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ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説!

ユンボ

2022/06/10

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ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説!

ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説!

クローラーは、さまざまなシーンで作業する重機を支持・走行させるための「脚」の役割をします。

自動車の車輪に対して、クローラーは「履帯」と呼ばれます。履帯と言われると何かピンときませんが、キャタピラーのことです。

キャタピラーは、米国キャタピラー社の登録商標ですが、履帯で走行する重機の代名詞となっています。フランスのユンボ社(以前の社名はシカム社)製造の油圧ショベルのユンボが、建設機械の通称になっているのと似ています。

クローラーは、重たい機体を支えながら、作業中休むことなく接地面上で働き続けている消耗率の高い部品です。

ユンボを常に最良の状態で使用するためには、クローラーの日々のメンテナンスが欠かせません。断裂して全く動かなくなるという最悪のケースを避けるためには、適切な修理や早めの交換も必要です。

この記事は、現場作業の中心となる重機のクローラーを、ベストな状態で維持するために覚えておいてほしいことを解説しています。

クローラーとユンボの基本構造

ユンボはクローラーという脚があるおかげで、でこぼこだらけの地盤を移動できたり、勾配がある現場で作業したりすることができます。

ここでは、クローラーの基本となることについて紹介します。

クローラーには大きく2種類ある

クローラーを素材で分けると、ゴムと鉄の2種類あります。ゴムは「ゴムクローラー」、鉄は「鉄クローラー」とか「鉄シュー」と呼ばれることが多いです。

ゴムクローラーは、鉄クローラーに比べると路面への負担が少なく、軽量で静粛性にも優れています。ただ、ゴムクローラーは、接地面の突起物で損傷したり断裂したりする可能性は高くなります。

障害物が多いハードな現場では、鉄クローラーが力を発揮するのです。

ゴムクローラーは耐久性を上げるため、接合部のないワイヤーを埋め込んだり、より高耐久なゴム素材を開発したりの改良が続けられています。

シュー(プレート)とは

自動車の車輪に対して、重機のクローラーを「履帯」と呼びます。この履帯を構成するのが、シュープレート(履板)です。シュープレートを、単にシューとする場合も多いです。

シューとシューはピンで結合されていますが、密着しているわけではないので、一つひとつに可動性があります。この可動性は、不整地での走行性を上げ、荷重時の反力を受ける働きをします。

無限軌道という別名を持つクローラーの走行性の高さは、このシューの働きによるものです。

鉄クローラーは、路面保護とシュー自体の耐摩耗のために、ゴムパットを取り付けて使用することが多くなりました。

ユンボの基本構造と旋回モーター

ここでは、ユンボを動かす仕組みのポイントである、旋回モーターについて紹介します。

その前段階として、ユンボの基本構造について見てみましょう。ユンボの基本構造は、下図のように、以下の3つに大別されます。

フロントアタッチメント|アーム、ブーム、シリンダー、バケットなど
上部旋回体|エンジン・ポンプ・ラジエータ・クーラ・カウンターウェート・主旋回フレームなど
下部走行体|アイドラー、旋回ベアリング、キャリアクローラー、トラックローラー、トラックフレーム、トラックリンクシュー、走行モーター、スプロケットなど

次に、下部走行体について詳しく説明します。

下部走行体は、左右にクローラーがあり、それぞれに減速機付き走行モーターや上下部ローラ及びアイドラーが設置されています。左右のクローラーは独立して駆動しますが、トラックフレームで連結されています。

このフレームの中心部に、上部旋回体を回転させる旋回ベアリングなどの旋回装置が配置されているのです。この旋回装置内に固定されているのが、旋回モーターです。(ここでやっと登場です)

旋回モーターを回すことにより、モーター先端部ピニオン(小さい歯車)がかみ合った旋回ベアリングの内輪を介して上部旋回体を旋回させます。

この旋回モーターは、ユンボやクレーン車など、上部が旋回する建設機械全般に使用されています。

ゴムクローラーについて知っておいてほしいこと

ユンボを常にベストな状態で使うのであれば、クローラーの摩耗のチェックは欠かせません。特にゴムクローラーは、路面にやさしく低騒音ですが、摩耗は鉄キャタに比べると早くなります。

ゴムクローラーの注文や修理を依頼するときに知っておいてほしいポイントについて紹介します。

サイズの測り方

ゴムクローラーのサイズは、クローラー幅、ピッチ、芯金数を見ます。

クローラー幅|ゴムクローラーの全幅
ピッチ|芯金中心から次の芯金中心までの間隔
芯金数|芯金・受金の1周分の全数

通常、ゴムクローラーの内側にサイズ表示の打刻がありますが、摩耗して見えなくなっている場合は実測してください。

この打刻は、「幅×ピッチ×リンク」、「幅×リンク×ピッチ」のどちらかになっているはずです。

シリアル番号の見方

クローラーに限らず、ユンボの装着系部品の注文の際には、シリアル番号も伝えるとより正確になります。シリアル番号とは、車台・車両番号のことで、機体一つひとつを特定するための番号です。

シリアル番号、メーカー、型式は、すべての機体に記載されています。記載箇所はメーカーごとに異なりますが、本体とブームの取付部分周りに、プレートで記載されているのが一般的です。

シリアル番号などを記載したプレートが、破損や紛失で見つからないときは、機体本体の打刻を探しましょう。フロントアタッチメントと上部旋回体の取付部分付近の機体に直接打刻されていることが多いです。

