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【建設機械の基礎知識】バックホウの重量について解説!軽トラックで運べる重量,商品も紹介

ユンボ

2024/11/26

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【建設機械の基礎知識】バックホウの重量について解説!軽トラックで運べる重量,商品も紹介

バックホウ(油圧ショベル)と重量の関係性とは?

バックホウの重量は、その安定性と作業能力に大きく関わります。

例えば、高重量な大型のバックホウは、掘削力が高く、大型の建設現場や大規模工事での使用に適しています。重さによる安定感も増すため、深い掘削や大規模な整地、土砂運搬作業でも安全に操作できるのが特徴です。

一方で、軽量な小型バックホウは、小さな工事現場や狭い場所での作業に適しています。移動が容易で、燃費にも優れているため、日常的な使用や軽作業にも最適です。また、軽量の重機は、購入時の初期費用や輸送コストが抑えられるというメリットもあります。

バックホウは、現場の環境や作業内容によって最適な重量のものを選ぶ必要があります。

  • 高重量のバックホウは
    • 「重さが重いほど掘削力が増し、大規模工事に対応しやすくなる」
    • 「作業時や走行時の安定性が高い」
  • 軽量のバックホウは
    • 「小規模な作業や狭い場所での操作に向き」
    • 「移動が容易で、輸送コストも低い」

重量によるバックホウの分類

バックホウは、その重さに応じていくつかのカテゴリーに分けられます。一般的には、以下のような分類がされています。

  • 小型バックホウ(1~6トン)
  • 中型バックホウ(7~15トン)
  • 大型バックホウ(16トン以上)

1トン未満のバックホウはミニユンボ、マイクロショベルと呼ばれるバックホウになります。ミニユンボは、小型バックホウでも進入・作業が難しい現場で使用されるほか、小型トラックでの輸送も可能です。

小型バックホウ(1~6トン)

小型バックホウは、コンパクトなサイズを活かして庭の整備や小規模な工事に適しています。狭い場所でも操作がしやすく、住宅地や都市部での工事でも使用されます。軽量なため、トレーラーでの輸送も容易です。

また、燃費も良く日常的なメンテナンスもしやすい利点もあります。

中型バックホウ(7~15トン)

中型バックホウは、より大きな掘削作業や中規模の建設現場での使用に適しています。バランスの取れたサイズで、さまざまな用途に対応できるのが魅力です。

大型機械ほどの運搬コストはかからず、操作性と安定性が良いのも特徴です。

大型バックホウ(16トン以上)

大型バックホウは、大規模な土木工事や鉱山での作業に適しています。強力な掘削力を持ち、安定感も抜群です。ただし、その重さゆえに輸送には特別な手配が必要になることもあります。

建設機械における重量の種類

建設機械にはさまざまな重量(質量)の定義があり、それぞれ異なる意味を持ちます。重量の定義には、次のような種類があります。

機体質量

機体質量とは、機械や装置の基本構造そのものの重量を指します。これは機器の本体だけを対象とし、エンジン、電子機器、配線などの固定された部品を含みますが、可動部や燃料などは含まれません。機体質量の評価は、製品の運搬や設置を計画する際の基準となり、耐久性や強度にも直接関わります

  • 機械本体だけの質量(冷却水、油、作業装置を含まない)

機械質量

機械質量は、装置全体の重量を示す指標で、機体質量に加え、動力源や動力伝達装置、操作系統などのあらゆる構成要素を含みます。この質量は、機械の使用目的や設計要件に影響し、最適な性能を発揮するための重要なデータとなります。また、機械の設置やメンテナンスを行う際の参考情報ともなります。

  • 機械本体、作業装置、付属工具、満タン時の燃料、規定量のオイル、規定量の冷却水を総合した質量

運転質量

運転質量は、機械が正常に稼働するために必要なすべての要素を含む重量です。これは機械質量に加え、燃料、潤滑油、作動液、その他の必要な物資が満載された状態を指します。運転質量は、機器の動作効率やエネルギー消費量、耐荷重設計など、機械の運用に関わるさまざまな要因に影響を与えます。

  • 機械質量にオペレーター(75㎏)を加えた質量

機械総質量

機械総質量とは、運転質量に加え、外部取り付け部品やオプション装備、作業用ツールなど、すべての付属品を含めた完全な重量を指します。この総質量は、実際の使用環境における機械の負荷や安定性を評価するために不可欠な情報です。安全基準や輸送要件にも大きく関係します。
  • 機械質量に「※最大積載量」を加えた質量。 ※最大積載量=バケットに土砂をいっぱいにしたときの質量

バックホウを運搬するトラックについて

建設現場や土木現場では、さまざまな資材やバックホウなどの重機が使用されており、これらはトラックなどを使って現場に運び込まれます。これらの重機は自走できないため、運搬には専用のトラックが必要です。

