ホイールローダー
2022/11/09
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ホイールローダーとショベルローダーの違い|似ているけど異なる重機の解説
ショベルローダーとホイールローダーの違いは?資格や運転方法なども異なる
では、ホイールローダーとショベルローダーにはどのような違いがあるのでしょうか。
例えば、ホイールローダーは前輪と後輪の中間で車体が折れ曲がる中折式で、4輪駆動の車両系建設機械です。対してショベルローダーの場合は、前輪駆動の特殊自動車であり、一般的なフォークリフトと同じ後輪操舵式です。
ショベルローダーは四輪でバケットを備えている点など、外観上はホイールローダーとよく似ていますが、このように構造や駆動方式などに大きな違いがあります。また、作業に必要な資格もまったく別物です。
そこで今回は、ホイールローダーとショベルローダーの違いについてわかりやすくまとめたので、是非参考にしていただきたいと思います。
ホイールローダーとショベルローダーの性能の違い。特徴や運転性能を解説
このように、見た目や使用用途上の共通点が多く、見た目だけでは違いに気づきにくいかも知れません。
では、ホイールローダーとショベルローダーの特徴や、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
ホイールローダーの特徴
ホイールローダーはバケット容量によって、小型のものからバケット容量24.0立方メートルの大型ホイールローダーまでクラス分けがされており、作業内容や規模に応じて種類を選ぶことができるのもメリットでしょう。
法令では、車両系建設機械(整地・掘削等)に分類されており、油圧ショベルよりも大量の土砂をすくうことができることから、土木作業では土砂をダンプトラックに積み込む用途や除雪作業でも活躍します。
また、ワークツールの豊富さもホイールローダーの特徴のひとつです。バケット以外にも、ものを掴める「グラップ」、重量物やパレットの運搬に便利な「フォーク」、除雪作業で活躍する「スノープラウ」や「ブレード」など、アタッチメントを付け替えることで様々な用途に使用することができます。
そのため、土木工事以外にも主に農業、畜産、林業、廃棄物処理場など幅広い分野で活躍しています。
ホイールローダーの走行性能
また、中折式であることから車輪と後輪は一緒の軌道のため内輪差と外輪差が発生しません。そのため、狭い場所やピストンでの作業に効果的なのがメリットです。
走行最高速度は整地面で、小型のものは15km/h、中〜大型のものでは30~50km/h程度の速度が出せるものもあります。
ホイールローダーに必要な資格
機械質量3トン未満のホイールローダーで作業するためには、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)の運転に係る特別教育」を受講が必要です。
「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」といった学科講習と実技実習があり、合計13時間(2日間)以上の講習を受けることで資格を取得できます。
機械質量3トン以上のホイールローダーで作業する場合は、「車両系建設機械(整地・運搬・積み込用及び掘削用)運転技能講習」を受講する必要があります。
「走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識」など最大で合計38時間(6日間)の講習を受け、修了試験に合格することで資格を取得することができます。ただし、特定の資格を所有していることで、一部科目の受講が免除されます。
公道走行および公道上での作業運転をおこなう場合は、車両登録種別に応じて普通自動車運転免許、小型特殊自動車運転免許または大型特殊自動車運転免許も併せて必要です。
・中折式操舵で四輪駆動の車両系建設機械 ・不整地走行、地面の掘り下げが可能 ・アタッチメントの種類が豊富 ・機械質量によって特別教育または運転技能講習が必要 ・掘削、整地、積み込みやアタッチメントの交換で様々な作業が可能 |
ショベルローダーの特徴
後輪操舵式なのが主な特徴であり、工事現場において土砂などをダンプトラックへ積み込んだり、農場で堆肥などの積み込みに使用する用途や、除雪作業にも用いられます。
機能としては地表面より上にある土砂や堆肥、雪、資材などをバケットですくいあげ、トラックの荷台などに積み込む荷役作業に向いていますが、ホイールローダーとは異なり地表面より下に穴を掘り下げることはできません。
また、「フォーク」などのアタッチメントを取り付けることによりフォークリフトに近い仕事をこなすことができますが、ホイールローダーよりはアタッチメントの種類は少ないです。
原動機はディーゼルエンジンまたは、ガソリンエンジンを使っており、積載量は1トン〜3トンクラスまであります。
ショベルローダーの走行性能
不整地での走行は苦手のため作業用途は限定的になりますが、工場や畜舎での荷役作業などで多く活躍しています。
ショベルローダーに必要な資格
ショベルローダーもホイールローダーと同じく、車体の大きさなどに応じて小型特殊自動車または大型特殊自動車のいずれかに分類されます。公道走行または公道上作業をおこなう場合は、車体に応じた運転免許も必要です。
・後輪操舵式で二輪駆動の特殊自動車 ・不整地走行、地面の掘り下げができない ・アタッチメントの種類は少ない ・最大荷重によって運転技能講習または教特別育が必要 ・地表面の資材をすくって運ぶ、積み込む作業が得意 |
まとめ
しかし、ホイールローダーは車両系建設機械に分類されており、四輪駆動で中折式操舵ですが、ショベルローダーは特殊自動車に分類され、二輪駆動で後輪操舵式という点が大きく異なっており、構造上、駆動方式に違いがあります。
また、どちらも公道走行や公道上で運転作業をおこなうには、車両の大きさに応じた免許が必要ですが、ホイールローダーは機械質量、ショベルローダーの場合は最大荷重によって必要な作業資格が異なります。
購入をご検討の際はこの記事を参考にしていただき、2つの重機の違いや特徴をよく理解して、目的に適している機械を選択してください。