中古建設機械情報・ニュース【トクワールド】の中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格を紹介!

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中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格を紹介!

アスファルトフィニッシャー

2023/05/15

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中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格を紹介!

中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格について

アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装に欠かせない建設機械であり、道路工事や駐車場作りなどの工事によく使用します。

アスファルトフィニッシャーは、モデルの種類によって操作方法が異なります。また、中古の場合、機械やパーツにガタがきていたり、クセがついている場合もあります。

中古アスファルトフィニッシャーを購入する際は、実際に現物を動かしてみて操作感などをみてから購入することも大切です。

中古アスファルトフィニッシャーの購入については、「アスファルトフィニッシャーの中古市場・購入時の注意点について紹介」にて詳しく紹介しているのでご覧ください。

また、運転以外にも、アスファルトフィニッシャーを使用して作業するにはそれぞれの専門の資格が必要になります。

本記事では、中古アスファルトフィニッシャーの操作方法や舗装工事に必要な資格についてご紹介します。

アスファルトフィニッシャーの使い方

アスファルトフィニッシャーを使用するには、最低でも2人必要です。小型のものは1人でも運用できますが、それ以上の規格のアスファルトフィニッシャーは、運転とは別にスクリードを操作する「スクリードマン」という役割に分かれて道路などの舗装をしていきます。

冒頭でもご説明したとおり、アスファルトを敷き均すには、それに関係する資格を取得していないと舗装作業に関わることができません。

慣れないうちはスピードを落として作業し、一部分を敷き均したら均等さを確認する作業を繰り返していきましょう。

アスファルトフィニッシャーの操作方法

アスファルトフィニッシャーは毎分2~3mの速度で走行しながら、路盤上にアスファルト合材を連続的に所要の暑さに敷き均し、突固め、表面仕上げを行います。

ここからは、「HA45W」を例にアスファルトフィニッシャーの基本的な操作方法に紹介します。

  1. エンジン始動時
  2. 走行時の基本操作
  3. 作業時の基本操作
  4. 操作パネルの主なスイッチ・安全装置

.エンジン始動時

「走行・作業」のスイッチを「停止」の位置にし、走行レバーが中立になっていることを確認し、エンジンを始動させます。

2.走行時の基本操作

アスファルトフィニッシャーのアクセルはレバー操作です。走行時は、「走行・作業」のスイッチを走行に入れ、走行レバーを前進または行進にして、アクセルレバーを操作することで移動します。また、走行時は二駆、作業時は四駆で行います。

3.作業時の基本操作

スクリードの幅を舗装幅に合わせてレバーで調節します。スクリード幅の調整が完了したら、スクリードを下ろします。バイブレーターのスイッチをオンにすることで敷いたアスファルトを締め固めることが可能です。

4.操作パネルの主なスイッチ・安全装置

【各名称・説明】
名称 説明
ブロワ加熱装置操作スイッチ フロント左右とリヤ左右にある全てのバーナーを管理するスイッチです。作動状態はランプで確認できます。
スクリード部集中コントロール 左右スクリードの伸縮、レベリングをコントロールします。
スクリードアシスト 厚層舗装時、または軟弱地盤などで使用します。標準、厚層施工時(6㎝以上)、薄層施工時(1~6㎝以上)
ステアリングインジゲーター ランプにより前輪操舵角を確認できます。
照明付レベリングゲージ 作業時に見やすい位置に配置され、照明付で夜間工事にも対応しています。
【各種安全装置】
名称 説明
年常時に加熱装置を自動停止 スクリード加熱装置の燃焼中に、何らかの原因でファンが停止するとシステムが異常と判断し、プロパンガスのソレノイドバルブを閉鎖します。
非常停止スイッチ アクシデントに備えて、エンジンを緊急停止する非常停止スイッチを運転席パネル、本体左右に装備しています。
エンジンセイフティ機能 セイフティ機能付回路を採用しており、エンジン始動時に作業・走行スイッチが「入」になっていると、エンジンが始動しません。
自動パーキングブレーキ 走行と完全連動のパーキングブレーキシステムを搭載しており、ブレーキのかけ忘れや解除し忘れの心配がありません。 アスファルトフィニッシャーは作業の性質上、発進/停止を繰り返します。そのため、頻繁にブレーキをかけたり解除する必要がありましたが、この機能によりレバー式のパーキングブレーキ操作から解放されます。

アスファルトフィニッシャーを使用する際の注意点

アスファルトフィニッシャーを使用する際は、大きく分けて4つの注意点があります。アスファルトフィニッシャーを安全に使用し、より効率よく使用するためにも以下で紹介する注意点をしっかり理解しましょう。

  1. ホッパーやスクリードにアスファルトが付着に注意
  2. パーツの摩耗具合に注意
  3. パーツの緩みに注意
  4. タイヤの劣化具合に注意

1.ホッパーやスクリードにアスファルトが付着に注意

アスファルトフィニッシャーを使用する際、エンジンをかける前に、ホッパーやスクリードにアスファルトが付着していないか確認することが大切です。

アスファルトフィニッシャーにアスファルト合材がついたままになっているとアスファルト合材が固まり、アスファルト合材を正確に流し出すことができなくなったり、機械の大きな故障や事故に繋がる可能性もあります。

また、アスファルトフィニッシャーに付着したアスファルト合材は、温かいうちに取り除くと作業がスムーズにできますが、運転手が気付かずに操作してしまい事故につながってしまう危険性もあります。

アスファルト合材が付着してないか確認するときは、スクリードが降下しないようにロックがかかっているか確認しましょう。散油ノズルやスチーム洗浄機を使って取り除く方法が降下的です。

