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【グレーダー、前輪】超大型・除雪向きのタイヤ、フロントタイヤについて解説

モーターグレーダー

2023/04/06

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【グレーダー、前輪】超大型・除雪向きのタイヤ、フロントタイヤについて解説

グレーダーのタイヤにはどんな種類がある?前輪が逆向きの理由は?

グレーダーは道路舗装や整地、除雪などの目的に多く活用される建設機械です。

大型重機であるグレーダーは、タイヤのサイズも胸くらいの高さまであります。

さらに巨大な「超大型グレーダー」と呼ばれる重機は、広大な土地での作業で能力を発揮するため、米国をはじめとした海外ではCATの製品が多く稼働しています。

しかし、山間部が多く土地も狭い国内では、鉱山作業や空港除雪などの作業現場くらいしか見かけることがありません。

使用現場が限定的なため、国内のタイヤメーカーが出すグレーダー向けタイヤは11.00~14.00の製品が多い印象です。

また、タイヤは構造だけではなく、製造しているメーカーによっても特徴が異なります。そこでこの記事では、グレーダーのタイヤについて紹介していきます。

「ラジアル機構」「バイアス機構」の違い

タイヤには「ラジアルタイヤ」と「バイアスタイヤ」があります。一体どんなタイヤなのか皆さんご存知でしょうか?

「名前は聞いたことはあるけど詳しくは知らない」と言う方もいらっしゃるかも知れません。

基本構造は同じでも、タイヤ全体を形作るカーカス(骨格)コードの配置方法の違いで、タイヤは「ラジアル機構」「カーカス機構」の2種類に分けることができます。

各タイヤは構造や得意とする場面が異なり、適切にタイヤを選ぶことでより快適な走行が実現できます。では、「ラジアル機構」と「バイアス機構」の違いについてご説明します。

「ラジアル機構」とは

「ラジアル構造」は、カーカスがタイヤの中心から放射状(RADIAL)に配置された構造を指します。タイヤ内のベルトという部品でカーカスを締め付け、固定しているのが特徴です。

このラジアル構造のタイヤを「ラジアルタイヤ」と呼び、バイアスタイヤよりも高性能で経済的にも優れています。

このため、現在ではほとんどの乗用車のタイヤは「ラジアルタイヤ」になっています。

「バイアス機構」とは

「バイアス機構」は、カーカスがトレッドの回転方向に対し斜め(BIAS)に配列されています。捻れを防ぐため、逆方向にカーカスを複数枚重ねている構造で、それをブレーカーで締め付けています。

このバイアス構造のタイヤを「バイアスタイヤ」と呼びます。製造方法が比較的容易で悪路走行にも適しているため、モーターサイクル用タイヤ、産業車両用タイヤ、建設車両タイヤ、農業機械用タイヤに多く採用されています。

【ラジアルタイヤのメリット】 【ラジアルタイヤのメリット】
・操縦性、安全性に優れる
・発熱が少ない
・転がり抵抗が少なく燃費性に優れる
・耐摩耗性に優れる
・スリップが少なく、牽引力が大きい
・高速での乗り心地が良く、安定している
・低速、悪路走行での乗り心地が良く、安定している
【ラジアルタイヤの原料】 【バイアスタイヤの原料】
カーカス
・乗用車用タイヤ:主にポリエステル
・トラック、バス用タイヤ:主にスチール
・小型トラック用タイヤ:スチールやポリエステル

