ユンボ
2024/05/31
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バックホウの操作に必要な資格と注意事項
クレーン機能付きバックホウとは?
しかし、上下水道や電気、ガスの新設工事において、度々荷を吊り上げる作業が必要になり、安全措置を講じた場合のみ使用可能になった背景があります。
クレーン機能付きバックホウは、正式に移動式クレーンとして認められています。そのため、操作する場合は車両系建設機械の資格ではなく、移動式クレーンの資格が必要です。
バックホウのクレーンモードを使用する場合に必要な5つの資格
●移動式クレーン運転士免許
●小型移動式クレーン運転技能講習(5t未満)
●移動式クレーン運転の業務に係る特別教育(1t未満)
●玉掛け特別教育(1t以上)
●玉掛け技能講習(1t未満)
上記の資格すべてが必要になるわけではありません。クレーンモード機能付きバックホウの吊り上げ荷重に合う資格を取得すれば、操作できます。
また、クレーン操作のみを行う場合は、玉掛けの資格が必要ありません。しかし、建設現場で働く場合は、需要が高いことから取得するべき資格です。
移動式クレーン運転士免許
移動式クレーン運転士免許の基本情報は、以下の通りです。
内容 | 学科試験・実技試験 |
費用 | 約13万円 |
期間 | 4~6日間 |
今後、クレーン運転士として活躍したい方は、必ず取得するべき資格です。
小型移動式クレーン運転技能講習
現場に多く流通している「0.45m3クラス」や「0.7m3クラス」のクレーン機能付きバックホウは、1.5〜3tが吊り上げ荷重の目安です。そのため、クレーン機能付きバックホウの運転を目標にしている場合は、小型移動式クレーン運転技能講習の取得を目指しましょう。
小型移動式クレーン運転技能講習の基本情報は、以下の通りです。
内容 | 学科試験・実技試験 |
費用 | 約3万円 |
期間 | 2~3日間 |
移動式クレーン運転士免許よりも、費用と時間を大幅に押さえられるため、最短でクレーン機能付きバックホウを操作したい方におすすめです。
移動式クレーン運転の業務に係る特別教育
「0.2m3クラス」あたりのクレーン機能付きバックホウは、おおよそ吊り上げ荷重が1t未満です。そのため、移動式クレーン運転の業務に係る特別教育を受講すれば、クレーン操作が可能になります。
移動式クレーン運転の業務に係る特別教育の基本情報は、以下の通りです。
内容 | 学科試験・実技試験 |
費用 | 約2万円 |
期間 | 2日間 |
小型移動式クレーン運転技能講習と、費用や期間がそこまで変わりません。そのため、クレーン機能付きバックホウの操作を検討している場合は、小型移動式クレーン運転技能講習がおすすめです。
玉掛け特別教育
玉掛け特別教育の基本情報は、以下の通りです。
内容 | 学科試験・実技試験 |
費用 | 約2万円 |
期間 | 2日間 |
まだ、玉掛けの資格を取得していない場合は、本記事をきっかけに特別教育の受講をおすすめします。
玉掛け技能講習
玉掛け技能講習の基本情報は、以下の通りです。
内容 | 学科試験・実技試験 |
費用 | 約3万円 |
期間 | 2~3日間 |
クレーン機能付きバックホウを安全に操作するための注意点
●クレーン機能の操作に慣れている作業員が行う
●仕様で定められている荷重以上の荷を吊らない
●作業切り替え装置を必ず使用する
●きちんと合図者を選定して作業する
●事前に地盤の状況や周囲を確認する
●取扱説明書の熟読や日常点検を怠らない
クレーン機能付きバックホウが現場で横転してしまう事故は、頻繁に起こっています。運転を開始する前に、事故を防ぐ方法を頭に入れておくのが重要です。
クレーン機能の操作に慣れている作業員が行う
始めの頃は、クレーン操作に慣れている作業員に教わりながら作業を開始してください。
仕様で定められている荷重以上の荷を吊らない
事前に吊り上げる荷の重さを確認してから、作業を開始しましょう。
作業切り替え装置を必ず使用する
近年のバックホウでは、自動切替装置が搭載されているモデルが存在します。安全性向上のために、自動切替装置が搭載されているバックホウを選択するのがおすすめです。
きちんと合図者を選定して作業する
合図者に選定された方は、指定された合図をきちんと覚えて適格な連携を取ることが重要です。
事前に地盤の状況や周囲を確認する
また、クレーンを操作する前に周囲を確認して、ほかの作業員を巻き込まない状況か確認するのも大切です。
取扱説明書の熟読や日常点検を怠らない
取扱説明書には、機械特有の注意点や操作方法が記載されています。そのため、慣れている作業でも機械が変われば気を付ける必要があります。
また、作業前点検や月次点検は、労働安全規則によって実施することが定められています。点検方法が分からない場合は、先輩や同僚に聞くのがおすすめです。
まとめ|クレーン機能付きバックホウで現場作業を効率的に!
バックホウのクレーン機能を使用する場合は、該当する吊り上げ荷重に合わせた資格が必要になる
バックホウのクレーン機能を使用する場合は、周囲に配慮しながら安全第一で作業を行う必要がある