2.パーツの摩耗具合に注意

アスファルトフィニッシャーは、常に半固形状のアスファルト合材を流したり動かしたりと処理をしているため、摩擦や消耗しやすいパーツがあります。

特に、コンベアやスクリューといったパーツはアスファルト合材の中で常に作動しているため、消耗しやすいです。

安全にアスファルトフィニッシャーを使用するためにも日々の点検や整備はしっかりおこない、中古のアスファルトフィニッシャーを購入する際にも、摩擦や消耗が早いパーツを重点的に確認しましょう。

3.パーツの緩みに注意

アスファルトフィニッシャーのコンベア部分は、バーフィーダーチェーンやチェーンブロックで構成されており、特に緩みやすい部分になります。

しかし、アスファルトフィニッシャーは車体が低く、コンベアは車体の下から覗き込むようにしないと確認できないため忘れがちなパーツです。

4.タイヤの劣化具合に注意

アスファルトフィニッシャーは、ダンプカーを押しながら作業を進めていくため、タイヤに負荷がかかりやすいです。使用する際には、タイヤに劣化がないかなどをよく確認しましょう。

また、アスファルトフィニッシャーのタイヤは、特殊で高価なので、購入する際は強度は十分かなども確認しておくとよいでしょう。

特に中古アスファルトフィニッシャーを購入する際は、車体価格が安価でもタイヤを買い換えることになれば、コスト削減には繋がりません。

アスファルトフィニッシャーによる舗装工事について

道路は大きく分けて4つの層でできており、道路工事もいくつかの工程に分けられて行われます。そのうち、アスファルトフィニッシャーが活躍するのは、道路工事でも終盤に当たる「基礎工事」「表層工事」と呼ばれる工程です。

ここからは、道路作りの手順や基礎工事について紹介します。

  1. 道路工事のフロー(測量〜路盤工事)
  2. 道路工事のクライマックス「基層工事」
  3. 道路工事のフィナーレ「表層工事」

1.道路工事のフロー(測量〜路盤工事)

道路工事は、現場の測量→路床工事→路盤工事→基礎工事→表層工事の順に行います。それでは、各工程に区切って説明します。
  • 現場の測量
  • 路床工事
  • 路盤工事
現場の測量
道路工事は現場の測量から始まります。まずは、発注者から図面や現場の情報をもらい、実際に現地を確認します。
ここで、レベル(高さ)や距離を測定し、図面がしっかりあっているかをチェックします。また、工事の進め方をイメージしたり、工事で必要な印をマーキングして準備を行います。

路床工事
道路作りの作業は、路床工事からスタートします。路床は、路床は道路の層の一番下層になる部分で、主に厚さ約1cmの土でできています。
この路床が安定した道路の基礎となり、もし路床が弱ければ、その上にいくらしっかり舗装を行っても大きな車が通過したり、大きな災害があるとすぐに凹んでしまいます。
作業では、ブルドーザーやモーターグレーダーで均しを行い、ロードローラーなどの重機で締め固めていきます。

路盤工事
路盤工事は、締め固めた路床の上に砕石などを敷いていく作業です。路盤は、道路の交通荷重を広く分散させ、路床にかかる負荷を軽減するクッションのような役割があります。
この工程でも、モーターグレーダーで敷き均しをした後に、ローラー重機で締め固めを行います。

2.道路工事のクライマックス「基層工事」

基礎工事では、いよいよアスファルト舗装を行っていきます。基礎は、約150℃以上に加熱されたアスファルト混合物を、アスファルトフィニッシャーで路盤の上に敷きならしていきます。

その後、ローラー重機でアスファルトを均一に締め固めていきます。基礎は路盤と表層の間に作られ、ここでも道路の交通荷重を均一に分散させるクッションの役割を果たします

3.道路工事のフィナーレ「表層工事」

表層は道路舗装工事における最終工程の作業です。また、表層は普段私たちの目に映る部分でもあります。

施工方法は基礎工事と同じですが、材料や目的が異なります。多くの車や人が接するところであるため、「摩耗に強いこと」「水に強いこと」「平坦で滑りにくいこと」「ヒビ割れず変形しないこと」「美しく仕上がっていること」が重要です。

そのため、材料も基層工事で使用したアスファルト混合物よりも密度(粒密)の高いものを使用します。

以上が道路工事の工程です。

道路・舗装工事についての詳細は、「道路工事|道路・舗装工事はどうやって作られる?活躍する重機・建設機械とは?」ページでも紹介しています。

アスファルトフィニッシャーを寒冷環境で使用する際について

積雪寒冷地では、寒冷期に加熱アスファルト混合物を舗設する場合、以下のような障害があります。
  • 気温の低下
  • 降雪
  • 積雪などの気象条件が厳しい
  • 日照時間が短い
このため、円滑な施工が妨害されることが多いです。

では、寒冷期に施工するメリットや注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?

寒冷期に舗装を行うメリット

アスファルト舗装は、おおよそ3時間ほどで熱したアスファルトが冷えて固まりますので、数日間の養生が必要なコンクリート舗装よりも施工時間が短いと言われています。

アスファルト舗装は寒い時期になるとさらに施工時間が短くなります。アスファルトは黒いのでよく熱を吸収し、夏場の場合は気温の高さや暑さによって、なかなかアスファルトが冷えません。

そのため、工期を短縮するために、寒くなる時期に向けてアスファルト舗装の計画を立てる業者も多いです。

    まとめ【寒冷期に舗装を行うメリット】
  • アスファルトが冷え塊やすいので施工時間が短縮できる!

