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フォークリフトの種類と特徴を解説!リフトの運転資格についても紹介

フォークリフト

2023/02/28

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フォークリフトの種類と特徴を解説!リフトの運転資格についても紹介

フォークリフトは、物の運搬を必要とするあらゆる業種で活躍しています。ただ倉庫や工場、建設現場など限られた空間で使用することが多いので、公道を走る自動車ほど一般的ではないかもしれません。

フォークリフトの運転には資格が必要です。自動車の運転免許とは違い、管轄は国土交通省ではなく厚生労働省で、一度取得すれば更新の必要はなく年齢制限もありません。

運転する資格の一つである「フォークリフト運転技能講習修了証」は国家資格ですが、他の国家資格の試験に比較すると合格しやすいとされています。

その他、実際にフォークリフトを運転する際も自動車との違いがあります。後輪操舵であり、荷物の積み付けや取り降ろしにはパレットという器材を必要とします。

この記事ではフォークリフトの運転資格の取得を検討している方向けに、フォークリフトが活躍している業種、フォークリフトの種類とその特徴について詳しく紹介しています。

また運転資格についても説明していますので、ぜひ参考にしてください。

フォークリフトが活躍している業種の情報

フォークリフトが活躍している業種は多いため、その運転資格を取得すれば就業の選択肢を大きく増やすことができます。ここではフォークリフトが活躍している業種について紹介します。

物流倉庫(物流センター)

物流とは、商品が消費者に届くまでの流れのことです。商品の運搬だけでなく、保管や包装なども物流に含まれます。

現在では、消費者が店に商品を買いに行くだけでなく、ネットなどを利用して商品が直接消費者に配送されるシステムが発達しました。

この配送の拠点となる物流倉庫でも、フォークリフトは作業の効率化と省力化に大きく貢献しています。

製造工場

製造工場では、仕入れ先から届いた材料の受入、製造現場への運搬、完成品の保管場所への移送、商品の発送などでフォークリフトはなくてはならないものです。

フォークリフトオペレーターとしてだけ働くのか、フォークリフトから降りて作業も手伝うのかは工場によって違いがあります。

いずれにしろ、製造工場は限られた空間であることが多く、商品や作業者との接触が起きやすいので安全が第一になります。また当然のことですが、正確性とスピーディーさも要求される現場です。

この配送の拠点となる物流倉庫でも、フォークリフトは作業の効率化と省力化に大きく貢献しています。

建設現場

フォークリフトは、建設業関連の現場でも仕事をしています。建設資材の受入と保管、現場への運搬です。建設現場で使用されるフォークリフトは、公道を走ることもあるため、大型特殊や小型特殊の免許が必要になるでしょう。

産廃物収集運搬業者もフォークリフトを使います。

産廃処理物や解体後にクズとなった金属やプラスチックなどの積込作業です。この場合は比較的大きなフォークリフトを使う場合が多いです。

この配送の拠点となる物流倉庫でも、フォークリフトは作業の効率化と省力化に大きく貢献しています。

その他の業種

フォークリフトを使うその他の業種としては、空港や港湾、鉄道などのターミナルです。時にはイベントの設営や撤去にも使われます。

空港や港湾、鉄道のターミナルでは、荷物の入出庫にフォークリフトが欠かせません。また一定の時間内に大量の荷物を捌く必要があるため、手順通りの正確さが必要です。

この配送の拠点となる物流倉庫でも、フォークリフトは作業の効率化と省力化に大きく貢献しています。

フォークリフトの種類と特徴を詳しく解説

フォークリフトの種類をカテゴリー別に大きく分けると、外観形状と動力源になります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

外観形状別の種類

フォークリフトは、荷物を積み込むフォーク(ツメ)、ラムなどと、それを昇降させるマスト機構を備えた動力付き荷役・運搬用機械と定義されています。

ラムとは、フォークに代わるアタッチメントで、形状は棒状で金属製です。円筒状、コイル状、ロール状の長尺荷物の中心にラムを挿入して運搬します。

フォークリフトの外観形状別の種類は、カウンターバランス、リーチ、その他の3つです。


カウンターバランスフォークリフト
カウンターバランスフォークリフトは、車体の前方にフォーク、マストなどの荷役装置を備え、後方に積載荷重とバランスをとるための重り(ウエイト)を装備しています。

カウンターバランスフォークリフトのカウンターとは、反対、逆という意味です。バランスとは釣り合いや均衡などを表しています。

座席に座って、自動車の運転のようにハンドルを操作して運転するのが特徴です。違いは後輪操舵であり、動力機構が座席の真下にあることです。

最大荷重は、0.5t~42tまで幅広く、パワーと安全性に優れています。屋内でも屋外でも使用でき、さまざまな業種の倉庫や工場で使用されています。

ただリーチフォークリフトに比べると小回りはききにくいです。

毎年、新車販売台数で7割程度を占めており、リーチフォークリフトや他のフォークリフトに比較すると、現場での稼働率は圧倒的です。


リーチフォークリフト
リーチフォークリフトは、立ったまま操作・運転を行います。

リーチフォークリフトのリーチとは、手を伸ばす、到達するという意味です。フォークやマストが前後に動くリーチリフトの特徴をよく表しています。

リーチリフトの運転には、ハンドルとレバーを使います。ハンドルはノブ付きで、中立位置から片側2回転半ずつ回ります。

慣れるまで、ハンドルの回し加減と後輪の角度を目視で確認しながら調整するようにしましょう。

床面の左にブレーキペダルがあり、これを踏むとブレーキが解除されます。右側にプレゼンススイッチというペダルがあるタイプでは、左右両方のペダルを踏むことでブレーキが解除される仕組みです。

タイヤをほぼ90度回転させることができるため、回転半径は小さく小回りがききます。狭い場所での作業に適しており、屋内専用です。

また動力源は、屋内での環境負荷を考慮して、排気ガスを出さないバッテリー式です。


その他の外観形状
カウンターバランス、リーチ以外のフォークリフトで代表的な種類を以下にまとめました。

・サイドフォークリフト
車体の真横にフォークがついていて、フォーク・マストの左右に積載部分があり、木材やパイプなど長尺物の運搬に使用される。

・ウォーキーフォークリフト
オペレーターが歩いて操縦するタイプで、他のフォークリフトが入れない狭い場所での荷物の運搬に適している。細い通路やエレベーターでの移動も可能。

