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カニクレーンを中古で購入する前に!クレーン操作に必要な資格とトラック免許について解説

クレーン

2022/09/13

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カニクレーンを中古で購入する前に!クレーン操作に必要な資格とトラック免許について解説

カニクレーン購入したい、または導入を検討している方へ

カニクレーンは霊園やお墓を工事する際、大切な墓石を傷つけないように運搬する小型移動式クレーンとして開発されました。日本の墓地は、墓石同士の感覚や通路も狭く、山間などの場所によっては斜面もあるという特有の事情を抱えています。そのような作業が難しい現場でカニクレーンは最も重宝されます。

また、通常のクレーンが通れないような工場内や建設中である建物内のほか、不整地や斜面など安定しない場所や、視界の悪い場所でも活躍しています。カニクレーンは狭い場所でのクレーン作業が多い、石材店や工務店などで最も主戦力になる重機と言えるでしょう。

カニクレーンの稼働数が年間を通して少なくても、「レンタルだと必要な時に機械がない」、「便利なので1台は常備しておきたい」、と中古購入を考える方もいらっしゃると思います。

まずは、カニクレーンの操作や作業をするには定められた資格を取得する必要があります。また、カニクレーンを現場に輸送する手段としてトラックが必要になることが考えられるでしょう。

今回はカニクレーンの導入を検討している方向けに、「購入する前に取得しておきたいカニクレーンの必要資格について」解説します。

1.カニクレーンを導入するメリット

前述したとおり、カニクレーンは他のクレーンでは作業困難な現場においてとても効率的な小型移動式クレーンです。その反面、クローラー走行のため自走での移動自体は可能なものの、速度は非常に遅いので公道を走行することはできません。そのため、移動の際にはトラックの荷台などに乗せて運ぶことになります。

しかし、クレーンの重量に適合した車両運転資格を取得すれば、トラッククレーンやホイールクレーンなどの作業にも活かせます。では、カニクレーンを導入することで得られる大きなメリットについて確認しましょう。

1-1.弊所でのクレーン作業に重宝

カニクレーンは走行時の車体幅が60㎝程であり、室内扉や廊下の角でも難なく通過できます。また、安定性の高い4本のアウトリガーは周囲に障害物がある場所でも状況に応じて、長さや角度などの張出し状態及び具合を調整することが可能です。屋外では、上部に電線がある現場でも作業範囲規制を設定することで、接触を避けた安全な作業をすることができます。

1-2.格納も省スペースで可能

カニクレーンは格納時、クレーンやアウトリガーは縮めた状態なので、広い倉庫や保管スペースを持たなくても省スペースで保管可能です。コンパクトに収まるので管理がしやすく邪魔になることもありません。また、トラックの荷台積載時は、他の機材や道具を一緒に載せるスペースが広くとれるのも利点でしょう。

1-3.中古であれば100万円以下で導入できる

カニクレーンは新品で購入すると、小さいものでも大きさに比べて非常に高額であり、販売台数が少ないので中古品はあまり多くありません。しかし、ネットオークションなどで調べてみると2.5トン、有線ラジコン付きで100万円以下の出品が多々見受けられます。

15年から20年経過したカニクレーンでも通常の場合、室内保管していることが殆どである事や使用頻度が少ない点から状態が良いものもあります。キャタピラ、油圧ホース、シリンダーのパッキンは消耗品のため、劣化などで交換する必要があるかもしれませんが、本体自体は良好のものが多いです。

2.カニクレーンに必要な資格

クレーンと名の付く機械は種類が多く、クレーンごとに必要となる資格も異なります。ここでは、カニクレーンの操作に必要または、作業で必要になる資格について解説します。

1.小型移動式クレーン

カニクレーンは移動式クレーンの中でも小型移動式クレーンに分類される機械です。小型移動式クレーンは、吊り上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンのことを指します。労働安全衛生法では、小型移動式クレーン業務の際は移動式クレーン運転士または、小型移動式クレーン運転技能講習修了者でなければ従事できないことが定められています。小型移動式クレーン免許は技能講習を修了することが取得条件です。

1-1.資格に必要な条件

小型移動式クレーンは満18歳以上であれば、誰でも受講することができます。運転免許を持っていなくても受講可能ですが、講習の内容が多くなります。このように、資格取得に必要な条件はほぼないので高齢者や女性でも気軽に受講することができます。

1-2.資格取得で運転できるもの

小型移動式クレーン免許で運転できるものは、以下のとおりです。

トラッククレーン(積載形トラッククレーンを含む)/ホイールクレーン(ラフテレーンクレーンを含む)/クローラークレーン/浮きクレーン/鉄道クレーン/その他4.9トンまでの小型移動式クレーン

1-3.資格の取得内容と免除項目

小型移動式クレーン講習は、労働安全衛生規則第83条 クレーン等運転関係技能講習規定(労働省令第34号)に基づく講習です。

講習内容は以下のとおりとなっています。
学科講習
(13時間)
・小型移動式クレーンに関する知識(6時間)
・原動機及び電気に関する知識(3時間)
・運転のために必要な力学に関する知識(3時間)
・関係法令(1時間)
実技講習
(7時間)
・小型移動式クレーンの運転(6時間)
・運転のための合図(1時間)

これに加え、次の修了試験があります。

・学科修了試験(1時間)
・実技修了試験(1時間)

