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【クローラーの応用編】バックホウのゴムクローラーは消耗品!鉄クローラーとの違いや交換方法などについて解説!

ユンボ

2025/04/04

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【クローラーの応用編】バックホウのゴムクローラーは消耗品!鉄クローラーとの違いや交換方法などについて解説!

クローラーは、バックホウやブルドーザーをはじめとした建設機械のほか農業用トラクターやコンバインなどに広く採用され、重機になくてはならない存在です。現在、クローラーは、鉄製クローラーとゴムクローラの2種類に大別され、近年では、路面保護や静粛性に優れたゴムクローラーが、建設、農業、運搬などさまざまな分野で使用されています。

小型建設機械の普及や都市部での工事需要の増加とともに、ゴムクローラーの市場は成長傾向にあり、ゴムクローラーの製造技術も進歩しています。今後も高い需要が見込まれるゴムクローラーですが、鉄製のクローラーよりも消耗が早い点が一番のネックです。しかし、ゴムクローラーにはそんなデメリットを上回るメリットも存在します。

この記事でわかること
  • バックホウ用ゴムクローラーと鉄クローラーの特徴
  • バックホウ用ゴムクローラーのサイズ確認と交換の方法
  • バックホウ用ゴムクローラーの破損原因と交換のタイミング

バックホウのゴムクローラーと鉄クローラーの特徴(メリット・デメリット)

不整地に限らず路面など、あらゆる地盤環境で作業を行うバックホウですが、ゴムクローラーと鉄クローラーは、それぞれの特性により異なる用途や環境に適しています。

ゴムクローラーの特徴

ゴムクローラーはゴムキャタとも呼ばれ、その名の通りゴム製でクローラーの柔軟性が高いことが特徴です。ゴム製であるメリットは、舗装路面を保護できる点や走行時に騒音や振動を発生させにくく環境問題に配慮できることです。また、地面からの振動が軽減されるため、長時間の作業でもオペレーターにとっても乗り心地が良く負担をかけにくいことです。

しかし、鉄製のクローラーよりも耐久性は低いため破損や断裂が発生したり、使用環境によっては摩耗や劣化が早いことがデメリットです。加えて、ゴムクローラーは乾燥路面には強いですが、濡れた路面やステップではもっとも滑りやすいです。そのため、通常のゴムクローラーの場合、除雪などには不向きとされています。除雪作業には、ゴムクローラー専用のチェーンを装着するか、除雪用に開発されたゴムクローラーを使用するケースもあります。

ゴムクローラーが使用される場面
  • 住宅街や都市部の工事
  • アスファルトやコンクリート上での作業
  • 小型建設機械、農業機械

鉄クローラーの特徴

一方、鉄クローラーは鉄キャタとも呼ばれ、鉄製であるため高い耐久性と悪路走行能力がメリットです。そのため、河川工事、解体工事、宅地造成などの土木工事のほかに採掘現場や林業ではこの鉄クローラーが一般的に使用されます。バックホウ以外にも、大型ブルドーザーに鉄クローラーが使用されています。

鉄クローラーは、硬い岩盤や険しい岩場、泥濘地、積雪、急斜面でもグリップ力を発揮しますが、鉄製なので機械の重量が重くなります。また、サビが発生するリスクも高く、長く使用するには定期的なメンテナンスが必要です。鉄クローラーはゴムクローラーよりも高価なので、1回の交換費用が高額という費用的なデメリットも存在します。

鉄クローラーが使用される場面
  • 山間部や悪路条件の作業現場(解体工事、河川工事、林業や採掘現場など)
  • 除雪作業などの積雪環境
  • 大型の建設機械、重機

バックホウのクローラーを選択するポイント

ゴムクローラーと鉄クローラーの選択は、作業環境や重機の用途によって異なります。例えば、都市部での作業や軽量な重機を扱う場合は、路面保護や振動抑制が重視されるため、ゴムクローラーが適しています。

また、コストの面でも違いがあります。ゴムクローラーは初期コストが比較的低いですが、耐久性が低いため交換頻度が高くなる傾向があります。一方、不整地や悪路走行性に優れた鉄クローラーは交換頻度が少なく、メンテナンス次第で長く使用できます。しかし、都市部で使用するには、舗装路面を傷つけたり、騒音や振動を発生させるため、環境への配慮は難しいです。

そのため、建設・土木現場では作業環境や用途によってゴムクローラーと鉄クローラーを使い分けるのが一般的です。

バックホウのゴムクローラーは消耗品!耐用年数は約5年が目安

ゴムクローラーは消耗品であるため、鉄製クローラーよりも寿命は短いです。メンテナンスをしながら使用していても劣化を抑えることはできません。ゴムクローラーの耐用年数は4〜6年程度と言われており、使用頻度が高い場合は、劣化がさらに早まります。

特にバックホウなどの建設機械は汎用性が高く、現場では主力的に使用されるため稼働率が高い傾向にあります。それに加えて、砂利や採石などのゴムクローラーが摩耗・劣化しやすい活動環境の場合、ゴムクローラーの寿命はメーカーが示す年数よりも短くなる可能性もあります。使用環境や稼働率によってそれぞれ異なりますが、ゴムクローラーは5年程度を目安に交換を検討したほうがいいでしょう。

バックホウのゴムクローラーを交換する方法

バックホウのゴムクローラーはやり方さえわかっていれば自力で交換することができます。しかし、バックホウのクラスによって使用できるクローラーのサイズも異なるため、所有しているバックホウに製品が使えるかゴムクローラーのサイズ確認を行う必要があります。

