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道路工事はもちろん除雪でも大活躍!除雪グレーダーについて解説

モーターグレーダー

2023/01/31

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道路工事はもちろん除雪でも大活躍!除雪グレーダーについて解説

除雪グレーダーと土木工事グレーダーの違いとは

除雪グレーダーとは、車体の中央に装着されたブレードで雪を削り取り、側方に排出することで除雪作業を行う車両のことを指します。土工用グレーダーをベースとしているので、基本的な部分の違いはありません。

装着するブレードの長さによって3.7メートル級、4.0メートル級、4.3メートル級の3つの規格が存在しています。かつては規格に合わせた3種類の除雪グレーダーが各社より販売され、特に4.3メートル級においては高速圧雪整正機とよばれる除雪専用大型・高出力のグレーダーが、過去に国土交通省とメーカー共同で開発され、独自の進化を遂げています。

できるだけブレードに大きな押付力を与えつつ、走行性を確保するため、除雪グレーダーは土木工事用グレーダーに対し、車体重量を大きくし、かつ、やや前輪寄りの荷重配分です。

この構造上、高いブレードの押し付け力を確保でき、作業速度も比較的早いことから、新雪除雪や路面の凹凸を削って平らにする路面整正作業固くしまった圧雪の除去作業などに使用され、幹線道路における除雪作業の主力機械となっています。

また、除雪グレーダーは、大容量電装を装備しているのも特徴です。寒冷地での始動性確保はもちろん、黄色回転灯や作業灯、標識装置などを装備し、熱線ガラス、全窓にワイバーを装備するなどのため、90〜130Aというオルタネータ(交流発電機)を装備しています。これはトラックの2〜3倍の発電容量に匹敵します。

作業機には、オペレーターの負担を減らす目的で自動制御装置が普及していますが、地面を均すことが目的である土木工事用のグレーダーの装置とは異なり、雪の下の舗装路面に凹凸や傾斜があっても、ブレードをその路面に倣わせることができます。

【除雪グレーダーの特徴】
・押し付け力を確保するために車体が大きく、前輪よりの荷重。
・寒冷地や積雪での過酷な環境で作業するため電装系が大容量。
・除雪作業に特化した自動制御装置を搭載している。

凍結防止剤の散布や除雪作業について

雪道をクルマで走っていると、作業中の雪氷作業者が2〜3台編成で走っているのを見かけますが、何をしているのでしょうか?これは凍結防止剤の散布や除雪作業を行っています。

道路除雪は以下のような工程で行われています。

・凍結防止剤散布作業
路面の凍結を防ぐために、凍結防止剤(固形の塩や塩水などの塩分)を道路に散布しています。凍結防止剤散布作業車は、気温が下がり始める前に出動します。

・除雪作業
安全な路面状態を確保するため、前面にスノープラウ(板状の除雪装置)がついた作業車で除雪作業を行っています。また、モーターグレーダーで、スノープラウでは取り除けない固い圧雪を除去することもあります。豪雪地帯として知られる名神高速道路の関ヶ原付近では、各インターチェンジやサービスエリアに約80台の除雪車を配備し、降雪時には15分〜20分間隔の除雪作業を行います。

・排雪作業
幹線道路や高速道路の路肩にたまった雪は、ロータリ除雪車により本線の外に排雪します。ホイールローダーやダンプトラックなどで本線外に排雪することもあります。

除雪グレーダーとホイールローダー(タイヤショベル)における用途の違い

モーターグレーダーとホイールローダーは、共に土木工事や道路工事で使用される建設機械ですが、除雪作業でも活躍します。しかし、この2台の役割は明確に分かれています。

除雪グレーダーは、ホイールローダーよりも速力や機動性が劣りますが、作業範囲が大きいということが特徴です。しかし、まだ除雪していない所を通るのと、腹下の排雪板はあまり大きくないため、大量の新雪は苦手です。

新雪での走行も問題ない、ホイールローダーは大容量のバケットで排雪をすくう、押し出すなどして、運んだり、山積みにするといった作業が可能です。

除雪グレーダーでは以下の作業が行えます。

・新雪除雪
新雪除雪は圧雪に変化する前にスピーディーに行う必要があります。グレーダーは走行速度が比較的早いため効率的に作業できます。

・圧雪処理
ほぼ同じ重量配分を持っていてもトラックグレーダーや他の機械では困難な、成長した圧雪は除雪グレーダーで剥ぎ取る必要があります。

・交差点処理
作業機の動作範囲が大きく雪の流れをコントロールし易いことや、トラックなどに比べステアリング切れ角が大きく、リーニング(前タイヤを傾ける)、アーティキュレート(車体を屈折させる)を併用して小回りが効きます

