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【ラフタークレーンとトラッククレーンの違い】大人気のラフタークレーンとその他のクレーンを徹底比較

クレーン

2022/08/01

8,712

【ラフタークレーンとトラッククレーンの違い】大人気のラフタークレーンとその他のクレーンを徹底比較

今回は、ラフタークレーンを中心に、トラッククレーンやクローラークレーンと比較をします。

「ラフタークレーンの免許を取得したいけど、他のクレーンとは何が違うんだろう?」
「ラフタークレーンを購入したいけど、それがベストな選択なのかな?」

こういった悩みを解決します。
必要な資格や最大吊り能力、操作方法などクレーンによってさまざまにあります。
また、トラッククレーンなど他の移動式クレーンの特徴も紹介しますので、参考にしてください。

ラフタークレーンは、大変人気のある移動式クレーンです。

この記事のポイント
●ラフタークレーンが、なぜ人気なのか
●ラフタークレーンの用途や得意作業
●ラフタークレーンと、その他の移動式クレーンの違い
●必要な資格など、移動式クレーンの基本情報

ラフタークレーンのここがすごい!人気の理由3選

ラフタークレーンと、他のクレーンの違いを解説する前に、ラフタークレーンについて詳しく解説していきます。

「ラフタークレーンのことは、バッチリ理解している」という方も、一度読んでいただくと復習になると思います。

ラフタークレーンが流行した理由として、以下の3点が挙げられます。

1.不整地や軟弱地盤に強い
2.市街地などの狭い場所が得意
3.公道を走行でき、作業性が高い

それでは、詳しく解説していきます。

大型タイヤを装備しており、不整地や軟弱な地盤を走行可能

ラフタークレーンは、大型タイヤを装備している移動式クレーンです。
そのため、不整地や軟弱な地盤の走行を、得意としています。

ラフタークレーンは、全輪駆動式です。つまり、4つのタイヤを全て動かせます。
これにより、他のクレーンでは入っていけない軟弱な地盤を、走行する機動力があります。

整備されていない山奥や凸凹した場所で作業することの多い土木工事で、その実力を発揮しています。

コンパクトなため、狭い場所や市街地で活躍

ラフタークレーンの特徴として、非常にコンパクトな移動式クレーンであることが挙げられます。

そのコンパクトな機体から、他のクレーンでは作業が困難な場所で、大いに活躍しています。
また、作業に幅をあまり必要としないので、市街地などスペースが十分に取れない場所でも重宝されている移動式クレーンです。

しかし、コンパクトなラフタークレーンは、最大吊り上げ能力が少ない、という特徴もあります。

次は、ラフタークレーンとその他クレーンでの、最大吊り上げ能力を比較します。

公道を走行できるため、作業性に優れている

ラフタークレーンは、大型タイヤを操作し、自走することができます。
現場内はもちろんのこと、公道も走行できます。

現場で、ブーム等を組み立てる必要もありません。
公道を自走して現場に入り、すぐに作業を開始できます。

この手間のかからない、作業性の高さが人気の理由といえます。

注意点として、ラフタークレーンは公道を走行する際、免許が必要になります。
免許についても、この後詳しく解説していきます。

ラフタークレーンの用途と得意な作業を知ろう

ラフタークレーンの用途と得意な作業について、解説します。
さまざまなクレーンが世の中にはあります。しかし、それぞれ適材適所があることを忘れてはいけません。

用途や得意な作業を知ることは、非常に大切です。

ラフタークレーンの主な用途は、吊り荷作業

ラフタークレーンの主な用途は、不整地や狭い場所での重量物吊り荷作業です。

そのため、以下のような作業に適しています。

●土木作業
●解体作業
●建築作業

先端にジブを装備することによって、さらに幅広い用途で活躍してくれます。

ラフタークレーンは、不整地や市街地での吊り荷作業が大得意

ラフタークレーンは、整地されていない荒れた土地に対応しているという意味を持ったクレーンです。
語源は、英語の「Rough Terrain Crane」になります。