重機運搬に使用される「セルフローダー」

近年では大型車両が増加しておりバックホウなどの大型重機の輸送には、主に「セルフローダー」という重機運搬車両が使用されます。

セルフローダーは、重機などを載せやすくするため、トラックの荷台が傾斜する特殊車両のことです。正式名称は「ハイジャッキセルフ」といい、セルフローダーは製品名が一般化したものだそうです。

この車両は、土木・建設業界では、公道を走行できない重機を積み込んで工事現場に輸送する際に活躍します。運輸業でも使われることが多いですが、重機輸送がメインです。

重機運搬車両にはセルフローダーの他に、「セーフティローダー」という車両もありますが、どちらも、自走できない産業車両や重機を安全に積載するためにウインチを装備しています。また、クレーンを搭載しているものも存在します。
セルフローダーの特徴

セルフローダーは、基本的に大型車が多いものの、狭い市街地でも操作しやすい中型車や小型車もあります。大型車には「鳥居分離型」と「鳥居一体型」があり、後者は広い空間を持ち、より多くの荷物を積むことが可能です。

セルフローダーの大きな特徴の一つは、ジャッキを使用して車体の前部を持ち上げることです。これにより、車体全体が傾き、重機をスムーズに積み込むことができます。さらに、荷台をスロープ状にするために「歩み板」を使用し、車両を積み下ろしする際の安定性を高めています。リモコン操作で自動的に歩み板を下ろせるタイプもあります。
セーフティローダーの特徴

セーフティローダーは、車両の前部を持ち上げることなく、荷台部分のみを傾斜させてスライドさせる設計が特徴です。この設計により、乗用車や産業車両を安全かつ効率的に積み下ろしすることができます。

セーフティローダーには、荷台が地面に降りて平行になるタイプや、大型エアサスを搭載したタイプ、ウインチやクレーンを搭載したものなど、さまざまな種類があります。

また、セーフティローダーはセルフローダーに比べてサイズのバリエーションが豊富で、用途に応じた車両を選ぶことができます。ただし、後方に荷台をスライドさせるため、荷台の後ろにはトラック1台分以上のスペースを確保しなくてはなりません。そのため、狭い場所での使用には注意が必要です。

土木・建設ではセルフローダーの使用が多い?

重機運搬車両には「セルフローダー」と「セーフティローダー」の2種類がありますが、土木業界や工事現場でのセルフローダーの使用率がやや高いように感じます。

セルフローダーとセーフティローダーの普及率に関する調査などは今のところ行われていませんが、2つの車両の特徴を見れば、セルフローダーが多く使用されている理由がわかってきます。

まず、セルフローダーですが、構造はトラックの荷台部分をジャッキで持ち上げて荷台を傾斜させる構造になっています。このメリットは、後方に作業エリアがあれば車両周囲に広いスペースがなくても重機の積み降ろしが可能という点です。

一方、セーフティローダーですが、荷台を後方にスライドさせるため、荷台傾斜が緩やかで安全に重機などを積み降ろしできます。しかし、積み降ろしスペースを広く確保する必要があるというデメリットがあります。

このデメリットは大きく、作業スペースが限られている道路工事や建設現場では、多くの人や物、車両もあります。そのため、積み降ろしに必要な作業場所を十分に確保することが難しい場合がほとんどです。

また、スペースがあまりない事業所やマンションの駐車場といった狭い空間での使用にも向いていません。そのため、後方に車1台分のスペースがあれば、積み降ろし可能なセルフローダーは、土木・建設現場において需要が高いのです。 加えて、セーフティローダーに比べてセルフローダーの方が車両本体価格が安いため、低コスト化が図れるという利点もあります。

以上のような理由から、土木・建設現場ではセルフローダーの使用が多いことがわかります。

軽トラックでバックホウは運搬できる?

軽トラックの荷台に積載する貨物のサイズと重量は、安全のため道路交通法で次のように規定されています。貨物の長さは「車両の全長+ 10%を超えないこと」、高さは「地面から2.5メートルまで」、幅は「車両の幅を超えないこと」とされています。

また、軽トラックの最大積載量は350kgとなっており、他の軽自動車と比べると多くの荷物を運搬することができます。

結論として、道路交通法で定められた「積載寸法」および「積載重量」の範囲内であれば、軽トラックに安全に積載することが可能です。

軽トラックにバックホウを積めるかのポイント

軽トラックにユンボを積むことができるかどうかは、その機械の重量が大きなポイントとなります。

高さや長さに関しては、ミニユンボであれば全く問題ありませんが、350kgを超えるユンボは積載できません。また、注意が必要なのは、ユンボ本体の重量が道路交通法で規定されている350kg以内であっても、バケットなどを含めると超過する場合があることです。

さらに、積み下ろしに使用するアユミ板や予備の燃料なども同時に運ぶと、総重量がオーバーする可能性があるため、軽トラックに積載できるユンボの重量は340kg以下を目安にするのが賢明です。

現在、市場には軽トラでの運搬が可能な300kgクラスの小型ミニユンボも存在します。これらは「マイクロユンボ」または「マイクロショベル」と呼ばれ、コンパクトで使いやすい反面、他の重機と同様に、公道で運転するには免許や資格が必要です。

