建機
2026/01/17
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New土木工事で活躍する建設機械まとめ|現場別に必要な重機をわかりやすく解説~Part2
土木工事と重機の関係|なぜ建設機械が重要なのか

建設機械にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる機能を持っています。
例えば、油圧ショベルは地面を掘る作業に特化し、クレーンは重い資材を高所等へ運搬する役割を担います。ブルドーザは広範囲の土を押しならし、ローラーは地盤を大きな力で締め固めます。
工事の場所や規模、地盤条件によって重機の選択は異なります。市街地の狭い現場では小型機械が求められ、山間部や造成工事では大型重機が活躍します。建設機械を適切に選定することが、工期短縮と安全確保、品質向上につながるのです。
現場別|主な重機とその役割を一覧で紹介
例えば、造成工事や道路工事では、まず油圧ショベルで土を掘削し、ダンプトラックで土砂を運搬します。その後、ブルドーザーで整地し、最後にローラーで地盤を固めるという流れが一般的です。
地盤が不安定なまま次の工程へ進むと、沈下やひび割れといった施工不良の原因になるため、地盤を固める作業は土木工事の品質を左右する重要な工程といえます。
このように、土木工事では単体の機械だけでなく、複数の重機が連携することで現場全体が成り立っています。
【油圧ショベル(バックホウ)】汎用性が高い土木工事の主力機械

主な用途は、基礎掘削、溝掘り、埋め戻し作業など。操作はレバーで行い、慣れれば細かな作業も正確にこなせます。 アタッチメントを交換することで、ブレーカー作業やつかみ作業にも対応できる点が大きな特徴です。
土木工事では、バケット容量0.45m3クラス(10~15t)がもっとも採用されており、公共土木・民間造成・道路工事など幅広い現場で標準機になっています。10tダンプへの積込みに優れています。
現場にとって、0.45m3は「掘削・積込み・整地」を1台で無理なく行え、工程バランスを取りやすいクラスとして多く採用されています。
【ホイールローダー】高機動な積み込み・運搬作業機械

油圧ショベルと異なり掘削機能を持たないものもあり、主にストックヤードや工事現場での積込み作業を担います。また、走行速度が速く、舗装路や整地済み現場では高い作業効率を発揮します。
構造は、タイヤ式走行体、前面バケット、車体中央のアーティキュレート機構で構成され、油圧によってバケット操作と走行を行います。土木工事では、バケット容量1.0〜1.5㎥クラス(運転質量10〜15t級)の使用が多く、同クラスは積込み能力と取り回しのバランスに優れた標準機種として採用されています。
【ブルドーザー】地盤形成を担う整地・押土作業の専門機械

構造は、クローラー式走行体と前面ブレードで構成され、機体の推進力によって土砂を押し出します。主な用途は、造成工事や道路土工における整地作業です。土質や作業範囲に応じて、ブレード形状やリッパーの有無が選定されます。また、接地圧が低いので、不整地や軟弱地盤でも安定した走行・作業が可能です。
土木工事では、D6/D65クラス(運転質量18〜21t級)が多く使われており、押土距離30〜60m程度の施工に対応できるサイズとして位置づけられています。
【ロードローラー】路盤・舗装を締め固める施工管理用機械

締固めが不十分だと施工後の沈下や変形につながるため、道路工事は必ずロードローラーによる路盤の締固めを実施します。
土木工事の現場では、10〜12t級の振動ローラーが一般的で、下層路盤から舗装下層まで対応できる機種として多く採用されています。
【モーターグレーダー】路盤形状と勾配を整える整形専用機械

車体中央に装備されたブレードを角度調整しながら走行することで、地表面を削り、均一な形状に整えます。構造は、前後輪を持つ車体、中央ブレード、操舵装置で構成され、細かな操作が可能な点が特徴です。
ブレードの刃角や作業幅は施工条件に応じて設定され、測量結果を基に高さ管理が行われます。土木工事では、全長8〜9m級の中型モーターグレーダーが多く使用され、舗装前工程の仕上げ作業を担う機種として位置づけられています。
重機選定の戦略論「現場効率は“機械の組み合わせ”で決まる」
しかし、施工計画の精度を高めるためには、一定の基準に沿ってどの重機を導入するか検討する必要があります。特に重視すべき点は次の三つです。
- 想定される土量や作業量に対し、機械の能力が過大でも過小でもないか
- 地盤条件や作業環境に対して、走行方式や機体構造が適しているか
- 掘削、運搬、締固めといった前後工程が無理なくつながる構成になっているか
大型の油圧ショベルを配置しても、組み合わせるダンプトラックの積載量が小さい場合、積込み後の待機時間が長くなります。反対に、必要以上に高出力な重機を使用すると、燃料消費や維持管理費が増える要因になります。
重要なのは個々の性能ではなく、現場全体の作業の流れを基準に重機構成を検討することです。

