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中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格を紹介!

アスファルトフィニッシャー

2023/05/15

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中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格を紹介!

中古アスファルトフィニッシャーの操作方法・舗装工事の資格について

アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装に欠かせない建設機械であり、道路工事や駐車場作りなどの工事によく使用します。

アスファルトフィニッシャーは、モデルの種類によって操作方法が異なります。また、中古の場合、機械やパーツにガタがきていたり、クセがついている場合もあります。

中古アスファルトフィニッシャーを購入する際は、実際に現物を動かしてみて操作感などをみてから購入することも大切です。

中古アスファルトフィニッシャーの購入については、「アスファルトフィニッシャーの中古市場・購入時の注意点について紹介」にて詳しく紹介しているのでご覧ください。

また、運転以外にも、アスファルトフィニッシャーを使用して作業するにはそれぞれの専門の資格が必要になります。

本記事では、中古アスファルトフィニッシャーの操作方法や舗装工事に必要な資格についてご紹介します。

アスファルトフィニッシャーの使い方

アスファルトフィニッシャーを使用するには、最低でも2人必要です。小型のものは1人でも運用できますが、それ以上の規格のアスファルトフィニッシャーは、運転とは別にスクリードを操作する「スクリードマン」という役割に分かれて道路などの舗装をしていきます。

冒頭でもご説明したとおり、アスファルトを敷き均すには、それに関係する資格を取得していないと舗装作業に関わることができません。

慣れないうちはスピードを落として作業し、一部分を敷き均したら均等さを確認する作業を繰り返していきましょう。

アスファルトフィニッシャーの操作方法

アスファルトフィニッシャーは毎分2~3mの速度で走行しながら、路盤上にアスファルト合材を連続的に所要の暑さに敷き均し、突固め、表面仕上げを行います。

ここからは、「HA45W」を例にアスファルトフィニッシャーの基本的な操作方法に紹介します。

  1. エンジン始動時
  2. 走行時の基本操作
  3. 作業時の基本操作
  4. 操作パネルの主なスイッチ・安全装置

.エンジン始動時

「走行・作業」のスイッチを「停止」の位置にし、走行レバーが中立になっていることを確認し、エンジンを始動させます。

2.走行時の基本操作

アスファルトフィニッシャーのアクセルはレバー操作です。走行時は、「走行・作業」のスイッチを走行に入れ、走行レバーを前進または行進にして、アクセルレバーを操作することで移動します。また、走行時は二駆、作業時は四駆で行います。

3.作業時の基本操作

スクリードの幅を舗装幅に合わせてレバーで調節します。スクリード幅の調整が完了したら、スクリードを下ろします。バイブレーターのスイッチをオンにすることで敷いたアスファルトを締め固めることが可能です。

4.操作パネルの主なスイッチ・安全装置

【各名称・説明】
名称 説明
ブロワ加熱装置操作スイッチ フロント左右とリヤ左右にある全てのバーナーを管理するスイッチです。作動状態はランプで確認できます。
スクリード部集中コントロール 左右スクリードの伸縮、レベリングをコントロールします。
スクリードアシスト 厚層舗装時、または軟弱地盤などで使用します。標準、厚層施工時(6㎝以上)、薄層施工時(1~6㎝以上)
ステアリングインジゲーター ランプにより前輪操舵角を確認できます。
照明付レベリングゲージ 作業時に見やすい位置に配置され、照明付で夜間工事にも対応しています。
【各種安全装置】
名称 説明
年常時に加熱装置を自動停止 スクリード加熱装置の燃焼中に、何らかの原因でファンが停止するとシステムが異常と判断し、プロパンガスのソレノイドバルブを閉鎖します。
非常停止スイッチ アクシデントに備えて、エンジンを緊急停止する非常停止スイッチを運転席パネル、本体左右に装備しています。
エンジンセイフティ機能 セイフティ機能付回路を採用しており、エンジン始動時に作業・走行スイッチが「入」になっていると、エンジンが始動しません。
自動パーキングブレーキ 走行と完全連動のパーキングブレーキシステムを搭載しており、ブレーキのかけ忘れや解除し忘れの心配がありません。 アスファルトフィニッシャーは作業の性質上、発進/停止を繰り返します。そのため、頻繁にブレーキをかけたり解除する必要がありましたが、この機能によりレバー式のパーキングブレーキ操作から解放されます。

アスファルトフィニッシャーを使用する際の注意点

アスファルトフィニッシャーを使用する際は、大きく分けて4つの注意点があります。アスファルトフィニッシャーを安全に使用し、より効率よく使用するためにも以下で紹介する注意点をしっかり理解しましょう。

  1. ホッパーやスクリードにアスファルトが付着に注意
  2. パーツの摩耗具合に注意
  3. パーツの緩みに注意
  4. タイヤの劣化具合に注意

1.ホッパーやスクリードにアスファルトが付着に注意

アスファルトフィニッシャーを使用する際、エンジンをかける前に、ホッパーやスクリードにアスファルトが付着していないか確認することが大切です。

アスファルトフィニッシャーにアスファルト合材がついたままになっているとアスファルト合材が固まり、アスファルト合材を正確に流し出すことができなくなったり、機械の大きな故障や事故に繋がる可能性もあります。

また、アスファルトフィニッシャーに付着したアスファルト合材は、温かいうちに取り除くと作業がスムーズにできますが、運転手が気付かずに操作してしまい事故につながってしまう危険性もあります。

アスファルト合材が付着してないか確認するときは、スクリードが降下しないようにロックがかかっているか確認しましょう。散油ノズルやスチーム洗浄機を使って取り除く方法が降下的です。

2.パーツの摩耗具合に注意

アスファルトフィニッシャーは、常に半固形状のアスファルト合材を流したり動かしたりと処理をしているため、摩擦や消耗しやすいパーツがあります。

特に、コンベアやスクリューといったパーツはアスファルト合材の中で常に作動しているため、消耗しやすいです。

安全にアスファルトフィニッシャーを使用するためにも日々の点検や整備はしっかりおこない、中古のアスファルトフィニッシャーを購入する際にも、摩擦や消耗が早いパーツを重点的に確認しましょう。

3.パーツの緩みに注意

アスファルトフィニッシャーのコンベア部分は、バーフィーダーチェーンやチェーンブロックで構成されており、特に緩みやすい部分になります。

しかし、アスファルトフィニッシャーは車体が低く、コンベアは車体の下から覗き込むようにしないと確認できないため忘れがちなパーツです。

4.タイヤの劣化具合に注意

アスファルトフィニッシャーは、ダンプカーを押しながら作業を進めていくため、タイヤに負荷がかかりやすいです。使用する際には、タイヤに劣化がないかなどをよく確認しましょう。

また、アスファルトフィニッシャーのタイヤは、特殊で高価なので、購入する際は強度は十分かなども確認しておくとよいでしょう。

特に中古アスファルトフィニッシャーを購入する際は、車体価格が安価でもタイヤを買い換えることになれば、コスト削減には繋がりません。

アスファルトフィニッシャーによる舗装工事について

道路は大きく分けて4つの層でできており、道路工事もいくつかの工程に分けられて行われます。そのうち、アスファルトフィニッシャーが活躍するのは、道路工事でも終盤に当たる「基礎工事」「表層工事」と呼ばれる工程です。

ここからは、道路作りの手順や基礎工事について紹介します。

  1. 道路工事のフロー(測量〜路盤工事)
  2. 道路工事のクライマックス「基層工事」
  3. 道路工事のフィナーレ「表層工事」

1.道路工事のフロー(測量〜路盤工事)

道路工事は、現場の測量→路床工事→路盤工事→基礎工事→表層工事の順に行います。それでは、各工程に区切って説明します。
  • 現場の測量
  • 路床工事
  • 路盤工事
現場の測量
道路工事は現場の測量から始まります。まずは、発注者から図面や現場の情報をもらい、実際に現地を確認します。
ここで、レベル(高さ)や距離を測定し、図面がしっかりあっているかをチェックします。また、工事の進め方をイメージしたり、工事で必要な印をマーキングして準備を行います。

