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 【中古相場・価格】中古建設機械|中古ブルドーザーについて解説

ブルドーザー

2023/07/25

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【中古相場・価格】中古建設機械|中古ブルドーザーについて解説

中古ブルドーザーの在庫一覧、販売価格、全国でも珍しい機種を紹介

ブルドーザーは土木工事や建設工事のほか、地震や土砂災害時の救助活動、復興活動の際にも使用されます。このように、ブルドーザーは整地の作業でなくてはならない重機ですが、新車で購入すると1台につき1000万円以上のコストがかかってしまいます。

そのため、建設会社では重機を新車でそろえず、中古車、またはレンタルで用意していることが一般的です。

本記事では中古ブルドーザーについて紹介していきます。

ブルドーザーの特徴

ブルドーザーは、整地・土木作業に使用される建設機械です。

ブルドーザーの大きな特徴は、前方に備え付けられたブレード(排土板)が挙げられます。ブルドーザーは先端を加重させることで、ブレードを使って土砂のかき起こしを行い、車体を前進させて土砂を運搬することなどを主な仕事としています。

また、車輪ではなく「クローラー(履帯)」と言われる足回りを装備しています。「シュー」と呼ばれる鉄の板を帯状に繋いだもので、一般的には「キャタピラ」とも言われます。これは戦車などにも使用されており、接地面積が大きいため地面をしっかりホールドして、不整地や荒地でも安定した走行ができます。

不整地走行に特化したブルドーザーですが、「乾地用」と「湿地用」の2タイプがあります。乾地用は乾燥した硬い地面で使われ、湿地用は、雨量の多い国や湿地化している地域で重宝されるなど、環境によって適合した機種があるのも特徴です。

ブルドーザーの種類

一口にブルドーザーと言っても、その作業目的や使用環境によってもさまざまタイプがあります。

ドーザーショベル

「トラクタショベル」「ショベルドーザー」などとも良い、ブレードの代わりに強靭かつ大型のバケットを装備していることが特徴です。このバケットを使用して、土盛を作ったりトラックに積み込む作業ができます。

ブレードを動かす仕組みと同様に、シリンダーに作動油を出し入れすることでピストンを収縮させる仕組みである、油圧式リフトシリンダーでバケットを動かします。

トリミングドーザー

前面と裏面を使用することができるブレードを装備したブルドーザーです。そのため、進行方向に土砂を押すだけではなく、バッグしながら土砂を引き寄せることも可能です。土砂のかき寄せ作業ができるため、土木現場では重宝されます。

全国でも希少な特殊ブルドーザー「水陸両用ブルドーザー D155」

1956年にコマツが開発した「水陸両用ブルドーザー」は、遠隔操作する重機の最初の例とも言われました。水陸両用ブルドーザーとは文字通り、浅水域を作業領域とおする水中掘削機です。操縦は車体上部に組んだやぐらの上か、陸地から無線で行います。

この水陸両用ブルドーザーは生産中止となりますが、2011年に発生した東日本大震災により、コマツは採算度外視で、老朽化した旧モデルD155の改修を買って出ました。全パーツをオーバーホールし、改修を受けた幅約4000mm、奥行き約93000mm、高さ約9700mm、重量約43500kgに及ぶ大型の水陸両用ブルドーザーは長い眠りから復活し、大津波で破壊された被災地へ赴きます。

その後、宮城県閖上大橋橋梁復旧工事において多大な活躍を成し遂げ「スイブル」の愛称で親しまれ、偕成社「はたらくくるまの絵本」から「スイブル」を主人公にした物語も刊行されました。

スイブルは「青木あすなろ建設」で5台保有されており、現役で稼働中とされています。

ブルドーザーを製造しているメーカーの一覧

現在国内でブルドーザーを製造しているメーカーは主に「コマツ」や「キャタピラージャパン」となっています。
ブルドーザーの各製造メーカー詳細ついては以下のとおりです。
会社名 製造製品 状況
コマツ 小型から世界最大級のモデルまでラインナップあり。 水陸両用ブルドーザーや水中ブルドーザーなども製造済み
キャタピラージャパン 小型・中型機の一部のクラスは日本国内で生産 大型機は海外から輸入。ハイブリッドタイプも製造
三菱重工業 小型から30t超えまで製造 合弁会社「キャタピラー三菱」を経て順次生産終了
日立建機 通常のブルドーザーに加え、水中ブルドーザーの代表とされる 製造終了
日特金属工業(古河機械金属) 4t級のブルドーザーを製造。 日立やクボタへのOEM供給を行っていたが終了
ヤンマーディーゼル 小型のブルドーザーを製造 ジョンディア代理店から撤退し、日立建機に引き継がれた
久保田鉄鋼(クボタ) 小型のブルドーザーを製造  

中古ブルドーザーの平均価格

ブルドーザーは、荒地や不整地での作業に多く使用されています。しかし、車体サイズに幅があるため活躍する工事が異なります。一般的には、小型から中型クラスのブルドーザーは土木工事や建設工事で活躍し、大型クラスのブルドーザーは、ダムの建設工事に導入れています。

ですが、利用頻度や幅広い用途で活躍しているのは、小回りが利き、トラックに積載もできる小型サイズとなっているため需要も高くなっています。流通量の多い機体総重量4トンの小型クラスで約¥1,00,000~¥3,000,000程度が中古相場です。

また、20トン〜50トンの中大型クラスは、新車価格ですと¥3,000,000~¥7,000,000ほどしますが、中古車両の場合、およそ¥1,600,000~¥5,000,000程度ほどで購入できるものもあるようです。

主要メーカーの中古価格の相場一覧

ここからは、主要メーカーの中古価格の相場を一覧でご紹介します。以下の価格相場は、あくまでも目安であるため参考程度にご覧ください。(2023年7月現在)

コマツ
機種名 中古相場
155AX-6 ¥7,000,000~¥10,700,000
D-20P-6 ¥800,000
D20P-7 ¥1,100,000
D20P-8E0 ¥2,000,000~¥3,000,000
D20PLL-7E ¥1,100,000~¥1,400,000
D21A-5 ¥400,000~¥500,000
D21-6 ¥350,000~¥800,000
D21P-8E0 ¥1,500,000~¥3,000,000
D275AX-5E0 ¥10,300,000~¥10,400,000
D30S-12 ¥100,000~¥300,000
D50A-18 ¥1,000,000~¥3,300,000
D53A-18 ¥2,900,000~¥3,200,000
D53P-18A ¥1,500,000~¥3,200,000
D61PX-15 ¥4,500,000~¥7,200,000
D65EX-15E0 ¥4,200,000~¥9,300,000
D65PX-15E0 ¥4,200,000~¥9,300,000
D65PX-16 ¥6,600,000~¥9,500,000
D85-18 ¥3,000,000~¥4,100,000
D85A-21 ¥4,700,000~¥8,500,000
D155-1 ¥4,000,000~¥5,700,000
D155A-1 ¥2,850,000~¥7,500,000
D155A-2 ¥10,300,000~¥10,180,000
D155AX-5 ¥6,800,000~¥20,000,000
D155AX-5EO ¥10,500,000~¥10,700,000
機種名 中古相場
D20PL-7E ¥1,100,000~¥1,200,000
D21A-7E ¥1,000,000~¥1,400,000
D21A-8 ¥1,200,000~¥2,200,000
D21A-8E0 ¥1,300,000~¥2,800,000
D21P-8 ¥1,100,000~¥2,000,000
D31EX-21 ¥2,300,000~¥3,500,000
D31EX-22 ¥3,100,000~¥4,000,000
D31P-18 ¥1,600,000~¥1,900,000
D31P-20E ¥2,600,000~¥3,100,000
D31PX-21 ¥3,100,000~¥3,500,000
D31PX-22 ¥3,800,000
D39PX-22 ¥4,900,000~¥5,200,000
D40P-1 ¥1,100,000~¥1,300,000
D41P-6E0 ¥4,600,000~¥5,200,000
D51PX-22 ¥6,700,000~¥8,600,000
D53P-18E ¥3,800,000~¥4,300,000
D60P-8 ¥2,900,000~¥3,000,000
D61EX-12 ¥3,000,000~¥5,000,000
D61PX-23 ¥1,430,000~¥1,580,000
D65P-12 ¥4,600,000~¥7,400,000
D65P-12E ¥3,400,000~¥9,100,000
D65PX-12E ¥5,700,000~¥7,200,000
D65PX-17 ¥6,2o0,000~¥1,740,000
D85EX-15E0 ¥6,400,000~¥1,220,000
D85PX-15E0 ¥8,200,000~¥10,000,000

