フォークリフト
2023/03/06
10,638
フォークリフトの免許・資格は履歴書にどう書くの?正式名称の書き方
フォークリフト作業は、機械を操作しての作業なので体力に自信のない女性の方にもできる作業です。また、フォークリフトを運転する資格は一度取得すれば更新の必要がありません。
そのため、フォークリフトを運転する資格は、転職や再就職を目指す方にも人気が高いです。
ただ資格を取っても、それを履歴書にどのように書くのが正しいのか、自分をアピールできるような書き方のコツはあるのかなどを知りたい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フォークリフトの資格を履歴書に書くときのコツや、フォークリフトの運転の資格について詳しく紹介しています。
併せて、履歴書で免許や資格を書いて自分をアピールするときのポイントについても説明していますので、ぜひ参考にしてください。
フォークリフトの免許・資格を履歴書に書くときのコツ
また、フォークリフト作業の実務経験年数や併記できる免許や資格があれば、それもしっかり書いて自己アピールにつなげましょう。
フォークリフトの免許や資格を履歴書に書くときのコツを紹介します。
履歴書に書くときの正しい書き方
「技能講習」を受講して試験に合格した場合の資格の正式名称は、「フォークリフト運転技能講習 修了」と書きます。「特別教育」を受講して取得した資格の正式名称は、「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育 修了」です。
修了を終了と間違えないように注意しましょう。取得した年月日も忘れずに書いてください。
当然のことですが、フォークリフト運転技能講習を修了した方は、1t未満の小型フォークリフトの運転もできます。
多くの企業で1t以上のフォークリフトを使用しているため、採用の確率を上げることを目指すならフォークリフト運転技能講習の受講をおすすめします。
履歴書のどこに書くのが一般的?
ただ、フォークリフト運転技能講習の修了証は国家資格ですから、履歴書に記載すればプラスの評価を得ることは間違いありません。
厚生労働省が推奨している履歴書を例に記載する位置を説明します。以下の赤枠で囲んだ「免許・資格」欄が記載位置です。
以下は実際に記入した場合の例です。Web上には、フォークリフトの特別教育の書き方はいくつか見られますが、下記の「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育 修了」が正式名称とされています。
フォークリフトの実務経験は必要?
実務経験年数や扱っていた荷の種類などを分かりやすく伝えることを念頭に置きましょう。
まず、冒頭で経験年数と運転していたフォークリフトの種類をすべて書きます。
次に働いていた企業の業種や荷の種類、作業現場の状況を書きます。たとえば、物流の倉庫で建築資材の積み降ろしや運搬をしていたなどです。
そして最後に入社後の展望を記載します。「御社(志望する企業)においても、安全に配慮してミスのない荷役作業を心がけます」などです。
資格は取得したが実務経験はないという場合は、志望動機がポイントになります。
「取得した資格を活かし、常に正確で迅速な作業を行い、会社に貢献したい」
「作業の安全と効率を両立し、プロフェッショナルだと評価されるような仕事をしたい」
自分の熱意ややる気だけでなく、志望する企業にいかに貢献できるかを伝えることが重要です。
併記しておきたい免許や資格は?
免許や資格は、企業があなたを会社に貢献できる人材かどうか判断する重要なポイントになります。
フォークリフトは、物流や建設業では欠かせない車両ですが、フォークリフトを運転・操作できる資格だけでは公道を走ることはできません。小型特殊や大型特殊の自動車免許が必要です。
取得しているのであれば必ず併記してポイントアップを狙いましょう。
その他は志望する職種によって違ってきますが、大型・中型・普通自動車の免許は併記しておくべきです。
フォークリフト運転の資格の技能講習と特別教育の違い
フォークリフト運転技能講習
学科はフォークリフトの走行と荷役に関して、装置の構造や取り扱い方法を学習します。また運転に必要な力学や関係法令についても学びます。
実技はフォークリフトの走行や荷役の実践を中心とした学習です。
取得している資格によって免除される受講科目がありますから、事前に確認しておくのを忘れないでください。講習は、各自治体の労働局長の登録認可を受けた教習機関で行われます。
フォークリフトの運転資格は自動車免許のような定期的な更新手続きは必要ありません。一度合格すれば一生ものです。
試験の合格率は非公開となっていますが、Web上の情報を集約すると、合格率は95%以上となっていて非常に高いです。
資格取得には時間と費用がかかりますが、それでも挑戦してみる価値は大いにあります。国家資格だからといって臆することはありません。
フォークリフト運転特別教育
特別教育は事業者が行うものであると、労働安全衛生法に規定されています。
しかし実際は、登録教習機関で行われていることが多く、特に学科はほとんどがそうです。実技のみは事業者の責任で行われることもあります。
学科の講習内容は、技能講習と同じくフォークリフトの走行や荷役に関する装置の構造及び取り扱い方法、運転に必要な力学の知識と関係法令になります。
内容は運転技能講習とほぼ同様ですが、学習時間は大幅に短縮されます。
実技の教育時間は、走行の操作が4時間以上、荷役の操作に2時間以上というのが目安として設定されています。各事業所の実技教育においても、この時間の教育が必要です。
フォークリフト運転技能講習の受講資格・方法・時間・費用
必要な受講資格って何?
