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カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!

クレーン

2023/10/20

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カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!

カニクレーンの代表的なメーカー、前田製作所のMC174CRMの全幅は590mmです。建設機械が入ることのできない狭い通路を通って現場に到着し、4本のアウトリガーを張り出して、最大吊り能力1.7トンで作業します。

カニクレーンは、狭く段差があるような不安定な場所で墓石や庭石、石碑の据え付け作業。周りに電線が張り巡らされた変電所、スペースが限られたトンネルや地下鉄での管工事などで活躍します。

ただそのような現場での工事は、通年で考えるとそう多くはないという建設会社も多いはずです。そういうとき、手軽で便利なのがレンタルでのカニクレーンの導入です。

この記事では、カニクレーンについての基本情報、カニクレーンのサイズごとのレンタル料金の相場、カニクレーンのレンタル会社などについて紹介します。カニクレーンの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

カニクレーンとは?

カニクレーンは元々、狭く足元の悪い墓地での、墓石の吊上げ作業のために開発されたとされています。狭所現場での重量物の吊上げが主な用途です。

ゴムクローラーで走行し、現場では4本のアウトリガーを張り出して接地します。このアウトリガーを張り出した姿がカニに似ていることで「カニクレーン」と命名されました。

カニクレーンは前田製作所の商品名のため、ミニクローラクレーンと呼ばれることも多いです。

ここでは、カニクレーンの基本情報として、メーカー、種類、特徴、稼働事例について紹介します。

カニクレーンのメーカー

カニクレーンの代表的なメーカーとして挙げられるのは、前田製作所と古河ユニックです。

前田製作所の本社は長野県の長野市にあり、全国に28カ所の拠点があります。

1960年、前田建設工業の機械工場として開設され、1962年に株式会社として独立しました。1963年に建設機械のコマツとサービス指定工場契約を締結して以来、強い連携関係にあるのが特徴的です。

1968年自社商品の前田クレーンを発売し、1980年には、カニクレーンの原型ともいえるミニクロクレーンを発売しています。

2022年、MAEDA AMERIKA Inc.を設立し、海外での主要拠点としています。

東京に本社のある古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発を前身とし、1961年に日本初のトラック搭載型のクレーンを発売しました。

1970年に株式会社ユニックに社名変更、この「UNIC(ユニック)」は、搭載型クレーンの代名詞として幅広く世に浸透しています。現在は全国に42カ所の販売拠点、400ヶ所以上の指定サービス工場があります。

その後も搭載型クレーンのパイオニアとして、有線式リモートコントロール、ハイアウトリガ機構、アクセル連動操作機構など業界の技術的な発展を牽引してきました。

1991年、2.5トン吊りミニクローラクレーンの発売を開始しています。

カニクレーンの種類

カニクレーンの種類は、クレーンが吊り上げることができる最大荷重である、吊り上げ荷重で分けられます。最大荷重とは、アウトリガーを最大に張出し、最短ブームで、最小作業半径時の定格総荷重のことです。

カニクレーンは、吊り上げ荷重により、1トン未満、1,7トン、2.4トン、2.8トン、2.9トンの4つの種類があります。

以下に種類ごとの主な機種名を、カニクレーンの主要メーカーである前田製作所と古川ユニックに分けて表にまとめました。

(令和5年7月現在)
種類(吊り上げ荷重) 前田製作所 古河ユニック
1トン未満 MK1033CW-1(0.82トン) URU054C(0.495トン)
1.7トン MC174CRM URW174C
2.4トン URW240C
2.8トン MC285C-3
2.9トン MC305C-3
MC405C-3
URW295CB3
URW295C4/P3(M)
URW370C(乗車型)
URW507C(乗車型)

カニクレーンの特徴

カニクレーンは、現場移動などの走行時の外形寸法がコンパクトに設計されていて、通常の積載型クレーンでは通れない狭い通路や狭所現場、カーブの多い道路などの通行が可能になっています。

主流の非常車型の走行時全幅は、1トン吊りで600ミリ程度、2.8トンでも800ミリほどです。

またゴムクローラーを活かして、アスファルト・コンクリート道路、建築物内の床面などの整地面はもちろん、未舗装道路や勾配地、軟弱地での走行もできます。

カニクレーンは、非常車型が主流で、作業者の歩く速さで走行します。最近では比較的大型の乗車型カニクレーンの活躍も目立ってきています。

作業現場に到着したカニクレーンは、4本のアウトリガーを張出して接地します。この4本のアウトリガーがあるため、多少の段差や支障物があっても安定的に設置することが可能です。

カニクレーンの稼働事例

カニクレーンは、ビル建設やプラント、航空産業、湾岸建設、山岳土木、変電所、石油・ガス施設、トンネル・地下、美術品据付けなどで活躍しています。これらの多種多様な現場の共通点は、建設機械のアクセスが制限される狭所や屋上であることです。

たとえば、高層ビルの建築中に、ドアを通って屋内を移動し、エレベーターを使って現場まで昇降することができます。

カニクレーンは、周囲に障害物がある場所でも、状況に応じて4本のアウトリガーを張出すことで安全作業できます。上部に電線がある現場でも、作業範囲規制を設定すれば、電線と接触ることなく作業可能です。

カニクレーンのレンタル料金相場 

ここからは、カニクレーンのレンタル料金の相場を吊り上げ荷重のクラス別に見ていきます。また各機種の能力の概要なども説明していますので、参考にしてください。

ただレンタル可能地域などは限定的な場合もあり、すべての地域で同条件のレンタルが可能というわけではありません。

吊り上げ荷重1.7トン

使用機種|前田製作所MC174CW
年式2017年
17,000円/日
255,000円/月
別途管理・サポート料金
4,320円/1回

【機種の能力】
・前田製作所のMC174CWはシリーズ最小機種で積載2tトラック横積み可能
・クラス最速のウインチスピード(10.9m/min)
・アウトリガー張出・格納一括スイッチ(スイッチ一つで4本同時操作可能)
・油圧走行2速切り替え(1速:2.0km/h、2速:3.3km/h)
・誤操作防止機能|走行レバースタンドを走行位置にセットすることにより、クレーン回路がインターロック)

【主要諸元】
吊り上げ荷重1.72トン
クレーン容量1.72トン×1.0m
最大作業半径5.17m×0.22トン
最大地上揚程5.6m
機体幅590ミリ

吊り上げ荷重2.4トン

使用機種|古河ユニックUR-U240CP2
年式2017年
24,000円/日
ASK/月
別途管理・サポート料金
2,080円/1回

【機種の能力】
・UR-U240Cシリーズはクラス最高のスペックを誇る
・連動ラジコンを標準装備|ブームフック平行移動やフック水平移動、障害物越えも簡単操作
・パワーオートアクセル|エンジン回転数を最適な状態に制御
・ラジコン操作で4本同時でアウトリガーの張出・格納を実現
・連動ラジコンはジョイスティック式と選択スイッチ式から選択可能
・クラス最速のフック巻上げ速度(13m/min)