ゴムクローラーのサイズ確認

バックホウのクローラーは機体のクラスによってサイズが異なります。ゴムクローラーのサイズは、クローラーの幅×ピッチ×コマ数、もしくはリンク数が基本となっており、ゴムクローラーの内側(接地面とは反対側)にある打刻を見ることでチェックできます。もし、打刻がない場合、もしくは経年劣化や摩耗などでうまく確認できない場合は、クローラーの幅、ピッチ、コマ数をスケールや物差しで測ることでもサイズ確認が可能です。

ピッチは、芯金と芯金の間の距離(芯金上部の内側)を測ります。これを芯金幅といい、芯金はクローラー内側にある山の中央に位置しています。リンク数は芯金を1周分数えることでわかります。

バックホウ用ゴムクローラーの交換方法

バックホウのゴムクローラーは、鉄クローラの交換方法とほとんど変わりないです。クローラーを交換するには以下の道具を用意してください。

必要な道具
  • レンチ
  • グリスガン
  • カナテコやバール(パイプや鋼材でも可)
バックホウのクローラー交換は必ず平らな場所で安全に配慮して行ってください。ゴムクローラーの交換方法については以下の手順のとおりです。

ゴムクローラー交換の手順
  1. 機体側面の足回りにあるニップルバルブをゆっくり緩めてグリスを抜く(この際、グリスに圧力がかかっていることもあるため吹き出しに注意してください)。
  2. グリスを抜いてクローラーを外す(グリスを排出するとクローラーが緩みます)。
  3. 新しいゴムクローラーを入れてスプロケット(起動輪)側に芯金を掛ける。
  4. スプロケット側のリンクが外れないように注意しながらアイドラ―(誘導輪)側にゴムクローラーをかけていく(ゴムクローラーを動かしながら押し込むか、パイプや鋼材など強度がある物を使ってテコの原理ではめ込むとスムーズです)。
  5. 芯金がスプロケットとアイドラ―にはまっているかを確認したら、ニップルバルブをメーカーで定められているトルクで締め付けてグリスを注入する。

バックホウの張り調整

ゴムクローラーを交換した後は必ず張り調整をしてたわみ具合を確認してください。メーカーで示されている張り具合の数値がわかれば指定通りに調整しますが、参考値としてバックホウのローラーとゴムクローラーの中心付近の隙間が2〜3cm程度になるように調整するのが一般的です。張り調整の手順は以下のとおりです。

張り調整の手順
  1. バケットとアームを使って片側のゴムクローラーを地面から浮かせる。
  2. 浮かせた方のゴムクローラーを前進・後退で動かして張りの状態を確認する。
  3. クローラーが緩んでいる場合は、グリスバルブにグリスを注入する。
張り具合はバックホウのサイズによって異なりますが、クローラーを張りすぎると動きが悪くなるほか、ゴムクローラーにも負荷がかかりやすく、テンションがかかった際に内部のスチールコードが切れる原因にもなります。バックホウを浮かせて約2〜3㎝程の遊びを持たせるくらいが張り調整におけるひとつの目安になります。

不要になったゴムクローラーの廃棄方法

切れたり劣化して再利用できないゴムクローラーは、廃タイヤと同様に産業廃棄物の「廃プラスチック」として扱われるため一般廃棄物として処分することができません。廃棄には産業廃棄物の処理場にゴムクローラーを持ち込む、もしくは各自治体の許可を受けた産業廃棄物処置業者に依頼する方法が一般的です。また、販売店によっては費用を支払って処分を引き受けてくれる店舗もあります。

ゴムクローラーなど産業廃棄物は、産業廃棄物を発生させた事業者もしくは使用者は、自らに処理責任があります。処分が適切でない場合、環境公害につながることから法的処罰の対象となるので注意してください。産業廃棄物には、保管、運搬、処分(焼却、埋め立て)などの処理過程がありマニフェスト(産業廃棄物伝票)で管理されています。事業者は、適切な運搬・処理が完了したことを証明する、送付伝票を5年間保管する義務があります。

ゴムクローラーの廃棄ルールに関する詳細は、各自治体のホームページなどを見ることで確認することができます。

バックホウのゴムクローラーの破損原因と交換のタイミング

耐用年数以外にもゴムクローラーを交換すべきタイミング(目安)は判断することができます。ゴムクローラーは、劣化・損傷したまま使用し続けると、遅かれ早かれ、走行、作業中に突然切れてしまうトラブルが発生します。

以下では、ゴムクローラーの破損原因と交換するべきタイミングを解説するので目安にお使いください。

ゴムクローラーの交換タイミング1:ヒビ割れやキズ

鋭利な鉄辺や石などを踏んだ際や段差を超えた衝撃などで、ゴムにヒビ割れや裂傷が発生することもあります。小さなキズだとしても、続けて使用しているうちにそこから徐々に避けてくるケースもあるので、修理に出すか、損傷が酷い場合は早めの交換を検討するべきでしょう。

また、ゴム素材は水分や油分、紫外線などの外的要因でも劣化が進行します。特に、高温状態での使用時や長時間の装着・使用はゴムクローラーへのヒビ割れやキズのリスクが高くなるので、日々のメンテナンスや保管方法にも気を使いましょう。

