中古建設機械情報・ニュース【トクワールド】のコスト削減のカギ!重機レンタル vs 購入の判断基準

中古重機買取 新車建機販売 建設機械 ユンボ ホイールローダー ブルドーザー トラック ラフタークレーン フォークリフト 環境機械 新品中古アタッチメント・パーツ 修理・輸出・リース 東海地区No.1

  1. TOP
  2. BLOG
  3. 建機
  4. コスト削減のカギ!重機レンタル vs 購入の判断基準
コスト削減のカギ!重機レンタル vs 購入の判断基準

建機

2025/04/24

3,782

コスト削減のカギ!重機レンタル vs 購入の判断基準

建設現場で使用する重機は高額なため、なるべくコストを抑えながら導入したいという方も多いことかと思います。コスト削減のポイントは導入方法を慎重に選ぶことが大切です。

特に、「レンタル」と「購入」のどちらが適しているのかを見極めることが重要と言えます。本記事では、長期工事と短期工事におけるそれぞれのコスト比較や、適切な重機の導入方法について詳しく解説していきます。
    この記事でわかること
  • 重機の購入、レンタルのメリット、デメリット
  • リースのメリットと購入の比較
  • 長期、短期レンタルの比較
  • 重機の中古購入がおすすめのケース

重機の導入コスト削減!レンタルと購入の基本知識を解説

建設現場や土木工事、もしくは農業や林業などあらゆるシーンで不可欠な建設重機。導入には大きく分けて「購入」と「レンタル」という2つの方法があります。

近年、重機を新車で購入するというケースは少なくなっていますが、レンタルのデメリットを理解していないとコスト面でかえって損してしまう可能性もあります。

また、どちらを選ぶかによって、初期費用や維持管理費、運用の柔軟性が大きく変わってきます。それぞれの特徴を理解し、工事の規模や期間に応じて最適な方法を選択することで、コスト削減に繋がります。

重機の新車購入|2つの大きなデメリット

重機を新車で購入することは、機能性や信頼性などにおいて一見多くのメリットがあるように思えますが、一方で大きなデメリットも存在します。特にコスト面や運用面での負担が重く、新車購入には慎重な判断が必要です。

重機の新車購入における2つの主要なデメリットについて解説します。

デメリット1. 費用負担が大きい

建設機械などの重機は、大変高価なので新車購入には高額なランニングコストがかかります。

特に、昨今の原材料価格の高騰、物流費の上昇などの影響で建設機械やそれに使用される部品も軒並み価格改定が実施されています。中型バックホウの場合、機種にもよりますが新車は¥10,000,000前後の値段になるため、決して安い買い物とは言えないでしょう。

このように、建設機械を新車で導入するには、高額な初期投資を覚悟しなければなりません。計画性を持って購入しないと自社の資金繰りに影響を与えることにもなるほか、資金不足の場合は、新車購入のための予算調達が必要になり、結果によっては自社の財務体質を悪化させてしまう可能性もあります。

デメリット2. 納品まで時間がかる

重機の新車購入は、買ったからといって製品がすぐ手に入るわけではなく、納車期間があるため納品までに長い時間がかかります。

新車の建設機械の場合、メーカーが月に生産する台数が少なく、機種によっては発注を受けてから製造を開始する受注生産になります。また、一般的な納車期間は、1〜2年、大型機械になるとさらに製造期間が長期化する場合もあります。

そのため、すぐに業務で使用したい場合は、新車購入ではなく別の導入方法を検討するのが賢明でしょう。今後、その機種を使用する予定がある際も、納車期間を考慮して購入することが大切です。

重機レンタルのメリット・デメリット

昨今の建設現場や土木現場では、重機を1台ずつ購入して揃えるよりも、重機をレンタルで賄う企業が一般的となっています。

建設機械の価格は高額であるほか、維持管理、修繕、保管、保険料などのコストに加えて、資産保有に伴う固定費負担が所有のネックです。そのため、企業、個人問わず、利用者は重機を保有するのではなく、作業内容などに合わせレンタルを活用することで固定費の変動費化を図ることができます。

重機レンタルには初期費用や維持費の削減やメンテナンスの手間を省くなどのメリットがありますが、一方で無視できないデメリットも存在します。

重機レンタルのメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

重機レンタルのメリット3つ

重機レンタルのメリットは、導入費や維持にかかる費用負担の軽減、高機能な機種を使用できるという面にあります。以下では、重機レンタルのメリットを3つに分けて解説していきます。
導入コストがもっとも安い|必要時に必要数レンタルできる
建設機械を新車で購入する場合、数百万〜数千万の初期投資が必要になります。大企業ならまだしも、中小企業が、重機を必要数新車で揃えることは難しいです。

しかし、レンタルであれば、レンタル費用を払うだけで必要なときに必要な台数だけ重機を借りることができるため、導入にかかるコストを大幅に抑えられます。

特に、1日だけ借りたいという場合や短期間の工事など、一時的に特定の機械が必要な際は重機レンタルを利用するのがもっとも最適でしょう。
維持コストが不用|メンテナンスや車検・検査などの費用負担がない
重機所有には、維持するための定期的な点検・整備やそれに伴う費用、そして車検や保険料などの維持費も追加でかかります。しかし、レンタルならばメンテナンスやそれらの維持費用はレンタル会社が負担するため、管理の手間やコストを削減を削減できます。

人材不足が深刻化する建設業界ですが、特に、小規模な事業者にとっては大きなメリットです。
状態の良い重機がいつでも使用可能|最新の機種を気軽にレンタルできる
レンタル会社では、メンテナンス済みの重機を貸し出しているため、常に良好な状態の重機を使用できます。また、レンタル会社の在庫状況にもよりますが、最新モデルの機種もレンタルできるため、GPS搭載やICT施工などに対応したモデルであれば、最新技術を活用した作業も可能になります。

一度重機を購入すると、長期間同じ機種を使い続ける必要がありますが、レンタルならば必要に応じて最新の機種を利用できます。自分で購入する前に最新機種を試したい、という場合でもレンタルを活用することもできます。

重機レンタルのデメリット3つ

重機レンタルのデメリットは、レンタル期間、機種の選択肢、在庫の問題などが挙げられます。
長期的なレンタルは費用負担が大きい
重機レンタルは短期間の利用に適していますが、長期的にレンタルを続けると費用が高額になってしまうというデメリットがあります。

そのため、レンタルを利用する際には、工期や作業計画と照らし合わせた上で、レンタルを検討することが重要です。

年単位で継続的に機械を使用したい場合は、リースや購入を検討した方が経済的な場合もあります。
機種の幅(選択肢)が少ない
各レンタル会社が取り扱う重機の種類、保有数には限りがあり、必ずしも希望する機種がレンタルできるとは限りません。

水中工事や林業用など特殊な作業に必要な機種や、特定のメーカー機種が使用したい場合は、選択肢が広いリースもしくは購入も視野に入れて検討してみてください。
繁忙期は希望機種がレンタルできないこともある
レンタル会社が保有する重機の在庫には限りがあるため、時期やタイミングによっては、希望する機種が在庫切れでレンタルできないこともあります。

建設業界の繁忙期は、一般的に9月末と12月〜3月末頃と言われ、決算期や新年度の工事が集中する時期に業務量が大幅に増加します。そのため、繁忙期は需要が集中し、重機が予約で埋まることも珍しくはありません。特に、大型の工事が多い時期には、希望の機種が確保しづらくなることが予想されるため、早めにレンタルの予約をすることをおすすめします。

重機リースとは?|重機をリースするメリット、購入との比較

重機の調達方法として「レンタル」以外に、「リース」という選択肢もあります。リースは、会社が重機を購入しない代わりに一定期間の契約を結び、使用料(リース代)を払い続けることで長期間に渡り重機を使用する方法です。

リースはレンタルや購入とは異なるメリット・デメリットが存在します。レンタルとリースの違いや、リースの活用方法について詳しく解説します。

レンタルとリースの違い

レンタルは、短期間の使用を目的とし、数日〜数か月単位で重機を借りる方式です。それに対しリースは、数年単位の長期契約となり、契約期間中は継続的に同じ重機を使用できます。リース期間は法律で定められており、大抵は3〜5年という長期間になるでしょう。

