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部品交換で簡単に修理!ユンボのホース破裂、作動油漏れ時の対処法

ユンボ

2022/05/17

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部品交換で簡単に修理!ユンボのホース破裂、作動油漏れ時の対処法

油圧ポンプとホースの修理・交換について解説

    目次
  • 油圧ポンプとホースの修理・交換について解説
  • 油圧ホースと油圧ポンプの役割
  • 破損した際の修理・費用
  • 油圧ポンプの不具合や交換にかかる費用
  • 作業中にホースが破損した際はどうするべきでしょうか
  • 油圧ホースの交換手順
  • 油圧ポンプの故障は、日常点検で防げます
  • まとめ

油圧ポンプとホースの修理・交換について解説

油圧を動力とするユンボには油圧ポンプや複数本ものホースが取り付けられています。
重機にとって作動油は人間でいうところの血液の役割をしており、それを送り出すポンプと循環させるホースはさながら心臓と血管と言えるでしょう。

しかし、油圧ホースは損傷しやすい部品でもあるので、ユンボでの作業中に突然ホースが破れて作動油が漏れ出すことがあります。

そんな時、破損を最小限にとどめ素早く修理しなければなりません。
そして、機械が故障して作動油が無くなるのが問題なのではなく、多量の作動油が土壌に拡大してしまう二次被害が一番の問題です。

土壌や水質を汚染させ、コンクリートや外壁に染み込むので広範囲の清掃だけではなく最悪の場合、賠償責任が生じるケースもあるからです。

実際、水路なんかの工事中に油圧ホースが破裂し、周囲の川や水田に流れたという話も珍しくありません。
何より一度こういった事態を起こしてしまうと信用問題にも関わります。

そうならないためにも、ユンボの油圧ポンプ、ホースの交換とメンテナンス知識を身に付け、日常点検を欠かさず行いましょう。

油圧ホースと油圧ポンプの役割

ユンボは油圧で動くのですが、作業機部(ブーム、アーム、バケット)の動作だけではなく旋回、走行も油圧で行っています。

油圧とは加圧した油を介して動力伝達を行う技術のことで、身近なものですとジャッキなど油圧を利用したものはたくさんあります。
油圧ショベルとも呼ばれるユンボはその名の通り油圧の力で動く機械です。
まず、エンジンによって油圧ポンプが回され、油圧力に変換された油が送り出されます。

この圧力は油の流れる方向を決めるコントロールバルブによって、走行や旋回を行う油圧モーターや作業機部のシリンダーへ送り込まれます。
これを油圧装置といい、その中で作動油の流路となり、圧力を伝達するための配管が油圧ホースというわけです。

破損した際の修理・費用

油圧ホースはいつまでも長く使える部品ではなく、車のタイヤと同じように2年〜5年で必ず交換時期が来てしまう消耗品ということを理解しましょう。
使用条件にもよりますが、油圧ホースは作業機部の外部に露出しているため劣化以外にも、操作ミスで破損させてしまうこともあります。

また、柔軟性ゆえに継続的に使用していると擦れ・折れ・ねじれ等の損傷を受けて破損する場合も多いです。
油圧ホースの交換を怠っているとパンクや油漏れは必ず起こるので、日々の点検でホースの状態を確認しましょう。

油圧ホースが劣化、破損する要因は以下のケースが挙げられます。

外気または酸化による熱劣化

機械を長時間にわたり稼働させていると、油の摩擦熱や機械自体の熱を吸収し、油圧ホースを流れている作動油の温度が高くなります。
内側からのゴム劣化又は内面チューブ劣化 油圧ホース内側のチューブが作動油の熱により劣化し、硬化するなどして破損することが原因になります。
外面チューブ劣化 太陽の紫外線や雨、寒暖などの過酷な外気の影響を受けて、外面チューブの劣化が発生します。

油圧ホースの外傷

重機の操作ミスにより作業時に木や鉄骨、コンクリート破片が倒れるなどホースへの接触、引っ掛けてしまったときに破損する場合もあります。
ねじれ 油圧ホースの修理交換で取り付けの際に、ホースがねじれてしまうと破損や油漏れの原因になってしまいます。
擦れ 機械の振動や、油の流れた際にホースが伸縮して動くことによって、ホース同士やフレームに擦れて破損する。
ピンホール 油圧ホースに針で刺したような穴が空くこと。
油圧ホースや作動油に混入した異物や、無理な配管によってホース内の補強層(ワイヤー)が崩れた際に発生しやすい。
ホースには最小のまげ半径があるので、ホース取り付け時は数値を確認すること。
ワイヤー切れ(補強層)
断裂
補強層同士の擦れ、外傷に夜油圧ホースの潰れによってワイヤーが切れ、圧に耐えられず破裂します。
外面チューブの劣化によるヒビ割れや外傷等で、めくれた部分から補強層に水が入って発生する侵食、サビでワイヤが切れてしまいます。
上記の表を参考にしながら、油圧ホースの日常点検に活かしてください。

油圧ホースの寿命は2、3年と言われているので交換時期がやってきたら破損の有無に限らず交換してしまうべきでしょう。

作業中にホースが破損した際はどうするべきでしょうか

ユンボの排土板を下げ、腕(アーム)を伸ばしてバケットを地面に置いたままの姿勢で直ちに機械のエンジンを止めてください

油圧がかかった状態ですと作動油が吹き出し続けます。

油漏れ時は、エンジンを止めた後も作動油で周囲を汚さないように垂れてくる作動油をバケツで受け止めるなどの処置が必要です。
現場が坂になっている場合はそれ以上下に流れないように土留をしたり、土やアスファルトなどの地面に染み込まないように吸着マットや砂を撒いて油を吸収します。

間違えた応急処置として、エンジンを切っていても高圧な油が飛び出すことがあるので、破損部をビニールテープやウエスで抑えて作業を続けてはいけません。

作動油は人体には有害で、目に入ると最悪失明してしまうこともあります。

それと、自分でホースを交換する際によく勘違いされるのが、油圧ホースはホームセンターなどで専用部品が売っているわけではないということです。
現物を持ってお店へ行っても同じものはほぼありません。
そのため、同じものを作ってもらうか取り寄せてもらう必要があります。

油圧ホースの交換知識や経験がない方は、ホース破損と作動油が漏れた時点でお近くの整備業者やサポートに電話しましょう。

油圧ホース脱着ですが、コツがいる上に使用している金具なども機械によって異なるので簡単ではありません。

油圧ホースの交換手順

1.作動油が目に入らないように保護メガネやゴーグルの着用、軍手を着けます。
2.ホースを外す際は安全のために必ず配管内部の圧力、油圧がかかっていない、アタッチメントが落下しない状態で行ってください。
3.きちんとサイズのあった工具を使用しないと機械を壊してしまうので、専用の整備工具は事前に揃えておきましょう。
4.金具は締め込むことで密着させ漏れを防いでいます。
5.経年劣化で金具が食い付いていたり、青錆で固着している場合がほとんどなので、肉厚で長いスパナを2個使用して回すとうまくいきます。
6.作動油吹き出しの危険があるため、配管を緩めたら手前に揺すって内圧がかかって無いことを確認してから外しましょう。
7.破損したホースを外したら、パイプ内に埃などの不純物が入らないようにビニールをかぶせます。
8.外したホースを建設機械専門の修理店に持っていき同じものを作ってもらいます。
9.新品ホースを取り付けた後は作動油の量を確認して、減った分の補充を忘れずに行いましょう。
10最後はエンジンをかけて交換した部分のシリンダーを数回伸縮させエア抜きを行います。