下記の資格を有する方は、科目などの一部免除を受けることができます。
【取得済み資格】 【免除される科目】
・クレーン・デリック運転士免許を取得した方
・揚貨装置運転士免許を取得した方
・床上操作式クレーン運転技能講習を修了した方
・玉掛け技能講習を修了した方
・運転のために必要な力学に関する知識
・小型移動式クレーン運転のための合図
・車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了した方 ・原動機及び電気に関する知識

1-4.資格難易度と合格率

小型移動式クレーン技能講習は、講義をきちんと聞いていれば修了試験も難しくはありません。修了試験の合格率を見ても、学科試験99%以上、実技95%以上と難易度は低めです。移動式クレーンよりも簡単なので、先に取得しておく人も多いようです。

1-5.資格に必要な費用と期間

小型移動式クレーンにかかる費用は、免除項目の有無により変動しますが、およそ¥27.000〜¥50.000程度です。

講習期間は3日間で、時間は以下のとおりです。

・免除科目のない方:20時間
・小型移動式クレーン、クレーン等の特別教育修了後、業務経験が6ヶ月以上ある方:19時間
・車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習修了者。建設機械施工技師1級・2級の第2種または第6種合格者:17時間
・クレーンデリック(旧クレーン運転士資格、旧デリック運転士資格含む)、揚貨装置いずれかの運転技能講習修了者:16時間
・鉱山にて吊り上げ荷重5トン以上の移動式クレーンの業務経験が1ヶ月以上ある方:13時間

2.玉掛け

クレーンで荷物を吊るす作業をおこなう際に、クレーンのフックに荷物をかけたり、外したりする作業全般を「玉掛け」と言います。クレーンでは、数トンクラスの荷物を運ぶことが可能であり、万が一にもミスをしてしまうと重大な事故に繋がりかねません。そのため、玉掛け作業を行うには、安全上の知識や操作方法を知っているという証明の玉掛け免許が必要です。

このことから、玉掛けは安全衛生法第61条、76条において定められている玉掛け技能講習(または玉掛け特別教育)を修了していない者が行うことはできません。

正式名称は「玉掛け技能講習修了者」となり、1トン未満のものから1トン以上のものまで扱えるようになります。玉掛け1トン未満のものだけ扱える資格は、「玉掛け特別教育修了者」といいます。

2-1.資格に必要な条件

玉掛け免許は小型移動式クレーン免許と同じく、満18歳以上であれば基本的に誰でも受講することができます。また、運転免許を持っていなくても大丈夫です。

すでに、現場に出て作業している方が玉掛け免許を取得しようとした場合や、他のクレーン等の免許を持っている場合は、受講科目を免除され、短時間で取得することができます。

2-1.資格に必要な条件

玉掛け免許は小型移動式クレーン免許と同じく、満18歳以上であれば基本的に誰でも受講することができます。また、運転免許を持っていなくても大丈夫です。

すでに、現場に出て作業している方が玉掛け免許を取得しようとした場合や、他のクレーン等の免許を持っている場合は、受講科目を免除され、短時間で取得することができます。

2-2.取得で可能になる作業

クレーン作業をする際に、フックに荷物をかけたり外すために必要な資格です。そのためクレーンの資格と合わせて取得する方が多いです。実際に作業をするときには、クレーンを運転しない玉掛けする側の人に玉掛け免許が必要なことはもちろんのこと、クレーンを運転する人にも玉掛け免許が必要となってきます。したがって玉掛け免許とクレーンの免許はセットで保有しておくのがベストと言えるでしょう。

2-3.資格の取得内容と免除項目

玉掛け特別教育の講義内容は、以下のとおりです。
学科 ・クレーン、移動式クレーン、デリック及び揚貨装置に関する知識:1時間
・クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識:1時間
・クレーン等の玉掛け方法:2時間
・関係法令:1時間
実技 ・クレーン等の玉掛け:3時間
・クレーン等運転のための合図:1時間

玉掛け技能講習の講義内容は、以下のとおりです。
学科 ・クレーン等に関する知識:1時間
・クレーン等の玉掛けの方法:7時間
・クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識:3時間 ・関係法令:1時間
実技 ・クレーン等の玉掛け:6時間
・クレーン等の運転のための合図:1時間

所有資格によって免除される項目は以下のとおりです。
【取得済み資格】 【免除項目】
移動式クレーンまたはクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許・デリック運転士免許)、揚貨装置運転士免許取得者 クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識
小型移動式クレーン運転技能講習または、床上操作式クレーン運転技能講習修了者 クレーン等の運転の合図

2-4.資格難易度と合格率

玉掛けの試験はそれほど難しいものではありません。落ちる人はごくわずかと言われており、例としては学科の講義が長くて眠くなってしまいしっかり勉強できなかったという方や、極度の緊張で実技試験の合図に間違えてしまったり、指示にきちんと対応できなかった、などという方くらいしか落ちることは少ないでしょう。

具体的には、筆記試験は60%、実技試験は70%正解すれば合格されています。

2-5.資格に必要な費用と期間

玉掛け免許の取得に必要な期間は、玉掛け特別教育で2日間(9時間)、玉掛け技能講習で3日間(15〜19時間)です。費用は、玉掛け特別教育で2万円弱、玉掛け技能講習で2〜4万円程度です。