リース契約は長い間安定して使用する場合に適していますが、基本的に途中解約が難しいため、注意が必要です。

長期使用する場合は重機リースがおすすめ

長期的に重機を使用する場合、レンタルよりもリースの方がコストを抑えられる可能性があります。リースでは、毎月一定額の支払いで済むため、資金計画が立てやすいのもメリットです。また、リース契約にはメンテナンスや保険が含まれる場合もあり、管理の手間を減らすことができます。

リース契約の注意

リース契約にはいくつかの注意点があります。
重機の調達方法として「レンタル」以外に、「リース」という選択肢もあります。リースは、会社が重機を購入しない代わりに一定期間の契約を結び、使用料(リース代)を払い続けることで長期間に渡り重機を使用する方法です。

リースはレンタルや購入とは異なるメリット・デメリットが存在します。レンタルとリースの違いや、リースの活用方法について詳しく解説します。

レンタルとリースの違い

レンタルは、短期間の使用を目的とし、数日〜数か月単位で重機を借りる方式です。それに対しリースは、数年単位の長期契約となり、契約期間中は継続的に同じ重機を使用できます。リース期間は法律で定められており、大抵は3〜5年という長期間になるでしょう。

リース契約は長い間安定して使用する場合に適していますが、基本的に途中解約が難しいため、注意が必要です。

長期使用する場合は重機リースがおすすめ

長期的に重機を使用する場合、レンタルよりもリースの方がコストを抑えられる可能性があります。リースでは、毎月一定額の支払いで済むため、資金計画が立てやすいのもメリットです。また、リース契約にはメンテナンスや保険が含まれる場合もあり、管理の手間を減らすことができます。

リース契約の注意

リース契約にはいくつかの注意点があります。
  • 途中解約ができない
    契約期間内にリースを解約すると違約金が発生してしまうため、契約と契約内容の確認は慎重に行う必要があります。
  • 所有権がない
    リースの場合、契約満了後も重機は自社の資産にはならず、再契約または返却が必要です。
  • メンテナンス条件を確認
    契約内容によっては、定期メンテナンス費用が別途発生する場合があります。

リース契約の費用はどのくらい?

リース契約の費用は、重機の種類や契約期間によって異なります。

一般的に、リースにかかる費用は”月額数万円〜数十万円”の範囲で設定されており、契約内容によってはメンテナンスや保険料が含まれることもあります。使用期間などによってはレンタルよりも割安になるケースもあるため、長期間使用する場合はリースの方が経済的です。

重機の中古購入するメリットとは|どんな人が向いてる?

重機の導入方法として、「新車購入」「レンタル」「リース」を紹介しましたが、コストを抑えつつ設備投資をしたい事業者は重機の「中古購入」がおすすめです。

重機の中古購入が向いているケースや中古購入のメリットについて詳しくご紹介します。

新車購入より導入コストを抑えたい

新車の重機は、種類によっては数千万円以上の高額な投資が必要です。一方、中古重機であれば、新車の「50〜70%程度」の価格で購入できることもあります。

予算を抑えながら必要な重機を導入したい場合に、中古購入は有効な手段です。

主力機種を複数台揃えたい

作業内容や現場、事業者によっては、同種類の機種を複数台必要とすることがあります。しかし、新車を何台も購入するのはコスト面での負担が大変重くなります。

中古ならば重機を比較的安価に複数台を揃えることが可能で、業務の効率化につながります。

すぐにその機械を使いたい

新車の重機は、注文から納品まで数ヶ月〜1年以上かかることがあります。中古重機であれば、在庫があれば即納品が可能なため、急ぎで導入したい場合に適しています。

特に、突発的な工事や機械の故障、急な業務拡大に対応するには、中古購入が有利です。

市場にあまり出回っていない機種で欲しい重機がある

今は生産が終了している、あまり出回っていないなど、特定のメーカーや旧型機など、手に入りにくい重機が必要な場合も、ネットオークションなどの中古市場で探すのがおすすめです。

特に、特殊な用途で使用する重機や廃盤になったモデルは、中古市場だけで入手できることが多いので、もしかしたら探していた希望機種が見つかるかもしれません。

重機購入の判断|長期工事・短期工事のコスト比較

重機を導入する際は、どの導入方法がコスト的に有利かを考えて判断することが大切です。

長期工事と短期工事のコストを比較し、ケースごとに有利な導入方法を解説していきます。

短期・長期の重機レンタル料金を比較

重機のレンタル料金は、一般的に日割りか月極(月割り)料金で設定されています。短期間の利用にはレンタルが適していますが、長い間レンタルを利用しようとすると費用が高額になり、結果として中古機械を購入した方が安かったということもあります。

そのため、レンタルか購入を検討する際は、工事の期間に応じて適切な導入方法を選ぶことが大切です。

以下で、一般的な建設機械のレンタル費用目安を一覧表にまとめましたので参考にしてみてください。

レンタル料金は、機種・地域・レンタル会社・レンタル期間によって異なるため、具体的な価格は各レンタル会社のホームページで確認するか、直接問い合わせて見積もりを確認してください。
機種名 日額料金(円) 月額料金(円)
ミニショベル(0.1㎥) 8,000~15,000 150,000~250,000
バックホー(0.25㎥) 15,000~25,000 300,000~500,000
バックホー(0.45㎥) 25,000~40,000 500,000~800,000
ホイールローダー(小型) 10,000~20,000 200,000~400,000
ホイールローダー(大型) 25,000~50,000 500,000~1,000,000
ブルドーザー(小型) 40,000~80,000 800,000~1,500,000
ブルドーザー(大型) 40,000~80,000 800,000~1,500,000
クレーン(25t) 30,000~50,000 600,000~1,000,000
クレーン(50t) 50,000~80,000 ,000,000~1,600,000
高所作業車(10m) 8,000~15,000 150,000~250,000
高所作業車(20m) 15,000~25,000 300,000~500,000
ダンプトラック(4t) 10,000~18,000 200,000~350,000
ダンプトラック(10t) 20,000~30,000 400,000~600,000
保険・メンテナンス費用が別途必要な場合もあり、故障時の修理費用や損害補償が含まれるかは契約内容によります。詳細な料金を知りたい場合は、建設機械レンタル会社へ直接見積もりを依頼しましょう

※価格はあくまで目安としてお考え下さい。2025年4月 トクワールド調べ

長期工事の場合は購入が有利

長期間にわたる工事では、重機レンタルを利用するよりも購入の方がコスト面や業務効率化で有利になります。
トータルコストが安い
レンタルは、日額料金よりも月極料金の方が割安になることが多いです。ただし、年単位の長期レンタルで利用する場合、月額料金が積み重なり多額な費用になることもあります。

特に、数年単位で使用したい場合は、中古購入した方がコストを抑えられる可能性が高くなります。
維持管理の自由度が高い
レンタル重機は、定期メンテナンスのスケジュールが決まっていることもあります。そのため、重機の在庫保有数が少ないレンタル会社の場合、点検やメンテナンスのために現場から重機を一度返納したり、それが完了するまでレンタルできないということもあります。

自分で購入した重機であれば、工期や使用時期を考慮して任意のタイミングでメンテナンスができるため、より柔軟な運用が可能になります。
資産として計上できる
購入した重機は、会社の資産として計上でき、減価償却(購入費用を使用期間中に分割して経費計上する会計処理のこと)による節税もできるメリットがあります。

一方、レンタル費用は損金として経費にできますが、資産にはならないため、長期的な視点で考えると購入の方が財務的に有利な場合があります。

短期工事の場合はレンタルが適切

短期間の工事では、重機を購入するよりもやはりレンタルの方が適しています。
ランニングコストが不要
重機の購入後は、維持管理費、税金、保険などのさまざまなランニングコストが発生します。しかし、重機レンタルであれば、利用した期間分の費用だけを支払えば良いので、コスト管理がしやすいです。
重機の維持・管理が不要
機を自分で管理しなくて良いという面も重機をレンタルする大きな利点です。

レンタルであれば、車検、定期点検、修理などの管理業務はレンタル会社が行うので、企業側での維持負担は発生しません。そのため、メンテナンスの手間やコストを削減できます。
必要な機種を必要時だけレンタルできる
工事の内容によって必要な重機が変わりますが、レンタルを利用すれば、工事内容に応じて最適な機種を必要数選べます。また、作業で使用するアタッチメントもレンタルできるため、重機やアタッチメントをその都度飼いそろえるよりも遥かにコストパフォーマンス性に優れています。

まとめ

重機の導入には「新車購入」や「中古購入」、「レンタル」、「リース」などの方法があります。新車購入は、やはり価格が大きなネックとなるので、自分の機械が欲しいという場合は中古車購入が現実的かもしれません。

導入コストを削減するには、それぞれの工事規模や工期、経営戦略などを考慮して、それぞれの事情に適したもっともベストな導入方法を選ぶことが大切です。
記事一覧へ

RECOMMENDおすすめ記事

  • 【クローラーの基礎知識】無限軌道!荒れ地で本領を発揮するクローラーとは?
    建機

    【クローラーの基礎知識】無限軌道!荒れ地で本領を発揮するクローラーとは?

