという分野でどのような位置付けになるか整理してみましょう。 クレーンは、原動機を内蔵し不特定の場所へ移動できる「移動式クレーン」と不特定の場所へ移動できないクレーンに分けることができます。 この移動式クレーンの中で、一般的な建設機械では狭くて進入できない場所や、通常のクレーン作業が難しい狭所や不整地などでの作業を得意とするのがカニクレーンです。 さらにこのカニクレーンにナックルブームを組合わせて、作業の利便性を格段に向上させたのが、カニクレーンナックルブームということになります。 移動式クレーンは、建築・土木など建設業の現場に置いて欠かすことができないものです。また最近では、移動式クレーンにナックルブームを装備したものも登場しています。 カニクレーンナックルブームと他の移動式クレーンとの違いを浮き彫りにするため、移動式クレーンの種類と特徴を説明します。 トラッククレーン トラッククレーンは、トラック式キャリアと呼ばれる下部走行体に、上部旋回体を架装するための旋回サークルやアウトリガーなどが装備されています。このような形状のため、走行用の運転室とクレーン操作用の運転室が分かれています。 クレーン作業の巻上げ・巻下げ、ジブの起伏・伸縮・旋回などの作動については、大型機種では走行用と作業用とで原動機が別々のものが多いです。 比較的小型の機種では、走行用原動機からPトンO(油圧変換の仕組み)を介し油圧装置によりクレーン装置の作動を行っています。 トラッククレーンは機動性、操作性に富み、小型から大型まで建設現場で幅広く使用されています。 トラック搭載型クレーン トラック搭載型クレーンは、トラックのキャブと荷台の間にクレーンを架装している車両です。1台で、トラック(運搬)とクレーン(荷役)の2つの機能を有していることになります。 クレーン部分は、トラックのエンジンの動力を利用して発生させた油圧で作動し、3~7段のブームを持つことが多いです。ブームの構造により、伸縮ブームと屈折ブーム(ナックルブーム)の2種類あります。 吊り上げ荷重は0.49~4.9トンのものが多く、トラックのサイズも小キャブから大型まで幅広いです。 トラッククレーンは、一般的にユニックと呼ばれることが多いです。ただユニックは、古河ユニックの商品名ですから、正式にはトラッククレーンと呼ぶのがふさわしいかもしれません。 積載型トラッククレーン トラッククレーンには、荷台の上にクレーンが載っている「積載型トラッククレーン」もあります。小型のものが多く、ブームの段数は2~3段で吊り上げ荷重も0.8~2.6トン程度で軽量です。 地下駐車場など、高さ制限のある建設現場で活躍しており、一定数は常に流通しています。 車両の全高が増加しないようにブームを格納することができて、車両前方側のクレーン作業ではブームを水平角まで倒伏して作業範囲を拡大することも可能です。 右側アウトリガー垂直張出式では最大でも2m幅以内で張出が収まり、なおかつ全方位に作業範囲を展開できるものが登場しています。またブームを高く上げることで懐(フトコロ)部の荷の干渉をクリアできるようになっています。 レッカー型トラッククレーン レッカー形トラッククレーンは、トラックのシャーシーをサブフレームで補強して、そこにアウトリガーを備えたクレーン装置を架装したものです。 通常のトラッククレーンと異なり、ジブ長さは通常10メートル程度しかありません。シャーシー後部に事故車けん引用のピントルフック、ウインチなどが装備されています。 このため建設現場での使用には向かず、一般に交通事故車、故障車等の救難作業または建屋内の機械設備などの据付工事などに使用されることが多いです。 オールテレーンクレーン オールテレーンクレーンは、非常に走行性の優れた車両です。ちなみに「オールテレーン」は「すべての地形」という意味になります。 トラッククレーンのシャーシーは、後輪駆動の前輪操舵が一般的ですが、オールテレーンクレーンは多輪駆動の多軸操舵です。このシャーシー構造が不整地での走行能力を高めています。 大型なものが多く、走行とクレーン操作で運転席が分かれているのが、ラフタークレーンとの違いです。国内最大級のオールテレーンクレーンは、吊り上げ荷重700トンですが、7軸14輪のため安定性と走行性に富んでいます。 