除雪グレーダーのラインナップは1名乗車が主流に

除雪作業中のオペレータは作業時の安全を確保するため、前方の障害物、対向車に加えて、後方からの追い越し車両など、あらゆる方向に注意を払って作業を実施しています。2名乗車のグレーダーにおいては、助手はこうした安全確保の補助や故障対応、部品交換などの作業を担当し、新人運転手が同乗した際は運転指導の場としても機能していました。

日本ではこうした2名乗車グレーダーが長らく運用されていましたが、排ガス規制の強化を受けて各メーカーは第4次排出ガス規制の対応に追われる形で、平成24年度末を最後に2名乗車の除雪グレーダーの販売を終了することとなりました。

オペレータ不足や計器、センサーの進化もあり、今日ではキャタピラージャパンやコマツ製をはじめとしたメーカーから1名乗車の新型除雪グレーダーのラインナップが揃っています。

将来的には更なる作業の効率化・容易化が進み、複合自動制御や、地球環境や騒音に配慮した環境適合性を備えた機種が発展していくと思われます。

また、建機用タイヤにはスタッドレスという規格がないので、除雪作業はタイヤにチェーンを装着しておこなっていましたが、タイヤチェーン非装着での作業を標榜としたラジアルスノータイヤが数社から発売されています。

これにより、作業時のチェーン騒音低減、回送速度の向上、チェーン交換に関する苦渋作業からの解放など利点が多く、さらに普及が進むと思われます。

除雪作業は深夜、早朝に行うため、地域住民の理解が欠かせません。一層の環境適合を推し進めることにより、地域社会との融合、雪との共存を図っていきたいですね。

グレーダーのレンタル費用はどのくらい?

モーターグレーダは大型機械ということもあり、リース会社の中でも小規模な企業は商品を持っていないこともよくあります。また、除雪機械としてレンタルしていることも少なく、モーターグレーダーを除雪で使用したいのであれば、土木作業用のものしか揃ってないこともあるので確認してください。

建設機械のレンタル費用は季節や時期によって変動するということも念頭において検討しましょう。

モーターグレーダーのレンタル相場ですが、1日のレンタル費用は¥12,000〜15,000ほどです。月極ですと4月〜9月は約¥240,000、10月〜3月になると約¥300,000と価格が上がる傾向にあります。年契約の場合は約¥255,000が料金の目安でしょう。

【レンタルの料金相場】
1日…約¥12,000〜15,000
月極(4月〜9月)…約¥240,000
月極(10月〜3月)…約¥300,000
年契約…約¥255,000

除雪グレーダーについて解説|まとめ
除雪グレーダーは、幹線道路では除雪作業の主力的な立ち位置であり、お腹に下げているブレードで圧雪や氷を剥ぎ取ることも得意ということがお分かりいただけたかと思います。

ベースは土木工事用のグレーダーを流用しているため、構造など外見で大きな違いはありませんが、積雪や寒冷地に適応した装備が追加されていたり、除雪作業をアシストする機能があったりと、中身を見れば様々な改良が加えられていることに気が付くことでしょう。