路床工事
道路作りの作業は、路床工事からスタートします。路床は、路床は道路の層の一番下層になる部分で、主に厚さ約1cmの土でできています。
この路床が安定した道路の基礎となり、もし路床が弱ければ、その上にいくらしっかり舗装を行っても大きな車が通過したり、大きな災害があるとすぐに凹んでしまいます。
作業では、ブルドーザーやモーターグレーダーで均しを行い、ロードローラーなどの重機で締め固めていきます。

路盤工事
路盤工事は、締め固めた路床の上に砕石などを敷いていく作業です。路盤は、道路の交通荷重を広く分散させ、路床にかかる負荷を軽減するクッションのような役割があります。
この工程でも、モーターグレーダーで敷き均しをした後に、ローラー重機で締め固めを行います。

2.道路工事のクライマックス「基層工事」

基礎工事では、いよいよアスファルト舗装を行っていきます。基礎は、約150℃以上に加熱されたアスファルト混合物を、アスファルトフィニッシャーで路盤の上に敷きならしていきます。

その後、ローラー重機でアスファルトを均一に締め固めていきます。基礎は路盤と表層の間に作られ、ここでも道路の交通荷重を均一に分散させるクッションの役割を果たします

3.道路工事のフィナーレ「表層工事」

表層は道路舗装工事における最終工程の作業です。また、表層は普段私たちの目に映る部分でもあります。

施工方法は基礎工事と同じですが、材料や目的が異なります。多くの車や人が接するところであるため、「摩耗に強いこと」「水に強いこと」「平坦で滑りにくいこと」「ヒビ割れず変形しないこと」「美しく仕上がっていること」が重要です。

そのため、材料も基層工事で使用したアスファルト混合物よりも密度(粒密)の高いものを使用します。

以上が道路工事の工程です。

道路・舗装工事についての詳細は、「道路工事|道路・舗装工事はどうやって作られる?活躍する重機・建設機械とは?」ページでも紹介しています。

アスファルトフィニッシャーを寒冷環境で使用する際について

積雪寒冷地では、寒冷期に加熱アスファルト混合物を舗設する場合、以下のような障害があります。
  • 気温の低下
  • 降雪
  • 積雪などの気象条件が厳しい
  • 日照時間が短い
このため、円滑な施工が妨害されることが多いです。

では、寒冷期に施工するメリットや注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?

寒冷期に舗装を行うメリット

アスファルト舗装は、おおよそ3時間ほどで熱したアスファルトが冷えて固まりますので、数日間の養生が必要なコンクリート舗装よりも施工時間が短いと言われています。

アスファルト舗装は寒い時期になるとさらに施工時間が短くなります。アスファルトは黒いのでよく熱を吸収し、夏場の場合は気温の高さや暑さによって、なかなかアスファルトが冷えません。

そのため、工期を短縮するために、寒くなる時期に向けてアスファルト舗装の計画を立てる業者も多いです。

    まとめ【寒冷期に舗装を行うメリット】
  • アスファルトが冷え塊やすいので施工時間が短縮できる!

冬場の舗装工事の注意

アスファルト舗装は、施工後に温度が低下すればすぐに通行が可能になるというメリットがあります。

一般的に気温の低い冬季間はアスファルト舗装に適している季節とも言えます。しかし、アスファルトの温度が下がりやすいことで、スムーズに作業を進めないと、敷設前に運搬車内で固まってしまったり、敷いて均す前に固まってしまい、路面に凹凸ができてしまうこともあります。

また、積雪、降雪時は雪解け水が施工中のアスファルトに侵入してしまうと、施工不良を起こす場合もあるので、アスファルト舗装は基本的に、路面が乾燥した状態で行う必要があります。

アスファルトは比較的に加工が簡単なため再施工を行うこともできますが、費用や工期、手間が余計にかかってしまい事業としては損失になってしまいます。

冬季の作業はアスファルトだけでなく、作業員の労力的負担や健康状態にも注意が必要です。

    まとめ【冬場の舗装工事の注意】
  • アスファルトが冷え固まりやすい
  • 積雪・降雪の雪解け水がアスファルト侵入してしまう
  • 作業員の疲労度、健康管理にも注意が必要

アスファルトフィニッシャーの施工に必要な資格

アスファルトフィニッシャーには、運転するための免許と、操作資格がそれぞれ別にあり、両方の資格取得が求められます。

ホイール型のアスファルトフィニッシャーを公道で運転するためには「大型特殊免許」が必要で、作業用の資格は「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。

    【アスファルトフィニッシャーの施工に必要な資格】
  • 運転するための免許…「大型特殊免許」
    大型特殊免許とは、クレーン車や農耕用トラクターなど、特殊な機能をもつ大型車両を公道で運転するために必要な免許です。
  • 操縦するための資格…「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」
    車両系建設機械とは、労働安全衛生法執行令別表第7で定められた、動力を用いて自走できる建設機械のことで、アスファルトフィニッシャーの操作に必要な資格です。

第2級建設機械施工技士資格

「車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習」以外に、建設機械施工技士の試験に合格することでも、アスファルトフィニッシャーを扱うことができます。

建設機械施工技士資格は、建設機械を使用した工事・施工の品質管理や安全管理に必要な国家資格です。公共事業など大きい金額の工事では、この資格を取得している施工管理や監視技術者が常駐して携わる必要があります。

建設機械施工技士資格は、等級が別れており、アスファルトフィニッシャーのスクリード操作を行うには、第2級以上の資格が必要になります。

こちらを取得すれば、運転・操作だけでなく建設機械を使う現場で施工指導をしたり、現場監督として作業を指示してたりする権限も得られます。

また、資格は第1種〜第6種に分かれています。資格を取得すると、それぞれに対応した建設機械の運転施工管理、安全管理が行えるようになります。

第1種から第6種に該当する機械は以下の通りです。
種別 該当する機械
第1種 芯金から次の芯金までの距離
第2種 油圧ショベルなどのショベル系建設機械
第3種 モーター・グレーダー
第4種 ロードローラーなどの締め固め建設機械
第5種 アスファルトフィニッシャーなどの舗装用建設機械
第6種 アースオーガなどの基礎工事用建設機械

詳しくは、「アスファルトフィニッシャーにはどんな運転免許が必要?操縦に必要な資格も紹介」ページへ

まとめ|アスファルトフィニッシャーの操作方法
中古アスファルトフィニッシャーの操作方法、舗装工事の資格について紹介しました。 アスファルトフィニッシャーの操作に慣れるにはそれなりの経験が必要なため、一概に説明することはできませんが、慣れないうちは低速で敷き均していき、コツを掴むことで徐々に上達していきます。