橋梁や高速道路、高層ビル建設など大規模工事で使用されることが多いです。最近では、新素材による軽量化がすすめられています。 ラフテレーンクレーン ラフテレーンクレーンは、一つの運転室で走行とクレーン作業が行える移動式クレーンです。 大型ですが、全輪駆動のため不整地や比較的軟弱な地盤でも走行できるのが特徴です。ラフテレーン(rough terrain)とは、英語で「不整地」を意味しています。 最大つり上げ荷重は比較的少なく、100トン未満のものがほとんどです。また最高速度が時速50kmを越えない設定のため、長距離走行には向いていないといえるでしょう。 解体工事や基礎工事、荷役作業など応用範囲が広く、高所がからむさまざまな現場で、重量物の吊り上げ、運搬、移設を行います。 建て方作業でも活躍します。一般住宅の土台の据え付けから柱や梁の設置や棟上げ、架空線越しの屋根の建て方、繁華街の看板やネオンサイの建て方・交換作業も可能です。 クローラークレーン クローラークレーンは、クローラー(下部走行体)で走行し、上部旋回体を架装した移動式クレーンです。上部旋回体の構成は、原動機、巻上装置、操作装置、走行装置などになります。 クローラーは、接地面積がタイヤ広いため、不整地や軟弱地盤上での走行性が高いです。 小型のクローラークレーンの中には、アウトリガーを装備して安定性を高めている機種もあります。 超大型(吊上能力450t~600t以上)はプラントや風力発電、大型(吊上能力100t~300t程度)は地盤改良工事や基礎工事などが主な作業場所です。 中・小型(吊上能力10t~75t)は、比較的狭い道路での工事、石組や石工事、造園工事、建屋内での機械組立などに使用されています。 まとめ|カニクレーンナックルブームは最先端の建設機械! カニクレーンナックルブームについて、以下の内容で解説してきました。 カニクレーンナックルブーム「MK1033CW-1」について カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 その他の移動式クレーンの種類と特徴について カニクレーンナックルブームは、クレーンを使用できる現場の幅を大きく広げ、作業の効率を大幅に上げるものです。ただ、利便性の割に、まだ稼働率が低く一般的ではない状況であると言えます。 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    #カニクレーン

    2023/09/21

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  • 注意!クレーンの点検を適切に行っていますか?年次・月次の点検内容と費用を分かりやすく解説
    クレーン

    注意!クレーンの点検を適切に行っていますか?年次・月次の点検内容と費用を分かりやすく解説

    目次 注意!クレーンの点検を適切に行っていますか?年次・月次の点検内容と費用を分かりやすく解説 クレーンの点検・検査は「クレーン等安全規則」により義務付けられている クレーンを点検するタイミングは、全部で4回! 知っておくべき!各点検・検査の項目とは? 定期自主検査(年次点検・月次点検)にかかる費用を安くするコツ まとめ 今、記事を読んでいるあなたはこのような悩みをお持ちではないでしょうか? 「クレーンを点検するタイミングがわからない!」 「クレーンの点検は何をすればいいの?」 「年次・月次の定期自主検査にかかる費用はどのくらいなの?」 この記事では、このような悩みを分かりやすく解説します。 クレーンは頼もしい建設機械ですが、何かトラブルが発生すると重大事故に繋がる恐れが非常に高いです。 自分と周りを守るためにも、ぜひ、この記事を最後まで読んでください。 クレーンの点検・検査は「クレーン等安全規則」により義務付けられている まず初めに、クレーンの点検・検査の重要性について解説していきます。 クレーンの点検・検査は、「労働安全衛生法」の規定に基づいた「クレーン等安全規則」で義務付けられています。点検・検査を行わなかった場合は法令違反となり罰則の対象になります。 「バレなければクレーンの点検をしなくてもいいだろう」という考えは絶対にやめてください。 