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バックホーは中古がお得!サイズや型式の見方と必要な資格の取得方法も解説

ユンボ

2023/05/30

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バックホーは中古がお得!サイズや型式の見方と必要な資格の取得方法も解説

建設業で働き始めたとき、戸惑ったのが油圧ショベルの呼び方でした。ユンボと呼ぶ人もいれば、バックホーと呼ぶ人もいたからです。

今振り返ってみると、現場作業に携わっている、メーカーやレンタル業者、官庁関係で働いているなど職種によって違っていたようです。複数の呼び方がある理由が分かるまで、何か違いがあるのだろうと必要以上に細部まで眺めていたのを覚えています。

もう一つ先輩たちの会話を聞いていて戸惑ったのが、バックホーのサイズについてです。「この現場、コンマ2でいけるだろう?」「いや、コンマ3が必要だな」というのが、バックホーのサイズについてのやり取りだというのが分かりませんでした。

建設機械は本当に身近なものなので、今さら誰にも聞けないという思いがあったのを記憶しています。

この記事では、油圧ショベルの呼び方が違う理由やサイズの見方、運転するのに必要な資格や免許、中古価格について紹介しますので参考にしてください。

バックホーもユンボも油圧ショベルのこと?

結論から言うと、バックホーもユンボも同じものです。油圧を利用してショベルを動かし作業する建設機械です。

ここではまず油圧ショベルについておさらいし、どのような経緯で複数の呼び方があるのか、またどのように使い分けされているかについて紹介します。

油圧ショベルとは

油圧ショベルは、土砂の掘削や積込みなどの土木作業で使われることが多いです。

ショベル(バケット)部分をさまざまなアタッチメントに交換することで、作業できる範囲を大幅に広げることもできます。

得意とする作業は、土砂の掘削や積込み、解体工事での破砕や選別、造成工事の整地や法面の整備などです。さらに林業や農業でも、さまざまな作業で利用されています。

油圧ショベルの油圧とは、加圧した油を大きなエネルギーとして伝達する技術です。

まずエンジンによって油圧ポンプを稼働させ圧油を送りだします。圧油はコントロールバルブによって、油圧モーター(走行・旋回)や油圧シリンダー(作業)に送り込まれます。

そして油圧シリンダーから受ける強力なエネルギーによって、ブーム、アーム、ショベルを動かして作業するのです。

油圧ショベルのサイズは、ミニショベルと呼ばれるバケット容量が0.25立米以内のもから、大型ショベルの10立米以上のものまでさまざまです。

また機体の作業範囲によって、標準機、後方小旋回機、超小旋回機などの仕様の違いがあります。

油圧ショベルは、建設業はもとより林業や農業においても、作業の効率化や省力化に欠かすことができない重機です。

バックホー・ユンボは通称名

バックホーとかユンボというのは、油圧ショベルの通称名です。油圧ショベルという名称は、社団法人日本建設機械工業会が統一名称として提唱しています。

バックホーはバックホウとも表記され、日本国内の行政機関などでよく使われています。バックホーとは、back(後ろ)とhoe(くわ)を合わせた造語です。

ユンボは元々、フランスの建機メーカーSICM(シカム)社が製造した建設機械の商品名です。それを技術提携していた新三菱重工(現・三菱重工業)が国内販売するときに、ユンボという名称をそのまま使用したのです。

性能が高く汎用性もあるユンボは、建設業界を中心に大ヒット商品になり、油圧ショベルの代名詞のような存在になりました。現在では、建機レンタルの「レンタルのニッケン」の登録商標となっています。

似た呼び名のパワーショベルは、コマツが販売していた油圧ショベルの商品名です。この他、ショベルカーとかドラグショベルと呼ばれることもあります。

バックホーのサイズを見分ける方法と呼び方

バックホーとかユンボと呼ばれている油圧ショベルのサイズ(目安)は、機体に表記された型式を見れば判断できるようになっています。業界初心者の方も、簡単に見分けることができるものです。

機体に表記されている数字には、各メーカー共通で分かることと、各メーカーがそれぞれ独自で設定しているものとがあります。ここでは、その2つについて紹介しますので参考にしてください。

各メーカー共通でサイズが分かる

バックホーのサイズ(目安)は、機体側面に表記された型番で確認できます。以下の画像の赤丸で囲んだ部分です。

PC200のPCはコマツ独自の型式番号、数字の200はサイズを現していて各メーカー共通です。以下に目安となるサイズを表にしました。

バックホーのサイズ(目安)の見分け方
型番にある数字 ショベル容量(立米) 呼び方(クラス) 機体重量(トン)
30 0.1 コンマイチ 3
60 0.2 コンマニ 6
120 0.4 コンマヨン 12
200 0.7 コンマナナ 20
上記はあくまで目安となります。

覚えておいてほしいのは、型番にある数字はバケット容量や機体重量と関連しているということと、バケット容量(目安)に応じてコンマ1とかコンマ2という呼び方をしているということです。

コンマ1とか2というのは、あくまで一般的な便宜上のクラス分けであり、会社によってはショベル容量の0.25、0.45、0.7というようなクラス分けをしているケースもあります。

機体にある英字のメーカーごとの意味

建設機械の機体には、メーカーが英数字の記号で商品型番を表記しています。たとえばコマツであれば、「PC78US」のようにです。

機体表記の型番を見ると、どこのメーカーの建設機械でどういう仕様なのか概要が分かるようになっています。

ただ、この記号はメーカーごとに独自の意味があるので注意が必要です。主要メーカー―の型番記号にについてまとめましたので参考にしてください。

コマツ
記号 意味
PC コマツ独自の商品記号
HB ハイブリッド
UU 超小旋回型
US、MR 後方超小旋回型
LC ロングクローラー
N1、E、EO モデル・シリーズ名