壊れた油圧ホースの交換はパンク修理のような感覚ではできません。
危険や工具、専門知識伴う作業のため、よくわからない初心者は修理サポート等の専門業者が行っている主張修理をお勧めします。

確かに自分で直せば部品代しか費用はかかりません。

しかし、下手に修理したことで機械事態を壊してしまうことや、油漏れ拡大による二次被害、怪我や事故などで事態が悪化することは一番避けたいはずです。
余計なコストと時間がかかることで、大幅に作業が止まり1日を棒に振ることになりかねないでしょう。

熟練のスタッフに依頼すれば油圧機器や油圧ホースにも詳しく、ホースの種類やサイズ、接続部分の金具についても的確に判断し、その現場で短い所要時間で修理してくれます。

破損状況にもよるので一概には言えませんが、修理の費用は1本あたり4000円以上で交換が必要な場合は1万円以上という具合にはなると思います。

油圧ホースは寒暖や雨、直射日光などの環境変化によって劣化が早まるので機械を保護するためにも、屋外にさらさず屋根のある駐車場所で管理するのが推奨されます。

油圧ポンプの不具合や交換にかかる費用

油圧ポンプの圧力が上がらない時や機械の動力が低下している、異音が聞こえるなどの場合、故障のひとつとして油圧ポンプの異常が疑われます。

原因としては、油圧ポンプ内部で油漏れやエアーの吸い込み発生している可能性があります。
油圧ポンプの圧力が上がらない時は油漏れがないか確認しましょう。

ポンプ自体が寿命を迎えていることもあるので場合によっては、油圧ポンプの交換が必要です。
油圧ポンプからの異音は、吸入側継手がゆるんでいるか、作動油不足でエアーを吸い込んでいる可能性があります。

継手部を巻締、または作動油の給油を行ってください。

機械の作動力低下、走行力不足はフィルタの目詰まりやモーター、エンジンに問題なければ、油圧ポンプ摩耗等による機能低下が疑われます。

この場合は油圧ポンプを交換する必要があるでしょう。

重機の不具合や故障は専門知識が充分でないと判断が難しいこともあり、油圧ポンプの異常が疑われても別の部分の異常ということもあります。
やはり、分解や交換を伴う行為は一般整備の範囲を超える作業なので、専門業者や整備士に診てもらうのが一番でしょう。

油圧ポンプの故障は、日常点検で防げます

こういった油圧ポンプの故障は、日常点検を欠かさずに行っていれば発生することは限りなく低いです。

なぜなら油圧ポンプの故障はポンプ自体の問題より、作動油の劣化や不純物、フィルターの汚れにより引き起こされるケースが多いからです。
汚れた作動油及びフィルタを使い続けていると油圧ポンプや油圧装置に重大なダメージを与えてしまいます。

また、作動油タンク上部に取り付けられているエアブリーザ内のフィルタも定期交換部品です。

エアブリーザの目詰まりは作動油タンクの変形や油圧ポンプの破損にもつながるので定期的に交換しましょう。
ポンプ自体は高額なので交換となりますと新品で300.000円以上、中古部品でも100.000円以上の値段がします。

油圧装置の長所は、機械や電力を動力とするものに比べて小型の装置にできることや振動が少なく動きがスムーズなこと。
過酷な環境で使うことができること、ベンの取り付けや、電気と組み合わせることで、制御が簡単にできる。
遠隔操作が可能なことなど多数のメリットもありますが、同じくらい致命的な短所もあります。

油圧装置のデメリットは、ゴミやサビに弱く、油漏れ対策が必要なこと。

稼働させるための油が可燃性のため配慮が必要で、油の温度変化にも気を使わなければなりません。
油圧装置は、比較的小型の機械で大きな力を生み出すことができるため、建設機械や自動車など幅広く利用されています。

しかし、扱いと管理、修理が難しいことやホースなどの消耗品であるホースや配管部品の取り替えが容易ではないため面倒なことから、扱える人は限られてきます。
そのため、エアコンが壊れたら専門の修理業者を呼ぶように、ユンボの修理も修理サービスや業者に任せるのが一番でしょう。
油圧ポンプとホースの修理・交換|まとめ
油圧装置のことにも触れながら油圧ホースと油圧ポンプの役割、そして考えられる故障の原因、修理・交換について説明しました。

大切なのは破損する前に交換することなので、点検をしっかり行うことが重要なことを説明しましたが、油圧ホースや部品の劣化は外から見ても判断しづらいこともあります。

そのため、故障や不具合をゼロにするというのは難しいです。

重機は維持費がかかるために修理やメンテナンスコストの軽減を優先してしまいがちなオーナーもいらっしゃることでしょう。
しかし機械の運転はしているものの修理知識や経験も乏しい人が、重機を直すなど無謀な話です。

前述した通り、油圧関係の修理などは専門知識を得た整備士が担当する領域になります。
下手に手を出した挙句損傷を悪化させて時間の浪費と余計なコストまで支払う結果になっては目も当てられません。

根拠のある充分な自信を持たない方は、修理不良による事故を防ぐためにも早急に建機専門の会社、サポートに修理を要請するべきでしょう。

故障した後の二次被害は一番お金がかかるので、修理コストを考えるなら点検とメンテナンス、早急な修理依頼をする方が賢明なのです。
特にオイル周り、油圧装置のトラブルは厄介な上に深刻な問題に繋がりやすいことを覚えておきましょう。
間違った処置をすれば正常な他の部品を駄目にしてしまい、ユンボが使い物にならなくなるだけではなく、大幅な作業中断や工期延期という悲惨な結果になることも。

整備士や会社によっては一度修理を引き受けた後に、自分でもある程度の修理ができるようお客さんへの指導をしてくれます。

近場の会社やサポートと面識や信頼関係があれば、急なトラブルもすぐに対応してもらいやすく、重機の修理やメンテナンスに関することも気軽に相談できることでしょう。
機械によって使用部品や修理方法など異なる部分もあるので、一番はメーカーや整備士から油圧ホースの交換方法などについて直接のレクチャーを受けること。

