中古建設機械情報・ニュース【トクワールド】のユンボの寿命を伸ばすためには?日々のメンテナンスと修理について解説

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ユンボの寿命を伸ばすためには?日々のメンテナンスと修理について解説

ユンボ

2022/05/17

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ユンボの寿命を伸ばすためには?日々のメンテナンスと修理について解説

ユンボ(バックホー)の寿命を伸ばすためには?日々のメンテナンスと修理について解説

    目次
  • 1.中古の建設機械は特にメンテナンスが必須
  • 2.点検箇所と各部の役割を合わせて解説
ユンボは危険な作業を行うことが多いです。
重大なトラブルを防止し、建設機械の性能を充分に発揮させるためには日常点検が欠かせません。
また、こまめな整備を実施することで機械寿命も大きく延長させることも可能です。
今回は個人で行える日常点検について解説します。

1.中古の建設機械は特にメンテナンスが必須

ユンボ・ミニユンボの標準的な使用年数は5年となっていて、それ以降は故障と修理の回数が増えていきます。
しかし、普段から欠かさず保守点検(メンテナンス)をしていれば、もっと長く活用することが可能です。
特に中古で購入したユンボの場合は劣化・破損が多いので、普段から機械の状態を点検することが事故防止につながるという意識を忘れてはなりません。

2.点検箇所と各部の役割を合わせて解説

ユンボの稼働前と稼働後にはユンボの状態を点検しましょう。
メンテナンスをするときは平な場所を選び、ユンボを点検姿勢で停止させた状態で行ってください。

エンジンオイル・作動油の点検

まずエンジンオイルには以下の作用があります。
名称 役割
作動油
動力伝達作用 油圧機器内の摩耗を抑えます。
潤滑作用 芯金から次の芯金までの距離
防錆作用 錆の発生を抑えます。
エンジンオイル
潤滑作用 エンジン内部の摩耗・焼き付きを軽減させます。
密封作用 シリンダとピストンの僅かな隙間に油膜を貼ることで、
燃焼によって作られたエネルギーが逃げるのを防ぎます。
冷却作用 燃焼・摩擦により高温状態になったエンジンを冷却します。
洗浄作用 燃焼によって発生したススや酸化物を吸収・分散し、
エンジン内部に汚れが溜まるのを防ぎ、燃費・エンジン出力の低下を防止します。
防錆作用 エンジン内部を錆から防ぎます。
エンジンオイル・作動油の量と汚れ、粘土を点検しオイルの状態を確認します。

点検の際はオイルゲージを抜いて、清潔なウエスでオイルを拭いてから再度差し込んで測定してください。
オイルの交換を怠ると、劣化や不純物の混入が原因で出力の低下や内部焼き付きなどを起こしエンジンの故障に繋がります。

その場合オーバーホールや高額な修理費が必要になるかもしれません。

作動油は機械の血液とも言われ、ユンボの使用年数を左右します。
そのためエンジン周りの点検は特に重要です。

ラジエーターの点検

ラジエーターの役割は、熱くなりすぎたエンジンの冷却です。

冷却水がラジエーターを冷やしてエンジンが高温になるのを抑えています。
エンジンの高温状態が続けばオーバーヒートになってしまうので冷却水も毎回点検してくださいね。

では、冷却水の量が適切か確認しましょう。

液量がラジエータータンクの「FULL」と「LOW」の間なら正常です。
LOWより下の場合は冷却水が不足しているので補充してください。

エアフィルタの点検

エアフィルタは人間例えると、血液の不純物を取り除く「腎臓」にあたります。

劣化した潤滑油含まれるスラッジやスス、金属粉といった不純物を取り除き、エンジンや油圧機器の故障を防ぐのがエアフィルタの役割です。

まずは、アウターフィルターを取り外して、エアフィルタが目詰まりを起こしてないか点検します。
整備が必要な際はエアブローで清掃しましょう。

エアブロー時は目詰まりを悪化させないため必ず内側から外側へブローしてください。
エアフィルタが詰まると不完全燃焼を起こし、エンジン出力や燃料バランスの悪化によるエンジン全体の故障に繋がります。

エアフィルタは使い続けていると必ず目詰まりを起こしますので、定期的に交換してください。

各油圧シリンダの点検

まずは、シリンダ部を観察して油漏れがないか確認してください。

油漏れが発生している場合は不純物が傷やシール部分から油圧回路に侵入し、油圧機器を損傷させてしまう恐れがあります。

シリンダーに傷を発見した場合は、使用を中止し機械を修理に出してください。

油圧ホースの点検

油圧ホースに劣化、亀裂、緩みがないか点検してください。

稼働中にホースが破損すると作動油が飛散し環境汚染等の事故を引き起こしてしまいます。最悪、賠償責任が生じてしまうので、劣化の進んだホースは交換しましょう。

補修テープを備えておくと、ホースが破損して油漏れが発生した際、迅速に応急修理ができるので便利です。

グリスアップ

グリスアップには摩擦を抑え、摩耗や焼き付きを防ぐ役割があります。
摩擦が大きくなると、負荷が増えて部品や機械の破損に繋がります。

結果、機械の寿命を縮めていることになるのでグリスアップは大切なのです。

加えて、グリス不足はロックボルトや接続ピンの落下原因にもなるのでしっかり行いましょう。

グリスアップにはグリスガンという工具を用いて行います。

ニップルという箇所にグリスガンの先端を差し込み注入するのですが、汚れたグリスを混入させないために、ウエスで拭き取るなどして注入部はきれいな状態にしてからグリスアップしましょう。

アタッチメントの点検

グリスアップ時に装着しているアタッチメントに亀裂・変形等の不良がないか確認してください。

アタッチメントの亀裂の原因は、過大荷重での使用や高負荷作業の繰り返しによる疲労限界、塩害による腐食などが挙げられます。

亀裂の発生は適切な使用方法とメンテナンスによって防ぐことができます。

排煙色と排気音の点検

暖機運転時には排煙の色と異音がしないかエンジン音を確認しましょう。

正常だと排煙は無色透明に近い色をしています。

排煙の色による見分け方は、黒煙だと不完全燃焼。

白煙の場合はすぐ消えれば水蒸気(湯気)ですので問題はありませんが、匂いが伴う白煙が消えない場合は、「オイル上がり」「オイル下がり」と呼ばれる不完全燃焼を起越しているのが主な原因です。