ベルト
・乗用車用タイヤ:スチールやアルミド
・トラック、バス用タイヤ:主にスチール
・小型トラック用タイヤ:主にスチール
カーカス
・主にナイロン

ブレーカー
・主にナイロン

「チューブタイヤ」と「チューブレスタイヤ」の構造の違い

チューブレスタイヤは、チューブの役割を果たし、空気漏れを防ぐ「インナーライナー」というゴムシートがタイヤ内部に貼り付けられています。

チューブレスタイヤは、釘を踏むなどしてタイヤがパンクしても急激に空気が漏れにくいことがポイントです。

一気に空気が抜けタイヤがバーストしてしまうと、ハンドルが効かなくなったり、操作を誤流などして事故につながる恐れがあります。

いざという時、チューブタイプに比べて比較的安全なことや、発熱も低いことから現在ではチューブレスタイヤが普及しています。

また、チューブがないことで、チューブの劣化やダメージといったチューブ自体のトラブルがないといったことも大きなメリットです。

トレッドパターンとは

タイヤと路面が接地する部分を「トレッド」といい、トレッドに刻まれた模様を「トレッドパターン」と呼びます。

トレッドパターンは、タイヤにとっては重要な役割を持っており、路面状況や用途に応じてパターンが異なります。

  リブ型 ラグ型 リブラグ型 ブロック型
特徴 舗装路・高速道路に適したパターン
・操縦性、安定性が良好
・転がり抵抗が少ない
・タイヤ音が小さい
非舗装路などの悪路走行に適したパターン
・駆動力、制動力に優れる
・非舗装路での牽引力に優れる
・耐カット性に優れる
良路・悪路両方の走行に適したパターン
・リブ型とラグ型の両性能を兼ね備える
氷雪路や泥濘路走行に適したパターン
・駆動力・性動力に備える
用途 ・乗用車
・小型トラック
・トラック、バスなど
・トラック、バス
・小型トラック
・建設車両
・農耕車両
・四駆付き自動車
・トラック、バス
・小型トラック
・産業車両
・建設車両など
・スタッドレスタイヤ、スノータイヤーなど

【サイピングとは】

「サイピング」とはトレッドに施されている細かい切り込みのことです。
サイピングは太い溝でも排除しれなかった水を、細か溝で拭い取り、タイヤと路面を密着させる働きを持っています。

スタッドレスタイヤでは、サイピングが細かく動くことで、エッジ効果を発揮し氷路走行性能を向上させる働きも持っています。

グレーダーや重機のタイヤを製造している会社一覧

メーカー:BRIDGESTONE(ブリヂストン)
ブリヂストンは150カ国以上で事業展開をしており、市場を支配しているタイヤメーカーです。

自動車用タイヤはもちろん、建設・鉱山車両・農業者用タイヤや航空機用のタイヤも手掛けています。

ブリヂストンの建設・鉱山タイヤは、多岐にわたる使用条件を考慮して多様の構造が準備されていることが特徴です。

メーカー:YOKOHAMA(ヨコハマタイヤ)
ヨコハマタイヤは、オフハイウェイ(農業機械、林業機械、産業車両、建設車両タイヤ)のグローバルカンパニーです。

軟弱地や泥濘地、勾配の急な現場を想定したトレッドパターンや、高い耐久性を備えたタフな製品ラインナップが特徴です。

メーカー:MICHELIN(日本ミシュランタイヤ)
ミシュランは、バイアスタイヤが主流な建設機械用タイヤ事業で、一貫してラジアルタイヤのメリットを追求してこだわり続けています。

ミシュランの先進的なラジアルタイヤは、長寿命・高耐久で過酷な現場でその性能を発揮します。

タイヤ寿命を延ばし、故障を減らすことは生産性を改善し、運用コストを減らすだけでなく、オペレーターの作業効率の向上にも貢献します。

メーカー:TRIANGLE
トライアングルタイヤは、中国のWeihai(ウェイハイ)に本社を置き、1976年に設立されて以来、現在では世界最大メーカーの1つになりました。

日本ではまだあまり認知されていませんが、107カ国で事業展開をし、日本にも国内向上が4ヶ所あります。

さらに、大型タイヤ(ORタイヤ)では世界第4位のシェアを誇り、CAT、KONATSU、HITACHI、VOLVOといった各メーカーの純正タイヤに採用されている実績を持ちます。

低コストなことはもちろん、輸入タイヤで懸念されるアフターサポートも正規代理店では充実しており、テスト導入なども実施しています。

メーカー:BKT
BKTはインドのグローバルタイヤメーカーであり、ヨーロッパ、北米、南米、アフリカ、アジア、中東などの120ヵ国へ輸出している、農業機械・建設機械タイヤの世界トップクラスに並ぶメーカーです。

BKTはバイアス構造とラジアル構造の2種類でラインナップしており、今日では2,700を超える幅広い製品を提供しています。

BKTタイヤは、建機メーカー各社の厳しい採用基準をクリアし、海外メーカーだけでなく、日本国内の建機にも10年以上、純正タイヤとして多数採用されている実績があります。

品質面での信頼性の高さに加え、在庫切れが極めて少ない納品体制も特徴です。

除雪向きタイヤ

除雪作業に従事するグレーダーを除雪グレーダーと言い、ブレードで車に踏まれて固くなった雪を削って平らにしながら除けます。

タイヤはグリップ性や排雪性能に優れたスノータイヤが多いです。

メーカー:YOKOHAMA
BKTはインドのグローバルタイヤメーカーであり、ヨーロッパ、北米、南米、アフリカ、アジア、中東などの120ヵ国へ輸出している、農業機械・建設機械タイヤの世界トップクラスに並ぶメーカーです。