ゴムクローラーの廃棄

不用となったゴムクローラーの廃棄は、産業廃棄物扱いとなります。

ゴムクローラーは、張りを維持するスチールコードや張力を補強する芯金、これらをカバーするゴムで形成されています。廃タイヤと同様の「廃プラスチック」に該当します。

すべての産業廃棄物は、廃棄物を発生させた事業者が責任をもって処理しなければなりません。

処理には、保管、運搬、処分(焼却や埋立)の過程があります。各自治体の許認可を受けている専門業者に委託して処理するのが一般的です。

処理の過程は産業廃棄物伝票(マニフェスト)で管理され、事業者は運搬・処分が間違いなく完了したことを確認し、送付された伝票は5年間保管する義務があります。

ゴムクローラーはさまざまなシーンで活躍している

クローラーには、ゴムと鉄の2種類あることは前述の通りです。

鉄クローラーは主に大型の重機の脚として活用されています。耐久性が求められる条件の現場で、重い機体を支えながら作業するのは、ゴムクローラーには厳しいからです。

大規模でハードな建設現場で使用される大きい重機では、クローラーの主流は今も鉄クローラーになっています。

ゴムクローラーは、比較的小さな建設用重機の主流であるだけでなく、様々なシーンで重機の脚として活躍しています。

ここでは、ゴムクローラーの種類について紹介します。

建設機械用ゴムクローラー

ゴムクローラーは、アスファルトやコンクリート、芝地など路面を保護しなければならない現場で使用されることが多いです。

人(作業者)と近い位置での作業が続く現場、小回りの必要な作業が連続する現場でもゴムクローラーのミニユンボが活躍します。

ゴムクローラーのユンボは、振動や騒音が少なく、オペレーターの疲労軽減にも有効です。

農業機械用ゴムクローラー

農業機械用ゴムクローラーの代表格は、コンバイン用のゴムクローラーです。コンバインのゴムクローラーは接地面積が大きく、湿田に対応した推進力や排土性能を持っています。

コンバイン用ゴムクローラーの特徴は、ラグパターンの豊富さにあります。ラグとは、ゴムクローラーの接地面の凹凸のことです。

以下に、コンバイン用ゴムクローラーの主なラグパターンの種類と特徴をまとめました。

片梯子・両梯子|排土性能を高めるため端部がラグに合わせて飛び出している
オフセット|駆動輪を受ける溝部分が中心ではなく片側に寄っている
ハイラグ|表面の凹凸を高くしている
Nタイプ|芯金の幅を狭くしている
Wタイプ|芯金の幅を広くしている

上記の種類ごとに、さらに細かいパターンがあり、使用する条件によって選択されます。

運搬・作業機用ゴムクローラー

運搬機の足回りでは、タイヤとゴムクローラーが混在しています。ゴムクローラーが活躍するのは、でこぼこ・ぬかるみが多い地盤や急斜面などがある現場です。

路面状況に左右されない走行性の高さが、安定した作業効率を生みだします。

作業機には、草刈りや高所での作業など、様々な作業に合わせて多くの機種があります。ここでも求められるのは、安定した走行性能です。

それを支えているのがゴムクローラーです。豊富な幅やラグパターンから、各作業に応じて選び装着します。

除雪機用ゴムクローラー

除雪機用ゴムクローラーには、より高機能な耐久性が求められます。除雪作業は氷雪上の作業であり、低温というリスクもあります。

除雪作業は夜間や早朝での作業が多いため、周囲の環境に配慮した静粛性が必要です。
また、雪の下になって見えない石や突起物の衝撃に耐えることも重要です。

各メーカーは、競うように改良を続け、ゴムクローラーの機能性を高めることを目指しています。

ゴムクローラーの故障の原因について

ゴムクローラーは仕業点検として、クローラーのたるみ量を確認し、張りの調整を実施しましょう。
その際に、クローラーの摩耗、破損、緩み、芯金のむき出しなどを確認することも大切です。

ここでは、ゴムクローラーの故障の原因について紹介しますので、点検時の参考にしてください。

・芯金の折れや剥がれの原因
機体の落下や片浮き作業などで負荷をかけすぎると、芯金の折れが生じます。また、過剰な油・溶剤・塩分の付着で芯金が腐食すると、ゴムとの接着が弱まり剥がれやすくなります。

・耳切れ・耳取れの原因
クローラーの端部の切れや取れは、大きなでこぼこのある路面や河川敷など石の多い現場、縁石など段差の上の走行などで荷重が端部に集中することで起こります。

・接地面の外傷やスチールコードの切断
接地面の外傷は、路面の石や鋭利な支障物によって生じます。スチールコードの切断は、ゴムクローラーに必要以上の張力が作用したり、ゴムクローラーの深い傷から水分が侵入しスチールコードが腐食したりして発生します。

損傷が著しい場合は、早めの交換をおすすめします。

ゴムクローラーの修理の流れについて

ゴムクローラーは1,500~2,000時間程度が耐用時間とされていますが、大抵はその前に芯金が脱落したり、引っかけて切断したりということが多いです。

全体的にはまだまだ使用できるゴムクローラーでも、何かの原因で1個でも芯金が脱落したり、一カ所でも端部が切断したりすると産廃として処理しなければなりません。

ここでは、ゴムクローラーの修理の流れについて紹介します。

1.ゴムクローラーの損傷状態を確認
2.型をつくる|元の型の寸法を測り型用ゴム材で土台をつくり、プレス機で熱処理して型を成型する
3.修理箇所を削り、最終形状に合わせて専用ゴム材を盛り込む(薄層を重ねてなじませる)
4.型を当ててプレス機で圧力をかけながら熱して(6~7時間)
5.仕上げ処理して完成