軽トラックに積載できるミニショベル

軽トラに積載可能な重量350kg以下のマイクロユンボを製造しているのは、現在のところコマツのみで、その中でも「PC01-1 マイクロショベル」が該当します。このモデルの機械質量は300kgで、油脂類や燃料を満タンにした状態、必要な作業装置や工具類も含んだ重さです。したがって、すぐに運転や作業ができる状態での重量となります。

軽トラでの運搬に適したサイズでありながら、全幅580mmという非常にコンパクトな設計のため、狭い場所や細かい作業にも適しています。また、スクーターのような乗り心地で、全旋回やブームスイング式による簡単な溝掘り作業、埋め戻しや整地作業も可能です。

  • 『PC01-1 マイクロショベル』
    • 全長:580mm
    • 機械質量:300㎏
    • 定格出力:2.6kw
    • バケット容量:0.003m3

バックホウの運搬を委託することも可能

バックホウは、建設現場で欠かせない重機の一つです。土砂の掘削や整地、基礎工事など、さまざまな作業で使用されますが、その重量とサイズのため、現場までの輸送が一つの課題となります。

多くの方が、バックホウの運搬に悩んでいるのではないでしょうか。そんなときは、専門の輸送業者に委託することで、スムーズかつ安全な輸送が可能となります。

輸送を委託するメリット

まず、バックホウの運搬を専門業者に委託する最大のメリットは、安全性の確保です。高重量の建設機械は、運搬方法が不適切だと事故のリスクが高まります。専門の運搬業者は、こうしたリスクを最小限に抑えるためのノウハウと設備を持っているので安心です。

さらに、運搬業者に委託することで時間の節約も可能です。バックホウの運搬には、特別な許可が必要な場合や、輸送ルートの選定が重要になるケースがあります。これらの手続きは複雑であり、業務の負担を増加させる要因となります。

しかし、これらの手続きも運搬業者が代行してくれるため、時間と手間を大幅に軽減できます。

重機の輸送コスト

バックホウなどの重機の運搬コスト(重機回送費)は、重機のサイズやドライバーの免許、移動距離、運搬の際に必要な車両、重機を運ぶ回数などによって異なります。

また、業者によっては基本料金に含まれるサービスや運搬車両の保有状況、配送方法なども異なるため、運搬費の差が生じます。

※2024年11月現在 トクワールド調べ

運搬業者の選び方

輸送業者を選ぶ際には、いくつかのポイントを確認する必要があります。

まずは、その業者の信頼性です。過去の実績や口コミ、顧客の評価などを参考にすることで、信頼できる業者を選ぶことができます。次に、業者の持つ輸送設備や対応可能な車両の種類も重要です。バックホウの大きさや重さに対応できる車両を保有しているかどうか、事前に確認しておくことが必要です。

まとめ

バックホウの重量は、安定性と作業能力に大きく関係します。また、バックホウは重量によって小型・中型・大型などのクラスが分かれ、作業環境や用途によって使い分けます。

小型バックホウは運搬が容易ですが、大型機種は現場移動に重機運搬車の手配が必要となるので、バックホウだけでなく運搬用の車両についても考慮しましょう。
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    #ユンボ#油圧ショベル

    2022/04/22

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  • 【建設機械の基礎知識】バックホウの規格の見方・見分け方について解説。
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    【建設機械の基礎知識】バックホウの規格の見方・見分け方について解説。