ゴムクローラーの交換タイミング2:ラグ(山)の摩耗

ゴムクローラーの接地面側には、ラグと言われる山のような突起がいくつも設けられています。ラグは不整地走行をスムーズに行う役割を果たしているので、ゴムクローラーのラグが摩耗してくると、スムーズな走行が困難になり作業にも影響が出てきます。

しかし、ゴムクローラーはゴム製品なので、長期間の走行による摩耗は避けられません。特に、アスファルトやコンクリート、石の多い路面や真砂土の上など摩擦係数の高い路面は、ラグの消耗が激しいです。また、走行時の急旋回などもラグを摩耗させやすい運転操作となります。ラグの摩耗が進行したゴムクローラーは、走行性能が悪いだけでなく、グリップ力が弱くなっていて滑りやすいので、交換をおすすめします。

ゴムクローラーの交換タイミング3:スチールコードや芯金の露出・切断

ゴムクローラーの内部には芯金やスチールコードと言われる鉄が入っています。スチールコードはゴムクローラーの張力を保持するためのワイヤーで、内側からゴムクローラーを補強しています。芯金は、ゴムクローラー内側にある凹凸の中央に開いている穴を補強している鉄のことです。この穴にスプロケットの歯がはまってクローラーが動きます。

ゴムクローラーのトラブルでもっとも多いのが、段差を超えた衝撃などでゴムクローラー内部でスチールコードの接続部分が剥離してしまうことと言われています。また、ゴムクローラーの摩耗が進行すると、芯金やスチールコードが露出して切断に至るケースもあります。

芯金やスチールコードが露出していなくても、ゴムクローラー表面にできた小さな亀裂から水分が浸透し、内部でスチールコードが腐食して切断の原因となる可能性もあるので注意が必要です。スチールコードや芯金の露出は腐食や劣化につながり、作業時にゴムクローラーが突然破断する原因になります。ゴムクローラのスチールコードが切れたり、芯鉄を覆うゴムが摩耗して芯鉄がひとつでも脱落するとそのゴムクローラーは使用できなくなるので、早めの交換をしましょう。

ゴムクローラーの交換タイミング4:サイド割れ(耳切れ・耳取れ)

石の多いでこぼこした路面や縁石などの段差上での走行では、ゴムクローラーの「耳」と呼ばれる両端部に負荷が集中し切れてしまうことがあります。これが耳切れ・耳取れと言われる現象です。

ゴムクローラーの耳切れ、耳取れによってバックホウの走行性や安定性が低下するだけでなく、破損個所からスチールコードの露出や水分の浸透によるコードの劣化につながることもあるので、修理、または交換を検討してください。

ゴムクローラーは純正品と社外品がある


近年では社外品ゴムクローラーの品質も以前と比べて大きく向上しているので、純正品よりリーズナブルな社外品メーカーも購入の選択肢に入れて検討してみてもいいでしょう。

バックホウの社外品ゴムクローラーを製造している主要メーカー
  1. KBL(ケービーエル)
  2. ブリヂストン
  3. 丸中ゴム工業
  4. 株式会社マクシスコーポレーション

ゴムクローラーは切れる前に交換を!

ゴムクローラーが切れてしまってからではバックホウが動かせません。業者に交換を依頼する場合は、出張料金や作業料金が追加されることもあるため通常料金よりも高くつく場合があります。

自分で交換する場合も、新しいゴムクローラーを持ってくるのと交換作業に手間がかかり、それまでの作業がストップしてしまいます。予備のゴムクローラーがない場合、修理に出すか新たに購入しなければならないので、その間はバックホウが使用できなくなります。

また、バックホウ用のゴムクローラーの場合、機種にもよりますが新品で1本¥100,000以上の出費になります。修理できる状態であれば、購入価格の半分程度で済むことが多いですが、内部のスチールコードが切れてしまうとほとんどの場合、修理対応は難しいでしょう。

そのため、ゴムクローラーは定期的に状態を確認しながら耐用年数を目安に使用し、切れてしまう前に交換するのが時間的、費用的損失が少ないです。

バックホウ用ゴムクローラーの修理費用相場

ゴムクローラーの修理を業者に依頼した場合の費用相場は、以下の料金表を目安となっています。ゴムクローラーのスチールコードが切断されている場合は、修理できないことがほとんどなので注意してください。

ゴムクローラーの修理相場(目安)※ゴムクローラーの厚みが15mm以下の場合
キズの程度 1カ所目(税抜き) 2か所目以降(税抜き)
~50㎜(小) ¥15,000~ ¥12,000~
~80㎜(中) ¥18,000~ ¥15,000~
~120㎜(大) ¥22,000~ ¥18,000~
~150㎜(特大) ¥26,000~ ¥21,000
~150㎜以上(超特大) ¥30,000~ ¥24,000
上記の料金表はあくまで目安です。業者がゴムクローラーの交換を現地で行う場合は、「部品代+作業代+処分費」に加えて「主張費」がかかる場合もあります。修理にかかる料金は、それぞれの業者によって異なるため、事前にメールや電話などで問い合わせて確認することをおすすめします。