・オーダーピッキングトラック
運転席とフォークが同時に昇降できるため、倉庫内に高く積んだ荷物の移動や整理が可能となっている。オペレーターが目的の荷物をピックアップする際にも使われる。

・マルチディレクショナルフォークリフト
前後進の他、左右に走行ができる汎用性の高さが特徴。

動力源別の種類

フォークリフトの動力源別の種類は、エンジン式、バッテリー式、ハイブリッド式の3つに大別できます。それぞれ見ていきましょう。

エンジン式
エンジン式は、さらにディーゼル、ガソリン、LPG(液化石油ガス)、CNG(圧縮天然ガス)の4つに分けることができます。

・ディーゼルエンジン
ディーゼルは軽油が燃料です。シリンダ内で空気を圧縮して高温(600℃程度)にし、シリンダ内に軽油をミスト状にして噴射して着火し、燃焼エネルギーを回転エネルギーに返還して動かします。

・ガソリンエンジン
ガソリンと空気の混合ガスを圧縮して点火し、その爆発力を回転エネルギーに変えて動かします。

・LPG(液化石油ガス
ガソリンエンジンを簡易的に改造した、LPGを燃料とするエンジンです。

・CNG(圧縮天然ガス)
CNGは、compressed natural gasの略で、圧縮天然ガスのことをいいます。圧縮天然ガスを燃焼させ、その熱エネルギーを回転エネルギーに変えるエンジンです。


バッテリー式
バッテリー式は、有害な排気ガスの発生はなく、換気が良くない場所でも使用できます。またエンジン式に比べると騒音が少なく、住宅街や夜間での作業に向いています。

またエンジン式に比べると、操作が簡単で保守点検箇所も少ないです。

ただバッテリー容量には限界があるので、長時間作業では充電設備や予備のバッテリー、バッテリー載せ替え設備などが必要になります。

環境負荷の少ないバッテリー式は、徐々にシェアを伸ばしています。

ただ現状のバッテリー寿命は4年~8年とされています。買い替え時に、100万円程度のコストがかかるため、さらなるシェア拡大には、コストの縮減が必要でしょう。


ハイブリッド式
ハイブリッド式とは、エンジンと電動モーターを組み合わせたり、バッテリーと蓄電器を組み合わせたりした動力源のことです。開発の目的は、燃料消費量や二酸化炭素排出量の低減です。

たとえばトヨタL&Fで開発された、3.5t積みディーゼルエンジン式ハイブリッドフォークリフトは、燃費消費量及びCO2排出量が50%低減されています。

また三菱重工業(現在は三菱ロジスティクス)では、独自のリチウムイオン電池、高効率モーター、小型ディーゼルエンジンを組み合わせたハイブリッドシステムにより燃費削減率39%を実現しています。

カーボンニュートラルに向けた取り組みが官民一体となって進んでいる今、ハイブリッド式の開発は今後も続けられていくでしょう。

リフトを運転するのに必要な資格の種類

フォークリフトを運転する資格は、積載する荷物の最大荷重が1t以上か1t未満で違います。この2つの資格の概要と、必要になる費用や時間について紹介します。

フォークリフト運転技能講習

最大荷重が1t以上のフォークリフトを運転するには、「フォークリフト運転技能講習修了証」が必要です。「フォークリフト運転技能講習修了証」は労働安全衛生法に基づく、厚生労働省管轄の国家資格>です。

受講資格というのは特になく、年齢制限もありません。しかし18歳以上でなければ働くことができないという就業制限(年少則第8条第7号)がありますので、実質的には18歳以上での受講ということになるでしょう。

運転技能講習は、受講後に学科と実技の試験があり、この両方で合格しないと修了証は交付されません。ただWeb上の情報を調査すると、合格率は90%以上となっているので比較的難易度は低いと考えられます。

学科教育では、フォークリフトの走行と荷役に関する装置の構造や取り扱い方、運転に必要な力学に関する知識と関係法令を学びます。

実技教育は、走行や荷役の操作について実践中心の学習です。

「フォークリフトの運転技能講習」は、各自治体の労働局長の登録認可を受けた教習機関で行われます。

資格取得にかかる費用と時間

「フォークリフトの運転技能講習」を修了することで、1t未満を含む、すべてのフォークリフトを運転することができます。ここでは「フォークリフトの運転技能講習修了証」の取得に必要な費用と時間について紹介します。

受講にあたって、まず、自分が住む地域に近い登録教習機関を調べる必要があります。以下のサイトで調べることが可能です。

厚生労働省|登録教習機関一覧
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei05.html


受講の流れは下記の通りです。

1.受講コースと日程を選び、予約・申込みを行う
2.受講票を確認し、受講費用の支払いをする
3.受講・修了・修了証交付

フォークリフト運転技能講習の受講時間は、現在保有している資格及び業務経験で違ってきます。関係する資格を保有していたり業経験があったりすると受講時間が短縮されます。

当然のことですが、受講時間が短いほど、費用は安くなります。

受講時間はコースで区分され、一般的なのは、35時間、31時間、11時間です。コースごとの費用をまとめました。

コース 日数 受講料(税込)テキスト代含む
11時間 2日 23,000円
31時間 4日 51,000円
35時間 5日 54,000円

コース区分、受講費用については、各地域、各登録教習機関で違いがあるようです。事前に確認することをおすすめします。

フォークリフトの種類と特徴|まとめ
就職や転職に有利になる資格として、フォークリフトの運転資格の取得を検討されている方のために、以下のことを紹介しました。
  • フォークリフトが活躍している業種
  • フォークリフトの種類と特徴
  • フォークリフト運転の資格の種類