キャタピラー
機種名 中古相場
D3B ¥790,000~¥1,100,000
D4H ¥1,900,000~¥3,100,000
D5CB ¥1,600,000~¥2,000,000
D5C ¥2,100,000~¥2,800,000
D5G ¥3,000,000~¥4,400,000
D5K2 ¥5,700,000~¥8,500,000
D5M ¥3,200,000~¥4,000,000
D6N ¥4,600,000~¥10,000,000
D7E ¥500,000~¥10,400,000
D7H ¥5,700,000~¥6,200,000
D7R ¥8,500,000~¥,10,190,000
機種名 中古相場
D8R-2 ¥800,000~¥40,490,000
D8T ¥2,900,000~¥3,680,000
D3G ¥2,900,000~¥3,300,000
D5H ¥1,800,000~¥3,500,000
D5HLGP ¥1,200,000~¥3,900,000
D5N ¥2,900,000~¥7,800,000
D6C ¥2,000,000
D6K ¥5,700,000~¥6,500,000
D6M ¥5,300,000~¥8,600,000
D6R ¥530,000,000~¥8,600,000
BD2J ¥760,000~¥1,500,000

中古ブルドーザーの条件

ブルドーザーを中古購入する際、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
特に、機体状態、稼働時間、年式は重要とされており、中古建設機械を購入するときには必ず確認しておきたい項目です。

ここでは、中古ブルドーザーを購入する際に押さえておきたいポイントを解説します。

機体の状態をチェック

中古ブルドーザーを購入する際は、しっかり隅々まで状態をチェックするようにしてください。過酷な環境下、作業下で長時間使用されていたものや、潮風を浴びる海辺の現場で稼働していたものなどは、車体の劣化が激しいことがあります。

見た目がきれいでも再塗装されただけなので、内部までしっかりチェックしなければ劣化具合を正確に判断することはできません。

また、ブルドーザーの足回りは一般的にゴムキャタと呼ばれるゴム製のキャタピラ(クローラー)が使われているため、足回りに大きな傷がないか、切断部分や裂け目はないか十分に確認しておきましょう。

稼働時間はアワーメーターを確認

ブルドーザーを中古購入する際は、稼働時間の確認も忘れないようにしてください。機体の稼働時間を確認するにはアワーメーターを見ることで判断することができます。

アワーメーターは稼働時間を表すメーターですが、重機はこの稼働時間が機体の状態や劣化具合に大きく関わってきます。

また、アワーメータだけでなく、その機体がどこで使用されていたのか、という点も非常に重要なポイントです。

例えば、一般的な工事現場で使用されていた高アワーなブルドーザーと、海の近くで使用されていたローアワーのブルドーザーとでは、ダメージの受け方がまったく違います。

安くブルドーザーを購入したとしても、すぐに腐食が見つかったりさまざまなパーツが壊れてしまうのでは、結局購入後に膨大な修理費用がかかってしまいます。

良い状態のブルドーザーを購入するためにも、以前の持ち主がどのような用途で使用していたかもできる限りチェックしておいた方が良いでしょう。

ブルドーザーの年式をチェック

ブルドーザーを中古で購入した場合、新車よりもかなり安い金額で導入することができますが、年式が古いモデルですと購入を後悔してしまうこともあります。

例えば、年式が10年越えの場合には、電気系統はもちろん、ポンプやパイプといったものがひどく劣化していきます。また油圧計などの計器類も目立ってくるでしょう。

これは使用していた期間だけでなく、金属やゴム製の部品は、実際にブルドーザーが稼働していなくても自然と劣化していきます。

また、ポンプやオイル系統に異常が出ている場合は、オイル漏れなどのさまざまな不具合が発生するようになります。

そのため、ブルドーザーを購入する際には、実際に試乗してみて稼働状態や異音の有無などを確認することが必要です。

ブルドーザーを運搬するには運搬車が必要

ブルドーザーの足回りは、クローラー式であるため、公道の走行ができません。そのため、ブルドーザーを運搬するには、重機運搬車の用意も必要です。また、運送業者に依頼する場合は輸送費などの費用がかかります。

クローラーで行動は原則として走行できません

車両制限令では以下のように明記されています。
    (カタピラを有する自動車の制限)

    第八条 舗装道を通行する自動車は、次の各号の一に該当する場合を除き、カタピラを有しないものでなければならない。

  • 一 その自動車のカタピラの構造が路面を損傷するおそれのないものである場合
  • 二 その自動車が当該道路の除雪のために使用される場合
  • 三 その自動車のカタピラが路面を損傷しないように当該道路について必要な措置がとられている場合
引用:道路制限令|G-GOV 法令検索 より

つまり、現場などで公道を走行する必要がある際は、クローラーで道路が傷つかないようゴム製マットなどの敷物路面を保護すること。または、ゴム製クローラーを履いていること。除雪のために使用される場合を除いては、原則として公道をクローラー式の重機で走行することはできない決まりになっています。

ブルドーザーを中古購入する魅力

中古ブルドーザーの魅力は大きく3つあります。

  1. コスト削減
    建設業界では、新品のブルドーザーは高価であり、予算や受注価格に余裕がない場合があります。その場合、無理に新品を購入するよりも、まだ十分に使える中古品を購入するという選択もあるでしょう。
    中古ブルドーザーは、新品に比べておおよそ半額以下の価格で購入できます。予算の制限がある場合や、複数の機材を購入する場合には、中古品を選ぶことでコスト削減が実現できます。
  2. 即納車、直ぐに現場で使える
    ブルドーザーを新車で購入すると、納品までにかなり時間がかかります。その反面、中古品は購入してから間もない時間で使用できます。急いでいる場合には特に中古品が有効です。
  3. 品質の確認ができる
    中古品は使用状況がわかるため、購入前に細かくチェックすることができます。大きな問題がなければ、中古品でも品質の良いブルドーザーを選ぶことができます。
  4. 4. 節税対策になる
    中古建設機械は、減価償却資産を有効に取得する節税対策にもなります。「減価償却資産」とは、税法上、時間の経過とともに価値が減少していく資産のことです。
    これは、新品の重機を購入した場合だけでなく、中古重機を購入した場合にも適用されます。取得価格の低い減価償却資産は少額減価償却資産に適用され、特例には「一括償却資産の損金算入」もあります。
    【少額減価償却資産の対象になる企業】
  • 青色申告法人であること。
  • 資本金または、出資金の額が1億円以下であること。
  • 常勤の従業員が500人以下であること(2020年3月31日以前取得の減価償却資産は従業員数1000人以下)
  • 連結法人でないこと。
  • 【上記の条件を満たしていても、対象外となる法人】
  • 大規模法人、(資本金または出資金の額が1億円超の法人)、大法人、(資本金5億円以上の法人など)と完全支配関係にある法人)に発行済株式の総数または出資金総額の2分の1以上を所有されている法人
  • 複数の法人に発行済株式の総数または出資総額の3分の2以上を所有されている法人
  • マネーフォワードより:(https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/63113/)引用