まとめ

バックホウなどの建設機械の場合、住宅街や都市部などの工事ではゴムクローラーが主に使用され、斜面や陥没した地面が多い山間部、鉱山や採石場などで鉄製クローラーが使用されています。ゴムクローラーは舗装路面やある程度の不整地でもできるため万能ですが、耐久性が鉄クローラーより低く摩耗や劣化にも弱いため注意が必要です。
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他の重機と同様、ユンボもテコの原理を応用しています。支点・力点・作用点があり、支点を中心に、力点に力を加えて作用点(バケット)を動かすという原理です。 これを覚えておくと、ユンボの操作性が上がってきます。 ここでは、ユンボの機体を、大まかに2つに分けて操作のコツを紹介します。 アームとブームを操作するコツ ユンボのアームは、人体の部位に例えると前腕、ブームは上腕ということになります。 アームだけを使う作業と、アームとブームの両方を使う作業がありますが、ポイントはいかに左右のレバーをバランスよく動かすかです。 左手でアームを引きながら、右手でバケットを開いたり閉じたり、ブームを上げたり下げたりします。慣れないうちは、ブームを高めに上げて、アームを引くようにします。 アームは、シリンダーとアームが直角のときに、押し出し力が最大になります。これも覚えておくと便利です。 掘削箇所に向かって機体を縦向き・横向きどちらに置くか、ブレードの位置をどうするかで、アームやブームの作業効率は変わります。スピードを優先するのか、力を必要とするのかを考えながら位置を選びましょう。 ブレードとクローラーを操作するコツ ユンボの整地作業は、一般的に、掘削作業よりも難しいとされています。 上手くやるためのコツは、常に、ブレード(排土板)の水平を心がけることです。次に、自分の視点のポイントをブレードのどこか一点に決めて、機体と整地高さの位置関係を覚えておくことも大切です。 操作レバーは、細かいタッチで、微妙な動作を与え続けます。 ユンボの機体の大きさを体感的に把握することは、操作性を上げるための基本です。特に、ブレードやクローラー(履帯・キャタピラ)は、視界に入りづらいので操作に難しさを感じやすい部分です。 クローラーの操作でポイントの一つになるのが、ターンです。ターンには、スピンターンとピポットターンの2種類あります。 スピンターンは、左右のクローラーに取付けられたモーターをそれぞれ逆回転させて、その場でターンします。ピポットターンは、左右どちらかのクローラーだけを動かしてのターンです。 ユンボの操作・運転に必要な資格・免許 ここでは、整地作業に欠かせないユンボを、操作・運転するために必要な資格と免許について詳しく紹介します。 ユンボで公道を走る場合 ユンボを現場に持ち込む場合、ユニック車やトレーラーを使うことが多いですが、公道を自走していくことも少なくありません。 ホイール式の場合、ユンボに乗って公道を走る場合は、自動車免許が必要になります。必要な自動車免許は、車両総重量で変わります。 ・車両総重量3.5t未満|普通自動車免許 ・車両総重量3.5t以上7.5t未満|准中型自動車免許 ・車両総重量7.5t以上11.0t未満|中型自動車免許 ・車両総重量11.0t以上|大型自動車免許 また、鉄キャタのユンボは公道を走れません。ゴム(ホイール式)キャタでないと公道は走れないのです。 ユンボの機体総重量が3t以上の場合に必要になる資格 機体の総重量が3t以上のユンボを操作・運転するには、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」の運転技能講習を修了しなければなりません。 運転技能講習は、全国の登録教習機関で受講できます。 コースや受講用件は、保有している資格や業務経験で変わります。 コース区分例 現在保有している資格や業務経験 6時間 車両系建設機械(解体用)運転技能講習修了者 18時間 小型車両系建設機械(整地など)特別教育終了後、機体総重量3t未満の車両系建設機械の業務経験が6ヶ月以上ある (特別教育修了証のコピー貼付、事業主経験証明必要、特自検点検表添付) 38時間 未経験 費用は、地域によって多少の違いはありますが、18時間コース(3日間)で概ね44,000円(税込)です。 ユンボの機体総重量が3t未満の場合に必要になる資格 機体総重量が3t未満のユンボを操作・運転するには、「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育」を受ける必要があります。 特別教育というのは、事業者が作業者に対して行うことができるものです。しかし、実態としては各教習機関で受けることがほとんどです。 受講要件は特に無く、通常、学科(7時間)・実技(6時間)となっています。 学科のみを受講し、実技は各事業所で行う場合の費用は、概ね15,000円(税込)となっています。詳細は、地域の登録教習機関に事前に確認することをおすすめします。 まとめユンボの操作|まとめ ここまで、整地作業の手順やユンボの操作、ユンボの運転に必要な資格などについて紹介してきました。 整地作業は、掘削や積込に比べると、技術や経験が必要だとされています。ユンボで地面を平坦に均す作業というのは、集中力と根気のいる作業になるからです。 正確な勾配を求められたり、整地面積が大きくなったりする場合は、特に大変です。しかし、大変な分、図面や指示書通りに完成した場合の達成感は大きくなります。 ユンボを自分の手足のように使い回すためには、地道な作業を繰り返して、ユンボに体を慣らすことが一番大切です。 ←トクワールドには整地に適した【中古ユンボ】が多数あります!