現在では1名乗車の除雪グレーダーのみが発売されていますが、中古市場を見ると2名乗車のモデルは多く存在します。

安全性能や環境適合性、オペレーターのアシスト性能を見るなら新しいモデルを選択するのがおすすめでしょう。しかし、視点を広げると、オペレーターの後継者育成や作業性能向上など、除雪グレーダーを取り巻く環境には、まだまだ解決すべき課題が多く残されているようです。
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    目次 建設機械・重機をレンタルするメリット モーターグレーダーの特徴・用途は? モーターグレーダーはそもそも中古で探すのが難しい? モーターグレーダーのレンタル価格 モーターグレーダーに必要な資格・免許は? 建設機械での道路作業には届出が必要 まとめ|建設機械レンタルと中古グレーダー 建設機械・重機をレンタルするメリット 建設業界が受け持つ仕事の幅は広く、必要時に必要な機材を利用したいと考える業者が多いです。建設機械のレンタルサービスはそれらのニーズに応えることができるだけではなく、企業にとって様々なメリットがあります。 例えば、建設機械はひとつひとつが高価で、モーターグレーダーなどの大型重機は新車で¥20,000,000〜¥30,000,000、中古でも¥5,000,000〜¥10,000,000ほどかかってしまいます。 機械をレンタルすることにより、導入費用が安くなり、コストを大幅に削減することができます。また、レンタルであればメンテナンス費用も不要で、購入した場合と違い、費用を経費として損金処理することもできます。 しかし、長期的にレンタルしてしまうと結果的に中古を購入した方が安かったということもあります。また、レンタルの契約を結んでしまうと途中解約をすることができず、違約金を支払って中途解約するという場合もあります。 業者はこのようなメリット、デメリットを念頭に置いてレンタル建機を利用しましょう。そこで今回は。モーターグレーダーの中古購入かレンタルを検討している方に向け、レンタルのメリットや中古グレーダーの注意点、必要な資格を紹介していきます。 モーターグレーダーの特徴・用途は? モーターグレーダーは、主に道路工事で路床、路盤の整地に使用される他、土工基面や法面の整形・仕上げに用いられる自走式の産業車両であり建設機械の一種です。 また、冬季は幹線道路の除雪作業でも活躍しており、除雪作業で使うモーターグレーダーは除雪グレーダーと呼ばれています。 モーターグレーダーは、全長は約7〜8.5メートル、重量約10トン以上を誇る大型機械であるため、道路工事や開発工事、幹線道路除雪のような規模の大きい作業で使われます。 構造の詳細もチェック グレーダーは、荒野の上をブレード(排土板)と呼ばれる地ならし用器具を吊って引きずることで整地を行うものを呼びます。 モーターグレーダーは全部で六輪三軸とする構成で、主に本体部分、アーム、ブレードから成り立っています。 エンジン部や操作キャビン、タイヤなどがある4輪2軸の本体部分に加え、前方にはアームと呼ばれる長いフレームを渡し、先端には操舵も兼用する二輪一軸があります。 さらに、アーム下部のタイヤとタイヤの間には、長さ3メートル以上もある整地用のブレードが吊り下げられており、ブレードは余計な土や雪を路肩に退けられるように、斜めに取り付けられています。 モーターグレーダーにはブレードを斜めにした際、反力で進路が変わらないように、直進性を維持するリーニング機構が付いているのも特徴です。 これは、前輪の角度を左右斜めに傾け、キャンバ角をつけるリーニング装置というものがあり、前輪のブレやブレードの不必要な動きを防ぎ、安定した均し作業が行えるという仕組みです。エンジン部と前輪をつなぐフレームも左右に曲がる関節状となっています。 ブレード以外の作業用アタッチメントとして除雪作業に使用するスノープラウや、リッパーと呼ばれる巨大な熊手状の爪、スカリファイアー(粉砕器)があります。スノープラウは車体前部、他のアタッチメントはいずれも車体中央、もしくは後部に取り付けられます。 モーターグレーダーはそもそも中古で探すのが難しい? 中古の建設機械はなんといっても新品より安価に重機を購入できることがメリットです。しかし、モーターグレーダーの場合は中古品探しになかなか苦戦する可能性が高いでしょう。 道路工事や整地作業や除雪作業などで活躍し、大規模な土木工事、開発工事で需要の高い建設機械ですが、実は、中古市場にはなかなか出回らない機械でもあります。 というのも、現在国内でモーターグレーダーを製造しているメーカーはコマツ建機の1社のみで、生産台数も少ないです。 なぜ、需要があるのに生産台数が増えないのかというと、モーターグレーダーは、購入したらメンテナンスをしながら長く利用するオーナーが多く、新規導入がそれほど多くないことが理由です。 モーターグレーダーのような大きな重機が活躍する作業は限定的で、1年間様々な工事をおこなったとしても、モーターグレーダーの稼働は3ヶ月にも満たない程度でしょう。 また、バックホーやホイールローダーといった他の重機より、大きくて重量のあるものを掴んだり、運んだり、粉砕することがなく、稼働時間が少ない上に本体にかかる負荷も僅かです。 このようにモーターグレーダーは消耗しづらいため、新車を購入してから数十年間利用し続けるユーザーがほとんどです。 