青っぽい排煙はエンジンオイルが燃焼している可能性があります。

ユンボのメンテナンス|まとめ
以上が日常的に行うべき点検項目です。
ご説明した通り、徹底された整備は機械の寿命を伸ばすだけではなく、消費燃費の削減にも繋がります。
やはり一番は、整備不良による事故を防ぎ安全を第一に考えた作業を心がけたいですね。
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バックホウは土木工事の現場で最もよく見られる重機です。掘削、整地、溝掘りなど、多くの作業に対応できるほか、高馬力の機種は硬い地盤を掘り起こしたり、大量の土砂を素早く運搬するのに最適です。また、サイズがコンパクトな機種であれば狭い現場でもスムーズに作業できます。 解体作業 解体現場では、バックホウの解体用アタッチメントが威力を発揮します。油圧ブレーカーやクラッシャーを装備することで、コンクリートや鉄骨構造の建物も効率よく解体できます。また、後方小旋回機種や高所の作業にも対応できる解体仕様機種もあるため、安全性を確保しながら作業を進められる点が特徴です。 コベルコ建機からラインナップされている解体仕様機種は、高所解体作業を地上から行えるロングアタッチメント仕様やセパレートブーム仕様などの機種が充実しています。 農業・畜産業 農業や畜産業でもバックホウは大きな力を発揮し、畑の整地や排水溝の掘削、堆肥や飼料の運搬作業にも広く利用されています。特に狭いスペースでも作業がしやすい小型バックホウは、農地や牧場での作業に向いているほか、軽トラに積載できるミニユンボも人気が高いです。 林業 林業の現場では、木材運搬や伐採、伐採後の整地にバックホウが活用されています。グラップルなどの専用アタッチメントを装備することで、丸太をつかんで運搬する作業もスムーズに行えます。また、傾斜地での伐根作業といった特殊な用途にも対応可能です。 災害復旧 災害現場では、迅速な復旧作業が求められます。バックホウは土砂の撤去や倒木の処理、道路の復旧作業などで不可欠な存在です。強力なパワーと機動性を活かし、災害現場での困難な作業にも対応でき、対応でき、その汎用性の高さから自治体や防災機関でも広く導入されています。 バックホウの種類と選び方について解説 バックホウは、用途や環境に応じてさまざまな種類があります。それぞれの作業に適したバックホウを選ぶことで、現場の効率化と安全性の向上につながります。 クラス(サイズ)による分類 バックホウは主にそのサイズで分類され、作業現場の規模や作業内容に応じて適したモデルを選ぶことが重要です。各サイズの特徴は以下のとおりです。 ミニバックホウ ミニバックホウは最も小型のバックホウで、狭い場所や住宅地での作業に適しています。機体重量は通常1〜2トン程度で、小回りが利く設計が特徴です。軽量で地面への負荷が少ないため、舗装を傷つけたくない現場でも活躍します。 小型バックホウ 小型バックホウは機体重量が3〜7トン程度の中小規模の現場向けのモデルです。住宅地から比較的小規模な建設工事まで幅広い用途に対応します。ミニバックホウに比べてパワーがありながらも、取り回しやすさを損なっていない点が特徴です。 中型バックホウ 中型バックホウは7〜10トンの機体重量を持ち、大規模な建設工事や土木工事で活躍します。十分な掘削力と耐久性を兼ね備え、汎用性が高いことがメリットです。工事現場の主力となるモデルが多く、このクラスの選定が工事の効率に大きく影響します。 大型バックホウ 大型バックホウは13トン以上の重量を持つ非常にパワフルな機種です。ダムなどの大規模工事、採石場や鉱山など、掘削量が多い過酷な環境での作業に使用されることが多いです。その巨大なサイズと強力な掘削能力は、通常の工事現場よりもスケールが大きい作業に対応します。 バックホウの駆動方式は2種類 バックホウの足回りは、「クローラー式」と「ホイール式」の2種類があり、現場の地形や作業内容に応じて選ぶ必要があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。 クローラー式 クローラー式バックホウは、無限軌道(キャタピラ)を使用した駆動方式です。柔らかい地面や斜面での安定性が高く、泥や砂地などの不整地での作業に最適です。また、重い荷重にも耐えられるため、過酷な環境での使用が多くなります。欠点としては、移動速度が遅いため、長距離の移動には向かず、公道走行もできません。 ホイール式 ホイール式バックホウはタイヤで駆動するタイプで、舗装された道路や平坦な地形での作業に適しています。移動速度が速いため、作業現場間を頻繁に移動する場合に便利です。さらに、機動性と操作性も高く、機敏な動きが求められる環境で重宝されます。ただし、軟弱な地盤では走行性や安定性が低くなる場合があります。 バックホウを選ぶ時のポイント4つ用途 バックホウを選ぶ際、まず重要なのは用途の明確化です。土砂の掘削、整地、解体作業など、どのような作業を主に行うのかによって適したモデルが異なります。例えば、小型のバックホウは狭い場所での作業に適している一方、大型のものは広範囲な作業や重い資材の取り扱いに優れています。作業の種類や規模に応じて適切なサイズや機能を持つ機種を選びましょう。 作業環境 作業する環境も選定の大きな要素です。例えば、都市部の狭い現場では小回りの利くコンパクトなバックホウが必要になる場合があります。一方で、広い敷地や荒れ地ではパワフルで走行性能の高いモデルが求められます。また、騒音規制が厳しいエリアでは低騒音設計のモデルが有利です。さらに、作業場所が傾斜地やぬかるみの場合は、不整地での安定性が高いクローラー式が向いています。クローラーがゴム製か鉄製かも、地盤への影響や耐久性に影響するため、作業環境に応じた選択を行いましょう。 