BKTはバイアス構造とラジアル構造の2種類でラインナップしており、今日では2,700を超える幅広い製品を提供しています。

BKTタイヤは、建機メーカー各社の厳しい採用基準をクリアし、海外メーカーだけでなく、日本国内の建機にも10年以上、純正タイヤとして多数採用されている実績があります。

品質面での信頼性の高さに加え、在庫切れが極めて少ない納品体制も特徴です。

メーカー:BRIDGESTONE
製品:VSWL
特徴:方向パタンの採用により、氷上でも横滑りに強く高いグリップ性を発揮。除雪作業に最適な高性能スノーラジアルタイヤです。

超大型グレーダー向けタイヤ

超大型グレーダーが稼働する現場は鉱山現場やダム建設といった大規模作業が主です。
機械質量が大きいため、泥濘にも強く耐久性の高いタイヤが多いです。

メーカー:BRIDGESTONE
製品:FG
特徴:泥はけ性を重視したタイヤで、牽引力、浮力に優れたG2タイヤです。泥濘地や軟弱地盤での作業で最も性能を発揮します。

メーカー:YOKOHAMA
特徴:ホイールローダー及びグレーダー向けのラジアルスノータイヤです。耐摩耗性、耐変摩耗性、高速耐久性(耐発熱性)に優れ、トレッドのサイピングにより、雪上路面、氷上路面で優れたトラクション性を発揮します。

タイヤサイズが17.5R25、20.5R25があり超大型グレーダー向けの製品です。

メーカー:TRIANGLE
製品:バイアスタイヤ TL508
特徴:多目的なシーンに対応するバイアストランクションタイヤです。タイヤサイズが23.5-25まで用意されているので、大型グレーダー向けです。

グレーダーの前輪用タイヤ

メーカー:BRIDGESTONE(ブリヂストン)
製品:RG
特徴:不整地・造成現場で横滑り防止、操縦性重視のリブパタンG1タイヤです。

グレーダーの前輪が斜めな理由は

街中で除雪中のグレーダーを見ると、タイヤが傾斜した状態で走行している姿に疑問を抱く人も多いようです。これにはどのような理由があるのでしょうか?

グレーダーは、路面を切削する能力にも優れるため、硬い土砂斜面の凹凸を削り均す道路メンテナンスや、踏み固められて硬化した圧雪・氷を取り除く圧雪除去などの作業も可能です。

そのような作業は、通常ブレードに推進角を付けますが、前輪に横滑りの力(ブレードの反動)がかかり進路が変わってしまうので、グレーダーには直進性を維持するリーニング機構というものが付いています。

これは、リーニング装置と呼ばれる前輪の角度を左右斜めに傾け、キャンバ角をつける装置があり、前輪のブレやブレードの不必要な動きを防ぎ安定した「ならし作業」が行えるという仕組みです。エンジン部と前輪をつなぐフレームも左右に曲がる関節状となっています。

グレーダーの前輪はなぜ逆向きなのか?

グレーダーのフロントタイヤは進行方向とは逆向きについています。

これは、グレーダーの前後に移動して土を均す(ならす)という作業では前後のトランクションが必要なためです。

タイヤ交換をする機会がある際は、フロントタイヤの進行方向を間違えないように注意してください。

グレーダーは「大型特殊免許」が必要

グレーダーは、道路交通法の分類で大型特殊自動車に含まれます。そのため、公道上での運転には「大型特殊免許」が必要です。

大型特殊免許とは、大型車両はもちろん、トラクター、ホイールローダー、クレーン車、ブルドーザーなどの特殊な大型自動車で公道を走るための免許です。

大型自動車免許を取得すると、全長12m以下×全長38以下 の特殊車両が運転でき、中型車両、小型特殊車両、原動機付自転車などの公道走行も可能になります。

大型自動車免許では、以下の免許区分の車両で行動を走行させることができます。

・大型特殊自動車
・小型特殊自動車
・原動機付自転車(原付)

上記の車両に該当するのは以下の条件を満たす特殊自動車です。

全長 12.0m以下
全幅 2.5m以下
全高 3.8m以下
総排気量 制限なし
最高速度 制限なし
※時速49km/h以下の自主規制が有

大型特殊免許は、あくまで公道を走行するための免許なので、公道を走行して車両を移動させることはできますが、現場で作業をすることはできません。

前提として、作業用の資格と移動のための免許は異なるので注意してください。

そのため、モーターグレーダーを使うには、先程紹介した「車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込み用及び掘削用機械)」と「大型特殊免許」をセットで取得する必要があります。