また、日本で使用されるグレーダーは、毎年年次点検をしっかりやっており、使用するオペレーターが丁寧に乗ることが多いです。そのため海外からは「Used in Japan」として高い人気があります。海外では質の良い日本の中古グレーダーの需要が高く、状態の良い中古グレーダーがあってもすぐに売却されてしまいます。 以上が、建設機械の中古市場でモーターグレーダーが常に品薄状態と言われる要因です。 モーターグレーダーのレンタル価格 モーターグレーダーの価格は機種による違いや、年式、稼働時間、グレーダーの状態などの要素でも変動します。同じモデルでも、年式や稼働時間が良ければ100万円以上も価格が違うこともあります。 おおまかな料金相場は、新車で¥2, 000,000,000~¥3,000,000,000程度で、中古車では¥5, 000,000~¥1, 000,000,000で販売されています。 年式が古いと値段が下がる傾向にありますが、1990年以降の機種ですとコンピュターが未搭載ということもあるので気をつけましょう。 モーターグレーダーの性能はブレードの幅とそれに見合ったエンジン出力でクラスが表されます。一般的にはブレードの大きさでクラス表記されていることがほとんどなので、モーターグレーダーをクラスで選ぶ際は、ブレード幅に注目するとわかりやすいでしょう。 レンタル価格は季節・時期によって変動する モーターグレーダーのレンタル相場ですが、1日あたりのレンタル費用は¥12,000〜15,000ほどです。月極ですと4月〜9月は約¥240,000、10月〜3月になると約¥300,000と価格が上がる傾向にあります。年契約の場合は約¥255,000が料金の目安でしょう。 【レンタルの料金相場】 1日…約¥12,000〜15,000 月極(4月〜9月)…約¥240,000 月極(10月〜3月)…約¥300,000 年契約…約¥255,000 また、建設業には繁忙期があるため、時期によっては重機の在庫がない場合もあります。 モーターグレーダーに必要な資格・免許は? モーターグレーダーをレンタルする際には、免許や資格を取得していることを証明するために免許や免状を受付時に求められます。 こモーターグレーダーの運転、作業には以下の資格、免許が必要となります。 資格 モーターグレーダーを建設現場内で工事作業に従事させる場合には、労働安全衛生法に基づき、「車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込み用及び掘削用機械)」の資格が必要です。 車両系建設機械とは、労働安全衛生法施行令別表第7で定められた、動力を用いて自走できる建設機械のことを言います。ブルドーザーやパワーショベル、バケット掘削機、コンクリートポンプ車などの重機も同じ車両系建設機械となります。 車両系建設機械を使用するための講習には、「車両系建設機械運転技能講習」があり、指定の教習所で講習を受けて取得します。 免許 モーターグレーダーは、道路交通法の分類で大型特殊自動車に含まれるため、公道上での運転には「大型特殊免許」が必要です。 大型特殊免許とは、ホイールローダー、クレーン車、ブルドーザーなどの特殊な大型自動車で公道を走るための免許です。大型特殊免許を取得すると、全長12m以下×全長38以下 の特殊車両が運転でき、小型特殊自動車などの公道走行も可能になります。 大型特殊免許は、あくまで公道を走行するための免許です。公道を走行することはできますが、現場で作業をすることはできません。行動を走行するための大型特殊免許と作業するための作業免許が必要であることを覚えておきましょう。 建設機械での道路作業には届出が必要 道路の使用・占用を伴う工事にはそれぞれ、道路使用許可申請と道路占用許可申請が必要です。建設関係者であれば、ご存じの方も多いと思いますが、ここではどういった時に必要とされる手続きなのかを解説します。 道路占用とは、道路内に継続して施設を設置することで、道路工事における占用とは、バリケードの設置や資材の集積、建設機械以外の車を駐車させることなどが該当します。よって工期が長期間の道路工事は道路占用許可申請を警察に届出する必要があります。 道路において工事、もしくは作業をしようとする行為は、道路使用許可の対象となります。例えば、路肩を使用したクレーンや高所作業車での電気工事などは道路使用許可の範囲に該当します。 しかし、モーターグレーダーやロードローラーなどを使用した道路工事などで、交通の妨害の恐れがあるときは道路占用許可申請の届出が必要です。 建設機械レンタルと中古グレーダー|まとめ モーターグレーダーは、道路工事などで需要があり、舗装工事や大規模な公共事業を受け持つ会社には必要な建設機械でしょう。新品を揃えるほどの予算が工面できない場合、中古の機械を探すと思いますが、中古市場に流通している台数が少ないというのが現状です。 そのため、自分の欲しい理想のスペックである中古グレーダーを探すことは非常に難しいとされます。 また、流通していたとしても20年や30年稼働していたハイアワーな機械も多く、さらに価格も高いという状況です。 結論として、中古グレーダーは流通量が少ないので、良い機械を探すにはじっくり時間をかける必要があります。そのため、不足分の機械はレンタルを利用するのも良いでしょう。