    バックホウを選定するには「規格の見方」を理解している必要があります。また、機種によって性能や機能が異なるため、それぞれの規格や用語を知っておくことも大切です。 【この記事でわかること】 バックホウの規格の見方 バックホウの諸元の見方・用語 バックホウを選ぶポイント 本記事では、バックホウの規格や用語について知っておくべき基礎知識を解説します。 バックホウの規格・用語を知っておくと、機種選びがスムーズに!バックホウの機種選びをスムーズに進めるためには、基本的な規格や用語を理解しておくことが重要です。「バケット容量」や「稼働重量」は作業量や重さを示し、「旋回半径」や「作業範囲」は機動性と作業の限界を決めます。 また、バックホウの規格は、各メーカーによって見方が異なるのでややこしく思えますが、「型式」や「機体形状」「モデル・シリーズ名」などが表記されているだけなので基本的な部分は変わりません。 これらの知識があれば、作業現場に最適なバックホウを選びやすくなります。 バックホウの規格は「型式」「バケット容量」で見分けることができる バックホウの型式は、機体に貼られている基盤(コーションプレート)に打刻されている番号で確認できます。基盤(コーションプレート)はメーカーによって貼り付け場所が異なりますが、ブームの付け根やキャビンの外側に貼られていることが多いです。 また、機体の側面に番号が記載されている場合もあります。型番にある数字は、バケット容量や機体重量と関連しており、サイズの参考になることがあります。 基盤(コーションプレート)が見つからないときは? 特に中古建設機械の場合などは、再塗装によって基盤(コーションプレート)の上から塗装されていることもあります。機種によっては、シリアルナンバーが機体に直接刻まれているものもあるので確認してみてください。 型式の調べ方 型式の見方はメーカーによって異なります。コマツのバックホウを例にすると、「PC」で始まり、「重量」「機体の形状」「シリーズ順」に表記されています。 また、コベルコの場合は、昔から「SK」で始まり、「重量」「形状」「シリーズ順」に表記する方法を採用しています。 バケット容量でも機体のサイズが分かる 型式の他には、「バケット容量(㎥)」でバックホウの規格を判断することもできます。 建設機械のサイズを示す方法として、現在では機械質量が一般的ですが、以前はバケットの容量で表されることが多かったため、現在でも掘削機についてはバケット容量で示すことが多いです。土木工事におけるサイクルタイムを計算する際にも、バケット容量が重要な要素となります。 バケット容量は、単位時間あたりに扱うことができる土砂や岩などの材料の容量を表します。バケットの形状やサイズは、掘削できる最大の深さによって異なります。 バケット容量の例 例1:3tバックホウのバケット容量・・約0.1㎥ 例2:12tバックホウの標準バケット容量・・約0.45㎥ 例3:20tバックホウの標準バケット容量・・約0.7㎥ バケット容量は、JIS(日本工業規格)で規定されており、新JISと旧JISがあります。新JISはバケットの上縁から1:1の勾配で掘削物を盛り上げた場合の容量を表すのに対し、旧JISはバケットの上縁から2:1の勾配で盛り上げた容量のため、新JIS表記の数字の方が大きくなります。 バックホウのバケットにはさまざまなサイズがあります。機体側面に書かれた型番に含まれる数字からもバケットのサイズを確認することが可能です。機体の大きさを示す際には、「コンマ」という呼び方をするのが一般的です。 「コンマ」の計算式 バケット容量を求めるためには、まず底の幅(W)と長さ(L)を掛け合わせて低面積(A)を出します。 V=A×H 次にバケットの深さ(H)を測定します。 そして、低面積(A)に深さ(H)を掛け合わせて、バケットの容量(V)を出します。 V=A×H バックホウの機体側面に書かれた型番に含まれる数字は機体のサイズを表しています。バケット容量が0.25㎥なら「コンマ25」、0.4㎥なら「コンマ4」といった呼びかたをします。 バックホウのサイズ(目安)一覧 型番の数字 バケット容量(㎥) クラス(コンマ) 機体重量(t) 30 0.1 コンマ1 3 120 0.4 コンマ4 12 200 0.7 コンマ7 20 バックホウの「諸元」について理解しておく バックホウを選ぶ際には「規格」「仕様」「機能」の3つを確認して機種を選択することが大切です。 以下では、バックホウを導入する際に必要な基本的な用語を解説します。諸元について理解を深めておくことによってスムーズに機械を選ぶことができるので、是非覚えておきましょう。ここでは「定格出力」「質量」「バケット容量」「寸法」「接地圧」「最小旋回半径」についてご紹介します。 定格出力:機械が安定して力を出せる値 機械がどのくらいの力を出せるのかを見るには定格出力を確認します。定格出力は、指定された運転条件下で、安全に発揮できる最大の出力です。これは、大型の機械であるほど定格出力も大きくなります。 質量:建設機械の大きさを表す値 質量は「運転質量」「機体質量」「機械質量」の3つで表されます。 運転質量…機械の質量に加え、想定された乗員の体重(JIS基準で75kg)を含む総重量を指します。 機体質量…機体本体の作業装置を除いた乾燥状態(燃料、冷却水、作動油などを除く)での単体質量のことを指します。 機械質量…運転、作業ができる状態での質量を指すもので、機体質量に油脂類(燃料や作動油など)や作業装置(バケットなどのアタッチメント)を加えた状態での「湿式質量」を指します。※「湿式」とは、乾燥状態に対し、水やオイルを規定量注入し、燃料が満タンの状態を表します。 バケット容量:バケット一杯辺りの体積 バケットが一度に持ち上げられる土砂などの容量を示しており、カタログには「山積み容量」として記載されています。これは新JIS規格に基づいており、「バケットの縁から1:1の角度で土砂を積み上げた場合の容量」です。旧JIS規格では2:1の角度で測定していたため、比較の際には注意が必要です。 寸法:バックホウのサイズ バックホウの大きさ(サイズ)は全長、全幅、全高などで表されます。カタログには、アームを折りたたんだ状態での全長と全高が示され、クローラの幅が全幅として記載されます。 室内作業での使用やダンプ車への積込み作業の際には、これらの寸法を確認しておく必要があります。 