中古ブルドーザーを購入する際の注意点

中古で建設機械を購入することは、一見経済的に思えますが注意も必要です。中古建設機には、新品にはないリスクがあります。

以下に、中古建設機械を購入する際の注意点を詳しく紹介します。

  1. 保証やアフターサービスがない
    中古建設機械には、製造元や販売元からの保証やアフターサービスがない場合もあります。故障した場合には、修理の費用が予想以上に高額になることもあるため、維持費の面でも慎重に検討する必要があります。
  2. 部品の入手が難しい場合がある
    中古建設機械は、機械によって稼働時間が長いものもあります。この場合は、消耗品や部品がすでに劣化していることもあるため、購入後は早い段階で機械に不調が現れることが予想されます。
  3. テクノロジーが旧式
    中古建設機械は新品に比べて安価なことは確かですが、安全機能や作業性能は時代遅れの機能しか持っていません。そのため、作業効率や仕上がりの性能などに差が出てくることも考えられます。より高度なタスクを実行するためには、中古機械では補えないこともあるでしょう。
    特に、昨今の建設業界ではI C T機械の導入などが進み、最新テクノロジーを搭載した機械が登場しています。
  4. 将来的な維持費の予測が困難
    中古建設機械を購入する場合、将来的にかかってくるコストを予測することが難しいです。中古建設機械の場合、消耗具合によっては部品交換が必要になります。新品の市場から部品が入手できない場合は、部品を探すために時間をかけたり、高額な修理費が発生する可能性もあります。
    また、新しい機種に比べ、燃費が悪かったり、騒音や環境問題への対策が不十分である場合が多いです。さらに、古い機種の中古建設機械は、部品の入手が困難な場合もあるので注意が必要です。

まとめ|中古ブルドーザーについて
ブルドーザーは、整地作業でとても重宝される重機です。ブルドーザーにはさまざまなクラスや乾地式、湿地式などの種類があるため、購入前に使用用途をしっかり確認した方がいいでしょう。

また、水陸両用ブルドーザーや遠隔操作可能な機種も存在し、ブルドーザーにはかなり多彩なバリエーションが存在します。


ブルドーザーは新車で購入するとかなりの費用がかかってしまいますが、中古車両の場合はそれ以下の価格で購入できます。中古価格の相場は、中古建設機械の販売店や機体の状態などによって異なるので正確な数字は出せませんが、おおよその目安は想定できます。本記事で紹介した相場を参考してくだされば幸いです。
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    ブルドーザー