機械の正しい使い方や特性を理解して、安全かつ効率的な作業をおこないましょう。
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    目次 アスファルトフィニッシャーとはどのような用途に使われる重機なのか? アスファルトフィニッシャーを中古購入する魅力 中古アスファルトフィニッシャーを購入する際の注意点 全国的に見たアスファルトフィニッシャーの重機中古在庫は? 現場条件を加味した機械選びが大切 中古アスファルトフィニッシャーの探し方 現在アスファルトフィニッシャーを製造しているメーカーは? まとめ|アスファルトフィニッシャーの注意点 アスファルトフィニッシャーとはどのような用途に使われる重機なのか? アスファルトフィニッシャーとは、道路や駐車場などのアスファルト舗装に用いられる建設機械です。アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装の最上層である表層を平坦な状態に仕上げるために使用されます。 また、アスファルトを平らにするだけでなく、舗装面の厚みを任意の数値に調整することも可能です。 このように、舗装工事において、アスファルトフィニッシャーは重要な役割を果たしています。 【アスファルトフィニッシャーとは?】 ・工事終盤に行われるアスファルトの敷きならし作業専用の建設機械 ・アスファルトを任意の数値で、均等に敷きならすことが可能 アスファルトフィニッシャーを中古購入する魅力 中古アスファルトフィニッシャーの魅力は大きく3つあります。 1.コスト削減 建設業界では、新品のアスファルトフィニッシャーは高価であり、予算や受注価格に余裕がない場合があります。また、道路舗装がメインの事業でないかぎり使用頻度は限られます。 その場合、無理に新品を購入するよりも、まだ十分に使える中古品を購入するという選択もあるでしょう。 中古アスファルトフィニッシャーは、新品に比べておおよそ半額以下の価格で購入できます。予算の制限がある場合や、複数の機材を購入する場合には、中古品を選ぶことでコスト削減が実現できます。 2.直ぐに使える 新品のアスファルトフィニッシャーは、メーカーに受注してから製造する受注生産体制であるため、納品までにかなり時間がかかります。その反面、中古品は購入してから間もない時間で使用できます。急いでいる場合には特に中古品が有効です。 3.品質の確認ができる。 中古品は使用状況がわかるため、購入前に細かくチェックすることができます。大きな問題がなければ、中古品でも品質の良いアスファルトフィニッシャーを選ぶことができます。 4.節税対策になる 中古建設機械は、減価償却資産を有効に取得する節税対策にもなります。「減価償却資産」とは、税法上、時間の経過とともに価値が減少していく資産のことです。 これは、新品の重機を購入した場合だけでなく、中古重機を購入した場合にも適用されます。取得価格の低い減価償却資産は少額減価償却資産に適用され、特例には「一括償却資産の損金算入」もあります。 【少額減価償却資産の対象になる企業】 ・青色申告法人であること。 ・資本金または、出資金の額が1億円以下であること。 ・常勤の従業員が500人以下であること(2020年3月31日以前取得の減価償却資産は従業員数1000人以下) ・連結法人でないこと。 【上記の条件を満たしていても、対象外となる法人】 ・大規模法人、(資本金または出資金の額が1億円超の法人)、大法人、(資本金5億円以上の法人など)と完全支配関係にある法人)に発行済株式の総数または出資金総額の2分の1以上を所有されている法人 ・複数の法人に発行済株式の総数または出資総額の3分の2以上を所有されている法人 マネーフォワードより:(https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/63113/) 中古アスファルトフィニッシャーを購入する際の注意点 中古で建設機械を購入することは、一見経済的に思えますが注意も必要です。中古建設機には、新品にはないリスクがあります。 以下に、中古建設機械を購入する際の注意点を詳しく紹介します。 1.保証やアフターサービスがない 中古建設機械には、製造元や販売元からの保証やアフターサービスがない場合もあります。故障した場合には、修理の費用が予想以上に高額になることもあるため、維持費の面でも慎重に検討する必要があります。 中古建設機械を購入する際は、アフターサービスや保証面のサポート体制も考慮しましょう。 2.部品の入手が難しい場合がある 中古建設機械は、機械によって稼働時間が長いものもあります。この場合は、消耗品や部品がすでに劣化していることもあるため、購入後は早い段階で機械に不調が現れることが予想されます。 3.テクノロジーが旧式 中古建設機械は新品に比べて安価なことは確かですが、安全機能や作業性能は時代遅れの機能しか持っていません。そのため、作業効率や仕上がりの性能などに差が出てくることも考えられます。より高度なタスクを実行するためには、中古機械では補えないこともあるでしょう。 特に、昨今の建設業界ではI C T機械の導入などが進み、最新テクノロジーを搭載した機械が登場しています。 4.将来的な維持費の予測が困難 中古建設機械を購入する場合、将来的にかかってくるコストを予測することが難しいです。中古建設機械の場合、消耗具合によっては部品交換が必要になります。新品の市場から部品が入手できない場合は、部品を探すために時間をかけたり、高額な修理費が発生する可能性もあります。 また、新しい機種に比べ、燃費が悪かったり、騒音や環境問題への対策が不十分である場合が多いです。 また、古い機種の中古建設機械は、部品の入手が困難な場合もあるので注意が必要です。 全国的に見たアスファルトフィニッシャーの重機中古在庫は? アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装の終盤に現場に投入し、使用される重機です。 アスファルトフィニッシャーの特性として、アスファルトを敷きならす作業に特化していることから、使用される場面は限定的ということが挙げられます。 使用が限定的ということは、それだけ機械の消耗ペースも抑えられるので、メンテナンスをしながら使うことによって機械は長持ちします。さらに、アスファルトフィニッシャーは、バックホーやブルドーザーと違い、機動的作動部がないため故障も少なく、購入されてから長い期間で運用されます。 国内向けのアスファルトフィニッシャーは受注生産という体制をとっているため、生産数も少ないです。 以上のことから、アスファルトフィニッシャーの中古在庫は潤っているとは言えません。 希望するスペックや状態によっては、理想的な条件に合った機械が見つからない可能性も考えられるでしょう。 【アスファルトフィニッシャーの中古は少ない傾向】 ・道路舗装が主な事業でない場合使用が限定的 ・機動的作動部がないため故障や摩耗が少ない ・購入されてから長い期間使用される 現場条件を加味した機械選びが大切 アスファルトフィニッシャーには「クローラ式」と「ホイール式」2種類の走行方式があり、使用する環境に適した機械選びが必要です。 ・「クローラ式」 クローラ式は、走行部分にキャタピラー(履帯)を使用しているアスファルトフィニッシャーです。クローラー式は、接地面が広く安定性が優れているため、不整地や急勾配の坂道を舗装する時に使われます。 しかし、ナンバープレートの取得はできず、公道を走行することはできません。現場からの回送時には、運搬用のトラックが必要になります。 ・「ホイール式」 ホイール式は、タイヤで走行するアスファルトフィニッシャーのことです。クローラー式よりも自走速度が速く、大型特殊車両としてナンバーを取得すれば、一般公道を走行することもできます。ただし、最高速度の関係上、高速道路を走行することはできません。 一般的にはホイール式の需要が高く、中古市場では「ホイール式」の在庫が「クローラー式」よりも上回っています。 中古アスファルトフィニッシャーの掲載情報から商品の傾向を見てみる アスファルトフィニッシャーは、1回の施行で舗装できる最大舗装幅と総重量によってクラス分けがされます。 中古アスファルトフィニッシャーをネットで検索してみると、中古販売サイトやオークション上では、スクリードの長さが1.4~4.5メートル、重量が8~15トンほどの小型、中型機が出回っていましたが、やはり在庫数は少なく感じます。 日本では、舗装幅6メートル以下の道路が多いため、中型クラスの需要が高いです。9メートルや12メートルなどの広い舗装幅を持つ大型機を探している場合は、中古ですとほとんど在庫が出回っていません。 中古アスファルトフィニッシャーの価格は? アスファルトフィニッシャーの中古販売価格は、機種や年式、使用時間(アワーメーター)などによって異なり、一概には断言することができません。しかしながら,中古サイトなどの販売価格をみると、一般的な相場としては以下のようになっていることが分析できます。 【アスファルトフィニッシャーの中古価格相場】 小型機(舗装幅:1m~3m) ¥1,000,000~5,000,000 中型機(舗装幅:2m~4m) ¥5,000,000~8,000,000 大型機(舗装幅:5m~7m) ¥8,000,000~15,000,000 こちらの一覧表はあくまでも参考程度にご覧ください。中古の場合、使用状態によっても販売価格は変わりますし、中古販売会社によっても価格帯は異なります。 排ガス規制に対応していたり、整備履歴の書類が揃っているものに関してはその分価格が割高になっているというイメージです。 しかし、アスファルトフィニッシャーは新車ですと最低でも¥25,000,00はしますが、中古の場合ですと大抵の機械は、¥10,000,000以内で購入できるでしょう。 年式が古い小型機ですと、¥1,000,000代で購入できるので、早急にアスファルトフィニッシャーが必要になった場合には選択肢のひとつとして検討する価値がありそうです。 中古アスファルトフィニッシャーの探し方 中古アスファルトフィニッシャーを選ぶ際は、以下の点に注意して選びましょう。 1.メーカー・モデルの選定 中古のアスファルトフィニッシャーの中には、すでに市場から撤退している三菱重工や新潟鐵工所などのメーカー機も多く存在しています。生産が終了しているメーカーの機械は、故障時の修理対応や部品の調達が困難なこともあるため注意が必要です。 2.状態のチェック アスファルトフィニッシャーは長く使える機械であるため、機械に不調や損傷が発生した際に売り出されることが多いです。そのため、一度修理を受けた機械も市場に並んでいます。中古選びの際は、しっかり整備がされているか、汚れ、傷、錆、損傷がないかを確認することが大切です。また、部品の消耗具合を確認することも、将来的な維持費用の見積もりにもつながります。 3.修理履歴の確認 中古アスファルトフィニッシャー購入前には、修理履歴を確認しましょう。修理履歴がある場合は、どのような修理がなされてきたか、修理箇所の状態や修理費用などを把握しておくことが重要です。修理履歴の有無は、中古機械販売業者から必ず確認するようにしましょう。 4. 実機の確認 中古アスファルトフィニッシャーを選ぶときには、現地での実機確認が必要です。実際に動かしてみて、動作や作業効率、異音やオイル漏れなどを確認しなければなりません。 現在アスファルトフィニッシャーを製造しているメーカーは? 国内のメーカーは、現在以下の2社のみです。 【アスファルトフィニッシャーの製造メーカー】 ・住友建機株式会社 ・範多機械株式会社 ・住友建機 住友建機株式会社は、住友グループの建設機械メーカーです。本社を東京都品川区に構え、昭和43年7月から会社を創立し、狭い場所でも対応しやすい小型の建設機械をメインに手掛けています。 一方で、アスファルトフィニッシャー製造や、滑走路舗装用の大型クラスの分野でも有名なメーカーです。 国内では70%のシェア率を誇り、海外市場でも注目を集めている住友建機のアスファルトフィニッシャーは、燃費も良好でランニングコストも安いです。その他、メンテナンス性能に優れたデザインも魅力的でしょう。 ・範多機械 範多機械はアスファルトフィニッシャーのラインナップが豊富で、幅員変化にも自由自在に対応できる高性能のスクリードを装備したモデルが特徴的です。 特に超小型機や中型機クラスのアスファルトフィニッシャーをメインに製造しており小型アスファルトフィニッシャーでは国内トップシェアを誇ります。 範多機械株式会社は「中小企業研究センター」が定めるグッドカンパニー大賞で、優秀企業賞を受賞したことも話題になりました。現在は除雪機やロードローラーの製造も手掛けています。 舗装工事に使われるその他の建設機械 舗装工事にはいくつもの工程があり、アスファルトフィニッシャー以外にも、工程によってさまざまな重機が活躍しています。 アスファルトフィニッシャー以外の重機も揃える際は、全体的にかかってくる予算を考慮する必要があります。 ブルドーザー ブルドーザーは、土木作業や建設現場で使用される重機の一種で、車体の前方に大型のブレード(排土板)を備え付け、キャタピラー(履帯)で走行します。 土のかき起こしや整地作業が得意で、道路工事では序盤の路盤造りで活躍します。 また、ブルドーザーの他にタイヤ走行を行う「ホイールローダー」がありますが、道路工事ではクローラー走行を行うブルドーザーが使われます。 モーターグレーダー モーターグレーダーは、主に道路工事などの土木現場で、舗装やレベリングを行う建設機械です。主に切土、盛り土、均しといった作業を行います。四輪二軸の本体部分に加え、車体前方にはアームと呼ばれる長いフレームを渡しています。その先端には、進行方向の操舵も行う二輪一軸があります。 道路工事では、ブルドーザーが行う整地作業の仕上げとして使用されます。 ロードローラー ロードローラーは、整地した路盤を圧縮して締め固めるために使用される建設機械です。一般的には鉄製のドラムを前後に備え、道路を往復しすることで、ドラムを転がして地面を平らにします。 また、土壌を固めるためにも使用されることがあり、土木作業には欠かせない重要な重機のひとつです。 タイヤローラー タイヤローラーは、ロードローラーの一種で、タイヤ式ローダーローラーとも呼びます。 左右3〜4個ずつ配置したタイヤが、ローラーの軸に沿って回転し、路面を圧縮・平滑化します。タイヤローラーは、舗装面の均しや古い路面の際舗装などに使用されます。 アスファルトフィニッシャーの注意点|まとめ アスファルトフィニッシャーは高価な建設重機ですが、中古で購入することで半額以下の価格で購入することが可能です。 しかし、アスファルトフィニッシャーの中古機械が市場に出回ることは少なく、中古建設機械販売店では在庫が品薄になっていることが多いです。 また、中古市場ではスクリード幅が2〜4メートルの小型機または中古機がほとんどで、それ以上の大型機種を見かけることは稀です。 大型機種、または最新機能を搭載したハイテク機種を探している方は、新品での購入やレンタルという選択肢もおすすめします。