ォークリフトが活躍している業種は幅広く、運転資格を取得すれば就業先の選択肢は大きく広がります。

フォークリフトの種類と特徴は、運転資格を取得し、業界への就職を目指すにあたって知っておくべき基礎知識の一つです。

また資格の種類や受講方法、費用・時間をあらかじめ確認しておけば、修了証取得までの取り組みを効率的に行うことができるでしょう。

あなたのフォークリフト運転資格の取得に、この記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
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    目次 フォークリフトに関する基本情報 フォークリフト運転に必要な資格の取得方法を解説 フォークリフトのアタッチメントの種類と特徴 フォーク・アタッチメントの種類と特徴 クランプ・アタッチメントの種類と特徴 その他のアタッチメントの種類と特徴 まとめ フォークリフトは、動力付き荷役・運搬用機械です。荷物を積み込むフォークなどのパーツと、それを昇降させるマスト機構によって構成されています。 フォークリフトは、荷役・運搬作業の効率化と省力化に欠かせないものとなっており、さまざまな産業の現場に広く普及している重機です。 荷物を積み込むフォークなどのパーツをアタッチメントといいます。作業内容に適応したアタッチメントを装着することで作業効率は向上し、オペレーターの作業量を軽減することが可能です。 アタッチメントには、形状や用途の違いから数多くの種類があります。この記事では、大きくフォーク、クランプ、その他に分類して、個々のアタッチメントの特徴について紹介しています。 またアタッチメントというパーツを理解するためには、本体の概要についても知っておく必要があると考え、フォークリフトの基本情報を記載しました。 フォークリフトのアタッチメントについて分かりやすい記事となっていますので、ぜひ参考にしてください。 フォークリフトに関する基本情報 フォークリフトは、フォークやクランプなどの荷物を積載するアタッチメントと、これを昇降させるマスト機構を備えた動力付き荷役・運搬車両です。 フォークリフトは、物流倉庫や工場、貨物ターミナルなど、さまざま場所で用途に対応したアタッチメントを装着して使用されています。 荷役・運搬に欠かせないフォークリフトについて、覚えておいてほしい基本情報を紹介します。 フォークリフトの一般的特徴 フォークは地面(床面含む)から約2.5m~6mの高さまで昇降できて、最高速度は約10~20km/hとなっています。前輪駆動、後輪操向が一般的で、後部にカウンターウェイトを取り付けて安定性を高めています。 フォークリフトの車体は工場や倉庫など限られた空間で使用することが多いため小型化されており、小さな旋回半径で方向転換が可能です。 フォークの上昇限度まで任意の積取り・取降ろしができます。また小さなものや複雑な形状のものはパレットを使用して効率的に運搬することができます。 以下にフォークリフトを使用するにあたっての注意点をまとめました。 ・過積載や急旋回による車体の転倒 ・視界不良による物や歩行者との接触 ・荷の積み方や運転の未熟による積み荷の落下 このような災害を未然に防ぐため、労働安全衛生法などの関係法令やフォークリフトの構造規格、定期自主検査指針などが定められています。 フォークリフトの動力源 フォークリフトの動力源は、大きく3つに分類されます。エンジン式(内燃機関)、バッテリー式(蓄電池式)、ハイブリッド式の3つです。 ・エンジン式(内燃機関) エンジン式には、使用燃料の違いにより、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、LPG(液化石油ガス)エンジン、CNG(圧縮天然ガス)エンジンの4種類あります。 ・バッテリー式(蓄電池式) バッテリーを搭載し、そのバッテリーによって稼働する電動機を動力源とします。 ・ハイブリッド式 ハイブリッド式とは、エンジンと電動モーターを組み合わせたもの、バッテリーとキャバシタ(コンデンサ)を組み合わせたものなどの動力源のことです。燃料消費と二酸化炭素の排出の低減化がメリットとなっています。 最近特に増えているバッテリー式には以下のような特徴があります。 ・運転操作が簡単である ・有害な排気ガスを発生しない ・エンジン式に比べ騒音が少ない ・運転経費は安いが導入費用は高い ・長時間作業にはバッテリー載せ替えが必要 現場状況に適した動力源のフォークリフトの検討が大切です。 荷役装置の構造及び機能 荷役装置の荷を昇降させる動きや必要な角度に傾けるなどの動きは、すべて油圧シリンダーの動きに連動して行われます。油圧シリンダーとは液体の圧力エネルギーを機械的エネルギーに変換する油圧機器の一つです。 荷役装置の各部の働きについてまとめました。 ・フォーク(爪) フォークは、荷物を載せるL字型のアームで、2本1組で使用することが多いです。材質は上質な炭素鋼や特殊鋼で強度は高いです。 ・マスト マストは、厚板鋼板を主体とした門形の構造物です。フォークを上下させるガイドレールの働きをするアウターマストとフォークを支えるインナーマストがあります。 ・リフトシリンダー インナーマストを昇降させる油圧シリンダー。 ・リフトチェーン フォークを取り付けたリフトブラケットを昇降させるチェーン。 ・リフトブラケット フォークを取り付けるフィンガーバーが前面に、側面にはリフトローラーが取り付けられています。 ・バックレスト 積荷がマスト方向に荷崩れしないように設けた荷受け枠。 ・ティルトシリンダー マスト及びフォークを前後に傾けるための油圧シリンダー。 フォークリフトの走行操作 フォークリフトの標準的な走行操作について紹介しますが、実際の運転については、メーカーや機種によって違いがあるので使用説明書で確認してください。 ちなみにフォークリフトは、工場や倉庫などの狭い空間での走行を容易にするため後輪操向となっています。 1.フォークリフト運転技能講習を修了した有資格者のみが運転できる。 2.フォークリフトを運転する際はヘルメットや安全靴などの保護具を身につける。 