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    ユンボ

    ユンボ(パワーショベル)に乗りたい!必要な免許・資格を取得について解説

    目次 ユンボ(パワーショベル)のレンタルや私有地での使用について 免許・資格の種類と取得にかかる費用とは 資格取得の条件について。受講内容や教習所は? 資格を取得することのメリット ユンボ(パワーショベル)のレンタルや私有地での使用について 工事現場で作業の重要な役割を担っているユンボですが、運転するには、免許、資格が必要です。 それが『車両系建設機械運転技能講習』と『小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育』のどちらかの資格になります。 そして、公道を運転する際やユンボをトラックに車載して移動する場合は運転免許なども必要になるでしょう。 ちなみに私有地内でユンボを操縦することは、道路交通法の範囲外となるので資格不要。 つまり私有地での増援、整地作業などの工事でユンボを使用することは無免許でもOKということです。 この私有地とは、自己で所有している人の立ち入りが制限された土地を指し、自宅や庭、所有している山や農耕地(畑)などが挙げられます。 しかし、「建機・重機リース会社からユンボをレンタルして私有地で作業をしたい!」という場合はどうでしょうか? ここで知っておきたいのは「作業用の資格と移動のための免許は異なる」ということです。 まず、ユンボの走行方式がクローラー(キャタピラー)式の場合は、一般道を走行してはいけません。 そのため、トラックやトレーラーなどにユンボを積んで移動させなければいけないのですが、重機を運ぶサイズの車両免許が必要になります。 もし、自身でユンボを私有地まで輸送できるトレーラーもしくはトラックを所有していないのでしたら、トラックも併せてレンタルすることになります。 そして、大抵はレンタルの際に窓口で運転免許とユンボの資格証明の提示を求められるので、やはり上記で紹介したいずれかの資格と中型〜大型の免許は取得する必要があるでしょう。 免許・資格の種類と取得にかかる費用とは 建設現場で整地・運搬・積み込み・掘削などを行う建設機械を車両系建設機械といいます。 ユンボのような掘削機械は勿論、ブルドーザーやトラクターショベルなどの整地・運搬・積み込みを行う機械全般がこれに該当します。 これらの機械は動力を使って自走することができ人力では困難な作業を可能にする力を持っています。 しかし、機械の操作や管理を謝ると重大な事故に直結してしまうので、労働安全法では車両系建設機械の運転は、技能講習を修了した者でないと業務に就かせてはならないと規定されています。 ユンボには2つの操縦資格がある まず、ユンボの操縦には2種類の資格があります。 ひとつが重量3トン以上の車体が運転できる『車両系建設機械技能講者』です。 これは労働安全法で定められている、3トン以上の車両系建設機械(整地・運搬・積み込み及び掘削)の運転・操作が認められた作業者に与えられる国家資格になります。 労働安全法とは、労働者の安全と衛生についての基準を定めている日本の法律です。 この資格を取得するには『車両系建設機械運転技能講習』を指定された教習所で講習を受講し、終了試験に合格しなければなりません。 そして車体総重量3トン未満のユンボを含む小型建設車両を操縦可能な『小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育』です。 この特別講習は車両系建設機械技能講習より費用も安く、短時間で受講できるので建設関係以外の業種の方や個人でも取得している人が多いです。 運転免許も必要!知っておきたいユンボの走行タイプ ユンボには走行方式がクローラ式とホイール式の2種類の車体が存在します。 クローラー式というのは不整地でも運用できるようキャタピラーで走行するタイプで、オーソドックスなユンボです。 悪路走行にも強いですが、その反面で公道を走ることができないデメリットがあります。 ホイール式はタイヤがついたユンボです。 柔らかい土面や不整地走行向けではありませんが、タイヤ走行なのでトラックやトレーラーでの輸送を必要とせず公道を移動することができます。 地盤のよいところで機動的に利用され、都市部や道路沿い付帯工事などで見かけることが多いと思います。 このように現場の特性によって、その環境に適した異なる走行タイプのユンボがあるので、ユンボを選ぶ際はその点に注意しましょう。 ここで思い出していただきたいのが作業用の資格と移動のための免許は異なるということです。 運転免許があるからユンボが操縦できるわけではないので注意してください。 運転免許だけを持っている場合、ユンボを公道で運転することは可能ですが、アームやバケットの操作はできません。 ホイール式の場合はユンボの総重量により必要となる免許は異なりますが、総重量が3.5トン未満であれば普通自動車免許でも公道を走行させることはできます。 車体総重量が3.5トン以上7.5トン未満の場合は準中型自動車免許、7.5トン以上110トン未満は中型自動車免許、110トン以上は大型自動車免許が必要となります。 クローラー式であるキャタピラーではそもそも公道走行が禁止という決まりがあるので、手段としてトラックまたはトレーラーなどの車両へ積載して輸送する必要があります。 上記で紹介した2つの資格に関しては「ユンボを操縦することが可能」な資格です。 バケット操作を伴う作業を始めるには、2つのうちのどちらかの操縦資格が必要で、公道を移動させるにはその車体に準じた運転免許を取得しなければなりません。 すなわち、ユンボを使って満足に作業をするには、操縦する資格と移動させるための免許をセットで取得することが条件で確実ということです。 資格取得の条件について。受講内容や教習所は? 取得すれば車体総重量3トン以上のユンボの操縦が可能になる『車両系建設機械技能講者』ですが、取得条件は車両系建設機械運転技能講習を受講し、学科試験と実技修了試験に合格する必要があります。 車両系建設機械は以下のように分類されています ① 整地・運搬・積み込み用(ブルドーザー、トラクターショベルなど) ② 掘削用機械(ドラグショベルなど) ③ 基礎工事用機械(くい打機、くい抜機など) ④ 締固め用機械(ローラー) ⑤ コンクリート用打設用機械(コンクリートポンプ車) ⑥ 解体用機械(ブレーカーなど) そして、『労働安全規則第36条第9号の業務』安全衛生特別教育規定第11条では事業者は、「整地・運搬・積み込み用」及び「掘削用」の機械で、動力を使い、かつ、不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く)の業務に労働者を就かせるときは、安全又は衛生のための特別な教育をしなければならないことが義務付けられています。 つまり、もし事業者が無資格の作業員に車両系建設機械の操作をさせると、事業者と機械を操作していた作業員も罰せられてしまいますので注意が必要です。 ユンボは国土交通省などでの公式名称ではドラグショベルと呼ばれます。 ユンボを運転して作業を行いたいという場合は上記にある②掘削用機械(ドラグショベルなど)の取得を目指しましょう。 車両系建設機械運転技能講習の内容については、学科と実技に別れています 学科は合計13時間の講義時間で管理されており以下が内訳になります。 講習内容 所要時間 走行時の装置の構造と取り扱い 4時間 作業装置の構造と取り扱い 5時間 運転一般知識 3時間 関連法規 1時間 学科講習が終了した後に、学科修了試験があります。 