実際に、クレーンの定期自主検査(年次点検・月次点検)を怠っていたとして、書類送検されたケースもあります。 そうならないためにも、クレーンの点検についての適切な知識が重要になります。 定期自主検査(年次点検・月次点検)をしなければならないクレーンは以下の通りです。 吊り上げ荷重0.5トン以上の全てのクレーン 吊り上げ荷重0.5トン以上の全ての移動式クレーン この上記に該当するクレーンを運転している方は、点検の義務があることを忘れないでください。 クレーンを点検するタイミングは、全部で4回! クレーンを点検・検査するタイミングは全部で4回あります。 1.年次点検 2.月次点検 3.作業開始前の点検 4.暴風後等の点検 クレーンの定期自主検査(年次点検・月次点検)において、法定の資格は必要とされていません。 しかし、事業者は検査者に「定期自主検査者安全教育要領」に基づいた「定期自主検査安全教育」を受けることを推奨しています。 年次点検は、一般的に外注することがほとんどです。月次点検はクレーン運転手が行う場合もありますので、その際は「定期自主検査安全教育」を受けるようにしましょう。 それでは、各点検を詳しく解説します。 年次点検 年次点検とは、その名の通り「1年以内ごとに1回」行う検査のことを言います。 1年に1回の重要な点検になります。そのため、クレーン点検業者に外注することが一般的です。 月次点検 月次点検も、その名の通り「1ヵ月以内ごとに1回」行う検査のことを言います。 月次点検も非常に重要な点検です。必ず行いましょう。 作業開始前の点検 作業開始前の点検は、クレーン作業を開始する前に行う点検のことを言います。 毎日行う点検ですので、不備が無いかじっくりチェックしてください。 暴風後等の点検 暴風後等点検は、暴風や地震の後に作業を行う場合、必要な点検のことを言います。 点検をしなければいけない場合は、以下の通りです。 ●瞬間風速が毎秒30メートルを超える風が吹いた時 ●震度4以上の地震が発生した時 暴風後等の点検は屋外に設置されているクレーンのみに適用されます。 知っておくべき!各点検・検査の項目とは? 本題に入る前に、1つ注意点があります。 点検・検査後は必ず検査結果を保存するようにしてください。 理由は、クレーン等安全規則では「自主検査等の結果を記録し、これを3年間保存しなければならない」と義務付けているからです。 点検・検査をする際の項目について解説します。 作業開始前点検 作業開始前点検の項目は以下の通りです。 ●巻過防止装置・ブレーキ・クラッチ及びコントローラーの状態を点検 ●ランウェイの上及びトロリが走るレールの状態とワイヤーロープが通っている箇所の状態を点検 クレーン等安全規則では、作業開始前点検のみ点検記録を残さなくてよいとされています。 年次点検 年次点検の点検項目は以下の通りです。 ●構造・機械・電気部分に異常がないか ●ワイヤーロープ又は吊チェーンに異常がないか ●吊り具に異常がないか ●基礎に異常がないか ●荷重試験(定格荷重に相当する荷重の荷を吊って行う) 月次点検 月次点検の点検項目は以下の通りです。 ●過巻防止措置その他の安全装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ及びクラッチに異常がないか ●ワイヤーロープ又は吊チェーンに異常がないか ●フック・クラブバケット等の吊り具に損傷がないか ●配線・集電装置・配電盤・開閉器及びコントローラーに異常がないか ●ケーブルクレーンはメインロープ、レールロープ及びガイロープを緊結している部分に異常がないか。また、ウインチの据え付けの状態はよいか。 暴風後等の点検 暴風後等の点検の項目は、作業開始前点検と同じになります。 暴風後等の点検も、検査結果を3年間保管しなければいけません。忘れずに点検してください。 定期自主検査(年次点検・月次点検)にかかる費用を安くするコツ 最後にクレーンの定期自主検査にかかる費用を、解説していきます。 定期自主検査(年次点検・月次点検)にかかる費用は約2万円〜20万円! 定期自主検査を外注する場合、費用は約2万円〜20万円になります。 金額の幅が大きいのは、クレーンの種類や検査条件によって大幅に変わってくるためです。 