その名前の通り、1番得意な作業は不整地での吊り荷作業です。

ラフタークレーンと比較する、主要な移動式クレーン3選

次に、ラフタークレーンと比較する主要な移動式クレーンを紹介していきます。

トラッククレーン

トラッククレーンは、機動性や操作性に優れている移動式クレーンです。
小型機種から大型機種まで幅広くあり、日本全国で活躍しています。

トラッククレーン専用のキャリアに、旋回サークルやアウトリガーを装備しています。
そして、その上にクレーン装置を架装したものがトラッククレーンです。

ユニック車

ユニック車は、正式名称を車両積載型トラッククレーンと言います。

ユニック車は、トラックの荷台と運転席の間に、クレーン装置を装備したものです。

クレーン装置と荷台を装備していることから、現場では資材の搬入、搬出でその姿を多く目にすることができます。

便利な側面、最大吊り上げ荷重が少ないというデメリットがあります。

クローラークレーン

クローラークレーンは、今まで紹介したクレーンとの大きな違いとして、タイヤではなくキャタピラで走行をします。
そのキャタピラの上に、クレーン装置を架装しています。

キャタピラによる安定感は抜群で、クローラークレーンも不整地や軟弱な地盤での作業を得意としています。

しかし、走行速度は極めて遅いので、適材適所が求められる移動式クレーンとなっています。

ラフタークレーンとの違いがよく分かる5つのポイント

ラフタークレーンとの違いを5つのポイントに分けて、解説していきます。

今回紹介する5つのポイントは、以下の通りです。

1.資格の違い
2.最大吊り上げ能力の違い
3.操作場所の違い
4.移動速度の違い
5.生産台数の違い

必要になる資格の違い

移動式クレーンは、操作をするのに免許が必要です。
また、公道を走行する場合も、クレーンに適した運転免許を取得していなければいけません。

それぞれの移動式クレーンで必要になる免許は、以下のようになります。
機種 クレーン操作に必要な資格 公道の運転で必要な資格
ラフタークレーン 移動式クレーン運転免許 大型特殊免許
トラッククレーン 移動式クレーン運転免許 普通~大型自動車運転免許
ユニック車 移動式クレーン運転免許 普通~大型自動車運転免許
ラフタークレーン 移動式クレーン運転免許 禁止
クレーン操作に関しては、全て移動式クレーン運転免許が必要になります。

また、ラフタークレーンは公道を運転する場合、大型特殊免許を取得している必要があります。

トラッククレーンやユニック車の場合は、自分が運転するトラックのサイズに応じて、普通〜大型の自動車運転免許が必要になります。

前述したように、ラフタークレーンは、自走で現場に入り、すぐに作業を開始できるのが強みになります。
つまり、「クレーン操作に必要な資格」と「公道の運転で必要な資格」は、セットで考える必要があります。

最大吊り上げ能力の違い

次に、最大吊り上げ能力の違いについて説明します。
最大吊り上げ能力は、クレーンの特徴が分かりやすい項目です。そのため確認が必要です。

この記事では、国内で一般的に流通しているものを対象にします。

それぞれの移動式クレーンでの最大吊り上げ能力は、以下のようになります。
機種 最大吊り上げ能力
ラフタークレーン 100t
トラッククレーン 300t
ユニック車 10t
クローラークレーン 500t
ラフタークレーンは、コンパクトがメリットです。最大吊り上げ能力は100t程になります。
しかし、100tのラフタークレーンは少なく、25t〜70tが多いです。

一般的な土木工事や建築工事では、70tの吊り上げ能力で対応できることがほとんどです。

ユニック車は、用途が資材の搬入、搬出なので、吊り上げ能力はそこまで求められていません。
反対に、クローラークレーンやトラッククレーンは、大規模な現場での使用が多く、吊り上げ能力が大きいほうが選ばれます。

操作場所の違い

次に、操作場所の違いについて解説していきます。
運転席とクレーン操作室が一緒になっているタイプやリモコン式など、さまざまです。

それぞれの移動式クレーンの操作場所は、以下のようになっています。
機種 操作場所
ラフタークレーン 運転席とクレーン操作室が同じ
トラッククレーン 運転席とクレーン操作室が別々
ユニック車 リモコン式やラジコン式
クローラークレーン クレーン操作室のみ
ラフタークレーンは、運転席とクレーン操作室が同じ場所にあります。
そのため、クレーンを操作する際に、一度降車する必要がありません。この点も、ラフタークレーンの作業性向上の要因になっています。

トラッククレーンは、運転席とクレーン操作室が別々になっています。
そのため、クレーンを操作する際は、一度降車する必要があります。
しかし、その分クレーンの操作がしやすいというメリットがあります。

ユニック車は、運転席から降り、手元のリモコンで遠隔操作をするのが一般的です。

次は、移動速度の違いについて、見ていきましょう。

それぞれの移動式クレーンの移動速度は、以下のようになります。
機種 速度制限
ラフタークレーン 最高速度50km未満
トラッククレーン(大型) 最高速度90km(車両のサイズによる)
ユニック車(大型) 最高速度90km(車両のサイズによる)
クローラークレーン 非常に遅い
ラフタークレーンは、50kmを超えない設計になっています。
そのため、高速道路を走行できず、長距離走行は向いていません。