難易度は講義を最後まできちんと聞いてさえいれば難しくはない内容なのでそこまで身構える必要はありません。 加えて、車両走行や操作に20時間と作業のための車両装置操作に5時間の実技訓練が行われます。 実技訓練終了後、実技修了試験が行われ、車両系建設機械運転技能試験の最終合否が決まります。 実技の走行コースは必ずしも平坦で整地された場所とは限らず、受講する施設や教習所によって様々です。 他の参加者とグループに分かれ、交代で実施していく形が殆どだと思うので、他の人の運転を見学しながらイメージトレーニングをしつつ走行方法を考えると操縦がスムーズにいくと思います。 操作に関する方法や安全管理も教官が教えてくれるので集中して望むことが大切です。 また、車両系建設機械運転技能講習は他の資格を持っていることで受講時間の短縮(免除)が可能です。 必要な費用はおよそ40,000円程ですが、講習の際にはテキスト代や保険料、秋雨了承の発行手数料も必要な場合もあります。 それらを加算すると45,000円〜50,000円程度の金額がかかると考えた方が良いでしょう。 『小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育』について こちらは車両系建設機械運転技能者で操縦できる車両系建設機械よりも、車体重量が小さい3トン未満の小型車両系建設機械が対象になります。 この特別教育は車両系建設機械運転技能講習よりも短時間かつ費用も安く、試験も無いので手軽という印象です。 車両系建設機械運転技能講習では、他の資格があれば受講時間の短縮が可能でしたが、特別教育では受講時間の短縮制度はありません。 全ての講義を受講する必要がありますが、特別教育には試験が無いので18歳以上であれば誰でもすぐに取得できます。 教習場所によっては確認のため、学科講習の内容から出題して筆記テストを行うこともありますが、講習に集中して取り組めば問題なく教育を修了できるでしょう。 小型のユンボ以外にも小型建設系車両のホイールローダーも運転できるため、冬時期に駐車場を除雪するために受講しに来たという販売員の方や主婦など、建設関係者以外の方も多く参加します。 こちらも学科と実技でプログラムが組まれていますが、各1日ずつの2日間で修了することが可能です。 講義は1日目に学科、2日目に実技で学科は4科目で実技は2科目に分かれます。 (学科)講習内容 所要時間 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 3時間 作業に関する装置の構造、取り扱い及び作業方法に関する知識 2時間 運転に必要な一般的事項に関する知識 1時間 関係法令 1時間 (実技)講習内容 所要時間 走行の操作 3時間 作業に関する装置の構造、取り扱い及び作業方法に関する知識 4時間 作業のための装置の操作 2時間 全講習修了に必要な教育時間は教育規定に定められた合計13時間の内容です(休憩時間等は含まない)。 講習中は飲み物を口にしながら受講できますが、トイレに行くほどの休憩時間は昼休み以外にほぼ無いと思ってください。 短期間な分、朝から夕方までみっちり講習という感じです。 講義中の態度もよく見られているので決して寝たりなどしないようにしましょう(学科講習中に居眠りをして失格になった方もいました)。 費用は教育機関によって異なりますが、およそ15,000円〜20,000円程度でそれほど高い金額ではありません。 紹介した2つの技能資格に関しては18歳以上であれば誰でも受講できます。 日本全国の都道府県で募集があり、各企業の事業所や都道府県労働局長登録教習機関、P E O建機教習センター、コマツや日立などの教習所でも開催されています。 国家資格のように年に1回単位ではなく常時募集があるので、自分の住んでいる最寄りに申し込みたい資格の募集があるか確認してみましょう。 応募には身分証などの必要書類が何点かあるのでよく調べて準備してください。 自治体によっては講習費用が無料になることもあるので、詳しくは各自治体のH Pを確認しましょう。 資格を取得することのメリット資格を取得すことでこれらの機械が運転できる 『車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)運転技能講習』 ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクターショベル、ずり積み機、スクレーパー、スクレープドーザー、パワーショベル、ドラグショベル、ドラグイン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー、ミニショベル、油圧ショベル、大型油圧ショベル、ホイールローダーなど 『車両系建設機械(解体用)運転技能講習』 ブレーカー(アタッチメント機械)、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機など 『車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習』 くい打機、くい抜機、アースドリル、リバースキュレーションドリル、せん孔機、(チュービングマシンを有するものに限る)、アースオーガ、ペーパードレーンマシンなど ※走行形式がホイール式(タイヤ走行)のユンボや、ホイールローダーで公道を走行する場合は、大型特殊免許が必要です。 ブレーカーや鉄骨切断機などを装備したユンボを操作するには『車両系建設機械(解体用)運転技能講習』を受講しなければならないので注意してください。 ※↑別で解体用の資格が必要! 免許の更新や管理 車の免許には免許更新があることはご存知かと思いますが、車両系建設機械の免許に関しては更新がありません。 またユンボに乗って作業に従事する際は、免状を携帯しなくてはなりません。 免状の不携帯、無資格の場合に事故が発生すると、労災認定してもらえないので、取得した運転免許証とユンボの免状は必ず携帯してください。 もしも免状を紛失・破損してしまった場合は各教習機関で発行してくれます。 もし自分が受講した教習期間がわからなくなった時は、管理団体、県災防、労働基準局などいずれかで調べてもらえ、費用は数千円かかります。 ユンボの資格は就職や転職にも有利になる! ユンボの資格が必要な仕事はたくさんあります。 そのうえ、建設業関係やオペレーターの高齢化や人手不足が年々深刻になっており未経験者であったとしても需要が高い状態です。 もし転職や再就職をする場合でも、車両系建設機械の資格があればそれだけ仕事の選択肢が拡大し、有利に積極採用されることでしょう。 必要な免許・資格を取得について解説|まとめ必要な免許・資格を取得について解説|まとめ 車両系建設機械の資格を持っていると収入面でも業務面でも有利になることが多いです。 例えば、ダンプのドライバーとユンボのオペレーターができれば、一人で積み込みと運搬ができます。 トラックドライバーとは別にユンボオペレーターを用意する必要がなくなるので、事業者としては人手を増やす手間がかからずに済みます。 会社にもよりますが、資格を保有していることやオペレーターの手当として給料に上乗せということもあるので収入を上げることも可能です。 また、個人事業主のドライバーや工務店として独立するのにも有利となります。 更新もなければそれに伴う手数料も取られないので持っているだけで損になるようなものではありません。 ユンボの操作ができることで仕事の幅が広がり、会社から必要とされる人材になれることでしょう。 ←豊富な在庫からお探しします!【中古ユンボ・パワーショベル】買うならトクワールド!