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    ブルドーザーとは? ブルドーザーは履帯式トラクターにブレードと呼ばれる油圧シリンダーで制御された鋼性の排土板を取り付けた建設機械です。掘削、押土、整地等の土木作業に用いられ、異なる種類のブレードを付け替えることにより作業範囲が拡大できます。 1920年代にアメリカで農業用として開発され普及した後、日本国内では戦時中である1943年に海軍航空基地の建設機械としてコマツが国産ブルドーザーの第一号を開発しました。 ブルドーザーの用途 ブルドーザーは、特に土木工事の基礎となる建設機械です。整地や掘削、盛り土造りなどの作業が主な用途であり、クローラー走行によって不整地や軟弱地盤での活動に優れています。 大型ブルドーザーの場合、大規模な土木作業や河川工事などによく導入されるほか、スクレーパーを牽引して作業することにより、中距離運搬作業にも効果を発揮することができます。 また、地下鉄工事や坑内作業といった閉所での作業ではコンパクトで小回り性能に優れる小型ブルドーザーが活用されます。 ブルドーザーの構造 ブルドーザーの特徴的な構造として、車体前部に備えられたブレードと後部のリッパ装置、そして足回りのクローラー(履帯)が挙げられます。 ドーザーブレード ドーザーブレード(排土板)は、油圧シリンダーで制御され、2本の支持棒によってトラクター前方に取り付けられています。 ブレードには、標準的な排土板であるストレートドーザーに加え、押土、運土用に排土容量を増加させたUドーザーなどドーザーブレードにはいくつかの種類があります。 工事用道路や搬入路として利用されるパイロット道路の施工時に行う、片切・盛りこぼし作業に有効なアングルドーザーや押土と掻き寄せができるツーウェイドーザー。その他、パワーアングルドーザー、レーキドーザー、バケットドーザーなど用途に特化したブレードがあります。 リッパ装置 リッパ装置は、21トン級以上の中型以上のブルドーザー後部に装着されている岩盤掘削用のアタッチメントです。現在のリッパ装置は油圧作動方式ですが、以前はケーブル操作の牽引式でルータと呼ばれていました。 リッパドーザー(リッパ付きブルドーザー)は、山での土木工事で使用されることが多く、岩の破砕(リッピング)などで重宝します。一般的な工事で見かけることはほぼありません。15トン級ブルドーザーや大型のモーターグレーダーに装着する小型で爪が多本あるリッパは、リッパスカリファイアと呼ばれ、強力な牽引力をもって硬土の掻起こし用途で使用されます。 もっとも多く使われているリッパ装置は「マルチシャンクリッパ」という3本爪(シャンク)のリッパが標準的です。なお、岩盤の硬さによってシャンクの本数を増やすことも可能です。 このようにブルドーザーは万能掘削機械としての側面もあり、建設機械としては汎用性が高く、広範囲の作業用途で使用されています。 クローラー ブルドーザーは用途や作業環境により、乾地ブルドーザーと湿地ブルドーザー、超湿地ブルドーザーに区分されます。それぞれは装着履帯が異なり、湿地式や超湿地式のブルドーザーは、履帯幅が広く設計してあります。 履帯幅が広いことにより、地面と履帯表面との接地面積が大きくなるため、軟弱地、泥濘地でもより安定した走行性能と高い牽引力を発揮します。 また、小型ブルドーザーの中には、舗装路へのダメージを軽減するために、ゴム製の履帯を装着する機種もあります。 ブルドーザーの主要な構成 ブルドーザーの構造は、主にトラクターと作業装置に分けられ、以下のグループに細分されます。 トラクター…エンジン、動力伝達装置、足回り装置、運転席など 作業装置…作業機装置、コントロール装置、リッパ装置など 作業機装置・トラクター部・足回りの解説 ブルドーザーの車体はトラクター部とも呼ばれ、作業機装置と足回り部分が主な構成部分です。 作業機装置(アタッチメント) ブルドーザーのトラクター部前面には、ブレードをはじめとしたアタッチメントと、それらを支えるフレームから成る作業機装置があります。作業機装置は油圧で制御され、作業内容や環境に応じてオペレーターがアタッチメントを選択、換装できるような構造になっています。 土木現場で使用される主なブレードの種類 さまざまなブレードが用意されているのもブルドーザーの特徴です。 アングルドーザー 主に小型ブルドーザーに採用されおり、ブレードをトラクターの進行方向に対して左右25°~30°の角度をつけて取り付けることが可能です。傾斜地での搬入路造成や土砂を片側へ排除しながら押土するアングリング作業を行います。 ストレートドーザー ブレードをトラクターの進行方向に対して、I型またはL型形状のフレームで直角に取り付けたものです。アングルドーザーよりもブレードの幅が狭いため、掘削力が大きく連続的な重掘削作業に適しています。 ストレートチルトドーザー レバー操作で、油圧シリンダーによりブレードを左右に傾斜(チルト)させることができます。硬い地盤も掘削でき、道路の片方面だけ掘削するチルティング作業も可能です。このタイプは、ほとんどの大型重機のブレードに採用されています。 Uドーザー 一挙に大量の運土を行うために、ブレードの形状がU字になっています。主に超大型ブルドーザーで採用されています。 パワーアングル/パワーチルトドーザー 運転席の作業レバーによって左右のアングリング操作および油圧チルトが可能です。掘削や整地、溝堀など多岐にわたる用途で活用されます。 トラクター部 ブルドーザーの本体は、農業用トラクターがルーツとなっています。国内では標準クラスの中型ブルドーザーと小型ブルドーザーの需要があり、国内向けモデルには小型~中型機械のラインナップが多いです。 道路工事や河川工事に使用されるブルドーザーは、運転質量27トン~130トンクラスの中型ブルドーザーで、宅地造成や林業開拓などの幅広い用途に利用されます。機械質量3~6トンクラスの小型ブルドーザーの場合は、地下鉄工事や坑内作業など狭いスペースでの需要が高く、道路の応急修理や開墾、農地改良工事などでの活躍も多いです。 足回り ブルドーザーはクローラ式足回りを採用しており、荒れ地や軟弱地盤でも移動、作業が可能です。ブルドーザーの足回り装置は、スプロケット(起動輪)、ローラ(転輪)、アイドラ―(誘導輪)から構成されています。 ブルドーザーのエンジンとパワーライン 運土、掘削、盛土、締固めなどを行うブルドーザーは、大きな牽引力や馬力が要求されます。 建設機械用ディーゼルエンジン ブルドーザーをはじめとした重機は、過酷な使用条件に耐えられる建設機械用ディーゼルエンジンを搭載しています。この建設機械用ディーゼルエンジンは、ハードな現場作業を想定した設計になっているため、自動車や一般産業用機械のディーゼルエンジンに比べると、非常にタフです。 大きな負荷に耐えられることはもちろん、負荷の急激な変動に対応できる性能に加えて、砂塵、振動、傾斜運転、高温、低温、雨風などの激しい稼働環境に耐えられる構造を持っています。 環境保護への配慮 近年の社会動向は、環境保護に配慮した製品の開発要求が高まっており、ブルドーザーもこの情勢を背景に、排ガス規制対応や省エネ対応技術の開発が進んでいます。 現行のブルドーザーには、車両全体システムでの燃費効率改善技術が搭載されており、大幅な燃費向上が実現しています。 ブルドーザーのオペレーションシステムCAT「イージーオペレーション」 電子制御トランスミッション採用し、操作性、作業性を飛躍的に向上。より正確なコントロール性を実現しています。 「FTC(フィンガーコントロール)」 ステアリング操作や変速操作、前進、後退切換が左手の指先だけで可能。感覚的でスムーズな操作感が特徴です。 マルチモニタシステム 17インチの液晶カラーモニターを使用して、車両情報を随時で表示するシステムです。このシステムは、燃料残量や油水温情報だけでなく、メンテナンス時期や車両の異常状態なども自動的にオペレーターに故障を通知する機能を備えています。 さらに、運転状況を監視し、燃料消費効率の向上に役立つ診断「エコゲージ」機能も提供しています。 PCCS (Palm Command Control System) この技術は、人間工学の視点からアプローチされ、ブルドーザの運転(走行および作業機の操作)に最適なノブ形状と操作パターンを組み合わせ、国内標準の操作パターンにも適合しています。作業機の動きとレバーの操作方向が調和し、レバーを握りかえる必要がなく車速を設定できるようになりました。 最新機ブルドーザーに採用されている画期的な技術 ブルドーザーのオペレーションシステムについてご紹介しました。現行のモデルはオペレーションシステム以外にもあらゆる部分に画期的な技術が採用されています。 スーパースラントノーズ スーパースラントノーズはコマツが独自で開発した技術です。ラジエーターをトラクターの後部に配置し、前面のエンジンフード部分をコンパクトにしたスーパースラントノーズ化によって、従来の座面からはブレード上端と先端の接地面、その前方の土壌状態の視認が可能になりました。 インシューモーター&ファイナルドライブシステム 従来機構成では、横軸装置を内蔵するSケースが車体後部を占有しているため、ラジエーターなどの冷却ユニットを後方配置できる空間がありませんでした。 対策として、横軸装置が不要なHST(Hydro-Static Transmissionの略で、油圧モーターと油圧ポンプを組み合わせて閉回路で接続した無段変速機)をパワーラインに採用し、HSTモーターとファイナルドライブをコンパクトに結合させた「インシューモータ&ファイナルドライブ」を開発。冷却ユニットの配置に必要なスペースを確保しました。 スイングアップファンシステム(ファンスイングアップ機能) 油圧駆動ファンのリモート化技術の長所を最大に活用し、リヤマスクとファンを同時に跳ね上げさせることで、従来のブルドーザーでは困難であった冷却コアへのアクセス性を向上させ、整備性を大幅に向上させたものです。 PLUS(Parallel Link Undercarriage System) トラックの足回り部品であるトラックブッシュとスプロケット刃先の磨耗寿命を延長するために開発された技術です。トラックリンクをパラレル化し、回転固定だったトラックブッシュを回転可能な構造にしたもので、これにより、トラックブシュとスプロケット刃先の噛み合いによる摩擦が最小になりました。 隙間自動調整式アイドラサポート トラックフレーム前方のアイドラサポートに、アイドラを支えるリフトスプリングを組み込み、スプリングによってアイドラを確実に保持するようにしたものです。隙間自動調整機能によって摺動板の摩耗寿命が大幅に向上し、整備性も向上するほか、ガタの抑制によって乗り心地も改善されています。 まとめ ブルドーザーは、不整地にて押土や整地を行う建設機械です。基本的な構造はどの機種も類似していますが、搭載されているシステムや機能は異なります。 ブレードやクローラーなどの外部的なパーツの性能だけでなく、搭載エンジンやシステムなどの内部的な構造・機能も理解することで、機械選びをするうえでひとつの指標とすることができます。 本記事ではブルドーザーの画期的技術も紹介しましたが、ブルドーザーの技術動向は「環境対応」「安全対応」「ICT対応」にシフトしていると言えます。このテーマは今後の建設機械における重要な位置を締め、その改善のためのさまざまな技術進化や開発が行われるでしょう。 ←ブルドーザーはこちらから

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    2024/08/07

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  • ブルドーザーやホイールローダーなどの重機を運転するには?
    ブルドーザー

    ブルドーザーやホイールローダーなどの重機を運転するには?

