アスファルトフィニッシャー
2023/05/18
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アスファルトフィニッシャーの中古価格はいくら?必要な資格も紹介!
アスファルトフィニッシャーの中古価格・必要資格は?
また、アスファルトフィニッシャーを運転・操縦するには免許と資格が必要です。それぞれどのような資格の取得が求められるのかきちんと理解しておきましょう。
本記事では、アスファルトフィニッシャーの価格相場と運転・操縦に必要な免許について紹介します。
アスファルトフィニッシャーの用途
道路舗装工事には欠かせないアスファルトフィニッシャーですが、基本的な構造は、アスファルトの合材を貯めるホッパー、車体を牽引するトラクター、アスファルトを敷きならすスクリード、車体を動かすエンジン部から構成されます。
また、アスファルトフィニッシャーは、走行方式の異なる2種類のモデルに大きく分けられます。
クローラー式
しかし、ナンバープレートの取得ができず、公道走行をすることはできません。そのため、回送時には、運搬用のトラックが必要になります。
ホイール式
大型特殊車両としてナンバーを取得すれば、一般公道を走行することもできます。ただし、最高速度の関係上、高速道路を走行することはできません。
一般的にはホイール式の需要が高く、中古市場では「ホイール式」の在庫が「クローラー式」よりも上回っています。
アスファルトフィニッシャーのクラス分け
また、クラスによってアスファルトフィニッシャーの価格も異なります。
国内では、舗装幅が6メートル以下の道路が多いため、舗装幅約2.3~6.4メートルの中型クラスがもっとも活躍します。
海外では舗装幅が9〜12メートルとなる幅広の道路も多くあるため、最大舗装幅6メートル越えの大型クラスが主流です。国内では、大型のアスファルトフィニッシャーが出回っていないため、大型クラスを探している場合、海外メーカー製になります。
アスファルトフィニッシャーのメーカー
また、アスファルトフィニッシャーは多品種少量生産であるためメーカーの新規参入もありません。
国内のメーカーは、現在以下の2社のみです。
住友建機株式会社
燃費も良好でランニングコストも安く、メンテナンス性能に優れたデザインも魅力的でしょう。
住友建機株式会社は、昭和43年7月創業。住友グループの建設機械メーカーで、東京都品川区に本社を構えています。
日本の道路や工事事情にニーズを合わせた、狭い場所でも対応しやすい小型の建設機械をメインに手掛けていることが特徴です。
一方で、アスファルトフィニッシャー製造や、滑走路舗装用の大型クラスの分野でも有名なメーカーです。
範多機械株式会社
特に超小型機や中型機クラスのアスファルトフィニッシャーをメインに製造しており小型アスファルトフィニッシャーでは国内トップシェアを誇ります。
範多機械株式会社は「中小企業研究センター」が定めるグッドカンパニー大賞で、優秀企業賞を受賞したことも話題になりました。現在は除雪機やロードローラーの製造も手掛けています。
アスファルトフィニッシャーを過去に生産していたメーカー
- 加藤製作所
アスファルトフィニッシャーなどの建設機械を自社技術で開発していた。 - キャタピラージャパン
キャタピラーブランドのモデルは国内での販売がされなかった。 - コマツ
BLAW-KNOX社と技術提携。 - 新潟鐵工所
2001年に経営破綻のため倒産 - 豊田自動鐵機
BARBER-GREENE社と技術提携。 - 石川島建機
現在のKATO HICOM。 - 川崎重工
一時期アスファルトフィニッシャーを販売していた。 - 酒井重工業
自社設計で小型モデルのアスファルトフィニッシャーを製造・販売していた。
アスファルトフィニッシャーの平均価格を一覧で紹介
結論から申しますと、アスファルトフィニッシャーの価格は新車の場合、最低でも¥25,000,000以上と高額です、しかし、中古車の場合ですと大抵の機械は、¥10,000,000以内で購入できるため、コストを抑えたい方は中古での購入がおすすめでしょう。
ここからは、アスファルトフィニッシャーの新車・中古車の平均価格について詳しくご紹介します。
アスファルトフィッシャーの新車価格
新車の価格は以下の通りとなっています。
【アスファルトフィニッシャーの新車価格相場】
小型機(舗装幅:1m~3m) | ¥2,500,000~ |
中型機(舗装幅:2m~4m) | ¥30,000,000~ |
大型機(舗装幅:5m~7m) | ¥60,000,000~ |
アスファルトフィッシャーの中古車価格
【アスファルトフィニッシャーの中古価格相場】