冬場の舗装工事の注意

アスファルト舗装は、施工後に温度が低下すればすぐに通行が可能になるというメリットがあります。

一般的に気温の低い冬季間はアスファルト舗装に適している季節とも言えます。しかし、アスファルトの温度が下がりやすいことで、スムーズに作業を進めないと、敷設前に運搬車内で固まってしまったり、敷いて均す前に固まってしまい、路面に凹凸ができてしまうこともあります。

また、積雪、降雪時は雪解け水が施工中のアスファルトに侵入してしまうと、施工不良を起こす場合もあるので、アスファルト舗装は基本的に、路面が乾燥した状態で行う必要があります。

アスファルトは比較的に加工が簡単なため再施工を行うこともできますが、費用や工期、手間が余計にかかってしまい事業としては損失になってしまいます。

冬季の作業はアスファルトだけでなく、作業員の労力的負担や健康状態にも注意が必要です。

    まとめ【冬場の舗装工事の注意】
  • アスファルトが冷え固まりやすい
  • 積雪・降雪の雪解け水がアスファルト侵入してしまう
  • 作業員の疲労度、健康管理にも注意が必要

アスファルトフィニッシャーの施工に必要な資格

アスファルトフィニッシャーには、運転するための免許と、操作資格がそれぞれ別にあり、両方の資格取得が求められます。

ホイール型のアスファルトフィニッシャーを公道で運転するためには「大型特殊免許」が必要で、作業用の資格は「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。

    【アスファルトフィニッシャーの施工に必要な資格】
  • 運転するための免許…「大型特殊免許」
    大型特殊免許とは、クレーン車や農耕用トラクターなど、特殊な機能をもつ大型車両を公道で運転するために必要な免許です。
  • 操縦するための資格…「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」
    車両系建設機械とは、労働安全衛生法執行令別表第7で定められた、動力を用いて自走できる建設機械のことで、アスファルトフィニッシャーの操作に必要な資格です。

第2級建設機械施工技士資格

「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」以外に、建設機械施工技士の試験に合格することでも、アスファルトフィニッシャーを扱うことができます。

建設機械施工技士資格は、建設機械を使用した工事・施工の品質管理や安全管理に必要な国家資格です。公共事業など大きい金額の工事では、この資格を取得している施工管理や監視技術者が常駐して携わる必要があります。

建設機械施工技士資格は、等級が別れており、アスファルトフィニッシャーのスクリード操作を行うには、第2級以上の資格が必要になります。

こちらを取得すれば、運転・操作だけでなく建設機械を使う現場で施工指導をしたり、現場監督として作業を指示してたりする権限も得られます。

また、資格は第1種〜第6種に分かれています。資格を取得すると、それぞれに対応した建設機械の運転施工管理、安全管理が行えるようになります。

第1種から第6種に該当する機械は以下の通りです。
種別 該当する機械
第1種 芯金から次の芯金までの距離
第2種 油圧ショベルなどのショベル系建設機械
第3種 モーター・グレーダー
第4種 ロードローラーなどの締め固め建設機械
第5種 アスファルトフィニッシャーなどの舗装用建設機械
第6種 アースオーガなどの基礎工事用建設機械

詳しくは、「アスファルトフィニッシャーにはどんな運転免許が必要?操縦に必要な資格も紹介」ページへ

まとめ|アスファルトフィニッシャーの操作方法
中古アスファルトフィニッシャーの操作方法、舗装工事の資格について紹介しました。 アスファルトフィニッシャーの操作に慣れるにはそれなりの経験が必要なため、一概に説明することはできませんが、慣れないうちは低速で敷き均していき、コツを掴むことで徐々に上達していきます。