【主要諸元】
吊り上げ荷重2.43トン
クレーン容量2.43トン×1.5m
最大作業半径6.95m
最大地上揚程7.4m
最大地下揚程11.5m
機体幅600ミリ

吊り上げ荷重2.8トン

使用機種|前田製作所MC285CW
年式2016年
28,000円/日
ASK/月
別途管理・サポート料金
4,320円/1回

【機種の能力】
・連続使用に強いウインチ|長時間の使用に耐える油圧ディスクブレーキを採用
・クローラは段差に強い中央タンデム方式|段差のある場所で中心部分が折曲がる
・誤操作防止|走行レバースタンドを走行位置にセットすることでクレーン回路がロック
・転倒警報装置|走行時とクレーン使用時それぞれに転倒警報装置を標準装備
・アウトリガー操作パネル|スイッチタイプを使用してレバー操作と差別化して誤操作防止

【主要諸元】
吊り上げ荷重2.82トン
クレーン容量2.82トン×1.4m
最大作業半径8.205m×0.15トン
最大地上揚程8.7m
最大地下揚程10.1m(4本掛)
機体幅750ミリ

吊り上げ荷重2.9トン 

一番流通の多い2.9トンクラスは2機種紹介します。

前田製作所MC305C-3(乗車型)
式2019年
33,000円/日
330,000円/月
別途管理・サポート料金
1,240円/1回

【機種の能力】
・安全・環境性能が充実の建設工事現場スタンダードマシン
・モーメントリミッタは作業に合わせた設定が可能(揚程・作業半径・角度制限)
・オートスライドアウトリガーを作用しアウトリガーインターロックを標準装備
・乗車タイプだから走行・クレーン操作の長時間作業も快適・リモコン操作可能
・オプションで電動モーターを併用すれば安定操作と省エネの両方を実現

【主要諸元】
吊り上げ荷重2.98トン
クレーン容量2.98トン×2.5m
最大作業半径12.16m
最大地上揚程12.52m
最大地下揚程16.09m(4本掛)
機体幅1,280ミリ

古河ユニックURW295CB(乗車型)
年式2018年
42,000円/日
650,000円/月
別途管理・サポート料金
3,340円/1回

【機種の能力】
・メンテナンスフリーのバッテリー搭載(補水の必要のないシールドバッテリー)
・短時間充電AV100V対応(AC200Vは5h、AC100Vは9hでフル充電)
・1日の稼働時間に十分なバッテリー容量と操作しながらの充電も可能
・ブーム全自動格納機能付きだから作業終了時も手間が非常に楽
・任意設定の作業範囲制限装置付きだから現場での干渉の恐れを軽減

【主要諸元】
吊り上げ荷重2.93トン
最大定格総荷重×作業半径2.93トン×1.4m
最大作業半径8.41m
最大地上揚程8.9m
最大地下揚程11.6m
機体幅690ミリ

建機レンタルのニッケン|カニクレーン

建機レンタルのニッケンのカニクレーンのラインナップのうち5機種を紹介します。

前田製作所が3機種と古河ユニックが2機種ありました。メーカー別に機種の概要を表にまとめましたので参考にしてください。

前田製作所のカニクレーン

機種型式 MC305CWMS-2 MC285CWM-2 MC305CWMSK-3(乗車型)
最大吊り上げ能力(t×m) 2.98×2.5 2.82×1.4 2.82×2.5
最大作業半径(m) 12.16 8.205 12.16
ブーム段数(段) 5 5 全自動5
登坂能力(度) 23 20 23
走行速度(km/h) 0-2.8 0-2.2 前・後進0-2.8
駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン エンジン(電動仕様あり)

古河ユニックのカニクレーン

機種型式 UR-W295C1RS UR-W295CMRS
最大吊り上げ能力(t×m) 2.93×1.4 2.93×1.4
最大作業半径(m) 8.41 8.41
ブーム段数(段) 5 5
登坂能力(度) 20 20
走行速度(km/h) 0-2.0 0-2.3
駆動方式 水冷式ディーゼルエンジン AC200Vモーター・ガソリンエンジン併用

建設機械・重機レンタルのアクティオ|カニクレーン

建設機械・重機レンタルのアクティオでのカニクレーンのラインナップは前田製作所の2機種でした。それぞれ表にして紹介します。

機種型式 MC285C-2 MC305C-2
最大吊り上げ能力(t×m) 2.82×1.4 2.98×2.5
最大作業半径(m) 8.2 12.16
ブーム段数(段) 5 5
登坂能力(度) 20 23
走行速度(km/h) 0-2.2 0-2.8
駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン

カニクレーンの運転操作に必要な資格

カニクレーンを運転操作する場合は、小型移動式クレーンの資格で運転操作が可能です。ただ、フックに荷物をかけて吊り上げる作業には玉掛けの資格が必要になります。

カニクレーンを使って現場で作業するときは、小型移動式クレーンと玉掛けの2つの資格を取得しておかなければなりません。

小型移動式クレーン運転技能講習

小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転作業をするには、運転技能講習を修了しなければならないことが労働安全衛生法で義務づけられています。

技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を検索してみてください。

厚労省|登録教習機関一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html

受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。

たとえばクレーンなどの建設機械の資格や業務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で費用は54,000円になります。

事前に、お近くの登録教習機関に問い合わせて確認しておくと安心です。

似た講習に「移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育」がありますが、吊り上げ荷重が1トン未満と大きく制限があるので注意してください。

玉掛け技能講習

制限荷重1t以上の揚貨装置及びつり上げ荷重1t以上のクレーン、移動式クレーンもしくはデリックの玉掛け作業をする場合は、労働安全衛生法に基く技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。

玉掛け技能講習も登録教習機関での受講となります。

小型移動式クレーンと同じように、受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。

以下の講習修了者や免許がある場合は、15時間(3日)の受講が必要で、費用は24,000円になります。

・床上操作式クレーン運転技能講習を修了
・小型移動式クレーン運転技能講習を修了
・クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許、揚貨装置運転士免許のいずれかを有する