ただ、資格を取得しても18歳以上でなければ就業することはできません。18歳以上でなければ年少者の就業制限(年少則第8条第7号)に違反してしまうからです。
ですから、この18歳以上というのが受講資格といえるでしょう。
また前述の通り、保有している資格によって受講科目の免除がありますから、各教習機関に事前に確認しておきましょう。
受講方法の流れを知りたい
厚生労働省|登録教習機関一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html
以下は受講方法の概要です。
1.受講コースと日程を確認し予約する
2.受講申込書に必要書類を添付して申し込む
3.送られてくる受講票を確認し受講費用を支払う
4.受講・修了
5.修了証交付
以上が一般的な流れとなります。
必要な時間(日数)はどれくらい?
資格や業務経験がある場合、最短で11時間で受講完了となります。免許や資格が全くない未経験者では35時間です。
保有する免許や資格が反映された一般的なコース区分は、11時間、15時間、31時間、35時間です。ただ、コース区分は、登録教習機関によって違いますから必ず事前に確認してください。
費用はどれくらいかかる?
コマツ教習所のコース区分は、11時間(2日)、31時間(4日)、35時間(5日)の3コースです。
それぞれのテキスト代を含む受講料は税込で、23,000円(11時間)、51,000円(31時間)、54,000円(35時間)となっています。
受講費用については、各地域、各登録教習機関でわずかですが違いがあります。事前に確認するようにしましょう。
フォークリフト運転特別教育の受講資格・方法・時間・費用
必要な受講資格って何?
そのため、フォークリフト運転特別教育も18歳以上で受けるものとされています。
受講方法の流れを知りたい
1.受講コースと日程を選び予約・申込みをする
2.受講票を確認し受講費用を支払う
3.受講し修了したら修了証を交付してもらう
特別教育では特に試験というものはありません。
自分が住む地域の登録教習機関を下記サイトで検索し、Webか電話で問い合わせてみることから始めましょう。
厚生労働省|登録教習機関一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html
必要な時間(日数)はどれくらい?
受講は、学科が6時間、実技で6時間が目安となっています。
学科は、走行と荷役に関して装置の構造や取り扱い方法について2時間ずつ学習した後、運転に必要な力学の知識と関係法令について1時間ずつ学びます。実技は、走行の操作に4時間、荷役の操作に2時間、実践を中心とした受講になります。
学科と実技で、2日間の受講というのが一般的です。
費用はどれくらいかかる?
受講費用は、各地域、各登録教習機関で違いがありますので直接確認するようにしましょう。
履歴書で免許や資格を書いてアピールするときのポイント
履歴書で、免許や資格についてどのような書き方をすれば効果的なのかを紹介します。
基本的なルール
1.取得年月の早い順に時系列で記載する
2.免許や資格の名称は必ず正式名称で書く
3.年号は「学歴・職歴」の年号と統一する
4.免許・資格がなければ「特になし」と記載
5.免許・資格の最後に取得・修了などを付ける
6.すべての免許・資格を書き終えたら「以上」と書く
これらを正確に記載することで、社会人としての常識があることをアピールできます。また、仕事に関連する免許・資格であれば、勉強中でも記載することは可能です。
どの資格を書くか
ですから、志望する会社の仕事に必要なスキルや知識に関連した資格を記載すべきです。全く無関係な資格や、逆に評価を下げてしまうような資格は記載する必要はありません。
ただ注意してほしいのは、フォークリフト運転手として応募した場合でも、企業によっては他の職種で検討したいとするケースがあることです。そういうケースでも志望する会社に入社を考えるのであれば、記載する資格の幅は広くとっておくべきです。
また、何かの国家資格や資格取得の難易度が高いとされている資格は、直接仕事に関係のないものでも記載することで評価のアップにつながる可能性は高いです。
フォークリフトの安全衛生教育
あくまで最近のフォークリフトの特徴や取り扱い方法、保守管理などについて身につけるのが目的であり修了証の更新ではありません。
この安全衛生教育は、労働安全衛生法(第60条の2)に基づくもので、本来各事業所が行うよう努めなければならないと定められています。
この安全衛生教育も登録教習機関で受けることができ、学科教育のみで6時間1日の講習です。費用は概ね10,000円程度となっています。詳細は各登録教習機関で確認してください。
フォークリフト運転技能講習を修了しているが業務自体にはブランクがあり、再就職でフォークリフトの運転を考えている方におすすめします。最近のフォークリフトの動向をチェックし、頭をリフレッシュして志望先に向かうことができます。
履歴書に「フォークリフト運転業務従事者安全衛生教育 修了」と記入することができますので、業務のブランクによるマイナスを挽回できるはずです。
以下は、この記事の内容のまとめです。
- 履歴書にはフォークリフトの資格は正式名称で記載する
- フォークリフトの実務経験や関連する資格も併記する
- フォークリフトの技能講習と特別教育の違い
- それぞれの受講資格・受講方法・時間・費用
- 履歴書に免許や資格を記載するときのポイント
- フォークリフトの安全衛生教育について
フォークリフト技能講習は国家資格であり、一度取れば更新の必要がありません。作業自体は、特別な体力も必要としませんので、女性や高齢者の方にも向いています。
時間や費用をかけて取得しても、損はないと言い切れる数少ない資格の一つです。