接地圧:機械自重で地面に加えられる圧力 地面にかかる機体重量の圧力のことで、「平均接地圧」とも呼ばれます。接地圧が低いほど柔らかい地盤でも安定して稼働でき、機械と地盤の適合性を判断する材料となります。 泥濘地や軟弱地盤では、接地圧の小さい機種を選ぶことが大切です。 最小旋回半径:旋回に必要なスペース バックホウにおける最小旋回範囲は、アームとバケットを抱え込んだ状態での旋回範囲を示します。旋回範囲が小さい機種は、狭い現場や後方の安全を確保したい作業に適しています。バックホウには小旋回機種などの車体後方の旋回範囲が小さいモデルがあります。 バックホウの選び方バックホウを選ぶポイント 機体サイズ・仕様などの規格 作業環境などの現場条件 掘削の深さ・量 使用可能なオプション 機体サイズ・仕様などの規格 バックホウのサイズは選定時の最も重要な要素であり、最初の絞り込み条件となることが多いでしょう。作業する現場の広さ、移動する際の道幅、掘削するエリアの規模や深さに応じて、最適なサイズを見極めるための確認が必要です。 また、機体を保管するスペースの大きさも見逃せないポイントです。十分な保管スペースがない場合、屋外に放置することになり、これが原因で劣化や故障を引き起こす可能性が高まります。 さらに、保管場所から作業現場まで公道を通って移動する必要がある場合は、運搬方法についても考慮する必要があります。使用するトラックやトレーラーの積載能力やサイズに合わせるか、逆に、必要なバックホウに応じて適切な運搬手段を用意することが求められます。 もちろん、バックホウのサイズに応じた公道を走行するための免許も必要です。 作業環境などの現場条件 現場によっては、バックホウの動きが制限される場合があり、特に「旋回」が可能かどうかが重要なポイントになることがあります。 そのような場合には、「超小旋回機」や「後方超小旋回機」を選ぶと良いでしょう。これらの機種は、機体を大きく動かさずにその場での旋回が可能で、効率的な作業を実現します。 また、現場の地面の状況も選定に影響を与えます。ぬかるんだ地面やタイヤが滑りやすい場所では、ホイールタイプよりもキャタピラタイプのほうが適しています。 一方で、現場に直接移動したり、迅速な除雪や運搬が求められる場面では、ホイールタイプが有利となります。 掘削の深さ・量 バケット容量を決める際は、掘削の深さを参考にできます。当然、バケット容量が小さいと掘削するための回数は多くなり、作業時間が多くなります。効率を求める場合はバケット容量の大きいものを選ぶ必要があります。 掘削したい深さや容量から、必要なバケット容量とかかる時間を計算してみるのもよいでしょう。 使用可能なオプション バックホウのオプションとして、欲しい機能を搭載できるかどうかも検討しましょう。バックホウはハサミやブレーカー、ブレードなどのアタッチメントを付けて、バケットでの掘削以外の作業も効率的に行えます。 すべての機械ですべてのアタッチメントが使えるわけではなく、アタッチメントを付けるためにパーツや加工が必要な場合もあることに注意が必要です。 バックホウのサイズ分類 バックホウは重量とバケット容量によってサイズが分類されます。主なサイズの分類としては、小型、中型、大型の3つの規格が存在し、現場の規模や作業の種類に応じてサイズを選ぶことが重要です。 小型バックホウ 小型バックホウは、2〜6トンの重量を持つ機種が一般的で、狭い場所での作業や小規模の工事に適しています。具体的には、都市部の住宅地や室内作業、または庭園整備などで用いられ、細かい作業が求められる作業に最適です。 また、小型機であるため運搬も比較的容易で、燃費も良いためコスト性にも優れていること、低騒音で近隣環境への影響が最小限という点も小型バックホウの特徴と言えます。 中型バックホウ 中型クラスのバックホウは、一般的な土木工事や建設現場で広く使用される標準型のサイズです。土砂の掘削作業や小規模な解体工事などあらゆる作業に向いています。 中型機は、パワーと機動性のバランスが良く、様々なアタッチメントを装備できることから、現場での用途の幅も広いです。特に、中型モデルの中でも15トン前後の機種は、汎用性が高く、現場での効率的な運用がしやすいです。 大型バックホウ 大型バックホウは、20トン以上の重量を持つもので、大規模な工事現場や鉱山などでも使用されます。掘削能力が非常に大きいため、高い出力と広範囲の掘削が求められる作業に最適で、大量の土砂や岩を効率的に扱えます。 ただし、大型機のため作業スペースが制限される場所や、運搬の際には回送用のトレーラーが必要になります。また、維持費や燃費といったコスト面での負担が大きいため、必要な用途に対して適切なサイズの検討が必要です。 バックホウの足回りよる規格の違い バックホウは足回りの違いによっても規格が分かれます。バックホウには、主にクローラー式とホイール式の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。 クローラー式 バックホウのクローラーは、キャタピラ、履帯とも呼ばれる無限軌道で、接地面積を増やし、不整地を安定して走行するために重要です。普段目にすることが多く、一般的に知られているバックホウはこのクローラー式になります。 クローラー式はホイール式に比べて広い接地面積を持たせ、浮力を与えます。そのため、舗装されてない不整地や軟弱地盤、湿地、急斜面でもスムーズに走行でき、安定した作業が可能な点がクローラ式の大きなメリットです。 しかし、クローラー式の重機は、原則として公道走行が禁止されているため、一般道を移動できない点や、機動力が低いことがデメリットとして挙げられます。 ホイール式 ホイール式のバックホウは、不整地ではなく単独での公道走行を目的にしているため、足回りにクローラーではなくタイヤ(ホイール)がついています。 ホイール式の一番のメリットは、トラックに積載しなくても公道走行が可能な点ですが、クローラー式のような地盤が悪い不整地や急斜面での安定性はありません。そのため、ホイール式バックホウは、アスファルト上での作業や現場と重機の保管所を頻繁に移動する必要がある都市部で使用されます。 まとめバックホウで効率的な作業を行うには機種選びが重要であり、最適な機種を選ぶには、規格やバケット容量、各用語について理解している必要があります。