日立建機
記号 意味
UH、EX、ZX 日立独自の商品記号
ZH ハイブリッド
US 後方小旋回型
UR 超小旋回型
K 解体仕様
LC ロングクローラー
A、B モデル・シリーズ名

キャタピラージャパン
記号 意味
3、0 CAT油圧ショベルの商品記号
CR 後方小旋回型
SR オフセットブーム
UR 超小旋回型
L ロングクローラー
B、C、D モデルチェンジで英字が進む
U、RR 標準機で後ろが短い

コベルコ
記号 意味
SK コベルコ独自の商品記号
UR 超小旋回型
SR 後方小旋回型
LC ロングクローラー
1E、1ES モデル・シリーズ名

運転に必要な資格は機体重量で変わる

バックホーは、建設機械の中の車両系建設機械に分類され、労働安全衛生法で次のように定義されています。

「動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるもの」

ここでは車両建設機械の種類と運転するために必要となる資格の取得方法について紹介します。

車両系建設機械の種類

車両系建設機械の種類をまとめました。
  1. 整地・運搬・積込み用機械
    ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクターショベル、ずり積機、スクレーパー、スクレープドーザー
  2. 掘削用機械
    バックホー、ドラグショベル、ドラグライン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー
  3. 基礎工事用機械
    杭打機、杭抜き機、アースドリル、リバースサーキュレーションドリル、せん孔機(チューピングマシンを有するものに限る)、アースオーガー、ペーパードレーンマシン
  4. 締固め用機械
    ローラー
  5. コンクリート打設機械
    コンクリートポンプ車
  6. 解体用機械
    ブレーカー、鉄骨裁断機、コンクリート圧砕機、つかみ機
車両系建設機械は、運転技能講習の修了者でなければ運転業務に就くことはできません。

ただし機体重量が3トン未満であれば、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」修了者は運転業務に就くことができます。

次章からは、車両系建設機械の運転業務の資格取得について説明します。

重量3トン以上は車両系建設機械運転技能講習

重量3トン以上の車両系建設機械は、種類ごとに運転技能講習を修了することが義務づけられています。

運転技能講習は各都道府県の登録教習機関で実施されていて、自分の住む地域の登録教習機関は、厚生労働省HPの「登録教習機関一覧」で簡単に確認できます。

教習機関への受講申し込み手続きは、インターネットでもできますが、まずは電話で申込み方法や受講の流れを確認しておくと安心です。

運転技能講習の講習時間は、現在保有している資格や実務経験で違ってきます。一例として、愛知県の登録教習機関である「コマツ教習所 愛知センタ」の技能講習を参考に紹介します。

講習時間
受講料(税込)
テキスト代含む
現在保有している資格及び実務経験
14時間

45,000円
  1. ・大型特殊免許所有者又は、不整地運搬車運転技能講習修了者
  2. ・普通、準中型、中型、大型免許を有し、小型車両系建設機械(整地等)特別教育修了後、機体質量が3t未満の車両系建設機械の業務経験が3ヶ月以上ある方 (特別教育修了証のコピー貼付、事業主経験証明必要、特自検点検表添付)
18時間

54,000円
  1. ・小型車両系建設機械(整地等)特別教育修了後、機体質量が3t未満の車両系建設機械の業務経験が6ヶ月以上ある方
    (特別教育修了証のコピー貼付、事業主経験証明必要、特自検点検表添付)
38時間

104,000円
  1. ・上記のいずれにも該当しない方
講習時間と受講料は、14時間(2日)、18時間(3日)、38時間(5日)の3つのコースで行われています。自分がどのコースを受ければいいか不安がある方は事前に確認しておきましょう。

またコースや受講料は、地域や教習機関で若干違うことがありますので、必ず申込先教習機関に確認してください。

重量3トン未満は小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育

特別教育は、本来事業者が主体となって実施して、業務に就く作業者に教育しなければならないものです。しかし実際は、事業者の代わりに各登録教習機関で教育を受けることがほとんどです。

登録教習機関では、規定の教育を修了した受講者に各機関所定の修了書を交付します。

受講要件というものは特に無く、学科は7時間、実技は6時間を目安に2日間かけて実施されることが多いです。

受講料は、前述の「コマツ教習所 愛知センタ」を例にとると、テキスト代を含み消費税込みで17,000円です。ただ、実際に受講申し込みを行う登録教習機関に、事前に問い合わせしてみることをおすすめします。

バックホーで公道を走るなら運転免許も必要

バックホーは、土木や建設の現場内での作業や移動がほとんどです。ただ会社から現場、現場から新たな現場へと、公道を走って移動することが必要になる場合もあります。

そういうとき、バックホーをトレーラーや大型ダンプに積載して運搬する場合は必要ないのですが、公道を自走する場合は運転免許が必要になります。

自走するバックホーにはナンバープレートが必要です。またクローラー(キャタピラー)での公道走行は原則禁止されているため、タイヤ(ホイール式)で走るバックホーのみが公道を自走できます。

バックホーで公道を走るための免許は、自動車と同じく、バックホーの大きさ(車両総重量と最大積載量)で決まります。

以下にバックホーの大きさと必要な運転免許についてまとめました。

バックホーの大きさ 必要な運転免許
車両総重量5トン未満
最大積載量3トン未満
普通自動車免許
車両総重量5トン以上11トン未満
最大積載量6.5トン未満
中型自動車免許
車両総重量11トン以上
最大積載量6.5トン以上
大型自動車免許

必要な免許がなかったり、ナンバープレートなしのバックホーで公道を走ったりすると道路交通法違反で厳しく罰せられます。

バックホーの中古価格のサイズ別の相場は?