    ブルドーザーやホイールローダーの運転や操縦に必要な免許・資格を紹介 ブルドーザーやホイールローダーなどの重機を運転して作業をするためには、労働安全衛生法で定められた資格や自動車免許を取得する必要があります。 もし、無免許無資格で建設機械を運転し、業務をおこなった場合、事業主には「6か月以下の懲役、または50m万円以下の罰金」が科せられ、作業者にも「50万円以下の罰金」といった罰則があります。 また、交付された修了証を作業の際に携帯していない場合は、罰則の対象になるので注意が必要です。 建設機械の資格は、土木や建設現場などではもちろん、倉庫や工場、農業、畜産業でも活躍するので幅広いニーズがあります。 また、操縦方法は機械ごとにそれぞれ異なるため、知識と操縦技術が必要になります。そのため、重機を操縦する仕事は専門性の高い仕事のひとつといえるでしょう。 また、建設業界では建設機械を操縦するオペレーターの高齢化や人手不足も問題となっているので、重機免許を取得していれば、仕事の幅が広がるだけでなく、年収アップにもつながるでしょう。 本記事では、ブルドーザーやホイールローダーなどの重機を操縦するため必要な資格、免許や講習内容、費用について詳しくご紹介します。 ブルドーザーやホイールローダーの操作に必要な資格 ブルドーザーやホイールローダーなどの建設機械を業務で使用する場合、労働安全衛生法上では、「車両系建設機械運転者」に定められた作業者である必要があります。 車両系建設機械運転者とは、労働安全衛生法の定めにより就業制限の課されている一定の車両系建設機械について、各種の技能講習または特別教育を修了するなどにより、それらの運転または操作をおこなうことを認められた作業者のことを指します。 ここからは、車両系建設機械運転者に必要な資格について詳しくご紹介してまいります。 車両系建設機械とは? ブルドーザーやホイールローダーなどの「動力を用い、かつ不特定の場所に自走可能な重機」は、労働安全衛生法施行令別表第7にて車両系建設機械として定められています。 重車両系建設機械は全部で6種類に分類されており、それぞれ用途や能力が異なります。 車両系建設機械の分類は以下の通りです。 1.整地・運搬・積込み用機械 ブルドーザー モーターグレーダー トラクターショベル ずり積機 スクレーパー スクレープ・ドーザー 2.掘削用機械 パワーショベル ドラグショベル ラグライン クラムシェル バケット掘削機 トレンチャー 基礎工事用機械 くい打機 くい抜機 アースドリル リバースサーキュレーションドリル せん孔機(チュービングマシンを有する物に限る) アースオーガー ペーパードレーンマシン 締固め用機械 ローラー コンクリート打設用機械 コンクリートポンプ車 解体用機械 ブレーカー ショベル系建設機械での作業で必要な免許 ブルドーザーやホイールローダーの他、バックホウなどのショベル系建設機械での作業には、以下で紹介する資格、免許が必要です。 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育 「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育」は、機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)の運転作業に従事する方に必要な資格で、特別教育は事業者が従業員に対して行われる教育です。 労働安全衛生法第59条第3項の規定では以下のように規定されています。 労働安全衛生法 (安全衛生教育) 第59条 事業者は、労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。 2 前項の規定は、労働者の作業内容を変更したときについて準用する。 3 事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。 このように、事業者は、機械質量3トン未満の車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)で雇用関係のあるものに就業させるには、「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育」を受講させる必要があります。 講習では、「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」といった学科講習が7時間、実技講習が6時間の計13時間(2日間)があり、これらの講習を修了することで取得可能です。 科目 教育時間 【学科】 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 3時間 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 2時間 運転に必要な一般事項に関する知識 1時間 関係法令 1時間 【実技】 走行の操作 4時間 作業のための装置の操作 2時間 主な対象機会は車両系建設機械(整地用等)のうち、機械質量3トン未満のホイールローダー・ブルドーザー・トラクターショベル及びドラグショベルなどです。 3トン以下の車両系建設機械を操作できる特別教育は、主に全国にあるコマツなどの重機メーカーの教習所や都道府県にある労働局長登録機関などで実施しています。 教育を実施する時期などは各県や機関により異なるので、お住まいの地域の情報を調べてみましょう。 車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用) 「車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用)」は、機械質量3トン以上の車両系建設機械(整地等)の運転作業に従事する方に必要な資格です。 労働安全衛生法第61条(施行令第20条 第12号)では以下のように規定されています。 労働安全衛生法(就業制限) 第六十一条 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。 2 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なってはならない。 3 第一項の規定により当該業務につくことができる者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証する書面を携帯していなければならない。 4 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条第一項(同法第二十七条の二第二項において準用する場合を含む。)の認定に係る職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、前三項の規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。 施行令第20条 第12号 機体重量が三トン以上の別表第七第一号、第二号、第三号又は第六号に掲げる建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走することができるものの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務 上記の内容(労働安全衛生法第61条)では、特定の危険業務については、都道府県労働局長の免許を受けた者のほか、技能講習を修了した資格を有する者でなければ、その業務に就いてはならないと規定されています。 そのため、事業者は従業員を機械質量3トン以上の車両系建設機械(整地等)の運転作業に就ける際は、「車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み及び掘削用)」を受講させる必要があります。 また、その業務に従事する際は、従業員も免状(免許証)など、その資格を証する書面を携行することが義務付けられています。 技能講習の内容は、「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」など、最大で計38時間(6日間)の講習を受講した後、修了試験に合格することで資格取得となります。 また、特定の資格を取得していることで、一部の科目受講が免除されます。 