    戦車と言えば、分厚い装甲で覆われた車体に、強力な主砲を備えた砲塔を搭載した戦闘車両で、力強くクローラーで走行する姿を誰もが思い描きます。建設機械や重機もクローラーによって移動するものが大半ですが、建設機械・重機も戦車と同じく、タイヤでは走破することが困難な不整地や悪路といった特殊な地盤で活動するためにクローラーを装備しています。 この記事でわかること クローラーのメリット・デメリット クローラーの構造 クローラーの種類 荒れ地で本領を発揮するクローラーとは 無限軌道、いわゆるクローラーは、キャタピラーや履帯、トラックベルトとも呼ばれ、バックホウなどの重機の移動を支える履帯装置のことです。クローラーを採用している車両は戦車などの軍用車両のほか、建設機械や林業機械、農業機械など、不整地走行を前提としている車両機械に多く使われています。 無限軌道(クローラー)は、1801年にイギリスで発明された足回りのメカニズムで、古くから研究されていました。その後、1904年アメリカのホルト社(キャタピラー社の前身)が自社の古いトラクターにクローラーを取り付けたものを農耕用トラクターとして商品化した結果、大ヒットを納めます。これが世界で初めて登場した建設機械であると言われています。 本格的なクローラーの実用化は第一次世界大戦中に進み、1916年には西部戦線においてイギリス軍が悪路や塹壕を突破する陸戦用車両として開発した世界で初めての戦車、マークⅠがソンムの戦いに実戦投入されます。以降、クローラー車両は、軍用車両や建設機械に広く普及していきました。 クローラーで走行する重機 クローラーで自走する重機は、不整地作業に欠かせない存在であり、数多くの機種が存在します。ここからは、クローラーで走行する代表的な重機と役割をご紹介します。 バックホウ(油圧ショベル) バックホウは、工事現場などで活躍する最も一般的な建設機械の一つです。アームとバケットを用いて、地面を「掘る」、土砂を「すくう」などの動作が可能です。土砂の掘削や搬送、整地作業で使用を行う建設機械で、クローラー式バックホウは、泥地や傾斜地など足場の悪い場所でも安定して作業が可能です。バックホウには機動性が高く単独での公道走行が可能なホイール式バックホウも存在します。 ブルドーザー ブルドーザーは、履帯式トラクターの車体前部にドーザーブレードを取り付けた建設機械です。前進しながらの押土や、整地作業が得意で、土木作業の基礎工事や盛土造りなどで使用されます。不整地や軟弱地盤での活動を前提としているため、河川工事や除雪作業にも活躍します。 クローラークレーン クローラークレーンは、クレーン装置の足回りにタイヤではなくクローラーを備えた移動式クレーンです。足回りの接地面積が広いため、全周方向でも同一の吊り上げ能力があるほか、不整地でも安定性の高いクレーン作業や軟弱地盤での使用も可能です。しかし、走行速度は時速3㎞程度と低速であるため、現場への移動時は運搬用のトレーラーなどに積載して運びます。 自走式スクリーン(選別機) スクリーンは、投入した原料を振動によってふるい分ける機械です。建設現場やゴミ処理場、採掘現場で使用され、解体ガラや残土、採石、木質チップ、廃棄物内の混合物などの仕分けを行います。自走式スクリーンはクローラーで走行するため、特に採石場や鉱山といった不整地の現場で活躍します。 クローラーダンプ(不整地運搬車) クローラーダンプは、土砂や資材などを運ぶ運搬車で、キャリアダンプとも呼ばれます。通常のタイヤ式ダンプトラックでは走行が難しい不整地や軟弱な地盤でも、クローラーの広い接地面積によってスムーズに作業を進めることが可能で、ダム建設現場や林業、農業などで使用されます。スピードは遅めですが、馬力が大きいため、軟弱地盤での重量物運搬でも効果を発揮するほか、小回りが効くので林内作業や林道などの狭い道幅でも活躍します。クローラーの構造 クローラーの基本構造は、シューと呼ばれる個々のプレートがつながっており、ローラーがこれを支える仕組みです。クローラーの構造は複雑で、主に以下のようなパーツで構成されています。 クローラーの主な構成パーツ シュープレート(履板) スプロケット(起動輪) アイドラー(誘導輪) ローラー(転輪) これらのパーツに加え、クローラーのベルトは緩みやすいため、張り具合(テンション)を調整するテンション調整機構がついています。これにより、クローラーがたるんだり、過度に張ったりしないよう調整され、常に適切なテンションが保たれます。テンションが適正でないと、スムーズな移動ができなくなったり、故障の原因となります。 シュー(履板) シュープレートは地面に接するプレート状の部品で、単にシューと呼ぶ場合も多いです。シューのひとつひとつはリンクという部品で連結されており、リンクはブッシュとピンで固定されています。 帯状に連結されたシューは、クローラーベルトと呼ばれ、スプロケット、アイドラー、ローラーを覆うように取り付けられています。また、金属製とゴム製の2種類があり、それぞれの素材によって用途が異なります。 スプロケット(起動輪) クローラーを動かすためのメインの歯車で、エンジンからの動力を履帯に伝える役割を担います。通常、車体の後部(または前側)に設置され、回転することでキャタピラ全体が動きます。スプロケットにはギザギザの歯がついていて、これがシューリンクのピンに噛み合いながらベルトを引っ張って動かします。 アイドラー(誘導輪) スプロケットとは反対側に位置するホイールで、クローラーの前部(または後部)にあります。スプロケットから伝わる力でクローラーをしっかりと張り、ズレずに地面と接触できるように調整しています。アイドラーがあることで、クローラーがきちんと回転しながら地面に接触し、安定した移動が可能になります。 ローラー(転輪) クローラーのベルトを支えるために、その下部に取り付けられた小さな車輪のようなものです。主に「下部ローラー」と「上部ローラー」があり、下部ローラーはクローラーが地面にしっかり接触して安定した動きを保つため、上部ローラーはクローラーのベルトがたるまないよう支えています。このローラーがあることで、重機の重さが均等に地面に伝わり、スムーズに進むことができます。 クローラーの種類 クローラーには大きく分けて「金属製クローラー」と「ゴム製クローラー」があり、それぞれ特性や使用場所に応じて適切なタイプが選ばれます。 金属製クローラー 金属製クローラーは、耐久性や強度が高いことから、過酷な現場や岩場での使用に向いています。シュープレートが金属製なので、鋭利な石や凹凸の多い地面に強い耐性があります。 また、鉄板を用いた板が連結されることで、車両の重量を分散させながら走行するため耐久性と安定性があり、大型の建設機械に多く採用されています。しかし、金属製クローラーは走行中に騒音が発生しやすく、舗装道路や住宅地では適さない場合がある点が課題です。 ゴム製クローラー ゴム製クローラーは、主に舗装道路や都市部での使用を想定して設計されています。ゴムの柔軟性により、金属製クローラーに比べて走行音が小さく、アスファルトやコンクリートを傷つけにくいのが特徴です。また、軽量であるため、車両全体の重量を抑えることができ、燃費の向上にも寄与します。 ゴム製クローラーは、アスファルト舗装の多い道路や、土壌を痛めたくない農地、住宅地での作業など、騒音や地面への影響を抑えたい環境での使用に適しています。ただし、鋭利な石や硬い地面での使用は、ゴムが損傷しやすいため注意が必要です。 キャタピラー(CAT)は会社の登録商品、履帯は軍事用語? よく耳にする「キャタピラー」という名称ですが、米国に本拠地を置いている大手建設機械メーカーであるキャタピラー社の登録商標です。 日本では、日本建設機械工業会によって「クローラー」もしくは「無限軌道」という名称が一般的に使用されていますが、自衛隊や軍事の世界では、クローラーを「履帯」「装軌」と呼称しています。 また、履帯で走行する戦車や装甲車などの車両を「装軌車」、タイや走行の車両を「装輪車」と呼んで区分しています。 このように、装軌車(履帯)と装輪車を明確に区別するには、戦術的に重要なそれぞれのメリットデメリットが存在するからです。これは建設機械でも似たような共通点があります。 【クローラーの特徴・メリット】クローラー(装軌車)はなぜ悪路でも走行できるのか 建設機械やトラクターなどの農耕車、軍用車両は、不整地のほかに斜面や雪道などでも活動、作業できることが求められるので、クローラーの重機、車両は廃れることなくいまだに現役で活躍しています。 