3.中型運転免許

カニクレーンを現場に移動させるにはトラックの荷台に乗せて運ぶのが一般的です。ちなみに、積載重量が350グラムを超えてしまうため軽トラへの積載はできません。カニクレーンは重量が2トンや3トンを超えるものが殆どなので、運転できる車両が、「車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満・乗員定員29人以下」と、カニクレーンを積載しても余裕がある中型免許を取得しておくと便利でしょう。

ただし、平成19年以前に普通免許を取得していた場合は、すべての中型免許が運転できるわけではありませんが、以前と同様に車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満までの車両の運転は可能となっています。

3-1.資格に必要な条件

普通自動車免許と準中型免許は18歳から受験資格を得ることができます、しかし、中型免許を取得するには20歳以上でなおかつ運転経験が2年以上という条件を満たしていなければなりません。運転経験が必要なことからもわかる通り、中型免許を取得するためには普通自動車免許などを取得している必要があります。

3-2.取得で運転可能になる車両

中型運転免許が必要となるのは、その名の通り中型自動車に分類される車両です。車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満・乗員定員29人以下のものを指しますが、例えば4トントラックと呼ばれる車両などがイメージしやすいと思います。このサイズのトラックが運転できれば中距離の運送業務なども可能です。また、乗車人数が11人以上29人以下なのでマイクロバスの運転も可能となります。

3-3.資格取得までの流れ

中型免許取得の流れは基本的に普通自動車免許と大きな違いはありません。まずは教習所に入校してから教習を受けることになります。教習所で卒業試験に合格し、卒業すれば管轄の試験場で適正試験を受け、合格すれば中型免許取得となります。

中型自動車免許は普通自動車の運転とは違い、サイズもかなり大きく感覚もまるで違います。取得までに時間がかかってしまうケースも少なくないので、仕事などで中型免許が必要となる場合は、できるだけスケジュールに余裕を持っておくことをオススメします。

3-4.資格難易度と合格率

中型免許の合格率は90%以上と言われており、合格率からも分かるとおり、しっかりとした準備をしておけばそれほど難易度の高いものではありません。

特に実技試験での実際の原点項目を普段の練習から意識しておくことで、細かミスを減らす可能性が高くなります。

3-5.資格に必要な費用と期間

中型免許にかかる期間は普通自動車免許を所持している場合で1〜2ヶ月、8トン限定中型免許や準中型免許を所持している場合で3週間〜1ヶ月程度が目安です。教習所の混雑具合によっては時間がさらにかかるケースがありますので、スケジュールには余裕を持っておきましょう。

費用については、普通自動車免許を所持している場合は17〜25万円が相場です。8トン限定免許や準中型免許を所持している場合は14〜20万円が相場となっています。

費用については教習所によって変動するので、事前に確認しておくようにしましょう。また、合宿免許などを利用すればより短期間かつ低料金で取得できるケースもありますので、早く免許を取得したいという方はオススメです。

カニクレーンの操作について

カニクレーンはまずカニクレーンでクレーン作業を行うときは、必ずアウトリガを使い水平器などを確認しながら機体を水平状態に保ちましょう。クレーンは必ず水平堅土上に設置し、アウトリガーを設置するときは、周囲に人を近づけないでください。アウトリガの受け皿に足を挟まれるなど、重大な事故を招く恐れがあります。

旋回時などのレバー操作は、できるだけゆっくり行い、スムーズに起動、低速で旋回し、静かに停止するようにしてください。特に荷を吊っている時の急激なレバー操作は、荷が触れて機械の安定が失われてしまうことや、機械が転倒する危険があります。

また、アウトリガーを正常に設置させていても、360度旋回させると安定度の小さい方向があります。荷を吊りながら旋回するときは十分に注意してください。

まとめ

クレーン操作に必要な資格とトラック免許|まとめ
今回はカニクレーンを伴う業務、操作に必要な資格について解説しました。カニクレーンを導入することで業務の幅が広がったり、クレーン車が入れない場所でも吊り上げ作業ができるようになるので、作業の効率化に繋がります。