時間 該当条件 18時間 自動車運転免許を保有せず、機械質量3トン未満の小型車両系建設機械(整地等)運転特別教育終了後に6ヵ月以上の運転経験を有する方(事業者証明が必要) 14時間 次のいずれかに該当する方 ・大型特殊自動車運転免許を保有している方。 ・普通自動車免許、大型自動車免許または中型、準中型自動車免許を有し、かつ機械の運転業務に3カ月以上従事した経験を有する方。 1.機械質量3トン未満の車両系建設機械(整地等)(または特別教育を修了した後の運転経験に限る) 2.車両系建設機械(解体用) ・不整地運搬車運転技能講習を修了している方。 38時間 いずれにも該当しない方 科目 教育時間 【学科】 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 4時間 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 5時間 運転に必要な一般事項に関する知識 3時間 関係法令 1時間 【実技】 走行の操作 20時間 作業のための装置の操作 5時間 機械質量が3トンを超える車両系建設機械の場合、基本的には合計38時間の学科講習と実技講習が必要です。また、技能講習の講習項目、時間数は講習規則によって定められています。 ブルドーザーやホイールローダーの運転に必要な免許 車両系建設機械を運転するために必要な免許は、小型特殊自動車免許と大型特殊自動車免許があり、重機の重さなどによって必要な免許が異なります。 特殊自動車の免許の受講条件は以下の通りです。 【受講条件】 【視力】 ・両眼:0.7以上 ・片眼:0.3以上 ・視野:150以上 【聴力】 日常会話レベル 【年齢】 大型特殊免許:満18歳以上 小型特殊免許:満16歳以上 以上の条件を満たしている者 大型特殊自動車とは? 大型特殊自動車の定義は、ブルドーザーやホイールローダーのように、足回りがクローラー(キャタピラ)式、またはホール(装輪)式など特殊な構造をもち、特殊な作業に使用され、最高速度や車体の大きさが小型特殊自動車に当てはまらない自動車です。 大型特殊自動車免許 大型特殊免許は、ホイールローダーやクレーン車などの特殊な大型自動車を運転するために必要な免許です。第一種と第二種の2つの区分がありますが、通常は第一種の方が取得されます。 第二種免許では、キャタピラー付車両などを運転し、旅客営業を行うことができます。しかし、現在国内では第二種免許が適用されている車両は存在しません。第二種免許を取得している人々は、通常はフルビット免許証と呼ばれる、すべての免許区分が記載された免許証の取得を目指しています。 大型自動車免許を取得すると、以下の免許区分の車両を運転することができます。 1.大型特殊自動車 2.小型特殊自動車 3.原動機付自転車(原付) 上記の車両に該当するのは、以下の条件を満たす特殊自動車です。 •全長が12.0m以下 •全幅が2.5m以下 •全高が3.8m以下 •総排気量に制限はなく、最高速度も制限はありません。 •ただし、時速49km/h以下の自主規制がある場合もあります。 これらの条件を満たす特殊自動車は、大型特殊免許を保有する運転者によって運転されます。大型特殊免許の取得には、教育や実技試験などが必要とされ、各国や地域において運転に関する法律や規制が存在し、安全な運転が求められています。 小型特殊自動車免許 小型特殊自動車とは運転免許の区分のひとつで、フォークリフトや除雪車、農耕トラクター、コンバインなど特殊な装備を持つ自動車のことを言います。そして、それらの特殊小型自動車を運転するための免許が小型特殊自動車免許です。 小型特殊免許を取得することで特殊な装備を持つ自動車を運転することができます。また、普通二輪免許以上の免許を所有している場合でも小型特殊自動車を運転することが可能です。 小型特殊自動車は、工場・作業所で使用される特殊な構造を持つ車両や農耕作業用の車両に分類されます。 【工場・作業所で使用される小型特殊自動車】 車両の長さが4.7m以下、幅が1.7m以下、高さが2.8m以下、最高速度が時速15km以下 【農耕作業用の小型特殊自動車】 農耕トラクターや農業用薬剤散布車などで乗車装置があり、最高速度が時速35km未満のもの 【小型特殊自動車を運転できる免許の種類】 小型特殊免許 大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、大型特殊免許、大型二輪免許、普通二輪免許 【小型特殊自動車の定義と種類】 工場・作業所で使用する小型特殊自動車 車両の長さ4.7m以下、車両の幅1.7m以下、車両の高さ2.8m以下、最高速度時速15km以下の条件を超える車両は大型特殊自動車に分類 農耕作業用の小型特殊自動車 農耕トラクター、農業用薬剤散布車、刈取脱穀作業車、田植機など乗車装置があり、最高速度が時速35km未満の車両が該当 特殊な構造を有する車両には、フォークリフト、除雪車、農耕トラクター、コンバインなどの特殊な装備を持つ車両のほか、タイヤローラーやロードローラー、ホイールクレーン、モーターグレーダー、アスファルトフィニッシャー、キャリアダンプといったおなじみの建設機械が該当します。 また、最高時速が時速35km以上の農耕作業用自動車は、大型特殊自動車に分類されます。 小型特殊自動車の免許の交付には実技は必要なく、適正検査と学科試験に合格すれば交付されます。学科の試験問題は一般的な交通ルールを含む48問出題され、うち文章問題が46問(1問1点)、イラスト問題が2問(1問2点)出題されます。50点満点で45点以上合格取れば合格です。 各免許・資格にかかる費用 免許の取得にかかる費用は、一般的な目安として以下のようになります。 【車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込み用及び掘削用)】 •特別教育: 約1万5千円 •技能講習: 約4万円~10万円(免除の程度による) 【特殊自動車免許】 •大型特殊免許: 約8万円~13万円(教習料金) •小型特殊免許: 約4千円(試験手数料など) ただし、これは一般的な参考価格であり、実際の費用は地域や教習所によって異なる場合があります。また、教習料金や試験手数料以外にも、書類申請費用や事務手数料などの追加費用がかかる場合もあります。 免許取得に関しては、正確な費用については教習所や関連機関にお問い合わせいただくことをおすすめします。 クローラー(キャタピラ)車両は回送車での運搬が必要 ブルドーザーやバックホウなどの公道走行が不可能な建設機械は、セミトレーラーなどの回送車を用意するか、運送業者に依頼して輸送してもらうことが一般的でしょう。 ブルドーザーなどの重機を運搬する際には、道路運送車両法の保安基準や道路交通法に適合するために、建設機械は分解して輸送することが基本です。 使用するセミトレーラー車両については、搭載する建設機械により変化するので、ケース毎に検討が必要になります。 また、セミトレーラーの運転には大型特殊免許とけん引免許が必要です。大型特殊免許と大型免許はそれぞれ異なるため、すでに大型特殊免許をお持ちの方が大型免許を取得する場合には、あらためて大型免許を取得しなければなりません。 そして、セミトレーラーは運転席と荷台が分離するけん引自動車に分類されているため、運転をするには大型免許のほかにけん引免許が必要となります。 まとめ ここまで、ブルドーザーやホイールローダーでの業務に必要な資格、免許について紹介しました。 作業用の資格と移動のために免許は異なるため、講習を受けただけでは一般道路を走行(移動)させることはできません。「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」や「車両系建設機械運転技能講習」などは、あくまで建機で作業するために必要な講習です。 まず、ブルドーザーなどのクローラー(キャタピラー)式の走行方式である建設機械は、一般道路を走行できないため、重機を載せて運べるサイズのトラックやトレーラーを運転する免許が必要です。 ブルドーザーを別の現場へ移動させる場合に備えて、別途で大型特殊免許とけん引免許を取得するか、事前に運送業者を手配しておくなりしておきましょう。 ←ブルドーザー、ホイールローダの中古はトクワールドに!在庫一覧はこちらから