コスト コスト面の検討も重要なポイントです。バックホウなどの重機は、機種の購入費用だけでなく、燃費やメンテナンスコストも考慮する必要があります。燃費の良いモデルは、初期費用が高めでも長期的にはコストを抑えることができます。また、中古機を検討する場合は、価格の安さだけでなく稼働時間やメンテナンス履歴を確認することが大切です。さらに、リース契約も選択肢として検討すれば、初期費用を抑えつつ柔軟にバックホウの運用が可能です。 メーカー 機械をメーカーで選ぶユーザーも多いでしょう。コマツやCATなど信頼性が高い大手メーカーのバックホウは、故障のリスクが低く、部品やサービスの提供も充実していることが多いです。国内メーカーと海外メーカーでは、性能やサポート体制に違いがあります。特に部品交換やアフターサービスの迅速さは、作業効率に直結するため重要です。また、ユーザーの口コミや評価を参考にすることで、メーカーの信頼性をさらに確認することができます。 バックホウ購入時の注意点 バックホウの値段は機種によってさまざまですが、中古車でも数十万円から百万円程度の出費になるため、バックホウの購入は大きな投資となります。特に、新車と中古車のどちらを選ぶかは、予算や用途に応じて慎重な検討が必要です。 新車と中古車の選択 新車と中古車を選ぶ際には、購入目的、予算、稼働時間、そして購入後のメンテナンス体制を総合的に考えることが重要です。新車には信頼性の高さが、中古車にはコスト面での優位性があります。それぞれの特徴を理解した上で、ニーズに合った選択を考えましょう。 新車のメリット・デメリット 新車購入のメリットは、最新技術が搭載されている機種を入手できる点です。燃費効率や作業効率が向上しているモデルが多く、環境規制にも対応しているため、長期的な視点での運用に適しています。また、新車は故障リスクが低く、保証期間内であれば修理費用が抑えられる点も魅力です。 一方で、新車は購入価格が高いため、初期投資が多額になる点がデメリットとなります。さらに、納品までの期間が長くなる場合もあるため、緊急で使用したい場合には不向きです。 中古車のメリットデメリット 中古車購入における最大の魅力は、コストパフォーマンスの良さです。同等の性能を持つバックホウを、新車価格よりも半額程度で購入できるため、ランニングコストを大幅に抑えることができます。また、即納品が可能な場合が多いのも中古車の強みです。 しかし、中古車の場合、過去の使用状況によっては、部品の摩耗や故障リスクが高くなる可能性があるなどのリスクも付き物です。また、保証期間が限られている、または保証などのアフターサポートが無い場合も多いため、購入後のメンテナンスコストを見積もっておく必要があります。 バックホウの購入先は主に3つ バックホウは、購入する場所によって価格や品質、サービス内容が大きく異なります。バックホウの購入先は主に3つで、「メーカー直接購入」「中古建設機械販売業者から購入」「オンラインマーケット購入」などがあります。新車と中古車のメリット・デメリットを考慮しながら、最適な購入先を選びましょう。 メーカーから直接購入 新車購入を検討する場合は、メーカーから直接購入する方法が一般的です。メーカー購入の場合、購入後の保証やアフターサービスが充実しているため、長期的な安心感があります。一方で、価格は他の購入方法と比較して高めになります。また、納車まで時間がかかることが多く、すぐに使用したい場合には不便を感じます。それでも、性能や耐久性、保証を重視する場合にはもっとも確実な選択肢と言えます。 中古建設機械販売業者から購入 中古建設機械を取り扱う販売業者は、在庫数も多くすでに製造・販売が行われてない機種も揃っていることがあります。費用を抑えつつバックホウを手に入れることができるほか、業者によっては整備済みの機械を提供しているため、信頼性も期待できます。 しかし、中古品には使用状況やメンテナンス履歴がさまざまで、個体ごとの品質にばらつきがあるため、購入時には注意が必要です。また、保証期間が短い、もしくは保証がない場合もあります。そのため、信頼できる業者を選び、購入前にしっかりと状態を確認することが大切です。 私たちトクワールドでは、仕入れからこだわっています。1台ごとに状態や使用環境が全く異なるため、より良い機械を選別して、状態が良く納得のいくものだけを仕入れるよう心がけております。仕入れた後もさらに安心して次のお客様に提供するため、メンテナンスにもとことんこだわっています。 信頼できる企業から買えば、長く安心して使用することができます。 トクワールドのこだわりは、こちらから オンラインマーケット(ネットオークション)で購入 ネットオークションなどのオンラインマーケットでバックホウを購入する方法も一般的です。全国からさまざまな中古バックホウが出品されているため、地元の中古建機販売業者だけでバックホウを探すよりもモデルや仕様の選択肢が多いことが特徴です。また、場合によってはバックホウを非常に安価で購入できることもあります。地域を超えて広範囲で探せるため、ニッチな機種や希少なモデルも見つけやすいでしょう。 一方で、購入前に実物を確認できない場合もあり、商品の状態を正確に把握するのが難しいです。また、個人間取引の場合は保証が付かないことがほとんどで、不測のトラブルが発生する可能性もあります。ネットオークションなどを利用する場合は、建設機械に関する知識と信用できる売り手を選ぶことが重要です。 まとめ バックホウは、建設現場やインフラ工事で重要な役割を担う重機で、掘削や整地をはじめとした作業を効率的に行えます。バックホウを選ぶ際は、用途や使用環境を考慮して適切な機種を選択しましょう。中古バックホウについてあまり知識が無い方は、中古建設機械業者でのお買い求めがおすすめです。

