建機
2025/11/14
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New土木工事で活躍する建設機械まとめ|現場別に必要な重機をわかりやすく解説
本記事では、代表的な重機の役割や特徴を解説し、アタッチメントや中古重機の導入によるコストダウンについてもご紹介します。
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この記事でわかること
- 主要な建設機械の種類、特徴。
- アタッチメントのメリット
- 中古重機導入のポイント
土木工事と重機の関係|なぜ建設機械が重要なのか
道路、橋梁、トンネル、宅地造成など、土木工事は人々の生活基盤を支える重要な工事です。このようなインフラ整備、災害復旧といった工事は、人力だけではとても困難です。
人力では到底不可能な大規模掘削や精密施工、運搬、整地を短時間で実現できるのは重機の機械力があるからこそ実現できます。建設機械は、作業効率を飛躍的に高めると同時に、労働者の負担軽減や安全確保、建設業界の人手不足の解消にも大きく貢献しています。
しかし、建設機械とひと口に言っても多種多様なものが存在し、それぞれ異なる役割を果たします。例えば、ユンボのような掘削機械は土を掘ることに特化し、クレーンは資材などを高所に運ぶ荷役作業を担います。
このように建設機械は、工事現場の特性や規模、作業内容に応じて使い分けられます。
現場別|主な建設機械(重機)とその役割を一覧で紹介
土木工事で特に稼働率が高い建設機械は以下の通りです。

油圧ショベル(バックホウ)
例えば、岩石の破壊やコンクリート解体、樹木の伐採などあらゆる作業で運用できます。
ホイールローダー
油圧ショベルに比べて一度に扱える土砂の量が多く、足回りがホイール式で機動性にも優れます。そのため、大量の土砂を短時間で行うことが可能で、大量の土を動かす大規模現場では欠かせない重機です。
ブルドーザー
また、掘削後の整地や基盤作りでも使用されるため、土木工事において地形をコントロールする「基盤整地の要」といえる存在です。
ロードローラー
道路工事では必ず登場する建設機械で、見た目以上に工事全体の品質を左右する重要な役割があります。
ダンプトラック
工程全体の効率を上げるには、ダンプトラックの回転率(往復スピード)が大きく関わっています。
土木工事の種類と関連機械
建設・解体工事に使用される機械

- 油圧ショベル
建設では基礎掘削、解体では建物のコンクリート壁や鉄骨を破砕する際に使用されます。アタッチメントを交換することで、掘削・破砕・つかみ作業まで多用途に対応可能です。 - ブレーカー付き油圧ショベル
コンクリートを細かく砕くためのアタッチメントを備えた油圧ショベル。解体工事に特化し、振動や衝撃で構造物を効率的に崩していきます。 - クローラクレーン
重量物を吊り上げて高所に運搬するために用いられます。鉄骨やコンクリート部材を正確に据え付けるため、建設工事の進行に不可欠です。 - 大割機・小割機
鉄筋コンクリートを切断・破砕する専用機械です。建物解体の工程で「粗く壊す(大割)」した後に「細かく砕く(小割)」というように段階的に作業を進めます。
また、ダンプトラックやホイールローダーといった運搬機械は、発生した瓦礫や廃材を効率よく搬出するために重要です。解体現場は限られたスペースで大量の資材が発生するため、運搬機械の回転率が工期の長さにも影響します。
道路工事に必要な機械

- 油圧ショベル・バックホウ
道路工事では、路盤を掘削したり、既存の地盤を整える工程の序盤で活躍します。掘削能力が高く、道路基盤づくりの第一歩を担います。 - モーターグレーダー
走行しながら地面を平らに均す建設機械です。道路の路面を精密に整形することで、舗装品質を高める重要な役割を持っています。 - ロードローラー
土砂や舗装材を強力に転圧し、沈下や陥没を防ぐために不可欠な建設機械です。道路の耐久性を高め、高品質な道路を造ります。 - アスファルトフィニッシャー
舗装材を均一に敷きならす専用機械です。道路の表層仕上げに使用され、車両走行の快適性を決定づけます。
さらに、正確な道路建設には 測量機器(トータルステーション、GPS測量機) も用いられます。道路の線形や勾配を正確に決めることで、完成後の安全性・快適性を確保します。
トンネル工事用機械

- シールドマシン
巨大なカッターヘッドで地盤を掘削しながら前進するトンネル掘削専用機械です。都市部の地下鉄や道路トンネル建設で活躍します。 - ドリルジャンボ
岩盤に小さな穴を開け、発破に使う火薬を装填するための掘削機械です。山岳トンネル工法に用いられます。
トンネル工事では崩落リスクや地下水対策が必須であり、機械選定と安全管理が工事成功のために欠かせません。
港湾・河川・海岸工事用機械