    #ホイールローダー#ブルドーザー#資格#免許

    2024/04/05

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  • ブルドーザーの能力を引き出す!【リッパー・ブレードの活用法やメーカー】について解説
    ブルドーザー

    ブルドーザーの能力を引き出す!【リッパー・ブレードの活用法やメーカー】について解説

    ブルドーザーのリッパー・ブレードを活用するには?中古品は使える? ブルドーザーは土木工事を代表する建設機械です。車体前部にあるブレード(排土板)で掘削、運搬、盛土、排土までを行います。ブレードはアタッチメント式になっており、作業用途によって別のブレードへ変えることも可能です。 近年では、GNSS(衛星測位システム)を使ってあらかじめ設定された位置を走行しているかどうかを測定したり、ブレードを自動で動かしたりするICT化も進んでいます。 また、ブルドーザーの車体後部には、リッパーと呼ばれるアタッチメントが備わっていることも特徴でしょう。 大馬力で大量の土砂や岩を動かすブルドーザーは、鉱山や土木現場には欠かせない存在です。このように1台多役で活躍するブルドーザーですが、いくら機体性能が良くてもリッパー・ブレードに不具合が見つかったり、特性を理解していないと本来の作業性能は発揮できません。 また、リッパーやブレードは正規品以外にも中古品が出回っているので、修理できない破損や摩耗があっても別のものに交換して使用し続けることができます。 ただし、中古品を購入する際はいくつかのポイントをおさえておくことが大切です。 この記事では、リッパー・ブレードの活用法やメーカー、中古品選びのポイントについて解説します。 ブルドーザーのリッパー・ブレードを活用するためには ブルドーザーの作業効率や機体能力を最大限に引き上げるのがリッパーとブレードです。ここからは、リッパー・ブレードを活用するために押さえておきたい知識をご紹介します。 ブルドーザーのリッパーとは リッパーを装備したブルドーザーはリッパー装置付きブルドーザー、またはリッピングドーザーとも呼ばれます。リッパーはブルドーザーの後部に装着する掘削刃でアタッチメントのひとつです。 これは、トラクターの牽引力を利用して、ブレードでは作業できない岩盤を掘削する役割があります。シャンク(爪)先端のリッパーチップ(またはリッパーポイント)に角度をつけて地面に突き立て、牽引して掘削を行いますが、このチップは交換式です。 また、コンクリート地面の解体や岩の破砕、作業前の地面を掘りこしなどにも幅広く使用されており、大型ブルドーザーの強大な牽引力はシャンクにもさらに大きな掘削力を与えます。 特に、リッパー装置付きブルドーザーは、鉱山や採石場、山の切り崩しなどの現場で使われることが多く、21トン級以上のブルドーザーに搭載されています。 このリッパーですが、小型のブルドーザーには備わっていません。道路工事で路盤を均す作業では小型ブルドーザーが活躍しますが、そのような現場には大きな石が少なく硬い地面を掘削するようなこともないため、リッパーを装着する必要性はないのです。 ブレードとエッジ ブレードの先端には「エッジ」という板が装着されています。エッジのサイズや構成枚数などはブルドーザーの規格や機種によって異なりますが、ブルドーザー用エッジのサイズは以下の3種類が代表的です。 機種 サイズ コマツD20用 12mm×160mm×1540mm 10穴 コマツD30用 16mm×165mm×2000mm 13穴 コマツD60用 19mm×204mm×1660mm 11穴 エッジの材質や形状はさまざまですが、「ボルトオンカッティングエッジ」と総称されています。一般的なエッジではボルト穴が空いていますが、モーターグレーダーなどブルドーザー以外の重機でも使用できるようにボルト穴を開けていない「万能ブレード」を販売しているメーカーもあります。 便利な万能ブレード(エッジ) 万能ブレードは、さまざまな場面で使用できる溶接取付け用ブレードです。エッジにはブルドーザーをはじめ、ホイールローダーやモーターグレーダー用など多種に渡ります。 「ピッチサイズがよくわからない」「今使っているエッジが溶接で取り付けられている」などの場合は、万能ブレードが便利です。また、万能ブレードはガス切断が容易なため必要サイズ、形状にカットすることもできます。 万能ブレードには、耐摩耗性に優れたボロン鋼が使用されることが多く、一度取り付ければエッジの交換頻度を減らすこともできるので経済的です。 ブレードを加工して効率化することも ドーザーブレードの表面に「高分子樹脂板」を貼り付けた加工事例もあります。 標準的なブレードは、大量の土砂や岩石を押すために鉄製のものが一般的です。しかし、圃場や湿地などの軟弱地盤で鉄製ブレードを使用すると、ブレードに泥が多く付着してしまい作業効率が低下してしまいます。 そこで、ブレード表面に泥が付着しにくい高分子樹脂板をブレード表面に貼り付ける加工を行う活用例もあります。 軟弱地盤での作業性悪化の問題を改善する方法として参考にしてみるのも良いでしょう。 リッパー・ブレードが活躍する掘削工法 押土や掘削、地ならしに必要な機能が備わったブルドーザーですが、現場ではどのような場面で活用されているのでしょうか? ここからは、ブルドーザーが用いられる主な掘削工法についてご紹介します。 ダウンヒルカット工法 ダウンヒルカット工法は、傾斜面の下り勾配を利用して、上から下へと掘削する方法です。 スクレーパー系の掘削機械や登坂能力のあるブルドーザーに適した工法で、トンネル工事や山全体を削って造成するような大規模掘削の工事によく用いられます。 広い範囲を効率よく掘削できますが、雨天時は傾斜面の土砂が洗い流されて低地へ大量に流出してしまう可能性もあるため、降雨に対する処置が必要です。 ダウンヒルカット工法と似た工法に、ベンチカット工法がありますが、こちらはドラグショベルを使って段階的に傾斜面を掘削していく工法になります。 リッパー工法 岩盤掘削の工法には、発破によるものと機械力による工法とに大別できます。このうち、機械力による工法としてごく一般的なものがリッパー工法です。 リッパーは、岩石や岩盤を粉砕する役割を持つブルドーザーアタッチメントで、主に岩盤が比較的柔らかく、亀裂が発生しているなどの軟岩掘削に用いられます。 超大型ブルドーザーの場合は、硬岩領域の一部範囲まで掘削可能です。そして、リッパーを取り付けて行う作業はリッパー工法、またはリッピング工法とも呼ばれます。 逆に、岩盤が硬く、亀裂が少ないなど、リッピングによる破砕が困難である場合は、発破工法が経済性や破砕効率に優れます。 リッパビリティについて リッピングで覚えておきたいのがリッパビリティについてです。 リッパビリティとは、リッパー作業による掘削性(岩盤掘削、破砕のしやすさ)のことを指す言葉です。リッパビリティは岩盤強度が指標となるため、この尺度を示す弾性波速度で表されます。 地山弾性波速度1.0km/sec程度までは、バックホーで掘削できますが、1.0km/sec以上になると掘削にはリッパー付きブルドーザーが必要です。地山弾性波速度が1.5km/sec以上の場合は発破工法での掘削も選択肢に入ってくるでしょう。 また、地山弾性波速度は、リッパー装置付きブルドーザーの規格(サイズ)・爪(シャンク)の本数とも関係が示されています。 【地山弾性波速度とリッパー装置付きブルドーザーの規格・リッパーの爪数】 地山弾性波速度(km/sec) 爪(シャンク)本数 軟岩 (黒色片岩、凝灰岩、粘板岩など) 硬岩 (砂岩、花崗岩、安山岩など) 21トン級 32トン級 0.6未満 0.9未満 3本 3本 0.6以上〜1.0未満 0.9以上〜0.4未満 2本 3本 1.0以上〜1.4未 1.0.以上〜1.8未満 1本 2本 1.4以上〜1.7未満 1.8以上〜2.1未満 - 1本 ブルドーザーのリッパー・ブレード各種 ブルドーザーを現場で活用するには、リッパー・ブレードの種類と特徴を理解しておく必要があります。 ブレードは数種類のタイプがあり、作業目的に応じて使い分けられます。 ストレートブレード(Sブレード) ストレートブレードは、もっとも標準的なタイプのブレードです。Sブレードとも呼ばれ、主に整地や掘削、押土作業に使用されます。 