ゴムクローラーの修理は、業者によって技術力に差があるようです。ゴムクローラー修理に実績のある業者に依頼することをおすすめします。

ゴムクローラーの交換方法について

ここでは、ゴムクローラーの交換方法を、建機、農機、作業機の種類ごとに紹介します。除雪機に関しては、作業機のゴムクローラーの交換に準じるものとして省略します。

ここから紹介する交換方法は、あくまで一般的なものですから、詳細は対象機種メーカーの仕様書などを参考にしてください。

ゴムクローラーの交換作業は危険を伴う場合があります。水平な場所で、降下防止対策をしっかりして、二人以上での作業を原則としてしてください。

建設機械用ゴムクローラーの交換方法

以下は、建設機械用ゴムクローラーの交換方法の概要です。

・取り外し
1.機体側面のニップルバルブをゆっくりと緩め、グリスを排出した後、完全に取り除く
2.グリスの排出により縮んだゴムクローラーを機体から鋼材などで内から外へ押し外す
3.ゴムクローラーを機体から完全に取り外す

・取り付け
1.アイドラー横にゴムクローラーを引っ掛ける(スプロケット側が外れないように注意)
2.鋼材などを使って、外した時とは逆に外から内に向かって押し込むように取り付ける
3.ニップルバルブを取り付け、指定のグリスを注入する

せっかくの交換時ですから、取り外した各部品のチェックや清掃もしましょう。

農業機械用ゴムクローラーの交換方法

農業機械用ゴムクローラーの交換方法

ここでは、コンバインのゴムクローラーを例に、農業機械用ゴムクローラーの交換方法を紹介します。コンバインも中型以上のものは2人で交換するほうが無難です。

1.テンションボルトのナットを緩め、クローラーテンションを完全に緩める
2.機体後部に油圧ジャッキをはめて最上位まで上げたらジャッキステンドを設置する
3.ゴムクローラーを緩めるためにクローラー側から遊動輪部分をハンマーで叩き内側へ移動させる
4.芯金と芯金の間にバールを入れゴムクローラーを浮かせながら遊動輪から脱輪させる
5.ゴムクローラー全体を取り外す

取り付けは、取り外しとは逆の順に行います。起動輪、上転輪と入れていきますが、芯金を遊動輪に近づけておくのが楽に入れるコツです。

運搬・作業機用ゴムクローラーの交換方法

以下は、運搬・作業機用ゴムクローラーの交換方法の概要です。

1.機体の強度のある部分にジャッキをかけ機体全体を水平に保ちながら上げる
2.緩衝材や当て木を用いて降下防止対策をする
3.アイドラー後方のボルトのロックピンなどを外し緩める(必ず潤滑液を使用しながら緩める)
4.完全にアイドラーが緩んだらゴムクローラー内側の芯金部をローラ側から外す

取り付けは、基本的に取り外しと逆の作業になります。ただ、新品のゴムクローラーは硬いため、芯金をはめ込むときにバールを使うのですが、ゴムクローラーやローラが破損しないように注意してください。

ゴムクローラーの修理・交換を業者に依頼する

ゴムクローラーの修理や交換を業者に依頼すると、どれくらいの料金がかかるか気になる方も多いでしょう。ここでは、目安として、ゴムクローラーの修理費用の相場をご紹介します。

ゴムクローラーの厚みが15mm以下のものを想定しています。ゴムクローラーの修理はゴム部のみになり、ワイヤーの切れは修復できません。

キズの大きさ 1カ所目(円) 2カ所目以降(円)
~50mm 11,000~14,500 7,500~9,500
~80mm 13,500~17,500 9,500~11,500
~120mm 16,500~20,000 11,000~13,500
~150mm 19,800~23,500 14,000~16,500
150mm~ 22,000~25,500 15,500~18,000
(税抜価格)

ゴムクローラーの交換は、業者がお客様のところまで出張して作業することが多いです。内訳は、「部品代金+出張費+作業費+処分費」です。

部品代金の地域差は比較的少ないのですが、その他の費用は、地域や会社ごとの差が大きいようです。事前にメールか電話で、複数社に確認して比較検討することをおすすめします。

ゴムクローラーは中古で購入がおすすめ

日本の重機の中古品は、新品に比較して格安なうえに品質が良いため、世界中に輸出され様々な現場で活躍しています。特に、コマツやクボタなどは、海外でも信頼性の高いブランドとなっています。

海外での人気の高さが逆輸入される形で国内にも広がり、現在、中古建機への注目度は右肩上がりです。

通販やネットオークションでの流通もありますが、おすすめは実績と信頼のある中古建設機械専門会社です。特に、買取と販売の両方に力を入れている会社が狙い目です。

在庫が多いので選択の幅が広く、整備も行き届いているため安心して購入できます。

最新の重機市場の売れ筋はもちろん、特殊機械や中古ならではの重機や部品も取り揃えているため、Webサイトは要チェックです!