    2022/04/22

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  • バックホウの操作に必要な資格と注意事項
    ユンボ

    バックホウの操作に必要な資格と注意事項

    クレーン機能付きバックホウとは? クレーン機能付きバックホウとは、クレーン機能が備わっているバックホウです。平成4年の法改正まで、バックホウによる荷の吊り上げは、用途外使用でした。 しかし、上下水道や電気、ガスの新設工事において、度々荷を吊り上げる作業が必要になり、安全措置を講じた場合のみ使用可能になった背景があります。 クレーン機能付きバックホウは、正式に移動式クレーンとして認められています。そのため、操作する場合は車両系建設機械の資格ではなく、移動式クレーンの資格が必要です。 バックホウのクレーンモードを使用する場合に必要な5つの資格 次に、バックホウのクレーンモードを使用するために必要な資格を網羅的に紹介します。 ●移動式クレーン運転士免許 ●小型移動式クレーン運転技能講習(5t未満) ●移動式クレーン運転の業務に係る特別教育(1t未満) ●玉掛け特別教育(1t以上) ●玉掛け技能講習(1t未満) 上記の資格すべてが必要になるわけではありません。クレーンモード機能付きバックホウの吊り上げ荷重に合う資格を取得すれば、操作できます。 また、クレーン操作のみを行う場合は、玉掛けの資格が必要ありません。しかし、建設現場で働く場合は、需要が高いことから取得するべき資格です。 移動式クレーン運転士免許 移動式クレーン運転士免許は、吊り上げ荷重が5t以上の移動式クレーンを運転する際に必要な資格です。移動式クレーン運転免許さえ取得してしまえば、すべての移動式クレーンを操縦できるため、自分の人材価値やキャリアアップの向上につながります。 移動式クレーン運転士免許の基本情報は、以下の通りです。 内容 学科試験・実技試験 費用 約13万円 期間 4~6日間 クレーン機能付きバックホウは、吊り上げ荷重が基本的に5t未満で開発されています。そのため、将来的にクローラークレーンやラフタークレーンを運転する予定がない場合は、次に紹介する「小型移動式クレーン運転技能講習」がおすすめです。 今後、クレーン運転士として活躍したい方は、必ず取得するべき資格です。 小型移動式クレーン運転技能講習 小型移動式クレーン運転技能講習は、吊り上げ荷重が5t未満の移動式クレーンを運転する際に必要な資格です。 現場に多く流通している「0.45m3クラス」や「0.7m3クラス」のクレーン機能付きバックホウは、1.5〜3tが吊り上げ荷重の目安です。そのため、クレーン機能付きバックホウの運転を目標にしている場合は、小型移動式クレーン運転技能講習の取得を目指しましょう。 小型移動式クレーン運転技能講習の基本情報は、以下の通りです。 内容 学科試験・実技試験 費用 約3万円 期間 2~3日間 小型移動式クレーン運転技能講習は、移動式クレーン運転士免許と違い、試験に合格する必要がありません。学科と実技の講習をきちんと受講すれば、原則技能講習修了証が受け取れます。 移動式クレーン運転士免許よりも、費用と時間を大幅に押さえられるため、最短でクレーン機能付きバックホウを操作したい方におすすめです。 移動式クレーン運転の業務に係る特別教育 移動式クレーン運転の業務に係る特別教育は、吊り上げ荷重が1t未満の移動式クレーンを運転する場合に必要な資格です。 「0.2m3クラス」あたりのクレーン機能付きバックホウは、おおよそ吊り上げ荷重が1t未満です。そのため、移動式クレーン運転の業務に係る特別教育を受講すれば、クレーン操作が可能になります。 移動式クレーン運転の業務に係る特別教育の基本情報は、以下の通りです。 内容 学科試験・実技試験 費用 約2万円 期間 2日間 移動式クレーン運転の業務に係る特別教育の取得がおすすめの方は、小規模な現場工事を担当している場合です。大規模な現場になると、吊り上げ荷重が1t未満ではやや物足りなさがあります。 小型移動式クレーン運転技能講習と、費用や期間がそこまで変わりません。そのため、クレーン機能付きバックホウの操作を検討している場合は、小型移動式クレーン運転技能講習がおすすめです。 玉掛け特別教育 玉掛け特別教育は、クレーンの吊り上げ荷重が1t未満の場合に、玉掛け作業が行える資格です。そのため、移動式クレーン運転の業務に係る特別教育とセットで使用できると覚えておきましょう。 