    2023/02/01

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  • 【工事現場で活躍するクルマ】モーターグレーダーとは?グレーダーの特徴や必要な免許について解説
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    【工事現場で活躍するクルマ】モーターグレーダーとは?グレーダーの特徴や必要な免許について解説

    目次 モーターグレーダーとは モーターグレーダーの用途 モーターグレーダーの構造・特徴 モーターグレーダーに必要な免許 モーターグレーダーの価格 まとめ|モーターグレーダーとは? モーターグレーダーとは モーターグレーダーは建設機械の一種であり、米国で考案された自走式の産業用車両です。 整地作業をする機械を米国ではGrader(地面を均すもの)と呼称し、元々は馬で牽引(牽引式グレーダー)される機械のことを指していました。 この牽引式グレーダーが考案されたのは1855年で、米国の道路機械専業メーカーによって1940年までの間、改良されながら生産されています。 1910年後半に、蒸気やガソリントラクタが普及し始めると牽引は馬から徐々にトラクターに置き換わり、現在ではエンジン(モーター)を搭載した自走式車両をモーターグレーダー(動力式グレーダー)と呼ぶようになりました。 アメリカでは古くから存在していますが、日本におけるモーターグレーダーの歴史は浅く、日本にモーターグレーダーが輸入されたのは戦後間もない頃になります。そして、第二次世界大戦後の1950年位には国産化しています。 小型のものから大型のグレーダーまで様々なクラスがあり、現在の日本で大型のグレーダーを製造しているメーカーは「コマツ」のみとなっています。 モーターグレーダーの用途 モーターグレーダーは、ご覧の通り、車体が大きいことから小規模の作業には不向きです。そのため、作業範囲が広い大規模土木工事で使われており、道路整地では一般的にロードローラーと組み合わせて運用されます。 モーターグレーダーの用途は荒地の整地仕上げや、道路工事における路床・路盤の整地作業(地ならし)でされることが多いです。その他では、路面や広場など精度の高い整形や仕上げ、法面の切取りおよび仕上げ、L形溝の掘削および整形などに用いられます。 また、積雪地では道路除雪にも使用され、先端部や後部側面にブレードを追加装備した除雪作業仕様のモーターグレーダーもあります。広い範囲の除雪に適しているため、幹線道路や幅広の道路の除雪作業に使用されるほか、雪の表面を粗くしてスリップ事故を防ぐ目的でも用いられます。 道路の路床・路盤の他、土工基面、法面の整形・仕上げ、道路補修、除雪に用いられることが多い。 モーターグレーダーの構造・特徴 モーターグレーダーは、全長は約7〜8.5メートル、重量約10トン以上を誇る大型機械です。 グレーダーは、荒野の上をブレード(排土板)と呼ばれる地ならし用器具を吊って引きずることで整地を行うものを呼びます。そして、グレーダーを自走式としてブレードを前後輪軸間に吊り下げたものがモーターグレーダーとなります。 自走式であるモーターグレーダーは、主に本体部分、アーム、ブレードから成り立っています。 4輪2軸の本体部分はエンジン部や操作キャビン、タイヤなどがあり、前方にアームと呼ばれる長いフレームを渡し、先端には操舵も兼用する二輪一軸があります。全部で六輪三軸とする構成です。 さらに、アーム下部のタイヤとタイヤの間には、長さ3メートル以上もある整地用のブレードが吊り下げられており、ブレードは余計な土や雪を路肩に退けられるように、斜めに取り付けられています。 このブレードは左右に動かしたり、アームの高さを動かすことで地面との高さを調節することも可能です。車輪の上下運動がブレードに伝わりにくく、ブルドーザーに比べて滑らかに整地できることも特徴でしょう。 一般的にアーティキュレート(屈折フレーム)式のモーターグレーダーが採用されており、アーティキュレート式モーターグレーダーは、回転半径を小さくできるほか、オフセット走行ならではの溝掘や法切作業が可能となります。 バケットと車両本体部分が屈折する構造であるホイールローダーも同様に最小半径での回転や小回りが可能で、アーティキュレート式は様々な建設機械で採用されています。 モーターグレーダーの性能はブレードの幅とそれに見合ったエンジン出力でクラスが表されます。一般的にはブレードの大きさでクラス表記されていることがほとんどなので、モーターグレーダーをクラスで選ぶ際は、ブレード幅に注目するとわかりやすいでしょう。 モーターグレーダーの操舵は、丸型ハンドルで行い、その横にある9本のレバーを操作してブレードの高さや傾斜角度を調節します。運転室は開放式のものと密閉式のものがあります。 また、モーターグレーダーは、路面を切削する能力にも優れるため、硬い土砂斜面の凹凸を削り均す道路メンテナンスや、踏み固められて硬化した圧雪・氷を取り除く圧雪除去などの作業も可能です。 そのような作業は、通常ブレードに推進角を付けますが、前輪に横滑りの力(ブレードの反動)がかかり進路が変わってしまうので、モーターグレーダーには直進性を維持するリーニング機構というものが付いています。 