    #ユンボ#油圧ショベル#バックホウ

    2025/05/15

    5,233

  • 【クローラーの応用編】バックホウのゴムクローラーは消耗品!鉄クローラーとの違いや交換方法などについて解説!
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    【クローラーの応用編】バックホウのゴムクローラーは消耗品!鉄クローラーとの違いや交換方法などについて解説!

    クローラーは、バックホウやブルドーザーをはじめとした建設機械のほか農業用トラクターやコンバインなどに広く採用され、重機になくてはならない存在です。現在、クローラーは、鉄製クローラーとゴムクローラの2種類に大別され、近年では、路面保護や静粛性に優れたゴムクローラーが、建設、農業、運搬などさまざまな分野で使用されています。 小型建設機械の普及や都市部での工事需要の増加とともに、ゴムクローラーの市場は成長傾向にあり、ゴムクローラーの製造技術も進歩しています。今後も高い需要が見込まれるゴムクローラーですが、鉄製のクローラーよりも消耗が早い点が一番のネックです。しかし、ゴムクローラーにはそんなデメリットを上回るメリットも存在します。 この記事でわかること バックホウ用ゴムクローラーと鉄クローラーの特徴 バックホウ用ゴムクローラーのサイズ確認と交換の方法 バックホウ用ゴムクローラーの破損原因と交換のタイミング バックホウのゴムクローラーと鉄クローラーの特徴(メリット・デメリット) 不整地に限らず路面など、あらゆる地盤環境で作業を行うバックホウですが、ゴムクローラーと鉄クローラーは、それぞれの特性により異なる用途や環境に適しています。 ゴムクローラーの特徴 ゴムクローラーはゴムキャタとも呼ばれ、その名の通りゴム製でクローラーの柔軟性が高いことが特徴です。ゴム製であるメリットは、舗装路面を保護できる点や走行時に騒音や振動を発生させにくく環境問題に配慮できることです。また、地面からの振動が軽減されるため、長時間の作業でもオペレーターにとっても乗り心地が良く負担をかけにくいことです。 しかし、鉄製のクローラーよりも耐久性は低いため破損や断裂が発生したり、使用環境によっては摩耗や劣化が早いことがデメリットです。加えて、ゴムクローラーは乾燥路面には強いですが、濡れた路面やステップではもっとも滑りやすいです。そのため、通常のゴムクローラーの場合、除雪などには不向きとされています。除雪作業には、ゴムクローラー専用のチェーンを装着するか、除雪用に開発されたゴムクローラーを使用するケースもあります。 ゴムクローラーが使用される場面 住宅街や都市部の工事 アスファルトやコンクリート上での作業 小型建設機械、農業機械 鉄クローラーの特徴 一方、鉄クローラーは鉄キャタとも呼ばれ、鉄製であるため高い耐久性と悪路走行能力がメリットです。そのため、河川工事、解体工事、宅地造成などの土木工事のほかに採掘現場や林業ではこの鉄クローラーが一般的に使用されます。バックホウ以外にも、大型ブルドーザーに鉄クローラーが使用されています。 鉄クローラーは、硬い岩盤や険しい岩場、泥濘地、積雪、急斜面でもグリップ力を発揮しますが、鉄製なので機械の重量が重くなります。また、サビが発生するリスクも高く、長く使用するには定期的なメンテナンスが必要です。鉄クローラーはゴムクローラーよりも高価なので、1回の交換費用が高額という費用的なデメリットも存在します。 鉄クローラーが使用される場面 山間部や悪路条件の作業現場(解体工事、河川工事、林業や採掘現場など) 除雪作業などの積雪環境 大型の建設機械、重機 バックホウのクローラーを選択するポイント ゴムクローラーと鉄クローラーの選択は、作業環境や重機の用途によって異なります。例えば、都市部での作業や軽量な重機を扱う場合は、路面保護や振動抑制が重視されるため、ゴムクローラーが適しています。 また、コストの面でも違いがあります。ゴムクローラーは初期コストが比較的低いですが、耐久性が低いため交換頻度が高くなる傾向があります。一方、不整地や悪路走行性に優れた鉄クローラーは交換頻度が少なく、メンテナンス次第で長く使用できます。しかし、都市部で使用するには、舗装路面を傷つけたり、騒音や振動を発生させるため、環境への配慮は難しいです。 そのため、建設・土木現場では作業環境や用途によってゴムクローラーと鉄クローラーを使い分けるのが一般的です。 バックホウのゴムクローラーは消耗品!耐用年数は約5年が目安 ゴムクローラーは消耗品であるため、鉄製クローラーよりも寿命は短いです。メンテナンスをしながら使用していても劣化を抑えることはできません。ゴムクローラーの耐用年数は4〜6年程度と言われており、使用頻度が高い場合は、劣化がさらに早まります。 特にバックホウなどの建設機械は汎用性が高く、現場では主力的に使用されるため稼働率が高い傾向にあります。それに加えて、砂利や採石などのゴムクローラーが摩耗・劣化しやすい活動環境の場合、ゴムクローラーの寿命はメーカーが示す年数よりも短くなる可能性もあります。使用環境や稼働率によってそれぞれ異なりますが、ゴムクローラーは5年程度を目安に交換を検討したほうがいいでしょう。 バックホウのゴムクローラーを交換する方法 バックホウのゴムクローラーはやり方さえわかっていれば自力で交換することができます。しかし、バックホウのクラスによって使用できるクローラーのサイズも異なるため、所有しているバックホウに製品が使えるかゴムクローラーのサイズ確認を行う必要があります。 ゴムクローラーのサイズ確認 バックホウのクローラーは機体のクラスによってサイズが異なります。ゴムクローラーのサイズは、クローラーの幅×ピッチ×コマ数、もしくはリンク数が基本となっており、ゴムクローラーの内側(接地面とは反対側)にある打刻を見ることでチェックできます。もし、打刻がない場合、もしくは経年劣化や摩耗などでうまく確認できない場合は、クローラーの幅、ピッチ、コマ数をスケールや物差しで測ることでもサイズ確認が可能です。 ピッチは、芯金と芯金の間の距離(芯金上部の内側)を測ります。これを芯金幅といい、芯金はクローラー内側にある山の中央に位置しています。リンク数は芯金を1周分数えることでわかります。 バックホウ用ゴムクローラーの交換方法 バックホウのゴムクローラーは、鉄クローラの交換方法とほとんど変わりないです。クローラーを交換するには以下の道具を用意してください。 必要な道具 レンチ グリスガン カナテコやバール(パイプや鋼材でも可) バックホウのクローラー交換は必ず平らな場所で安全に配慮して行ってください。ゴムクローラーの交換方法については以下の手順のとおりです。 ゴムクローラー交換の手順 機体側面の足回りにあるニップルバルブをゆっくり緩めてグリスを抜く(この際、グリスに圧力がかかっていることもあるため吹き出しに注意してください)。 グリスを抜いてクローラーを外す(グリスを排出するとクローラーが緩みます)。 新しいゴムクローラーを入れてスプロケット(起動輪)側に芯金を掛ける。 スプロケット側のリンクが外れないように注意しながらアイドラ―(誘導輪)側にゴムクローラーをかけていく(ゴムクローラーを動かしながら押し込むか、パイプや鋼材など強度がある物を使ってテコの原理ではめ込むとスムーズです)。 芯金がスプロケットとアイドラ―にはまっているかを確認したら、ニップルバルブをメーカーで定められているトルクで締め付けてグリスを注入する。 バックホウの張り調整 ゴムクローラーを交換した後は必ず張り調整をしてたわみ具合を確認してください。メーカーで示されている張り具合の数値がわかれば指定通りに調整しますが、参考値としてバックホウのローラーとゴムクローラーの中心付近の隙間が2〜3cm程度になるように調整するのが一般的です。