カニクレーンは小型移動式クレーン免許で運転・操作が可能ですが、フックに荷物をかけて吊り上げるクレーン作業には玉掛け免許が必要なので、カニクレーンを伴う作業を行うには最低この2種類を合わせて取得しておきたいですね。また、現場や遠くの場所にカニクレーンを運ぶには中型免許を取得しておけば不足はないでしょう。
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資格の一覧になります。 ・吊り上げ荷重が5t以上:移動式クレーン運転士免許 ・吊り上げ荷重が1t以上5t未満:小型移動式クレーン運転技能講習 ・吊り上げ荷重が1t未満:移動式クレーンの運転の業務特別教育 それでは、1つずつ解説します。 移動式クレーン運転士免許 こちらの免許を取得すると、5t以上を含む全ての移動式クレーンを運転・操作することができます。 大規模な現場でパワフルに働きたいという方は、この資格に挑戦して免許取得を目指してください。 合格率は、学科試験が約65%。実技試験が約60%になっています。 クレーンの資格に比べると、少し取得しやすいようです。 この資格は ・移動式クレーンを全て運転できるようになりたい方 ・大規模な現場で活躍したい方 におすすめです。 小型移動式クレーン運転技能講習 こちらの資格を取得すると、1t以上から5t未満の全ての移動式クレーンを運転・操作することができます。 技能講習となっていますので、約20時間の学科・実技講習を受講すれば、資格を取得できます。 最短で小型移動式クレーンを運転ができるようになります。 この資格は ・小型移動式クレーンを運転できるようになりたい方 ・移動式クレーンの用途が明確にわかっており、5t以上は必要ない方 におすすめです。 移動式クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格を取得すると、1t未満の移動式クレーンを運転・操作することができます。 特別教育となっていますので、約13時間の学科・実技試験を受講すれば、資格を取得できます。 1t未満となると、活躍できる場所が限定されますので、自分の用途に合っているか確認が必要です。 この資格をおすすめする方は、小型移動式クレーン運転技能講習と同じになります。 移動式クレーンでも同様に玉掛作業の資格を取得することをおすすめします。 移動式クレーンで公道を走行して現場に入り、移動式クレーンを運転して帰るには、クレーンに適した運転免許が必要になります。 運転免許はセットと考えて、計画的に取得するようにしてください。 種類別!実際に資格・免許を取得するのに費用はどのくらいかかるの? 早速資格を取得しようと考えている人もいると思います。 次にクレーン運転士になるにはどのくらい費用が掛かるのかを解説します。 結論から言うと、教習所によって多少の違いはありますが、おおよそ下記の費用になります。 ・免許取得→10万~15万 ・技能講習→3万~5万 ・特別教育→1万5千円~2万 前述した通り玉掛け作業・運転免許の資格も必要になってきます。 玉掛け作業の場合は、 ・技能講習→2万~4万 ・特別教育→約2万 運転免許の場合は、 ・大型特殊車→約10万~20万(取得している免許により変動) ・大型自動車→約20万~35万(取得している免許により変動) ・中型自動車→約10万~27万(取得している免許により変動) それでは、詳しく解説します。 クレーン・デリック運転士免許 こちらの免許取得にかかる費用は、約14万円です。 床上操作式クレーン運転技能講習 こちらの資格取得にかかる費用は、約3万5千円になります。 教習所によって金額も多少変わりますので、必ずホームページを確認してください。 クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格取得にかかる費用は、約1万5千円になります。 クレーンの吊り上げ荷重が小さくなれば比例して、費用も安くなります。 移動式クレーン運転士免許 こちらの免許取得にかかる費用は、約14万円になります。 クレーンと移動式クレーンに大きな違いはありません。 しかし、移動式クレーンの場合は運転免許も取得の必要があります。 小型移動式クレーン運転技能講習 こちらの資格取得にかかる費用は、約4万円になります。 移動式クレーンの運転の業務特別教育 こちらの資格取得にかかる費用は、約1万5千円になります。 全ての資格に言えますが、この金額にプラスして諸費用が掛かりますので注意してください。 免許取得から技能講習、特別教育と段階的に費用は安くなります。 実際どんなことを勉強するの? 試験・講習の内容とは? 実際にどんなことを勉強するの?と思っている方のために、試験・講習の内容を解説します。 運転士免許の試験内容とは? 学科試験科目は以下の通りです。 ・クレーン及びデリックに関する知識 ・原動機及び電気に関する知識 ・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 学科試験の試験時間は全科目を通して、2時間30分です。 実技試験科目は以下の通りです。 ・クレーンの運転 ・クレーンの運転のための合図 移動式クレーンの場合は、 ・移動式クレーンの運転 ・移動式クレーンの運転のための合図 クレーンの学科試験は、過去問と似た内容が出題される傾向があります。 しっかりと、対策して勉強すれば難しくありません。 技能講習の講習内容とは? 技能講習科目は以下の通りです。 ・床上操作式クレーンに関する知識と原動機及び電気に関する知識 ・小型移動式クレーンに関する知識と原動機及び電気に関する知識 ・床上操作式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・小型移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 これらの中で、必要なものを受講する形になります。 その後、実技講習を計7時間ほど受講して、完了です。 特別教育の講習内容とは? 特別教育の科目は以下の通りです。 ・クレーンに関する知識 ・原動機及び電気に関する知識 ・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 ・関係法令 これらを勉強し、その後実技講習を計4時間受講すると無事完了です。 ユンボの操作|まとめ 今回は、クレーンの資格・免許について解説しました。 クレーンの種類によって、取得しなければならい資格も変わってきます。 資格により費用も変わります。この金額にプラスして諸費用が掛かりますので注意してください。 そして、忘れてならないのはクレーンで公道を走るための運転免許も必要になります。 取得まで日数がかかるのもあるため、計画的に取得することをおすすめします。 ←トクワールドには、いろいろなクレーンが多数あります!