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    アスファルトフィニッシャーの構造を解説!情報化施工・舗装方法についても紹介

    目次 1. アスファルトフィニッシャーの構造・情報化・舗装方法について解説 2. アスファルトフィニッシャーの構造 3. コンベヤの構造 4. スクリューの構造 5. スクリードの種類 6. アスファルトフィニッシャーの加熱装置 7. アスファルトフィニッシャーの舗装方法 8. アスファルトフィニッシャーの情報化 まとめ|センサーの使い方について紹介! 1. アスファルトフィニッシャーの構造・情報化・舗装方法について解説 アスファルトフィニッシャーは、道路や駐車場などの舗装作業に欠かせない重機です。この記事では、アスファルトフィニッシャーの構造や施工方法について解説します。 また、近年は技術進化によってアスファルトフィニッシャーがどのように進化しているのか、さらには情報化や超音波センサーの施工についても紹介します。 2. アスファルトフィニッシャーの構造 アスファルトフィニッシャーの構造は、トラクタ部、スクリード部に大きく分けられ、細部の構造は以下の通りとなっています。 「トラクタ部」 ホッパー 原動機(エンジン) 走行装置 「スクリード部」 スクリード コンベア(フィーダー) 加熱装置 トラクタ部 トラクタ部は、アスファルトを積み込むホッパー、原動機、走行装置を有します。トラクタ部は、原動機(エンジン)からの動力を油圧ポンプに供給し、走行装置や作業装置に圧力を供給します。 ホッパー アスファルト合材をダンプトラックから受けてためておく部分で、トラクタの前方に位置しています。ホッパーの底部にはアスファルト合材を車体の後方へ送り出すコンベヤが設置されており、スクリードへアスファルト合材を送り出します。 原動機 大型の建設機械かつ、低速で移動しながら作業を行なうアスファルトフィニッシャーは、一般的に軽油を使用するディーゼルエンジンが採用されています。 走行装置 走行装置は、ゴム製タイヤを用いる「ホイールタイプ」と履帯(キャタピラ)を用いる「クローラータイプ」の2種類があります。ホイールタイプは、大型特殊自動車としてナンバーを取得すれば公道走行も可能です。 スクリード部 スクリード部には、アスファルト合材を広げるためのスクリューコンベヤや合材を加熱するための加熱装置、合材を均等に広げるためのスクリードが装備されています。 スクリード スクリードとはホッパから送られてきたアスファルト合材の敷きならしを行なう機械(作業装置)のことです。スクリードにはいくつか種類がありますが、フローティングスクリードが主流です。 コンベヤ(フィーダー)装置及びスクリュー装置 コンベヤ装置とスクリード装置は連動しており、アスファルト合材はホッパから後方にコンベヤ装置で送られ、スクリードの最端部まではスクリュー装置で送られる仕組みです。ほとんどの機種は、バーフィーダー式コンベヤ装置を採用していることから「バーフィーダー」とも呼ばれます。 加熱装置 アスファルトフィニッシャーの加熱装置は、主にスクリードを加熱してアスファルト合材をなめらかで均一に敷きならすための装置です。加熱装置の加熱方式にはさまざまな種類があります。 3. コンベヤの構造 アスファルトフィニッシャーのホッパ内からトラクタ内部を通り、スクリード前方までアスファルト合材を送る装置です。 コンベヤの種類 コンベヤは、アスファルトフィニッシャーのホッパ内からトラクター内部を通り、スクリード前方までアスファルト合材を送る装置です。 アスファルトフィニッシャーが施工するとき、施工幅員のセンターを走行できない場合や、左右の施工幅厚に差がある場合などでは、左右のアスファルト合材の送り量を制御する必要があります。そのため、合材の供給方法にはさまざまなものがあります。 バーフィーダー式コンベヤ装置 アスファルト合材直接投入式 レシプロ式コンベヤ装置 スクリュー式コンベヤ装置 バーフィーダー式コンベヤ装置 開発当時から、ほとんどの機種は梯子状のバーフィーダー式コンベヤ装置を装備しており、もっともポピュラーなタイプです。左右2本のブロックチェーンに等間隔に接続されたコンベヤバー後方にスライドすることにより合材はトラクタ後方にあるスクリードの全面まで移送されます。 通常のバーフィーダー式コンベヤ装置は、施工幅員3.6メートル以下では単列の1条方式、40メートル以下のもでは複列の2条方式を用いるのが一般的でした。 1条方式の合材供給 1条方式バーフィーダーは、左右のアスファルト合材の送り量を制御することができないため、他の装置を併用する必要がありました。そのため、ラダー式や可変2枚ゲート式の装置が開発され、左右のアスファルト合材の送り量を制御する事ができるようになりました。 ラダー式は、舵状の板を取り付け、ゲート高さを調整することで制御します。当初は手動調整式でしたが、後に油圧シリンダ調整式に変更されました。 2条方式の合材供給 2条式のバーフィーダを使用することで、左右の合材の送り量を制御できるようになり、無段階速度制御の2条式バーフィーダが開発され、施工性と整備性が向上しました。 また、小型機用のバーフィーダとしては、センターチェーン式バーフィーダが使用されます。このバーフィーダは、中央部のロックチェーンカバーの幅分も有効幅として使用する構造になっています。 アスファルト合材直接投入式 アスファルト合材直接投入式は、コンベヤ装置を省き、ホッパ後方とスクリードの距離を短くしており、このような構造の機械は非常に小型であるという利点があります。しかし、敷き均し面の平坦性が確保しにくいため、特殊な施工にしか使われていません。 レシプロ式コンベヤ装置 レシプロ式コンベヤは、「SP-50」という小型アスファルトフィニッシャーに、中大型機種と同等の装置を装備するために開発され、1980年に国内に導入されました。 この装置は、ホッパの中央底部にボックス状の構造を作り、油圧シリンダによって前後運動するプッシュプレートで合材を押し出し、本体後方のスクリード前面に送り出す方式です。 スクリュー式コンベヤ装置 アスファルトフィニッシャにおいて、流動性の高い特殊な舗装材を舗設する際に、バーフィーダに代わってスクリュー式コンベアを採用することがあります。 スクリュー式コンベヤは、中央にチェーンボックスと両端に軸受けがあり、スクリューを回転させて合材を運ぶ装置です。スクリュー式コンベアは、スクリュー下部が本体のケース内にあるため、車体下部に合材を落とす必要がなく、乳剤散布装置付きアスファルトフィニッシャでも採用された機種もあります。 4. スクリューの構造 コンベヤ装置により、スクリード前方中央部に運ばれた合材をスクリード前面へ均一に送る装置です。 スクリュー装置には、骨材が集まり均等に敷き詰められない傾向があるため、返し羽根を取り付けて骨材の分離を防止することが必要です。 初期の機械はバーフィーダとスクリューの連動する左右単独駆動でしたが、現在は油圧の電気制御によりスクリューの速度調整が可能で、スクリードの油圧伸縮機能にも対応する機種もあります。 スクリューの種類 現在ほとんどのアスファルトフィニッシャーはスクリュー装置を使っています。スクリュー装置は舗装幅が油圧で伸縮する機械が一般的になるにつれ、エキステンションスクリューからスクリードと同じように油圧で幅を伸縮するスクリュー装置が考案されました。 主に、2軸式の伸縮式スクリュー装置を装備したアスファルトフィニッシャーと、1軸式の伸縮式スクリュー装置を装備したアスファルトフィニッシャーがあり、これらはスクリードの伸縮に合わせてスクリューの長さを変化させることが可能です。 2軸式伸縮スクリュー 1軸式伸縮スクリュー 2軸式伸縮スクリュー 昭和63年(1988年)に新潟鐵工所が2軸式伸縮スクリューを装備したアスファルトフィニッシャーである『NFB6C』を開発しました。 これは、本体幅の標準スクリュー装置の後方に新たに油圧シリンダで伸縮するスクリュー装置を装備した構造となっています。 1軸式伸縮スクリュー 平成7年(1995年)に米国・ブローノックス社が、1軸式伸縮スクリュー装置を装備した『BK-171』を発表しました。 これは、駆動軸に対し半ピッチずつの2組のスクリューオーガを組み合わせ、1方は中央のチェーンボックス側に固定し、もう1方を伸縮スクリードのサイドボード側に固定しています。それにより、スクリードの伸縮に合わせてスクリードそのものの長さを変化させる構造となっています。 5. スクリードの種類 スクリードとは、敷きならしを行う機械のことで、ミリ単位の精度が求められるアスファルトフィニッシャーにとって不可欠なものです。スクリードはこれまで、さまざまなものが開発されてきました。 ダンパ式スクリード バイブレーター式スクリード バイブレーター式スクリード ダンパ・バイブレーター式スクリード フローティングスクリード 伸縮スクリード ダンパ式スクリード 初期のアスファルトフィニッシャーの締め固め装置はダンパ式が主流でした。ダンパ式はスクリード前部に配置されたダンパが上下往復運動を行い、アスファルト合材を一定の高さにカットし、締め固めると同時にスクリード下に押し込む働きをします。 