バックホーの導入を検討するとき、まず気になるのが価格でしょう。サイズ別の相場を確認しておくことで価格交渉がしやすくなります。

バックホーは、中古で購入するのが一番お得です。新車の価格は数年で大幅に下がりますが、きちんと整備してある中古を選べば、新車と機能的には大きな差はありません。

ここでは中古建機販売会社とオークションで、中古価格の相場を紹介しますので参考にしてください。またレンタルで導入したときの価格についても付記しています。

一番お得な中古建機販売会社

建設機械のメーカーは、一般的に新車の価格を公表していないようです。理由は、売り先の会社との取引実績や使用する現場に合わせた仕様変更などで価格が変わってくることが多いからという理由になっています。

ただ少ない情報から新車価格の目安はつかむことができました。以下の表の金額を、現行の一般的な中古価格と比較してみてください。

新車価格の目安
ショベル容量(立米) コマツ(万円) 日立建機(万円) キャタピラー(万円)
  新車 中古 新車 中古 新車 中古
0.14~0.16 490 85 500 100 640 125
0.2~0.22 660 180 670 190 750 210
0.4~0.5 1,050 410 890 390 1,020 420
0.65~0.7 1,780 580 1,610 560 1,700 650
中古の建設機械は、年式やアワーメーター、整備状況などにより価格は大きく変動します。あくまで目安の価格として捉えてください。

ネットのオークション

最近では建設機械のネットのオークションでの購入も一般的になりつつあります。なかでも取扱高ではヤフオクが一番でしょう。

ヤフオクでのサイズ別中古価格をまとめました。
ショベル容量(立米) ヤフオク価格(万円)
0.14~0.16 140
0.2~0.22 250
0.4~0.5 -
0.65~0.7 -

ヤフオクでは、大きなサイズの出品(2023年5月現在)はありませんでした。

レンタルでの導入は?

バックホーは複数あるのだが、予定外の工事が発生してどうしても足りなくなった、自社にあるバックホーは今の現場には大きすぎて使いにくいなどの場合、一時的にレンタルでの導入を検討されることもあるでしょう。

ここでは、バックホーをレンタルしたときの費用相場を紹介します。
商品名 レンタル料金(日額) 補償料(日額) 管理料(一括)
ミニバックホー
重量1トンクラス
8,000円 500円 1,000円
ミニバックホー
重量1.5トンクラス
8,000円 500円 1,000円
ミニバックホー
重量2トンクラス
9,000円 500円 1,000円
ミニバックホー
重量3トンクラス
9,000円 500円 1,000円
バックホー
バケット0.2立米クラス
11,000円 500円 2,000円
バックホー
バケット0.25立米クラス
13,000円 700円 2,000円
バックホー
バケット0.4立米クラス
15,000円 800円 2,500円
バックホー
バケット0.7立米クラス
25,000円 1,000円 3,000円

上記表は日額ベースでの平均的単価ですが、月額での契約もあり、当然割安となります。

まとめ|バックホーは中古がお得!
ここまでバックホーについて紹介してきました。
  • バックホーもユンボも油圧ショベル
  • 複数の通称がある理由について
  • バックホーのサイズの見分け方と呼び方
  • 各メーカーの型番記号がもつ意味
  • 運転に必要な資格は機体重量で変わる
  • それぞれの資格の取得方法について
  • 公道を走る場合に必要な免許について
  • バックホーの中古化価格の相場
  • レンタルで導入する場合の相場