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    目次 カニクレーンの能力が最大に発揮される現場とは カニクレーンの主要メーカーは前田製作所と古河ユニック 前田製作所のカニクレーンの機種と仕様情報の概要 古河ユニックのミニ・クローラクレーンの機種と仕様情報の概要 カニクレーンは中古で購入がお得!レンタル費用の相場も紹介 まとめ|カニクレーンの能力について解説! カニクレーンは、重量物の吊り上げが主な用途で、特に狭所現場で圧倒的な能力を発揮します。 下部走行体はゴムクローラーで、作業現場では4本のアウトリガーを張り出して接地します。このアウトリガーを張り出したときの形状がカニの姿に似ているので「カニクレーン」と名付けられました。 カニクレーンというのは、メーカーである前田製作所の商品名です。古河ユニックなど他のメーカーでは、ミニ・クローラクレーンという呼び方が一般的です。 この記事では、狭く、地盤も良くない作業環境で大活躍しているカニクレーンについて紹介します。 国内の主要メーカーである前田製作所と古河ユニックのほぼ全機種について触れていますので、カニクレーン導入を検討している方はぜひ参考にしてください。 カニクレーンの能力が最大に発揮される現場とは カニクレーンは、一般的なクレーンやユニックでは立ち入ることができない狭い現場で、その能力を最大限に発揮することができます。狭い通路や坂道、段差(数センチ程度)があっても難なく走行できるのが特徴です。 元々、狭い墓地での墓石工事のために開発されたため、走行時は非常にコンパクトです。利用頻度の高い1トン吊り~2.8トン吊りで全幅は600~800ミリとなっています。 またゴムクローラーなので、アスファルトやコンクリートの舗装道路はもとより、未舗装や軟弱地盤、工場内の狭い通路などでも移動が可能です。 作業時のみ展開する4本のアウトリガーは、現場接地面の広さ、支障物や段差に応じて張り出しの角度や長さを選択することができます。 カニクレーンは、トラックの荷台に小スペースで積載できるだけでなく、分割仕様になっているものも多いためロープウェイやヘリコプターでの現場搬入も可能です。 カニクレーンの主要メーカーは前田製作所と古河ユニック わが国のカニクレーンの主要メーカーである、前田製作所と古河ユニックについて紹介します。カニクレーンに代表されるミニクレーンは、建設機械のアクセスが制限されるあらゆる場所で活用されています。 ビル建設やプラント、狭所、屋上、航空産業、湾岸建設、山岳土木、変電所、石油・ガス施設、トンネル・地下、美術品据付けなど多種多様な現場が活躍の場所です。 前田製作所は前田建設工業の機械工場として開設され、昭和37年に株式会社として独立し、建設機械のコマツと強い連携関係にあります。 1980年、カニクレーンの原型ともいえるミニクロクレーンを発売しています。 古河ユニックは、1946年に創設された共栄開発を前身とし、1961年に日本初の積載型クレーンを発売しました。1970年に社名にもなった「UNIC(ユニック)」は、積載型クレーンの代名詞として幅広く世に浸透しています。 1991年、2.5トン吊りミニ・クローラクレーンの発売を開始しました。 前田製作所のカニクレーンの機種と仕様情報の概要 ここでは、前田製作所のカニクレーンの機種について、吊り上げ荷重など仕様情報の概要について紹介します。 吊り上げ荷重とは、クレーンが吊り上げることができる最大荷重のことです。機種の能力を比較するとき最大荷重で比較すると分かりやすいです。 ただ前田製作所のカタログには、クレーンの条件に応じて吊り上げることのできる重量、「定格総荷重」が記載されています。 そのためこの記事では、アウトリガー最大張出時で、最短ブーム、最小作業半径の定格総荷重を最大荷重として比較します。 MC174CRM|モーメントリミッタ標準装備のカニクレーン最小機種 MC174CRMの主要諸元 吊り上げ荷重 1.72トン クレーン容量 1.72トン×1.0m 最大作業半径 5.17m×0.22トン 最大地上揚程 5.5m 最大地下揚程 7.0m(4本掛) 機体幅 590ミリ MC174CRMの特徴 クレーンとアウトリガーを格納し走行するため、より狭い場所への入り込みが可能 不整地や狭い場所などでのクレーン作業を可能にする屈折式アウトリガー モーメントリミッタ(過負荷防止装置)、過巻下停止装置を標準装備 モーメントリミッタパネル表示では赤、黄、緑の三色灯で負荷状態を表示 クレーンを遠隔操作することができるラジコン・リモコン装置を装備 2本の走行レバーで信地旋回(ピボットターン)、超信地旋回(スピンターン)が可能 MC285C-3|アウトリガーインターロック・モーメントリミッタ標準装備 MC285C-3の主要諸元 吊り上げ荷重 2.82トン クレーン容量 2.82トン×1.4m 最大作業半径 8.205m×0.15トン 最大地上揚程 8.7m 最大地下揚程 10.1m(4本掛) 機体幅 750ミリ MC285C-3の特徴 高機能モーメントリミッタに新機能の旋回制限を追加 張出角度が6パターンに増えてクレーン作業の効率が向上 旋回時、過負荷領域手前で自動ストップ 新型7.0インチカラー液晶マルチモニター搭載 自己脱着式の脱着式電動ユニットがオプションで登場 MC305C-3(乗車型)|安全・環境性能が充実!