ダンパ式では、メンテナンスや維持管理に手間がかかるほか、回転数やストローク、突き出し量の調整が適正でないと、仕上がり面にほうき目と呼ばれる縦筋が発生することがあるといったことが問題でした。 これらの点はその後改良が加えられていますが、国内機ではダンパのみを装備したスクリードは姿を消しています。 バイブレーター式スクリード バイブレーター式の多くは、偏心体を取り付けたシャフトを油圧モーターで回転させて振動を発生させる仕組みが用いられています。バイブレーター式は高い機密を得ることにより、全体を均一に締め固め、所要のきめと平坦性を得ることを主な目的としています。 登場当初は電磁式のものも開発されましたが、現在では油圧駆動式が主流です。 ダンパ・バイブレーター式スクリード 高度経済成長期になると、道路交通量の増加に対応すべく強度・耐久性の高い舗装が必要となりました。その結果、従来のアスファルトフィニッシャーよりも高い締め固め能力が要求され、ダンパ・バイブレーター式スクリードが導入されます。 ダンパ・バイブレーター式スクリードは、バイブレーターとダンパを併用した方式(以降 TV式)です。TV式のスクリードは、上層路盤材の施工にも対応できるようにとのニーズにも応えることができました。 フローティングスクリード フローティングスクリード(浮動スクリード)は、アスファルトフィニッシャーが牽引するタイプのスクリードです。スクリードの重量とスクリードが牽引される時に発生する合材の反力とが釣り合ったとき、スクリードが一定の高さに保たれる平衝特性というものを利用しています。また、舗装圧の調整はこの特性を利用して行います。 現在、ほとんどのアスファルトフィニッシャーに装備されているのが、米国・ハーバーグリーン社が発明したフローティングスクリードです。 伸縮スクリード 工事現場でもっとも手間がかかる作業が、必要施工幅員にするためのスクリードエクステンションの組み立て、また途中で幅員を変えたり舗装範囲内に障害があった場合など脱着です。この課題を解決し、作業に発生する所要を省力化するために開発されたのが伸縮スクリードです。 日本へは1979年にドイツから輸入されました。 6. アスファルトフィニッシャーの加熱装置 アスファルトフィニッシャーの加熱装置には、経由式とプロパンガス(以下LPガス)式、電気式などの加熱方式があります。 以下で、アスファルトフィニッシャー登場時から現在にいたる加熱方式を紹介します。 【経由式バーナー】 経由バーナー 【LPガス式バーナー】 LPガス式ラインバーナー トーチガス式LPガスバーナー LPガス式赤外線ヒーター 熱風式LPガスヒーター 寒冷地用熱風式LPガスヒーター 【輸入アスファルトフィニッシャー】 電気式ヒーター 【経由式バーナー】 経由バーナー 昭和34年(1959年)に誕生した住友機械工業(株)の「HA35」や翌年に登場した新三菱重工業(株)の「AF-1」は経由バーナーを採用していました。 燃料が経由ということもあって、燃焼状態が悪く不完全燃焼で黒煙が出易いことや、スクリードが黒くすすけていることが多かったそうです。 【LPガス式バーナー】 LPガス式ラインバーナー LPガスによるラインバーナと言われるヒーターでスクリードプレートを加熱する方式で、ラインバーナを初めて採用したのは昭和35年(1960年)に(株)新潟鐵工所で製造された「NF35」でした。ラインバーナーの構造は、スクリードプレート上に設けたパイプに小さな穴をたくさん開け、ミキサで空気と混合したLPガスをその穴から噴射し、それを燃焼するものです。 しかし、このバーナーはスクリード内の空気だけで燃焼するため、酸欠や風で消えやすく、燃焼状態は良くありませんでした。そして、数年後には経由バーナー式へと移行していきます。 トーチガス式LPガスバーナー 昭和50年(1975年)に、三菱重工(株)製「MF36W」で採用されたトーチ式のLPガスバーナーは、ラインバーナー式LPガスバーナーや経由式バーナーに比べて燃焼効率が良く、各社に採用されました。現在でも一部の小型機にはこのトーチガス式が採用されています。 トーチガス式のバーナーは、イグナイタを備え、着火を用意にしたものです。同時に煙道等を工夫して、スクリード全体を均一に加熱できるように設計されていました。 LPガス式赤外線ヒーター 昭和60年(1985年)に範多機械(株)は、赤外線ヒーターを装備したスクリードを販売しました。赤外線ヒーターは、赤外線の熱でスクリードの底板を加熱する仕組みです。 赤外線ヒーターであるため極端な温度上昇がないことがメリットで、寒冷地などスクリード板の温度が不安定な現場では、作業終了までの連続加熱が可能でした。また、路上再生工事にも適しており、安定した温度管理が行えます。 熱風式LPガスヒーター 平成に入るとアスファルトフィニッシャーのハイテク化が加速します。その中で、加熱装置も自動温度制御や熱風加熱方式へと進化していきました。 寒冷地用熱風式LPガスヒーター 寒冷地用熱風式LPガスヒーターは、平成10年(1998年)に住友建機(株)が販売した寒冷地向けのスクリードです。寒冷地の現場では、アスファルト合材の温度低下による舗装面の表面仕上がり不良や、スクリードへの合材付着、流れ込み不良が生じます。それらを解決するために熱風SSPと呼ばれる加熱システムを採用しています。 この加熱システムでは、スクリーとプレートだけでなく、タンパ、ストライクオフ、デフレクターや、イドプレートまでも加熱できるように熱風を導いています。 【輸入アスファルトフィニッシャー】 電気式ヒーター ドイツの大手建機メーカーであるフェーゲルは、アスファルトフィニッシャーの制作当初より、電気式の加熱装置を採用していました。日本国内では、昭和47年(1972年)に「S2000TV」が輸入され電気ヒーター装置が普及します。 電気式ヒーターは、スクリードとタンパの同時加熱により、舗装表面の仕上げが良くなったほか、U字型電気ヒーターやサイドブレードにも電気ヒーター装置が搭載されたモデルは、スクリードの隅々までの加熱が可能です。 7. アスファルトフィニッシャーの舗装方法 アスファルト舗装の表層・基層は、適切な温度管理と品質管理のもとで製造された加熱アスファルト混合物を用いて層を形成します。敷きならし方法には、人力施工と機械施工がありますが、現在ではほとんど機械施工で行われています。 機械施工では、専用機械であるアスファルトフィニッシャーを使って、アスファルト混合物を所定の仕上がり幅、厚さに敷きならします。敷きならし時のアスファルト混合物の温度は、一般に110℃を下回らないようにし、平たん性を確保するためにアスファルトフィニッシャをできるだけ一定速度で連続運転します。 また、層同士の付着を良くするために、タックコートと呼ばれるアスファルト乳剤をプライムコートと同様の手順で散布します。ポーラスアスファルト混合物を舗設する場合など、層間の接着力を特に高める必要がある場合には、ゴム入りアスファルト乳剤を使用します。 アスファルト混合物を敷きならした後は不安定な状態なので、転圧機械で締固めて平坦に仕上げます。締固め作業は、初期転圧、二次転圧、仕上げ転圧の順で行い、初期転圧はロードローラ、二次転圧はタイヤローラまたは振動ローラを使います。 仕上げ転圧は不陸の修正やローラマークを消すために行います。舗装表面の温度が50℃以下になってから交通開放します。 8. アスファルトフィニッシャーの情報化 平成12年頃から、建設現場における情報技術(ICT)の発展に向けて、トプコンやライカジオシステムズなどが3D-MCという三次元重機制御システムを開発し、自動追尾トータルステーションがアスファルトフィニッシャに取り付けられ、計画値と照らし合わせてアスファルトフィニッシャを制御するようになりました。 平成16年には、トプコンがGPSとレーザ技術を組み合わせた『mmGPS(ミリメータージーピーエス』という新しいシステムを発表し、三次元設計データを元に機械を自動制御することが可能になり、各メーカーでアスファルトフィニッシャーの情報化が進んでいます。 まとめ|ロードローラーの免許を取得して現場で活躍しよう! ここまで、「アスファルトフィニッシャーの構造」について紹介し、種類や仕組みなど詳細な部分まで解説しました。 また、後半では「アスファルトフィニッシャーでの施工方法」、「アスファルトフィニッシャーの情報化」についても触れ、アスファルトフィニッシャーについてさらに理解が深まったことかと思います。 アスファルトフィニッシャーはさまざまな試行錯誤を経て、時代の変化と共に進化してきました。そのため中古で購入する際は、「その機種がどの時代のものに製造されていたものなのか」や「使用用途に適しているのか」ということを見極める必要があるでしょう。 また、現在はアスファルトフィニッシャーなどの建設機械は情報化されていき、将来的には、制度の高い自動制御を搭載し機種や作業の省力科が各メーカーの販売戦略となっていきそうです。 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    2023/05/26