どうしてクローラーは悪路や不整地でも自在に走れるのでしょうか。 特徴1:接地面積が広い クローラーが悪路などの不整地を自在に走り回れる理由は、車両と地面の接地圧にあります。クローラーの場合は、タイヤよりも地面との接地面積が広いため、車重が大きな範囲に分散されます。地面に加わる圧力が分散されることで、接地圧を大きく下げることができるので、不整地や軟弱な地盤でも安定した走行ができるのです。 また、クローラーの表面には凹凸の溝があり、左右2つの広い面積を持つクローラーが地面をしっかり捉えるため、低速走行でもタイヤ車両より強い牽引力を発揮します。ブルドーザーなどにはこの牽引力を利用したアタッチメントでリッパー装置というものがありますが、岩盤掘削や伐根などに利用できます。 特徴2:作業時も高い安定性がある 接地面積が広いことのメリットはまだあります。それは安定性が高いということです。戦車や自走榴弾砲などの強力な火砲を搭載している車両の場合は、射撃時に物凄い衝撃が車体に伝わります。その衝撃を受け止めるのに履帯よりも接地面積が少ないタイヤは不利です。 履帯は、広い面で地面と設置させることで、「発射時の衝撃を広い面で吸収できる」という効果があるため、大口径の火器を安定して運用するために履帯との相性がいいのです。 これは、建設機械・重機においても同じことが言えて、タイヤで走行する大型のホイールショベルやラフタークレーンですと、作業時にアウトリガー(車両の転倒を防ぐために、車体から左右に張り出して支える装置)を展開させる必要がありますが、接地面積が広いクローラー式のバックホウやクローラークレーンは、重量物を扱う際にアウトリガーがなくても作業ができます。 特徴3:障害物、段差、溝も簡単に通過できる 一般の車両が通過できる段差(垂直障害物)の高さは、車輪の高さの約半分(高さ1mの段差を通過するには最低2mの車輪が必要)ですが、クローラー車両は、起動輪の高さ程度までは通過可能なため、障害物を容易に突破します。 タイヤに比べてクローラー車両は、障害物や段差を超えるのに車輪の高さがそれほど必要ない、ということですが、車体の高さが低いほど、戦闘時に敵に発見される可能性も下げられるというメリットがあります。なるべく車高を低くするために、現在の主力戦車は砲塔が横に広くフラットな形状のものが主流です。 加えて、大きな窪みや溝がある場合にも、軌道を常に支えているクローラーの方が簡単に通過できます。これは、山間部や災害復旧での工事や林業に使う重機にとって大きなメリットですが、戦車にとっては、塹壕や障害物を超えられるため機動力を発揮できます。 クローラーにも欠点がある!タイヤとの違いについて クローラーは、建設現場や不整地での作業に優れた性能を発揮しますが、万能ではありません。その構造や特性から、タイヤ車両と比較していくつかのデメリットが存在します。 クローラーのデメリット クローラーには次のようなデメリットが挙げられます。 公道走行ができない 燃費が悪い メンテナンスコストが高い デメリット1:公道走行ができない! 建設機械などのクローラーを装備した車両は、道路の保護と交通の安全を確保するために、公道走行を基本的に禁止としています。クローラーは舗装された道路を損傷させる可能性があるほか、建設機械などの重機は、高速での移動が困難です。 日本の道路交通法では、車両が公道を走行するためにはタイヤが装備されていることが原則となっており、クローラー車両は車両区分として特殊車両に分類されています。通常は農地や建設現場、工事現場などでの使用が前提となっているため、これに適合しません。 クローラーを装備した重機を現場や遠方に移動させる際は、輸送用のトラックやトレーラーなどを別に準備して運送する必要があります。また、必要に応じて公道を走行させる場合は、法的手続きや追加の設備(例:ゴム製カバーの装着など)を整えることが求められます。 長距離の移動が必要な場合や複数の作業現場を短時間で移動する際には、効率が低下するため、特に都市部や広い作業現場ではタイヤ式の重機が選ばれます。 デメリット2:燃費が悪い 接地面積が広いクローラー車両はタイヤで走る車両と比較して圧倒的に燃費が悪いです。建設機械は、車両自体も非常に重いですが、鉄製クローラーの場合だと重機全体の重量はさらに増します。そのため、重機には馬力、トルクに優れた大型のエンジンが必要で、走るのに必要なエネルギーが大きく、大量の燃料を消費します。 タイヤの転がり抵抗は、クローラーの摩擦力よりも小さいので、燃費向上にもつながります。 デメリット3:メンテナンスコストが高い クローラーは走行時に地面からの振動や衝撃を車体全体に伝えやすく、直接駆動軸に影響を与えます。この振動や衝撃は、特に車軸周辺に大きな負荷をかけるため、衝撃荷重を想定した堅牢な設計が求められるわけですが、クローラーは1箇所でも小さなひび割れが入ると切れたりする可能性もあります。 クローラーが切れると、走行不能になり再度走れるようになるには大きな手間だけでなく、修理コストが高額になる可能性があります。また、交換後のクローラーは産業廃棄物として扱われるため、一般ゴミとして廃棄することができません。そのため、クローラーは処分に費用がかかります。 エアータイヤの場合は、内部に空気が入っているためクッション性があります。これは、地面から伝わる振動や衝撃を受け止めるサスペンションの効果を果たします。クローラーは、その構造上、タイヤ車両よりも多くの可動部品を含んでおり、定期的な点検や部品交換が必要ということを理解しておきましょう。 建設機械も兵器もタイヤ走行の重機がトレンド? 工事現場などで使用されるバックホウの多くは足回りがクローラーになっていますが、都市部ではタイヤで走行するバックホウを良く見かけます。建設機械といえば、不整地でも安定した走破性と作業性を発揮できるクローラー走行の重機が一般的でした。しかし、近年ではタイヤ走行のホイール式重機の需要が高まっています。 その理由は、現場ニーズの変化と維持・運用コストにあると考えられます。 国土交通省によると、高度経済成長期以降に整備された道路橋、トンネル、下水道、港湾等などは、今後20年間に渡って建設後50年を経過するインフラ設備の割合が、加速的に高くなると見込んでおり、一斉に老朽化するインフラを戦略的に維持管理・更新することが求められています。※引用:国土交通省(インフラメンテナンス情報)より 高度経済成長期には、山間部を切り開いた高速道路建設やダム建設、宅地造成、都市化に伴うビル建設や区画整備といった大規模工事の入札が多くありました。そのため、不整地におけるクローラー重機の需要はピークを迎えていました。しかし、インフラの老朽化が課題となっている現代では、大規模プロジェクトを受け持つのは一部の大手企業で、その他の中小企業は複数の小規模の工事を受け持っていることが一般的です。 そのため、機動性があり、公道での単独走行、ある程度の長距離走行が可能なホイール式(タイヤ)建設機械の需要が伸びています。また、部品の価格や燃料の価格高騰もホイール式建設機械の普及を後押ししていると推察できます。 タイヤ車両は、クローラー車両よりも燃費、メンテナンスコストなどの維持費にも優れ、現場への移動に回送用のトラックを別途用意する必要がないため、輸送コストもかかりません。 よって、クローラー車両よりも軽量で、若干の不整地、悪路面であればクローラーより高速移動が可能で振動が少なく故障率が低いタイヤ走行の建設機械に、昨今は注目が集まっています。軍事業界でも似たような思想があり、履帯ではなく装輪式を採用したタイプの車両を積極的に運用する流れが見られています。 ※陸上自衛隊が装備する16式機動戦闘車(通称:MCV)。優れた空輸性、路上機動性を有し、主武装に105㎜砲を備えた装輪戦闘車両。即応機動連隊や戦闘偵察大隊に配備され、身軽さを活かした機動展開や威力偵察など戦車の役割を一部代替する。 重機も兵器も、故障のリスクが低く燃費が良いことは長時間の任務(作業)にも優れるという点は大きなメリットになるでしょう。しかし、国土のほとんどに山林と河川が広がり、積雪が伴う日本国内では、悪路や過酷な作業環境でも活動できるクローラー重機が廃れることはありません。 まとめ クローラーは、その特性を理解し、適切な場面で使用することで最大限の効果を発揮します。デメリットを踏まえた上で、タイヤ式との使い分けを検討することが、作業効率を向上させる鍵となるでしょう。