建設工事現場のスタンダードマシン MC305C-3の主要諸元 吊り上げ荷重 2.98トン クレーン容量 2.98トン×2.5m 最大作業半径 12.16m 最大地上揚程 12.52m 最大地下揚程 16.09m(4本掛) 機体幅 1,280ミリ MC305C-3の特徴 モーメントリミッタは作業に合わせた設定が可能(揚程・作業半径・角度制限) オートスライドアウトリガーを作用しアウトリガーインターロックを標準装備 乗車タイプだから走行・クレーン操作の長時間作業も快適・リモコン操作可能 オプションで電動モーターを併用すれば安定操作と省エネの両方を実現 MC405C-3|安全性に優れたクラス最大機種で余裕の吊り能力を実現 MC405C-3の主要諸元 吊り上げ荷重 2.98トン クレーン容量 2.98トン×3.5m 最大作業半径 16m×0.21トン 最大地上揚程 16.8m 最大地下揚程 20.5m 機体幅 1,380ミリ MC405C-3の特徴 アウトリガーインターロック・モーメントリミッタ標準装備 過負荷防止及び作業範囲制限機能でモーメントリミッタパネル搭載 オプションのインバーター付電動モーターで屋内作業もクリーン オプションのサーチャーフックなら軒下・ガラス据付作業も楽々 乗車タイプだから走行・クレーン操作の長時間作業も快適・リモコン操作可能 MK1033CW-1|クレーン作業の新提案!ナックルブームクレーンを採用 MK1033CW-1の主要諸元 吊り上げ荷重 0.82トン 最大定格総荷重×作業半径 0.82トン×2.3m 最大作業半径 9.73m 最大地上揚程 10.47m 最大地下揚程 20.5m 機体幅 750ミリ MK1033CW-1の特徴 屈折式ブームだから的確なリーチで障害物を乗り越えての作業が可能 倉庫や工場内の作業で生じる奥まで水平にリーチする作業にも対応 マルチアウトリガーポジションの設定が可能になり柔軟な設置が可能 オプションで取り外し可能な自己脱着式電動モーターを搭載可能 古河ユニックのミニ・クローラクレーンの機種と仕様情報の概要 ユニックとクレーンにおいて、わが国の代表的なメーカーである古川ユニックは、「赤いユニック」としておなじみでしょう。最近では、タイの既存工場を世界戦略製品の生産拠点にすべく増強しています。 カニクレーンは前田製作所の商品名でもあるため、古川ユニックでは同様のクレーンをミニ・クローラクレーンと呼んでいます。 古川ユニックのミニ・クローラクレーンを7機種紹介します。 ここでも吊り上げ荷重は、アウトリガー最大張出時で、最短ブーム、最小作業半径の定格総荷重です。 URW174C|次世代級の走行性と操作性の走破力 URW174Cの主要諸元 吊り上げ荷重 1.73トン 最大定格総荷重×作業半径 1.73トン×1.0m 最大作業半径 5.17m 最大地上揚程 5.7m 最大地下揚程 6.9m 機体幅 600ミリ URW174Cの特徴 クラス初搭載のタンデムローラをダブル搭載 全長1870ミリ、全幅600ミリ、本体1210kgの軽量設計 油圧モーター駆動2速方式採用、伸縮装置はブームに内蔵 特許の差込口カバー、引き出しグリップなどこだわりの使い易さ 展開パターンは前・後方とも10パターンでクラスNo.1 URW240C|作業者の想いにハイパフォーマンスで応える URW240Cの主要諸元 吊り上げ荷重 2.43トン 最大定格総荷重×作業半径 2.43トン×1.5m 最大作業半径 6.95m 最大地上揚程 7.4m 最大地下揚程 11.4m 機体幅 600ミリ URW240Cの特徴 クラス最強の最大クレーン容量2.43トン×1.5m クラス最大の5段ブーム、5段ロングブームをラインナップ クラス最速の走行速度3.8km/h、フック巻上速度13m/秒 頑強6角ブームは伸縮シーブを内蔵し安定したクレーン作業を実現 T字走行レバーの繊細な走りで140cm幅の直角通路の走行が可能 URW295CB3|業界を牽引するバッテリー駆動式ミニクロ URW295CB3の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×1.4m 最大作業半径 8.41m 最大地上揚程 8.9m 最大地下揚程 11.6m 機体幅 690ミリ MC174CRMの特徴 メンテナンスフリーバッテリー搭載(補水の必要のないシールドバッテリー) 