大型特殊免許は、普通免許と同じように第一種と第二種があります。

第二種では、キャタピラー付車両などで客を乗せて旅客営業をすることができますが、現在国内には第二種免許が適用されている車両は存在しません。そのため、通常は第一種の方を取得します。

第二種を取得している方は、フルビット免許証と呼ばれる、すべての免許区分が記載された免許証の完成を目指しているケースがほとんどです。

大型特殊免許を取得する条件と取得方法

大型特殊免許を取得する条件は大まかに分けると以下の通りです。

  1. 年齢が満18歳以上であること。
  2. 視力が両眼0.7以上・片眼0.3以上であること(または、片眼の視力が0.3に満たない場合は、他眼の視野が150以上で、視力が0.7以上であること)
  3. 色彩識別(赤・青・黄)の識別ができること。
  4. 聴力10メートルの距離で90デシベルの気温器の音が聞こえるものであること(補聴器により補われた聴力を含む)。
  5. 運転能力は自動車などの運転に支障を及ぼす恐れのある四肢または体幹の障害がないこと。または、補助手段を講ずることにより、運転に支障を及ぼす恐れがないと認められること。

このように基本的な条件は、普通自動車免許とそれほど変わりません。

大型特殊免許の取得方法についても、その他の運転免許と同じように教習所に通うか、運転試験で直接試験を受けるという二通りの方法があります。

教習所に通う場合は、学科教習と技能講習を受けることになります。また、普通自動車免許を持っていれば、学科が免除されて技能講習を6時限受けるだけで取得できます。

卒業検定日を含めて4日程度で修了できるため、合宿で取得することがおすすめです。

合宿であれば間をおかずに取得できるので、今の仕事で早く取得するように言われていたり、次の仕事を探すために取得を目指していたりする方も、時間的な負担になることがありません。

一方、一発試験の場合は教習所に通わずに、運転試験場で試験を受けることです。教習を受けないので費用と時間がかからないことがメリットですが、基本的には新規の取得ではなく、再取得を目指すための方法です。

教習所を卒業した場合は、技能試験が免除されますが、一般試験では、学科科試験と技能試験の両方を受けなければなりません。

しかも、大型特殊自動車は、普通自動車以上に特殊な操作が必要なため、指導を受けて多く練習することが必要です。

【大型特殊免許の取得にかかる費用の相場】

【大型特殊免許に必要な費用】 【一発試験の場合】
・普通免許あり…8〜9万
・普通免許なし…16〜17万
・合宿…10万円程度

・試験費用、受験料、試験車費用、免許交付手数料…¥6,000~8,000程
・試験手数料…¥2,600
・貸車費用…¥1,450
・免許交付手数料…¥2,050

合計費用…¥6,100

まとめ|グレーダーのタイヤについて
グレーダーのタイヤには、作業環境によって様々な種類がありメーカーからは多数の製品が製造されています。

タイヤ市場において、現在の世界的なシェア率はブリヂストンがトップを誇り、グレーダーをはじめとした建設機械用タイヤで確かな信頼性を確保しています。

ブリヂストンほどではありませんが、ミシュランのタイヤも第2位のシェア率を誇り、ラジアルタイヤの先駆者として注目を集めています。

一昔前ですと、海外製タイヤは「安いだけ」というイメージがありましたが、昨今ではアフターフォロー対応が充実していることも多いです。

また、グレーダーは他の建設機械とは違いフロントタイヤが傾斜するリーニング機構があります。このため前輪用タイヤを製造しているメーカーもあります。

グレーダーのタイヤを購入する際は、タイヤごとの特性や使用環境を十分考慮したうえで選択しましょう。
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    モーターグレーダー