そして、破損などの緊急時用に予備の油圧ホースを作ってもらい専用工具と一緒に備えておくというのもひとつの手です。
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    バックホウのレンタル時は、機械のサイズやバケット容量を考慮して機種選択を行うのが一般的です。また、近年のバックホウは、作業シーンに応じた機能を備えた機種が多く登場しているため、それらの機能についても知っておく必要があります。 【この記事でわかること】 後方小旋回などの仕様について 重量とコンマの見方 レンタルの方法、価格相場について ミニバックホウとは?使用用途について 近年は小型重機の需要が高く、多くの作業や現場でミニバックホウが使用されています。通常のバックホウと同様、おもに土木工事で使用される建設機械ですが、ミニバックホウは、小型クラスのバックホウを指す言葉で、車体総重量が6トン未満、バケット容量が0.25㎥未満の機種がミニバックホウに該当します。 ミニバックホウは、車体のコンパクトさを生かして、通常のバックホウでは困難な狭い場所での工事や造園作業、道路工事などに使用されています。また、農業用途でも活用されており、農道や排水路の整備、土壌の掘り起こし、植木の植え替え作業など多岐に渡る作業に使用されます。 ミニバックホウのメリット5つミニバックホウは、作業性、コスト性、輸送性に大変優れた建設機械です コンパクトかつ軽量で小回りが利く ミニバックホウが持つ最大の利点は、車体サイズのコンパクトさと重量の軽さです。また、走行時や作業時の小回りが利きます。これにより、大型や中型のバックホウではアクセスしにくい場所での作業で重宝され、特に、住宅や工場、施設での外構工事、解体工事、基礎工事ではミニバックホウが好まれます。 また、車体が軽量のため、軟弱地盤でも沈み込みが少ないほか、土壌や舗装路への負担も少ないです。そのため、農作業や都市部での舗装工事などにもミニバックホウが向いています。小さい車体は、保管場所の確保もしやすく、農業や畜産業、造園での用途が広いミニバックホウは、高齢化が進む業界の人手不足を解消するツールとして役立っています。 個人でもメンテナンスがしやすい ミニバックホウは、大型機種よりも比較的構造がシンプルで、主要なメンテナンスを個人でしやすい設計になっていることが特徴です。例えば、エンジンオイルの交換やフィルター清掃といった日常的な整備は、専門知識がなくても実施できる構造となっています。さらに、多くの機種が、工具不要で大きく開くメンテナンス用のアクセスパネルを備えており、エンジン周りや燃料系のシステムにすぐにアクセスできる点も魅力的です。 また、小型機種であるため、消耗部品の交換価格も安く抑えられることが多いです。大型機種に比べて部品の入手性もよく、整備コストや維持費を大幅に削減できる点もメリットでしょう。 精密な作業が可能 ミニバックホウは一回の掘削量は少ないですが、操作性が高く、正確さが求められる細かい作業が得意です。特に、壁際の掘削やインフラ系の配管設置工事では、優れた精度の掘削が可能です。また、最新の機種には、オペレーターをサポートするマシンコントロール機能が充実しているため、作業効率の向上に寄与します。 後方小旋回、超小旋回で狭い場所での作業性が高い 後方小旋回バックホウとは、アームの取り付け位置が運転席の前にあり、アームを畳んだ際、後方がクローラーの幅からはみ出さない、あるいははみ出しが少ない状態で旋回できる機種のことです。ミニバックホウの多くのモデルはこの後方小旋回の機種になります。 また、超小旋回バックホウという機種もあり、こちらはアームの取り付け位置が運転席の横にあり、前後ともクローラーの幅からはみ出さずに旋回ができるものになります。しかし、アームの立ち上がりが高いため作業時は電線など頭上の障害物に注意が必要です。 小旋回機は形式に「U」と付くモデルが多いのでわかりやすいかと思います。例えば、コマツの場合は、小旋回機であることを表すため、形式に「UU」と表記されています。日立建機からは、ミニ超小旋回型(URシリーズ)がラインナップされており、超小旋回機には形式に「UR」という表記があります。 ミニバックホウを使用するユーザーは、市街地の土木工事、解体、林業など狭い現場が多く、旋回時は後方を気にせず安全作業ができるのが最大の利点です。 輸送が容易 ミニバックホウは軽量かつコンパクトであるため、トラックでの輸送が簡単です。狭い現場や住宅街など、大型車両では進入の難しいへの搬入がスムーズなほか、現場が頻繁に変わる現場でも効率良く移動できる点や、積み降ろしに特別な設備を必要としません。 バックホーの呼び方「コンマ」とは?バケット容量の選び方 バックホウでは大きさを示す言葉として「コンマ」という用語が非常によく使われます。このコンマは、バケット容量のことで、「バケットひとすくい分の掘削量」を表しています。例えば、コンマ0.45のバックホウの場合、ひとすくいで0.45㎥(バケット容量)分の掘削が可能ということです。 しかし、バックホウについてある程度理解しているけど、その機種が何トンで何㎥掘削できるということまでは知らない、ということもあるかと思います。バックホウを選ぶ際は、基本的に車体の重量がとても大事になってきます。ここからは、初心者向けにバックホウの選び方について解説します。 バックホウの一般的な重さとバケット容量 バックホウを覚えるためには、基本的に㎥数ではなくバックホウ本体の重量で判断するのが確実です。また、コンマにはそれぞれ呼び方もあるので、バックホウを知らない人からすればまぎらわしいと感じるかもしれません。 一般的なバックホウのクラス・バケット容量 クラス(重量t) バケット容量(㎥) コンマの呼び方 0.8t(800㎏) 0.03㎥ コンマゼロサン 2t 0.07㎥ コンマゼロナナ 3t 0.1㎥ コンマイチ 4~5t 0.2㎥ コンマニ 7t 0.25㎥ コンマニーゴ 12~13t 0.45㎥ コンマヨンゴー 20t 0.7㎥ コンマナナ 22t 0.8㎥ コンマハチ ※重量と㎥数はあくまで目安です。 このように、慣れてくるとバックホウの重量でコンマ(㎥数)を判断することができます。コンマは㎥数によってコンマイチ、コンマゼロサン…などの呼び方がありますが、初心者のうちはコンマのことは考えずに3t=0.1㎥、0.8t=0.03㎥と車体重量で覚えましょう。 バックホウの重量は形式の数字でも確認できる! バックホウの形式には「SV08(ヤンマー)」や「SK20(コベルコ)」など形式に重さが表記されてます。例えば、「SV08(ヤンマー)」の場合は、「08」が機体の重さを示す数字で0.8トンという意味になります。「SK20(コベルコ)」の場合は、「20」なので2トンということになります。形式の表記方法は各メーカーで異なりますが、ほとんどの場合、形式にある数字は機体の重量を表しています。 バックホウの重量を確認する際は、形式で判断するのも良いでしょう。 バックホウのクレーン作業は「最大吊上能力」を確認 クレーン機能付きバックホウは、バックホウにクレーン機能が備わっている機種です。最近見られるバックホウの多くがこのクレーン機能付きで、現場での吊り作業は定められた規格をクリアしているクレーン機能付きバックホウに限られます。 従来のショベル作業に加え、クレーンによる吊り作業も可能なため1台2役をこなせる重機として土木現場などでは重宝されています。バックホウのクラスによって吊り上げできる荷物の重さが異なるので、現場でバックホウによる吊り作業を行う場合は、「最大吊上能力」の確認も忘れないようにしましょう。 バックホウは2トンクラスからクレーン機能付き機種が登場します。そのため、2トン未満のミニバックホウではクレーン機能付き機種がないため吊り作業ができません。 また、正式には移動式クレーンに分類されており、クレーン機能を使用するには「移動式クレーン」の資格が必要になるので注意してください。 バックホウのクラスごとの最大吊上能力 バックホウのクラス(重量) 最大吊上能力 2tクラス 約400㎏ 3tクラス 約900㎏ 4tクラス 約1100㎏ 7tクラス 約1700kg 13t 約2900kg 20t 約2900kg バックホウは7トンクラスから、サイズが大きくなり中型バックホウとして分類されます。7トンクラスのバックホウで吊上げできる荷物は1.7トンと、かなり重たい物でも吊ることができます。13トンクラスにもなれば大型機種に分類され、最大吊上能力も非常に高く、約2.9トンまで吊り上げが可能です。 20トンクラスも13トンクラスも最大吊上能力は同じ2.9トンですが、これは法令が大きく関わっています。3トン以上の移動式クレーンは特定機種になるため、製造許可や検査がかなり厳しいものとなります。