検査の費用に関わってくる項目は、以下の通りです。 ●クレーンの種類 ●クレーンの吊り上げ荷重(t) ●1度に検査するクレーンの台数 ●休日及び時間外での検査 ●年末年次に行う検査 一番大幅に費用が変わるのが、吊り上げ荷重の項目です。 天井クレーンを例に挙げて、比較します。 5t未満 16,720円 5t以上10t未満 22,550円 10t以上20t未満 30,580円 20t以上50t未満 41,470円 50t以上100t未満 56,430円 100t以上200t未満 73,480円 200t以上500t未満 96,360円 500t以上 128,260円 吊り上げ荷重の階級が上がるごとに、値段が跳ね上がっていくのがわかると思います。 費用を安くするコツは、以下の2点です。 1.1度に複数のクレーンを点検に出す 2.平日の業務時間内に点検をしてもらう もちろん、できるだけ費用を抑えたいですよね。この2つのコツはしっかり覚えておきましょう。 詳しく年次点検の料金を知りたい方は、下記のリンクを参考にしてください。 一般社団法人日本クレーン協会 検査料金・検定料金 まとめ クレーンの点検|まとめ クレーンの点検は「クレーン等安全規則」で義務付けられています。 点検を行わなければ、法令違反です。下記点検・検査は必ず受けてください。 年次点検 月次点検 作業開始前点検 暴風後等の点検 必ず、上記のタイミングで適切に点検・検査をしてください。 安全第一です!! ←【中古クレーン】はトクワールドにお任せ!在庫多数あります!

    2022/06/10

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  • カニクレーンのラジコンが丸わかり!アウトリガとクレーンの操作をスマートに!
    クレーン

    カニクレーンのラジコンが丸わかり!アウトリガとクレーンの操作をスマートに!

    目次 ラジコンの概要 ラジコンの操作 土木工事・建築工事で活躍するカニクレーン カニクレーンは前田製作所 古河ユニックはミニ・クローラクレーン クレーンの購入は中古販売専門会社 まとめ|ニクレーンのラジコンが丸わかり!アウトリガとクレーンの操作をスマートに! カニクレーンは、墓石や庭石、石碑の据え付けなど、周囲に支障物が多く狭いうえに段差があるような不安定な現場で活躍します。 また、周りに電線が張り巡らされた変電所、トンネルや地下鉄での管工事なども得意な現場です。 アクセスできる建設機械に制限のある現場、作業スペースが思うように確保できない現場という共通点がある、ビル建築の屋上での作業、プラント・工場の屋内作業などでも能力を最大限に発揮します。 以上のような現場では、工事の進行とともに現場状況が刻々と変化することも多いです。 そういう現場で、カニクレーン本体よりやや離れた場所で、現場全体に気を配りながら運転・操作するためにあるのが「ラジコン」です。ラジコンは、カニクレーンの安全作業上、欠かすことができないアイテムとなっています。 この記事では、カニクレーンのラジコンについて詳しく紹介します。 またカニクレーンが活躍している土木工事や建築工事について、メーカーやおすすめの購入先についても触れていますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。 ラジコンの概要 ラジコンと同じようにカニクレーンを遠隔操作できる装置にリモコンがあります。 ラジコンは無線式で電波の届く範囲で遠隔操作できるのに対して、リモコンでは送信ケーブルの長さの範囲内での遠隔操作ということになります。 この記事では、ラジコンについて概要を解説していきます。 ラジコンは前田製作所のMC285Cシリーズのものを参照していますが、メーカーや機種によって構成や機能、操作に多少の違いがありますので、詳細は各マニュアルをご確認ください。 ラジコンの構成 ラジコンは、送信機と受信機からなり、この2つによってラジコン装置として機能します。 送信機 送信機は、以下の5つのパーツによって構成されています。 液晶表示部 4種類の操作ボタン 4組のクレーン操作レバー アクセルレバー グリップ(持ち手) 送信機は、クレーン操作信号を無線でクレーン本体に搭載した受信機に送信し、本体から離れた場所でクレーンを操作することができます。 