    【工事現場で活躍するクルマ】モーターグレーダーとは?グレーダーの特徴や必要な免許について解説

    目次 モーターグレーダーとは モーターグレーダーの用途 モーターグレーダーの構造・特徴 モーターグレーダーに必要な免許 モーターグレーダーの価格 まとめ|モーターグレーダーとは? モーターグレーダーとは モーターグレーダーは建設機械の一種であり、米国で考案された自走式の産業用車両です。 整地作業をする機械を米国ではGrader(地面を均すもの)と呼称し、元々は馬で牽引(牽引式グレーダー)される機械のことを指していました。 この牽引式グレーダーが考案されたのは1855年で、米国の道路機械専業メーカーによって1940年までの間、改良されながら生産されています。 1910年後半に、蒸気やガソリントラクタが普及し始めると牽引は馬から徐々にトラクターに置き換わり、現在ではエンジン(モーター)を搭載した自走式車両をモーターグレーダー(動力式グレーダー)と呼ぶようになりました。 アメリカでは古くから存在していますが、日本におけるモーターグレーダーの歴史は浅く、日本にモーターグレーダーが輸入されたのは戦後間もない頃になります。そして、第二次世界大戦後の1950年位には国産化しています。 小型のものから大型のグレーダーまで様々なクラスがあり、現在の日本で大型のグレーダーを製造しているメーカーは「コマツ」のみとなっています。 モーターグレーダーの用途 モーターグレーダーは、ご覧の通り、車体が大きいことから小規模の作業には不向きです。そのため、作業範囲が広い大規模土木工事で使われており、道路整地では一般的にロードローラーと組み合わせて運用されます。 モーターグレーダーの用途は荒地の整地仕上げや、道路工事における路床・路盤の整地作業(地ならし)でされることが多いです。その他では、路面や広場など精度の高い整形や仕上げ、法面の切取りおよび仕上げ、L形溝の掘削および整形などに用いられます。 また、積雪地では道路除雪にも使用され、先端部や後部側面にブレードを追加装備した除雪作業仕様のモーターグレーダーもあります。広い範囲の除雪に適しているため、幹線道路や幅広の道路の除雪作業に使用されるほか、雪の表面を粗くしてスリップ事故を防ぐ目的でも用いられます。 道路の路床・路盤の他、土工基面、法面の整形・仕上げ、道路補修、除雪に用いられることが多い。 モーターグレーダーの構造・特徴 モーターグレーダーは、全長は約7〜8.5メートル、重量約10トン以上を誇る大型機械です。 グレーダーは、荒野の上をブレード(排土板)と呼ばれる地ならし用器具を吊って引きずることで整地を行うものを呼びます。そして、グレーダーを自走式としてブレードを前後輪軸間に吊り下げたものがモーターグレーダーとなります。 自走式であるモーターグレーダーは、主に本体部分、アーム、ブレードから成り立っています。 4輪2軸の本体部分はエンジン部や操作キャビン、タイヤなどがあり、前方にアームと呼ばれる長いフレームを渡し、先端には操舵も兼用する二輪一軸があります。全部で六輪三軸とする構成です。 さらに、アーム下部のタイヤとタイヤの間には、長さ3メートル以上もある整地用のブレードが吊り下げられており、ブレードは余計な土や雪を路肩に退けられるように、斜めに取り付けられています。 このブレードは左右に動かしたり、アームの高さを動かすことで地面との高さを調節することも可能です。車輪の上下運動がブレードに伝わりにくく、ブルドーザーに比べて滑らかに整地できることも特徴でしょう。 一般的にアーティキュレート(屈折フレーム)式のモーターグレーダーが採用されており、アーティキュレート式モーターグレーダーは、回転半径を小さくできるほか、オフセット走行ならではの溝掘や法切作業が可能となります。 バケットと車両本体部分が屈折する構造であるホイールローダーも同様に最小半径での回転や小回りが可能で、アーティキュレート式は様々な建設機械で採用されています。 モーターグレーダーの性能はブレードの幅とそれに見合ったエンジン出力でクラスが表されます。一般的にはブレードの大きさでクラス表記されていることがほとんどなので、モーターグレーダーをクラスで選ぶ際は、ブレード幅に注目するとわかりやすいでしょう。 モーターグレーダーの操舵は、丸型ハンドルで行い、その横にある9本のレバーを操作してブレードの高さや傾斜角度を調節します。運転室は開放式のものと密閉式のものがあります。 また、モーターグレーダーは、路面を切削する能力にも優れるため、硬い土砂斜面の凹凸を削り均す道路メンテナンスや、踏み固められて硬化した圧雪・氷を取り除く圧雪除去などの作業も可能です。 そのような作業は、通常ブレードに推進角を付けますが、前輪に横滑りの力(ブレードの反動)がかかり進路が変わってしまうので、モーターグレーダーには直進性を維持するリーニング機構というものが付いています。 これは、リーニング装置と呼ばれる前輪の角度を左右斜めに傾け、キャンバ角をつける装置があり、前輪のブレやブレードの不必要な動きを防ぎ安定した「ならし作業」が行えるという仕組みです。