張り調整の手順は以下のとおりです。 張り調整の手順 バケットとアームを使って片側のゴムクローラーを地面から浮かせる。 浮かせた方のゴムクローラーを前進・後退で動かして張りの状態を確認する。 クローラーが緩んでいる場合は、グリスバルブにグリスを注入する。 張り具合はバックホウのサイズによって異なりますが、クローラーを張りすぎると動きが悪くなるほか、ゴムクローラーにも負荷がかかりやすく、テンションがかかった際に内部のスチールコードが切れる原因にもなります。バックホウを浮かせて約2〜3㎝程の遊びを持たせるくらいが張り調整におけるひとつの目安になります。 不要になったゴムクローラーの廃棄方法切れたり劣化して再利用できないゴムクローラーは、廃タイヤと同様に産業廃棄物の「廃プラスチック」として扱われるため一般廃棄物として処分することができません。廃棄には産業廃棄物の処理場にゴムクローラーを持ち込む、もしくは各自治体の許可を受けた産業廃棄物処置業者に依頼する方法が一般的です。また、販売店によっては費用を支払って処分を引き受けてくれる店舗もあります。 ゴムクローラーなど産業廃棄物は、産業廃棄物を発生させた事業者もしくは使用者は、自らに処理責任があります。処分が適切でない場合、環境公害につながることから法的処罰の対象となるので注意してください。産業廃棄物には、保管、運搬、処分(焼却、埋め立て)などの処理過程がありマニフェスト(産業廃棄物伝票)で管理されています。事業者は、適切な運搬・処理が完了したことを証明する、送付伝票を5年間保管する義務があります。 ゴムクローラーの廃棄ルールに関する詳細は、各自治体のホームページなどを見ることで確認することができます。 バックホウのゴムクローラーの破損原因と交換のタイミング 耐用年数以外にもゴムクローラーを交換すべきタイミング(目安)は判断することができます。ゴムクローラーは、劣化・損傷したまま使用し続けると、遅かれ早かれ、走行、作業中に突然切れてしまうトラブルが発生します。 以下では、ゴムクローラーの破損原因と交換するべきタイミングを解説するので目安にお使いください。 ゴムクローラーの交換タイミング1:ヒビ割れやキズ 鋭利な鉄辺や石などを踏んだ際や段差を超えた衝撃などで、ゴムにヒビ割れや裂傷が発生することもあります。小さなキズだとしても、続けて使用しているうちにそこから徐々に避けてくるケースもあるので、修理に出すか、損傷が酷い場合は早めの交換を検討するべきでしょう。 また、ゴム素材は水分や油分、紫外線などの外的要因でも劣化が進行します。特に、高温状態での使用時や長時間の装着・使用はゴムクローラーへのヒビ割れやキズのリスクが高くなるので、日々のメンテナンスや保管方法にも気を使いましょう。 ゴムクローラーの交換タイミング2:ラグ(山)の摩耗 ゴムクローラーの接地面側には、ラグと言われる山のような突起がいくつも設けられています。ラグは不整地走行をスムーズに行う役割を果たしているので、ゴムクローラーのラグが摩耗してくると、スムーズな走行が困難になり作業にも影響が出てきます。 しかし、ゴムクローラーはゴム製品なので、長期間の走行による摩耗は避けられません。特に、アスファルトやコンクリート、石の多い路面や真砂土の上など摩擦係数の高い路面は、ラグの消耗が激しいです。また、走行時の急旋回などもラグを摩耗させやすい運転操作となります。ラグの摩耗が進行したゴムクローラーは、走行性能が悪いだけでなく、グリップ力が弱くなっていて滑りやすいので、交換をおすすめします。 ゴムクローラーの交換タイミング3:スチールコードや芯金の露出・切断 ゴムクローラーの内部には芯金やスチールコードと言われる鉄が入っています。スチールコードはゴムクローラーの張力を保持するためのワイヤーで、内側からゴムクローラーを補強しています。芯金は、ゴムクローラー内側にある凹凸の中央に開いている穴を補強している鉄のことです。この穴にスプロケットの歯がはまってクローラーが動きます。 ゴムクローラーのトラブルでもっとも多いのが、段差を超えた衝撃などでゴムクローラー内部でスチールコードの接続部分が剥離してしまうことと言われています。また、ゴムクローラーの摩耗が進行すると、芯金やスチールコードが露出して切断に至るケースもあります。 芯金やスチールコードが露出していなくても、ゴムクローラー表面にできた小さな亀裂から水分が浸透し、内部でスチールコードが腐食して切断の原因となる可能性もあるので注意が必要です。スチールコードや芯金の露出は腐食や劣化につながり、作業時にゴムクローラーが突然破断する原因になります。ゴムクローラのスチールコードが切れたり、芯鉄を覆うゴムが摩耗して芯鉄がひとつでも脱落するとそのゴムクローラーは使用できなくなるので、早めの交換をしましょう。 ゴムクローラーの交換タイミング4:サイド割れ(耳切れ・耳取れ) 石の多いでこぼこした路面や縁石などの段差上での走行では、ゴムクローラーの「耳」と呼ばれる両端部に負荷が集中し切れてしまうことがあります。これが耳切れ・耳取れと言われる現象です。 ゴムクローラーの耳切れ、耳取れによってバックホウの走行性や安定性が低下するだけでなく、破損個所からスチールコードの露出や水分の浸透によるコードの劣化につながることもあるので、修理、または交換を検討してください。 ゴムクローラーは純正品と社外品があるゴムクローラーは切れる前に交換を! ゴムクローラーが切れてしまってからではバックホウが動かせません。業者に交換を依頼する場合は、出張料金や作業料金が追加されることもあるため通常料金よりも高くつく場合があります。 自分で交換する場合も、新しいゴムクローラーを持ってくるのと交換作業に手間がかかり、それまでの作業がストップしてしまいます。予備のゴムクローラーがない場合、修理に出すか新たに購入しなければならないので、その間はバックホウが使用できなくなります。 また、バックホウ用のゴムクローラーの場合、機種にもよりますが新品で1本¥100,000以上の出費になります。修理できる状態であれば、購入価格の半分程度で済むことが多いですが、内部のスチールコードが切れてしまうとほとんどの場合、修理対応は難しいでしょう。 そのため、ゴムクローラーは定期的に状態を確認しながら耐用年数を目安に使用し、切れてしまう前に交換するのが時間的、費用的損失が少ないです。 バックホウ用ゴムクローラーの修理費用相場ゴムクローラーの修理を業者に依頼した場合の費用相場は、以下の料金表を目安となっています。ゴムクローラーのスチールコードが切断されている場合は、修理できないことがほとんどなので注意してください。 ゴムクローラーの修理相場(目安)※ゴムクローラーの厚みが15mm以下の場合 キズの程度 1カ所目(税抜き) 2か所目以降(税抜き) ~50㎜(小) ¥15,000~ ¥12,000~ ~80㎜(中) ¥18,000~ ¥15,000~ ~120㎜(大) ¥22,000~ ¥18,000~ ~150㎜(特大) ¥26,000~ ¥21,000 ~150㎜以上(超特大) ¥30,000~ ¥24,000 上記の料金表はあくまで目安です。業者がゴムクローラーの交換を現地で行う場合は、「部品代+作業代+処分費」に加えて「主張費」がかかる場合もあります。修理にかかる料金は、それぞれの業者によって異なるため、事前にメールや電話などで問い合わせて確認することをおすすめします。 まとめ バックホウなどの建設機械の場合、住宅街や都市部などの工事ではゴムクローラーが主に使用され、斜面や陥没した地面が多い山間部、鉱山や採石場などで鉄製クローラーが使用されています。ゴムクローラーは舗装路面やある程度の不整地でもできるため万能ですが、耐久性が鉄クローラーより低く摩耗や劣化にも弱いため注意が必要です。