これは、リーニング装置と呼ばれる前輪の角度を左右斜めに傾け、キャンバ角をつける装置があり、前輪のブレやブレードの不必要な動きを防ぎ安定した「ならし作業」が行えるという仕組みです。エンジン部と前輪をつなぐフレームも左右に曲がる関節状となっています。 ブレード以外の作業用アタッチメントとして除雪作業に使用するスノープラウや、リッパーと呼ばれる巨大な熊手状の爪、スカリファイアー(粉砕器)があります。スノープラウは車体前部、他のアタッチメントはいずれも車体中央、もしくは後部に取り付けられます。 モーターグレーダーに必要な免許 モーターグレーダーを建設現場内で工事作業に従事させる場合には、労働安全衛生法に基づき、「車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込み用及び掘削用機械)の資格が必要となります。 また、モーターグレーダーは、道路交通法の分類で大型特殊自動車に含まれるため、公道上での運転には「大型特殊免許」が必要です。 動力を用いて自走できる建設機械のことを車両系建設機械といい、モーターグレーダーもこれに含まれます。その他でいうと、ブルドーザーやパワーショベル、バケット掘削機、コンクリートポンプ車などの重機も車両系建設機械となります。 労働安全衛生法施行令別表第7では、重機も車両系建設機械は「整地・運搬・積込み用機械」、「掘削用機械」、「基礎工事用機械」、「締め固め用機械」、「コンクリート打設用機械」、「解体用機械」の6種類に分類されており、作業では整地用途に使用されるモーターグレーダーは「整地・運搬・積込み用及び掘削用機械」の特別教育、もしくは運転技能講習を受講する必要があります。 車両系建設機械運転者(整地・運搬・搬入・掘削用)の資格はドラグショベル(ユンボ)やホイールローダーと同じ資格になるので、すでに取得されているという方は大型特殊免許を受講しましょう。 作業装置を備えている建設機械全般に言えることですが、作業用の資格と移動のための免許は異なるので、しっかりと資格と免許を取得してから取り扱いましょう。 モーターグレーダーの価格 モーターグレーダーの価格は機種による違いだけではなく、年式、稼働時間、グレーダーの状態などの要素でも変動します。同じ型式(モデル)でも、年式や稼働時間が良ければ100万円以上も価格が違うこともあります。 おおまかな料金相場は、新車で¥2, 000,000,000~¥3,000,000,000程度で、中古車では¥5, 000,000~¥1, 000,000,000で販売されています。 年式が古いと値段が下がる傾向にありますが、1990年以降の機種ですとコンピュターが未搭載ということもあるので気をつけましょう。 また、規格・クラスは一般的にはブレードの長さで表されます。何メートル級などと呼ばれることが多く、流通量の多いブレードは幅3.1m以上〜3.4以下のサイズが多いです。 国内の製造メーカーとしては新潟鉄工、川崎重工業、三菱重工、コマツなどがありますが、三菱重工は2013年11月に利権をトルコのヒドロメック社へ譲渡(有償)したほか、他のメーカーは既に製造が終了しているので、現在で国産のモーターグレーダーを製造しているメーカーはコマツのみとなっています。 日本以外の製造メーカーですとキャタピラージャパンにより日本国内でも販売されていますが、大型機であるため、通常の道路工事現場ではほとんど見られません。 日本で使用されるグレーダーは、毎年年次点検をしっかりやっており、使用するオペレーターが丁寧に乗ることが多い傾向にあります。そのため、日本で使用されていたモーターグレーダーは「Used in Japan」として海外からは高い人気があります。海外では質の良い日本の中古グレーダーの需要が高く、中古グレーダーの数は足りていません。 日本の中古グレーダーは壊れても、ほとんどのケースで直すことが可能なので不動車・故障車でも国内でも整備されて再販されることが多いです。1970年代から1990年代などのコンピュターが搭載されていないグレーダーは比較的修理がしやすく海外では今でも高い人気を誇っています。 まとめ|モーターグレーダーとは? 今回は、工事現場での整地、道路工事における均し作業などが得意なモータグレーダーという建設機械を紹介しました。街中での道路工事ではあまりお目にかかりませんが、比較的大規模な工事ではロードローラーと共に活躍しています。 また、積雪地では、先頭部や後部側面にブレードを追加装備したり、スノープラウなどのアタッチメントを取り付けて除雪作業用でも使用されています。 元々はグレーダーをトラクターで牽引していたことから、モーターグレーダーと呼ばれるようになりましたが、日本では意外と歴史の浅い建設機械になります。 国土の広いアメリカでは超大型サイズのモーターグレーダーも存在しており、C A Tが代表的なモーターグレーダー製造メーカーとして名を馳せています。 モーターグレーダーは、ユンボやホイールローダー、ブルドーザーと一緒の資格で操作でき、普段から大型特殊自動車を運転している方は、運転講習を受講すれば良いので興味がある方は調べてみてください。