トラッククレーンやユニック車は、車両のサイズによりますが、大型だと最高で90kmの速度を出すことができます。
高い機動力を持ち、長距離走行もお手の物です。

生産台数の違い

最後に、生産台数の違いについて説明します。

生産台数の多さは、需要に結びついています。
今、国内では、どのクレーンが流行しているのかを考えるときの、参考にしてください。

それぞれの移動式クレーンの生産台数は、以下のようになります。
機種 生産台数
ラフタークレーン 1,843台(トラッククレーンも含む)
トラッククレーン/td> 1,843台(ラフタークレーンも含む)
ユニック車 12,567台
クローラークレーン 546台
※令和2年度
参考:一般社団法人 日本クレーン協会 クレーン等機種別生産台数

ラフタークレーンとトラッククレーンは、合算された数字です。ほとんどがラフタークレーンになります。
トラッククレーンは、今ではあまり生産されていないためです。

ラフタークレーンとトラッククレーンが分けて記載されていた、平成24年のデータを見ても、ラフタークレーンが2,691台なのに対してトラッククレーンは、143台になっています。

ラフタークレーンは、移動式クレーンの中でトップの生産量を誇っています。

まとめ

ラフタークレーンの良い点
  • 不整地や狭い場所での活躍ができる
  • 運転席とクレーン操作室が同じ、さらにブーム等を組み立てる必要もないため、作業性に優れている
  • 生産台数は、移動式クレーンの中でトップクラスのため、中古も見つけやすい。
すでに、移動式クレーンの資格を取得している方は、この記事をきっかけに大型特殊免許取得を考えてみるのもいいと思います。