エンジン部と前輪をつなぐフレームも左右に曲がる関節状となっています。 ブレード以外の作業用アタッチメントとして除雪作業に使用するスノープラウや、リッパーと呼ばれる巨大な熊手状の爪、スカリファイアー(粉砕器)があります。スノープラウは車体前部、他のアタッチメントはいずれも車体中央、もしくは後部に取り付けられます。 モーターグレーダーに必要な免許 モーターグレーダーを建設現場内で工事作業に従事させる場合には、労働安全衛生法に基づき、「車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込み用及び掘削用機械)の資格が必要となります。 また、モーターグレーダーは、道路交通法の分類で大型特殊自動車に含まれるため、公道上での運転には「大型特殊免許」が必要です。 動力を用いて自走できる建設機械のことを車両系建設機械といい、モーターグレーダーもこれに含まれます。その他でいうと、ブルドーザーやパワーショベル、バケット掘削機、コンクリートポンプ車などの重機も車両系建設機械となります。 労働安全衛生法施行令別表第7では、重機も車両系建設機械は「整地・運搬・積込み用機械」、「掘削用機械」、「基礎工事用機械」、「締め固め用機械」、「コンクリート打設用機械」、「解体用機械」の6種類に分類されており、作業では整地用途に使用されるモーターグレーダーは「整地・運搬・積込み用及び掘削用機械」の特別教育、もしくは運転技能講習を受講する必要があります。 車両系建設機械運転者(整地・運搬・搬入・掘削用)の資格はドラグショベル(ユンボ)やホイールローダーと同じ資格になるので、すでに取得されているという方は大型特殊免許を受講しましょう。 作業装置を備えている建設機械全般に言えることですが、作業用の資格と移動のための免許は異なるので、しっかりと資格と免許を取得してから取り扱いましょう。 モーターグレーダーの価格 モーターグレーダーの価格は機種による違いだけではなく、年式、稼働時間、グレーダーの状態などの要素でも変動します。同じ型式(モデル)でも、年式や稼働時間が良ければ100万円以上も価格が違うこともあります。 おおまかな料金相場は、新車で¥2, 000,000,000~¥3,000,000,000程度で、中古車では¥5, 000,000~¥1, 000,000,000で販売されています。 年式が古いと値段が下がる傾向にありますが、1990年以降の機種ですとコンピュターが未搭載ということもあるので気をつけましょう。 また、規格・クラスは一般的にはブレードの長さで表されます。何メートル級などと呼ばれることが多く、流通量の多いブレードは幅3.1m以上〜3.4以下のサイズが多いです。 国内の製造メーカーとしては新潟鉄工、川崎重工業、三菱重工、コマツなどがありますが、三菱重工は2013年11月に利権をトルコのヒドロメック社へ譲渡(有償)したほか、他のメーカーは既に製造が終了しているので、現在で国産のモーターグレーダーを製造しているメーカーはコマツのみとなっています。 日本以外の製造メーカーですとキャタピラージャパンにより日本国内でも販売されていますが、大型機であるため、通常の道路工事現場ではほとんど見られません。 日本で使用されるグレーダーは、毎年年次点検をしっかりやっており、使用するオペレーターが丁寧に乗ることが多い傾向にあります。そのため、日本で使用されていたモーターグレーダーは「Used in Japan」として海外からは高い人気があります。海外では質の良い日本の中古グレーダーの需要が高く、中古グレーダーの数は足りていません。 日本の中古グレーダーは壊れても、ほとんどのケースで直すことが可能なので不動車・故障車でも国内でも整備されて再販されることが多いです。1970年代から1990年代などのコンピュターが搭載されていないグレーダーは比較的修理がしやすく海外では今でも高い人気を誇っています。 まとめ|モーターグレーダーとは? 今回は、工事現場での整地、道路工事における均し作業などが得意なモータグレーダーという建設機械を紹介しました。街中での道路工事ではあまりお目にかかりませんが、比較的大規模な工事ではロードローラーと共に活躍しています。 また、積雪地では、先頭部や後部側面にブレードを追加装備したり、スノープラウなどのアタッチメントを取り付けて除雪作業用でも使用されています。 元々はグレーダーをトラクターで牽引していたことから、モーターグレーダーと呼ばれるようになりましたが、日本では意外と歴史の浅い建設機械になります。 国土の広いアメリカでは超大型サイズのモーターグレーダーも存在しており、C A Tが代表的なモーターグレーダー製造メーカーとして名を馳せています。 モーターグレーダーは、ユンボやホイールローダー、ブルドーザーと一緒の資格で操作でき、普段から大型特殊自動車を運転している方は、運転講習を受講すれば良いので興味がある方は調べてみてください。