基本的に片手で操作できるように設計されていて、操作レバーやボタンは親指で操作し、人差し指でアクセルレバーを操作することが可能です。他の指でグリップをしっかり握って送信機を保持します。 送信機の水洗いは厳禁です。清掃は、水または水で薄めた中性洗剤を布などに含ませて、汚れを拭き取るようにしてください。 受信機 受信機は、カニクレーン本体に搭載され、以下の5つのパーツで構成されます。 コントロールボックス メインスイッチ モニタディスプレイ アンテナ レセプタクル レセプタクルとは、コネクタの挿入口のことです。 受信機は、送信機から送信された操作信号を受信しカニクレーンを作動させます。 ラジコンの機能 送信機は片手で操作できるので、もう一方の手で吊り荷を支えたり玉掛けしたりすることが可能です。 クレーン速度は、ラジコンのアクセルレバーの操作により、停止状態から最速まで続けて操作できます。 送信機の液晶表示部には、以下の操作状況が表示され確認できます。 クレーン操作 微速操作 フック格納操作 アクセル開度 この液晶表示部には、異常の発生や異常の内容も表示されるので、異常箇所の確認や処置の迅速な対応が可能です。 送信機の操作状況や異常警報を音声メーセージで知らせる、音声機能付き機種もあります。 ラジコンは、類似した周波数の電波が近くで使用されていた場合、他の周波数に自動的に切り替える「オートスキャン方式」を採用していることが多いです。 また装置ごとに「IDコード(識別コード)」を設定し、独自のデータ伝送方式を採用していることがほとんどで、無線機の電波が混信してクレーンが誤作動しないようにしています。 ラジコンの安全 ラジコンは、電波法に基づいた「技術基準適合証明」を受けた装置を使用してください。メーカー純正のラジコンには、証明ラベルが添付されています。 証明ラベルが添付された送信機を改造したり、証明ラベルのない改造した送信機を使用したりすることは違法です。 送信機を使用するときは、必ずフックベルトを使用して操作中の送信機の落下防止に努めてください。 また送信機に強い衝撃を与えると故障や誤作動を引き起こし、感電や重大災害の原因になる可能性がありますから注意が必要です。 ラジコンに使用する電池はメーカー指定のものとし、電池は正しく使用してください。 ラジコンの操作 ラジコンの構成や機能などの概要を説明しました。ここからは実際のラジコン操作のポイントを解説します。 ラジコンは必要に応じてモードを切り換えて使用するタイプがほとんどです。モードには初期値設定モード、アウトリガモード、クレーンモードの3つがあります。 画面上で、それぞれのモードに切り換えたことをしっかり確認してから操作を開始しましょう。違うモードで誤った操作をすると、カニクレーンの誤作動につながり事故の原因になる可能性があります。 初期設定モードは、最初に液晶濃度や音声VOLなど、8種類程度の項目を設定するときに使用します。変更した場合は終了操作をしないと有効にならないので注意してください。 アウトリガ・クレーンのモード設定 まず、ラジコン送信機の各操作モードの設定(呼び出し)方法を説明します。 送信機の電源をONにすると、液晶表示部に約2秒間、クレーンマークが表示され、その表示が消えたら、自動的にクレーンモードに設定されます。 クレーンモードからアウトリガモードに切り替えるときは、一度電源ボタンを押してOFFにしてから再度電源ボタンをONにしてください。 液晶表示部にクレーンマークが表示されている間に、微速/モードボタンを2秒間押すと、クレーンモードとアウトリガモードの選択画面が表示されます。 カーソルを動かしアウトリガの横に合わせ、設定ボタンを押すとアウトリガモードになります。 アウトリガモードでの操作 所定の作業前点検終了後、送信機の各操作レバーの動きがスムーズで、レバーから指を離すと「中立」に戻ることを確認してください。 アウトリガモードでの操作のポイントは以下のようになります。 アウトリガ設置操作 4基の各アウトリガ操作レバーを「出」に操作して各アウトリガを均等に伸ばし、機械を所定の高さにする。機械が地面から「約80ミリ」浮いたら、アクセルレバーをゆっくり戻し、操作レバーから指を離して「中立」位置にする。 