    #ユンボ#バックホー#バックホウ

    2025/01/30

    10,301

  • 「工事の種類別!最適な重機の選び方」工事内容に応じたベストな重機を紹介
    建機

    「工事の種類別!最適な重機の選び方」工事内容に応じたベストな重機を紹介

    工事現場には多種多様な重機が活躍しています。しかし、「どの工事にどんな重機が必要なのか」と問われると、明確に答えられる人は意外と少ないかもしれません。 建設業界において重機の選定は、作業の効率や安全性、そして最終的な施工品質に大きく関わる重要な要素です。たとえば道路を整備する工事では、地盤を締め固めたり舗装材を敷いたりするための重機が必要になります。 一方で建築工事では、鉄骨を吊り上げたりコンクリートを流し込んだりする機械が主役となります。 本記事では、工事の種類ごとに使用される代表的な重機を取り上げ、それぞれの特徴や役割、どのような作業に適しているのかを解説します。 この記事でわかること 工事内容ごとの重機 重機選びのポイント 建機レンタルと中古重機購入 目次 工事の種類と重機|基本的な選び方について解説 道路工事で使用される重機 建築工事で使用される重機 造成工事で使用される重機 重機を選ぶ上で抑えるべきポイント 環境別の重機の選び方 建機レンタルと中古購入のメリット・デメリット 使用頻度が多い重機は中古購入がおすすめ まとめ 工事の種類と重機|基本的な選び方について解説 重機の選定において最も大切なのは、「目的に合った機能を持っているかどうか」という点です。現場の条件や作業内容によって、適した重機は大きく異なります。 たとえば土を掘る作業では、掘削能力に優れた油圧ショベルが最適ですが、広範囲の地面をならす整地作業ではブレードを備えたブルドーザーが最適です。 重機には汎用性の高いものもあれば、ある特定の作業にしか使えない専門性の高いものも存在します。どちらを選ぶかは、工事の内容と工程、さらには作業のスピードや精度をどこまで求めるかなどの要素を考慮して選定します。 また、現場の地形や周囲の環境、安全面への配慮も選定には欠かせません。狭い現場では小型の重機が必要になりますし、高所作業を伴う工事では、長さのあるアームや可動式の足場が搭載された車両が求められます。 このように、重機の選び方は一律ではなく、現場ごとに最適解を見つけていく必要があります。 道路工事で使用される重機 道路工事は、日々の生活や物流を支えるインフラ整備に欠かせない工事です。舗装や路面の整地など、精密かつスピーディな作業が求められるため、専用の重機が活躍します。ここでは、道路工事に使用される代表的な3つの重機について解説していきます。 ロードローラー ロードローラーは、地盤やアスファルトの表面を締め固めるための重機です。巨大な円筒状の鉄製ローラーが前方に取り付けられ、重さと圧力によって地面を平らに固めていきます。舗装工事においては、アスファルトを敷いた直後にこのローラーで圧をかけることで、道路の強度と耐久性が向上します。 ロードローラーはローラーの種類によって、使用目的が異なります。主な種類としては、タンデムローラー、マカダムローラー、タイヤローラー、ハンドガイドローラー、コンバインローラーなどがあります。 また、振動機構を備えたモデルは地盤の深部までしっかりと転圧できるため、基礎工事にも利用されます。 モーターグレーダー 道路の表面を滑らかに整えるためには、モーターグレーダーという重機が活躍します。この重機は大型のブレードが車体の中央部に装着されており、そのブレードを使って地面を正確に削ったりならしたりします。 モーターグレーダーの特徴は、微妙な角度調整やブレードの高さ調節が可能な点です。これにより、道路の勾配やカーブを計算どおりに施工することができます。特にアスファルトを敷設する前の路盤整備、または除雪作業でも多く用いられています。 アスファルトフィニッシャー アスファルトフィニッシャーは、道路の舗装作業でアスファルト合材を均一に敷きならすための専門重機です。ホッパーに投入された加熱アスファルトを、コンベアとスクリードと呼ばれるT字型の装置によって一定の厚さと幅で敷き詰めていきます。 このスクリード部分は温度や振動をコントロールできる仕組みになっており、舗装面を滑らかに仕上げるうえで極めて重要な役割を果たします。 アスファルトフィニッシャーの走行方式には、クローラー式とホイール式の2種類があります。クローラー式は安定性が高く厚い舗装に適し、ホイール式は移動性能に優れ小規模な道路や補修作業向きです。 建築工事で使用される重機 建築工事では、建造物を構築するため、重量物の運搬や組み立て、高所での作業が中心となります。それに伴い、作業内容に特化した重機の導入が重要となります。 コンクリートポンプ車 コンクリートポンプ車は、コンクリートを圧送するための特殊車両です。この車両はポンプ機構を搭載しており、生コンクリートを配管を通じて遠方や高所に圧送することができます。 ポンプの方式には、ピストン式とスクイーズ式があり、ピストン式は、高所や長距離の圧送に適しています。一方スクイーズ式は、小規模な現場や狭い場所での作業に適しています。 手作業では難しい高所への圧送も、ポンプ車であれば効率的かつ安全に行えるほか、コンクリートの品質を保ちながら、ムラのない施工が可能となります。 移動式クレーン 建築現場で鉄骨や大型部材を吊り上げる際には、移動式クレーンが使用されます。この重機は車体にクレーンが搭載された構造で、現場間や作業地域を自走して必要な場所に移動できるのが特長です。 特に都市部などの狭い敷地では、固定式のタワークレーンを設置できないことも多く、その代替手段として移動式クレーンが重宝されます。揚程や吊り上げ能力の高い機種も登場しており、中規模から大規模な建築工事まで幅広く対応しています。 アースオーガ アースオーガは、地面に縦穴を掘るための専用機械です。先端に取り付けられたスクリュー状のドリルを回転させながら地中に穴を掘っていきます。 基礎工事において、杭を打ち込む前の準備作業や、電柱・標識などの設置にも使用されます。硬い地盤にも対応できる強力なモデルもあり、安定した支持力を確保するための重要な工程で必要とされます。 造成工事で使用される重機 宅地造成やインフラ整備など、土地の形状を整える工事では、大量の土砂を動かすための重機が必要になります。掘削、運搬、整地といった工程に適した機械が揃っており、それぞれの役割が明確です。 バックホウ バックホウは、建設現場で最も多く見かける汎用性の高い重機の一つです。油圧で駆動するアームとバケットによって、地面を掘ったり、掘った土をダンプに積み込んだりすることができます。 さまざまなアタッチメントに交換することで、破砕作業やつかみ取り、杭抜き作業などにも対応できるため、造成工事だけでなく解体や配管工事でも重宝されています。 ブルドーザー 造成地で地面を押し均す作業には、ブルドーザーが活躍します。車体前面に設けられた大きなブレードで土を押し進めることで、土地の高低差を調整したり、法面を形成したりすることが可能です。 キャタピラーを装備しているため、不整地や斜面でも高い走破性を発揮し、山間部などの厳しい地形でも安定した作業が行えます。 ホイールローダー ホイールローダーは、地面の土や砕石、雪などをバケットですくい取り、ダンプトラックなどに積み込む重機です。移動速度が速く、小回りも利くため、広い現場での土砂運搬や再配置作業に適しています。 タイヤ式であるため、舗装された場所でも地面を傷めにくいという利点もあります。積込み作業だけでなく、除雪や廃材処理にも対応できる汎用性の高さが魅力です。 重機を選ぶ上で抑えるべきポイント 重機の選定は、ただ最新機種を選べばよいというものではありません。むしろ、現場の状況や目的に合わせて最適な機種を見極める力こそが、工事全体の成否を大きく左右します。ここでは、重機選びで見逃してはならない基本的なポイントを紹介します。 現場の広さや地盤状態を確認 重機のサイズや機種を決める上で、最初に確認すべきは現場の面積と地盤の状態です。たとえば都市部の狭小地では、旋回スペースが限られるため、小型で取り回しの良い重機が求められます。 反対に、郊外の広大な造成地であれば、大型のブルドーザーやホイールローダーを投入することで作業効率を高められるでしょう。 また、地盤が軟弱な場合には、重機が沈み込んでしまう恐れがあるため、クローラー式の車両を選ぶなど、接地面積の広いタイプの機種で施工を行うことが一般的です。