    #ユンボ#バックホー#ブルドーザー

    2025/04/04

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  • バックホウのレンタルに必要な基礎知識!コンマ0.1(小型)、0.45(中型)、0.7(大型)クラスをピックアップして解説
    ユンボ

    バックホウのレンタルに必要な基礎知識!コンマ0.1(小型)、0.45(中型)、0.7(大型)クラスをピックアップして解説

    バックホウのレンタル時は、機械のサイズやバケット容量を考慮して機種選択を行うのが一般的です。また、近年のバックホウは、作業シーンに応じた機能を備えた機種が多く登場しているため、それらの機能についても知っておく必要があります。 【この記事でわかること】 後方小旋回などの仕様について 重量とコンマの見方 レンタルの方法、価格相場について ミニバックホウとは?使用用途について 近年は小型重機の需要が高く、多くの作業や現場でミニバックホウが使用されています。通常のバックホウと同様、おもに土木工事で使用される建設機械ですが、ミニバックホウは、小型クラスのバックホウを指す言葉で、車体総重量が6トン未満、バケット容量が0.25㎥未満の機種がミニバックホウに該当します。 ミニバックホウは、車体のコンパクトさを生かして、通常のバックホウでは困難な狭い場所での工事や造園作業、道路工事などに使用されています。また、農業用途でも活用されており、農道や排水路の整備、土壌の掘り起こし、植木の植え替え作業など多岐に渡る作業に使用されます。 ミニバックホウのメリット5つミニバックホウは、作業性、コスト性、輸送性に大変優れた建設機械です コンパクトかつ軽量で小回りが利く ミニバックホウが持つ最大の利点は、車体サイズのコンパクトさと重量の軽さです。また、走行時や作業時の小回りが利きます。これにより、大型や中型のバックホウではアクセスしにくい場所での作業で重宝され、特に、住宅や工場、施設での外構工事、解体工事、基礎工事ではミニバックホウが好まれます。 また、車体が軽量のため、軟弱地盤でも沈み込みが少ないほか、土壌や舗装路への負担も少ないです。そのため、農作業や都市部での舗装工事などにもミニバックホウが向いています。小さい車体は、保管場所の確保もしやすく、農業や畜産業、造園での用途が広いミニバックホウは、高齢化が進む業界の人手不足を解消するツールとして役立っています。 個人でもメンテナンスがしやすい ミニバックホウは、大型機種よりも比較的構造がシンプルで、主要なメンテナンスを個人でしやすい設計になっていることが特徴です。例えば、エンジンオイルの交換やフィルター清掃といった日常的な整備は、専門知識がなくても実施できる構造となっています。さらに、多くの機種が、工具不要で大きく開くメンテナンス用のアクセスパネルを備えており、エンジン周りや燃料系のシステムにすぐにアクセスできる点も魅力的です。 また、小型機種であるため、消耗部品の交換価格も安く抑えられることが多いです。大型機種に比べて部品の入手性もよく、整備コストや維持費を大幅に削減できる点もメリットでしょう。 精密な作業が可能 ミニバックホウは一回の掘削量は少ないですが、操作性が高く、正確さが求められる細かい作業が得意です。特に、壁際の掘削やインフラ系の配管設置工事では、優れた精度の掘削が可能です。また、最新の機種には、オペレーターをサポートするマシンコントロール機能が充実しているため、作業効率の向上に寄与します。 後方小旋回、超小旋回で狭い場所での作業性が高い 後方小旋回バックホウとは、アームの取り付け位置が運転席の前にあり、アームを畳んだ際、後方がクローラーの幅からはみ出さない、あるいははみ出しが少ない状態で旋回できる機種のことです。ミニバックホウの多くのモデルはこの後方小旋回の機種になります。 また、超小旋回バックホウという機種もあり、こちらはアームの取り付け位置が運転席の横にあり、前後ともクローラーの幅からはみ出さずに旋回ができるものになります。しかし、アームの立ち上がりが高いため作業時は電線など頭上の障害物に注意が必要です。 小旋回機は形式に「U」と付くモデルが多いのでわかりやすいかと思います。例えば、コマツの場合は、小旋回機であることを表すため、形式に「UU」と表記されています。日立建機からは、ミニ超小旋回型(URシリーズ)がラインナップされており、超小旋回機には形式に「UR」という表記があります。 ミニバックホウを使用するユーザーは、市街地の土木工事、解体、林業など狭い現場が多く、旋回時は後方を気にせず安全作業ができるのが最大の利点です。 輸送が容易 ミニバックホウは軽量かつコンパクトであるため、トラックでの輸送が簡単です。狭い現場や住宅街など、大型車両では進入の難しいへの搬入がスムーズなほか、現場が頻繁に変わる現場でも効率良く移動できる点や、積み降ろしに特別な設備を必要としません。 バックホーの呼び方「コンマ」とは?バケット容量の選び方 バックホウでは大きさを示す言葉として「コンマ」という用語が非常によく使われます。このコンマは、バケット容量のことで、「バケットひとすくい分の掘削量」を表しています。例えば、コンマ0.45のバックホウの場合、ひとすくいで0.45㎥(バケット容量)分の掘削が可能ということです。 しかし、バックホウについてある程度理解しているけど、その機種が何トンで何㎥掘削できるということまでは知らない、ということもあるかと思います。バックホウを選ぶ際は、基本的に車体の重量がとても大事になってきます。ここからは、初心者向けにバックホウの選び方について解説します。 バックホウの一般的な重さとバケット容量 バックホウを覚えるためには、基本的に㎥数ではなくバックホウ本体の重量で判断するのが確実です。また、コンマにはそれぞれ呼び方もあるので、バックホウを知らない人からすればまぎらわしいと感じるかもしれません。 