機械の正しい使い方や特性を理解して、安全かつ効率的な作業をおこないましょう。
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ホイール式は、タイヤで走行するアスファルトフィニッシャーのことです。クローラー式よりも機動性が高いことが最大のメリットでしょう。 大型特殊車両としてナンバーを取得すれば、一般公道を走行することもできます。ただし、最高速度の関係上、高速道路を走行することはできません。 一般的にはホイール式の需要が高く、中古市場では「ホイール式」の在庫が「クローラー式」よりも上回っています。 アスファルトフィニッシャーのクラス分け スファルトフィニッシャーは、「最大舗装幅」「総重量」によってクラス分けがされており、一般的にはスクリードの大きさ(舗装幅)を表す「スクリード幅」で表記されていることが多いです。 また、クラスによってアスファルトフィニッシャーの価格も異なります。 国内では、舗装幅が6メートル以下の道路が多いため、舗装幅約2.3~6.4メートルの中型クラスがもっとも活躍します。 海外では舗装幅が9〜12メートルとなる幅広の道路も多くあるため、最大舗装幅6メートル越えの大型クラスが主流です。国内では、大型のアスファルトフィニッシャーが出回っていないため、大型クラスを探している場合、海外メーカー製になります。 アスファルトフィニッシャーのメーカー 近年では公共事業への投資が減り、舗装工事の事業量も減少傾向にあるということが原因で、国内においてアスファルトフィニッシャーを製造・販売しているメーカーは2社にまで減っています。 また、アスファルトフィニッシャーは多品種少量生産であるためメーカーの新規参入もありません。 国内のメーカーは、現在以下の2社のみです。 住友建機株式会社 範多機械株式会社 住友建機株式会社 住友建機株式会社のアスファルトフィニッシャーは、国内で70%のシェア率を誇り、海外市場でも注目を集めています。 燃費も良好でランニングコストも安く、メンテナンス性能に優れたデザインも魅力的でしょう。 住友建機株式会社は、昭和43年7月創業。住友グループの建設機械メーカーで、東京都品川区に本社を構えています。 日本の道路や工事事情にニーズを合わせた、狭い場所でも対応しやすい小型の建設機械をメインに手掛けていることが特徴です。 一方で、アスファルトフィニッシャー製造や、滑走路舗装用の大型クラスの分野でも有名なメーカーです。 範多機械株式会社 範多機械はアスファルトフィニッシャーのラインナップが豊富で、幅員変化にも自由自在に対応できる高性能のスクリードを装備したモデルが特徴的です。 特に超小型機や中型機クラスのアスファルトフィニッシャーをメインに製造しており小型アスファルトフィニッシャーでは国内トップシェアを誇ります。 範多機械株式会社は「中小企業研究センター」が定めるグッドカンパニー大賞で、優秀企業賞を受賞したことも話題になりました。現在は除雪機やロードローラーの製造も手掛けています。 アスファルトフィニッシャーを過去に生産していたメーカー 加藤製作所 アスファルトフィニッシャーなどの建設機械を自社技術で開発していた。 キャタピラージャパン キャタピラーブランドのモデルは国内での販売がされなかった。 コマツ BLAW-KNOX社と技術提携。 新潟鐵工所 2001年に経営破綻のため倒産 豊田自動鐵機 BARBER-GREENE社と技術提携。 石川島建機 現在のKATO HICOM。 川崎重工 一時期アスファルトフィニッシャーを販売していた。 酒井重工業 自社設計で小型モデルのアスファルトフィニッシャーを製造・販売していた。 アスファルトフィニッシャーの平均価格を一覧で紹介 アスファルトフィニッシャーを購入するにあたり、一番気になるのが価格です。 結論から申しますと、アスファルトフィニッシャーの価格は新車の場合、最低でも¥25,000,000以上と高額です、しかし、中古車の場合ですと大抵の機械は、¥10,000,000以内で購入できるため、コストを抑えたい方は中古での購入がおすすめでしょう。 ここからは、アスファルトフィニッシャーの新車・中古車の平均価格について詳しくご紹介します。 アスファルトフィッシャーの新車価格 アスファルトフィニッシャーは、新車ですと非常に高価です。 新車の価格は以下の通りとなっています。 【アスファルトフィニッシャーの新車価格相場】 小型機(舗装幅:1m~3m) ¥2,500,000~ 中型機(舗装幅:2m~4m) ¥30,000,000~ 大型機(舗装幅:5m~7m) ¥60,000,000~ アスファルトフィッシャーの中古車価格 アスファルトフィニッシャーの中古販売価格は、機種や年式、使用時間(アワーメーター)などによって異なり、一概には断言することができません。しかしながら中古サイトなどの販売価格をみると、一般的な相場としては以下のようになっていることが分析できます。 【アスファルトフィニッシャーの中古価格相場】 小型機(舗装幅:1m~3m) ¥1,000,000~5,000,000 中型機(舗装幅:2m~4m) ¥5,000,000~8,000,000 大型機(舗装幅:5m~7m) ¥8,000,000~15,000,000 これらの一覧表はあくまでも参考です。中古機械の場合、使用状態によっても価格は大きく変わりますし、販売会社によっても価格帯が異なります。 また、排ガス規制対応モデルや、整備履歴の書類が揃っているものに関してはその分価格が割高になります。 アスファルトフィニッシャーの中古購入に関しては以下の記事にて詳しく紹介しているためよろしければご覧ください 参考記事:アスファルトフィニッシャーの中古市場・購入時の注意点について紹介 アスファルトフィニッシャーの人気モデル 前述したようにアスファルトフィニッシャーは、走行方式の違いによって「ホイール式」と「クローラー式」に分類されます。 