地質調査の結果をもとに重機の重量や足回りを調整することも、安全で効率的な作業には欠かせません。 コストパフォーマンスと作業効率を比較 工事現場では、「早く終わらせること」と「コストを抑えること」が両立できれば理想的です。しかし重機の選定においては、性能とコストのバランスを慎重に見極める必要があります。 たとえば最新機種の重機は燃費性能が高く、操作性も向上していますが、導入費用は当然高額になります。逆に古い機種は初期費用こそ抑えられるものの、燃料消費や修理コストがかさむケースもあるため、長期的に見て本当に得かどうかの検証が必要です。 作業内容が単純で期間も短い工事であれば、スペックを抑えた安価な重機で十分な場合もあります。一方で、高精度な作業や長期工事であれば、少し高くても高性能な機種を選ぶことでトータルで見たコストダウンにつながることもあります。 作業用途に適した重機を選定する 現場での作業内容に応じて、必要とされる重機も異なります。たとえば掘削が主な作業であればバックホウ、転圧が目的ならロードローラー、広範囲の整地作業が中心であればモーターグレーダーといった具合です。 中には一台で複数の作業をこなせる汎用型重機もありますが、作業ごとに特化した専用機を投入することで、安全性と作業速度の両方を確保できる場合もあります。 また、アタッチメントの変更により複数の作業に対応できる機種も多く存在します。現場の状況に応じて、そうした柔軟な使い分けが可能なモデルを選ぶのも一つの選択肢です。 環境別の重機の選び方 重機の性能は機械そのものだけでなく、使用される環境によっても大きく左右されます。地形、騒音、振動、周辺住民への配慮など、環境ごとのリスクとニーズをしっかり把握することが、最適な重機選定のカギです。 都市部・住宅街 都市部や住宅街での工事は、騒音や振動、排気ガスへの配慮が重要になります。こうした環境では、低騒音型や低振動型の重機が求められるほか、排ガスが少ない電動式やハイブリッド型の重機が重宝されます。 さらに、狭い道路や建物の隙間を通り抜けるためには、コンパクトで小回りの利くモデルでなければ対応が難しくなります。また、クレーンやポンプ車のような大型機械を使う際には、周囲の建物や電線との距離を計算し、安全確保を徹底しなければなりません。 不整地 山間部や林道、工事前の造成地など、不整地での作業には、走破性に優れた重機が不可欠です。斜面や軟弱地盤などの不整地環境では、クローラー式(キャタピラ)重機が活躍します。 足回りの接地面が広いため、傾斜地やぬかるんだ地面でも安定した走行が可能です。さらに、強い駆動力と耐久性を備えたブルドーザーやクローラークレーンがあれば、厳しい地形でも効率性と安全性を確保しながら作業を進めることが可能です。 不整地では転倒や滑落などのリスクが高いため、安全装備や姿勢制御システムが搭載された重機を選ぶことで、作業員の安全を守ることにもつながります。 湿地(軟弱地盤) 湿地帯や沼地といった泥濘地、水田などは通常の重機ですと沈み込んでしまう危険性があります。そのため、超低接地圧型のブルドーザーやバックホウなどの湿地専用のクローラーを備えた重機が求められます。 このような環境では、事前の地盤調査を徹底し、無理に重量のある機械を投入しない判断も重要です。必要に応じて仮設路盤の敷設など、補助的な対策を講じながら作業を進めていく方法も検討しましょう。 建機レンタルと中古購入のメリット・デメリット 重機を導入する際には、新車購入だけでなく、レンタルや中古購入という選択肢もあります。これらの方法にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、工事の頻度や予算によって適切な判断が求められます。 購入とレンタルの違い 購入は、自社で重機を保有し、自由に使えるのが最大の利点です。使用頻度が高い場合には、長期的なコストを抑えることができます。一方で、レンタルは必要なときだけ借りられるため、初期投資を抑えられる点が魅力です。特に一時的な工事や特殊作業では、購入よりもレンタルの方が合理的です。 レンタルのメリット・デメリット メリット レンタルの最大のメリットは、初期費用がかからず、維持管理の手間も業者任せにできる点です。また、最新の機種や作業に応じたモデルを都度選べるため、柔軟性も高くなります。 デメリット 長期間のレンタルはトータルコストが高くつく場合があり、突発的な機械トラブルで希望通りの機種が確保できないリスクも存在します。 中古購入のメリットデメリット メリット 中古重機の購入は、新車に比べて価格が大幅に抑えられる点が魅力です。工事規模が限定的で頻度が高い場合には、中古機の導入がコストパフォーマンスの高い選択となります。 デメリット デメリットとして使用年数や整備履歴によっては、故障や劣化のリスクも否定できません。信頼できる販売業者を選ぶことと、納車前の整備状況を確認することが重要です。 使用頻度が多い重機は中古購入がおすすめ 重機の導入方法には、新車購入・中古購入・レンタルといった選択肢がありますが、なかでも「使用頻度が高い重機」の場合は、一度中古購入を検討してみるのがおすすめです。 継続して何度も現場で使用される重機をレンタルで補おうとすると、レンタルコストが中古購入した場合よりも上回るケースもあります。長期的に見て、初期投資をしても回収できる見込みがある場合には、中古という選択肢は非常に合理的です。 新車と中古車の違い 新車の重機には、最新の機能や燃費性能、安全装備が標準搭載されているという大きなメリットがあります。製造元の保証がついていることも多く、万が一の不具合や故障にも安心して対応できる点が魅力です。また、見た目もきれいで、企業イメージにも好影響を与えるでしょう。 一方、中古の重機は、当然ながら年式や使用時間、整備状況によって機械のコンディションが異なります。しかし、信頼できる業者を通して整備済みのものを購入すれば、コストを抑えつつ、現場で十分に通用する性能を確保できます。 導入費用が半額以下になるケースもあり、特にバックホウやホイールローダーなど、繰り返し使う機械においては、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。 コストを抑えた重機選びのポイント コストを抑えつつも良質な重機を手に入れるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。 中古重機を選ぶ際、最初に注目したいのが「使用時間(アワーメーター)」です。これは、車で言うところの走行距離にあたりますが、この数値が少なければ少ないほど、機械の消耗度は低く、購入後も長く使える可能性が高まります。 加えて、整備記録や点検履歴がしっかり管理されているかどうかも確認しましょう。過去にどのような修理が行われたか、どれだけの頻度でオイルやフィルターが交換されていたかは、機械の健康状態を知る大きな手がかりとなります。 そして、信頼できる販売業者を選ぶことも重要です。購入後の保証の有無、部品の供給体制が整っているかなど、単なる価格だけでなく、購入後のサポート体制まで含めて判断することが、トラブルを避ける賢い選び方です。 重機の維持コストを抑える方法 重機は導入後にも維持費がかかります。燃料代、オイル交換、消耗部品の取り替え、定期点検、保管スペースの確保などが代表的なコスト項目です。 これらを抑えるためには、まず定期的な点検を怠らないことが鉄則と言われます。小さな異常を早めに見つけて対処すれば、大がかりな修理を避けられる可能性が高まるからです。 また、適切な操作を行うことで、燃費を向上させることも可能です。急な加速や無駄なアイドリングを避けるだけでも、燃料消費は抑えられます。オペレーターの技能によっても機械の劣化スピードは変わるため、操作に熟練した人材を確保することも維持コストの観点では有効な対策です。 最後に、保管場所の環境も意識しましょう。直射日光や雨風にさらされる場所に放置されると、錆や腐食の原因になり、思わぬ修繕費用が発生します。屋内または屋根付きの保管場所を確保することで、機械の寿命を大幅に延ばすことができます。 まとめ 重機は工事内容や現場環境に応じて最適なものを選ぶことが重要です。使用頻度やコストも考慮し、レンタル・中古購入を上手に活用することで、効率的かつ経済的な施工が実現できます。 ←【中古重機】の販売はこちらから