アウトリガ格納操作 操作モードを」「アウトリガ接地モード」にする。操作レバーを「入」に操作してアクセスレバーをゆっくり引く。機械が地面に接地したら、アクセルレバーをゆっくり戻し、操作レバーから指を離して「中立」位置にする。 クレーンモードでの操作 所定の作業前点検終了後、すべてのアウトリガが確実に接地されていることを確認してから、クレーンモードでの操作を開始してください。 クレーンモードでの操作のポイントは以下のようになります。 旋回操作 右旋回は「右」に操作し、アクセルレバーをゆっくり引くと、ブームはクレーン上から見て時計回りに旋回する。左旋回も同様。アクセルレバー及び旋回操作レバーから指を離し、中立位置に戻すと旋回が停止する。 ブーム伸縮操作 ブーム伸縮レバーを「伸」に操作し、アクセルレバーをゆっくり引くとブームが伸長する。ブームの「縮」操作も同様。アクセルレバー及びブーム伸縮操作レバーから指を離し、中立位置に戻すとブームの伸縮が停止する。 フック巻上、巻下操作 フック巻上、巻下操作レバーを「上」に操作し、アクセルレバーをゆっくり引くとフックが巻き上がる。フックの巻下げも同様。アクセルレバー及びフック巻上、巻下操作レバーから指を離し、中立位置に戻すとフックの巻上げまたは巻下げが停止する。 フック巻上、巻下操作 フック巻上、巻下操作レバーを「上」に操作し、アクセルレバーをゆっくり引くとフックが巻き上がる。フックの巻下げも同様。アクセルレバー及びフック巻上、巻下操作レバーから指を離し、中立位置に戻すとフックの巻上げまたは巻下げが停止する。 微速モードの設定と解除 クレーン操作を低速で行いたい場合は、微速モードに設定するとクレーン最高作動速度が規制されて、クレーン作業の低速での速度コントロールをさらにスムーズで行うことができる。 エンジンストップと非常停止操作 送信機のアクセルレバーや操作レバーから指を離しても作動が停止しない場合や、操作していないのにクレーンが動き始めた場合は、エンジンストップ・非常停止操作ボタンを押すと停止する。 土木工事・建築工事で活躍するカニクレーン カニクレーンは、さまざまな土木工事・建築工事で活躍できるように進化を遂げています。カニクレーンの構成の概要と最新機種の仕様情報を紹介します。 カニクレーンは、ゴムクローラー(キャタピラ)式の走行台車にクレーン(ブーム式)を搭載した移動式クレーンです。 作業現場内では自走して走行し、定格総荷重以内でのクレーンによる吊り荷作業が可能です。またラジコンによる遠隔操作もできます。 クレーン本体は、走行台車部、クレーン部、安全装置から成り、「コンパクト設計」と「屈折式アウトリガ」が特徴です。 動力源は、熱効率が高く燃料消費量が少ないディーゼルエンジンが主流ですが、比較的小型の機種ではガソリンエンジンもあります。またオプションで、よりクリーンな電動モーターとの併用仕様がある機種も増えています。 多くの建設機械同様、ブームやアウトリガは油圧によって作動し、スムーズで小回りのきく動きが特長です。 カニクレーンには乗車型と非常車型があり、作業する現場状況や作業時間、扱う吊り荷の重量などで選択されます。 最新機種の特徴としては、各種モーメントリミッタの充実、アウトリガインターロック仕様などによる安全性の向上が挙げられます。 カニクレーンは前田製作所 実はカニクレーンという名称は、前田製作所の商品名です。 前田製作所は、カニクレーンを狭くて足元の不安定な墓地での作業を容易にするために開発したとされています。 カニクレーンはコンパクトな形状のままゴムクローラーで走行しますが、現場では4本のアウトリガを張出して接地します。このアウトリガを張出した姿がカニに似ていることからカニクレーンと命名されました。 前田製作所は前田建設工業の機械工場として開設され、1962年に株式会社として独立し、建設機械のコマツと強い連携関係にあります。 1968年自社商品の前田クレーンを発売し、1980年には、カニクレーンの原型ともいえるミニクロクレーンを発売しました。 本社は長野県の長野市にあり、全国に28カ所の拠点があります。また海外の主要拠点として、2022年MAEDA AMERIKA Inc.を設立し、グローバルに営業活動を展開しています。 