    2023/07/11

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  • 道路工事はもちろん除雪でも大活躍!除雪グレーダーについて解説
    モーターグレーダー

    道路工事はもちろん除雪でも大活躍!除雪グレーダーについて解説

    目次 除雪グレーダーと土木工事グレーダーの違いとは 凍結防止剤の散布や除雪作業について 除雪グレーダーのラインナップは1名乗車が主流に グレーダーのレンタル費用はどのくらい? まとめ|除雪グレーダーについて解説 除雪グレーダーと土木工事グレーダーの違いとは 除雪グレーダーとは、車体の中央に装着されたブレードで雪を削り取り、側方に排出することで除雪作業を行う車両のことを指します。土工用グレーダーをベースとしているので、基本的な部分の違いはありません。 装着するブレードの長さによって3.7メートル級、4.0メートル級、4.3メートル級の3つの規格が存在しています。かつては規格に合わせた3種類の除雪グレーダーが各社より販売され、特に4.3メートル級においては高速圧雪整正機とよばれる除雪専用大型・高出力のグレーダーが、過去に国土交通省とメーカー共同で開発され、独自の進化を遂げています。 できるだけブレードに大きな押付力を与えつつ、走行性を確保するため、除雪グレーダーは土木工事用グレーダーに対し、車体重量を大きくし、かつ、やや前輪寄りの荷重配分です。 この構造上、高いブレードの押し付け力を確保でき、作業速度も比較的早いことから、新雪除雪や路面の凹凸を削って平らにする路面整正作業、固くしまった圧雪の除去作業などに使用され、幹線道路における除雪作業の主力機械となっています。 また、除雪グレーダーは、大容量電装を装備しているのも特徴です。寒冷地での始動性確保はもちろん、黄色回転灯や作業灯、標識装置などを装備し、熱線ガラス、全窓にワイバーを装備するなどのため、90〜130Aというオルタネータ(交流発電機)を装備しています。これはトラックの2〜3倍の発電容量に匹敵します。 作業機には、オペレーターの負担を減らす目的で自動制御装置が普及していますが、地面を均すことが目的である土木工事用のグレーダーの装置とは異なり、雪の下の舗装路面に凹凸や傾斜があっても、ブレードをその路面に倣わせることができます。 【除雪グレーダーの特徴】 ・押し付け力を確保するために車体が大きく、前輪よりの荷重。 ・寒冷地や積雪での過酷な環境で作業するため電装系が大容量。 ・除雪作業に特化した自動制御装置を搭載している。 凍結防止剤の散布や除雪作業について 雪道をクルマで走っていると、作業中の雪氷作業者が2〜3台編成で走っているのを見かけますが、何をしているのでしょうか?これは凍結防止剤の散布や除雪作業を行っています。 道路除雪は以下のような工程で行われています。 ・凍結防止剤散布作業 路面の凍結を防ぐために、凍結防止剤(固形の塩や塩水などの塩分)を道路に散布しています。凍結防止剤散布作業車は、気温が下がり始める前に出動します。 ・除雪作業 安全な路面状態を確保するため、前面にスノープラウ(板状の除雪装置)がついた作業車で除雪作業を行っています。また、モーターグレーダーで、スノープラウでは取り除けない固い圧雪を除去することもあります。豪雪地帯として知られる名神高速道路の関ヶ原付近では、各インターチェンジやサービスエリアに約80台の除雪車を配備し、降雪時には15分〜20分間隔の除雪作業を行います。 ・排雪作業 幹線道路や高速道路の路肩にたまった雪は、ロータリ除雪車により本線の外に排雪します。ホイールローダーやダンプトラックなどで本線外に排雪することもあります。 除雪グレーダーとホイールローダー(タイヤショベル)における用途の違い モーターグレーダーとホイールローダーは、共に土木工事や道路工事で使用される建設機械ですが、除雪作業でも活躍します。しかし、この2台の役割は明確に分かれています。 除雪グレーダーは、ホイールローダーよりも速力や機動性が劣りますが、作業範囲が大きいということが特徴です。しかし、まだ除雪していない所を通るのと、腹下の排雪板はあまり大きくないため、大量の新雪は苦手です。 新雪での走行も問題ない、ホイールローダーは大容量のバケットで排雪をすくう、押し出すなどして、運んだり、山積みにするといった作業が可能です。 