- クラムシェル(油圧ショベル)
クラムシェルは河川の浚渫や水中掘削に用いられる掘削重機。長いアームとブームの先端に、二枚貝のように開閉するバケットを持ち、水中の土砂をすくい上げます。 - 水陸両用ブルドーザー
水陸両用ブルドーザーは、浅い水域で稼働できる特殊なブルドーザーです。通常のブルドーザーと同様に土砂を押し均す機能を持ちながら、浮力装置や特殊なクローラーを備えています。 - 湿地仕様油圧ショベル
浜辺や水際などの軟弱な地盤でも安定して作業できる油圧ショベルです。通常のクローラーに比べて設置面積が広いため、地盤に沈みにくくなっています。
河川などの水際作業で機械を導入する際には、施工環境(水中か陸上か、海か河川か) に応じた仕様を選ぶことが重要です。また、中古機械やレンタルを活用すればコストを抑えながら必要な機械を確保でき、現場の実情に合わせた柔軟な工事が可能になります。
作業効率を左右する「アタッチメント」の存在
代表的なアタッチメントと用途

- バケット
標準装備で土砂の掘削や積込みに使用される基本ツールです。大きさや形状ごとの種類があるので使い分けることで、硬い地盤向け・大量積込み用などに対応できます。 - ブレーカー
先端が鋭いハンマーのような構造で、コンクリートや岩盤を打ち砕くために使用されます。特に、解体工事や地盤改良工事では多用します。 - グラップル
二股の爪で資材をつかむアタッチメントです。木材、廃材、鉄骨などを運搬でき、解体現場や処分場、林業などの現場で活躍します。 このようにアタッチメントを付け替えることで、掘る・壊す・つかむといった異なる作業を1台で実現可能です。 - スケルトンバケット
底面に格子状の隙間があるバケットで、土砂と石・廃材をふるい分けて分別するのに便利です。造成工事や解体現場で、土と廃材を分けて積み込む用途で活躍します。 - 大割機
解体工事で、建物の柱や壁を粗く砕くための大型アタッチメントです。解体工事の初期工程で、建物全体を大きく壊すときに使用します。 - 小割機
大割機で崩したコンクリートを、ダンプトラックに積載できるようさらに細かく砕くためのアタッチメントです。解体現場では、瓦礫を処理しやすいサイズのコンクリ殻にして搬出を効率化します。
1台3役でコスト削減
結果として、導入コストの削減・現場スペースの節約・作業効率の向上につながります。
中古市場でのアタッチメント需要
新品で購入すると高額になりやすいため、中古やレンタルで「バケット+ブレーカー+グラップル」といった複数装備を揃えるのは現場にとって大きなメリットです。
中古重機を活用したコストダウンのススメ
一時的な現場なら新品より中古がコスパ有利
短期間の工事や限定的な用途であれば、新品を購入するよりも中古重機を導入したほうが初期投資を大幅に抑えられます。
特に地方の小規模工事や補助的な用途では、中古のユンボやダンプトラックを活用することでコスト効率が格段に向上します。
重機を種類ごとに必要数揃えるとなれば、導入コスト、維持コスト、駐車スペースの確保と費用と手間がかかります。そのため、重機は中古でまかなう建設業者がほとんどです。
オーバースペックを避けることで維持費削減
・燃料費がかさむ
・保守点検の費用が増える
・現場スペースを圧迫する
といった無駄が生まれます。
必要十分なサイズと性能を持つ中古機を選ぶことが、購入費用だけでなく維持費の節約にもつながります。
中古重機を選ぶ際の注意点
【購入時のポイント】
- 整備履歴:定期点検が行われていたか、交換部品や修理歴を確認。
- 稼働時間(アワーメーター):走行距離に相当する重要な指標です。長時間稼働している機体は摩耗リスクが高い。
- 外観と動作確認:錆や油漏れの有無、アームやクローラーの動作を実際にチェック。
- 信頼できる販売業者から購入すること:不透明な取引や保証なしの販売はリスクが大きいので、実績ある業者を選ぶのが鉄則です。
重機の購入方法は、中古建機取扱い業者、オークションなどさまざまで、個人の都合に合った購入ルートを選べます。
いずれにせよ、「目当ての重機を見つけても一台だけに的を絞らない」「業者から購入する際は相見積もりを取る」「アフターサポートの内容を確認する」ということが大切です。
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