一般的なバックホウのクラス・バケット容量 クラス(重量t) バケット容量(㎥) コンマの呼び方 0.8t(800㎏) 0.03㎥ コンマゼロサン 2t 0.07㎥ コンマゼロナナ 3t 0.1㎥ コンマイチ 4~5t 0.2㎥ コンマニ 7t 0.25㎥ コンマニーゴ 12~13t 0.45㎥ コンマヨンゴー 20t 0.7㎥ コンマナナ 22t 0.8㎥ コンマハチ ※重量と㎥数はあくまで目安です。 このように、慣れてくるとバックホウの重量でコンマ(㎥数)を判断することができます。コンマは㎥数によってコンマイチ、コンマゼロサン…などの呼び方がありますが、初心者のうちはコンマのことは考えずに3t=0.1㎥、0.8t=0.03㎥と車体重量で覚えましょう。 バックホウの重量は形式の数字でも確認できる! バックホウの形式には「SV08(ヤンマー)」や「SK20(コベルコ)」など形式に重さが表記されてます。例えば、「SV08(ヤンマー)」の場合は、「08」が機体の重さを示す数字で0.8トンという意味になります。「SK20(コベルコ)」の場合は、「20」なので2トンということになります。形式の表記方法は各メーカーで異なりますが、ほとんどの場合、形式にある数字は機体の重量を表しています。 バックホウの重量を確認する際は、形式で判断するのも良いでしょう。 バックホウのクレーン作業は「最大吊上能力」を確認 クレーン機能付きバックホウは、バックホウにクレーン機能が備わっている機種です。最近見られるバックホウの多くがこのクレーン機能付きで、現場での吊り作業は定められた規格をクリアしているクレーン機能付きバックホウに限られます。 従来のショベル作業に加え、クレーンによる吊り作業も可能なため1台2役をこなせる重機として土木現場などでは重宝されています。バックホウのクラスによって吊り上げできる荷物の重さが異なるので、現場でバックホウによる吊り作業を行う場合は、「最大吊上能力」の確認も忘れないようにしましょう。 バックホウは2トンクラスからクレーン機能付き機種が登場します。そのため、2トン未満のミニバックホウではクレーン機能付き機種がないため吊り作業ができません。 また、正式には移動式クレーンに分類されており、クレーン機能を使用するには「移動式クレーン」の資格が必要になるので注意してください。 バックホウのクラスごとの最大吊上能力 バックホウのクラス(重量) 最大吊上能力 2tクラス 約400㎏ 3tクラス 約900㎏ 4tクラス 約1100㎏ 7tクラス 約1700kg 13t 約2900kg 20t 約2900kg バックホウは7トンクラスから、サイズが大きくなり中型バックホウとして分類されます。7トンクラスのバックホウで吊上げできる荷物は1.7トンと、かなり重たい物でも吊ることができます。13トンクラスにもなれば大型機種に分類され、最大吊上能力も非常に高く、約2.9トンまで吊り上げが可能です。 20トンクラスも13トンクラスも最大吊上能力は同じ2.9トンですが、これは法令が大きく関わっています。3トン以上の移動式クレーンは特定機種になるため、製造許可や検査がかなり厳しいものとなります。そのため、メーカーはあえて最大吊上能力は2.9トンに抑えているという事情があります。 ミニバックホウは寸法(サイズ)も大切 ミニバックホウは、現場の広さにあった全幅、全高、全長の機種を選ぶことが大切です。これらの寸法はレンタル業者に直接問い合わせるか、ホームページの在庫を確認することで機種の寸法や作業範囲、仕様などのスペックを知ることができます。 また、作業現場までミニバックホウをトラックなどの車両で運搬する際は、荷台の寸法、最大積載量に収まる機種を選択する必要もあります。特にトラックなどに最大積載量を上回る貨物を載せて走行した場合、過積載となり道路交通違反となるので機種選びは慎重に行いましょう。 バックホウの仕様・機能を見る便利なクローラーの広幅機構 油圧によりクローラー幅を自由に調整できる機能です。クローラーを収縮させることによって、宅地の庭への搬入や狭い通路を通行できるほか、歩道作業にも威力を発揮します。また、不整地や斜面ではクローラーを拡幅させることで、安定性を向上させることができます。 ブームスイングが可能なオフセットブーム仕様 オフセットブームは、バックホウのアーム部分を左右の水平方向にスライドさせることができる機能になります。オフセット―ブーム仕様機は、バックホウを正面に向けた状態のまま、車幅範囲内で壁やガードレール際の掘削作業が可能になり、オフセットすることで狭い場所での旋回もスムーズです。 排ガス規制・低騒音に対応しているか 排出規制とは、建設現場で使用されるミニバックホーなどの建設機械から排出される大気汚染物質(主に二酸化炭素(CO₂)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)など)を抑制するために平成18年10月に定められた基準や法律のことです。これらの規制・法律は、環境保護と健康被害の軽減を目的として制定されています。 排出ガス規制に対応している機種の場合は、機体に基準適合表示のラベルが貼られています。平成18年10月以降に製造・販売され、基準をクリアしているミニバックホウを使用することが法律で定められていて、規制開始前に製造された建設機械については規制対象外です。 近年のミニバックホウには、排ガス規制に対応した低燃費、低排出、低騒音の高性能クリーンエンジンが搭載されています。環境負担がより少ない機種は、燃費削減に貢献できるほか、住宅街や都市部の工事における騒音問題を解決します。 コンマ0.1(コンマイチ)クラス…小型軽量のミニバックホウ コンマ1クラスは、いわゆるミニバックホーと呼ばれる機種でコンパクトな車体が特徴です。通常のバックホウと比べて貧相に見えますが、コンマ1でも作業をするのに十分なパワーを持っています。 ミニバックホウは操作パネルもシンプルで、トラックでの運送も容易なため初心者でも扱いやすい機種となって個人所有のハードルも低いです。注意点として、車体が小さいのでアームを少し動かすと衝撃でかなり揺れます。