    #ユンボ#バックホー#バックホウ#規格

    2025/01/09

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  • 建設機械の脱炭素化! 電動バックホウを導入するメリット・導入の注意点
    ユンボ

    建設機械の脱炭素化! 電動バックホウを導入するメリット・導入の注意点

    電動バックホウは、環境負荷の低減だけでなく、作業効率の向上や維持費の削減にも貢献する次世代の建設機械です。低騒音・低振動により、都市部や住宅地での工事にも対応できる優れた特徴を持っています。 本記事では、建設機械のカーボンニュートラルへの取り組みから、各メーカーの最新動向について詳しく解説します。また、GX建設機械認定制度やレンタル料金についても説明しています。 この記事でわかること 電動バックホーとは 電動バックホーの性能 電動バックホーを導入するメリット 電動バックホーの市場動向 建設機械でも進むカーボンニュートラルへの取り組み カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きゼロにすることを意味し、今や世界中で取り組まれている重要な環境目標です。 建設業界は、日本全体のCO2排出量の約1.4%を占めています。政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、建設現場でも環境への負荷を減らす動きが急速に進んでいます。 特に、2030年度までに2013年度比でCO2を40%削減するという目標が設定されており、それに向けて次のような取り組みが進められています 省燃費運転の推進 バイオ燃料や水素などの新しい燃料の導入 環境性能の高い最新の建設機械の活用 その中でも注目されているのが電動式建設機械です。たとえばスウェーデンの採石場での実験では、従来の機械に比べてCO2排出量を約98%も削減できるという成果が出ています。 電動機械には、CO2の削減以外にも以下のようなメリットがあります 作業時の騒音や振動が少ない 燃料コストが安い メンテナンス費用が削減できる さらに現場では、次のような工夫も進められています LED照明の使用 太陽光パネルなどの再生可能エネルギーの導入 作業の効率化やエネルギー使用の「見える化」 こうした取り組みを組み合わせることで、建設現場の環境負荷は着実に減少しています。中でも電動建機は、「環境にやさしく、作業も効率的にこなせる」存在として、大きな注目を集めています。 脱炭素へ進む!建設機械メーカーの電動化への取り組み カーボンニュートラルに向けた動きが建設業界でも本格化しています。特に近年、電動建機の開発と導入が加速しており、建設現場の風景が大きく変わろうとしています。 主要メーカーの取り組み コマツは、電動建機7機種すべてで「GX建設機械認定」を取得。2023年度を“電動建機元年”と位置づけ、積極的に市場へ投入しています。 日立建機は、バッテリー駆動ショベル「ZE85」を皮切りに、2トン〜13トンクラスまでラインナップを拡大。 コベルコ建機は水素燃料電池式ショベルの稼働評価を開始し、2026年の実証実験を予定。 タダノは、世界初の電動ラフテレーンクレーンを発売し、北米・欧州・豪州へ展開を表明。 市場も拡大中 電動建機の世界市場は、2024年に約125億ドル、2030年には約261億ドルへと倍増する見込みです。とくに欧州では環境規制の強化を背景に、さらなる成長が期待されています。 技術開発も活発に 各社は電動化を支えるインフラや技術開発も進めています。 ホンダは交換式バッテリーを共同開発し、小型機への導入を進め中。 日立建機は可搬式の急速充電設備を開発し、建機とのセット販売を計画。 コベルコ建機は、水素燃料電池の技術を活かし、長時間の連続稼働を実現。 ハイブリッドショベルの開発で高い技術力を誇るコベルコ建機も独自の水素燃料電池技術を活用し、長時間稼働を実現する開発を進めました。これらの取り組みにより、建設分野の環境負荷は着実に低減していくと予想されます。電動式機械は環境保全と作業効率の両立を実現する重要な要素として注目を集めています。 2023年にスタート「GX建設機械認定制度」とは GX建設機械認定制度は、建設施工現場の脱炭素化を目指す国土交通省の新たな制度として、2023年10月に開始されました。この制度は建設機械の稼働によるCO2排出量を削減し、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させることを目指しています。 建設機械の稼働によるCO2排出量は国内産業部門の約1.4%を占めており、その削減は建設業界における重要課題となっています。国土交通省はこの課題に対応するため、電動建機の普及促進に向けた認定制度を確立しました。 認定対象は、バッテリー式または有線式の電動ショベルとホイールローダー、ホイールクレーンです。