短時間充電AV100V対応(AC200Vは5h、AC100Vは9hでフル充電) 1日の稼働時間に十分なバッテリー容量と操作しながらの充電も可能 ブーム全自動格納機能付きだから作業終了時も手間が非常に楽 任意設定の作業範囲制限装置付きだから現場での干渉の恐れを軽減 URW295C4/P3(M)|多様性と操作性で現場を選ばず活躍する URW295C4/P3(M)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×1.4m 最大作業半径 8.41m 最大地上揚程 8.8m 最大地下揚程 11.7m 機体幅 600ミリ URW295C4/P3(M)の特徴 ディーゼルエンジンモデル|高出力・低燃費でトラックからの燃料補給も可能 ガソリンエンジンモデル|低回転・低振動を実現し卓越した作業性を発揮 ガソリンエンジン・電動パワーユニット併用モデル|屋内作業に最適なモデル 最大幅60cmで作業終了時はフック格納がワンタッチでできる 本体の揺れを吸収する段差乗り越え構造と低重心で段差もラクラク 185cm幅の直角通路も走行可能でフック巻上げ速度は10m/秒 URW370C(乗車型)|屋内から不整地までさまざまなニーズに応える URW370C(乗車型)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×2.5m 最大作業半径 14.45m 最大地上揚程 14.9m 最大地下揚程 18.7m 機体幅 1,300ミリ URW370C(乗車型)の特徴 主要パーツが取り外せるためヘリコプターや索道による運搬が可能 油圧配管の接合は分解時も便利なワンタッチカプラーを採用 エンジンと電動モーターの切り替え可能で屋内での移動も可能 夜間や薄暗い現場での作業に欠かせない前照灯(LED)搭載 アウトリガー油圧横張出・格納も操作レバーか液晶ラジコンで操作 URW507C(乗車型)|業界唯一の7段ブームユニック搭載 URW507C(乗車型)の主要諸元 吊り上げ荷重 2.93トン 最大定格総荷重×作業半径 2.93トン×3.9m 最大作業半径 17.83m 最大地上揚程 18.2m 最大地下揚程 22.9m 機体幅 1,380ミリ URW507C(乗車型)の特徴 業界唯一の7段ブームで最大地上揚程18.2mを実現 アウトリガー横張出・格納は液晶ラジコン操作でより確実に設置 主要パーツが取り外せるためヘリコプターや索道による運搬が可能 電動パワーユニット併用仕様だから排気ガスゼロ・エンジン騒音ナシ 夜間や薄暗い現場での作業に欠かせない前照灯(LED)搭載 URU054C|資格不用のお手軽ミニ・クローラクレーン URU054Cの主要諸元 吊り上げ荷重 0.495トン 最大定格総荷重×作業半径 0.495トン×1.5m 最大作業半径 5.17m 最大地上揚程 5.6m 最大地下揚程 10.5m 機体幅 595ミリ URU054Cの特徴 狭所もスムーズに移動できるクラス最軽量のコンパクトボディ アプローチアングルが斜めカットだから階段、不整地でもスムーズ走行 T字型走行レバー(オプション)で120cm幅の直角通路を走行可能 使いやすいラジコン操作でハイレベルなクレーン操作ができる 伸縮装置を内蔵し、障害物への干渉がない形状を実現 カニクレーンは中古で購入がお得!レンタル費用の相場も紹介 カニクレーンも他の建設機械同様に、中古での購入がおすすめです。 たとえば前田製作所の2.9トン吊り5段ブームでラジコン付きの中古価格は、300万前後ですが、新品では600万円前後です。 10年から15年経過していても、屋内保管していたり使用頻度が少ない状態だったりすると機能的には全く問題ありません。 ただ販売台数が比較的少ないため、他の建機に比べると中古も少ないのが現状です。 レンタル費用は、前田製作所の1.7トン~2.9トンクラスで1日15,000円程度が相場になっています。月極だと格安になり、15万ほどが目安になります。 いずれにしろ、長期での使用が間違いないのであれば、中古で購入したほうがお得なのでおすすめです。 まとめ|カニクレーンの能力について解説! ここまでカニクレーンについて紹介してきました。 まずカニクレーンの一般的な能力や、その能力が最大限に発揮される現場の特色、主要メーカーである前田製作所と古川ユニックについて概要を解説しました。 次に前田製作所と古川ユニックの各機種の主要諸元と特徴について記述しています。さらにカニクレーンは他の建設機械と同じように中古での購入がおすすめであることとレンタルの費用についても触れています。 カニクレーンやミニ・クローラクレーンと呼ばれる建設機械は、狭所や干渉物の多い現場作業に特化させるべく誕生しました。大型の建機の使用ができないため人力での作業となっていた現場が格段に省力化効率化しています。 さらに今後も大きな進化を遂げていくであろうと予測される建設機械です。