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    モーターグレーダー

    グレーダーの操作方法|除雪時のコツや攻略を解説

    目次 グレーダー操作のコツ・攻略方法 グレーダーの操作方法・各種機能、レバーについて グレーダーをうまく操作するコツは? 除雪グレーダーでの除雪作業 除雪作業の留意点 除雪作業の要領 一般走行時の注意点 まとめ|グレーダーの操作方法| グレーダー操作のコツ・攻略方法 モーターグレーダーは荒地や路面の整地仕上げや、除雪作業などに使われています。 機体前方へ伸びるブームに吊り下げられたブレードと呼ばれる作業板を上下、左右に操作して整地します。 建設機械の中でも操作が難しいと言われますが、ブルドーザーの操作に慣れている方であれば、習得にはさほど時間は掛からないでしょう。 この記事では、グレーダーの操作やコツなどについて紹介します。 グレーダーの操作方法・各種機能、レバーについて 大抵のモーターグレーダーは、ステアリングの周りに合計8本もの操作レバーがついています。このレバーで、ブレードの角度や地面に押し付ける力を調節するわけです。 しかし、運転しながら9つのレバーをそれぞれ操作するのは乗りたての頃は難しく、もちろん練習も必要です。 各種レバーや変速機がある位置は機種によって様々ですが、ここでは各レバーの機能や基本的な操作についての紹介をしていきます。 各種レバー・説明の一覧 各種レバー【ハンドル左側】 番号 レバー 説明 1 スカリファイヤ(リッパー)操作レバー 地面が硬い時などは歯を入れて削ります。 2 サークル・センタシフト   3 ブレード回転操作レバー ブレードを回転させて、土を左右どちらかに降りたい時に使うレバーです。 4 左ブレードリフトシリンダ操作レバー ブレードを上下するためのレバーです。ハンドル右側にも同じようなレバーがあります。 各種レバー【ハンドル右側】 番号 レバー 説明 5 ブレードチップレバー 切削や整地などの作業に合わせて、ブレード角の調整を行います。 6 アーティキュレート操作レバー 機械の真ん中が左右に首折れするレバーです。 7 リーニング操作レバー 前輪の傾きを調整します。 8 ブレード横送りレバー ブレードを左右に移動されるレバーです。 9 右ブレードリフトシリンダ操作レバー 4.に同じ。 モニタリングシステム(計器) 1.アーキュレート角インジゲーター 2.タコメーター 3.スピードメーター 4.水温計 5.燃料計 6.ブレーキエア計 7.時計 8.集中警報インジゲータ 9.ブレード昇降速度切り替えスイッチ グレーダーをうまく操作するコツは? レバー操作の基本はそっと動かしてそっと放すことです。また、路盤を作るときのブレードの加減は見る場所が重要なようです。 そして、基本には機械は水平を意識し動かしますが、これが最も困難です。 グレーダーの操作方式には上記のようなハンドル式以外に、最近ではジョイスティック操作型で、電子制御やモニタリングシステムなどのハイテク技術を備えたモデルが多く登場しています。 ジョイスティック操作は、左右2本のジョイスティックで全て操作できるので、レバー操作よりもオペレーターの作業負担が軽減されます。 電子制御などのハイテク技術を取り入れたモデルはICT土木にも対応しているのがメリットです。 しかし、微妙な操作ができなかったり、高温多湿での環境において精密機械は脆弱なため、油圧作動方式でレバー操作型といったアナログ機械の信頼性は高いです。 また、変速機(ギア)ですが前進・後進で8速や前進8速・後進6速のものなど、これも機種によって異なります。しかし、整地などの基本作業では1速で行います。 変速をマニュアルで行なうグレーダーは、乗用車と同じく足元にクラッチペダルがついています。 斜面が多い除雪コースなどの場合は、排気量や馬力のある機種を選ぶと楽でしょう。 除雪グレーダーでの除雪作業 道路に積もった雪は、車に踏まれて圧雪になっていたり、道路に凍りついていることがほとんどです。そこで、除雪グレーダーのブレードで圧雪をガリガリと削り取って除雪していきます。 ここからは除雪作業について紹介します。 グレーダーでの除雪には主に以下の4種類があります。 【新雪除雪】 夜通し雪が降った翌朝などは、路面に積もった大量の積雪(新雪)によって交通機能が低下します。 通常、新雪除雪の作業は交通量の少ない深夜か早朝に行い、グレーダーやホイールローダーなどによって、新雪を路側や路外に除雪します。 【路面除雪】 路面に残された凹凸や「わだち」を除雪装置エッジ等で削り取り、平にする作業を指します。連続降雪による圧雪や路面残雪により、放置すると走路交通の確保が困難となる恐れがあります。