ラフタークレーンは、非常に扱いやすい移動式クレーンです。
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MK1033CW-1は、メーカーの前田製作所の技術を存分に積み込んだ仕様と言えるでしょう。 カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームは、一般的な建設機械が入り込めない狭所や足元の良くない現場での作業が可能です。また現場では、ナックル(屈曲式)ブームを使用して、より効率的な吊り荷と運搬作業を行うことができます。 このようにカニクレーンナックルブームの導入には大きなメリットがあります。 カニクレーンとナックルブームのメリットをそれぞれ紹介し、この二つを組み合わせたカニクレーンナックルブームがどのような現場で活躍しているかを解説します。 カニクレーンのメリット カニクレーンの下部走行体はゴムクローラーなので、舗装された道路だけでなく、未舗装や軟弱地盤、工場内の狭い通路などでも移動できます。 一番の特徴は、とにかくコンパクトな設計であることで、走行中の全幅は590ミリ~1,390ミリです。利用頻度の高い1トン吊り~2.8トン吊りで全幅は600~800ミリとなっています。 屋内のエレベーターに載せて運んだり、トラックの荷台のわずかなスペースに積んだりできます。また分割して運ぶことができる仕様のものもあり、ロープウェイやヘリコプターでの現場搬入も可能です。 現場に到着すると、4本のアウトリガーを張り出して接地します。この作業時のみ展開する4本のアウトリガーは、現場接地面の広さ、支障物や段差に応じて張り出しの角度や長さを選ぶことができます。 ナックルブームのメリット ナックルブームは屈曲式なので、深いフトコロをつくり出すことが可能であり、低い姿勢での作業や荷の水平移動が簡単にできます。 ナックルブームは、ウインチがなくブームの先端にフックを取り付けて荷を吊り上げることができるので、ブームを高く立ち上げて、長くフックを降ろす作業が必要ありません。 直線的にすばやく荷へアプローチできる上に、吊り上げ後も、吊り荷を大きく揺らすことなく移動が可能です。 油圧アタッチメントのパレットフォークやグラップルを装着させれば、玉掛け作業が無くなるだけでなく、土砂の積込み作業など幅広い用途での使用が可能になります。 ナックルブームのクレーンは、海外では車載クレーンの主流となっています。 どのような現場で活躍できるか カニクレーンナックルブームは、あらゆる狭所現場や屋内でのクレーン作業で活躍しています。 ブームとジブを駆使すれば、障害物を越えての作業や作業棚の奥へのアプローチができて、エンジンモーターと電動の併用であれば排気ガスを出さずに作業できるからです。 以下に、活躍している現場をまとめました。 高層ビルの新築や修繕の工事 屋上での荷揚げや吊り荷、運搬 墓石や庭石、石碑の据え付け作業 周りに電線が張り巡らされた変電所 航空産業での整備施設内での作業 美術館や博物館での据え付け作業 アクセスに制限のある室内での作業 スペースが限られたトンネルや地下鉄 プラント、工場内でのメンテナンスや運搬 住宅の中庭や外壁工事での資材の吊り作業 カニクレーンナックルブームを使用すれば、これまでクレーンを使用できなかった、さまざまな場面での建設機械の導入が可能になります。 カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の運転は、「吊り上げ荷重0.5トン以上1トン未満の移動式クレーンの運転の業務」に該当します。 運転に必要な資格は、下記のいずれかが必要です。 移動式クレーン運転士免許を受けた者 小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者 移動式クレーン運転業務に関する特別の教育を修了した者 また玉掛け作業にも資格が必要です。 玉掛技能講習を修了した者 玉掛けに関する特別の教育を修了した者 それぞれについて解説します。 移動式クレーン運転士免許 移動式クレーン運転士免許を取得すると、吊り上げ荷重5トン以上を含む、すべての移動式クレーンの運転ができます。ただ一般道路で移動式クレーンを運転するためには、大型特殊自動車の免許などが必要になります。 移動式クレーン運転士免許を取得するには、全国7か所にある「安全衛生技術センター」で実施される学科試験と実技試験に合格することが必要です。以下のサイトを検索すると詳細がわかります。 公益財団法人安全衛生技術試験協会 https://www.exam.or.jp/ 免除資格が全くない方は、まず学科12時間・実技9時間の講習を受講します。その後修了試験を受けて合格すると、修了証明書が発行されます。 修了証明書は1年間有効で、その期間で学科試験(期間内であれば何回でも受験できる)に合格すると、合格通知書を受けとることができます。修了証明書と学科試験の合格通知を労働局に郵送すると、免許証が交付郵送されるという流れです。 免除資格が全くない方の教習日数は概ね6日間、費用は14万円程度かかります。夜間に講習可能なセンターもありますが、費用は割高(2割程度)になります。 詳しくは、お近くの安全衛生技術センターに問い合わせてください。 小型移動式クレーン運転技能講習 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)は、小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転技能講習を修了することで運転できます。 技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することが可能です。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 受講に必要な費用や時間は、保有している資格や実務経験で違います。 クレーンなどの建設機械の資格や実務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で、費用は54,000円程度になります。 お近くの登録教習機関に、事前に問い合わせて確認しておくと安心です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育 カニクレーンナックルブーム(MK1033CW-1)の吊り上げ荷重は1トン未満なので、移動式クレーン運転業務に関する特別教育を受講したという修了証があれば運転することができます。 特別教育は事業者が主体となって、業務に就かせる労働者に対して行うものですが、実際には登録教習機関で受講していることがほとんどです。以下のサイトで居住地に近い登録教習機関を簡単に検索することができます。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 学科は9時間、実技は4時間が目安となっています。