中でも、「ホイールタイプ」のアスファルトフィニッシャーは需要が高く人気のタイプです。ホイール式は、機動性が高く小回りが聞くことや、ナンバープレートを取得できるため公道を自走で移動できるなどのメリットがあり、重宝されます。 しかし、山間部などの勾配の強い坂道で舗装作業を行う場合は、「クローラー式」が利用されます。 アスファルトフィニッシャーの中でも人気があるモデルとしましては、住友建機の『HA45W』が挙げられます。 HA45Wは、足回りがホイール式のアスファルトフィニッシャーで、スクリード幅が2メートル〜4.5メートルまで設定できます。この幅は、国内の一般的な道路幅と同じです。 また、住友建機が独自開発した『J-PAVER:3連スクリードプレート』の採用によって、従来のスクリードプレートよりも圧倒的な速度と精度を発揮します。 このような理由により人気機種となっています。 アスファルトフィニッシャーの運転・操作に必要な資格 アスファルトフィニッシャーで舗装作業をするためには、免許と作業を行うための資格がセットで必要です。運転免許だけを持っていても、舗装作業に必要なクリード操作をすることができません。 では、アスファルトフィニッシャーに必要な作業資格について、以下で詳しく紹介します。 運転には小型特殊免許または大型特殊免許が必要 アスファルトフィニッシャーは、ホイール式のみ公道走行が可能です。 しかし、アスファルトフィニッシャーを公道で運転するためには、小型特殊免許もしくは、大型特殊免許を取得する必要があります。 アスファルトフィニッシャーは、車体後尾にスクリードという作業機を取り付けた特殊車両です。 そのため、アスファルトフィニッシャーは「道路交通法」「道路車両交通法」共に、自動車の区分は「特殊自動車」に分類され、車体の大きさや最高時速度で必要な運転免許が変わります。 【特殊自動車の区分】 免許区分 運転条件 小型特殊免許 全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下、最高速度時速15m以下(農作業用は時速35km未満)、総排気量-制限なし、税金-軽自動車税 大型特殊免許 全長4.7m以上、全幅1.7m以上、全高2.8m以上、最高速度時速15km以上(農作業用は時速35km以上)、総排気量-制限なし、税金-固定資産税 車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習 アスファルトフィニッシャーは、労働安全衛生法執行令別表第7で定められた、動力を用いて自走できる「車両系建設機械」という建設機械に該当します。 車両系建設機械の分類は「整地・運搬・積み込み用機械」「掘削用機械」「基礎工事用機械」「締固め用機械」「コンクリート打設用機械」「解体用機械」の6種類です。 このうち、アスファルトフィニッシャーは、「整地・運搬・積み込み及び掘削用」に該当します。 そのため、アスファルトフィニッシャーで舗装作業を行うには、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。 車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習は、労働安全衛生法施行令別表第7の分類のうち、「整地・運搬・積み込み用」「掘削用機械」が対象となる講習です。 アスファルトフィニッシャー・建設機械を中古で選ぶ条件 中古の建設機械は、アスファルトフィニッシャーのように高価な重機を、新車価格より安価で購入できることや、納品までの期間が短いことなどが大きなメリットとして挙げられます。 しかし、アスファルトフィニッシャーを中古で購入するときは、以下の点に注意して選ぶことが大切です。 メーカーやモデルを確認する 状態を確認する 修理履歴を確認する 実機を確認する 1.メーカーやモデルを確認する 中古アスファルトフィニッシャーの中には、すでに生産を終了し、市場から撤退しているメーカー機も数多く流通しています。生産が終了している機械は、故障時の修理対応や部品の調達が困難なこともあるため注意しましょう。 2.状態を確認する アスファルトフィニッシャーは長く使える機械であり、機械に故障が発生した際に売り出されることが多いです。そのため、一度修理を受けた機械も市場に並んでいます。 中古車選びの際は、しっかり整備がされているか、汚れ、傷、錆、損傷がないかを確認することが大切です。また、部品の消耗具合を確認することも、将来的な維持費用の見積もりにもつながります。 3.修理履歴の確認 中古アスファルトフィニッシャー購入前には、修理履歴を確認しましょう。修理履歴がある場合は、どのような修理がなされてきたか、修理箇所の状態や修理費用などを把握しておくことが重要です。修理履歴の有無は、中古機械販売業者から必ず確認するようにしましょう。 4.実機の確認 中古アスファルトフィニッシャーを選ぶときには、必ず現地に足を運んで、実機を確認することが必要です。実際に動かしてみて、動作や作業効率、異音やオイル漏れなどを確認しなければなりません。 まとめ|アスファルトフィニッシャーの価格や必要な免許・資格 ここまで、アスファルトフィニッシャーの価格や必要な免許・資格について紹介してきました。 アスファルトフィニッシャーは、新車ですと最低¥25,000,000以上と大変高価な重機です。そのため、建設会社のほとんどが、アスファルトフィニッシャーを含む重機を中古建機で揃えています。 中古建設機械は、さまざまなメリットがありますが、同時に多くの落とし穴があるので、中古で重機を購入する際は慎重に機械を選ぶようにしましょう。 また、アスファルトフィニッシャーなどの建設機械は、道路を運転するための「免許」と、作業を行うための「資格」の取得がそれぞれ必要になります。 ←中古の【アスファルトフィニッシャー】を探すならトクワールド!