受講コースや費用は、各地域、各機関で多少の違いがあるようです。まずは、お近くの登録教習機関に問い合わせてみることをおすすめします。

カニクレーンのレンタル|まとめ

カニクレーンのレンタル|まとめ
ここまでカニクレーンのレンタルについて紹介してきました。

まずカニクレーンの基本情報として、メーカーや種類、特徴、稼働事例について整理しました。

次にレンタル料金の相場を、吊り上げ荷重のクラスごとメーカーごとにまとめています。また主要な建機レンタル会社でのカニクレーンのラインナップについても触れています。

そして最後に、カニクレーンを使って現場で作業する際に必要な小型移動式クレーンと玉掛けの資格取得について説明しました。

カニクレーンの導入をレンタルで検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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クレーン部は、メインブームの起伏装置、ジブの伸縮・起伏装置、旋回装置、フックブロック(1本掛フック)、ウインチおよびアウトリガーの装置などで構成されています。 安全装置 MK1033CW-1の安全装置は、クレーンの安全作業はもちろん、作業の効率化にも有効な装置です。 フック巻過警報・過巻下警報・自動停止装置、非常停止ボタン、角度指示計、油圧安全弁、油圧自動ロック装置、玉掛けロープ外れ止め、三色灯、警報ブザー、水準器が装備されています。 また横転警報装置、アウトリガー安全装置、ブーム変位検出装置、旋回規制装置などが装備されている安全性の高い機械です。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の機能 MK1033CW-1の機能について、走行台車部とクレーン部で説明します。 走行台車部 走行台車部は、走行姿勢状態(クレーンとアウトリガーを格納した状態)での全幅750ミリで、非常にコンパクトな設計になっています。そのため一般的な建設機械が入り込めないような狭い場所への進入が可能です。 2本の走行レバーの操作だけで、クローラーの前進、後進、左右への進路変更ができます。 クレーン部 クレーン部は、不陸や勾配のあるような不整地や狭所でのクレーン作業を可能にする屈折式アウトリガーを採用しています。 ブームの伸縮・起伏・旋回動作と、ウインチ装置の作動によりフックを上下移動させて吊り荷を移動させることができます。(定格総荷重内及び作業範囲内) メインブームとジブの角度や長さを変えることで、多様なポジションをつくることが可能で、付属の固定式フックとなるフィックスドフックと付け替えて使用することもできます。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の特徴 ナックルブーム(屈折式ブーム)で的確なリーチが可能なMK1033CW-1の特徴をまとめました。 効率よく奥まで水平にリーチできる ジブを水平に伸ばすことができるため、工場や倉庫などで効率よく荷台の奥まで荷を移動させることができます。 屈折式ブームだから効率的にリーチできる 屈折式ブームであるため、必要以上にブームを立ち上げたり、長くフックを吊り下ろしたりする作業の必要がなく効率的な作業が可能です。 オプションで脱着式電動ユニットが搭載可能 オプションとなりますが、コンパクト(全幅547ミリ)で脱着式の電動ユニットが搭載可能です。屋内や住宅地の現場で、排ガスの規制や静粛性が求められる場合に有効です。 懐が広いので障害物を乗り越えて作業できる 関節を曲げて深い懐(ふところ)をつくり出せるため、長い荷の積み込みが容易になり、障害物を乗り越えての作業もできます。 マルチアングルアウトリガーだから接地しやすい マルチアングルアウトリガーを装備したため、不陸や支障物など現場状況に応じて、最適な位置での接地面の選択の幅が広がりました。 【ナックルブームクレーン】MK1033CW-1の能力 MK1033CW-1の機体質量は2390㎏で、全長×全幅×全高は3030×750×1990(ミリ)となっています。原動機は、ヤンマーの水冷式ディーゼルです。 クレーン容量は、一本掛けフック使用時で0.82トン×2.3mです。最大作業半径は9.73mで、最大地上揚程は10.47mになります。 附属のフィックスドフック使用時は、クレーン容量0.995トン×1.3mになります。最大作業半径は9.9mで、最大地上揚程は11.3mです。 新型マルチモニターで情報を一元管理できます。管理情報項目は、モーメントリミッター情報、クレーン/アウトリガーインターロック情報、クレーン作業記憶機能、エラー記録表示、水準器などです。また特許出願中の高機能モーメントリミッターも装備しています。 その他としては、フック格納ブラケット、マルチアウトリガーポジション(各張り出し角度は6パターン)、オプションで自己脱着式電動切替仕様もあります。 オプションの電動機は、三相誘導電動機で5.5kw、200.220Vで起動方式はインバータとなっています。 ラジコンは、扱いやすく高性能なパドルレバー式です。 【ナックルブームクレーン】 MK1033CW-1の標準装備・オプション MK1033CW-1の標準装備とオプションについてまとめました。 <標準装備> パドルレバー式ラジコン 1本掛フック フィックスドフック ウインチ マルチアウトリガーポジション 水準器 マルチモニター クレーン/アウトリガーインターロック 傾斜警報 クレーン作業履歴 <オプション> 脱着式電動ユニット 白ゴムクローラー 指定色(機体) MK1033CW-1は、メーカーの前田製作所の技術を存分に積み込んだ仕様と言えるでしょう。 カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームは、一般的な建設機械が入り込めない狭所や足元の良くない現場での作業が可能です。また現場では、ナックル(屈曲式)ブームを使用して、より効率的な吊り荷と運搬作業を行うことができます。 このようにカニクレーンナックルブームの導入には大きなメリットがあります。 カニクレーンとナックルブームのメリットをそれぞれ紹介し、この二つを組み合わせたカニクレーンナックルブームがどのような現場で活躍しているかを解説します。 カニクレーンのメリット カニクレーンの下部走行体はゴムクローラーなので、舗装された道路だけでなく、未舗装や軟弱地盤、工場内の狭い通路などでも移動できます。 