そのため、メーカーはあえて最大吊上能力は2.9トンに抑えているという事情があります。 ミニバックホウは寸法(サイズ)も大切 ミニバックホウは、現場の広さにあった全幅、全高、全長の機種を選ぶことが大切です。これらの寸法はレンタル業者に直接問い合わせるか、ホームページの在庫を確認することで機種の寸法や作業範囲、仕様などのスペックを知ることができます。 また、作業現場までミニバックホウをトラックなどの車両で運搬する際は、荷台の寸法、最大積載量に収まる機種を選択する必要もあります。特にトラックなどに最大積載量を上回る貨物を載せて走行した場合、過積載となり道路交通違反となるので機種選びは慎重に行いましょう。 バックホウの仕様・機能を見る便利なクローラーの広幅機構 油圧によりクローラー幅を自由に調整できる機能です。クローラーを収縮させることによって、宅地の庭への搬入や狭い通路を通行できるほか、歩道作業にも威力を発揮します。また、不整地や斜面ではクローラーを拡幅させることで、安定性を向上させることができます。 ブームスイングが可能なオフセットブーム仕様 オフセットブームは、バックホウのアーム部分を左右の水平方向にスライドさせることができる機能になります。オフセット―ブーム仕様機は、バックホウを正面に向けた状態のまま、車幅範囲内で壁やガードレール際の掘削作業が可能になり、オフセットすることで狭い場所での旋回もスムーズです。 排ガス規制・低騒音に対応しているか 排出規制とは、建設現場で使用されるミニバックホーなどの建設機械から排出される大気汚染物質(主に二酸化炭素(CO₂)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)など)を抑制するために平成18年10月に定められた基準や法律のことです。これらの規制・法律は、環境保護と健康被害の軽減を目的として制定されています。 排出ガス規制に対応している機種の場合は、機体に基準適合表示のラベルが貼られています。平成18年10月以降に製造・販売され、基準をクリアしているミニバックホウを使用することが法律で定められていて、規制開始前に製造された建設機械については規制対象外です。 近年のミニバックホウには、排ガス規制に対応した低燃費、低排出、低騒音の高性能クリーンエンジンが搭載されています。環境負担がより少ない機種は、燃費削減に貢献できるほか、住宅街や都市部の工事における騒音問題を解決します。 コンマ0.1(コンマイチ)クラス…小型軽量のミニバックホウ コンマ1クラスは、いわゆるミニバックホーと呼ばれる機種でコンパクトな車体が特徴です。通常のバックホウと比べて貧相に見えますが、コンマ1でも作業をするのに十分なパワーを持っています。 ミニバックホウは操作パネルもシンプルで、トラックでの運送も容易なため初心者でも扱いやすい機種となって個人所有のハードルも低いです。注意点として、車体が小さいのでアームを少し動かすと衝撃でかなり揺れます。固定の場所で作業するブレード(排土板)を下して作業すると安定します。 車体価格も中古の場合は平均で¥1,000,000〜¥1,600,000程度で販売されているので、車体のほかバケット容量も小さいため、狭い場所での作業や農作業といったニーズで需要が高いです。しかし、除雪時は標準バケットでは効率が悪いため、降雪地は幅広バケットを用意するのをおすすめします。 コンマ1の主な機種はコマツPC30、日立ZX30 、ヤンマーVio20シリーズ、クボタRX3系などがあります。 コンマ0.45(コンマヨンゴー)…オーソドックスな中型クラスのバックホウ 建設現場でよく言うコンマ0.45は車体重量が約12〜13トンクラスのバックホウのことで、中型バックホウの中でもやや大ぶりなサイズ感です。主に、建設現場や整地で使用されるほか、鉄筋構造物などパワーが必要な作業に必要です。13トンクラスになると最大吊上能力も2.9トンまであり、建設現場では鉄骨資材や機材の吊上にも使用できます。 主な機種としてはコベルコSK135やコマツPC128、住友SH125、SH135などがありますが、SK135は車両総重量が13800㎏もあるため、ほぼ14トンクラスと言っても差支えないでしょう。建設現場では一般的に13トンクラスバックホウのことをコンマヨンゴー(0.45㎥)と呼ぶことが多いですが、基準は組織や業種、世代によって異なるので注意してください。 コンマ0.8(コンマハチ)…大規模工事に導入される大型バックホウ コンマ0.8クラスのバックホウは車体総重量が20トン以上になり、サイズが大きいため機体に備えられた梯子を上って運転席に搭乗する機種もあります。通常のバックホウよりも一度にたくさんの土を掘削できるため、一般的にはダムや河川などの大規模工事で使用されます。 主な機種としてコマツPC200、PC228、コベルコSK225、SK200、住友SH200、SH235などがあります。コベルコSK225は後方小旋回仕様機種で、大きな建物の解体現場などに向いている機種と言えます。 バックホウのレンタルについて バックホウの機種、台数、アタッチメントは各業者、営業所によって在庫が異なります。また、冬場などの工事繁忙期は希望の機種がレンタルできないこともあります。レンタルの利用を検討する際は、インターネットで複数の業者をリサーチし、在庫やレンタル価格を比較したうえで決定するのがおすすめです。 バックホウをレンタルする際は、掘削、解体などの作業内容や使用するアタッチメントによって資格区分が異なるため注意してください。例えば、解体作業では車両系建設機械(解体用)の運転技能講習が必要です。 レンタル価格 バックホウのレンタル価格は、機種のサイズや用途、レンタル期間、地域によって異なります 小型バックホウ(1~3トン程度) 1日あたり:約¥10,000~¥40,000 1週間あたり:約¥50,000~¥80,000 1ヵ月あたり:約¥150,000~¥250,000 中型バックホウ(3~10トン程度) 1日あたり:約¥15,000~¥25,000 1週間あたり:約¥80,000~¥120,000 1ヵ月あたり:約¥250,000~¥400,000 大型バックホウ(10トン以上) 1日あたり:約¥25,000~¥40,000 1週間あたり:約¥120,000~¥200,000 1ヵ月あたり:約¥400,000~¥700,000 バックホウの機種、台数、アタッチメントは各業者、営業所によって在庫が異なります。また、冬場などの工事繁忙期は希望の機種がレンタルできないこともあります。レンタルの利用を検討する際は、インターネットで複数の業者をリサーチし、在庫やレンタル価格を比較したうえで決定するのがおすすめです。 バックホウをレンタルする際は、掘削、解体などの作業内容や使用するアタッチメントによって資格区分が異なるため注意してください。例えば、解体作業では車両系建設機械(解体用)の運転技能講習が必要です。 レンタル価格 バックホウのレンタル価格は、機種のサイズや用途、レンタル期間、地域によって異なります 小型バックホウ(1~3トン程度) 1日あたり:約¥10,000~¥40,000 1週間あたり:約¥50,000~¥80,000 1ヵ月あたり:約¥150,000~¥250,000 中型バックホウ(3~10トン程度) 1日あたり:約¥15,000~¥25,000 1週間あたり:約¥80,000~¥120,000 1ヵ月あたり:約¥250,000~¥400,000 大型バックホウ(10トン以上) 1日あたり:約¥25,000~¥40,000 1週間あたり:約¥120,000~¥200,000 1ヵ月あたり:約¥400,000~¥700,000 追加費用 アタッチメント(例:ブレーカー、グラップルなど)使用の場合、追加で約¥1,000〜¥10,000/日程度。 輸送費:レンタル業者によっては現場までの運搬費が別途必要で、距離によりますが片道¥10,000〜¥30,000円程度が一般的です。 価格を決定する要因として、地域、レンタル期間、機種や装備の新しさがあります。都市部では価格がやや高め、地域では低めになる傾向があり、長期レンタルでは割引が適用されることが多いです。レンタル機種は各業者によって新旧さまざまなモデルがありますが、最新型や特殊装備を備えたモデルは、レンタル価格も当然高額になります。 具体的な価格は地元のレンタル業者に問い合わせるとより正確です。人気の業者には「アクティオ」「カナモト」「ニッケンレンタル」などがあります。 まとめ バックホウを選ぶ際は、「コンマ」という呼び方で機種のクラスを表しますが、慣れないうちは車体重量でクラスを判断するのが確実です。また、機種の仕様や特徴について知っておくことで機械選びがスムーズになります。