まとめ

クローラーを完全解説!|まとめ
クローラーは、万能重機ユンボを足元から支えながら、ハードな現場を動かす大きな力の一つです。

ここまで、特にゴムクローラーを中心に、ユンボの脚であるクローラーについて紹介してきました。
  • クローラーとユンボの基本構造
  • ゴムクローラーの種類
  • ゴムクローラーの故障の原因
  • ゴムクローラーの修理と交換

どんなに高性能の上部旋回体を積んでいても、クローラーが断裂してしまったら、現場の作業は中断しなければなりません。

日々の点検業務では機体の確認と同じように、あるいはそれ以上に、クローラーのチェックも忘れないでいてください。
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バックホウは土木工事の現場で最もよく見られる重機です。掘削、整地、溝掘りなど、多くの作業に対応できるほか、高馬力の機種は硬い地盤を掘り起こしたり、大量の土砂を素早く運搬するのに最適です。また、サイズがコンパクトな機種であれば狭い現場でもスムーズに作業できます。 解体作業 解体現場では、バックホウの解体用アタッチメントが威力を発揮します。油圧ブレーカーやクラッシャーを装備することで、コンクリートや鉄骨構造の建物も効率よく解体できます。また、後方小旋回機種や高所の作業にも対応できる解体仕様機種もあるため、安全性を確保しながら作業を進められる点が特徴です。 コベルコ建機からラインナップされている解体仕様機種は、高所解体作業を地上から行えるロングアタッチメント仕様やセパレートブーム仕様などの機種が充実しています。 農業・畜産業 農業や畜産業でもバックホウは大きな力を発揮し、畑の整地や排水溝の掘削、堆肥や飼料の運搬作業にも広く利用されています。特に狭いスペースでも作業がしやすい小型バックホウは、農地や牧場での作業に向いているほか、軽トラに積載できるミニユンボも人気が高いです。 林業 林業の現場では、木材運搬や伐採、伐採後の整地にバックホウが活用されています。グラップルなどの専用アタッチメントを装備することで、丸太をつかんで運搬する作業もスムーズに行えます。また、傾斜地での伐根作業といった特殊な用途にも対応可能です。 災害復旧 災害現場では、迅速な復旧作業が求められます。バックホウは土砂の撤去や倒木の処理、道路の復旧作業などで不可欠な存在です。強力なパワーと機動性を活かし、災害現場での困難な作業にも対応でき、対応でき、その汎用性の高さから自治体や防災機関でも広く導入されています。 バックホウの種類と選び方について解説 バックホウは、用途や環境に応じてさまざまな種類があります。それぞれの作業に適したバックホウを選ぶことで、現場の効率化と安全性の向上につながります。 クラス(サイズ)による分類 バックホウは主にそのサイズで分類され、作業現場の規模や作業内容に応じて適したモデルを選ぶことが重要です。各サイズの特徴は以下のとおりです。 ミニバックホウ ミニバックホウは最も小型のバックホウで、狭い場所や住宅地での作業に適しています。機体重量は通常1〜2トン程度で、小回りが利く設計が特徴です。軽量で地面への負荷が少ないため、舗装を傷つけたくない現場でも活躍します。 小型バックホウ 小型バックホウは機体重量が3〜7トン程度の中小規模の現場向けのモデルです。住宅地から比較的小規模な建設工事まで幅広い用途に対応します。ミニバックホウに比べてパワーがありながらも、取り回しやすさを損なっていない点が特徴です。 中型バックホウ 中型バックホウは7〜10トンの機体重量を持ち、大規模な建設工事や土木工事で活躍します。十分な掘削力と耐久性を兼ね備え、汎用性が高いことがメリットです。工事現場の主力となるモデルが多く、このクラスの選定が工事の効率に大きく影響します。 大型バックホウ 大型バックホウは13トン以上の重量を持つ非常にパワフルな機種です。ダムなどの大規模工事、採石場や鉱山など、掘削量が多い過酷な環境での作業に使用されることが多いです。その巨大なサイズと強力な掘削能力は、通常の工事現場よりもスケールが大きい作業に対応します。 バックホウの駆動方式は2種類 バックホウの足回りは、「クローラー式」と「ホイール式」の2種類があり、現場の地形や作業内容に応じて選ぶ必要があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。 クローラー式 クローラー式バックホウは、無限軌道(キャタピラ)を使用した駆動方式です。柔らかい地面や斜面での安定性が高く、泥や砂地などの不整地での作業に最適です。また、重い荷重にも耐えられるため、過酷な環境での使用が多くなります。欠点としては、移動速度が遅いため、長距離の移動には向かず、公道走行もできません。 ホイール式 ホイール式バックホウはタイヤで駆動するタイプで、舗装された道路や平坦な地形での作業に適しています。移動速度が速いため、作業現場間を頻繁に移動する場合に便利です。さらに、機動性と操作性も高く、機敏な動きが求められる環境で重宝されます。ただし、軟弱な地盤では走行性や安定性が低くなる場合があります。 バックホウを選ぶ時のポイント4つ用途 バックホウを選ぶ際、まず重要なのは用途の明確化です。土砂の掘削、整地、解体作業など、どのような作業を主に行うのかによって適したモデルが異なります。例えば、小型のバックホウは狭い場所での作業に適している一方、大型のものは広範囲な作業や重い資材の取り扱いに優れています。作業の種類や規模に応じて適切なサイズや機能を持つ機種を選びましょう。 作業環境 作業する環境も選定の大きな要素です。例えば、都市部の狭い現場では小回りの利くコンパクトなバックホウが必要になる場合があります。一方で、広い敷地や荒れ地ではパワフルで走行性能の高いモデルが求められます。また、騒音規制が厳しいエリアでは低騒音設計のモデルが有利です。