一番の特徴は、とにかくコンパクトな設計であることで、走行中の全幅は590ミリ~1,390ミリです。利用頻度の高い1トン吊り~2.8トン吊りで全幅は600~800ミリとなっています。 屋内のエレベーターに載せて運んだり、トラックの荷台のわずかなスペースに積んだりできます。また分割して運ぶことができる仕様のものもあり、ロープウェイやヘリコプターでの現場搬入も可能です。 現場に到着すると、4本のアウトリガーを張り出して接地します。この作業時のみ展開する4本のアウトリガーは、現場接地面の広さ、支障物や段差に応じて張り出しの角度や長さを選ぶことができます。 ナックルブームのメリット ナックルブームは屈曲式なので、深いフトコロをつくり出すことが可能であり、低い姿勢での作業や荷の水平移動が簡単にできます。 ナックルブームは、ウインチがなくブームの先端にフックを取り付けて荷を吊り上げることができるので、ブームを高く立ち上げて、長くフックを降ろす作業が必要ありません。 直線的にすばやく荷へアプローチできる上に、吊り上げ後も、吊り荷を大きく揺らすことなく移動が可能です。 油圧アタッチメントのパレットフォークやグラップルを装着させれば、玉掛け作業が無くなるだけでなく、土砂の積込み作業など幅広い用途での使用が可能になります。 ナックルブームのクレーンは、海外では車載クレーンの主流となっています。 どのような現場で活躍できるか カニクレーンナックルブームは、あらゆる狭所現場や屋内でのクレーン作業で活躍しています。 ブームとジブを駆使すれば、障害物を越えての作業や作業棚の奥へのアプローチができて、エンジンモーターと電動の併用であれば排気ガスを出さずに作業できるからです。 以下に、活躍している現場をまとめました。 高層ビルの新築や修繕の工事 屋上での荷揚げや吊り荷、運搬 墓石や庭石、石碑の据え付け作業 周りに電線が張り巡らされた変電所 航空産業での整備施設内での作業 美術館や博物館での据え付け作業 アクセスに制限のある室内での作業 スペースが限られたトンネルや地下鉄 プラント、工場内でのメンテナンスや運搬 住宅の中庭や外壁工事での資材の吊り作業 カニクレーンナックルブームを使用すれば、これまでクレーンを使用できなかった、さまざまな場面での建設機械の導入が可能になります。 カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の運転は、「吊り上げ荷重0.5トン以上1トン未満の移動式クレーンの運転の業務」に該当します。 運転に必要な資格は、下記のいずれかが必要です。 移動式クレーン運転士免許を受けた者 小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者 移動式クレーン運転業務に関する特別の教育を修了した者 また玉掛け作業にも資格が必要です。 玉掛技能講習を修了した者 玉掛けに関する特別の教育を修了した者 それぞれについて解説します。 移動式クレーン運転士免許 移動式クレーン運転士免許を取得すると、吊り上げ荷重5トン以上を含む、すべての移動式クレーンの運転ができます。ただ一般道路で移動式クレーンを運転するためには、大型特殊自動車の免許などが必要になります。 移動式クレーン運転士免許を取得するには、全国7か所にある「安全衛生技術センター」で実施される学科試験と実技試験に合格することが必要です。以下のサイトを検索すると詳細がわかります。 公益財団法人安全衛生技術試験協会 https://www.exam.or.jp/ 免除資格が全くない方は、まず学科12時間・実技9時間の講習を受講します。その後修了試験を受けて合格すると、修了証明書が発行されます。 修了証明書は1年間有効で、その期間で学科試験(期間内であれば何回でも受験できる)に合格すると、合格通知書を受けとることができます。修了証明書と学科試験の合格通知を労働局に郵送すると、免許証が交付郵送されるという流れです。 免除資格が全くない方の教習日数は概ね6日間、費用は14万円程度かかります。夜間に講習可能なセンターもありますが、費用は割高(2割程度)になります。 詳しくは、お近くの安全衛生技術センターに問い合わせてください。 小型移動式クレーン運転技能講習 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)は、小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転技能講習を修了することで運転できます。 技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することが可能です。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 受講に必要な費用や時間は、保有している資格や実務経験で違います。 クレーンなどの建設機械の資格や実務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で、費用は54,000円程度になります。 お近くの登録教習機関に、事前に問い合わせて確認しておくと安心です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の吊り上げ荷重は1トン未満なので、移動式クレーン運転業務に関する特別教育を受講したという修了証があれば運転することができます。 特別教育は事業者が主体となって、業務に就かせる労働者に対して行うものですが、実際には登録教習機関で受講していることがほとんどです。以下のサイトで居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することができます。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 学科は9時間、実技は4時間が目安となっています。費用はテキスト代込みで12,000円程度です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育は、登録教習機関によっては実施していないこともあるので、必ず事前に問い合わせるようにしましょう。 移動式クレーンの種類と特徴 カニクレーンナックルブームは、クレーンの一種です。クレーンという分野でどのような位置付けになるか整理してみましょう。 クレーンは、原動機を内蔵し不特定の場所へ移動できる「移動式クレーン」と不特定の場所へ移動できないクレーンに分けることができます。 