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  • アスファルトフィニッシャーについて解説!中古製品情報は?運転するには?
    アスファルトフィニッシャー

    アスファルトフィニッシャーについて解説!中古製品情報は?運転するには?

    目次 アスファルトフィニッシャーとはどのような建設機械?中古製品情報・運転資格についても紹介? アスファルトフィニッシャーでの施工の流れ アスファルトフィニッシャーを製造しているメーカー アスファルトフィニッシャーの中古価格 アスファルトフィニッシャーの資格 大型特殊免許取得にかかる費用はいくら? 作業用の資格 まとめ|アスファルトフィニッシャーについて解説! アスファルトフィニッシャーとはどのような建設機械?中古製品情報・運転資格についても紹介 アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装作業の効率化と品質向上に貢献する重要な建設機械です。搭載されているスクリードやセンサーなどにより、均一なアスファルト舗装面の形成や平坦化、締め固めなどの作業が可能で、安定した舗装面を実現します。 本記事では、アスファルトフィニッシャーの基本的な概要と、中古製品の情報、必要な運転資格について紹介します。 アスファルトフィニッシャーの概要・用途 アスファルトフィニッシャーは、アスファルトを敷く作業で登場する舗装用建設機械です。主に工事終盤の工程である「基層工事」「表層工事」で活躍し、アスファルト合材を定められた舗装幅と厚さに敷きならして、締め固める能力を有しています。 道路にアスファルトを敷くことに特化した自動車であるため、普通の自動車とは違う特徴的な形状をしているので、他の建設車両とはすぐに見分けがつくでしょう。 アスファルトフィニッシャーの構造・仕組み アスファルトフィニッシャーは以下の基本構造から成り立ちます。 エンジンアスファルトフィニッシャーの動力部分で、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを使用している トラクタ部車体を牽引する役割を持つ ホッパーアスファルトの合材を載せる箱状容器 スクリードアスファルトフィニッシャーを構成する部分の中でも特に重要で、アスファルトを敷き詰めて平にならす役割を持つ部分 エンジン 大型の建設機械かつ、低速で移動しながら作業を行なうアスファルトフィニッシャーは、一般的に軽油を使用するディーゼルエンジンが採用されています。 トラクタ部 トラクタ部は、アスファルトを積み込むホッパー、原動機、走行装置を有します。トラクタ部は、エンジンからの動力を油圧ポンプに供給し、走行装置や作業装置に圧力を供給します。 ホッパー アスファルト合材をダンプトラックから受けてためておく部分で、トラクタの前方に位置しています。ホッパーの底部にはアスファルト合材を車体の後方へ送り出すコンベヤが設置されており、スクリードへアスファルト合材を送り出します。 スクリード スクリードとはホッパから送られてきたアスファルト合材の敷きならしを行なう機械のことです。 走行装置 また、アスファルトフィニッシャーは、走行方式の異なる2種類のモデルに大きく分けられます。 クローラー式 ホイール式 クローラー式 クローラ式は、走行部分にキャタピラー(履帯)を使用しているアスファルトフィニッシャーで、接地面が広く安定性した走行が可能なことが利点です。クローラー式は、主に不整地や急勾配の坂道を舗装する時に使われます。 しかし、ナンバープレートの取得ができず、公道走行をすることはできません。そのため、回送時には、運搬用のトラックが必要になります。 ホイール式 ホイール式は、タイヤで走行するアスファルトフィニッシャーのことです。クローラー式よりも機動性が高いことが最大のメリットです。 大型特殊車両としてナンバーを取得すれば一般公道を走行することもできますが、最高速度の関係上、高速道路を走行することはできません。 一般的にはホイール式の需要が高く、中古市場では「ホイール式」の在庫が「クローラー式」よりも上回っています。 アスファルトフィニッシャーでの施工の流れ 道路は大きく分けて4つの層でできており、道路工事もいくつかの工程に分割されます。 そのうち、アスファルトフィニッシャーは、「基層工事」と「表層工事」という工程で活躍します。 ここからは、基層工事と表層工事について解説します。 「基層工事」の施工 基層工事は、路盤の上にアスファルトを舗装していく工程です。 基層は、約150℃以上に加熱されたアスファルト混合物を、アスファルトフィニッシャーで路盤の上に敷きならしていきます。 その後、ローラー重機でアスファルトを均一に締め固めていきます。基層は路盤と表層の間に作られ、ここでも道路の交通荷重を均一に分散させるクッションの役割を果たします。 「表層工事」の施工 表層は普段私たちの目に映る部分で、道路舗装工事における最終工程の作業です。 施工方法は基層工事と同じですが、材料や目的が異なります。多くの車や人が接するところであるため、「摩耗に強いこと」「水に強いこと」「平坦で滑りにくいこと」「ヒビ割れず変形しないこと」「美しく仕上がっていること」が重要です。 そのため、材料も基層工事で使用したアスファルト混合物よりも密度(粒密)の高いものを使用します。 アスファルトフィニッシャーでの施工方法 アスファルト舗装作業では、加熱アスファルト混合物を使用して表層と基層を形成します。敷きならしは、機械施工が主流であり、アスファルトフィニッシャーを使って所定の幅と厚さでアスファルトを敷きます。 アスファルトフィニッシャーは一定速度で連続運転し、アスファルト混合物の温度を110℃以上に保ち、層同士の接着力を高めるために、タックコートと呼ばれるアスファルト乳剤を散布します。特に層間の接着力が必要な場合には、ゴム入りアスファルト乳剤を使用することもあります。 敷きならし後は、転圧機械によってアスファルトを締固め、平坦な表面を作ります。締固め作業には初期転圧、二次転圧、仕上げ転圧の順があり、初期転圧にはロードローラー、2次転圧は、タイヤローラーまたは振動ローラーを使用します。 最後に、舗装表面の温度が50℃以下になったら交通を開放します。このように、アスファルト舗装作業では温度管理や品質管理が重要であり、機械を使って効率的かつ高品質な舗装を行います。 アスファルトフィニッシャーを製造しているメーカー 現在、国内でアスファルトフィニッシャーを製造しているメーカーは2社のみとなっています。近年では公共事業への投資が減り、舗装工事の事業量も減少傾向にあることや、アスファルトフィニッシャー自体が少量生産であるため、メーカー参入もありません。 アスファルトフィニッシャーのメーカーを以下にまとめました。 アスファルトフィニッシャーの国内製造メーカー 【現在の国内メーカー】 住友建機株式会社 範多機械株式会社 【過去に生産していたメーカー】 加藤製作所 キャタピラージャパン コマツ 新潟鐵工所 豊田自動鐵機 石川島建機 川崎重工 酒井重工業 アスファルトフィニッシャーの中古価格 アスファルトフィニッシャーの中古販売価格は、機種や年式、使用時間(アワーメーター)などによって異なり、一概には断言することができません。 しかしながら,中古サイトなどの販売価格をみると、一般的な相場としては以下のようになっていることが分析できます。 【アスファルトフィニッシャーの中古価格相場】 小型機(舗装幅:1m~3m) ¥1,000,000~5,000,000 中型機(舗装幅:2m~4m) ¥5,000,000~8,000,000 大型機(舗装幅:5m~7m) ¥8,000,000~15,000,000 これらの一覧表はあくまでも参考です。中古機械の場合、使用状態によっても価格は大きく変わりますし、販売会社によっても価格帯が異なります。 また、排ガス規制対応モデルや、整備履歴の書類が揃っているものに関してはその分価格が割高になります。 アスファルトフィニッシャーの中古製品は品薄? アスファルトフィニッシャーの資格 アスファルトフィニッシャーを運転するための資格と、操縦するための資格はそれぞれ別にあります。 そのため、公道運転に必要な免許を持っていても、操縦資格がないため舗装作業ができないという場合もあるでしょう。 ここからは、アスファルトフィニッシャーの運転に必要な免許と、スクリードの操作に必要な資格について解説します。 スファルトフィニッシャーを運転するには小型特殊免許または大型特殊免許が必要 アスファルトフィニッシャーで公道を走行(※ホイール式のみ)するためには、小型特殊免許もしくは、大型特殊免許が必要です。 アスファルトフィニッシャーは、後尾にスクリードという作業機を取り付けているため、特殊自動車に分類されます。特殊車両は、車体の大きさや最高時速度で必要な運転免許が変わります。 