費用はテキスト代込みで12,000円程度です。 移動式クレーン運転業務に関する特別教育は、登録教習機関によっては実施していないこともあるので、必ず事前に問い合わせるようにしましょう。 移動式クレーンの種類と特徴 カニクレーンナックルブームは、クレーンの一種です。クレーンという分野でどのような位置付けになるか整理してみましょう。 クレーンは、原動機を内蔵し不特定の場所へ移動できる「移動式クレーン」と不特定の場所へ移動できないクレーンに分けることができます。 この移動式クレーンの中で、一般的な建設機械では狭くて進入できない場所や、通常のクレーン作業が難しい狭所や不整地などでの作業を得意とするのがカニクレーンです。 さらにこのカニクレーンにナックルブームを組合わせて、作業の利便性を格段に向上させたのが、カニクレーンナックルブームということになります。 移動式クレーンは、建築・土木など建設業の現場に置いて欠かすことができないものです。また最近では、移動式クレーンにナックルブームを装備したものも登場しています。 カニクレーンナックルブームと他の移動式クレーンとの違いを浮き彫りにするため、移動式クレーンの種類と特徴を説明します。 トラッククレーン トラッククレーンは、トラック式キャリアと呼ばれる下部走行体に、上部旋回体を架装するための旋回サークルやアウトリガーなどが装備されています。このような形状のため、走行用の運転室とクレーン操作用の運転室が分かれています。 クレーン作業の巻上げ・巻下げ、ジブの起伏・伸縮・旋回などの作動については、大型機種では走行用と作業用とで原動機が別々のものが多いです。 比較的小型の機種では、走行用原動機からPトンO(油圧変換の仕組み)を介し油圧装置によりクレーン装置の作動を行っています。 トラッククレーンは機動性、操作性に富み、小型から大型まで建設現場で幅広く使用されています。 トラック搭載型クレーン トラック搭載型クレーンは、トラックのキャブと荷台の間にクレーンを架装している車両です。1台で、トラック(運搬)とクレーン(荷役)の2つの機能を有していることになります。 クレーン部分は、トラックのエンジンの動力を利用して発生させた油圧で作動し、3~7段のブームを持つことが多いです。ブームの構造により、伸縮ブームと屈折ブーム(ナックルブーム)の2種類あります。 吊り上げ荷重は0.49~4.9トンのものが多く、トラックのサイズも小キャブから大型まで幅広いです。 トラッククレーンは、一般的にユニックと呼ばれることが多いです。ただユニックは、古河ユニックの商品名ですから、正式にはトラッククレーンと呼ぶのがふさわしいかもしれません。 積載型トラッククレーン トラッククレーンには、荷台の上にクレーンが載っている「積載型トラッククレーン」もあります。小型のものが多く、ブームの段数は2~3段で吊り上げ荷重も0.8~2.6トン程度で軽量です。 地下駐車場など、高さ制限のある建設現場で活躍しており、一定数は常に流通しています。 車両の全高が増加しないようにブームを格納することができて、車両前方側のクレーン作業ではブームを水平角まで倒伏して作業範囲を拡大することも可能です。 右側アウトリガー垂直張出式では最大でも2m幅以内で張出が収まり、なおかつ全方位に作業範囲を展開できるものが登場しています。またブームを高く上げることで懐(フトコロ)部の荷の干渉をクリアできるようになっています。 レッカー型トラッククレーン レッカー形トラッククレーンは、トラックのシャーシーをサブフレームで補強して、そこにアウトリガーを備えたクレーン装置を架装したものです。 通常のトラッククレーンと異なり、ジブ長さは通常10メートル程度しかありません。シャーシー後部に事故車けん引用のピントルフック、ウインチなどが装備されています。 このため建設現場での使用には向かず、一般に交通事故車、故障車等の救難作業または建屋内の機械設備などの据付工事などに使用されることが多いです。 オールテレーンクレーン オールテレーンクレーンは、非常に走行性の優れた車両です。ちなみに「オールテレーン」は「すべての地形」という意味になります。 トラッククレーンのシャーシーは、後輪駆動の前輪操舵が一般的ですが、オールテレーンクレーンは多輪駆動の多軸操舵です。このシャーシー構造が不整地での走行能力を高めています。 大型なものが多く、走行とクレーン操作で運転席が分かれているのが、ラフタークレーンとの違いです。国内最大級のオールテレーンクレーンは、吊り上げ荷重700トンですが、7軸14輪のため安定性と走行性に富んでいます。 橋梁や高速道路、高層ビル建設など大規模工事で使用されることが多いです。最近では、新素材による軽量化がすすめられています。 ラフテレーンクレーン ラフテレーンクレーンは、一つの運転室で走行とクレーン作業が行える移動式クレーンです。 大型ですが、全輪駆動のため不整地や比較的軟弱な地盤でも走行できるのが特徴です。ラフテレーン(rough terrain)とは、英語で「不整地」を意味しています。 最大つり上げ荷重は比較的少なく、100トン未満のものがほとんどです。また最高速度が時速50kmを越えない設定のため、長距離走行には向いていないといえるでしょう。 解体工事や基礎工事、荷役作業など応用範囲が広く、高所がからむさまざまな現場で、重量物の吊り上げ、運搬、移設を行います。 建て方作業でも活躍します。一般住宅の土台の据え付けから柱や梁の設置や棟上げ、架空線越しの屋根の建て方、繁華街の看板やネオンサイの建て方・交換作業も可能です。 クローラークレーン クローラークレーンは、クローラー(下部走行体)で走行し、上部旋回体を架装した移動式クレーンです。上部旋回体の構成は、原動機、巻上装置、操作装置、走行装置などになります。 クローラーは、接地面積がタイヤ広いため、不整地や軟弱地盤上での走行性が高いです。 小型のクローラークレーンの中には、アウトリガーを装備して安定性を高めている機種もあります。 超大型(吊上能力450t~600t以上)はプラントや風力発電、大型(吊上能力100t~300t程度)は地盤改良工事や基礎工事などが主な作業場所です。 中・小型(吊上能力10t~75t)は、比較的狭い道路での工事、石組や石工事、造園工事、建屋内での機械組立などに使用されています。 まとめ|カニクレーンナックルブームは最先端の建設機械! カニクレーンナックルブームについて、以下の内容で解説してきました。 カニクレーンナックルブーム「MK1033CW-1」について カニクレーンナックルブーム導入のメリット カニクレーンナックルブームの運転に必要な資格 その他の移動式クレーンの種類と特徴について カニクレーンナックルブームは、クレーンを使用できる現場の幅を大きく広げ、作業の効率を大幅に上げるものです。ただ、利便性の割に、まだ稼働率が低く一般的ではない状況であると言えます。 この記事が、カニクレーンナックルブームの周知につながり、導入を検討する方にとって少しでも役に立つ記事になっていれば幸いです。 ←トクワールドで【中古カニクレーン】が見つかります!