    #種類

    2025/07/16

    1,989

  • 「工事現場で活躍する重機」土木・建築・解体など、現場ごとに必要な重機を紹介
    建機

    「工事現場で活躍する重機」土木・建築・解体など、現場ごとに必要な重機を紹介

    建設現場では、「掘る」「運ぶ」「壊す」といった作業が日常的に行われます。こうした作業を効率良く、そして安全に行うために使われるのが建設現場で使用される重機。すなわち建設機械です。 現場には用途や作業環境に応じてさまざまな種類の重機があり、それぞれに得意な作業や適した環境があります。 本記事では、現場でよく使われる重機を土木・建築・解体の分野ごとにご紹介します。さらに、農業や林業、災害現場など工事以外で使われる重機から、重機選定のポイントについても解説します。 この記事でわかること 各現場で活躍する建設機械 小型重機の活用例 【初心者向け】重機選定時のポイント 目次 工事現場で活躍する重機の種類とは?|土木・建築・解体ごとの役割を徹底解説 【土木工事の重機】基礎・造成・外構・舗装工事で活躍する機械 【建築工事で使う重機】鉄骨建方・資材搬入に必要な機械を紹介 【解体工事の重機】建物の構造に応じたアタッチメントと機械 【農業・林業・災害対応】工事以外の現場でも活躍する重機とは? 【小型重機の活用例】ミニショベル・マイクロショベルが必要な現場 初心者必見!重機の選定ポイントと資格について解説 まとめ 工事現場で活躍する重機の種類とは?|土木・建築・解体ごとの役割を徹底解説 工事現場で使用される重機は、その役割に応じてさまざまな種類があります。しかし、これらの重機の存在を知っていても、主に「使用される現場」や「運用目的」についてを知らないこともあります。 それぞれの重機が持つ得意な環境や用途について理解を深めておけば、購入やレンタル時にも重機をスムーズに選定することができます。 【土木工事の重機】基礎・造成・外構・舗装工事で活躍する機械 重機は土木工事の基礎を支える重要な存在です。土地を整え、構造物の土台を作るために、精密かつパワフルな作業が求められます。ここでは、造成から舗装まで各工程で使われる重機を紹介します。 土木工事の種類と使われる重機|基礎・造成・外構・舗装の特徴を解説 土木工事とは、道路や橋、ダム、河川整備といった「地面を作る工事」を指します。そのため、地面を掘ったり、整地したり、資材を運んだりと、重機の出番が多くなります。以下では、土木現場でよく見かける代表的な重機を紹介します。 バックホウ(油圧ショベル) 重機の中でもっとも多用途的に使用されているのがバックホウです。油圧の力でアームを動かし、地面の掘削や土砂などの資材の積み込みができます。狭い場所で使える「小旋回型」や、「アタッチメント」と呼ばれる部品を交換して、各種作業で使える汎用性が特徴です。 ホイールローダー 整地作業や土砂や砕石などをバケットですくってダンプトラックに積み込む作業に使われます。車輪が付いているため機動性が高く、舗装された道路や平坦な地面での作業に向いています。 モーターグレーダー 地面を平らに施工する整地作業で使われる重機です。中央にある大きなブレードで微調整しながら、滑らかな仕上がりに整えます。道路工事の仕上げ工程でよく使用されます。また、冬季では高速道路の除雪作業でも活躍する重機です。 ロードローラー 主に、整地機械で地面を均等にした後の道路舗装や地盤の締固めに使われる重機です。転圧することで路盤の強度が上がり、車両が安全に通行できる道路ができます。ロードローラーには以下のような種類があり、作業内容や路面状態に応じて選ばれます。 タンデム式(振動ローラー)前後に鉄輪を持ち、アスファルトや砂利の表面を滑らかに仕上げるために使われる。 タイヤ式(タイヤローラー)タイヤで地面を押し固めるタイプで、アスファルトの締固めによく使用される。 コンバインド式前が鉄輪、後ろがタイヤという構造で、両者の特徴を兼ね備える。 マカダム式前に1輪、後ろに2輪の鉄製ローラーを持つ。締固め性能が高く、主にアスファルト舗装や路盤の締固めで使用される。 ダンプトラック 掘削した土や砕石、廃材など、現場への資材運搬などに欠かせない運搬車両です。積載量が多く、油圧で後部の荷台を持ち上げて一気に積載物を下ろせる構造になっています。 【建築工事で使う重機】鉄骨建方・資材搬入に必要な機械を紹介 建築工事では、構造材や設備機器などの搬入や設置が頻繁に発生します。そのため、吊り上げや運搬性能に優れた重機が欠かせません。ここでは代表的な重機と現場での使い方を解説します。 トラッククレーン 車両にクレーンが装備されており、現場へ移動して重い資材を吊り上げることができます。機動力が高く、仮設現場での使用にも適しています。 ユニック車 小型のクレーン付きトラックで、資材を現場まで運び、そのまま荷下ろしもできます。狭い場所や小規模現場で便利です。 ラフタークレーン 4輪駆動で小回りが利き、段差の多い現場や狭い敷地でも活躍します。機動性と吊り上げ性能のバランスが取れた万能タイプで、狭小地や傾斜のある現場、または都市部のビル建設などでの資材運搬で重宝されます。 オールテレーンクレーン 複数の車軸を持ち、舗装路・不整地の両方で高性能を発揮します。100トン以上の吊り上げ能力を持ち、橋梁や大規模ビルの現場に導入されます。 フォークリフト 倉庫や建築資材置き場で使われる定番の重機です。パレット積みされた荷物の移動や、資材の仮置きに便利です。倉庫・仮設ヤード・工場などでも活躍し、免許取得も比較的容易なため、新人でも扱いやすい重機のひとつです。フォークリフトには以下の2種類がありそれぞれに特徴があります。 カウンター式屋外・屋内の両方で活用される。安定性が高いので重量物の運搬に適している。 リーチ式狭い倉庫内などでの利用に適しており、前後にスライドする機能付き。 【解体工事の重機】建物の構造に応じたアタッチメントと機械 解体現場は「壊す」作業だけでなく、「運ぶ」「分別する」作業まで含まれます。効率よく安全に作業を行うには、専用アタッチメントを活かした重機の活用がカギとなります。 木造・鉄骨の解体で使い分ける重機|油圧ショベルが主力 解体工事では、構造物の取り壊し、資材の分別、搬出作業が並行して進みます。そのため、多機能な油圧ショベルをベースに、用途に応じたアタッチメントを装着して使い分けます。 フォークグラップル 鋼材や木材をしっかり掴んで運ぶアタッチメントで、廃材の分別や仮置きに便利です。安全かつ迅速な作業を可能にします。 カッター 鉄骨やコンクリートを切断できる強力な刃を持ち、鉄筋コンクリート構造の解体に最適です。手作業では困難な作業を一気に進められます。 スケルトンバケット バケットの底に格子状の隙間があり、小石や土をこぼしながら大きな瓦礫だけをすくい取る仕組みです。廃材の選別や再利用のための前処理に活用されます。 【農業・林業・災害対応】工事以外の現場でも活躍する重機とは? 工事現場だけでなく、農業・林業・災害復旧など、さまざまな業種で重機は活躍しています。ここでは、現場に特化したアタッチメントを装着して働く重機の特徴と事例を紹介します。 作業用途に合わせたアタッチメント・重機が多数活躍 重機は建設現場だけでなく、農業・畜産・林業・災害復旧の現場でも重要な役割を果たします。特に近年は、作業内容に応じたアタッチメントの進化が著しく、用途の幅が広がっています。 農業|灌漑・農地造成に使える機械田畑の整地や水路の整備には、溝を掘るためのトレンチャーアタッチメント、土の選別を行うロータリーバケット、土引きや整地に便利な水平整地バケットなどのアタッチメントを装着したバックホウが使用されます。農地ごとに必要なアタッチメントを選ぶことで、効率的かつ丁寧な作業が可能です。 畜産業|飼料や糞尿の運搬処理に対応飼料の運搬や糞尿の除去には通常バケットのほかにグラップル付きホイールローダー、小型バックホウが使用されます。