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    ユンボ

    ユンボの整地作業のコツがわかる!操作に必要な資格も詳しく紹介!

    ユンボの整地作業のコツがわかる!操作に必要な資格も詳しく紹介! 目次 整地とは 整地作業の手順 ユンボの基本の操作方法 ユンボの基本構造 ユンボの基本の操作 ユンボのパターン別操作 ユンボの操作方法のコツ アームとブームを操作するコツ ブレードとクローラーを操作するコツ ユンボの操作・運転に必要な資格・免許 まとめ ユンボは、非常に使い勝手の良い重機です。土地の掘削やダンプへの土砂の積込作業はもちろん、アタッチメントを交換すれば、解体や杭打ち、除雪作業にも使える優れものです。 このように汎用性の高いユンボが得意とする作業の一つに整地作業があります。 整地とは、手を加えられていないでこぼこの土地を、不要物を撤去処分してフラットな土地に整備することです。 ユンボできれいに整地された土地は、見栄えが良く、価格を高く設定することができます。同時に、どんな土地活用をするにしても、すぐに工事に取りかかれる状態です。 この記事では、土地を活用するのに欠かせない整地作業と、作業に必要となるユンボの操作方法について詳しく紹介しています。 未使用の土地をどうしようか検討している方や、ユンボの現場での操作性を知りたい方はぜひ参考にしてください。 整地とは 整地とは、建物は解体撤去し土地を平坦にして、その後の活用に対応しやすいような土地に整備することです。 不要な樹木や埋設物、廃材などがあれば撤去し、高低差や不陸(でこぼこ)は切土や盛土で平らにします。状況によっては、土を補充したり、逆に残土を搬出したりすることも必要です。 未使用の状態が長期間続くと、雨水で土砂が流出したり、草木が伸び放題になったりします。それらを防ぐため、排水のための勾配や排水設備を設置したり、表面に砕石を敷き詰め軽転圧したりすることもあります。 整地する区画の範囲が大規模になる場合は、計画する地盤の高さが分かるように丁張を出します。その丁張を目視で確認しながら、ユンボを稼働させなければなりません。 整地された土地は見栄えが良く、特に売り地にする場合は、購入予定者の印象を格段にアップさせます。 整地作業の手順 活用されていた土地をリセットするのが、解体や整地です。 整地作業は、建物の解体工事の最終工程で行われることの多い作業です。逆に、住宅や施設の庭や外構のリフォーム工事では、最初に施工されます。 ここでは、一般的な整地作業の手順を紹介します。 1.土地の不要物の撤去 整地作業は、土地の活用に支障となる不要物の撤去処分から始まります。対象となるものは、不要となった埋設物や廃材、コンクリートガラや鉄屑、樹木や草木などです。 解体や更地にしてから長期間放置された土地には、近隣の空き地の雑草が侵入してきたり、不法投棄物が堆積したりすることがあります。これらもきれいに撤去しなければなりません。 ユンボで支障物や不要物を集積し、種類ごとに分別しながらダンプに積込みます。ダンプ車は、それらのゴミを産廃(産業廃棄物)として、各処分場へ運搬し処分します。 産廃は、処分するのはもちろん、運搬するにも許可が必要です。廃棄の搬出業者と処分場は、工事ごとに契約が必要ですし、マニフェスト伝票による管理も求められます。 2.土地を粗く平坦にする 次に、土地を平坦に均します。このとき、重要な働きをするのが、排土板(ブレード)です。まず、バケットで粗く均してから、排土板を押したり引いたりして均していくのが基本になります。 基本となるGL(計画地盤)を設定したら、土や砂利からなる原地盤を前向きに押しながら進み、クローラー(キャタピラ)の跡を消す場合は後ろ向きで引きます。低いところは盛土して平らにし、高い部分は掘削して切土します。 規模が大きな現場では、丁張を設置して地盤の高さを確認しながら作業しましょう。 整地作業面積が大規模になれば、ブルドーザーやトラクターショベルの使用も検討します。ただ、これらの重機はユンボと違って、敷均し以外の作業には使いづらいケースが多いです。 3.砕石舗装で仕上げる 整地作業は、特に指示がなければ「粗仕上げ」で完了となります。 粗仕上げとは、不要物を撤去処分した後、ユンボで表土を均して完了とする仕上のことです。水勾配などの排水処理もしていないので、手間がかからない分、費用は安く済みます。 ただ、土地の活用方法が決まっていなくて、長期にわたって放置する可能性がある場合は、砕石舗装で仕上げることも多いです。 砕石舗装とは、表土上に10~15cm程度砕石を敷均し、ランマやプレートで締め固める舗装のことです。砕石は、角張っているので締まりやすく、軽微な舗装材としてよく使われます。 砕石舗装で仕上げることで、水が溜まりにくく、雑草も生えづらくなります。 ユンボの基本の操作方法 ここでは、整地作業を含む、さまざまな現場で活躍するユンボの基本的な操作方法について紹介します。 以下の画像に、ユンボの機体各部の名称を記載しましたので、参考にしてください。 ユンボの基本構造 ユンボは、圧油(圧力を加えた油)を使って動かす、油圧ショベルです。 エンジンをかけて、油圧ポンプをまわし、圧油をモーターやシリンダーに送り出して動かします。モーターは走行部・旋回部、シリンダーは作業機部を動かします。 この力をバルブで制御するのが、コントロールレバーです。モーターやシリンダーは、圧油の流れる方向で回転や運動の方向が決まります。 つまり、ユンボの操作とは、圧油の流れる方向をコントロールすることなのです。 実は、ユンボというのは通称で、元々は、あるメーカーが製造した油圧ショベルの商品名でした。それが人気商品となり、商品名が油圧ショベルの代名詞のように一般に定着したのです。 ユンボの基本の操作 ユンボの操作レバーについて、上記画像に記載した番号順に説明します。 ①前後操作でアームの押しと引き、左右操作で左旋回と右旋回 ②前後操作で左クローラーの前進・後退 ③前後操作で右クローラーの前進・後退 ④前後操作でブームの下げと上げ、左右操作でバケットの閉めと開け ⑤安全用ロック ⑥各社の操作パターン一覧(詳しくは後述します) ⑦ブレードの上げと下げ レバーの操作自体は簡単ですが、現場の状況に合わせて体感的に操作する必要があります。