バックホーは建設工事の現場に欠かせないものであり、日常的に使用する建設機械ですが、改めて聞かれると即答することができないことがあるものです。

今さら誰にも聞けないようなことについて、この記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
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油圧ホースはいつまでも長く使える部品ではなく、車のタイヤと同じように2年〜5年で必ず交換時期が来てしまう消耗品ということを理解しましょう。 使用条件にもよりますが、油圧ホースは作業機部の外部に露出しているため劣化以外にも、操作ミスで破損させてしまうこともあります。 また、柔軟性ゆえに継続的に使用していると擦れ・折れ・ねじれ等の損傷を受けて破損する場合も多いです。 油圧ホースの交換を怠っているとパンクや油漏れは必ず起こるので、日々の点検でホースの状態を確認しましょう。 油圧ホースが劣化、破損する要因は以下のケースが挙げられます。 外気または酸化による熱劣化 機械を長時間にわたり稼働させていると、油の摩擦熱や機械自体の熱を吸収し、油圧ホースを流れている作動油の温度が高くなります。 内側からのゴム劣化又は内面チューブ劣化 油圧ホース内側のチューブが作動油の熱により劣化し、硬化するなどして破損することが原因になります。 外面チューブ劣化 太陽の紫外線や雨、寒暖などの過酷な外気の影響を受けて、外面チューブの劣化が発生します。 油圧ホースの外傷 重機の操作ミスにより作業時に木や鉄骨、コンクリート破片が倒れるなどホースへの接触、引っ掛けてしまったときに破損する場合もあります。 ねじれ 油圧ホースの修理交換で取り付けの際に、ホースがねじれてしまうと破損や油漏れの原因になってしまいます。 擦れ 機械の振動や、油の流れた際にホースが伸縮して動くことによって、ホース同士やフレームに擦れて破損する。 ピンホール 油圧ホースに針で刺したような穴が空くこと。 油圧ホースや作動油に混入した異物や、無理な配管によってホース内の補強層(ワイヤー)が崩れた際に発生しやすい。 ホースには最小のまげ半径があるので、ホース取り付け時は数値を確認すること。 ワイヤー切れ(補強層) 断裂 補強層同士の擦れ、外傷に夜油圧ホースの潰れによってワイヤーが切れ、圧に耐えられず破裂します。 外面チューブの劣化によるヒビ割れや外傷等で、めくれた部分から補強層に水が入って発生する侵食、サビでワイヤが切れてしまいます。 上記の表を参考にしながら、油圧ホースの日常点検に活かしてください。 油圧ホースの寿命は2、3年と言われているので交換時期がやってきたら破損の有無に限らず交換してしまうべきでしょう。 作業中にホースが破損した際はどうするべきでしょうかユンボの排土板を下げ、腕(アーム)を伸ばしてバケットを地面に置いたままの姿勢で直ちに機械のエンジンを止めてください 油圧がかかった状態ですと作動油が吹き出し続けます。 油漏れ時は、エンジンを止めた後も作動油で周囲を汚さないように垂れてくる作動油をバケツで受け止めるなどの処置が必要です。 現場が坂になっている場合はそれ以上下に流れないように土留をしたり、土やアスファルトなどの地面に染み込まないように吸着マットや砂を撒いて油を吸収します。 間違えた応急処置として、エンジンを切っていても高圧な油が飛び出すことがあるので、破損部をビニールテープやウエスで抑えて作業を続けてはいけません。 作動油は人体には有害で、目に入ると最悪失明してしまうこともあります。 それと、自分でホースを交換する際によく勘違いされるのが、油圧ホースはホームセンターなどで専用部品が売っているわけではないということです。 現物を持ってお店へ行っても同じものはほぼありません。 そのため、同じものを作ってもらうか取り寄せてもらう必要があります。 油圧ホースの交換知識や経験がない方は、ホース破損と作動油が漏れた時点でお近くの整備業者やサポートに電話しましょう。 油圧ホース脱着ですが、コツがいる上に使用している金具なども機械によって異なるので簡単ではありません。 油圧ホースの交換手順 1.作動油が目に入らないように保護メガネやゴーグルの着用、軍手を着けます。 2.ホースを外す際は安全のために必ず配管内部の圧力、油圧がかかっていない、アタッチメントが落下しない状態で行ってください。 3.きちんとサイズのあった工具を使用しないと機械を壊してしまうので、専用の整備工具は事前に揃えておきましょう。 4.金具は締め込むことで密着させ漏れを防いでいます。 5.経年劣化で金具が食い付いていたり、青錆で固着している場合がほとんどなので、肉厚で長いスパナを2個使用して回すとうまくいきます。 6.作動油吹き出しの危険があるため、配管を緩めたら手前に揺すって内圧がかかって無いことを確認してから外しましょう。 7.破損したホースを外したら、パイプ内に埃などの不純物が入らないようにビニールをかぶせます。 8.外したホースを建設機械専門の修理店に持っていき同じものを作ってもらいます。 9.新品ホースを取り付けた後は作動油の量を確認して、減った分の補充を忘れずに行いましょう。 10最後はエンジンをかけて交換した部分のシリンダーを数回伸縮させエア抜きを行います。 壊れた油圧ホースの交換はパンク修理のような感覚ではできません。 危険や工具、専門知識伴う作業のため、よくわからない初心者は修理サポート等の専門業者が行っている主張修理をお勧めします。 確かに自分で直せば部品代しか費用はかかりません。 しかし、下手に修理したことで機械事態を壊してしまうことや、油漏れ拡大による二次被害、怪我や事故などで事態が悪化することは一番避けたいはずです。 