小型機(舗装幅:1m~3m) | ¥1,000,000~5,000,000 |
中型機(舗装幅:2m~4m) | ¥5,000,000~8,000,000 |
大型機(舗装幅:5m~7m) | ¥8,000,000~15,000,000 |
これらの一覧表はあくまでも参考です。中古機械の場合、使用状態によっても価格は大きく変わりますし、販売会社によっても価格帯が異なります。
また、排ガス規制対応モデルや、整備履歴の書類が揃っているものに関してはその分価格が割高になります。
アスファルトフィニッシャーの中古購入に関しては以下の記事にて詳しく紹介しているためよろしければご覧ください
参考記事:アスファルトフィニッシャーの中古市場・購入時の注意点について紹介
アスファルトフィニッシャーの人気モデル
中でも、「ホイールタイプ」のアスファルトフィニッシャーは需要が高く人気のタイプです。ホイール式は、機動性が高く小回りが聞くことや、ナンバープレートを取得できるため公道を自走で移動できるなどのメリットがあり、重宝されます。
しかし、山間部などの勾配の強い坂道で舗装作業を行う場合は、「クローラー式」が利用されます。
アスファルトフィニッシャーの中でも人気があるモデルとしましては、住友建機の『HA45W』が挙げられます。
HA45Wは、足回りがホイール式のアスファルトフィニッシャーで、スクリード幅が2メートル〜4.5メートルまで設定できます。この幅は、国内の一般的な道路幅と同じです。
また、住友建機が独自開発した『J-PAVER:3連スクリードプレート』の採用によって、従来のスクリードプレートよりも圧倒的な速度と精度を発揮します。
このような理由により人気機種となっています。
アスファルトフィニッシャーの運転・操作に必要な資格
では、アスファルトフィニッシャーに必要な作業資格について、以下で詳しく紹介します。
運転には小型特殊免許または大型特殊免許が必要
しかし、アスファルトフィニッシャーを公道で運転するためには、小型特殊免許もしくは、大型特殊免許を取得する必要があります。
アスファルトフィニッシャーは、車体後尾にスクリードという作業機を取り付けた特殊車両です。
そのため、アスファルトフィニッシャーは「道路交通法」「道路車両交通法」共に、自動車の区分は「特殊自動車」に分類され、車体の大きさや最高時速度で必要な運転免許が変わります。
【特殊自動車の区分】
免許区分 | 運転条件 |
小型特殊免許 | 全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下、最高速度時速15m以下(農作業用は時速35km未満)、総排気量-制限なし、税金-軽自動車税 |
大型特殊免許 | 全長4.7m以上、全幅1.7m以上、全高2.8m以上、最高速度時速15km以上(農作業用は時速35km以上)、総排気量-制限なし、税金-固定資産税 |
車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習
車両系建設機械の分類は「整地・運搬・積み込み用機械」「掘削用機械」「基礎工事用機械」「締固め用機械」「コンクリート打設用機械」「解体用機械」の6種類です。
このうち、アスファルトフィニッシャーは、「整地・運搬・積み込み及び掘削用」に該当します。
そのため、アスファルトフィニッシャーで舗装作業を行うには、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。
車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習は、労働安全衛生法施行令別表第7の分類のうち、「整地・運搬・積み込み用」「掘削用機械」が対象となる講習です。
アスファルトフィニッシャー・建設機械を中古で選ぶ条件
しかし、アスファルトフィニッシャーを中古で購入するときは、以下の点に注意して選ぶことが大切です。
1.メーカーやモデルを確認する
2.状態を確認する
中古車選びの際は、しっかり整備がされているか、汚れ、傷、錆、損傷がないかを確認することが大切です。また、部品の消耗具合を確認することも、将来的な維持費用の見積もりにもつながります。
3.修理履歴の確認
4.実機の確認
アスファルトフィニッシャーは、新車ですと最低¥25,000,000以上と大変高価な重機です。そのため、建設会社のほとんどが、アスファルトフィニッシャーを含む重機を中古建機で揃えています。
また、アスファルトフィニッシャーなどの建設機械は、道路を運転するための「免許」と、作業を行うための「資格」の取得がそれぞれ必要になります。