さらに、作業場所が傾斜地やぬかるみの場合は、不整地での安定性が高いクローラー式が向いています。クローラーがゴム製か鉄製かも、地盤への影響や耐久性に影響するため、作業環境に応じた選択を行いましょう。 コスト コスト面の検討も重要なポイントです。バックホウなどの重機は、機種の購入費用だけでなく、燃費やメンテナンスコストも考慮する必要があります。燃費の良いモデルは、初期費用が高めでも長期的にはコストを抑えることができます。また、中古機を検討する場合は、価格の安さだけでなく稼働時間やメンテナンス履歴を確認することが大切です。さらに、リース契約も選択肢として検討すれば、初期費用を抑えつつ柔軟にバックホウの運用が可能です。 メーカー 機械をメーカーで選ぶユーザーも多いでしょう。コマツやCATなど信頼性が高い大手メーカーのバックホウは、故障のリスクが低く、部品やサービスの提供も充実していることが多いです。国内メーカーと海外メーカーでは、性能やサポート体制に違いがあります。特に部品交換やアフターサービスの迅速さは、作業効率に直結するため重要です。また、ユーザーの口コミや評価を参考にすることで、メーカーの信頼性をさらに確認することができます。 バックホウ購入時の注意点 バックホウの値段は機種によってさまざまですが、中古車でも数十万円から百万円程度の出費になるため、バックホウの購入は大きな投資となります。特に、新車と中古車のどちらを選ぶかは、予算や用途に応じて慎重な検討が必要です。 新車と中古車の選択 新車と中古車を選ぶ際には、購入目的、予算、稼働時間、そして購入後のメンテナンス体制を総合的に考えることが重要です。新車には信頼性の高さが、中古車にはコスト面での優位性があります。それぞれの特徴を理解した上で、ニーズに合った選択を考えましょう。 新車のメリット・デメリット 新車購入のメリットは、最新技術が搭載されている機種を入手できる点です。燃費効率や作業効率が向上しているモデルが多く、環境規制にも対応しているため、長期的な視点での運用に適しています。また、新車は故障リスクが低く、保証期間内であれば修理費用が抑えられる点も魅力です。 一方で、新車は購入価格が高いため、初期投資が多額になる点がデメリットとなります。さらに、納品までの期間が長くなる場合もあるため、緊急で使用したい場合には不向きです。 中古車のメリットデメリット 中古車購入における最大の魅力は、コストパフォーマンスの良さです。同等の性能を持つバックホウを、新車価格よりも半額程度で購入できるため、ランニングコストを大幅に抑えることができます。また、即納品が可能な場合が多いのも中古車の強みです。 しかし、中古車の場合、過去の使用状況によっては、部品の摩耗や故障リスクが高くなる可能性があるなどのリスクも付き物です。また、保証期間が限られている、または保証などのアフターサポートが無い場合も多いため、購入後のメンテナンスコストを見積もっておく必要があります。 バックホウの購入先は主に3つ バックホウは、購入する場所によって価格や品質、サービス内容が大きく異なります。バックホウの購入先は主に3つで、「メーカー直接購入」「中古建設機械販売業者から購入」「オンラインマーケット購入」などがあります。新車と中古車のメリット・デメリットを考慮しながら、最適な購入先を選びましょう。 メーカーから直接購入 新車購入を検討する場合は、メーカーから直接購入する方法が一般的です。メーカー購入の場合、購入後の保証やアフターサービスが充実しているため、長期的な安心感があります。一方で、価格は他の購入方法と比較して高めになります。また、納車まで時間がかかることが多く、すぐに使用したい場合には不便を感じます。それでも、性能や耐久性、保証を重視する場合にはもっとも確実な選択肢と言えます。 中古建設機械販売業者から購入 中古建設機械を取り扱う販売業者は、在庫数も多くすでに製造・販売が行われてない機種も揃っていることがあります。費用を抑えつつバックホウを手に入れることができるほか、業者によっては整備済みの機械を提供しているため、信頼性も期待できます。 しかし、中古品には使用状況やメンテナンス履歴がさまざまで、個体ごとの品質にばらつきがあるため、購入時には注意が必要です。また、保証期間が短い、もしくは保証がない場合もあります。そのため、信頼できる業者を選び、購入前にしっかりと状態を確認することが大切です。 私たちトクワールドでは、仕入れからこだわっています。1台ごとに状態や使用環境が全く異なるため、より良い機械を選別して、状態が良く納得のいくものだけを仕入れるよう心がけております。仕入れた後もさらに安心して次のお客様に提供するため、メンテナンスにもとことんこだわっています。 信頼できる企業から買えば、長く安心して使用することができます。 トクワールドのこだわりは、こちらから オンラインマーケット(ネットオークション)で購入 ネットオークションなどのオンラインマーケットでバックホウを購入する方法も一般的です。全国からさまざまな中古バックホウが出品されているため、地元の中古建機販売業者だけでバックホウを探すよりもモデルや仕様の選択肢が多いことが特徴です。また、場合によってはバックホウを非常に安価で購入できることもあります。地域を超えて広範囲で探せるため、ニッチな機種や希少なモデルも見つけやすいでしょう。 一方で、購入前に実物を確認できない場合もあり、商品の状態を正確に把握するのが難しいです。また、個人間取引の場合は保証が付かないことがほとんどで、不測のトラブルが発生する可能性もあります。ネットオークションなどを利用する場合は、建設機械に関する知識と信用できる売り手を選ぶことが重要です。 まとめ バックホウは、建設現場やインフラ工事で重要な役割を担う重機で、掘削や整地をはじめとした作業を効率的に行えます。バックホウを選ぶ際は、用途や使用環境を考慮して適切な機種を選択しましょう。中古バックホウについてあまり知識が無い方は、中古建設機械業者でのお買い求めがおすすめです。