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    アスファルトフィニッシャー

    【ICT建機(機械)・施工】アスファルトフィニッシャーを情報化して舗装施工!センサーの使い方について紹介!

    目次 ICT建機(機械)とは?アスファルトフィニッシャーの情報化施工(舗装)、センサーの使い方について紹介 まとめ|センサーの使い方について紹介! ICT建機(機械)とは?アスファルトフィニッシャーの情報化施工(舗装)、センサーの使い方について紹介 建設業界では近年、「ICT」という言葉を耳にすることが多くなりました。ICTは『Informartion and Communication Technology』の略で、情報通信技術を意味します。 国土交通省では、「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の政策を建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取り組みである『i-Construction(アイ・コンストラクション)』を進めています。 参照: i-Construction|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/index.html ICTシステムを搭載、利用したICT建機やICT施工は、深刻な担い手不足を抱える建設業としては、問題打破の一策としても注目を集めているトレンドです。 この技術は、舗装工事にも全面的に導入されており、「ICT舗装」の取り組みによって安全性向上や作業の効率化、省力化の効果が実証されています。 本記事では、アスファルトフィニッシャーにおける情報化施工、センサーの使い方、導入について紹介します。 ICT技術を活用する産業機械 総務省が公表している身近なICTの活用事例には、次のようなものが挙げられます。 農業…センサーを利用した田植え作業の工程別分析 製造業…工場でのシステム効率化や生産ラインにクラウド技術を活用した生産活動の改善 インフラ業…器具・設備に設置したセンサーによるデータ収集分析 運輸業…タブレット端末の活用によるサービス向上や事業改善の支援 サービス業…飲食チェーンでの食器に取り付けられたRFIDタグによるデータ収集・活用 参照:ICT地域活性化ポータル|総務省 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/local_support/ict/index.html アスファルトフィニッシャーの2D-MC アスファルトフィニッシャーにおけるMC(Machine Control)の取り組みは古くから行われており、住友建機株式会社では40年以上前から2D-MCに対応した建設機械を生産しています。 アスファルトフィニッシャーでの2D-MCには、AGC(Auto Grade Control)装置と呼ばれるものが導入されています。 これは、基準との距離をスクリードもしくは、スクリードアームに取り付けられたセンサーで測定し、舗装厚を変化させるレベリングシリンダに指令を出してスクリードの高さが一定になるように舗装厚を調整するシステムです。 最近では超音波センサーが主流に 以前までは、基準面やワイヤロープ上を直接滑らせて高さの変化を測定する接触式センサーが主流でした。現在では、超音波を使用して基準までの距離を測定する非接触式センサーが開発され、広く使用されています。 接触式では、合剤のこびりつきや内部構造のズレに伴う修理といったメンテナンス性に難がありましたが、非接触式のため不要です。 最近では、複数の超音波センサーを装備した非接触式センサーも開発され、さらなる精度向上を図っています。 ソニック(超音波)センサーの使い方 ここからは、現在の主流である超音波センサーの使い方について、「HANTA FA300型」を例に紹介します。 スクリードを敷きならし厚さの台に降ろします。 本体のセンサスイッチを「入」にします。 センサの電源スイッチをONにします。 センサーの表示を見ながら基準面より30cmの高さにセンサ底面部の高さを合わせます(高さ30cmになると水平の緑色ランプが点滅します)。 低い場合は上向き矢印が点灯します。水平の緑色ランプの表示が出るまでハンドルで高さ調整します(高い場合は下向き矢印の表示が出ますので、同様に調整します)。 センサの自動スイッチを「ON」にします。 走行スイッチをONにして施工を開始します。 センサが自動で厚みを調整します。 アスファルトフィニッシャーの3D-MC化 冒頭でも紹介したとおり、近年、建設施工では、生産性や安全性の向上、品質確保、熟練技術者不足といった多くの問題に直面しています。 この状況に対応することを目的に、ICTを用いた情報化施工技術の導入など、『i-Construction』への取り組みが国土交通省主導で進められており、アスファルトフィニッシャーにおいても、i-Constructionへの対応として、2D-MCを発展させた3D-MC装置が各機器メーカーによって開発され、すでに広く使用されています。 インターネットやG P S(衛星)技術の発展により自動化 アスファルトフィニッシャーの3D-MCでは、アスファルトフィニッシャーのスクリードまたは、スクリードアームに設置された計測装置の自己位置座標が計測されます。 その座標から算出した現舗装高さデータと施工箇所の3D設計データの差分に基づき、左右のレベリングシリンダに指令を出して所定の舗装高さとなるように自動制御するシステムが導入されています。 位置の計測方法は、自走追尾式TS(Total Station)方式、GNSS(汎全地測位航法衛星システム)方式の2種類です。各方式の詳細を以下にまとめました。 自走追尾式TS方式…機械に設置したプリズムを自走追尾式TSで追尾し、位置情報と高さ情報を同時に高精度で計測する。 GNSS方式…複数の衛星電波を受信することで位置情報を取得し、基地局と機械に設置された移動局との間で無線通信により誤差を修正するRTK-GNSS方式を用いて高精度で計測する。 3D-MCは、計測されたアスファルトフィニッシャーの自己位置、姿勢に合わせて舗装高さ調整が自動化され、作業の容易化が図れることや、設計データと施工結果の比較、出来形管理にも活用できるなどさまざまなメリットがあります。 ICT導入のハードルは高いのが現実 建設業のICT化は導入後、比較的早い段階で効率化できるとはいえ、設備に投資をするだけの余力がない中小企業にとってはなかなかのハードルです。 ICT機器は高額であり、現状は1000万円弱の投資は覚悟しなくてはいけないでしょう。また、資金面以外にも、社内で対応できる人材がいないという問題もあるかと思います。 いくら国土交通省が建設業のICT化を推進しようとしたとしても、その号令に従えるのは一部の建設企業だけなのが現状です。 ICT機器が高額な理由としては、GNSSなどの受信機(GPS)が、ひとつ100万円以上と非常に高額であることが挙げられます。3D-MCでは、そのGNSSを2つもつけなくてはなりません。 また、システムや3Dといった言葉に抵抗感を持つ職人や社員もいらっしゃります。 ICT導入のハードルは高いのが現実 建設業のICT化は導入後、比較的早い段階で効率化できるとはいえ、設備に投資をするだけの余力がない中小企業にとってはなかなかのハードルです。 ICT機器は高額であり、現状は1000万円弱の投資は覚悟しなくてはいけないでしょう。また、資金面以外にも、社内で対応できる人材がいないという問題もあるかと思います。 いくら国土交通省が建設業のICT化を推進しようとしたとしても、その号令に従えるのは一部の建設企業だけなのが現状です。 ICT機器が高額な理由としては、GNSSなどの受信機(GPS)が、ひとつ100万円以上と非常に高額であることが挙げられます。3D-MCでは、そのGNSSを2つもつけなくてはなりません。 また、システムや3Dといった言葉に抵抗感を持つ職人や社員もいます。 まずは2D-MCを導入して生産性を向上 3D-MCは、導入には多大なコストがかかることが想定されます。そこで、中古品も数多く出回っていて、自動制御システムよりは安価なセンサーをアスファルトフィニッシャーへ導入してみてはいかがでしょうか? 超音波センサーは中古品の場合、オークション上で¥300,000〜¥600,000程度で購入可能です。取り付けや操作も簡単に行えます。 まとめ|センサーの使い方について紹介! I C T技術は身近な産業で活躍しており、建設業界においては、作業効率化や人手不足の改善策として導入が推奨されています。 ICTを導入するハードルは年々下がってきていますが、中小企業での普及率はまだまだ低い状況です。 そこで、ICT化の足掛かりとして、アスファルトフィニッシャーに後付け可能なセンサーなどの2D-MCを取り入れてみてはいかがでしょうか? 超音波センサーなどの非接触式センサーは、取り扱いも簡単でメンテナンスが不要なのでオススメです。 ←中古の【アスファルトフィニッシャー】を探すならトクワールド!

    2023/05/24

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  • アスファルトフィニッシャーの規格について解説
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    アスファルトフィニッシャーの規格について解説