とにかく触って、慣れることが大切です。 ユンボのパターン別操作 ユンボのレバーの操作方法は、元々、4種類ありました。メーカーによってバラバラだったのです。それが平成2年に、JIS規格という統一規格が制定されました。しかし、まだまだ市場には各パターンが混在しています。 操作パターンは、一度覚えてしまうと無意識に体が動いてしまうので、それを変えるというのは難しいことです。 そのため、操作方法を切り替えるマルチレバー装着車が増えています。操作方法を切り替えることによって、使い慣れた方法でユンボを操作することができます。 ユンボの運転席付近に、下記の画像のようなステッカーが貼ってあれば、そこの切り替え装置がついています。 ユンボの操作方法のコツ 他の重機と同様、ユンボもテコの原理を応用しています。支点・力点・作用点があり、支点を中心に、力点に力を加えて作用点(バケット)を動かすという原理です。 これを覚えておくと、ユンボの操作性が上がってきます。 ここでは、ユンボの機体を、大まかに2つに分けて操作のコツを紹介します。 アームとブームを操作するコツ ユンボのアームは、人体の部位に例えると前腕、ブームは上腕ということになります。 アームだけを使う作業と、アームとブームの両方を使う作業がありますが、ポイントはいかに左右のレバーをバランスよく動かすかです。 左手でアームを引きながら、右手でバケットを開いたり閉じたり、ブームを上げたり下げたりします。慣れないうちは、ブームを高めに上げて、アームを引くようにします。 アームは、シリンダーとアームが直角のときに、押し出し力が最大になります。これも覚えておくと便利です。 掘削箇所に向かって機体を縦向き・横向きどちらに置くか、ブレードの位置をどうするかで、アームやブームの作業効率は変わります。スピードを優先するのか、力を必要とするのかを考えながら位置を選びましょう。 ブレードとクローラーを操作するコツ ユンボの整地作業は、一般的に、掘削作業よりも難しいとされています。 上手くやるためのコツは、常に、ブレード(排土板)の水平を心がけることです。次に、自分の視点のポイントをブレードのどこか一点に決めて、機体と整地高さの位置関係を覚えておくことも大切です。 操作レバーは、細かいタッチで、微妙な動作を与え続けます。 ユンボの機体の大きさを体感的に把握することは、操作性を上げるための基本です。特に、ブレードやクローラー(履帯・キャタピラ)は、視界に入りづらいので操作に難しさを感じやすい部分です。 クローラーの操作でポイントの一つになるのが、ターンです。ターンには、スピンターンとピポットターンの2種類あります。 スピンターンは、左右のクローラーに取付けられたモーターをそれぞれ逆回転させて、その場でターンします。ピポットターンは、左右どちらかのクローラーだけを動かしてのターンです。 ユンボの操作・運転に必要な資格・免許 ここでは、整地作業に欠かせないユンボを、操作・運転するために必要な資格と免許について詳しく紹介します。 ユンボで公道を走る場合 ユンボを現場に持ち込む場合、ユニック車やトレーラーを使うことが多いですが、公道を自走していくことも少なくありません。 ホイール式の場合、ユンボに乗って公道を走る場合は、自動車免許が必要になります。必要な自動車免許は、車両総重量で変わります。 ・車両総重量3.5t未満|普通自動車免許 ・車両総重量3.5t以上7.5t未満|准中型自動車免許 ・車両総重量7.5t以上11.0t未満|中型自動車免許 ・車両総重量11.0t以上|大型自動車免許 また、鉄キャタのユンボは公道を走れません。ゴム(ホイール式)キャタでないと公道は走れないのです。 ユンボの機体総重量が3t以上の場合に必要になる資格 機体の総重量が3t以上のユンボを操作・運転するには、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」の運転技能講習を修了しなければなりません。 運転技能講習は、全国の登録教習機関で受講できます。 コースや受講用件は、保有している資格や業務経験で変わります。 コース区分例 現在保有している資格や業務経験 6時間 車両系建設機械(解体用)運転技能講習修了者 18時間 小型車両系建設機械(整地など)特別教育終了後、機体総重量3t未満の車両系建設機械の業務経験が6ヶ月以上ある (特別教育修了証のコピー貼付、事業主経験証明必要、特自検点検表添付) 38時間 未経験 費用は、地域によって多少の違いはありますが、18時間コース(3日間)で概ね44,000円(税込)です。 ユンボの機体総重量が3t未満の場合に必要になる資格 機体総重量が3t未満のユンボを操作・運転するには、「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育」を受ける必要があります。 特別教育というのは、事業者が作業者に対して行うことができるものです。しかし、実態としては各教習機関で受けることがほとんどです。 受講要件は特に無く、通常、学科(7時間)・実技(6時間)となっています。 学科のみを受講し、実技は各事業所で行う場合の費用は、概ね15,000円(税込)となっています。詳細は、地域の登録教習機関に事前に確認することをおすすめします。 まとめユンボの操作|まとめ ここまで、整地作業の手順やユンボの操作、ユンボの運転に必要な資格などについて紹介してきました。 整地作業は、掘削や積込に比べると、技術や経験が必要だとされています。ユンボで地面を平坦に均す作業というのは、集中力と根気のいる作業になるからです。 正確な勾配を求められたり、整地面積が大きくなったりする場合は、特に大変です。しかし、大変な分、図面や指示書通りに完成した場合の達成感は大きくなります。 ユンボを自分の手足のように使い回すためには、地道な作業を繰り返して、ユンボに体を慣らすことが一番大切です。 ←トクワールドには整地に適した【中古ユンボ】が多数あります!