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    ユンボ

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    目次 ユンボの整地作業の施工の流れ ユンボの整地作業の施工のポイント ユンボは中古建設機械販売店がおすすめ ユンボの整地作業に必要な資格 ユンボは、土木工事に欠かせない建設機械である油圧ショベルの通称です。バックホーとかショベルカーと呼ばれることもあります。 ユンボは、整地・掘削・積込などの土木作業はもちろん、アタッチメントを交換することで、解体作業や農業・林業の現場までこなす優れものです。 汎用性の高い建設機械であるユンボが、特に、本領発揮するのが「整地作業」です。 整地作業とは、未整備の土地の不要な樹木や埋設物、堆積物を撤去し、高低差のある地盤を切土や盛土をして平坦地に仕上げることを言います。 造成工事は、宅地分譲などの使用目的に合わせて、計画的に地盤改良します。整地作業では、特に用途が決められていない場合の土地の整備で施工されることが多いです。 整地作業でも排水のための勾配を設けたり、表土に砕石を敷き均したりしますが、あくまで地盤表面を安定させるのが目的です。 ユンボによる整地作業の流れと施工のポイント、運転操作するために必要な資格について紹介します。 ユンボの整地作業の施工の流れ ユンボの整地作業は、解体工事の最終工程として行われることが多いです。一般住宅や各種施設の外構や庭、公園や緑地を更地に戻す場合にも施工します。 規模にもよりますが、造成工事では、計画的な切土・盛土が必要です。整地作業の場合は、現場をきれいな更地に戻し、「平坦にすること」が目的の切土・盛土になります。 ここでは、一般的なユンボの整地作業の流れを紹介します。 1.作業の支障となるものの撤去処分 整地作業は、作業の支障となるものの撤去処分から始まります。支障となるのは、草木、樹木、廃材や不要の埋設物、コンクリート塊や鉄屑などです。 ユンボで支障物を掘り取ったり移動したりして、分別しながら集積し、ダンプに積み込みます。ダンプは、産廃として各種処分場へ運搬します。 2.ユンボで土地を平坦に敷き均す ユンボで、土地を平坦に敷き均すとき活躍するのが排土板です。バケットで粗く均してから、排土板を押したり引いたりして均していくのが基本です。 作業面積が大規模な場合は、ブルドーザーやトラクターショベルを使用することもあります。しかし、これらの建設機械は敷均し以外の作業には使いづらい場合が多いです。 ユンボは、基本とする地盤(GL)より高い部分を掘削して切土し、低い所には盛土して平坦にする作業を簡単にこなします。敷地内に法面が必要であれば成形することも可能です。 3.必要に応じて砕石舗装で仕上げる 整地作業は、基本的に粗仕上げで完了となりますが、長期にわたって更地のまま放置していると、雨水で土壌が流失したり雑草が生えてきたりするので現場を砕石舗装することもあります。 砕石は、角張っているので締まりやすく簡易的な舗装材としてよく用いられます。整地作業の仕上げとしては、10~15cm程度、ユンボで砕石を敷き均します。その後、プレートなどで転圧して完成です。 水が溜まりにくく、雑草も生えづらくなります。整地した土地の使用用途が決まったときの撤去も簡単にできるというメリットもあります。 ユンボの整地作業の施工のポイント ここでは、ユンボの整地作業の施工のポイントについて紹介します。ポイントは、水勾配と排土板の使い方です。 水勾配の重要性 整地作業に限らず、土木の現場で常に注意しなければならないのが、排水です。雨水だけでなく、湧水や表面水をいかに敷地内に溜めずに排水するかを考えておく必要があります。 整地の場合で重要なのは、水勾配です。水勾配とは、敷地内の水を、トラフや側溝などの排水設備に流すための地盤表面の勾配(傾斜)のことです。 土質や立地条件により、適切な勾配を設けることが無理な場合、敷地内に暗渠と呼ばれる排水設備を設置することもあります。 ※暗渠には、コンクリートやプラスチック、不織布などを主材とした有孔管や透水管を使用します。 排土板の使い方 ユンボの排土板は、機体を支えて安定させたり廃材を地面と挟んで折ったりできますが、本来の目的は整地作業のための建設機械だといえます。 排土板は、押しても引いても作業できます。土や砕石などを排土板で前向きに押し、ある程度平らにしたら後ろ向きで引っ張るとクローラーの跡が消せます。 アームを伸ばしても少し高さが足りないときは、排土板を上げると高さが確保できます。 水はけが悪い場所では、正確な勾配が重要なので、丁張りで高低差が分かるようにしましょう。この丁張りを見ながら、ユンボの整地作業を進めます。 現場条件によりますが、基本が盛土になるなら下から、切土になるなら上からの施工が効率的です。広い敷地では、ユンボの上からだと不陸が分かりづらいので、こまめに乗り降りして確認するのが失敗しないコツです。 ユンボは中古建設機械販売店がおすすめ ユンボはもちろん、建設機械は中古で購入するのがおすすめです。 中古建設機械販売店では、中古ユンボ・ミニユンボが、格安の価格で販売されています。コマツやヤンマー、コベルコなど有名国産メーカーの建設機械を実車確認して購入することができます。 アタッチメントやクローラー、各パーツも販売されており、必要に応じて調達可能です。 国産メーカーの中古建設機械は、耐久性が高いため海外でも人気となっています。国内流通が薄くなると価格が高騰してしまうので、その前に購入を検討されることをおすすめします。 ユンボの整地作業に必要な資格 整地作業をはじめ、ユンボの運転操作をするためには、「車両系建設機械運転技能講習」を修了する必要があります。 技能講習は、厚労省から認可を受けた登録機関で受講でき、講習の種類や会場は、厚労省の「登録教習機関一覧(都道府県別)」で確認できます。 ・登録教習機関一覧(都道府県別) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習の講習期間は、2日~6日、講習料金は45,000円~100,000円(税込)が目安です。 講習は、受講する本人が取得している資格で変わります。以下に講習時間の一例をまとめましたので参考にしてください。機体3t以上の車両系建設機械(整地等)の運転作業に従事するための資格です。 6時間 車両系建設機械(解体用)運転技能講習修了者 18時間 未経験者 3t未満の場合は、特別教育で運転することができます。学科(7時間)と実技(6時間)の特別教育です。 車両系建設機械運転技能講習には、解体用と基礎工事用、コンクリート打設用もあり、資格の取得には別途技能講習の受講が必要になります。 詳細は、各講習会場に、事前に問合せしましょう。 ユンボの整地作業|まとめここまで、ユンボの整地作業の流れやポイント、ユンボを運転操作するための資格について紹介してきました。 そして、ユンボをはじめとする建設機械は、中古販売店で購入するのがお得です。新品とほとんど変わらない性能の中古が格安で購入できます。 ユンボは、非常に汎用性が高い建設機械なので、土木の現場で活躍する作業者にとって、資格取得は必須であるといえます。 講習の受講には時間や料金はかかりますが、それをはるかに超えるメリットがあることは間違いありません。 ←トクワールドでは高品質な【中古ユンボ】を多数取り揃えております!