固定の場所で作業するブレード(排土板)を下して作業すると安定します。 車体価格も中古の場合は平均で¥1,000,000〜¥1,600,000程度で販売されているので、車体のほかバケット容量も小さいため、狭い場所での作業や農作業といったニーズで需要が高いです。しかし、除雪時は標準バケットでは効率が悪いため、降雪地は幅広バケットを用意するのをおすすめします。 コンマ1の主な機種はコマツPC30、日立ZX30 、ヤンマーVio20シリーズ、クボタRX3系などがあります。 コンマ0.45(コンマヨンゴー)…オーソドックスな中型クラスのバックホウ 建設現場でよく言うコンマ0.45は車体重量が約12〜13トンクラスのバックホウのことで、中型バックホウの中でもやや大ぶりなサイズ感です。主に、建設現場や整地で使用されるほか、鉄筋構造物などパワーが必要な作業に必要です。13トンクラスになると最大吊上能力も2.9トンまであり、建設現場では鉄骨資材や機材の吊上にも使用できます。 主な機種としてはコベルコSK135やコマツPC128、住友SH125、SH135などがありますが、SK135は車両総重量が13800㎏もあるため、ほぼ14トンクラスと言っても差支えないでしょう。建設現場では一般的に13トンクラスバックホウのことをコンマヨンゴー(0.45㎥)と呼ぶことが多いですが、基準は組織や業種、世代によって異なるので注意してください。 コンマ0.8(コンマハチ)…大規模工事に導入される大型バックホウ コンマ0.8クラスのバックホウは車体総重量が20トン以上になり、サイズが大きいため機体に備えられた梯子を上って運転席に搭乗する機種もあります。通常のバックホウよりも一度にたくさんの土を掘削できるため、一般的にはダムや河川などの大規模工事で使用されます。 主な機種としてコマツPC200、PC228、コベルコSK225、SK200、住友SH200、SH235などがあります。コベルコSK225は後方小旋回仕様機種で、大きな建物の解体現場などに向いている機種と言えます。 バックホウのレンタルについて バックホウの機種、台数、アタッチメントは各業者、営業所によって在庫が異なります。また、冬場などの工事繁忙期は希望の機種がレンタルできないこともあります。レンタルの利用を検討する際は、インターネットで複数の業者をリサーチし、在庫やレンタル価格を比較したうえで決定するのがおすすめです。 バックホウをレンタルする際は、掘削、解体などの作業内容や使用するアタッチメントによって資格区分が異なるため注意してください。例えば、解体作業では車両系建設機械(解体用)の運転技能講習が必要です。 レンタル価格 バックホウのレンタル価格は、機種のサイズや用途、レンタル期間、地域によって異なります 小型バックホウ(1~3トン程度) 1日あたり:約¥10,000~¥40,000 1週間あたり:約¥50,000~¥80,000 1ヵ月あたり:約¥150,000~¥250,000 中型バックホウ(3~10トン程度) 1日あたり:約¥15,000~¥25,000 1週間あたり:約¥80,000~¥120,000 1ヵ月あたり:約¥250,000~¥400,000 大型バックホウ(10トン以上) 1日あたり:約¥25,000~¥40,000 1週間あたり:約¥120,000~¥200,000 1ヵ月あたり:約¥400,000~¥700,000 バックホウの機種、台数、アタッチメントは各業者、営業所によって在庫が異なります。また、冬場などの工事繁忙期は希望の機種がレンタルできないこともあります。レンタルの利用を検討する際は、インターネットで複数の業者をリサーチし、在庫やレンタル価格を比較したうえで決定するのがおすすめです。 バックホウをレンタルする際は、掘削、解体などの作業内容や使用するアタッチメントによって資格区分が異なるため注意してください。例えば、解体作業では車両系建設機械(解体用)の運転技能講習が必要です。 レンタル価格 バックホウのレンタル価格は、機種のサイズや用途、レンタル期間、地域によって異なります 小型バックホウ(1~3トン程度) 1日あたり:約¥10,000~¥40,000 1週間あたり:約¥50,000~¥80,000 1ヵ月あたり:約¥150,000~¥250,000 中型バックホウ(3~10トン程度) 1日あたり:約¥15,000~¥25,000 1週間あたり:約¥80,000~¥120,000 1ヵ月あたり:約¥250,000~¥400,000 大型バックホウ(10トン以上) 1日あたり:約¥25,000~¥40,000 1週間あたり:約¥120,000~¥200,000 1ヵ月あたり:約¥400,000~¥700,000 追加費用 アタッチメント(例:ブレーカー、グラップルなど)使用の場合、追加で約¥1,000〜¥10,000/日程度。 輸送費:レンタル業者によっては現場までの運搬費が別途必要で、距離によりますが片道¥10,000〜¥30,000円程度が一般的です。 価格を決定する要因として、地域、レンタル期間、機種や装備の新しさがあります。都市部では価格がやや高め、地域では低めになる傾向があり、長期レンタルでは割引が適用されることが多いです。レンタル機種は各業者によって新旧さまざまなモデルがありますが、最新型や特殊装備を備えたモデルは、レンタル価格も当然高額になります。 具体的な価格は地元のレンタル業者に問い合わせるとより正確です。人気の業者には「アクティオ」「カナモト」「ニッケンレンタル」などがあります。 まとめ バックホウを選ぶ際は、「コンマ」という呼び方で機種のクラスを表しますが、慣れないうちは車体重量でクラスを判断するのが確実です。また、機種の仕様や特徴について知っておくことで機械選びがスムーズになります。

    #ユンボ#バックホー#レンタル

    2025/04/15

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