2023年12月の初回認定では4社15型式の電動ショベルが基準を満たしました。 認定機械には国土交通省の認定ラベルが付与され、複数の優遇措置が適用されます。環境省による購入費用の補助は従来型との差額の3分の2、充電設備導入費用は価格の2分の1が支給されます。さらに、公共工事での優遇措置も検討されています。 GX建機認定制度の導入により、建設機械メーカー各社の電動化開発は新たな段階に入ったと言えます。コマツは7機種、竹内製作所は4機種、コベルコ建機は3機種など、各社が製品開発を強化しています。 電動バックホーの先駆けはコマツ コマツは2008年に世界初のハイブリッド油圧ショベル「PC200-8E0」を市場に投入し、建設機械の電動化分野における先駆的な役割を果たしました。2020年にはバッテリー駆動式ミニショベル「PC30E-5」を発表し、国内市場へ導入しました。 1921年に創業したコマツは、建設機械分野で世界をリードする企業として100年以上の歴史を築いてきました。特に油圧ショベルやブルドーザーの分野では、世界市場シェアの上位を維持し続けています。 コマツは2023年度を電動化建機の市場導入元年と位置づけ、マイクロショベルのPC01E-2から20トンクラスのPC200LCE-11まで製品の種類を増やしました。特に3トンクラスのPC30E-6は、都市部での需要に応える製品として注目を集めています。 コマツはホンダとの協業により着脱式バッテリーシステムを開発し、小型機で実用化しました。中型機向けには、プロテラ社と共同でリチウムイオンバッテリーの開発を進めており、有線式とバッテリー式の両方のラインナップで多様な現場のニーズに対応しています。 電動建機市場におけるコマツの先進的な開発は、業界全体の技術革新を牽引しています。 世界初のハイブリッド油圧ショベルである「PC200-8E0」 コマツは2008年、世界初となるハイブリッド油圧ショベル「PC200-8E0」を市場へ投入しました。この画期的な開発は、建設機械のライフサイクルにおけるCO2排出量の90%以上が稼働時の燃料消費に起因するという課題の解決を目指したものです。 「コマツ・ハイブリッド・システム」と呼ばれる独自技術は、旋回電気モーター、発電機モーター、キャパシター、ディーゼルエンジンを組み合わせた革新的な仕組みになっています。車体旋回の減速時に生じるエネルギーを電気に変換して蓄電し、エンジン加速時の補助動力として活用する画期的なシステムです。 従来機「PC200-8」と比較して平均25%の燃費削減を達成し、特に旋回作業が多い現場では最大41%の低減効果を記録しました。エンジンを低速回転域で使用可能としたことで、待機時の燃料消費も大幅に改善しています。 PC200-8E0は建設機械業界に大きな影響を与え、環境対応における新たな基準を確立し、各メーカーのハイブリッド建機開発を促進するきっかけとなりました。2009年には中国・北米市場へも展開して、世界規模での環境技術革新を牽引しています。 このモデルにより、建設機械業界全体で環境負荷低減技術の開発が加速し、現代の電動化技術の基盤ができました。 電動バックホーのレンタル料金 電動バックホーのレンタル料金は、従来型と比べて15〜20%高めに設定されています。また、取り扱い業者も限定的で、アクティオ、株式会社レント、西尾レントオールなど一部の企業のみが提供している状況です。 参考として、従来型ミニバックホーの標準的なレンタル料金は以下の通りとなっています。 1トンクラス:日額8,000円 2トンクラス:日額9,000円 3トンクラス:日額9,000円 これらの基本料金に加え、補償料として日額500円程度、基本管理料として一括で1,000円から2,000円程度かかります。実際の利用時には、これらの付帯費用も考慮した予算が必要です。 電動バックホーは環境性能に優れる一方で、レンタル料金の割高感と取扱店舗の少なさが普及への課題となっています。利用を検討する際は、事前に最寄りの取扱店舗や具体的な料金を確認することが望ましいでしょう。 電動バックホーを導入する5つのメリット 電動バックホーは、環境性能と作業効率を両立した次世代の建設機械として、建設業界に新たな価値をもたらしています。従来型と比較して、CO2排出量を大幅に削減し、騒音や振動も低減することが可能です。世界中でCO2削減の重要性が増す中、建設機械の電動化は環境面だけでなく、さまざまなメリットをもたらします。 特に注目すべき5つのメリットを紹介します。 排気ガスがゼロ 完全に電動化された機種は稼働中の排ガスも出しません。これにより、作業者の健康を守るだけでなく、環境負荷も低減できます。特に密閉空間での使用が求められる現場では、排ガスゼロの特性が強みとなります。 低振動・低騒音 電動化により重機が発する振動が少なく、騒音も大幅に軽減されます。従来のバックホウに比べ駆動時の騒音が軽減されるため、周囲環境への影響が最小限に抑えられ、住宅地や都市部での作業にも適しています。