余計なコストと時間がかかることで、大幅に作業が止まり1日を棒に振ることになりかねないでしょう。 熟練のスタッフに依頼すれば油圧機器や油圧ホースにも詳しく、ホースの種類やサイズ、接続部分の金具についても的確に判断し、その現場で短い所要時間で修理してくれます。 破損状況にもよるので一概には言えませんが、修理の費用は1本あたり4000円以上で交換が必要な場合は1万円以上という具合にはなると思います。 油圧ホースは寒暖や雨、直射日光などの環境変化によって劣化が早まるので機械を保護するためにも、屋外にさらさず屋根のある駐車場所で管理するのが推奨されます。 油圧ポンプの不具合や交換にかかる費用 油圧ポンプの圧力が上がらない時や機械の動力が低下している、異音が聞こえるなどの場合、故障のひとつとして油圧ポンプの異常が疑われます。 原因としては、油圧ポンプ内部で油漏れやエアーの吸い込み発生している可能性があります。 油圧ポンプの圧力が上がらない時は油漏れがないか確認しましょう。 ポンプ自体が寿命を迎えていることもあるので場合によっては、油圧ポンプの交換が必要です。 油圧ポンプからの異音は、吸入側継手がゆるんでいるか、作動油不足でエアーを吸い込んでいる可能性があります。 継手部を巻締、または作動油の給油を行ってください。 機械の作動力低下、走行力不足はフィルタの目詰まりやモーター、エンジンに問題なければ、油圧ポンプ摩耗等による機能低下が疑われます。 この場合は油圧ポンプを交換する必要があるでしょう。 重機の不具合や故障は専門知識が充分でないと判断が難しいこともあり、油圧ポンプの異常が疑われても別の部分の異常ということもあります。 やはり、分解や交換を伴う行為は一般整備の範囲を超える作業なので、専門業者や整備士に診てもらうのが一番でしょう。 油圧ポンプの故障は、日常点検で防げます こういった油圧ポンプの故障は、日常点検を欠かさずに行っていれば発生することは限りなく低いです。 なぜなら油圧ポンプの故障はポンプ自体の問題より、作動油の劣化や不純物、フィルターの汚れにより引き起こされるケースが多いからです。 汚れた作動油及びフィルタを使い続けていると油圧ポンプや油圧装置に重大なダメージを与えてしまいます。 また、作動油タンク上部に取り付けられているエアブリーザ内のフィルタも定期交換部品です。 エアブリーザの目詰まりは作動油タンクの変形や油圧ポンプの破損にもつながるので定期的に交換しましょう。 ポンプ自体は高額なので交換となりますと新品で300.000円以上、中古部品でも100.000円以上の値段がします。 油圧装置の長所は、機械や電力を動力とするものに比べて小型の装置にできることや振動が少なく動きがスムーズなこと。 過酷な環境で使うことができること、ベンの取り付けや、電気と組み合わせることで、制御が簡単にできる。 遠隔操作が可能なことなど多数のメリットもありますが、同じくらい致命的な短所もあります。 油圧装置のデメリットは、ゴミやサビに弱く、油漏れ対策が必要なこと。 稼働させるための油が可燃性のため配慮が必要で、油の温度変化にも気を使わなければなりません。 油圧装置は、比較的小型の機械で大きな力を生み出すことができるため、建設機械や自動車など幅広く利用されています。 しかし、扱いと管理、修理が難しいことやホースなどの消耗品であるホースや配管部品の取り替えが容易ではないため面倒なことから、扱える人は限られてきます。 そのため、エアコンが壊れたら専門の修理業者を呼ぶように、ユンボの修理も修理サービスや業者に任せるのが一番でしょう。 油圧ポンプとホースの修理・交換|まとめ 油圧装置のことにも触れながら油圧ホースと油圧ポンプの役割、そして考えられる故障の原因、修理・交換について説明しました。 大切なのは破損する前に交換することなので、点検をしっかり行うことが重要なことを説明しましたが、油圧ホースや部品の劣化は外から見ても判断しづらいこともあります。 そのため、故障や不具合をゼロにするというのは難しいです。 重機は維持費がかかるために修理やメンテナンスコストの軽減を優先してしまいがちなオーナーもいらっしゃることでしょう。 しかし機械の運転はしているものの修理知識や経験も乏しい人が、重機を直すなど無謀な話です。 前述した通り、油圧関係の修理などは専門知識を得た整備士が担当する領域になります。 下手に手を出した挙句損傷を悪化させて時間の浪費と余計なコストまで支払う結果になっては目も当てられません。 根拠のある充分な自信を持たない方は、修理不良による事故を防ぐためにも早急に建機専門の会社、サポートに修理を要請するべきでしょう。 故障した後の二次被害は一番お金がかかるので、修理コストを考えるなら点検とメンテナンス、早急な修理依頼をする方が賢明なのです。 特にオイル周り、油圧装置のトラブルは厄介な上に深刻な問題に繋がりやすいことを覚えておきましょう。 間違った処置をすれば正常な他の部品を駄目にしてしまい、ユンボが使い物にならなくなるだけではなく、大幅な作業中断や工期延期という悲惨な結果になることも。 整備士や会社によっては一度修理を引き受けた後に、自分でもある程度の修理ができるようお客さんへの指導をしてくれます。 近場の会社やサポートと面識や信頼関係があれば、急なトラブルもすぐに対応してもらいやすく、重機の修理やメンテナンスに関することも気軽に相談できることでしょう。 機械によって使用部品や修理方法など異なる部分もあるので、一番はメーカーや整備士から油圧ホースの交換方法などについて直接のレクチャーを受けること。 そして、破損などの緊急時用に予備の油圧ホースを作ってもらい専用工具と一緒に備えておくというのもひとつの手です。 ←高品質な【中古ユンボ】なら重機の専門店トクワールドにお任せ下さい!