    #カニクレーン

    2023/09/21

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  • カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!
    クレーン

    カニクレーンのレンタルは手軽で便利?料金相場や商品の仕様を詳しく紹介!

    目次 カニクレーンとは? カニクレーンのレンタル料金相場  建機レンタルのニッケン|カニクレーン 建設機械・重機レンタルのアクティオ|カニクレーン カニクレーンの運転操作に必要な資格 カニクレーンのレンタル|まとめ カニクレーンの代表的なメーカー、前田製作所のMC174CRMの全幅は590mmです。建設機械が入ることのできない狭い通路を通って現場に到着し、4本のアウトリガーを張り出して、最大吊り能力1.7トンで作業します。 カニクレーンは、狭く段差があるような不安定な場所で墓石や庭石、石碑の据え付け作業。周りに電線が張り巡らされた変電所、スペースが限られたトンネルや地下鉄での管工事などで活躍します。 ただそのような現場での工事は、通年で考えるとそう多くはないという建設会社も多いはずです。そういうとき、手軽で便利なのがレンタルでのカニクレーンの導入です。 この記事では、カニクレーンについての基本情報、カニクレーンのサイズごとのレンタル料金の相場、カニクレーンのレンタル会社などについて紹介します。カニクレーンの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。 カニクレーンとは? カニクレーンは元々、狭く足元の悪い墓地での、墓石の吊上げ作業のために開発されたとされています。狭所現場での重量物の吊上げが主な用途です。 ゴムクローラーで走行し、現場では4本のアウトリガーを張り出して接地します。このアウトリガーを張り出した姿がカニに似ていることで「カニクレーン」と命名されました。 カニクレーンは前田製作所の商品名のため、ミニクローラクレーンと呼ばれることも多いです。 ここでは、カニクレーンの基本情報として、メーカー、種類、特徴、稼働事例について紹介します。 カニクレーンのメーカー カニクレーンの代表的なメーカーとして挙げられるのは、前田製作所と古河ユニックです。 前田製作所の本社は長野県の長野市にあり、全国に28カ所の拠点があります。 1960年、前田建設工業の機械工場として開設され、1962年に株式会社として独立しました。1963年に建設機械のコマツとサービス指定工場契約を締結して以来、強い連携関係にあるのが特徴的です。 1968年自社商品の前田クレーンを発売し、1980年には、カニクレーンの原型ともいえるミニクロクレーンを発売しています。 2022年、MAEDA AMERIKA Inc.を設立し、海外での主要拠点としています。 東京に本社のある古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発を前身とし、1961年に日本初のトラック搭載型のクレーンを発売しました。 1970年に株式会社ユニックに社名変更、この「UNIC(ユニック)」は、搭載型クレーンの代名詞として幅広く世に浸透しています。現在は全国に42カ所の販売拠点、400ヶ所以上の指定サービス工場があります。 その後も搭載型クレーンのパイオニアとして、有線式リモートコントロール、ハイアウトリガ機構、アクセル連動操作機構など業界の技術的な発展を牽引してきました。 1991年、2.5トン吊りミニクローラクレーンの発売を開始しています。 カニクレーンの種類 カニクレーンの種類は、クレーンが吊り上げることができる最大荷重である、吊り上げ荷重で分けられます。最大荷重とは、アウトリガーを最大に張出し、最短ブームで、最小作業半径時の定格総荷重のことです。 カニクレーンは、吊り上げ荷重により、1トン未満、1,7トン、2.4トン、2.8トン、2.9トンの4つの種類があります。 以下に種類ごとの主な機種名を、カニクレーンの主要メーカーである前田製作所と古川ユニックに分けて表にまとめました。 (令和5年7月現在) 種類(吊り上げ荷重) 前田製作所 古河ユニック 1トン未満 MK1033CW-1(0.82トン) URU054C(0.495トン) 1.7トン MC174CRM URW174C 2.4トン - URW240C 2.8トン MC285C-3 - 2.9トン MC305C-3 MC405C-3 URW295CB3 URW295C4/P3(M) URW370C(乗車型) URW507C(乗車型) カニクレーンの特徴 カニクレーンは、現場移動などの走行時の外形寸法がコンパクトに設計されていて、通常の積載型クレーンでは通れない狭い通路や狭所現場、カーブの多い道路などの通行が可能になっています。 主流の非常車型の走行時全幅は、1トン吊りで600ミリ程度、2.8トンでも800ミリほどです。 またゴムクローラーを活かして、アスファルト・コンクリート道路、建築物内の床面などの整地面はもちろん、未舗装道路や勾配地、軟弱地での走行もできます。 カニクレーンは、非常車型が主流で、作業者の歩く速さで走行します。最近では比較的大型の乗車型カニクレーンの活躍も目立ってきています。 