この移動式クレーンの中で、一般的な建設機械では狭くて進入できない場所や、通常のクレーン作業が難しい狭所や不整地などでの作業を得意とするのがカニクレーンです。 さらにこのカニクレーンにナックルブームを組合わせて、作業の利便性を格段に向上させたのが、カニクレーンナックルブームということになります。 移動式クレーンは、建築・土木など建設業の現場に置いて欠かすことができないものです。また最近では、移動式クレーンにナックルブームを装備したものも登場しています。 カニクレーンナックルブームと他の移動式クレーンとの違いを浮き彫りにするため、移動式クレーンの種類と特徴を説明します。 トラッククレーン トラッククレーンは、トラック式キャリアと呼ばれる下部走行体に、上部旋回体を架装するための旋回サークルやアウトリガーなどが装備されています。このような形状のため、走行用の運転室とクレーン操作用の運転室が分かれています。 クレーン作業の巻上げ・巻下げ、ジブの起伏・伸縮・旋回などの作動については、大型機種では走行用と作業用とで原動機が別々のものが多いです。 比較的小型の機種では、走行用原動機からPトンO(油圧変換の仕組み)を介し油圧装置によりクレーン装置の作動を行っています。 トラッククレーンは機動性、操作性に富み、小型から大型まで建設現場で幅広く使用されています。 トラック搭載型クレーン トラック搭載型クレーンは、トラックのキャブと荷台の間にクレーンを架装している車両です。1台で、トラック(運搬)とクレーン(荷役)の2つの機能を有していることになります。 クレーン部分は、トラックのエンジンの動力を利用して発生させた油圧で作動し、3~7段のブームを持つことが多いです。ブームの構造により、伸縮ブームと屈折ブーム(ナックルブーム)の2種類あります。 吊り上げ荷重は0.49~4.9トンのものが多く、トラックのサイズも小キャブから大型まで幅広いです。 トラッククレーンは、一般的にユニックと呼ばれることが多いです。ただユニックは、古河ユニックの商品名ですから、正式にはトラッククレーンと呼ぶのがふさわしいかもしれません。 積載型トラッククレーン トラッククレーンには、荷台の上にクレーンが載っている「積載型トラッククレーン」もあります。小型のものが多く、ブームの段数は2~3段で吊り上げ荷重も0.8~2.6トン程度で軽量です。 地下駐車場など、高さ制限のある建設現場で活躍しており、一定数は常に流通しています。 車両の全高が増加しないようにブームを格納することができて、車両前方側のクレーン作業ではブームを水平角まで倒伏して作業範囲を拡大することも可能です。 右側アウトリガー垂直張出式では最大でも2m幅以内で張出が収まり、なおかつ全方位に作業範囲を展開できるものが登場しています。またブームを高く上げることで懐(フトコロ)部の荷の干渉をクリアできるようになっています。 レッカー型トラッククレーン レッカー形トラッククレーンは、トラックのシャーシーをサブフレームで補強して、そこにアウトリガーを備えたクレーン装置を架装したものです。 通常のトラッククレーンと異なり、ジブ長さは通常10メートル程度しかありません。シャーシー後部に事故車けん引用のピントルフック、ウインチなどが装備されています。 このため建設現場での使用には向かず、一般に交通事故車、故障車等の救難作業または建屋内の機械設備などの据付工事などに使用されることが多いです。 オールテレーンクレーン オールテレーンクレーンは、非常に走行性の優れた車両です。ちなみに「オールテレーン」は「すべての地形」という意味になります。 トラッククレーンのシャーシーは、後輪駆動の前輪操舵が一般的ですが、オールテレーンクレーンは多輪駆動の多軸操舵です。このシャーシー構造が不整地での走行能力を高めています。 大型なものが多く、走行とクレーン操作で運転席が分かれているのが、ラフタークレーンとの違いです。国内最大級のオールテレーンクレーンは、吊り上げ荷重700トンですが、7軸14輪のため安定性と走行性に富んでいます。 橋梁や高速道路、高層ビル建設など大規模工事で使用されることが多いです。最近では、新素材による軽量化がすすめられています。 ラフテレーンクレーン ラフテレーンクレーンは、一つの運転室で走行とクレーン作業が行える移動式クレーンです。 大型ですが、全輪駆動のため不整地や比較的軟弱な地盤でも走行できるのが特徴です。ラフテレーン(rough terrain)とは、英語で「不整地」を意味しています。 最大つり上げ荷重は比較的少なく、100トン未満のものがほとんどです。また最高速度が時速50kmを越えない設定のため、長距離走行には向いていないといえるでしょう。 解体工事や基礎工事、荷役作業など応用範囲が広く、高所がからむさまざまな現場で、重量物の吊り上げ、運搬、移設を行います。 建て方作業でも活躍します。一般住宅の土台の据え付けから柱や梁の設置や棟上げ、架空線越しの屋根の建て方、繁華街の看板やネオンサイの建て方・交換作業も可能です。 クローラークレーン クローラークレーンは、クローラー(下部走行体)で走行し、上部旋回体を架装した移動式クレーンです。上部旋回体の構成は、原動機、巻上装置、操作装置、走行装置などになります。 クローラーは、接地面積がタイヤ広いため、不整地や軟弱地盤上での走行性が高いです。 小型のクローラークレーンの中には、アウトリガーを装備して安定性を高めている機種もあります。 超大型(吊上能力450t~600t以上)はプラントや風力発電、大型(吊上能力100t~300t程度)は地盤改良工事や基礎工事などが主な作業場所です。 中・小型(吊上能力10t~75t)は、比較的狭い道路での工事、石組や石工事、造園工事、建屋内での機械組立などに使用されています。 まとめ|カニクレーンナックルブームは最先端の建設機械! カニクレーンナックルブームについて、以下の内容で解説してきました。 カニクレーンナックルブーム「MK1033CW-1」について カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 その他の移動式クレーンの種類と特徴について カニクレーンナックルブームは、クレーンを使用できる現場の幅を大きく広げ、作業の効率を大幅に上げるものです。ただ、利便性の割に、まだ稼働率が低く一般的ではない状況であると言えます。 この記事が、カニクレーンナックルブームの周知につながり、導入を検討する方にとって少しでも役に立つ記事になっていれば幸いです。 ←トクワールドで【中古カニクレーン】が見つかります!