除雪グレーダーでは以下の作業が行えます。 ・新雪除雪 新雪除雪は圧雪に変化する前にスピーディーに行う必要があります。グレーダーは走行速度が比較的早いため効率的に作業できます。 ・圧雪処理 ほぼ同じ重量配分を持っていてもトラックグレーダーや他の機械では困難な、成長した圧雪は除雪グレーダーで剥ぎ取る必要があります。 ・交差点処理 作業機の動作範囲が大きく雪の流れをコントロールし易いことや、トラックなどに比べステアリング切れ角が大きく、リーニング(前タイヤを傾ける)、アーティキュレート(車体を屈折させる)を併用して小回りが効きます。 除雪グレーダーのラインナップは1名乗車が主流に 除雪作業中のオペレータは作業時の安全を確保するため、前方の障害物、対向車に加えて、後方からの追い越し車両など、あらゆる方向に注意を払って作業を実施しています。2名乗車のグレーダーにおいては、助手はこうした安全確保の補助や故障対応、部品交換などの作業を担当し、新人運転手が同乗した際は運転指導の場としても機能していました。 日本ではこうした2名乗車グレーダーが長らく運用されていましたが、排ガス規制の強化を受けて各メーカーは第4次排出ガス規制の対応に追われる形で、平成24年度末を最後に2名乗車の除雪グレーダーの販売を終了することとなりました。 オペレータ不足や計器、センサーの進化もあり、今日ではキャタピラージャパンやコマツ製をはじめとしたメーカーから1名乗車の新型除雪グレーダーのラインナップが揃っています。 将来的には更なる作業の効率化・容易化が進み、複合自動制御や、地球環境や騒音に配慮した環境適合性を備えた機種が発展していくと思われます。 また、建機用タイヤにはスタッドレスという規格がないので、除雪作業はタイヤにチェーンを装着しておこなっていましたが、タイヤチェーン非装着での作業を標榜としたラジアルスノータイヤが数社から発売されています。 これにより、作業時のチェーン騒音低減、回送速度の向上、チェーン交換に関する苦渋作業からの解放など利点が多く、さらに普及が進むと思われます。 除雪作業は深夜、早朝に行うため、地域住民の理解が欠かせません。一層の環境適合を推し進めることにより、地域社会との融合、雪との共存を図っていきたいですね。 グレーダーのレンタル費用はどのくらい? モーターグレーダは大型機械ということもあり、リース会社の中でも小規模な企業は商品を持っていないこともよくあります。また、除雪機械としてレンタルしていることも少なく、モーターグレーダーを除雪で使用したいのであれば、土木作業用のものしか揃ってないこともあるので確認してください。 建設機械のレンタル費用は季節や時期によって変動するということも念頭において検討しましょう。 モーターグレーダーのレンタル相場ですが、1日のレンタル費用は¥12,000〜15,000ほどです。月極ですと4月〜9月は約¥240,000、10月〜3月になると約¥300,000と価格が上がる傾向にあります。年契約の場合は約¥255,000が料金の目安でしょう。 【レンタルの料金相場】 1日…約¥12,000〜15,000 月極(4月〜9月)…約¥240,000 月極(10月〜3月)…約¥300,000 年契約…約¥255,000 除雪グレーダーについて解説|まとめ 除雪グレーダーは、幹線道路では除雪作業の主力的な立ち位置であり、お腹に下げているブレードで圧雪や氷を剥ぎ取ることも得意ということがお分かりいただけたかと思います。 ベースは土木工事用のグレーダーを流用しているため、構造など外見で大きな違いはありませんが、積雪や寒冷地に適応した装備が追加されていたり、除雪作業をアシストする機能があったりと、中身を見れば様々な改良が加えられていることに気が付くことでしょう。 現在では1名乗車の除雪グレーダーのみが発売されていますが、中古市場を見ると2名乗車のモデルは多く存在します。 安全性能や環境適合性、オペレーターのアシスト性能を見るなら新しいモデルを選択するのがおすすめでしょう。しかし、視点を広げると、オペレーターの後継者育成や作業性能向上など、除雪グレーダーを取り巻く環境には、まだまだ解決すべき課題が多く残されているようです。 ←中古の【モーターグレーダー】を探すならトクワールド!

    2023/01/31

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