機種によっては油圧制御によって運転席からブレードを傾けて掘削ものもあります。現代ではこのチルト、アングル機能が備わったブルドーザーが主流ですが、深い穴を掘る作業には向いていません。 Uブレード Uブレードは、大型サイズのブルドーザーに標準装備されているブレードです。 ストレートブレードよりもブレードの縦幅が高く、ブレードが緩やかなU字にカーブしています。土砂を抱えられる容量が多いため、長時間かつ大量の押土や運土作業に最適です。 セミUブレード(SUブレード) セミUブレードは、SブレードとUブレードの設計・機能を組み合わせたブレードで、双方の特性を生かして幅広い作業に活用できます。セミUブレードは、大量押土に加えて、ある程度の掘削も可能です。 また、発展型としてギリシャ文字である「Σ(シグマ)」の形を採用した「シグマドーザー」がコマツから開発されています。 トリミングブレード トリミングブレードは、通常のブレードとは異なり、ブレード下部の形状がV字形になっています。排土板は基本的に進行方向に土砂を押して使用しますが、トリミングブレードはブレード両面が使用可能です。 よって、進行方向の押土だけではなくバックによる土砂の引き寄せることもでき、トリミングブレードを装備したブルドーザーはトリミングドーザーと呼ばれます。 また、整地だけでなく、貨物船内でバラ積みの物を押したり小麦や砂糖を仕分ける作業にも使われています。 リッパーの種類 ブルドーザーのリッパーはアタッチメント式交換式になっており、種類はシングルシャンクとマルチシャンクに大きく分けられます。シングルシャンクリッパー シャンク(爪)が1本備わった標準的なリッパーです。中型サイズのブルドーザーに装備されていることが多く、伐根や岩の掘り起こし、掘削前の下処理などに活躍します。 マルチシャンクリッパー スタンダートなリッパーで、リッピングする岩盤の硬さによってシャンクの本数が変えられます。3本付けのシャンクが標準的ですが、2本仕様の場合は掘削した岩盤が大割れになりやすく、重量が片荷になるため通常は行いません。 4本のシリンダーで掘削角度を調整できるリンク機構のアジャスタブルリンクが一般的です。 ジャイアントリッパー 大型サイズのシングルシャンクリッパーで、40トン級ブルドーザーに搭載されていることが多いです。シャンクが長いためリッピングによる深堀で活躍します。 ブルドーザーのリッパー・ブレード、部品を製造しているメーカー ブルドーザーのリッパー・ブレード、各部品は、正規品以外にもさまざまなメーカーで製造されています。代表的なものとして以下のようなメーカーがあります。 小松シヤリング株式会社 小松シヤリング株式会社は、国内の大手建設機械メーカーであるコマツと富士製鉄(現日本製鉄)を中心に設立された北陸地区最大の厚板加工センターです。 コマツの建設機械部品を製造してきた経験とノウハウを生かして、ショベルやホイールローダー、ブルドーザー等の部品・製品を製造しています。製品としてブルドーザーブレードやシグマブレードも製造しています。 上鉄工業株式会社 上鉄工業株式会社は大阪府に本社工場、第二、第三工場があり、福井県に北陸工場を持つ機械加工会社です。 主な事業内容としてブルドーザーのブレードやリッパー部分、本体に使われるピンを製造しています。 日鉄神鋼シャーリング株式会社 日鉄神鋼シャーリング株式会社は大阪府に本社・大阪工場を構える厚板加工会社です。 アンカーフレームやマンホール蓋などの製品のほか、熱処理ラインやプラズマ切断機などの設備も有しており、耐摩耗鋼板の分野にも適用されています。 耐摩耗鋼板は一般的な鋼板と比べて数倍の耐摩耗性を有する素材で、ブルドーザーのブレード製造にも使用されています。 リッパー・ブレードの価格は? リッパーやブレードの値段は、メーカーや種類、大きさなどにとっても異なります。例えば、中型ブルドーザーに使用されるノーマルブレードの場合、約¥300,000~¥500,000、Uブレードの場合は¥500,000〜¥600,000が相場です。 リッパーの値段は、シングルリッパーで約¥200,000ですが、質量760キロになりますと¥600,000以上することもあります。 (2024年5月現在の参考価格) 費用を安く済ませるなら中古品やリビルド部品がおすすめ ブレードやリッパーは新品で購入すると、中古の軽自動車が1台買えるほどの費用がかかってしまいます。コストを少しでも安く済ませたいのであれば、中古品やリビルド部品を探すのがおすすめです。 リビルド品とは、損傷や摩耗した中古ブレードやリッパーを修理して、再び使える状態にしたもののことです。 リッパー・ブレードは消耗品 ブルドーザー部品の中でリッパーやブレードはもっとも損傷しやすい部品です。 ブレード下部やエッジは大きな負荷がかかる部分であるため、使用しているうちにすり減っていきます。摩耗具合が大きくなると、ブレード先端が地面に食い込む力が弱くなり作業効率が低下します。 摩耗したエッジを定期的に交換すればブレードは長く使えます。しかし、それを怠ったまま使用し続け、エッジを取り付けるベース部まで摩耗してしまうと大変です。 ひどく摩耗したブレード本体や広がってしまったピン穴は肉盛り溶接で復活する場合もあります。交換用のブレードを探す前に修理できないか検討してみましょう。 リッパーチップについても同様に、摩耗したものは掘削力が低下するため、作業に支障がでてきます。貫徹力や破砕能力が低くなってきた場合にはチップを交換してください。 また、リッパーはアタッチメント式なので、リッパーの破損が認められたりした場合に交換することができます。 主な消耗パーツは下記の通りです。 品名 説明 リッパーチップ (リッパーポイント) 止めピンによってリッパーに取り付けられています。 エッジ ブレードに取り付ける交換式の刃です。 除雪用エッジ 除雪時に使うエッジです。 プロボルト ブレードにエッジを取り付けるための特殊なボルトです。 ブルドーザーのリッパー・ブレードを中古で選ぶときのポイント 中古品は経済的で、早く手元に届きすぐに使えるというメリットもありますが、中には粗悪品も存在するので注意が必要です。 ここからは、中古品のリッパー・ブレードを選ぶ際にチェックするべきポイントについてご紹介します。 摩耗具合をチェック 中古品のブレードやリッパーは、役目が無くなったものや廃車になったブルドーザーからまだ使える部分を取り外した後に中古市場へ流れてくる場合がほとんどです。 過去には現場で使用されていたため、当然ながら使用感があります。それぞれすり減り具合は異なりますが、極端に摩耗や損傷個所、肉盛り溶接跡がないかなどを確認しましょう。 亀裂がないかをチェック 雨ざらしでの保管や海岸付近、湿地での作業に使われていたブレードにはサビが発生していることがあります。 軽度の錆付きがある程度なら問題はありませんが、ひどくなると鉄が脆くなり亀裂が生じていたりすることも。 これらは使用中の損傷も考えられるのでしっかりチェックしておきましょう。 ボルトやピンの固定箇所をチェック ブレードのエッジ取り付け部分やボルトが摩耗していると、エッジの交換ができないことがあります。 また、リッパーの取り付け部分のピンで固定されている箇所は、大きな負荷がかかる部分です。このピンやピン穴が摩耗していると、リッパーを取り付けたときにガタつきが出てしまうことがあります。 ピンがすり減っている場合は、ピンを交換することでガタつきが改善しますが、ピン穴までも摩耗して穴が大きくなってしまっている場合は、肉盛り溶接でガタガタのピン穴の再生をしなければなりません。 フレーム自体が歪んでしまっている場合にもガタつきが発生する可能性があるので、固定箇所だけでなく外観もチェックしましょう。 まとめ パワフルな性能で大量の押土や広範囲の整地を行ったり、ブレードでは作業できない岩盤を掘削できるブルドーザーは非常に魅力的な建設機械です。 運転方法や操作のコツをマスターするだけではなく、リッパーやブレードに関する知識を持っていることで、その能力を最大限に活用できるでしょう。 ←トクワールドには【中古ブルドーザー」があります

    #ブルドーザー#リッパー#ブレード#アタッチメント

    2024/05/13

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