    #カニクレーン

    2023/09/21

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  • 【徹底解説】クレーンの種類と特徴について|用途・選び方・資格は?
    クレーン

    【徹底解説】クレーンの種類と特徴について|用途・選び方・資格は?

    クレーンは、重量物を扱う建設現場や港湾施設、倉庫といった場面では欠かせない荷役機械です。しかし、クレーンと一言でいってもさまざまで、用途・能力・設置環境で選び方が大きく異なります。 そこで本記事では、クレーンの種類や特徴から、導入を検討した際に気になる用途、選び方、資格について解説します。 この記事でわかること クレーンの種類 クレーンの選びのポイント クレーンに必要な資格 目次 クレーンの分類は大きく2種類 クレーンの種類をシーン別に解説 クレーン選びのポイント3つ クレーン操作に必要な資格 まとめ クレーンの分類は大きく2種類 クレーンには大きく分けて「固定式クレーン」と「移動式クレーン」の2種類があります。 固定式クレーンは工場や倉庫、港湾などで目にすることが多いです。設置されたクレーンなので、定位置で荷物の吊り上げ、運搬を行います。 一方、移動式クレーンは、トラックなどの車両にクレーン装置が搭載されているもので、タイヤもしくはクローラーで不特定の場所に移動できることが特徴です。 クレーンの種類をシーン別に解説 クレーンは、用途や現場環境によって形状や能力もさまざまです。クレーンの現場では、巨大で重量のある資材・構造物を扱うには大型クレーンが活躍しますが、大型都市部などの狭い道路では小型クレーンが有利になります。 工場・倉庫 工場や物流倉庫では、重量物を安全かつスムーズに運搬するために施設内に常設された「固定式クレーン」が広く使用されています。 【固定式クレーン】天井クレーン 天井付近に設置されたレール上を横移動しながら、重たい資材や製品を吊り上げて運ぶクレーンです。 2.8t~10tクラスが主流で、金属加工や自動車部品の製造工場などでよく使われています。 地面を塞がず、広い作業スペースを確保できるのがメリットです。 【固定式クレーン】テルハ 「天井走行式ホイスト」とも呼ばれ、特定の作業エリアで荷物の横移動を行う小型の天井クレーンです。 コストも抑えられ、省スペースで導入できるため、中小規模の工場や整備場での導入に向いています。 【固定式クレーン】スタッカー式クレーン 主に自動倉庫で使用されるクレーンで、棚の中を垂直・水平方向に移動しながら荷物を出し入れします。 人の手では難しい高所や奥行きのある保管スペースで、無人でピッキング作業をこなすのが特徴です。 物流の自動化・効率化の実現においては欠かせない存在です。 港湾施設 海運コンテナや大量の資材を扱う港湾施設では、固定式と移動式の両方が現場で活躍し、巨大な貨物を安全かつ迅速に荷下ろしするための専用クレーンが使われています。 【固定式クレーン】ジブクレーン(タワークレーン) 長いアームを回転させて広範囲の荷物を吊り上げるクレーンです。 港湾では固定式で使われることが多く、コンテナや鋼材などの積み下ろし作業で活躍します。 高い位置から操作でき、視野が広いのが特徴です。 【固定式クレーン】菱形クレーン(ガントリークレーン) 大型コンテナ船に積まれたコンテナを吊り上げて、岸壁に下ろすためのクレーンです。 門型の構造で、アームが上下左右に動くため広範囲の作業が可能です。 コンテナターミナルの象徴的な存在でもあります。 【固定式クレーン】アンローダー バラ物(穀物、石炭、鉱石など)を船舶から陸に下ろすためのクレーンです。連続して荷下ろしできるのが大きな特徴。 スクリューやバケット方式などさまざまなタイプがあり、大量の荷物を効率的に処理します。 【移動式クレーン】フローチングクレーン(浮きクレーン) 台船や船舶上にクレーンを搭載した移動式クレーンです。 海上での重量物吊り上げや消波ブロック設置作業に使用されるなど、橋梁工事や港湾工事でも活躍します。 陸上の大型クレーンでは届かない範囲の水上作業をこなす、頼もしい存在です。 工事・建設現場 建設現場では作業場所が毎回異なるため、「移動式クレーン」が主に使われます。 現場に応じて柔軟に対応できるよう、車両にクレーンを搭載したタイプが主流です。 【移動式クレーン】トラッククレーン トラックのシャーシにクレーンが搭載されたもので、公道走行も可能です。 吊り上げ能力と走行性のバランスが良く、鉄骨建方や仮設材の設置に幅広く使われています。 都市部の現場でもよく見かける汎用性の高い機種です。 【移動式クレーン】ユニック車(トラック積載型クレーン) 小型クレーンを搭載したトラックで、建材や資材を積載しながら現場へ移動できます。 現場へ積載物を運び、クレーンで積み下ろしができるため、人手を減らして効率的に作業が進められます。 主に運送業者が保有しており、住宅や設備工事の現場で活躍しています。 【移動式クレーン】レッカー型トラッククレーン 主に車両の事故処理や故障車の回収などで使われるクレーンです。 ブームが短く、小型かつ機動性に優れているのが特徴です。 工事現場のほかロードサービスなどの緊急対応向けの現場で重宝されます。 【移動式クレーン】ラフテレーンクレーン 比較的コンパクトで狭い場所でも小回りが利く設計と不整地でも走行可能な点が特徴のクレーンです。 アウトリガーという脚を展張して車体を安定させたうえでクレーン作業を行います。 吊り上げ能力は10t〜50t程度まで対応し、住宅から中型建設現場まで幅広く使われています。 【移動式クレーン】オールテレーンクレーン 大型のタイヤと高出力エンジンを備え、公道・悪路の両方を走破する走行性、高い吊り上げ能力を兼ね備えた移動式クレーンです。 最大吊り上げ荷重が100tを超えるものもあり、高層ビルや大規模工事などの現場で使われます。 移動性と作業性能を両立した大型現場向きの機種です。 【移動式クレーン】クローラークレーン クローラーで移動する大型クレーンです。 軟弱地盤や悪路でも安定して使用できるのが強みで、 橋梁やダム、大型プラント建設など、大規模プロジェクトに欠かせない重機のひとつと言えます。 公道走行はできずパーツごとに分けて運搬し、現場での組み立てが必要です。組立・解体に時間とコストがかかるものの、不整地での作業性とその吊り能力は圧倒的です。 クレーン選びのポイント3つ クレーンを選ぶときの着眼点は、主に、用途・現場環境・コストの3つがあり、これらのバランスを見極めることが肝になってきます。ここでは、それぞれのポイントごとに解説するので機種選びの参考にしてみてください。 以下の要素を順に検討することで、クレーンの選定がスムーズになります。 用途別の選び方 建設現場 建設現場では、機動性と作業半径のバランスが両立できるクレーンが求められます。都市部の建設現場や橋梁工事などでは、悪路にも強く小回りの利くラフテレーンクレーンが効率的です。しかし、高速道路走行が求められる場合、不整地作業の両方に対応可能なオールテールクレーンが適しています。 工場・倉庫 工場や倉庫では荷役作業、仕分けを効率化するために設置型の天井クレーンが活躍しています。天井のレール上を移動して重量物を搬送できるため、大規模な集約倉庫はクレーン付きの場合が多いです。 現場環境 クレーンは設置条件によって、据え置き型の固定式クレーンか、自走可能な移動式クレーンに別れます。設置型は固定されているため高重量でも安定した吊り作業ができますが、設置や解体に時間とコストがかかります。移動式クレーンは、現場間の移動や設置が容易ですが、固定式クレーンほどの揚程や作業半径は発揮できません。 また、長距離移動が多い建設業や電工業などは、公道走行が可能なオールテレーンクレーンやトラッククレーンが有利です。不整地や泥濘地など悪路上での作業が主な場合は、クローラー走行のクローラークレーンが重視されます。 また、同じ吊り荷重でも、ブームを延ばさず長さや作業半径が変わるほど重量は大きく変動します。そのため、吊り能力(t数)と作業半径も考慮して作業計画の段階で、最大荷重と必要なブーム長・揚程を明確にしておくことも大切です。 トータルコスト コスト面では、クレーン導入にかかる本体価格だけでなく、燃料費、回送費、オペレーター人件費、設置撤去費用まで含めて比較することが大切です。現場や作業次第では、玉掛や交通誘導などの付帯人員費がかかり、悪天候による待機や作業中止が発生すれば追加費用が加算される場合もあります。 自社でクレーンを保有する場合は、購入費や減価償却、保険・税金、点検整備費、保管場所の費用も考慮が必要です。もし、稼働率が低いのであれば、自社保有よりレンタルでクレーンを賄うのも賢い選択でしょう。 クレーン操作に必要な資格 クレーンの操作には、作業内容や機種に応じた資格が必要です。その中でも代表的なのが国家資格である「移動式クレーン運転士」です。この資格は、吊り上げ荷重5トン以上の移動式クレーンを対象としたもので、ラフテレーンクレーンやオールテールクレーン、クローラークレーンなどを運転できます。試験では学科と実技を行い、学科はクレーン構造や力学、安全規則など幅広い知識を問われます。 吊り荷重が5トン未満のクレーンの場合は、国家資格ではなく「小型移動式クレーン運転技能講習」を修了することで運転可能です。実施場所は、都道府県労働局登録の教習機関で受講可能で、学科・実技を合わせて3〜4日程度、費用は5〜6万円が相場になります。 また、作業内容や現場によっては、クレーンの操作資格とセットで関連資格の保有が有利なこともあります。代表的なクレーンの関連資格として「玉掛け技能講習」でクレーン作業時の荷の掛け外し作業を行う際に必須です。受講は3日程度で、費用は2〜3万円前後が目安です。また、10m以上の高所で作業台を操作する場合は、「高所作業車運転技能講習」も必要になります。 受講条件は資格ごとに異なり、満18歳以上であることが基本です。所持資格や経験によっては講習時間が短縮されるメリットもあり、有利な場合があります。現場では資格証の携行が義務付けられており、無資格作業は法令違反となるので注意しましょう。 クレーンの免許については、こちら→クレーン運転士になる為に必要な免許や資格とは? 取得にかかる費用もまとめて解説致します! まとめ クレーンは工場・港湾・建設現場など、作業場所や用途によって種類が異なります。機種選びの際は用途や現場環境、トータルコストに考慮して現場と作業に合ったクレーンを探しましょう。