3.フォークリフトの制限速度は一般的に10km/h以下とされている。 4.荷物で視界が悪いときは後進走行で作業を行うこと。 5.停車するときは適切な逸走防止措置を行うこと。 6.作業計画に基づいて運転すること。 7.複数で荷役作業を行う場合は作業指揮者を配置すること。 8.フォークリフトは用途以外には使用しない。 フォークリフトは屋内での作業が多く事故は少ないイメージがありますが、実際は意外と多いのです。事故内容で特に多いのは、「はさまれ・巻き込まれ」と「激突され」の2つです。 フォークリフトを運転する際は、基本操作に忠実に運転ルールを守りましょう。 フォークリフトの荷役作業に関する用語 フォークリフトの関連用語のうち、荷役作業に関する用語をまとめました。 すえ切り 停車した状態でハンドルを回し、かじ取り輪を動かすこと 上昇 フォークを上方へ上げること 下降 フォークを下方へ下げること 前傾 リーチ及びサイドフォークリフトで、フォーク又はマストを繰り込むこと 伸長 リーチ及びサイドフォークリフトで、フォーク又はマストを繰り出すこと ピックアップ フォークを下方へ下げること 下降 フォークで荷を取り上げる操作 積み取り 積み付けしてある荷をフォークでとる動作 取りおろし フォークを下方へ下げること 差込み パレットなどにフォークを差し込む操作 引抜き パレットなどに差し込んだフォークを引き抜く操作 インチング 所定の位置に合わせるために車両を微速走行させること ※リーチフォークリフトは立って操縦するフォークリフトで、サイドフォークリフトは車体の横にフォークが装備されているフォークリフトで、長尺物を運搬するのに適しています。 ※繰り出すとは、荷を載せたフォークやマストを積み付け位置までゆっくり出すことです。繰り込むとは、積み付け位置に荷を下ろしてフォークやマストを手前いっぱいに引くことをいいます。 フォークリフト運転に必要な資格の取得方法を解説 フォークリフト運転に必要な資格を取得する方法には、「フォークリフト運転技能講習」を修了するか、「フォークリフト運転特別教育」を修了するかの2種類あります。 フォークリフト運転技能講習を修了すると、最大積載荷重が1トン以上(1トン未満含む)のすべてのフォークリフトの運転ができます。運転技能講習受講後に、学科試験、実技試験に合格すると「フォークリフト運転技能講習修了証明書」が発行される国家資格です。 フォークリフト運転特別教育を修了すると、最大積載荷重量が1トン未満のフォークリフトの運転が可能となります。この特別教育は事業者が行うものとされていますが、実際的には各教習機関が代行しているのが現状です。 フォークリフト運転技能講習は、許認可を受けた各教習機関で受講できます。受講要件や講習時間は、すでに取得している資格の内容や実務経験で違ってきます。 フォークリフト運転特別教育に受講要件は特にありません。一般的に学科6時間、実技6時間の教育時間で修了可能です。 フォークリフトのアタッチメントの種類と特徴 フォークリフトのアタッチメントは大きく3つのタイプに分けることができます。 ・フォーク・アタッチメント|荷を載せたパレットにフォークを差し込むタイプ ・クランプ・アタッチメント|荷を挟むクランプを使うタイプ ・その他のアタッチメント 各タイプはさらに細かい種類に分けることができます。それぞれの種類と特徴について紹介しましょう。 フォーク・アタッチメントの種類と特徴 フォーク・アタッチメントは、フォークリフトのアタッチメントで一番多いタイプです。作業の効率や省力化をより高めるためにさまざまな工夫がなされ進化してしてきました。 サイドシフト 切り返しなしで、正確な位置決めが可能になるアタッチメントです。レバー操作だけでフォークがバックレストとともに左右に100ミリずつスライドできます。切り返しがいらないということは、荷役作業を大幅に効率化することになります。倉庫内の積み上げでフォークの微調整が必要なときや、トラックなどの荷台へ荷物を正確に積込むときにも便利です。 フォークポジショナー(フォークシフター) フォークの拡がり幅(間隔)をレバー操作だけで調整できるため、多様なパレットに対応でき最適なピッチで作業することができます。オペレーターが運転席から降りてフォークの幅を変える必要がないので大幅に労力軽減できます。荷やパレットのサイズが広範囲になる荷役作業に最適なアタッチメントです。 マルチロードハンドラー(ワンツーロードフォーク) 4本のスリムなフォークを左右にスライドさせることで、2本フォークと4本フォークの2通りでパレットにフォークを差し込むことができます。通常の2本フォークだけでなく、4本フォークにすることで二つの隣り合ったパレットを同時に荷捌きできるのです。一台二役で荷役できるため、作業の効率化に貢献します。 フォークスライダー 油圧シリンダーの働きでフォークを伸ばしたり、縮めたりできるアタッチメントです。長く伸ばせば、棚の奥の荷を取ったり置いたりできます。短く縮めれば、旋回性を損ねることなく狭い場所での作業が可能になります。これまではロングフォークやサヤフォークを必要の都度足したり外したりしていましたが、その面倒な手間が必要なくなりました。 パンタグラフ式リーチフォーク パンタグラフ式のリーチ機構によりフォークを前面に伸ばすことで、2列積込みや奥取り作業が簡単にできるようになります。貨車やトラックへの荷役作業は、作業場所が限定されるため片側荷役になりがちです。パンタグラフ式とは、マジックハンドのように前方に大きくリーチすることができる仕組みをいいます。 ヒンジドフォーク ヒンジ作業、バケット作業、パレット作業の3つの機能を持つアタッチメントです。フォークが上向きに35度、下向きに50度の角度まで傾斜するヒンジ機能で、木材や鋼管などの長尺物を確実にホールドし運搬や積み付けを正確に行うことができます。バケットを差し込めば、砂利やスクラップなどのバラ物の荷役作業も可能です。これに通常のパレット作業もできるため3つの機能を持つことになります。 回転フォーク 簡単なレバー操作でフォークが取り付け面を中心に左右どちらからでも360度回転します。