また、静音性が高いことでオペレーターと作業員のコミュニケーションが可能になり作業時の事故防止にも繋がります。 メンテナンスコストの低減 完全に電動化されたバックホーはエンジンオイルや燃料フィルターなどの消耗品が不要なため、(エンジンに係らないその他消耗品は交換が必要)メンテナンスにかかるコストが抑えられます。これにより、長期的な運用コストを削減できます。 低コストで運用可能 電動建機は、燃料コストを大幅に削減できます。電力を使用するため、燃料価格の変動に影響されることがなく、運用費用が安定します。 作業精度が向上 振動が少ないことで、作業の精度が高まり、自動制御機能がさらに活かされます。また、センサー技術との連携が容易なため、ICT化が進む現場での活躍が期待できます。電動化は効率的で正確な作業を支える鍵となるでしょう。 電動バックホーを導入を検討する際の注意点 電動バックホウを導入する際の注意点を以下にまとめました。これらを考慮することで、適切な選定・導入ができ、運用時のトラブルを最小限に抑えられます。 作業内容と適合性の確認 電動バックホーは、都市部や屋内作業など騒音や排気ガスを抑える必要がある環境に適していますが、大型の土木工事や長時間の稼働が必要な場合は能力不足になる可能性があります。大規模工事や馬力が求められる作業では、機種によっては性能不足になる可能性があるので注意が必要です。 地形や気象条件 電動バックホウのバッテリーに採用されているリチウムイオン電池は、温度低下に弱いため、寒冷地や低気温下では性能低下の影響を受ける可能性があります。そのため、導入時は、使用環境などを考慮するとともに適切な運用温度範囲を確認してください。 稼働時間とバッテリーの充電時間 一度の充電でどれだけ作業できるか(稼働時間)と、充電にかかる時間を比較検討する必要があります。予備バッテリーの用意や充電設備の確保も重要です。 充電インフラの整備 電動仕様機の導入には充電設備(配電盤)および配線が必要です。特に山間部の工事などではバッテリー充電用の発電機が必要です。電動バックホーの導入前には充電設備の設置場所や電力供給能力を事前に確認し、作業現場でスムーズに充電できる体制を整える必要があります。 ランニングコストが高額になりがち 電動モデルは一般的に従来のディーゼルモデルよりも高価です。補助金や税制優遇制度が利用できる場合は積極的に活用しましょう。また、導入時は予備バッテリーや充電するための設備面など本体価格以外のコストも考慮しなければばりません。 電動バックホー・電動建機市場における今後の動向 電動建機市場は、環境規制の強化やカーボンニュートラルへの取り組みが世界的に進む中で、急速に注目を集めています。特に、建設現場の脱炭素化を目的とした「電動バックホー」などの電動建機の需要は、今後さらに拡大していくと予想されています。 過去を振り返ると、2000年代後半からハイブリッド式油圧ショベルが市場に登場し、その後、完全電動化への期待が高まりました。現在では、各建機メーカーがミニバックホーの電動化に注力しており、3〜8トン級の電動ミニバックホーが2021年以降続々と市場に投入されています。 しかし、大型バックホーの電動化には、バッテリーのコストや稼働時間、充電性能などの課題が残っており、実用化には時間がかかると予想されています。今後、リチウムイオン電池の技術進展により、バッテリーの大容量化・小型化が進めば、電動バックホーの市場はさらに拡大する予想です。 排ガス規制や騒音に配慮された電動建機は、大気汚染や騒音が問題視される都市部の建設現場を中心に需要が増加しています。特にヨーロッパや北米では、建設業界における厳しい環境規制が導入されており、これに適合する電動バックホーやミニショベルなどの開発が加速しています。一方、アジア市場でも急速な都市化に伴い、電動建機への関心が高まっている状況です。 昨今における重機市場の主要なトレンドとしては、「環境意識の向上」、「エコフレンドリーな製品の需要増加」、「省エネ技術の進歩」、「都市化の進展」、そして「自動化の導入」が挙げられます。これらの要因が相まって、電動バックホーの市場は今後も成長が見込まれるでしょう。 まとめ 電動ショベル市場は、環境意識の高まりや持続可能なエネルギーへの関心の増加に伴い、急速な成長を遂げています。今後の展望として、バッテリー技術の進化による稼働時間の延長や、充電インフラの整備が期待されています。 特に都市部での建設プロジェクトにおいて、電動バックホーの需要は高く、リチウムイオンバッテリーの開発に伴い新型機種も開発されていく予想です。各メーカーの技術開発競争により、性能向上とコスト低減も進むでしょう。

    #ユンボ#油圧ショベル#バックホウ

    2025/05/21

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