    #ユンボ#資格#操作

    2022/06/09

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  • ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説!
    ユンボ

    ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説!

    ゴムクローラーは万能重機ユンボを支える!クローラーを完全解説! 目次 クローラーとユンボの基本構造 ゴムクローラーについて知っておいてほしいこと ゴムクローラーはさまざまなシーンで活躍している ゴムクローラーの故障の原因について ゴムクローラーの交換方法について ゴムクローラーの修理・交換を業者に依頼する ゴムクローラーは中古で購入がおすすめ まとめ クローラーは、さまざまなシーンで作業する重機を支持・走行させるための「脚」の役割をします。 自動車の車輪に対して、クローラーは「履帯」と呼ばれます。履帯と言われると何かピンときませんが、キャタピラーのことです。 キャタピラーは、米国キャタピラー社の登録商標ですが、履帯で走行する重機の代名詞となっています。フランスのユンボ社(以前の社名はシカム社)製造の油圧ショベルのユンボが、建設機械の通称になっているのと似ています。 クローラーは、重たい機体を支えながら、作業中休むことなく接地面上で働き続けている消耗率の高い部品です。 ユンボを常に最良の状態で使用するためには、クローラーの日々のメンテナンスが欠かせません。断裂して全く動かなくなるという最悪のケースを避けるためには、適切な修理や早めの交換も必要です。 この記事は、現場作業の中心となる重機のクローラーを、ベストな状態で維持するために覚えておいてほしいことを解説しています。 クローラーとユンボの基本構造 ユンボはクローラーという脚があるおかげで、でこぼこだらけの地盤を移動できたり、勾配がある現場で作業したりすることができます。 ここでは、クローラーの基本となることについて紹介します。 クローラーには大きく2種類ある クローラーを素材で分けると、ゴムと鉄の2種類あります。ゴムは「ゴムクローラー」、鉄は「鉄クローラー」とか「鉄シュー」と呼ばれることが多いです。 ゴムクローラーは、鉄クローラーに比べると路面への負担が少なく、軽量で静粛性にも優れています。ただ、ゴムクローラーは、接地面の突起物で損傷したり断裂したりする可能性は高くなります。 障害物が多いハードな現場では、鉄クローラーが力を発揮するのです。 ゴムクローラーは耐久性を上げるため、接合部のないワイヤーを埋め込んだり、より高耐久なゴム素材を開発したりの改良が続けられています。 シュー(プレート)とは 自動車の車輪に対して、重機のクローラーを「履帯」と呼びます。この履帯を構成するのが、シュープレート(履板)です。シュープレートを、単にシューとする場合も多いです。 シューとシューはピンで結合されていますが、密着しているわけではないので、一つひとつに可動性があります。この可動性は、不整地での走行性を上げ、荷重時の反力を受ける働きをします。 無限軌道という別名を持つクローラーの走行性の高さは、このシューの働きによるものです。 鉄クローラーは、路面保護とシュー自体の耐摩耗のために、ゴムパットを取り付けて使用することが多くなりました。 ユンボの基本構造と旋回モーター ここでは、ユンボを動かす仕組みのポイントである、旋回モーターについて紹介します。 その前段階として、ユンボの基本構造について見てみましょう。ユンボの基本構造は、下図のように、以下の3つに大別されます。 フロントアタッチメント|アーム、ブーム、シリンダー、バケットなど 上部旋回体|エンジン・ポンプ・ラジエータ・クーラ・カウンターウェート・主旋回フレームなど 下部走行体|アイドラー、旋回ベアリング、キャリアクローラー、トラックローラー、トラックフレーム、トラックリンクシュー、走行モーター、スプロケットなど 次に、下部走行体について詳しく説明します。 下部走行体は、左右にクローラーがあり、それぞれに減速機付き走行モーターや上下部ローラ及びアイドラーが設置されています。左右のクローラーは独立して駆動しますが、トラックフレームで連結されています。 このフレームの中心部に、上部旋回体を回転させる旋回ベアリングなどの旋回装置が配置されているのです。この旋回装置内に固定されているのが、旋回モーターです。(ここでやっと登場です) 旋回モーターを回すことにより、モーター先端部ピニオン(小さい歯車)がかみ合った旋回ベアリングの内輪を介して上部旋回体を旋回させます。 この旋回モーターは、ユンボやクレーン車など、上部が旋回する建設機械全般に使用されています。 ゴムクローラーについて知っておいてほしいこと ユンボを常にベストな状態で使うのであれば、クローラーの摩耗のチェックは欠かせません。特にゴムクローラーは、路面にやさしく低騒音ですが、摩耗は鉄キャタに比べると早くなります。 ゴムクローラーの注文や修理を依頼するときに知っておいてほしいポイントについて紹介します。 サイズの測り方 ゴムクローラーのサイズは、クローラー幅、ピッチ、芯金数を見ます。 クローラー幅|ゴムクローラーの全幅 ピッチ|芯金中心から次の芯金中心までの間隔 芯金数|芯金・受金の1周分の全数 通常、ゴムクローラーの内側にサイズ表示の打刻がありますが、摩耗して見えなくなっている場合は実測してください。 この打刻は、「幅×ピッチ×リンク」、「幅×リンク×ピッチ」のどちらかになっているはずです。 シリアル番号の見方 クローラーに限らず、ユンボの装着系部品の注文の際には、シリアル番号も伝えるとより正確になります。シリアル番号とは、車台・車両番号のことで、機体一つひとつを特定するための番号です。 シリアル番号、メーカー、型式は、すべての機体に記載されています。記載箇所はメーカーごとに異なりますが、本体とブームの取付部分周りに、プレートで記載されているのが一般的です。 シリアル番号などを記載したプレートが、破損や紛失で見つからないときは、機体本体の打刻を探しましょう。フロントアタッチメントと上部旋回体の取付部分付近の機体に直接打刻されていることが多いです。 ゴムクローラーの廃棄 不用となったゴムクローラーの廃棄は、産業廃棄物扱いとなります。 ゴムクローラーは、張りを維持するスチールコードや張力を補強する芯金、これらをカバーするゴムで形成されています。廃タイヤと同様の「廃プラスチック」に該当します。 すべての産業廃棄物は、廃棄物を発生させた事業者が責任をもって処理しなければなりません。 処理には、保管、運搬、処分(焼却や埋立)の過程があります。各自治体の許認可を受けている専門業者に委託して処理するのが一般的です。 処理の過程は産業廃棄物伝票(マニフェスト)で管理され、事業者は運搬・処分が間違いなく完了したことを確認し、送付された伝票は5年間保管する義務があります。 ゴムクローラーはさまざまなシーンで活躍している クローラーには、ゴムと鉄の2種類あることは前述の通りです。 鉄クローラーは主に大型の重機の脚として活用されています。耐久性が求められる条件の現場で、重い機体を支えながら作業するのは、ゴムクローラーには厳しいからです。 大規模でハードな建設現場で使用される大きい重機では、クローラーの主流は今も鉄クローラーになっています。 ゴムクローラーは、比較的小さな建設用重機の主流であるだけでなく、様々なシーンで重機の脚として活躍しています。 ここでは、ゴムクローラーの種類について紹介します。 建設機械用ゴムクローラー ゴムクローラーは、アスファルトやコンクリート、芝地など路面を保護しなければならない現場で使用されることが多いです。 人(作業者)と近い位置での作業が続く現場、小回りの必要な作業が連続する現場でもゴムクローラーのミニユンボが活躍します。 ゴムクローラーのユンボは、振動や騒音が少なく、オペレーターの疲労軽減にも有効です。 農業機械用ゴムクローラー 農業機械用ゴムクローラーの代表格は、コンバイン用のゴムクローラーです。コンバインのゴムクローラーは接地面積が大きく、湿田に対応した推進力や排土性能を持っています。 コンバイン用ゴムクローラーの特徴は、ラグパターンの豊富さにあります。ラグとは、ゴムクローラーの接地面の凹凸のことです。 以下に、コンバイン用ゴムクローラーの主なラグパターンの種類と特徴をまとめました。 片梯子・両梯子|排土性能を高めるため端部がラグに合わせて飛び出している オフセット|駆動輪を受ける溝部分が中心ではなく片側に寄っている ハイラグ|表面の凹凸を高くしている Nタイプ|芯金の幅を狭くしている Wタイプ|芯金の幅を広くしている 上記の種類ごとに、さらに細かいパターンがあり、使用する条件によって選択されます。 