フォークを差し込める容器を使用すれば、土砂やガラ物、廃棄物などを回転させながら放出できます。フォークを水平にセットすれば通常のパレット作業も可能です。多機能アタッチメントの代表格といえます。 ウインチ付ヒンジドフォーク 木材や鋼管など長尺物の運搬に適したヒンジドフォークにウインチを装着することで、接近できない場所での荷の引き寄せや低い場所にある荷の引き揚げ作業が敏速に処理できます。林業の現場での原木の運搬に最適なだけでなく、ダンピング(すくい上げ)作業、パレット作業もできます。 クランプ・アタッチメントの種類と特徴  フォーク・アタッチメントにつきもののパレットを必要とせず、荷を挟んで荷役や運搬をするアタッチメントがクランプ・アタッチメントです。クランプには、「挟む」という意味があります。 ペーパーロールクランプ 新聞やカタログなどの原料になるロール紙を傷つけずにしっかり挟み込んで運搬できるアタッチメントです。製紙工場やダンボール工場、印刷工場などで活躍しています。ロール紙は非常にデリケートな荷であると同時に、荷扱いにはスピードも要求されるため、素材に合わせたさまざまな仕様設定が必要です。 ベールクランプ 原綿や古紙、パルプなどを挟んで作業しても荷が傷みません。また、ある程度弾力性のある梱包物や箱物などをパレットなしで両サイドから直接挟んでの運搬・荷役作業が可能です。ベールクランプにサイドシフト機能が付いたものもあり、フォークリフトを動かすことなく、隙間なくピッタリと荷を置くことができます。 フォーククランプ フォークとクランプのダブル機能を持つアタッチメントです。フォーククランプには、クランプの両サイドが上下にスライドして360度回転する全回転グラブフォーククランプや、フォークが左右に開いて荷を挟むことができるパレットフォーククランプなどがあります。全回転グラブはベニヤ・板紙・袋物、パレットフォークは原綿・布・袋詰穀物の作業に最適です。 ブロッククランプ 積み重ねたコンクリートブロックを挟んでそのまま運搬、さらに高積み作業も可能なクランプ・アタッチメントです。パレット不要で、スピーディーな移動に便利です。コンクリートブロックの種類やサイズに合わせてクランプ面をアレンジ可能とするメーカーも登場しています。住宅をコンクリートブロック積工法で建ててしまう海外でも活躍しています。 その他のアタッチメントの種類と特徴 産業全般で活躍するフォークリフトには、用途に応じたさまざまなアタッチメントが開発・製品化されています。フォークとクランプ以外のアタッチメントを紹介します。 ロードスタビライザー 軽い段ボール箱や高く積み上げた荷物を、上からプレッシャープレートで押さえつけて安定させるので、荷崩れしやすいものでも一度にまとめて運搬できます。プレッシャープレートは、運転席でレバーを操作することにより上下させて使用します。荷崩れを心配せずスピーディーな荷役・運搬作業が可能です。 プッシュプル プラスチック製や紙製の薄いシートパレットを使って荷役作業ができるアタッチメントです。荷を積んだシートパレットごとの押出しや引込みができます。シートパレットは、平パレットに比べて軽量で薄く、安価です。また省スペースな上に廃棄も容易です。米、麦、肥料、飼料、セメントなどの袋詰めや、食料品や飲料などのカートンボックスの荷役・運搬に適しています。 ワイドキャリッジ バックレストの幅が通常のものより広く、フォークの間隔を広くとることが可能です。フォークを4本にしてマルチカレット操作もできます。ワイドキャリッジは幅の広い荷物や長尺物の荷役・運搬に向いています。最近では仮設ハウスの移動・設置にも利用され人気となっているようです。 フルフリー3段マスト マストとは、フォークを上下させるために必要なレール状のパーツです。フルフリー3段マストは、スタンダードなマストよりも高い位置までフォークを上下させることができる上に、フルフリー機能を使って一定の高さまで車高を変えずに走行できます。ただ、マストの中央にフルフリー機能のシリンダーがくるので視界は悪くなります。 ドラムクリッパー ドラム缶専用のアタッチメントで、既存のフォークに装着するだけで使用できるのが特徴です。クリップ部がドラム缶の縁を引っ掛けるように持ち上げ、降ろすとクリップ部から外れるようになっています。ドラム缶を支える大きなナイロンパッドを装着しているため傷がつきにくいです。2本同時に運ぶことができる種類もあります。 簡易フック・クレーンアーム 荷を吊りたいがクレーン車を準備するほどではないという場合に使用するのが、フォークに装着する簡易フックと、クレーンアームというアタッチメントです。クレーンアームは、あくまでフォークリフトのアタッチメントなので運転するのにクレーン免許は必要ありません。簡易フックは簡単に取り外しできて、すぐに通常のフォークとして使用できるため人気となっています。 ラム ラムはラムフォークとも呼ばれる太めの棒のようなアタッチメントです。真ん中に穴が開いた円筒状の荷物に、このラムを差し込んで運搬します。ロール紙やコイル状ワイヤー、ケーブルなどが代表的な荷物です。1本式(ラム)の他、2本式(スプリットラム)もあります。フォーク同様に、リフトブラケットに装着して使用します。 まとめ フォークリフトのアタッチメント|まとめ フォークリフトは、物流に関わる業界はもちろん、さまざまな業種の工場や倉庫などで活躍しています。荷物の搬入や搬出から在庫管理まで、荷役や運搬には欠かせない存在です。 そのフォークリフトの作業の効率化や省力化、オペレーターの労力軽減に大きく貢献しているのがアタッチメントです。 この記事では、フォークリフトに関する基本情報と運転に必要な資格、アタッチメントの種類や特徴について紹介しました。 フォークリフトのアタッチメントの種類がこれほど多いのは、多種多様な現場で求められた機能が製品化されたためと考えられます。「こんな機能のあるフォークリフトがあれば便利なのに」をアタッチメントが現実のものにしたといえます。 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    フォークリフトのトヨタを含む主要4メーカーの価格と免許取得の情報