    #ユンボ#油圧ショベル

    2022/04/22

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  • クレーン機能付きバックホウとは?必要な資格やレンタルのメリットについて解説!
    ユンボ

    クレーン機能付きバックホウとは?必要な資格やレンタルのメリットについて解説!

    クレーン機能付きバックホウ 工事関係者であれば、バックホウで資材や器材を吊って運搬している光景はしばしば目にすることかと思います。 建設機械の多機能化が進む中で、現在のバックホウは、アーム、バケットを利用したクレーン機能搭載の機種がメジャーです。1台で2荷役の作業ができるクレーン機能付きバックホウは、その利便性から多くの作業現場で普及しています。 しかし、クレーン機能付きバックホウで作業するにはクレーンの資格も合わせて保有していなければなりません。 本記事では、クレーン機能付きバックホウや操作に必要な資格、レンタルのメリットについてご紹介します。 【この記事でわかること】 ・クレーン機能付きバックホウに必要な資格 ・クレーン機能付きバックホウとは ・クレーン機能付きバックホウをオペレーター付きでレンタルするメリット クレーン機能付きバックホウは目的に あった資格が必要 まず、知っておかなければいけないのが、クレーン機能付バックホウで吊り作業を行うには、車両系建設機械の資格以外にも「クレーン資格」や「玉掛け」の資格も必要ということです。 クレーン機能付きバックホウは、法令上では移動式クレーンとして認められています。 そのため、クレーン機能を使用して作業を行うには、次のような資格が必要です。 ・移動式クレーン運転士免許 ・小型移動式クレーン運転技能講習(5t未満) ・移動式クレーン運転の業務に係る特別教育(1t未満) ・玉掛け特別教育(1t以上) ・玉掛け技能講習(1t未満) ただし、これらすべての資格が必要というわけではなく、操作するクレーン機能付きバックホウの吊り上げ荷重に適した資格を取得することで作業が可能です。 また、車両系建設機械を掘削作業などの用途で作業を行う場合は、その用途・機体質量に応じて、「車両系建設機械運転技能講習修了者」または、「車両系建設機械の運転の業務に関する安全のための特別教育」を受講しなければなりません。 クレーン操作を行う場合は、玉掛けの資格は不要ですが、建設現場での需要が高いため取得しておくことを推奨します。 移動式クレーン運転士免許 この資格は、吊り上げ荷重が5t以上の移動式クレーンを運転する際に必要です。この免許を持つことで、あらゆる移動式クレーンの操作が可能となり、キャリアアップにもつながります。 ・内容: 学科試験・実技試験 ・費用: 約13万円 ・期間: 4~6日間 通常、クレーン機能付きバックホウの吊り上げ荷重は5t未満で開発されています。そのため、今後さらに大型のクレーンを操作する予定がない場合は、次の「小型移動式クレーン運転技能講習」を検討すると良いでしょう。 2024年11月 トクワールド調べ 小型移動式クレーン運転技能講習 この講習は、吊り上げ荷重が5t未満の移動式クレーンを操作するために必要な資格です。 多くの現場で利用される「0.45m3クラス」や「0.7m3クラス」のクレーン機能付きバックホウは、吊り上げ荷重が1.5〜3t程度となっています。そのため、この講習を受講することで、クレーン機能付きバックホウの操作が可能となります。 ・内容: 学科試験・実技試験 ・費用: 約3万円 ・期間: 2~3日間 この講習は試験合格が不要で、講習を受講すれば技能講習修了証が発行されます。費用と講習期間が少なく、短時間で資格を取得したい方におすすめです。 2024年11月 トクワールド調べ 移動式クレーン運転の業務に係る特別教育 この教育は、吊り上げ荷重が1t未満の移動式クレーンを操作する際に必要な資格です。 「0.2m3クラス」のクレーン機能付きバックホウの吊り上げ荷重は1t未満が一般的です。そのため、この特別教育を受講すれば操作が可能です。 ・内容: 学科試験・実技試験 ・費用: 約2万円 ・期間: 2日間 小規模な現場工事を担当する方にはこの資格が推奨されますが、1t未満の荷重では大規模な現場では物足りない場合があります。 2024年11月 トクワールド調べ 玉掛け特別教育 吊り上げ荷重が1t未満のクレーンで玉掛け作業を行うための資格です。この資格は「移動式クレーン運転の業務に係る特別教育」と組み合わせて使用することができます。 ・内容: 学科試験・実技試験 ・費用: 約2万円 ・期間: 2日間 他に玉掛け作業員がいる場合は、この資格が不要になることもありますが、現場でのスキル向上のため取得しておくことをおすすめします。 2024年11月 トクワールド調べ 玉掛け技能講習 この講習は、吊り上げ荷重が1t以上のクレーンで玉掛け作業を行う際に必要な資格です。この資格を取得すれば、すべての玉掛け作業を行うことができます。 ・内容: 学科試験・実技試験 ・費用: 約3万円 ・期間: 2~3日間 クレーン操作に必要な資格を取得する際には、特別教育よりも「玉掛け技能講習」を選択することをお勧めします。 