作業現場に到着したカニクレーンは、4本のアウトリガーを張出して接地します。この4本のアウトリガーがあるため、多少の段差や支障物があっても安定的に設置することが可能です。 カニクレーンの稼働事例 カニクレーンは、ビル建設やプラント、航空産業、湾岸建設、山岳土木、変電所、石油・ガス施設、トンネル・地下、美術品据付けなどで活躍しています。これらの多種多様な現場の共通点は、建設機械のアクセスが制限される狭所や屋上であることです。 たとえば、高層ビルの建築中に、ドアを通って屋内を移動し、エレベーターを使って現場まで昇降することができます。 カニクレーンは、周囲に障害物がある場所でも、状況に応じて4本のアウトリガーを張出すことで安全作業できます。上部に電線がある現場でも、作業範囲規制を設定すれば、電線と接触ることなく作業可能です。 カニクレーンのレンタル料金相場  ここからは、カニクレーンのレンタル料金の相場を吊り上げ荷重のクラス別に見ていきます。また各機種の能力の概要なども説明していますので、参考にしてください。 ただレンタル可能地域などは限定的な場合もあり、すべての地域で同条件のレンタルが可能というわけではありません。 吊り上げ荷重1.7トン 使用機種|前田製作所MC174CW 年式2017年 17,000円/日 255,000円/月 別途管理・サポート料金 4,320円/1回 【機種の能力】 ・前田製作所のMC174CWはシリーズ最小機種で積載2tトラック横積み可能 ・クラス最速のウインチスピード(10.9m/min) ・アウトリガー張出・格納一括スイッチ(スイッチ一つで4本同時操作可能) ・油圧走行2速切り替え(1速:2.0km/h、2速:3.3km/h) ・誤操作防止機能|走行レバースタンドを走行位置にセットすることにより、クレーン回路がインターロック) 【主要諸元】 吊り上げ荷重1.72トン クレーン容量1.72トン×1.0m 最大作業半径5.17m×0.22トン 最大地上揚程5.6m 機体幅590ミリ 吊り上げ荷重2.4トン 使用機種|古河ユニックUR-U240CP2 年式2017年 24,000円/日 ASK/月 別途管理・サポート料金 2,080円/1回 【機種の能力】 ・UR-U240Cシリーズはクラス最高のスペックを誇る ・連動ラジコンを標準装備|ブームフック平行移動やフック水平移動、障害物越えも簡単操作 ・パワーオートアクセル|エンジン回転数を最適な状態に制御 ・ラジコン操作で4本同時でアウトリガーの張出・格納を実現 ・連動ラジコンはジョイスティック式と選択スイッチ式から選択可能 ・クラス最速のフック巻上げ速度(13m/min) 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.43トン クレーン容量2.43トン×1.5m 最大作業半径6.95m 最大地上揚程7.4m 最大地下揚程11.5m 機体幅600ミリ 吊り上げ荷重2.8トン 使用機種|前田製作所MC285CW 年式2016年 28,000円/日 ASK/月 別途管理・サポート料金 4,320円/1回 【機種の能力】 ・連続使用に強いウインチ|長時間の使用に耐える油圧ディスクブレーキを採用 ・クローラは段差に強い中央タンデム方式|段差のある場所で中心部分が折曲がる ・誤操作防止|走行レバースタンドを走行位置にセットすることでクレーン回路がロック ・転倒警報装置|走行時とクレーン使用時それぞれに転倒警報装置を標準装備 ・アウトリガー操作パネル|スイッチタイプを使用してレバー操作と差別化して誤操作防止 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.82トン クレーン容量2.82トン×1.4m 最大作業半径8.205m×0.15トン 最大地上揚程8.7m 最大地下揚程10.1m(4本掛) 機体幅750ミリ 吊り上げ荷重2.9トン  一番流通の多い2.9トンクラスは2機種紹介します。 前田製作所MC305C-3(乗車型) 式2019年 33,000円/日 330,000円/月 別途管理・サポート料金 1,240円/1回 【機種の能力】 ・安全・環境性能が充実の建設工事現場スタンダードマシン ・モーメントリミッタは作業に合わせた設定が可能(揚程・作業半径・角度制限) ・オートスライドアウトリガーを作用しアウトリガーインターロックを標準装備 ・乗車タイプだから走行・クレーン操作の長時間作業も快適・リモコン操作可能 ・オプションで電動モーターを併用すれば安定操作と省エネの両方を実現 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.98トン クレーン容量2.98トン×2.5m 最大作業半径12.16m 最大地上揚程12.52m 最大地下揚程16.09m(4本掛) 機体幅1,280ミリ 古河ユニックURW295CB(乗車型) 年式2018年 42,000円/日 650,000円/月 別途管理・サポート料金 3,340円/1回 【機種の能力】 ・メンテナンスフリーのバッテリー搭載(補水の必要のないシールドバッテリー) ・短時間充電AV100V対応(AC200Vは5h、AC100Vは9hでフル充電) ・1日の稼働時間に十分なバッテリー容量と操作しながらの充電も可能 ・ブーム全自動格納機能付きだから作業終了時も手間が非常に楽 ・任意設定の作業範囲制限装置付きだから現場での干渉の恐れを軽減 【主要諸元】 吊り上げ荷重2.93トン 最大定格総荷重×作業半径2.93トン×1.4m 最大作業半径8.41m 最大地上揚程8.9m 最大地下揚程11.6m 機体幅690ミリ 建機レンタルのニッケン|カニクレーン 建機レンタルのニッケンのカニクレーンのラインナップのうち5機種を紹介します。 