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    ユンボの操作が丸わかり!運転のポイントと必要な資格について紹介 ユンボの基本事項 ユンボは油圧ショベル ユンボの各部名称 ユンボの操作の基本 まとめ ユンボに係る資格・免許…ご存知ですか??建設・土木現場では頻繁に見かける「ユンボ」 建設現場で活躍する機械の操作にも自動車と同じく、免許や資格が必要なことをご存知ですか? 今回はユンボに関しての免許や資格について簡単に解説していきたいと思います! そもそも「ユンボ」とは?そもそも「ユンボ」とは何なのでしょうか。 このブログでも度々ご紹介していますが、建設・土木現場で掘削に用いられる機械です。 先端の「バケット」と呼ばれる部分を他のアタッチメントに付け替えることによって、 掘削以外にも活躍することのできる万能機械の一つです。 別称として「油圧ショベル」「パワーショベル」「バックホー」とも呼ばれます。 では「ユンボ」という名前は一体…? と思われるかもしれません。 「ユンボ」という名称は、フランスのシカム社(現ユンボ社)が製造した油圧ショベルに付けた商品名であり、 1960年代に日本でもその名称として広まりました! ちなみに、“ユンボ”という名称は、建設機械レンタルの会社である「レンタルのニッケン」の商標登録です。 呼び名を一覧にまとめてみると以下のようになります。 呼び名 シーン バックホー 国交省など行政で使用 ユンボ 『レンタルのニッケン』の登録商標 パワーショベル バケットが通常と逆向きの場合 油圧ショベル メーカーや建設業者等での呼称 ショベルカー 報道などメディアでよく使用される呼称 ドラグショベル 官庁が文章で使う これらを知っておくだけでも雑学として扱うことができますね! では続いてユンボの資格と免許の種類について順番に見ていきましょう! ユンボの資格と免許についてユンボを運転・操縦するために必要な資格と免許は主に下記の2種類が挙げられます。 ・操作資格 ・運転免許 順番に解説していきましょう。 ・操作資格 「操作資格」には様々な種類があり、 取得する資格により操作できるユンボの規格が変わってきます。 また、資格がないと操作してはならないという法律上の決まりがあります。 資格の種類については後述します。 ・運転免許 公道を走行するために必要な免許となります。 ユンボは走行部で大きく2種類に分けることができます。 ホイール式 走行部がタイヤのユンボ クローラ式 走行部がキャタピラ(クローラ)のユンボ このうち、「クローラ式」は公道の走行が不可ですが、「ホイール式」はナンバープレートさえあれば公道走行が可能です。 しかし「ホイール式」で公道を走行する場合、「大型特殊免許」の取得が必要になります。 免許取得時の参考費用については、下記となります。 教習所 (教習所により価格変動) 約7~13万円 一発試験 2600円(受験料)+1450円(試験車使用料)+2050円(免許証交付料)=6100円 合宿  (教習所により価格変動) 約7~10万円 一発試験は難易度も高く、現実的ではないため、取得する場合は教習所を利用することをお勧めします! また、大型特殊免許を取得すると「ホイールローダー」や「ラフタークレーン」、「除雪車」などを運転することも可能です。 ユンボの規格ごとの操作資格についてここまで「操作資格」と「運転免許」を簡単に説明しましたが、大型特殊免許を取得しているからといって、ユンボの操作ができるようにはなりません。 「私有地内」であれば資格・免許を取得していなくても法に問われることはありません。 しかし「私有地外」では罰則などの規定もありますので注意が必要です。 それでは肝心のそれらの資格についてご紹介をしていきましょう。 1 車輛系建設機械運転技能講習 3トン以上の機体質量(運転質量-(オペレーター⁺作業装置⁺工具⁺油種類⁺燃料⁺冷却水)があるユンボの 操作に必要な資格が車輛系建設機械(整地等)運転技能講習です。 2 小型車輛系建設機械運転技能講習特別教育 3トン未満の機体質量を操作する為に必要な資格が小型車輛系建設機械運転技能講習特別教育です。 3 クレーン機能を備えたユンボのクレーン作業に必要な資格 5t以上 移動式クレーン運転士免許所有者 1t以上5t未満 小型移動式クレーン運転技能講習修了者 0.5t以上1t未満 移動式クレーン特別教育修了者 4 玉掛けの業務 1t以上 玉掛け技能講習修了者 0.5t以上1t未満 玉掛け特別教育特別教育修了者 5 ブレーカー付ユンボの操作資格 機体質量3t以上 車両系建設機械(解体用)技能講習修了者 機体質量3未満 車両系建設機械(解体用)特別教育修了者 6 「鉄骨切断機」「コンクリート圧砕機」「解体用つかみ機(フォークグラップル等)」付 ユンボ操作資格:車両系建設機械(解体用)特例 技能講習修了者 この中でも1でご紹介した「車輛系建設機械運転技能講習」で修了すると、大小全ての大きさのユンボを操作することや別の資格も合わせることでブルドーザーなどの操縦も可能になります。 潰しが利きやすい資格の一つとなっていますので、ご興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。 まとめユンボやその他の建設機械も含めた資格・免許について説明をさせていただきました。 これらの免許や資格を保有していると、現場で大活躍できること間違いなしです。 また、転職をする場合にも大きな武器の一つにもなり、収入を上げる材料の一つにもなります。 今後のキャリアのため、現場での活躍のためにご興味のある方はぜひとも取得してみてください! ←ユンボの免許や資格を取ったら早速トクワールドで中古ユンボを探そう!