古河ユニックはミニ・クローラクレーン 「赤いユニック」でおなじみの古河ユニックは、1961年に日本初の積載型クレーンを発売して以来、ユーザーニーズに応える技術と製品を開発し続けています。 現在ではユニックとクレーンにおいて、わが国の代表的なメーカーです。 カニクレーンは前田製作所の商品名でもあるため、古河ユニックでは同様のクレーンをミニ・クローラクレーンと呼んでいます。 古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発が前身です。 1970年に社名にもなった「UNIC(ユニック)」は、積載型クレーンの代名詞として世界レベルで浸透しています。1987年、現在の古河機械金属のグループに入りました。 1991年、2.5トン吊りミニ・クローラクレーンの発売を開始しています。また最近では、車両運搬車「キャリア」も製造販売しています。 東京に本社があり、全国に42カ所の販売拠点、400ヶ所以上の指定サービス工場が稼働中です。 「赤いユニック」でおなじみの古河ユニックは、1961年に日本初の積載型クレーンを発売して以来、ユーザーニーズに応える技術と製品を開発し続けています。 現在ではユニックとクレーンにおいて、わが国の代表的なメーカーです。 カニクレーンは前田製作所の商品名でもあるため、古河ユニックでは同様のクレーンをミニ・クローラクレーンと呼んでいます。 古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発が前身です。 1970年に社名にもなった「UNIC(ユニック)」は、積載型クレーンの代名詞として世界レベルで浸透しています。1987年、現在の古河機械金属のグループに入りました。 1991年、2.5トン吊りミニ・クローラクレーンの発売を開始しています。また最近では、車両運搬車「キャリア」も製造販売しています。 東京に本社があり、全国に42カ所の販売拠点、400ヶ所以上の指定サービス工場が稼働中です。 クレーンの購入は中古販売専門会社 カニクレーンを含むクレーンの購入は、中古建機の販売専門会社をおすすめします。おすすめの理由は、低価格で納期が早いからです。 たとえば前田製作所の2.9トン吊り5段ブームでラジコン付きの中古価格は、300万前後ですが、新品では600万円前後します。 また新品の場合は購入から納品までにさまざまな手続きや調整が必要ですが、中古は在庫さえあれば購入してすぐ使用することができます。 カニクレーンなどクレーンを中古で購入する場合は、自社で整備点検ができる販売会社を選びましょう。整備・点検を外注する会社は割高になります。 そしてカニクレーンの購入で忘れてならないのが、搬入に必要なトラックなどの輸送手段です。これにも自社で対応できる会社を選んだ方がお得になります。 カニクレーンをスポット的に短期で使用する場合はレンタルという選択肢もあります。 レンタル料金は、吊り上げ荷重のクラス別で設定されていることが多いですが、年式や走行距離でも差があるようです。 1,7トンクラスで1日20,000円/月250,000円、2.9トンクラスで1日35,000円/月350,000程度が目安となっています。この他に諸費用(約2,000円~4,000円)がプラスされます。 まとめ|ニクレーンのラジコンが丸わかり! ここまでカニクレーンについて、ラジコンを中心に紹介してきました。 まず、ラジコンの構成・機能・安全などの概要、モード設定や操作方法を説明しました。その他、カニクレーンが活躍している工事について、代表的なメーカーやおすすめの購入先、レンタルについても触れてました。 カニクレーンは、現状では他の建設機械に比べると販売台数がまだ少ないです。ただ今後、作業スペースに限りがある都市中心部や高層ビルでの維持・修繕作業での活躍が増えてくると考えられます。 作業効率や安全性を重視したい狭所現場での作業が発生した場合は、ぜひカニクレーンを検討してみてください。 ←トクワールドで中古【カニクレーン】が探せます

    #カニクレーン

    2023/09/28

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