前田製作所が3機種と古河ユニックが2機種ありました。メーカー別に機種の概要を表にまとめましたので参考にしてください。 前田製作所のカニクレーン 機種型式 MC305CWMS-2 MC285CWM-2 MC305CWMSK-3(乗車型) 最大吊り上げ能力(t×m) 2.98×2.5 2.82×1.4 2.82×2.5 最大作業半径(m) 12.16 8.205 12.16 ブーム段数(段) 5 5 全自動5 登坂能力(度) 23 20 23 走行速度(km/h) 0-2.8 0-2.2 前・後進0-2.8 駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン エンジン(電動仕様あり) 古河ユニックのカニクレーン 機種型式 UR-W295C1RS UR-W295CMRS 最大吊り上げ能力(t×m) 2.93×1.4 2.93×1.4 最大作業半径(m) 8.41 8.41 ブーム段数(段) 5 5 登坂能力(度) 20 20 走行速度(km/h) 0-2.0 0-2.3 駆動方式 水冷式ディーゼルエンジン AC200Vモーター・ガソリンエンジン併用 建設機械・重機レンタルのアクティオ|カニクレーン 建設機械・重機レンタルのアクティオでのカニクレーンのラインナップは前田製作所の2機種でした。それぞれ表にして紹介します。 機種型式 MC285C-2 MC305C-2 最大吊り上げ能力(t×m) 2.82×1.4 2.98×2.5 最大作業半径(m) 8.2 12.16 ブーム段数(段) 5 5 登坂能力(度) 20 23 走行速度(km/h) 0-2.2 0-2.8 駆動方式 ディーゼルエンジン ディーゼルエンジン カニクレーンの運転操作に必要な資格 カニクレーンを運転操作する場合は、小型移動式クレーンの資格で運転操作が可能です。ただ、フックに荷物をかけて吊り上げる作業には玉掛けの資格が必要になります。 カニクレーンを使って現場で作業するときは、小型移動式クレーンと玉掛けの2つの資格を取得しておかなければなりません。 小型移動式クレーン運転技能講習 小型移動式クレーン(吊り上げ荷重5トン未満)の運転作業をするには、運転技能講習を修了しなければならないことが労働安全衛生法で義務づけられています。 技能講習は、各地域にある登録教習機関で受講することができます。以下のサイトで、居住地に近い登録教習機関を検索してみてください。 厚労省|登録教習機関一覧 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。 たとえばクレーンなどの建設機械の資格や業務経験がまったくない場合は、20時間(3日間)の受講が必要で費用は54,000円になります。 事前に、お近くの登録教習機関に問い合わせて確認しておくと安心です。 似た講習に「移動式クレーンの運転の業務に係る特別教育」がありますが、吊り上げ荷重が1トン未満と大きく制限があるので注意してください。 玉掛け技能講習 制限荷重1t以上の揚貨装置及びつり上げ荷重1t以上のクレーン、移動式クレーンもしくはデリックの玉掛け作業をする場合は、労働安全衛生法に基く技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。 玉掛け技能講習も登録教習機関での受講となります。 小型移動式クレーンと同じように、受講費用や受講時間は、現在保有している資格や業務経験で違ってきます。 以下の講習修了者や免許がある場合は、15時間(3日)の受講が必要で、費用は24,000円になります。 ・床上操作式クレーン運転技能講習を修了 ・小型移動式クレーン運転技能講習を修了 ・クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許、揚貨装置運転士免許のいずれかを有する 受講コースや費用は、各地域、各機関で多少の違いがあるようです。まずは、お近くの登録教習機関に問い合わせてみることをおすすめします。 カニクレーンのレンタル|まとめ カニクレーンのレンタル|まとめ ここまでカニクレーンのレンタルについて紹介してきました。 まずカニクレーンの基本情報として、メーカーや種類、特徴、稼働事例について整理しました。 次にレンタル料金の相場を、吊り上げ荷重のクラスごとメーカーごとにまとめています。また主要な建機レンタル会社でのカニクレーンのラインナップについても触れています。 そして最後に、カニクレーンを使って現場で作業する際に必要な小型移動式クレーンと玉掛けの資格取得について説明しました。 カニクレーンの導入をレンタルで検討している方は、ぜひ参考にしてください。 ←【中古カニクレーン】を探すならトクワールド!

    #カニクレーン#資格

    2023/10/20

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