運搬・作業機用ゴムクローラー 運搬機の足回りでは、タイヤとゴムクローラーが混在しています。ゴムクローラーが活躍するのは、でこぼこ・ぬかるみが多い地盤や急斜面などがある現場です。 路面状況に左右されない走行性の高さが、安定した作業効率を生みだします。 作業機には、草刈りや高所での作業など、様々な作業に合わせて多くの機種があります。ここでも求められるのは、安定した走行性能です。 それを支えているのがゴムクローラーです。豊富な幅やラグパターンから、各作業に応じて選び装着します。 除雪機用ゴムクローラー 除雪機用ゴムクローラーには、より高機能な耐久性が求められます。除雪作業は氷雪上の作業であり、低温というリスクもあります。 除雪作業は夜間や早朝での作業が多いため、周囲の環境に配慮した静粛性が必要です。 また、雪の下になって見えない石や突起物の衝撃に耐えることも重要です。 各メーカーは、競うように改良を続け、ゴムクローラーの機能性を高めることを目指しています。 ゴムクローラーの故障の原因について ゴムクローラーは仕業点検として、クローラーのたるみ量を確認し、張りの調整を実施しましょう。 その際に、クローラーの摩耗、破損、緩み、芯金のむき出しなどを確認することも大切です。 ここでは、ゴムクローラーの故障の原因について紹介しますので、点検時の参考にしてください。 ・芯金の折れや剥がれの原因 機体の落下や片浮き作業などで負荷をかけすぎると、芯金の折れが生じます。また、過剰な油・溶剤・塩分の付着で芯金が腐食すると、ゴムとの接着が弱まり剥がれやすくなります。 ・耳切れ・耳取れの原因 クローラーの端部の切れや取れは、大きなでこぼこのある路面や河川敷など石の多い現場、縁石など段差の上の走行などで荷重が端部に集中することで起こります。 ・接地面の外傷やスチールコードの切断 接地面の外傷は、路面の石や鋭利な支障物によって生じます。スチールコードの切断は、ゴムクローラーに必要以上の張力が作用したり、ゴムクローラーの深い傷から水分が侵入しスチールコードが腐食したりして発生します。 損傷が著しい場合は、早めの交換をおすすめします。 ゴムクローラーの修理の流れについて ゴムクローラーは1,500~2,000時間程度が耐用時間とされていますが、大抵はその前に芯金が脱落したり、引っかけて切断したりということが多いです。 全体的にはまだまだ使用できるゴムクローラーでも、何かの原因で1個でも芯金が脱落したり、一カ所でも端部が切断したりすると産廃として処理しなければなりません。 ここでは、ゴムクローラーの修理の流れについて紹介します。 1.ゴムクローラーの損傷状態を確認 2.型をつくる|元の型の寸法を測り型用ゴム材で土台をつくり、プレス機で熱処理して型を成型する 3.修理箇所を削り、最終形状に合わせて専用ゴム材を盛り込む(薄層を重ねてなじませる) 4.型を当ててプレス機で圧力をかけながら熱して(6~7時間) 5.仕上げ処理して完成 ゴムクローラーの修理は、業者によって技術力に差があるようです。ゴムクローラー修理に実績のある業者に依頼することをおすすめします。 ゴムクローラーの交換方法について ここでは、ゴムクローラーの交換方法を、建機、農機、作業機の種類ごとに紹介します。除雪機に関しては、作業機のゴムクローラーの交換に準じるものとして省略します。 ここから紹介する交換方法は、あくまで一般的なものですから、詳細は対象機種メーカーの仕様書などを参考にしてください。 ゴムクローラーの交換作業は危険を伴う場合があります。水平な場所で、降下防止対策をしっかりして、二人以上での作業を原則としてしてください。 建設機械用ゴムクローラーの交換方法 以下は、建設機械用ゴムクローラーの交換方法の概要です。 ・取り外し 1.機体側面のニップルバルブをゆっくりと緩め、グリスを排出した後、完全に取り除く 2.グリスの排出により縮んだゴムクローラーを機体から鋼材などで内から外へ押し外す 3.ゴムクローラーを機体から完全に取り外す ・取り付け 1.アイドラー横にゴムクローラーを引っ掛ける(スプロケット側が外れないように注意) 2.鋼材などを使って、外した時とは逆に外から内に向かって押し込むように取り付ける 3.ニップルバルブを取り付け、指定のグリスを注入する せっかくの交換時ですから、取り外した各部品のチェックや清掃もしましょう。 農業機械用ゴムクローラーの交換方法農業機械用ゴムクローラーの交換方法 ここでは、コンバインのゴムクローラーを例に、農業機械用ゴムクローラーの交換方法を紹介します。コンバインも中型以上のものは2人で交換するほうが無難です。 1.テンションボルトのナットを緩め、クローラーテンションを完全に緩める 2.機体後部に油圧ジャッキをはめて最上位まで上げたらジャッキステンドを設置する 3.ゴムクローラーを緩めるためにクローラー側から遊動輪部分をハンマーで叩き内側へ移動させる 4.芯金と芯金の間にバールを入れゴムクローラーを浮かせながら遊動輪から脱輪させる 5.ゴムクローラー全体を取り外す 取り付けは、取り外しとは逆の順に行います。起動輪、上転輪と入れていきますが、芯金を遊動輪に近づけておくのが楽に入れるコツです。 運搬・作業機用ゴムクローラーの交換方法 以下は、運搬・作業機用ゴムクローラーの交換方法の概要です。 1.機体の強度のある部分にジャッキをかけ機体全体を水平に保ちながら上げる 2.緩衝材や当て木を用いて降下防止対策をする 3.アイドラー後方のボルトのロックピンなどを外し緩める(必ず潤滑液を使用しながら緩める) 4.完全にアイドラーが緩んだらゴムクローラー内側の芯金部をローラ側から外す 取り付けは、基本的に取り外しと逆の作業になります。ただ、新品のゴムクローラーは硬いため、芯金をはめ込むときにバールを使うのですが、ゴムクローラーやローラが破損しないように注意してください。 ゴムクローラーの修理・交換を業者に依頼する ゴムクローラーの修理や交換を業者に依頼すると、どれくらいの料金がかかるか気になる方も多いでしょう。ここでは、目安として、ゴムクローラーの修理費用の相場をご紹介します。 ゴムクローラーの厚みが15mm以下のものを想定しています。ゴムクローラーの修理はゴム部のみになり、ワイヤーの切れは修復できません。 キズの大きさ 1カ所目(円) 2カ所目以降(円) ~50mm 11,000~14,500 7,500~9,500 ~80mm 13,500~17,500 9,500~11,500 ~120mm 16,500~20,000 11,000~13,500 ~150mm 19,800~23,500 14,000~16,500 150mm~ 22,000~25,500 15,500~18,000 (税抜価格) ゴムクローラーの交換は、業者がお客様のところまで出張して作業することが多いです。内訳は、「部品代金+出張費+作業費+処分費」です。 部品代金の地域差は比較的少ないのですが、その他の費用は、地域や会社ごとの差が大きいようです。事前にメールか電話で、複数社に確認して比較検討することをおすすめします。 ゴムクローラーは中古で購入がおすすめ 日本の重機の中古品は、新品に比較して格安なうえに品質が良いため、世界中に輸出され様々な現場で活躍しています。特に、コマツやクボタなどは、海外でも信頼性の高いブランドとなっています。 海外での人気の高さが逆輸入される形で国内にも広がり、現在、中古建機への注目度は右肩上がりです。 通販やネットオークションでの流通もありますが、おすすめは実績と信頼のある中古建設機械専門会社です。特に、買取と販売の両方に力を入れている会社が狙い目です。 在庫が多いので選択の幅が広く、整備も行き届いているため安心して購入できます。 最新の重機市場の売れ筋はもちろん、特殊機械や中古ならではの重機や部品も取り揃えているため、Webサイトは要チェックです! まとめクローラーを完全解説!|まとめ クローラーは、万能重機ユンボを足元から支えながら、ハードな現場を動かす大きな力の一つです。 ここまで、特にゴムクローラーを中心に、ユンボの脚であるクローラーについて紹介してきました。 クローラーとユンボの基本構造 ゴムクローラーの種類 ゴムクローラーの故障の原因 ゴムクローラーの修理と交換 どんなに高性能の上部旋回体を積んでいても、クローラーが断裂してしまったら、現場の作業は中断しなければなりません。 日々の点検業務では機体の確認と同じように、あるいはそれ以上に、クローラーのチェックも忘れないでいてください。 ←ゴムクローラー(ゴムシュー)の中古ユンボが多数あります ←クローラーをお探しの方はこちら

    2022/06/10

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