    #ユニッククレーン#トラッククレーン#クレーン

    2025/09/27

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  • クレーン運転士になる為に必要な免許や資格とは? 取得にかかる費用もまとめて解説致します!
    クレーン

    クレーン運転士になる為に必要な免許や資格とは? 取得にかかる費用もまとめて解説致します!

    目次 種類別に紹介! 操作に必要な資格や免許とは? クレーン運転士になる為に、必要な資格・免許とは? 移動式クレーン運転士になる為に、必要な資格・免許とは? 種類別!実際に資格・免許を取得するのに費用はどのくらいかかるの? 実際どんなことを勉強するの? 試験・講習の内容とは? まとめ 大きくて、力持ちでカッコイイ! クレーンは、そんな男のロマンを詰め込んだ夢のような建設機械です。 クレーンを自分の手足のように操作したいと思っている人もたくさんいることでしょう。 しかし、クレーンの資格や免許は種類によって分けられているので、理解するのも一苦労です。 費用もある程度理解していないと、いざという時にすぐ行動できない、なんてことになりかねません。 また、講習の内容を全く知らずに参加して、不合格になってしまってはお金と時間がもったいないです。 そこでこの記事では、 ・「クレーンの資格や免許を取得したいけど、複雑でどれか必要か分からない!」 ・「資格や免許を取得するときの、費用が知りたい!」 ・「試験内容や講習の内容が、全く分からない!」 という悩みをお持ちの方に向けて ・クレーンの種類別 必要な資格や免許とは? ・実際に、クレーンを運転できるようになるまでにかかる費用はどのくらい? ・どういった内容の試験なの? 講習の内容は? これらについて、解説していきます。 クレーンは、人力で運べない物を運搬できるパワフルで頼りがいのある味方ですが、それ故に事故や災害を絶対に起こさないように、気を付けなければいけません。 ぜひ、この記事を最後まで読んでいただき、適切な資格や免許取得を行い安全第一で操作してください。 それでは、解説していきます。 種類別に紹介! 操作に必要な資格や免許とは? クレーンを操作するには.、資格や免許が必要になります。 基本的にクレーンの資格は、吊り上げ荷重によって変ります。 自分が運転したいクレーンの吊り上げ荷重をイメージしつつ、この記事を読んでいただければ、より理解が深まる思います。 クレーンと移動式クレーンに分け、そこから種類別に細かく解説していきます。参考にしてください。 クレーン運転士になる為に、必要な資格・免許とは? 資格の一覧になります。 ・吊り上げ荷重が5t以上:クレーン・デリック運転士免許(限定なし)クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定) ・吊り上げ荷重が5t以上の床上運転式:クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定) ・吊り上げ荷重が5t以上の床上操作式:床上操作式クレーン技能講習 ・吊り上げ荷重が5t未満:クレーンの運転の業務特別教育 これを見て、デリックって何?と感じた方のために簡単に解説します。 デリックとは、クレーンと同様に荷を動力を用いて吊り上げることを目的とした機械装置ですが、違いは荷の水平移動が必須ではありません。 荷を水平に移動できるものもあれば、できないものもあります。 また、エンジン等を別で取り付け、ワイヤーロープやウインチによって操作を行うことも特徴の1つです。 昔はクレーン運転士免許とデリック運転士免許は分かれていたのですが、平成18年4月1日に、労働安全衛生法関係法令の改正がありクレーン運転士免許とデリック運転士免許が統合されました。 改正前のデリック運転士免許ではクレーンを操作できません。 それでは、クレーンの運転に必要な資格を1つずつ解説します。 クレーン・デリック運転士免許(限定なし) この免許を取得すると5t以上を含む、全てのクレーンを運転・操作することができます。 クレーン運転士が必要な場面で、活躍することができます。 このことから、非常に人気の資格になっています。 試験は、学科試験と実技試験があり、合格率は学科試験が約60%。実技試験が約50%にです。 しっかりと対策を行えば、決して難しくありません。 この資格は ・デリックも運転する必要がある方 ・全てのクレーン・デリックを運転できるようになりたい方 におすすめです。 クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定) この免許を取得すると、5t以上を含む全てのクレーンを運転・操作することができます。 クレーン・デリック運転士免許(限定なし)と違い、デリックは運転できません。 デリックを運転しなければいけない方は注意してください。 こちらも合格率は学科試験が約60%。実技試験が約50%です。 この資格は ・デリックを運転する必要の無い方 ・全てのクレーンを運転できるようになりたい方 におすすめです。 クレーン・デリック運転士免許(床上運転式クレーン限定) この免許を取得すると ・床上運転式クレーン ・床上操作式クレーン ・跨線テルハ ・5t未満のクレーン これらを運転・操作することが出来ます。 床上運転式クレーンとは、 ・無線ではなく、押しボタンスイッチなどを使い、床上で操作する ・荷の移動に関係なく、一定の位置で操作ができるbr> ・運転士がクレーンの走行とともに、移動する になります。 床上操作式クレーンと似ていますが、荷の移動に関係なく操作が可能かというところが違います。 床上運転式クレーン:運転士が荷とともに移動しないクレーン 床上操作式クレーン:運転士が荷とともに移動するクレーン この違いは覚えておいて損はないです。 こちらの合格率も、学科試験約60%。実技試験約50%となっています。 この資格は ・自分の用途に合ったクレーンのみ運転することを考えている方 ・5t未満のクレーンを運転できる免許を取得したい方 におすすめです。 床上操作式クレーン運転技能講習 この資格を取得すると ・床上操作式クレーン ・跨線テルハ ・5t未満のクレーン これらを運転・操作できるようになります。 技能講習となるため、約20時間の学科・実技講習を受講すれば、資格を取得することができます。 なるべく早くクレーンを運転したいという方におすすめです。 クレーンの運転の業務特別教育 この資格を取得すれば ・跨線テルハ ・5t未満のクレーン これらを運転・操作できるようになります。 特別教育となっていますので、約13時間の学科・実技講習を受ければ資格を取得することができます。 5t未満のクレーンを運転できるようになりたいという方におすすめです。 最後に現場や工場でクレーン運転士として活躍したいと考えている方は、玉掛け作業の資格も取得することをおすすめします。 