    目次 フォークリフト主要4メーカーの特徴とシェア フォークリフトの価格を決める3つのポイント フォークリフ講資格・方法・時間・費用 フォークリフト主要4メーカーの新車価格情報 フォークリフト主要4メーカーの中古車価格情報 フォークリフト主要4メーカーのオークション価格情報 フォークリフトのレンタルの価格情報 フォークリフトの運転には免許が必要!資格取得の費用は? まとめ|フォークリフトの価格 「フォークリフトの価格相場を詳しく知りたい」 「フォークリフトの各メーカーの特徴は?」 「フォークリフトの免許の取り方や費用は?」 フォークリフトを導入しようとするとき、いろいろな視点から検討します。 新車と中古車ではどちらのコスパが良いのか、オークションは安いと聞くが購入前に実際の製品の確認はできるのかなどを考えるはずです。 現在、フォークリフトは、新車・中古車の販売店、オークションでの購入が一般的です。いずれにしろ第一に着目するのは価格でしょう。 この記事では、購入方法ごとの価格相場をWeb上で調査し、メーカーごとに紹介しています。 また、フォークリフト各メーカーの特徴や運転・操作に必要な資格についても説明していますので、ぜひ参考にしてください。 また、今回ご紹介しております、価格は2023年3月9日現在の価格となっております。(当社調べ) 価格は、あくまで概算としてお考え下さい。 フォークリフト主要4メーカーの特徴とシェア 国内のフォークリフト主要4メーカーの特徴とシェアについて紹介します。主要4メーカーとは、トヨタL&F、三菱ロジネクスト、小松製作所、住友ナコフォークリフトの4社です。 株式会社豊田自動織機(トヨタL&F) 豊田自動織機(トヨタL&F)はフォークリフトの国内シェアで、1966年から連続して1位となっています。現在、世界シェアでも1位を獲得してますが、ドイツ大手のKion社と世界首位を争っているのが現状です。 積極的に海外のフォークリフトメーカーを買収していて、カスケード社(アメリカ) タイリフト(台湾)、ファンダランデ(オランダ)などが子会社となりました。 豊田自動織機は、1926年にG型自動織機の製造・販売を目的に設立されました。その後、繊維機械、自動車部品、産業車両全般、エレクトロニクスと事業領域の拡大を続けてきたのです。 トヨタL&F(ロジスティクス&フォークリフト)の歴史は、1960年のトヨタ初の社内カンパニーとなる産業車両専門販売店設立に始まります。また1986年には物流システムの販売も開始しています。 フォークリフトの国内シェアが順調に伸びていく過程で、販売部門がトヨタ自動車のL&F事業部門となった時期もありました。しかし現在は販売部門の譲渡を受け、製造・販売の統合を遂げています。 2018年フォークリフト年間販売シェア50%超を達成、2022年にはフォークリフト国内販売台数56年連続No.1を達成しています。 三菱ロジネクスト株式会社 三菱ロジネクストの国内シェアは2位、世界シェアは5位です。 国内の伝統ある物流機器メーカー4社が前身で、独自に培ってきた多様な技術や販売網を融合し継承しています。 2013年に日輸と三菱重工業がニチユ三菱フォークリフトとなり、同じく2013年にTCMと日産フォークリフトがユニキャリアへ生まれ変わりました。 そして2017年10月にこの二つが経営統合して発足したのが三菱ロジネクストです。 ニチユはバッテリーフォークリフトを日本で初めて開発・販売し、おもに国内とアジア圏を中心に展開していました。三菱重工はエンジンフォークリフトに強みがあり、北米や欧州などの海外市場を中心に幅広いニーズに応えていました。 1949年に国産初のエンジンフォークリフトを製造したTCMは大型特殊荷役車両に優位性を持ち、自動車技術を活かした技術開発で確固たる位置にあった日産フォークリフトと統合しています。 株式会社小松製作所 小松製作所は、国内シェア3位、世界シェア11位のフォークリフトメーカーです。建機の技術をベースにした電子制御と環境性能、操作性の高さに定評があります。 1917年に竹内鉱業が小松鉄工所を開設して、自社用工作機械や鉱山用機械の生産を開始したことを小松製作所の創業としています。1921年には竹内鉱業より分離、小松製作所が誕生しました。 土木・解体・産廃・リサイクルに使用される建設機械を中心に、農畜産・林業・採掘から物流まで幅広い産業機械を製造しています。1953年、フォークリフトの生産を開始、その後多角的に海外にも進出しています。 近年バッテリーフォークリフトに注力、電子制御部品の自社製造・開発に強みを持っているのが大きな特徴です。 住友ナコフォークリフト株式会社 住友ナコフォークリフトの親会社(共同出資)は、住友重機械工業と米国のハイスター・エール・グループです。住友重機械工業は各種産業機械の総合メーカーであり、ハイスター・エールは世界屈指のフォークリフトメーカーです。 フォークリフト及び物流機器の販売・リース・中古車販売、修理やアフターメンテナンスまでを事業内容としています。グループ会社として、住友ナコフォークリフト販売会社を設立、工場直結でユーザーのニーズに応える体制を目指しています。 住友ナコフォークリフトのシェアは国内4位です。 リチウムイオンと鉛バッテリーのデュアル電源車両が特徴的で、アメリカ製品の持つ頑丈さも魅力的です。 フォークリフトの価格を決める3つのポイント フォークリフトの価格を決めるポイントは、動力方式、リーチとカウンター、最大荷重の3つです。それぞれについて紹介しましょう。 フォークリフトの動力方式 フォークリフトを動かすために必要な動力には、エンジン式とバッテリー式があります。 エンジン式は、ガソリン、ディーゼル、LPGを燃料として動かすフォークリフトです。パワーがあり重量物の荷役作業に向いています。 ただ燃料を消費して動くため排気ガスを発生させます。屋内や狭い場所での使用には向いていません。 バッテリー式は充電した電力で動くフォークリフトです。排気ガスは発生させませんが、エンジン式に比べるとパワーは劣ってしまいます。 またバッテリーは消耗品なので一定期間で交換する必要があり、バッテリー本体に交換の手間もプラスされて費用は高額になります。 フォークリフト本体の価格はバッテリー式のほうが1割程度高くなります。年間コストでは、燃料費の関係でエンジン式が5割から10割程度、バッテリー式より高くなるというのが一般的な相場です。 しかしこれにバッテリー交換が加わるとコストは大幅に変わります。たとえば1.5t用のバッテリーは100万円前後します。 エンジン式とバッテリー式どちらにするかは、価格よりも使用条件で選ぶことが多いです。 フォークリフトのリーチとカウンター フォークリフトを機能面で分けると、大きくリーチ式とカウンター式の2種類になります。 リーチ式フォークリフトのオペレーターは立って操縦し、車体をハンドルではなく手元のレバーで動かします。小回りが利いて、屋内の安定した床面の狭い場所での使用に適しているフォークリフトです。 動力は、排気ガスが出ないバッテリー式のものが多く、工場や倉庫などで比較的軽量の荷物の取り扱いで使用されます。 