【特殊自動車の区分】 免許区分 運転条件 小型特殊免許 全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.8m以下、最高速度時速15m以下(農作業用は時速35km未満)、総排気量-制限なし、税金-軽自動車税 大型特殊免許 全長4.7m以上、全幅1.7m以上、全高2.8m以上、最高速度時速15km以上(農作業用は時速35km以上)、総排気量-制限なし、税金-固定資産税 運転に必要な免許は、運転するアスファルトフィニッシャーの大きさによって異なります。 小型特殊免許は、普通車自動車免許を取得していれば運転できる車に含まれているので、わざわざ新規で取得する必要はありません。 普通自動車免許は、小型特殊免許の上位免許に該当する運転免許です。原付バイク同様に、普通自動車免許を取得している方ならば、小型特殊自動車を運転することができます。 しかし、大型特殊免許は別途試験を受ける必要があります。 大型特殊免許を取得するには 大型特殊免許を取得するには以下のような条件を満たしている必要があります。 年齢…満18歳以上であること 視力…両眼:0.7以上、片眼0.3以上(片眼の視力が0.3に満たない場合は、多眼の視力野が150以上) 色彩の識別ができること 10mの距離で90dbの警報器の音を聞き取れること(補聴器で補われた聴力も含む) 自動車の運転に支障を及ぼす恐れがある四肢、または体幹の障害がないこと 大型特殊免許の取得方法は、大きく分けて3種類があり、以下のような流れです。 教習所で取得する場合 一発試験で取得する場合 合宿免許で取得する場合 教習所で取得する場合 教習所で大型特殊免許を取得する場合、教習所での教習期間は3ヶ月です。なお、学科教習は免除され、6時限の実技講習のみを受講する必要があります。検定まで含めて、最短ですと4日間で取得することも可能です。 一発試験で取得する場合 管轄する運転免許試験センターで、一発で試験を受けることもできます。教習を受講しないため、もっとも費用を抑えて試験を受けることができることがメリットです。しかし、通常は教習所で何度か教習や試験を受けてから、試験に臨むのが現実的でしょう。 合宿で取得する場合 合宿を行うことで、日程を絞って教習を行います。基本的には教習所での取得と同じですが、短期間で免許を取得できることが最大のメリットです。 大型特殊免許取得にかかる費用はいくら? 大型特殊免許の取得には、いったいどのくらいの費用がかかるのでしょうか?費用は、各教習所や取得方法によって異なるので、取得する際には下調べが必要です。 以下で、大型特殊免許を取得するのにかかる費用の目安を紹介します。 取得方法 金額 教習所で取得する場合 ¥80,000~¥90,000前後 一発試験で取得する場合 ¥6,100円(試験を受けるのに必要な手数料のみ) 合宿で取得する場合 ¥100,000程度 普通免許を取得していない場合は、受ける教習の数が違うので費用も変わってきます。また、試験場での費用は、受験料、試験車使用料、免許書交付料を合計して¥6,000~7,000程度です。 地域によって若干の差があるので、事前に運転試験場のホームページなどで調べておくと良いでしょう。 作業用の資格 アスファルトフィニッシャーは車両系建設機械に分類されます。 車両系建設機械とは、労働安全衛生法執行令別表第7で定められた、動力を用いて自走できる建設機械のことです。 つまり、アスファルトフィニッシャーは、トラクター部にディーゼルエンジンを搭載し、クローラ式またはホイール式で自走することが可能であるため、車両系建設機械に該当します。 ブルドーザーやパワーショベル、ホイールローダーなどの重機も同じ車両系建設機械ですが、さらに「整地・運搬・積み込み用機械」「掘削用機械」「基層工事用機械」「締固め用機械」「コンクリート打設用機械」「解体用機械」の6種類に分類されています。 アスファルトフィニッシャーは、「整地・運搬・積み込み及び掘削用」となり、以下で紹介する技能講習の受講、または資格が必要です。 車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習 車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削用)運転技能講習は、労働安全衛生法施行令別表第7の分類のうち、「整地・運搬・積み込み用」「掘削用機械」が対象となる講習です。 アスファルトフィニッシャーで舗装作業を行うには、機車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)運転技能講習を受講する必要があります。 「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」など、最大で計38時間、指定された日程で連続6日間の講習を受けることになるので、時間の確保が必要です。 受講期間が長めですが、優遇処置として大型特殊免許を取得しているなどの受講要件を満たしていれば、14時間(2日間)の講習が免除されます。 時間がない方は、先に大型特殊免許を取得した後に、技能講習を受講すると期間を短縮できるのでおすすめです。修了試験に合格することで資格を取得することができます。 科目免除の条件、講習内容については、以下をご覧ください。 特定の資格を取得していることで、一部の科目受講が免除されます。 受講資格 時間 自動車運転免許を保有せず、機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)運転特別教育終了後に6ヵ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要) 18時間 つぎのいずれかに該当する方 ・大型自動車運免許保有者 ・不整地運搬車運転技能講習修了者 ・普通、準中型、中型、大型自動車いずれかの運転免許を保有し、つぎのいずれかに該当する方 ・機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)、または(解体用)運転特別教育修了後に3ヶ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要) ・機械質量1トン未満の不整地運搬車運転特別教育終了後に3ヶ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要) 18時間 いずれにも該当しない方 38時間 【学科】科目 教育時間 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 4時間 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 5時間 運転に必要な一般事項に関する知識 3時間 関係法令 1時間 【実技】科目 教育時間 走行の操作 20時間 作業のための装置の操作 5時間 この資格の主な対象機会は、4輪駆動のホイールローダーを含むトラクタショベルやブルドーザー。ドラグショベル、スクレーパー、ドラグライン、モーター・グレーダー、スクレープ・ドーザー、クラムシェル、トレンチャー、パワーショベル、バケット掘削機、ずり積機です。 3トン以上の車両系建設機械の運転に必要な技能講習の講習項目や時間数は講習規則によって定められ、基本的には合計38時間の学科講習と実技講習が必要になります。 第2級建設機械施工技士資格 こちらの資格は、運転操作するだけなく施工指導をすることや現場監督として指導する権利も得られるので、給与の増加や上の役職を目指している方にもおすすめです。 建設機械施工技士資格は、建設機械を使用した工事・施工の品質管理や安全管理に必要な国家資格です。公共事業など大きい金額の工事では、この資格を取得している施工管理や監視技術者が常駐して携わる必要があります。 建設機械施工技士資格は、等級が別れており、アスファルトフィニッシャーのスクリード操作を行うには、第2級以上の資格が必要になります。 第2級建設機械施工技士資格は、対象となる建設機械を使った施工において、運転・施工業務に携わり、対象機械の運転技術者や、一般建設業における現場の主任技術者として、施工管理を行うのに必要な資格です。 まとめ|アスファルトフィニッシャーについて解説! アスファルトフィニッシャーは、アスファルト舗装作業の効率化や品質向上に欠かせない建設機械です。 アスファルトフィニッシャーは、他の車両系建設機械と同様、道路を運転するための「免許」と、作業を行うための「資格」の取得がそれぞれ必要になります。 アスファルトフィニッシャーは、新品ですと新車ですと最低¥25,000,000以上と高価な重機ですが、中古製品ですと半額以下の価格で購入することが可能です。 しかし、アスファルトフィニッシャーの中古機械が市場に出回ることは少なく、中古建設機械販売店では在庫が品薄になっていることが多いというデメリットも理解しておきましょう。 ←中古の【アスファルトフィニッシャー】を探すならトクワールド!

    2023/06/13

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