    2023/01/15

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  • 【建設機械の基礎知識】バックホウの重量について解説!軽トラックで運べる重量,商品も紹介
    ユンボ

    【建設機械の基礎知識】バックホウの重量について解説!軽トラックで運べる重量,商品も紹介

    バックホウ(油圧ショベル)と重量の関係性とは? バックホウの重量は、その安定性と作業能力に大きく関わります。 例えば、高重量な大型のバックホウは、掘削力が高く、大型の建設現場や大規模工事での使用に適しています。重さによる安定感も増すため、深い掘削や大規模な整地、土砂運搬作業でも安全に操作できるのが特徴です。 一方で、軽量な小型バックホウは、小さな工事現場や狭い場所での作業に適しています。移動が容易で、燃費にも優れているため、日常的な使用や軽作業にも最適です。また、軽量の重機は、購入時の初期費用や輸送コストが抑えられるというメリットもあります。 バックホウは、現場の環境や作業内容によって最適な重量のものを選ぶ必要があります。 高重量のバックホウは「重さが重いほど掘削力が増し、大規模工事に対応しやすくなる」 「作業時や走行時の安定性が高い」 軽量のバックホウは「小規模な作業や狭い場所での操作に向き」 「移動が容易で、輸送コストも低い」 重量によるバックホウの分類 バックホウは、その重さに応じていくつかのカテゴリーに分けられます。一般的には、以下のような分類がされています。 小型バックホウ(1~6トン) 中型バックホウ(7~15トン) 大型バックホウ(16トン以上) 1トン未満のバックホウはミニユンボ、マイクロショベルと呼ばれるバックホウになります。ミニユンボは、小型バックホウでも進入・作業が難しい現場で使用されるほか、小型トラックでの輸送も可能です。 小型バックホウ(1~6トン) 小型バックホウは、コンパクトなサイズを活かして庭の整備や小規模な工事に適しています。狭い場所でも操作がしやすく、住宅地や都市部での工事でも使用されます。軽量なため、トレーラーでの輸送も容易です。 また、燃費も良く日常的なメンテナンスもしやすい利点もあります。 中型バックホウ(7~15トン) 中型バックホウは、より大きな掘削作業や中規模の建設現場での使用に適しています。バランスの取れたサイズで、さまざまな用途に対応できるのが魅力です。 大型機械ほどの運搬コストはかからず、操作性と安定性が良いのも特徴です。 大型バックホウ(16トン以上) 大型バックホウは、大規模な土木工事や鉱山での作業に適しています。強力な掘削力を持ち、安定感も抜群です。ただし、その重さゆえに輸送には特別な手配が必要になることもあります。 建設機械における重量の種類 建設機械にはさまざまな重量(質量)の定義があり、それぞれ異なる意味を持ちます。重量の定義には、次のような種類があります。 機体質量 機体質量とは、機械や装置の基本構造そのものの重量を指します。これは機器の本体だけを対象とし、エンジン、電子機器、配線などの固定された部品を含みますが、可動部や燃料などは含まれません。機体質量の評価は、製品の運搬や設置を計画する際の基準となり、耐久性や強度にも直接関わります 機械本体だけの質量(冷却水、油、作業装置を含まない) 機械質量 機械質量は、装置全体の重量を示す指標で、機体質量に加え、動力源や動力伝達装置、操作系統などのあらゆる構成要素を含みます。この質量は、機械の使用目的や設計要件に影響し、最適な性能を発揮するための重要なデータとなります。また、機械の設置やメンテナンスを行う際の参考情報ともなります。 機械本体、作業装置、付属工具、満タン時の燃料、規定量のオイル、規定量の冷却水を総合した質量 運転質量 運転質量は、機械が正常に稼働するために必要なすべての要素を含む重量です。これは機械質量に加え、燃料、潤滑油、作動液、その他の必要な物資が満載された状態を指します。運転質量は、機器の動作効率やエネルギー消費量、耐荷重設計など、機械の運用に関わるさまざまな要因に影響を与えます。 機械質量にオペレーター(75㎏)を加えた質量 機械総質量 機械総質量とは、運転質量に加え、外部取り付け部品やオプション装備、作業用ツールなど、すべての付属品を含めた完全な重量を指します。この総質量は、実際の使用環境における機械の負荷や安定性を評価するために不可欠な情報です。安全基準や輸送要件にも大きく関係します。 機械質量に「※最大積載量」を加えた質量。 ※最大積載量=バケットに土砂をいっぱいにしたときの質量 バックホウを運搬するトラックについて 建設現場や土木現場では、さまざまな資材やバックホウなどの重機が使用されており、これらはトラックなどを使って現場に運び込まれます。これらの重機は自走できないため、運搬には専用のトラックが必要です。 重機運搬に使用される「セルフローダー」 近年では大型車両が増加しておりバックホウなどの大型重機の輸送には、主に「セルフローダー」という重機運搬車両が使用されます。 セルフローダーは、重機などを載せやすくするため、トラックの荷台が傾斜する特殊車両のことです。正式名称は「ハイジャッキセルフ」といい、セルフローダーは製品名が一般化したものだそうです。 この車両は、土木・建設業界では、公道を走行できない重機を積み込んで工事現場に輸送する際に活躍します。運輸業でも使われることが多いですが、重機輸送がメインです。 重機運搬車両にはセルフローダーの他に、「セーフティローダー」という車両もありますが、どちらも、自走できない産業車両や重機を安全に積載するためにウインチを装備しています。また、クレーンを搭載しているものも存在します。 セルフローダーの特徴 セルフローダーは、基本的に大型車が多いものの、狭い市街地でも操作しやすい中型車や小型車もあります。大型車には「鳥居分離型」と「鳥居一体型」があり、後者は広い空間を持ち、より多くの荷物を積むことが可能です。 セルフローダーの大きな特徴の一つは、ジャッキを使用して車体の前部を持ち上げることです。これにより、車体全体が傾き、重機をスムーズに積み込むことができます。さらに、荷台をスロープ状にするために「歩み板」を使用し、車両を積み下ろしする際の安定性を高めています。リモコン操作で自動的に歩み板を下ろせるタイプもあります。 セーフティローダーの特徴 セーフティローダーは、車両の前部を持ち上げることなく、荷台部分のみを傾斜させてスライドさせる設計が特徴です。この設計により、乗用車や産業車両を安全かつ効率的に積み下ろしすることができます。 セーフティローダーには、荷台が地面に降りて平行になるタイプや、大型エアサスを搭載したタイプ、ウインチやクレーンを搭載したものなど、さまざまな種類があります。 