カウンター式フォークリフトは、着座式でハンドルを操作して作業します。後方部の鉄のウェイトで車体のバランスをとり、前面のフォークを、荷物を載せたパレットに差し込んで作業するのが一般的です。 カウンター式は乗用車の運転に近い操作性がありますが、後輪操舵なのでハンドルの旋回方向と車両の動きが逆になるので注意が必要です。 動力はエンジン式が多くパワーがあり、屋内外を問わず重量物の荷役作業を長時間こなすことができます。 同程度の大きさであれば、価格はリーチ式のほうが1割から2割程度高いです。 フォークリフトの最大荷重 フォークリフトの最大荷重は、価格の決め手となるポイントです。最大荷重はフォークリフトが荷役できる限界の重さのことで、0.5tから20t超まで幅広い規格があります。 最大荷重が1.5tであれば必ず1,500kgの荷物を運ぶことができるというわけではありません。最大荷重はあくまで基準荷重中心に対して積載できる最大の重さなので、荷重の中心位置によって最大荷重は変化します。 荷重中心とは、フォークに載せた荷物の中心位置から、フォークの根元までの距離のことです。 フォークリフトの荷役作業では、荷物の重さ、サイズ、荷重中心の3つを確認しながら行うことが重要です。 フォークリフトを選ぶときには、そのフォークリフトが主に荷役する荷物の種類、サイズ、重さを想定して許容荷重の範囲内に収まるものにすることが大切です。 フォークリフトの価格は、この最大荷重を目安に決められています。当然のことですが、同じ動力、同じ機能(リーチ又はカウンター)であれば、最大荷重が大きいほど価格は高くなります。 フォークリフト主要4メーカーの新車価格情報 フォークリフトの主要4メーカーは、新車の価格について多くの情報を公表していません。 理由は、新車であってもユーザーごとに使用条件や要望に合わせてオプションを付けたり仕様変更したりして、価格が変動しているためとしています。 ただ、2022年に各社が主力製品の価格改定をした際、新車価格を公表しましたので参考になると考え記載しました。 小松製作所は2019年に価格改定、2022年に10%値上げを発表していますので、その情報を織りこんで記載しています。 トヨタL&F 2022年10月17日改訂(国内向け) (単位千円) 型式 荷重 価格 ディーゼル式カウンター型QENEO 02-8FD25 2.5t 5,056 バッテリー式カウンター型4輪gene B 8FB15 1.5t 3,894 バッテリー式カウンター型コンパクトEcore 8FBE15 1.5t 3,924 バッテリー式カウンター型Rinowa 8FBR15 1.5t 3,549 三菱ロジネクスト 2022年7月1日改訂(国内向け) (単位千円) 型式 荷重 価格 バッテリー式リーチ型 FBR15 1.5t 3,139 バッテリー式カウンター型 FB15P 1.5t 3,345 ディーゼル式 FDE25P-T 2.5t 4,188 小松製作所 2019年4月1日改訂(国内向け) 2022年1月1日に平均10%の値上げを発表 (千円) 型式 荷重 価格 ガソリン式 FG25-17 2.5t 3,250 ディーゼル式 FH40-2 4.0t 8,440 バッテリー式カウンター型 FB15-12 1.5t 3,630 バッテリー式リーチ型 B15RL-15 1.5t 3,170 住友ナコフォークリフト 2022年10月1日改訂(国内向け) (単位千円) 型式 荷重 価格 ディーゼル式カウンター型 11FD25PAXⅢ24D 2.5t 4,452 バッテリー式カウンター型QuaPro-B 41FB15PXⅢ 1.5t 3,609 バッテリー式リーチ型QuaPro-R 61FBR15SX 1.5t 3,316 フォークリフト主要4メーカーの中古車価格情報 フォークリフト主要4メーカーの中古車価格情報を紹介します。最大荷重は、売れ筋となっているサイズに絞り、価格の1万円未満は切り捨てています。 トヨタL&F 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 ディーゼル 02-8FD25 2017年 2.5t カウンター 4,844hr 194万円 ガソリン 02-8FGL15 2017年 1.5t カウンター 3,126hr 103万円 ディーゼル 02-8FDL15 2012年 1.5t カウンター 2,275hr 112万円 バッテリー 8FB25 2017年 2.5t カウンター 2,324hr 197万円 バッテリー 7FBRS15 2012年 1.5t リーチ 2,954hr 122万円 ※2017年式のディーゼル/カウンター2.5tは194万円です。新車価格情報では、同じクラスのディーゼル/カウンター2.5tは505万円です。 5年落ちで、61.6%OFFの価格になっています。 三菱ロジネクスト 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 バッテリー FBT15PN- 2017年 1.5t カウンター 308hr 147万円 バッテリー FBRM15- 2017年 1.5t リーチ 2,314hr 174万円 バッテリー FB25PN-75 2009年 2.5t カウンター 9,433hr 127万円 ディーゼル FD25T13 2012年 2.5t カウンター 5,708hr 162万円 ※2017年式のバッテリー/カウンター1.5tは147万円です。新車価格情報では、同じクラスのバッテリー/カウンター1.5tは334万円です。 こちらは、5年落ちで、55.9%OFFの価格になっています。 小松製作所 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 ガソリン FG25C-16 2008年 2.5t カウンター 308hr 166万円 ガソリン FG15C-20 2005年 1.5t カウンター 1,245hr 88万円 ガソリン FG20C-16 2007年 2.0t カウンター 6,214hr 125万円 バッテリー FB20A-12 2014年 2.0t カウンター 4,766hr 156万円 バッテリー FB15RS-14 2008年 1.5t リーチ 10,621hr 57万円 ※アワーメーター(稼働時間)が308時間(!)の2008年式、ガソリン/カウンター2.5tは166万円です。新車価格情報では同じクラスのガソリン/カウンター2.5t は325万円となっています。 こちらは、49%OFFの価格です。 住友ナコフォークリフト 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 ディーゼル 11FD25PAX- 2016年 2.5t カウンター 2,573hr 175万円 バッテリー 41FB20PXIII 2017年 2.0t カウンター 812hr 180万円 ガソリン 11FG25PAX- 2018年 2.5t カウンター 2,316hr 180万円 ガソリン 13FG30PAX- 2015年 3.0t カウンター 5,042hr 175万円 ディーゼル 11FD20PAX- 2013年 2.0t カウンター 2,051hr 177万円 ※2016年式のディーゼル/カウンター2.5tは175万円になっています。