2024年11月 トクワールド調べ そもそもクレーン機能付きバックホウとは? クレーン機能が備わっているバックホウをクレーン機能付きバックホウと言い、法令上では移動式クレーンとして認められています。 本来、バックホウは地面を掘削するための機械であり、荷を吊るなどのクレーン作業は「用途外」の使用です。 しかし、インフラの普及に伴い、上下水道や電気・ガスの工事現場では、物をつり上げる作業が頻繁に必要とされ、そのたびに移動式クレーンを使うのは不効率でした。その結果、現場での、事故が多発したことを受け、1992年(平成4年)に「労働安全衛生規則第164条」が改正されます。 改正後は、特定の条件下で安全措置を講じれば、車両系建設機械でのつり上げ作業が認められるようになりました。つまり、規格を満たしたクレーン機能付きバックホウであれば、吊り荷作業を行うことができるのです。 昨今出回っているバックホウの殆どが、クレーン機能付きの機種といっても過言ではなく、1台で「掘る・吊る・埋める」の3つの機能を実現できる機械として需要があります。 また、管の埋設工事、上下水道の整備、道路工事における側溝の設置、河川工事など、多様な現場での吊り作業で活躍します。 【クレーン機能付きバックホウの主な特徴】 ・荷を吊り上げ、運搬を行うことができる。 ・振れや転倒を防止する安全対策が施されている。 規格を満たした移動式クレーン クレーン機能付きバックホウは、「移動式クレーン構造規格」および「クレーン等安全規則」に適合した構造と安全機能が備えてあります。また、クレーン作業を安全に行うため、JCA(日本クレーン協会)規格に適合した負荷制限装置をはじめ、さまざまな安全装置が充実している機種が多いです。 作業装置であるアームやバケットには、特定の要件を満たす吊り上げ用具が取り付けられています。 クレーン機能付きバックホウはオペレーター付きレンタルがおすすめ クレーン機能付きバックホウを個人で使用する際は、効率と安全性を最大限に確保するため、オペレーター付きの重機レンタルを選ぶのもひとつの方法でしょう。 また、車両系建設機械(バックホウ)の資格は持っているけど、クレーンの資格が未取得状態である場合は、せっかくのクレーン機能も無駄になります。そのような場合でもオペレーター付きの重機レンタルがおすすめです。 【オペレーター付きの重機レンタルはこんな方におすすめ】 ・庭石の撤去作業がしたいが、塀や電線の上からしかバックホウで庭石が吊れない。 ・クレーン機能付きバックホウを使いたいが資格未取得のため操作ができない。 ・資格はあるがバックホウやクレーン機能の操作に慣れていない。 重機をオペレーター付きでレンタルするメリット クレーン機能付きバックホウは、通常のバックホウと勝手が違う部分もあります。 また、運転者は、クレーン作業を行う際には通常のショベル作業とは異なる操作が求められるため、特に注意深く操作し、誤操作を防ぐように努めなければいけません。 【クレーン機能付きバックホウを操作するときの安全事項】 ・仕様で定められた荷重を超える荷物は、絶対に吊り上げないこと。 ・油圧ショベルの旋回速度が速いため、エンジンの回転速度を低く設定し、作業切換装置が備わっている機械では低速に切り替えて作業を行う。 ・合図者や玉掛作業者など関係する作業者との連携を密にし、指名された合図者が出す指示以外では運転しないように注意する。 ・地盤の状況や周辺設備、関係作業者など周囲の安全確認を徹底する。 ・取扱説明書を熟読し、正しい運転操作と日常点検を欠かさず実施すること。 このように、クレーン機能付きバックホウの使用では留意点が多くあるため、安全かつ効率的な作業を行うには、熟練のオペレーターによる操作が大切です。 また、オペレーター付きで重機をレンタルすると以下のようなメリットもあります。 プロの技術と経験を活用できる オペレーター付きの重機レンタルでは、経験豊富なプロのオペレーターが作業を行います。これにより、操作ミスによる事故や機械の損傷のリスクを大幅に減らすことが可能です。 バックホウやクレーンの操作は熟練を必要とする作業であり、特に複雑な地形や狭いスペースでの作業では、オペレーターのスキルが効率性と安全性に直結します。 時間とコストの削減 熟練したオペレーターが担当することで、作業のスピードが向上し、作業完了までの時間を短縮できます。 効率的な作業は、燃料費やその他の運用コストの削減にもつながるほか、操作ミスによる機械の故障や現場での事故を防ぐことで、修理費用のコストも削減できます 資格取得が不要 クレーン機能付きバックホウの操作にはバックホウを操作するための資格と運転免許だけでなく、クレーンの免許も必要です。オペレーター付きでレンタルすることで、これらの資格を取得する手間や費用が浮くことになります。 まとめ クレーン機能付きバックホウは、その利便性から作業現場での利用がますます増加しています。車両系建設機械の資格だけでなく、移動式クレーンの資格も合わせて取得しておくことで、現場で行える作業の幅が増え、キャリアアップにも繋がるでしょう。 ←【バックホー】を探すならトクワールド!

    #ユンボ#免許#レンタル#バックホウ

    2024/11/21

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