    目次 アスファルトフィニッシャーの規格(サイズ・クラス)について知りたい! アスファルトフィニッシャーを製造・販売しているメーカー アスファルトフィニッシャーに必要な資格 まとめ|アスファルトフィニッシャーの規格 アスファルトフィニッシャーの規格(サイズ・クラス)について知りたい! 人々の生活には、道路や空港などが必要不可欠です。そこで道路や空港造りで活躍するのはアスファルトフィニッシャーです。 主にアスファルトの舗装工事で活躍するアスファルトフィニッシャーですが、あらゆる幅に道路が存在するため、その規格(サイズ)はそれぞれ違います。 また、アスファルトフィニッシャーには2種類の走行方式があり、メーカーによっても規格が異なります。 アスファルトフィニッシャーのサイズや走行方式は、現場のシュチュエーションによっても規格が変わってくるので、基本知識としてしっかりと理解しておく必要があります。 そこで今回は、アスファルトフィニッシャーの規格・種類について紹介します。 アスファルトフィニッシャーの用途は? 道路舗装工事では、バックホウやロードローラーなどさまざまな建設機械が使用されます。その中でもアスファルトフィニッシャーは、工事終盤の工程であるアスファルトを敷く作業で登場する舗装用建設機械です。 舗装作業を終えた表層に、アスファルトを定められた幅と厚さに敷きならして、強度を高めるために締め固める役割をもっています。 道路にアスファルトを敷くことに特化した自動車であるため、普通の自動車とは違う特徴的な形状をしているのですぐに見分けがつくでしょう。 工事終盤に行われるアスファルトの敷きならし作業専用の建設機械 アスファルトを任意の数値で、均等に敷きならすことが可能 アスファルトフィニッシャーの構造 アスファルトフィニッシャーの基本構造は、アスファルトの合材を蓄えるホッパー、車体を牽引するトラクタ、アスファルトを敷きならすスクリード、車体を動かすエンジン部から成り立ちます。 エンジン:アスファルトフィニッシャーの動力部分で、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを使用している。 トラクタ:車体を牽引する役割を持つ。 ホッパー:アスファルトの合材を載せる箱状容器。 スクリード:アスファルトフィニッシャーを構成する部分の中でも特に重要で、アスファルトを敷き詰めて平にならす役割を持つ部分。 また、アスファルトフィニッシャーのエンジンはディーゼルエンジンが採用されています。ディーゼルエンジンは軽油を燃料としており、ガソリンエンジンとの違いは着火方式も異なります。 ガソリンエンジンは、圧縮したガソリンを霧状に噴射し、点火プラグで火花を散らして着火する仕組みに対し、ディーゼルエンジンは、圧縮されて高温になった空気に、霧状の燃料を噴射させて自然着火させる方法になります。 軽油はガソリンとは違い、冬場は凍結の恐れもあるので管理には注意しましょう。 アスファルトフィニッシャーの種類 アスファルトフィニッシャーの走行方式には「クローラー式」と「ホイール式」の2種類が存在し、駆動輪によってそれぞれ使用用途や、速度、使用環境などが異なります。 「クローラー式」 クローラー方式は足回りにキャタピラを採用しているアスファルトフィニッシャーです。クローラー方式は、不整地や軟弱地盤、急勾配の坂道などといった条件の作業で運用され、接地面が広く、安定性と平坦性が優れています。 しかし、自走速度が遅いクローラー式はナンバープレートの取得ができず、公道走行は不可能です。許可がある工事現場での移動は別ですが、場所を大きく移動する場合はトラックに積載して運搬する必要があります。 「ホイール式」 ホイール方式はタイヤで走行するアスファルトフィニッシャーで、機動性が高いことが特徴です。車両としての分類は小型特殊自動車もしくは、大型特殊自動車となり、ナンバープレートを取得すれば公道の走行も可能です。 しかし、最高速度は15km/h(前進速度)前後ほどのため高速道路は走行できません。 ホイール式のアスファルトフィニッシャーは、ダンプカーを押しながら作業を進めていくためタイヤに負担がかかりやすいです。そのため、通常の自動車に使用されるタイヤとは違い、太めのタイヤを装備しています。 このタイヤは接地面や安定性が高く、四輪駆動も採用されているため、ある程度の不整地や勾配でもホイール式が使用されることが多いです。 アスファルトフィニッシャーのクラス分け アスファルトフィニッシャーは、最大舗装幅と総重量によってクラス分けがされています。 特にスクリードの大きさでアスファルトを敷きならせる幅が決まるため、舗装幅でクラスが表記されることも多いです。 国内の道路特性として舗装幅が6メートル以下の道路が多いため。舗装幅約2.3~6.4メートルの中型クラスがもっとも活躍します。 海外では舗装幅が9〜12メートルとなる幅広の道路も多くあるため、最大舗装幅6メートル越えの大型クラスが主流です。 ちなみに国内において出番が皆無と思われる大型クラスですが、2016年に住友建機株式会社が、日本初の大型アスファルトフィニッシャー(最大舗装幅9メートル) となる国内生産機「HA90C-2」を発売し、羽田空港の誘導路を舗装した実績があります。 アスファルトフィニッシャーのクラス分けについては以下、一覧にてまとめましたのでご参照ください。 【アスファルトフィニッシャーのクラス一覧】   舗装幅(m) 重量(t) 大型 2.5~16.0 15~30 中型 2.3~6.0 11〜15 小型 2.3~5.0 8〜11 ミニ 0.8~4.0 2.5~6 アスファルトフィニッシャーを製造・販売しているメーカー アスファルトフィニッシャーを製造・販売しているメーカーは現在大幅に減少しました。 その理由は、近年では公共事業への投資が減り、舗装工事の事業量も減少傾向にあるという背景があります。また、アスファルトフィニッシャーは多品種少量生産であるためメーカーの新規参入もありません。 かつてはコマツや川崎工業などの大手メーカーもアスファルトフィニッシャーを扱っていましたが、現在国内では「住友建機」「範多機械」「キャタピラージャパン」の3社までに減少しました。 海外メーカーでは、パワーのあるエンジンに定評のある「VOLVO」や環境配慮に取り組むドイツ生まれの建設機械メーカーの「フェーゲル」、「D E M A G」があります。 【日本メーカー】 住友建機、範多建機 【海外メーカー】 ドイツ…フェーゲル、DEMAG スェーデン…V O L V O アスファルトフィニッシャーの国内現行モデル アスファルトフィニッシャーの国内での現行モデルは以下の通りです。 【住友建機】 住友建機株式会社は、住友グループの建設機械メーカー(本社:東京都・品川区、会社創立:昭和43年7月)で、大型クラスのアスファルトフィニッシャー製造でも有名なメーカーです。 国内では70%のシェア率を誇り、海外市場でも注目を集めている住友建機のアスファルトフィニッシャーは、燃費も良好でランニングコストも安いです。その他、メンテナンス性能に優れたデザインも魅力的でしょう。 最大の特徴は、施行中にもスクリードの幅広変更が連続でスムーズに行え、作業効率、安全性の面で優れます。 ・ホイールタイプ 製品名 スペック HA45W-10 舗装幅:無段階2.0~4.5m、運転質量:7.540kg定格出力5.46kw、排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 HA60W-10 舗装幅:無段階2.3~6.0m、運転質量:13,860TV、13,500(V)、定格出力86kw、排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:超低 ・クローラータイプ 製品名 スペック HA45C-10 舗装幅:無段階2.0~4.5m、運転質量:7.400kg定格出力5.46kw、排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 HA60C-8 舗装幅:無段階2.3~6.0m、運転質量:13,860TV、13,680(V)、定格出力92.2kw、排ガス指定:オフ2011、低騒音指定:超低 HA90C-2 舗装幅:無段階2.8~7.5m、運転質量:21.800TV、定格出力13.21kw、排ガス指定:オフ2011、低騒音指定:低 【特殊機】 製品名 スペック HGP55W 舗装幅:無段階2.4~5.5m(最大5.5m)運転質量:11.550TV、定格出力70.49kw、排ガス指定:オフ2005、低騒音指定:低 【範多機械】 範多機械株式会社は「中小企業研究センター」が定めるグッドカンパニー大賞で、優秀企業賞を受賞した実力のある企業で、現在は除雪機やロードローラーの製造も行っています。 範多機械はアスファルトフィニッシャーのラインナップが豊富で、幅員変化にも自由自在に対応できる高性能のスクリードを装備したモデルが特徴的です。 特に超小型、中型機クラスのアスファルトフィニッシャーをメインで、小型アスファルトフィニッシャーでは国内トップシェアを誇ります。 ・ホイールタイプ 製品名 スペック BP25W5 舗装幅:1.40~2.50m、運転質量:5.470kg、定格出力30.7kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F1432W5B 舗装幅:1.40~3.20m、運転質量:5.980kg、定格出力30.7kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 BP31W5 舗装幅:1.70~3.10m、運転質量:6.220kg、定格出力39.0kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F1741W5 舗装幅:1.75~4.10m、運転質量:7.140kg、定格出力39.0kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F45W5 舗装幅:2.35~4.50m、運転質量:7.560kg、定格出力54.6kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2011、低騒音指定:低 F60W5 舗装幅:2.30~6.00m、運転質量:13.860kg(TV)13.500kg(TV)、定格出力86.0kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:超低 ・クローラータイプ 製品名 スペック F14C5 舗装幅:0.80~1.40m、運転質量:2.850kg、定格出力18.2kw/2.200min-1排ガス指定:3次規制、低騒音指定:低 BP25C5 舗装幅:1.40~2.50m、運転質量:5.200kg、定格出力30.7kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F1432C5B 舗装幅:1.40~3.20m、運転質量:5.710kg、定格出力30.7kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F45CJ5 舗装幅2.00~4.50m、運転質量:7.420kg、定格出力54.6kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F45C5 舗装幅2.35~4.50m、運転質量:7.420kg、定格出力54.6kw/2.200min-1排ガス指定:オフ2014、低騒音指定:低 F60C4 F60C4 アスファルトフィニッシャーに必要な資格 アスファルトフィニッシャーを運転・操縦するためには、運転免許と操縦資格をそれぞれ別に取得する必要があります。 運転免許を取得していたとしても、有資格者でなければ舗装作業はできません。 ここからは、アスファルトフィニッシャーの運転に必要な免許とスクリード操作に必要な資格について紹介します。 まずアスファルトフィニッシャーは、特殊自動車に分類されます。そして車体の大きさと最高時速で必要となる免許区分が異なります。 免許区分の違いを以下にまとめましたのでご参照ください。 【アスファルトフィニッシャーに必要な運転免許】 免許区分 運転条件 小型特殊免許 全長:4.7メートル以下、全幅:1.7メートル以下、全高:2.0メートル以下(ヘッドガード部分に限り2,8メートル以下)、最高速度:時速1.5キロメートル以下、総排気量:1.5リットル以下 大型特殊免許 全長:12.0メートル以下、全幅:2.5メートル以下、全高:3.8メートル以下、総排気量:制限なし、最高速度:制限なし(時速49キロメートル以下の自主規制が有) ※舗装作業には「車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)運転技能講習」が必要になります。 小型特殊免許は満16歳以上から取得可能ですが、大型特殊免許は満18歳以上から取得できます。ちなみに、普通免許をすでに保有している方は、運転できる車に小型特殊自動車も含まれています。 アスファルトフィニッシャーに必要な操縦資格は以下の通りです。 【アスファルトフィニッシャーに必要な運転免許】 名称 資格内容 車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)運転技能講習 機体重量3トン以上(無制限)の整地、運搬、積込用及び掘削用の機械を操縦できる資格です。 アスファルトフィニッシャーの資格には、車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)、もしくは「建設施工技士資格」2級以上の資格が必要です。 車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)は、大手重機メーカーの持つ教習所などで受講することができ、難易度も高くはありません。 しかし、「建設施工技士資格」は学科と実地の試験内容で、学科60%以上、実地90%以上という合格率で、難易度が高めです。上級である1級にもなると、学科30%、実地90%とさらに難易度は高くなります。 建設機械施工技士の資格取得を目指す人は、現場監督へキャリアアップを目指している方が多いので、まずは車両系建設機械(整地・運搬・積込用及び掘削用)を取得してみましょう。 まとめ|アスファルトフィニッシャーの規格 今回はアスファルトフィニッシャーの規格について紹介しました。我々の生活には、しっかりと整備された道路や空港が欠かせません。そんな道路や空港工事に必要不可欠なのがアスファルトフィニッシャーです。 アスファルトフィニッシャーの走行方式は大きく2種類に分かれ、道路幅によってさまざまなクラスがあります。どのような工事をするのかなどのシチュエーションに合わせて、適切な機械選びをおこないましょう。 ←中古の【アスファルトフィニッシャー】を探すならトクワールド!

    2023/05/08

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