【現場別】生産性を決める土木重機の選定ポイント
以下では、造成工事・道路工事・河川工事といった代表的な現場別に、使用頻度の高い重機とその選定時の考え方を整理し、施工計画に活かせる実務的なポイントを解説します。
造成工事

特に油圧ショベル、ブルドーザー、ダンプトラックの組み合わせは、作業量と現場条件を踏まえて検討することが重要です。
油圧ショベルのバケット容量選定(0.25〜0.7m3)
〇バケット容量は掘削量やダンプの容量を考慮して決定するケースが多くなります。
土質別でブルドーザーを選ぶ基準(湿地・硬質・岩盤)
〇土質によって仕様を選定し、岩盤や岩などが多い現場ではリッパーを装備することで対応可能です。
大量土砂運搬:「10tダンプ」と「25tダンプ」の使い分け
ただし、25tダンプは、仮設道路の幅や勾配によっては使えないこともあるので、導線の選定にも気が抜けません。
〇大量の土砂が発生する現場では、造成規模と動線計画を踏まえた車両選定が求められます。
道路・補修工事

グレーダーの刃角設定・作業幅
〇刃角と作業幅は、測量値と路盤形状を基準に段階的に調整します。
ロードローラーの静的・振動の適正配置
静的転圧は、ローラー自体の重量によって材料を押さえる方法で、表層や仕上げ工程に使用されます。表面を整えながら締めるため、舗装の最終段階で行われることが多いです。一方、振動転圧はローラー内部の振動装置を作動させ、材料の内部まで締める方法です。路盤や下層工程で使用され、締まり不足を防ぐ目的があります。
転圧方法を誤ると、後工程で沈下や表面の乱れが発生するため、層構成と施工順序を確認したうえで配置を決めることが重要です。
〇下層では振動転圧、仕上げ工程では静的転圧を使用します。
フィニッシャーの散布量設定ミスを減らすポイント
設定が少なすぎると舗装厚が不足し、逆に多すぎると材料が足りず、後工程で修正が必要になります。 施工前には、施工幅・設計厚・合材の供給量を確認し、敷き始めの段階で舗装の厚さや表面状態を目視で確認します。
補修工事では施工距離が短いため、最初の数メートルでの確認が特に重要となります。
〇散布量設定ミスを減らすには、敷き始めで舗装状態を確認し、早い段階で設定を見直します。
河川・法面工事

長尺アームショベルの届き寸法と作業半径の実務計算
選定時には、最大掘削深さだけでなく、作業半径を確認することが重要です。作業半径は「機械中心からバケット先端までの水平距離」を指し、法肩から掘削位置までの距離を測ったうえで、余裕を持った寸法の機種を選びます。
無理な姿勢での作業は、操作性低下や転倒リスクにつながります。
〇法肩から掘削位置までの距離を測定し、作業半径に余裕のある機種を選定します。
「クローラー」と「ホイール」足回りの選択基準
クローラー式は、接地面積が広く、軟弱地盤や未整地の河川敷で使用されます。法面下部や湿地帯でも走行しやすい点が特徴です。ホイール式は、舗装路や整地済み地盤での移動がしやすく、短時間で現場内を移動する作業に向いています。
河川・法面工事では、作業位置が固定される場合はクローラー式、複数箇所を移動する場合はホイール式が選ばれます。
〇地盤状況と移動距離を基準に、走行方式を選びます。
法面作業でのアタッチメント(グラップル・法面バケット)
施工前の伐採木や転石の撤去作業時にグラップルが活躍し、法面施工時には法面バケットが使用されます。
法面バケットは、底面が広く、斜面形状に沿った整形作業に適しています。通常のバケットに比べ、仕上がり形状を作りやすい点が特徴です。 作業内容に合わないアタッチメントを使用すると、作業効率の悪化や修正作業が増えるため、工程ごとに交換して使用されます。
〇作業内容に応じてアタッチメントを使い分け、工程ごとに付け替えます。
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