玉掛け作業とは、フックに荷を掛けたり、外したりする作業のことです。 玉掛作業が出来ないとなると、活躍できる場所は限られてしまいますので注意するようにしてください。 移動式クレーン運転士になる為に、必要な資格・免許とは? 資格の一覧になります。 ・吊り上げ荷重が5t以上:移動式クレーン運転士免許 ・吊り上げ荷重が1t以上5t未満:小型移動式クレーン運転技能講習 ・吊り上げ荷重が1t未満:移動式クレーンの運転の業務特別教育 それでは、1つずつ解説します。 移動式クレーン運転士免許 こちらの免許を取得すると、5t以上を含む全ての移動式クレーンを運転・操作することができます。 大規模な現場でパワフルに働きたいという方は、この資格に挑戦して免許取得を目指してください。 合格率は、学科試験が約65%。実技試験が約60%になっています。 クレーンの資格に比べると、少し取得しやすいようです。 この資格は ・移動式クレーンを全て運転できるようになりたい方 ・大規模な現場で活躍したい方 におすすめです。 小型移動式クレーン運転技能講習 こちらの資格を取得すると、1t以上から5t未満の全ての移動式クレーンを運転・操作することができます。 技能講習となっていますので、約20時間の学科・実技講習を受講すれば、資格を取得できます。 最短で小型移動式クレーンを運転ができるようになります。 この資格は ・小型移動式クレーンを運転できるようになりたい方 ・移動式クレーンの用途が明確にわかっており、5t以上は必要ない方 におすすめです。 移動式クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格を取得すると、1t未満の移動式クレーンを運転・操作することができます。 特別教育となっていますので、約13時間の学科・実技試験を受講すれば、資格を取得できます。 1t未満となると、活躍できる場所が限定されますので、自分の用途に合っているか確認が必要です。 この資格をおすすめする方は、小型移動式クレーン運転技能講習と同じになります。 移動式クレーンでも同様に玉掛作業の資格を取得することをおすすめします。 移動式クレーンで公道を走行して現場に入り、移動式クレーンを運転して帰るには、クレーンに適した運転免許が必要になります。 運転免許はセットと考えて、計画的に取得するようにしてください。 種類別!実際に資格・免許を取得するのに費用はどのくらいかかるの? 早速資格を取得しようと考えている人もいると思います。 次にクレーン運転士になるにはどのくらい費用が掛かるのかを解説します。 結論から言うと、教習所によって多少の違いはありますが、おおよそ下記の費用になります。 ・免許取得→10万~15万 ・技能講習→3万~5万 ・特別教育→1万5千円~2万 前述した通り玉掛け作業・運転免許の資格も必要になってきます。 玉掛け作業の場合は、 ・技能講習→2万~4万 ・特別教育→約2万 運転免許の場合は、 ・大型特殊車→約10万~20万(取得している免許により変動) ・大型自動車→約20万~35万(取得している免許により変動) ・中型自動車→約10万~27万(取得している免許により変動) それでは、詳しく解説します。 クレーン・デリック運転士免許 こちらの免許取得にかかる費用は、約14万円です。 床上操作式クレーン運転技能講習 こちらの資格取得にかかる費用は、約3万5千円になります。 教習所によって金額も多少変わりますので、必ずホームページを確認してください。 クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格取得にかかる費用は、約1万5千円になります。 クレーンの吊り上げ荷重が小さくなれば比例して、費用も安くなります。 移動式クレーン運転士免許 こちらの免許取得にかかる費用は、約14万円になります。 クレーンと移動式クレーンに大きな違いはありません。 しかし、移動式クレーンの場合は運転免許も取得の必要があります。 小型移動式クレーン運転技能講習 こちらの資格取得にかかる費用は、約4万円になります。 移動式クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格取得にかかる費用は、約1万5千円になります。 全ての資格に言えますが、この金額にプラスして諸費用が掛かりますので注意してください。 免許取得から技能講習、特別教育と段階的に費用は安くなります。 実際どんなことを勉強するの? 試験・講習の内容とは? 実際にどんなことを勉強するの?と思っている方のために、試験・講習の内容を解説します。 運転士免許の試験内容とは? 学科試験科目は以下の通りです。 ・クレーン及びデリックに関する知識 ・原動機及び電気に関する知識 ・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 学科試験の試験時間は全科目を通して、2時間30分です。 実技試験科目は以下の通りです。 ・クレーンの運転 ・クレーンの運転のための合図 移動式クレーンの場合は、 ・移動式クレーンの運転 ・移動式クレーンの運転のための合図 クレーンの学科試験は、過去問と似た内容が出題される傾向があります。 しっかりと、対策して勉強すれば難しくありません。 技能講習の講習内容とは? 技能講習科目は以下の通りです。 ・床上操作式クレーンに関する知識と原動機及び電気に関する知識 ・小型移動式クレーンに関する知識と原動機及び電気に関する知識 ・床上操作式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・小型移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 これらの中で、必要なものを受講する形になります。 その後、実技講習を計7時間ほど受講して、完了です。 特別教育の講習内容とは? 特別教育の科目は以下の通りです。 ・クレーンに関する知識 ・原動機及び電気に関する知識 ・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 これらを勉強し、その後実技講習を計4時間受講すると無事完了です。 ユンボの操作|まとめ 今回は、クレーンの資格・免許について解説しました。 クレーンの種類によって、取得しなければならい資格も変わってきます。 資格により費用も変わります。この金額にプラスして諸費用が掛かりますので注意してください。 そして、忘れてならないのはクレーンで公道を走るための運転免許も必要になります。 取得まで日数がかかるのもあるため、計画的に取得することをおすすめします。 ←トクワールドには、いろいろなクレーンが多数あります!

    2022/06/15

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