また、セーフティローダーはセルフローダーに比べてサイズのバリエーションが豊富で、用途に応じた車両を選ぶことができます。ただし、後方に荷台をスライドさせるため、荷台の後ろにはトラック1台分以上のスペースを確保しなくてはなりません。そのため、狭い場所での使用には注意が必要です。 土木・建設ではセルフローダーの使用が多い? 重機運搬車両には「セルフローダー」と「セーフティローダー」の2種類がありますが、土木業界や工事現場でのセルフローダーの使用率がやや高いように感じます。 セルフローダーとセーフティローダーの普及率に関する調査などは今のところ行われていませんが、2つの車両の特徴を見れば、セルフローダーが多く使用されている理由がわかってきます。 まず、セルフローダーですが、構造はトラックの荷台部分をジャッキで持ち上げて荷台を傾斜させる構造になっています。このメリットは、後方に作業エリアがあれば車両周囲に広いスペースがなくても重機の積み降ろしが可能という点です。 一方、セーフティローダーですが、荷台を後方にスライドさせるため、荷台傾斜が緩やかで安全に重機などを積み降ろしできます。しかし、積み降ろしスペースを広く確保する必要があるというデメリットがあります。 このデメリットは大きく、作業スペースが限られている道路工事や建設現場では、多くの人や物、車両もあります。そのため、積み降ろしに必要な作業場所を十分に確保することが難しい場合がほとんどです。 また、スペースがあまりない事業所やマンションの駐車場といった狭い空間での使用にも向いていません。そのため、後方に車1台分のスペースがあれば、積み降ろし可能なセルフローダーは、土木・建設現場において需要が高いのです。 加えて、セーフティローダーに比べてセルフローダーの方が車両本体価格が安いため、低コスト化が図れるという利点もあります。 以上のような理由から、土木・建設現場ではセルフローダーの使用が多いことがわかります。 軽トラックでバックホウは運搬できる? 軽トラックの荷台に積載する貨物のサイズと重量は、安全のため道路交通法で次のように規定されています。貨物の長さは「車両の全長+ 10%を超えないこと」、高さは「地面から2.5メートルまで」、幅は「車両の幅を超えないこと」とされています。 また、軽トラックの最大積載量は350kgとなっており、他の軽自動車と比べると多くの荷物を運搬することができます。 結論として、道路交通法で定められた「積載寸法」および「積載重量」の範囲内であれば、軽トラックに安全に積載することが可能です。 軽トラックにバックホウを積めるかのポイント 軽トラックにユンボを積むことができるかどうかは、その機械の重量が大きなポイントとなります。 高さや長さに関しては、ミニユンボであれば全く問題ありませんが、350kgを超えるユンボは積載できません。また、注意が必要なのは、ユンボ本体の重量が道路交通法で規定されている350kg以内であっても、バケットなどを含めると超過する場合があることです。 さらに、積み下ろしに使用するアユミ板や予備の燃料なども同時に運ぶと、総重量がオーバーする可能性があるため、軽トラックに積載できるユンボの重量は340kg以下を目安にするのが賢明です。 現在、市場には軽トラでの運搬が可能な300kgクラスの小型ミニユンボも存在します。これらは「マイクロユンボ」または「マイクロショベル」と呼ばれ、コンパクトで使いやすい反面、他の重機と同様に、公道で運転するには免許や資格が必要です。 軽トラックに積載できるミニショベル 軽トラに積載可能な重量350kg以下のマイクロユンボを製造しているのは、現在のところコマツのみで、その中でも「PC01-1 マイクロショベル」が該当します。このモデルの機械質量は300kgで、油脂類や燃料を満タンにした状態、必要な作業装置や工具類も含んだ重さです。したがって、すぐに運転や作業ができる状態での重量となります。 軽トラでの運搬に適したサイズでありながら、全幅580mmという非常にコンパクトな設計のため、狭い場所や細かい作業にも適しています。また、スクーターのような乗り心地で、全旋回やブームスイング式による簡単な溝掘り作業、埋め戻しや整地作業も可能です。 『PC01-1 マイクロショベル』全長:580mm 機械質量:300㎏ 定格出力:2.6kw バケット容量:0.003m3 バックホウの運搬を委託することも可能 バックホウは、建設現場で欠かせない重機の一つです。土砂の掘削や整地、基礎工事など、さまざまな作業で使用されますが、その重量とサイズのため、現場までの輸送が一つの課題となります。 多くの方が、バックホウの運搬に悩んでいるのではないでしょうか。そんなときは、専門の輸送業者に委託することで、スムーズかつ安全な輸送が可能となります。 輸送を委託するメリット まず、バックホウの運搬を専門業者に委託する最大のメリットは、安全性の確保です。高重量の建設機械は、運搬方法が不適切だと事故のリスクが高まります。専門の運搬業者は、こうしたリスクを最小限に抑えるためのノウハウと設備を持っているので安心です。 さらに、運搬業者に委託することで時間の節約も可能です。バックホウの運搬には、特別な許可が必要な場合や、輸送ルートの選定が重要になるケースがあります。これらの手続きは複雑であり、業務の負担を増加させる要因となります。 しかし、これらの手続きも運搬業者が代行してくれるため、時間と手間を大幅に軽減できます。 重機の輸送コスト バックホウなどの重機の運搬コスト(重機回送費)は、重機のサイズやドライバーの免許、移動距離、運搬の際に必要な車両、重機を運ぶ回数などによって異なります。 また、業者によっては基本料金に含まれるサービスや運搬車両の保有状況、配送方法なども異なるため、運搬費の差が生じます。 ※2024年11月現在 トクワールド調べ 運搬業者の選び方 輸送業者を選ぶ際には、いくつかのポイントを確認する必要があります。 まずは、その業者の信頼性です。過去の実績や口コミ、顧客の評価などを参考にすることで、信頼できる業者を選ぶことができます。次に、業者の持つ輸送設備や対応可能な車両の種類も重要です。バックホウの大きさや重さに対応できる車両を保有しているかどうか、事前に確認しておくことが必要です。 まとめ バックホウの重量は、安定性と作業能力に大きく関係します。また、バックホウは重量によって小型・中型・大型などのクラスが分かれ、作業環境や用途によって使い分けます。 小型バックホウは運搬が容易ですが、大型機種は現場移動に重機運搬車の手配が必要となるので、バックホウだけでなく運搬用の車両についても考慮しましょう。 ←トクワールドでは高品質な【中古ユンボ・バックホー】を多数取り揃えております!

    #ユンボ#バックホー

    2024/11/26

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