玉掛け特別教育の基本情報は、以下の通りです。 内容 学科試験・実技試験 費用 約2万円 期間 2日間 ほかに玉掛け作業員がいてバックホウのクレーン機能のみを使用する場合は、玉掛けの資格は必要ありません。しかし、玉掛けの資格は建設現場で働く人にとって必要不可欠なスキルです。 まだ、玉掛けの資格を取得していない場合は、本記事をきっかけに特別教育の受講をおすすめします。 玉掛け技能講習 玉掛け技能講習は、クレーンの吊り上げ荷重が1t以上の場合に、玉掛け作業が行える資格です。玉掛け技能講習を受講してしまえば、すべての玉掛け作業が行えるようになります。 玉掛け技能講習の基本情報は、以下の通りです。 内容 学科試験・実技試験 費用 約3万円 期間 2~3日間 小型移動式クレーン運転技能講習の受講を考えている方は、必ず特別教育ではなく玉掛け技能講習を選択してください。 クレーン機能付きバックホウを安全に操作するための注意点クレーン機能付きバックホウを安全に操作するための注意点を6つ解説します。 ●クレーン機能の操作に慣れている作業員が行う ●仕様で定められている荷重以上の荷を吊らない ●作業切り替え装置を必ず使用する ●きちんと合図者を選定して作業する ●事前に地盤の状況や周囲を確認する ●取扱説明書の熟読や日常点検を怠らない クレーン機能付きバックホウが現場で横転してしまう事故は、頻繁に起こっています。運転を開始する前に、事故を防ぐ方法を頭に入れておくのが重要です。 クレーン機能の操作に慣れている作業員が行う クレーン機能付きバックホウのクレーンは、頻繁に使用して作業に慣れている作業員が優先して行いましょう。資格取得後にクレーン操作を長い期間していない状態で作業すると、思わぬ事態に対処できない可能性があります。 始めの頃は、クレーン操作に慣れている作業員に教わりながら作業を開始してください。 仕様で定められている荷重以上の荷を吊らない クレーン操作では、主要諸元に記載されている荷重以上の荷を吊らないように徹底してください。クレーン機能付きバックホウの横転事故は、吊り上げの最大能力を守らなかったことが原因で発生しています。 事前に吊り上げる荷の重さを確認してから、作業を開始しましょう。 作業切り替え装置を必ず使用する クレーン機能付きバックホウには、クレーンモードと掘削モードが用意されています。クレーン作業を開始する場合は、必ずモードを切り替えてから荷を吊り上げてください。 近年のバックホウでは、自動切替装置が搭載されているモデルが存在します。安全性向上のために、自動切替装置が搭載されているバックホウを選択するのがおすすめです。 きちんと合図者を選定して作業する 移動式クレーンを使用する場合は、合図者を選定する必要があります。また、玉掛け作業員がいる場合は、連携を密に取ることで思わぬトラブルを回避できるでしょう。 合図者に選定された方は、指定された合図をきちんと覚えて適格な連携を取ることが重要です。 事前に地盤の状況や周囲を確認する バックホウのクレーンを使用する場合は、事前に地盤の状況や周囲を確認する必要があります。地盤は、坂になっていたり軟弱すぎたりすると、横転の危険性が高まるため、作業を中止して改善策を立てましょう。 また、クレーンを操作する前に周囲を確認して、ほかの作業員を巻き込まない状況か確認するのも大切です。 取扱説明書の熟読や日常点検を怠らない クレーン機能付きバックホウに限らず、建設重機を操作する場合は、取扱説明書をきちんと確認して作業前点検を実施してから業務を遂行してください。 取扱説明書には、機械特有の注意点や操作方法が記載されています。そのため、慣れている作業でも機械が変われば気を付ける必要があります。 また、作業前点検や月次点検は、労働安全規則によって実施することが定められています。点検方法が分からない場合は、先輩や同僚に聞くのがおすすめです。 まとめ|クレーン機能付きバックホウで現場作業を効率的に! クレーン機能付きバックホウとは、クレーン作業が行えるバックホウである バックホウのクレーン機能を使用する場合は、該当する吊り上げ荷重に合わせた資格が必要になる バックホウのクレーン機能を使用する場合は、周囲に配慮しながら安全第一で作業を行う必要がある ←【中古クレーン仕様のバックホウ】の販売はこちらから

    #ユンボ#油圧ショベル#資格#操作#クレーン#バックホー

    2024/05/31

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