畜産業で使用されるホイールローダーなどの重機は、畜舎内で効率よく作業するために、小回りの利く小型機種が選ばれる傾向にあります。また、ホイールローダーや小型ショベルは、牛舎や豚舎の清掃・給餌作業でも必要とされており、衛生的な環境維持と作業の省力化に大きく貢献しています。 林業|伐倒・集材・木材運搬で使える重機山林では、傾斜やぬかるみでも安定して作業できるグラップル付きバックホウやハーベスターが活躍しています。山間部や斜面での作業に対応できるキャタピラ仕様の機体が多く見られ、伐採から積込みまで効率よく行えます。 災害現場|緊急復旧作業の要となる重機災害時には、倒壊家屋や土砂の除去、仮設道路の整備など多様なニーズが発生し、それらに対応する必要があります。また、激甚災害直後では多くの行方不明者が発生します。そのため、自治体・自衛隊・建設会社が保有する重機が連携して迅速な捜索・復旧を支えます。 倒壊建物の除去や土砂災害時の整地作業では、油圧ショベルに加えて、特殊な重機も導入されています。例えば、過去に国内の大手建機メーカーであるコマツが開発した水陸両用ブルドーザー(通称:スイブル)が東日本大震災の津波被害があった被災地(宮城県名取川閖上大橋復旧工事)に投入された事例があります。浸水地帯やぬかるみでも走行可能な性能を活かして、迅速な支援・復旧活動に大きく貢献しました。 【小型重機の活用例】ミニショベル・マイクロショベルが必要な現場 小型重機は、その取り回しやすさから都市部や個人宅の施工現場などで重宝されています。また、環境配慮型モデルも登場し、今後ますます活躍の幅が広がることが予想されます。 メリット1:狭所作業や住宅地での施工に便利小型重機は1〜3トンクラスのミニショベルを中心に、都市部の住宅街や庭先など限られたスペースでの作業に適しています。可搬性も高く、仮設現場や出張作業で重宝します。 メリット2:運搬性が高く農業・造園業にも最適2トントラックのほか、軽トラに積載して移動できる超小型機種もあるため、小規模工事や農業・造園・外構工事など複数現場を回る業者に向いています。個人での扱いやすさも魅力で、農業やガーデニング、DIYでの需要も高い機種となっています。 メリット3:電動式小型重機で環境対策も可能近年注目されているのが、電動式のミニショベルやホイールローダーです。CO2排出ゼロ・静音性・コンパクトさで、環境規制の厳しい都市部や夜間作業でも活躍が期待されます。 初心者必見!重機の選定ポイントと資格について解説 工事現場で欠かせない重機ですが、初心者にとっては「どの重機を選べばいいの?」「操作するには資格が必要?」「購入とレンタルはどっちがお得?」と、疑問が尽きないものです。 ここでは、初めて重機を扱う人や、導入を検討している方に向けて、「重機の選定ポイント」から「必要な資格」「コスト比較」までをわかりやすく解説します。 重機操作に必要な資格とは? 重機を操作するには、法律で定められた資格が必要です。重機の種類やサイズによって必要な資格も異なるため、使用目的に応じてしっかり確認しておきましょう。 重機は、種類や用途に応じて、法律で定められた資格や講習の修了が必要になります。たとえば、現場でよく見かける油圧ショベルやブルドーザーなどを運転するには、「車両系建設機械運転技能講習」を修了していることが求められます。 この講習は、厚生労働省に認定された教習所などで受けることができ、学科と実技の両方があります。期間はおおむね3〜4日ほどで、費用は3万円から6万円程度が一般的です。すでにフォークリフトなど別の技能講習を受けている人は、講習時間が短縮されることもあります。 また、比較的小型の重機(機体重量3トン未満)であれば、「特別教育」という、より簡易な講習で操作可能になるケースもあります。これは1〜2日で修了でき、費用も1万円台と比較的リーズナブルです。 ほかにも、高所で作業するための高所作業車や、不整地を走行するクローラーダンプなど、それぞれに応じた技能講習があります。どの資格が必要かは、扱いたい重機の種類や現場の用途によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。 代表的な重機資格一覧 資格名 操作できる重機 取得方法 車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み・掘削用) 油圧ショベル、ブルドーザーなど 教習所で講習を受講(学科+実技) 小型車両系建設機械特別教育 機体重量3t未満の建設機械 企業内講習や民間講習機関 不整地運搬車運転技能講習 クローラーダンプなど 教習所で講習受講 フォークリフト運転技能講習 倉庫作業用フォークリフト 全国の教習所で取得可能 高所作業車運転技能講習 作業床が2m以上の高所作業車 高所作業車用の講習受講が必要 ■資格取得の所要時間と費用目安 技能講習(車利用系建設機械など):3~4日、費用は約3万~6万円 特別講習(小型重機など):1~2日、費用は約1万~3万円 会社によっては、社員に資格を取らせるための補助制度や、資格手当が出る場合もあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。 レンタルと購入、コスト面での比較 重機を導入する際、多くの人が悩むのが「レンタルすべきか、購入すべきか」という点です。それぞれのメリット・デメリットを把握し、作業内容や使用頻度に合った選択をすることが重要です。 重機レンタルのメリット・デメリット メリット 初期費用を大幅に抑えられる。 必要なときだけ借りられるため、保管・維持コストが不要。 最新機種を使える場合も多い。 故障時のメンテナンス対応もレンタル会社が行ってくれる。 デメリット 長期利用になるとコストがかさむ。 繁忙期には希望機種が借りられない可能性がある。 使用頻度が高いとレンタル費が割高になるケースも。 重機購入のメリット・デメリット メリット 長期使用する場合はレンタルよりもコストが安くなる。 自社でいつでも使えるため、計画的な工期管理が可能。 中古市場での売却やリース転用もできる。 デメリット 高額な初期投資(数百万円〜数千万円)。 維持費(保険、車検、修理、保管スペース)が必要。 法改正や排ガス規制で旧型が使いにくくなるリスク。 【ケース別】購入とレンタルではどっちを選ぶべき? 初めて重機を導入する場合は、まずレンタルで必要な重機を試し、使用頻度や現場のニーズを見極めたうえで、購入を検討するという流れが理想的です。 とくに、1つの現場だけで使いたい、数週間だけ必要、といった場合には、迷わずレンタルを選ぶのがおすすめです。 逆に、毎月のように重機を使うような自社施工の会社であれば、中古の重機を購入して運用コストを抑えるという選択肢もあります。 最近では、品質の良い中古重機やリース契約付きの販売も増えてきているため、現場のスタイルに合わせた柔軟な選択が可能になっています。 まとめ 重機は用途に応じて様々なタイプがあり、それぞれの特性を活かして使い分けることで、安全で効率的な作業が実現できます。重機の選定は作業の成否を分ける重要なポイントです。 「なぜこの重機が使われているのか?」を意識して観察することが、現場で視野を広げる第一歩になります。 ←【中古重機】の販売はこちらから

    #規格#資格#種類

    2025/06/27

    2,008

他の記事をみる

OFFICIAL SNS公式SNS

youtube YouTubeトクワールドYoutubeチャンネル

愛知県春日井市の中古重機・建機専門店「株式会社トクワールド(TOKU WORLD)」のYouTubeチャンネルです! 主に自社在庫の機械やアタッチメントの動作確認の動画を中心に、多数アップしておりますので是非チャンネル登録をお願い致します!

ページの先頭へ