    2023/07/18

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  • SF感溢れる重機「カニクレーン」とは
    クレーン

    SF感溢れる重機「カニクレーン」とは

    目次 カニクレーンとは? カニクレーンの種類 まとめ カニクレーンとは? カニクレーンは、開発元である前田製作所にて、「かにクレーン」の商品名で登録されている製品です。4本のアウトリガーを展開させ車体を支えている姿がカニのように見えることから「カニクレーン」の名称で呼ばれています。 まるで4足歩行メカのようにも思えるフォルムですが、脚部にでも見えるアウトリガーは、クレーン作業中に車体を支えるもので、カニクレーン自体の移動方式は歩行ではなく、足回りのクローラーで行います。 カニクレーンは、主に工場や屋内といった狭所でのクレーン作業で活用されるミニクローラークレーンです。ゴムクローラーで移動する小型移動式クレーンの一種なので、運転および作業には「小型移動式クレーンの技能講習修了証」と「玉掛技能講習修了証」の資格が必要になります。この記事ではカニクレーンの特徴・用途・種類について紹介します。 カニクレーンの特徴 カニクレーンはカニの姿に似ていること以外にも、大きな特徴が3つあります。 特徴その1:あらゆる地形での作業が可能 ミニクローラクレーンであるカニクレーンは、走行装置にゴム製の履帯(ゴムクローラー)を用いています。履帯は接地面積が広く、接地圧が小さいという特性を持つことから、地盤が柔らかい場所や舗装されていない路盤上での作業に用いられる建設機械のほとんどに採用されています。また、ゴム製なので、舗装路面上でも移動ができるというメリットもあります。 しかし、クレーン関係法令によると、移動式クレーンの転倒を防止するため「地面が軟弱な場所等では、原則として移動式クレーンの使用は禁止」とされています。ただし、転倒を防止するために必要な広さ及び強度を有する鉄板等を敷いた場合は使用できるなどのルールが明記されています。 また、カニクレーンを使用する際は、製品に表示されている最大吊り上げ荷重を超えて利用すると転倒事故などに繋がってしまうので、法令を遵守し、メーカーの定める範囲内で利用してください。 特徴その2:コンパクトな設計・特殊なアウトリガー カニクレーンは走行時の外型寸法がコンパクトに設計されており、一般的なもので走行姿勢では全幅が800mm程度です。走行姿勢では4本のアウトリガーは格納されていますが、クレーン作業時に展開します。 そのため、廊下や室内の移動も可能です。また、クレーン設置場所の広さに応じてアウトリガーの張り出し長さを選択できるほか、段差、障害物を避けて張り出しの角度も調整して設置することができます。 カニクレーンのアウトリガーは特殊な形状で、カニ足のようにアウトリガーを出します。アウトリガーの形状がクモにも似ているため、クモクレーンと呼ばれることもあるようで、英語ではSpider Craneと訳されます。 特徴その3:輸送性の高さとヘリコプターでの空輸性 コンパクトで輸送性の高いカニクレーンはトラックの荷台に省スペースで積載でき、1.2tクラスの小型カニクレーンの場合、標準キャブ2tロング車に横積み可能。荷台スペースを大きく活用できます。 また、大型のカニクレーンは「分割仕様」になっている製品が多く、搬入困難地である工事現場で重宝されます。分割仕様は、アウトリガーやブーム、足回りなど、部分ごとに分割できるカニクレーンのことで、索道やヘリコプターによる運搬が可能です。 特に、大型車両や機材が進入できない山岳地帯や鉄塔設置などの現場では、ヘリコプターで各パーツを懸吊して山頂まで運び、現地で組み立てて使用することもできます。 カニクレーンの用途 カニクレーンは当初、通路が狭い日本のお墓において、墓石を立てる機械として開発されました。現在では世界でも墓石、庭石、石碑の据付作業などに使われ、コンパクトなミニクローラーという特性から、建物内や狭所での作業にも多く利用されています。 ビル建設では、建物内部や屋上での鉄筋据え付け作業、鉄塔の基礎工事なども行い、美術館や中庭などでの美術品据付作業に使用されることもあるようです。 カニクレーンはゴムクローラーなので、舗装された場所や未舗装の地面でも利用できます。前田製作所のカニクレーン稼働事例によると、空港、駅構内、ダム建設現場など公共工事での建設資材や型枠の吊作業や、住宅建設など幅広い用途で活用されているようです。 カニクレーンの種類 カニクレーンは定格重量が5トン以下のミニクローラークレーンであり、2.9トン以下のものでは運転席を備えず、機械に合わせて歩行しながらレバーで運転するタイプが多いです。機械質量4.0トンクラスのカニクレーンになると吊り上げ能力などのほかに、組立・分解性とヘリコプターに懸吊して空輸できる輸送性に優れていることが要求されます。 現在国内で主流なカニクレーンメーカーは、前田製作所と古河ユニックの2社です。グリーン塗装が特徴のカニクレーンは前田製作所の製品です。低騒音な電動仕様のカニクレーンを展開しています。 一方、古川ユニックでは赤い塗装のカニクレーンが「ミニ・クローラークレーン」の製品名で開発・製造・販売されています。1.2tクラスの小型カニクレーンから、最大2.93t×3.9mの7段ブームを備えたものなど、豊富な種類の製品のラインナップが特徴です。 では、2社のカニクレーンをタイプ別に解説していきます。 通路、部屋内の移動におすすめの1.2〜1.7トンクラス このクラスは格納幅がわずか60cn程なので、通常のドアからの搬入はもちろん、建設用のエレベーターへの積載も可能です。狭い直角通路も走行でき活躍の幅が広がります。 狭所で効率的なクレーン作業を実現できる2.0〜2.5tクラス 重機やトラックの通れない狭い道路や、現場内の細い通路、カーブの多い通路で使いやすく、このクラスでは5段ブームが主流です。張り出しパターンが増え、より効率の良いクレーン作業が行えます。 建設・土木のスタンダードである3.8~4.0トンクラス このクラスのカニクレーンは乗車タイプで、長時間作業に向いています。また、分解仕様や自動分解仕様の製品が多く、索道・ヘリコプターでの運搬が可能です。油圧配管の接合や分解時も便利なワンタッチカプラーを採用しており、分解・組み立ての省力化が施されています。 広大な作業範囲を誇る5.0トンクラス 大型展示物や鉄骨、コンクリート製品などの重量物の吊り上げも可能なクラスです。安全機能などの装備も充実しており、クレーン容量やブーム範囲が大きいことから広い場所や屋上、屋外での作業が主流になります。 まとめ カニクレーンとは?|まとめ アウトリガーを広げた姿がカニに似ていることからカニクレーンと呼ばれている建設機械ですが、脚を畳むと非常にコンパクトになります。運輸性にも優れていることから、トラックや通常のクレーンが入れない狭い場所、建物内などの作業に非常に有効です。 分解可能なものやブームが長く伸縮するモデルなど作業用途により様々なタイプがあるため、利用の際は各製品をよく見比べて検討することをおすすめします。また、室内作業では低騒音で排ガスが出ない電動タイプのカニクレーンを探しましょう。

    2022/09/21

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