国土交通省では、路面の平坦性を確保する必要のある場合に実施するとしています。 【多車線道路除雪】 多車線道路は、交通量が多いことが特徴で、除雪作業中に一般車の割り込み等による事故が発生する恐れがあります。 そのためグレーダーなどの除雪機器は梯団編成を組んで片側車線をワンパスで施工します。 【交差点除雪】 交差点は歩行者や一般車が集中する部分です。そのため、除雪時は作業範囲に歩行者が入らないように十分配慮しながら行う必要があります。交差点の積雪は、一般車の行き交いによって固く圧雪されていることが多いので、グレーダーが行うこともあります。 除雪作業の留意点 除雪作業は、公道を走行して作業するということから、様々なことに注意しなければなりません。グレーダーの操作に入る前に、除雪作業の留意点について知っておきましょう。 追い越し車両に注意する。 除雪作業中は一般車両よりも低速で走るため、後続から接近してくる追い越し車にも注意しなければなりません。もし、走行間や除雪作業のため道路が渋滞した場合は、進路を譲って追い越させたり、作業を一時中断して交通の流れを解消しましょう。 住宅街・市街地での除雪作業 住宅街や市街地は、交通量や歩行者が集中しており、道路の狭い箇所や障害物も多いです。そのため、もっとも事故が起こり易いので、適切な作業速度と作業範囲の安全確認をしっかり行いましょう。 路面の構造物に注意 路面にはマンホールや架橋のジョイントといった構造物があります。これにグレーダーのエッジやジョイントを引っ掛けてしまうと、グレーダー本体の故障や構造物の破損に繋がります。事前に確認しておくことが大切です。 山間道路では雪崩にも注意 気温・風・音・投雪した雪により、斜面に張り付いた積雪が剥がれて雪崩になる危険があるので、作業間は注意してください。 地吹雪時の注意 地吹雪が発生すると周囲が視界不良になる「ホワイトアウト」が発生します。前方車が停止していることもあるので、グレーダーは低速で細心の注意を払いながら走行させます。 除雪作業の要領 対向車との接触注意 道路の除雪作業時は対向車の安全上、車体右側のタイヤよりもブレードがはみ出す事がないよう作業を行いましょう。コーナーの除雪時はこの限りではありません。 凍結路面での除雪 圧雪の高度によって切削角を調節して除雪を行います。特にトンネル内や坂道など、スリップが多発するポイントでは、エッジを利かせで圧雪を剥ぎ取りますが、エッジはすぐに摩耗してしまうので、特にスリップしやすくなっている場合で行いましょう。 カーブ時のブレード推進角 除雪を効果的に行うには、右カーブではブレードの推進角を大きくし、左カーブではブレードの推進角を小さくすることに留意すると良いです。 ブレード左右の圧力 圧雪時の負荷は、右圧力が強すぎると車体が右方向に流れ、対向車両に接触する危険があります。リーニングを右側に傾け、左右の負荷圧には常に注意して作業しましょう。 エッジの整形 圧雪を剥ぎ取る時のブレード角は、刃先が路面に対して常に鋭角に当たるようにする必要があります。一般除雪の際、雪の少ない所でエッジを整形しておくと良いでしょう。 2台以上での除雪作業 2台以上で通常除雪を行う際は、後続車の追い越しに注意し、前方のグレーダーは、ブレード推進角をできるだけ大きく取り、センターラインからはみ出すことなく作業を行いましょう。後続のグレーダーは、ブレードを1m程度重ねて、前方グレーダーが作る帯状の稚雪(ウィンドロウ)を残さないように道路脇へ寄せます。 一般走行時の注意点 走行時は、ブレード装置を地上から30bps程度上昇させます。車幅にブレードを格納する場合はタイヤガードなどへの接触に注意しましょう。 回送時のリーニング及び、アーティキュレートは禁止されています。回送時は屈折防止のロックピンを必ず取り付けましょう。 ブレードにサイドシャッタ装置があるグレーダーは、対向車線へのはみ出しなどに注意してください安全のために走行時はシャッタを格納してください。 まとめ|グレーダーの操作方法| 今回はグレーダーの操作や除雪のコツについて紹介しました。グレーダーの機能や操縦方法はモデルによって異なりますが、基本的な操作や考え方は共通しています。 車体も大きく、ハンドル周りにたくさんのレバーがあるグレーダーですが、操作に慣れるにはやはり、的確な指導や経験、慣れが必要なようです。 特に除雪作業は、対向車や後続車、歩行者など、あらゆる箇所へ注意を払って行う必要があります。まずは普段の現場作業でグレーダーを十分に使いこなせるほどの技量を習得しましょう。 ←中古の【グレーダー】を探すならトクワールド!

    2023/06/19

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