新車価格情報では同じクラスのディーゼル/カウンター2.5tが 445万円です。 比較的稼働時間が少ない6年前の同じクラスが60.6%OFFの価格となっています。 フォークリフト主要4メーカーのオークション価格情報 建設機械のオークションは、ヤフオク!の独壇場となっています。ヤフオク!で落札されたフォークリフト主要4メーカーのオークション価格を紹介します。 最近1カ月以内に落札された商品の価格情報です。詳細は公表されている情報のみの記載です。 また三菱ロジネクストについては、統合される以前のメーカーも含んでいます。 トヨタL&F 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 ガソリン 5FGL25 - 2.5t カウンター 4,727hr 450,000円 ガソリン 5FGL15 - 1.5t カウンター 2,690hr 350,000円 ディーゼル 02-7FD40 2012年 3.3t カウンター - 2,838,000円 バッテリー 6FBRJ9 - 0.9t リーチ - 298,000円 ディーゼル 3FD80 - 8.0t カウンター 3,936hr 1,900,000円 三菱ロジネクスト 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 バッテリー FBT2OPN- 2006年 2.0t カウンター 4.077hr 661,100円 ガソリン FVG15N15 - 1.5t カウンター - 300,000円 バッテリー FBRAW15 2000年 1.5t リーチ 32,233hr 80,000円 ガソリン NASH01- - 1.0t カウンター - 370,000円 ガソリン FVG25N - 2.5t カウンター - 316,000円 小松製作所 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 ガソリン FG10-151.0 - 1.0t カウンター 917h 340,000円 ディーゼル FD25-11 - 2.5t カウンター 4,966h 710,000円 ガソリン FG15-15 - 1.5t カウンター - 250,000円 ガソリン FG20T-16 2005年 2.0t カウンター 1,752hr 790,000円 バッテリー FE25-1 2020年 2.1t カウンター 6hr 2,901,000円 住友ナコフォークリフト 動力 型式 年式 最大荷重 機能 アワー 価格 バッテリー 61FBR18- 2014年 1.8t リーチ 7,371hr 683,100円 バッテリー 8FBR15 2005年 1.5t リーチ - 330,000円 ガソリン FD25PXAI- 2015年 2.5t カウンター 2,263hr 1,300,000円 ガソリン 03-FG18P- - 1.8t - - 302,000円 ガソリン 11-FG20PV- 2004年 2.0t カウンター 3,650hr 580,000円 フォークリフトのレンタルの価格情報 フォークリフトの導入方法には、購入の他にレンタルがあります。レンタル料金は、メーカーの違いよりも最大荷重で価格表示されているのがほとんどです。 一般的にガソリン車よりもバッテリー車のほうが高い傾向にあります。 以下に、代表的なレンタル会社の価格表を記載しました。1日レンタルよりも1ヶ月レンタルのほうが大幅に割安になります。 1日レンタルは高めに設定して、月レンタルを他社より格安にしている会社がありました。レンタルを検討している方は参考にしてください。 価格はすべて税抜きです。運送費などの諸費用は別途見積となります。 A社 最大荷重 1日レンタル料金(円) 1ヶ月レンタル料金(円) 1.5t 9,000 108,000 2.0t 10,000 120,000 2.5t 11,000 132,000 3.0t 12,000 144,000 3.5t 13,000 156,000 4.0t 14,000 168,000 B社 最大荷重 1日レンタル料金(円) 1ヶ月レンタル料金(円) 1.5t 8,000 96,000 2.0t 9,000 112,000 2.5t 11,000 132,000 3.0t 13,000 152,000 3.5t 15,000 168,000 4.0t 20,000 230,000 C社 最大荷重 1日レンタル料金(円) 1ヶ月レンタル料金(円) 1.5t 10,000 50,000 2.0t 14,000 70,000 2.5t 14,000 70,000 3.0t 16,000 80,000 3.5t 16,000 80,000 4.0t 20,000 100,000 フォークリフトの運転には免許が必要!資格取得の費用は? フォークリフトは物流倉庫や製造工場、建設現場などさまざまな場所で活躍していますが、運転には免許が必要です。 自動車の運転免許は道路交通法に基づいていますが、フォークリフトは労働衛生法がベースになっているので免許を取る方法については意外と知られていません。 ここではフォークリフトの免許について紹介します。 フォークリフトを運転する資格とは 近年の物流ニーズの高まりとともに、荷役作業に欠かすことができないフォークリフトの運転手の人気は右肩上がりです。 フォークリフトの運転は、特別な体力や腕力は必要とせず、一度取得すれば更新の必要はありません。そのため女性や高齢の方でも一定の能力さえあれば運転することができます。 公道を走る自動車は国土交通省、事業場内で使用することが多いフォークリフトは厚生労働省が管轄しています。資格の取得方法に違いがありますのでチェックしておきましょう。 フォークリフトを運転する資格の種類 フォークリフトを運転する資格は、扱う荷物の最大荷重が1t以上か1t未満かの違いで2種類あります。 最大荷重が1t以上のフォークリフトを運転するには「フォークリフト運転技能講習」を受講する必要があります。受講後の試験に合格すると修了証が交付されて運転資格の認定となるのです。 最大荷重が1t未満の場合では「フォークリフト運転特別教育」を終了することが必要です。こちらに試験はありません。 フォークリフトの運転技能講習と運転特別教育について、それぞれ詳しく説明します。 フォークリフトの運転技能講習 最大荷重が1t以上のフォークリフトを運転するには、「フォークリフト運転技能講習修了証」が必要です。この修了証は、厚生労働省管轄で労働安全衛生法に基づく国家資格です。 運転技能講習は、各自治体の労働局長の登録認可を受けた教習機関で行われます。 修了証の受領には、学科と実技の受講後、それぞれで実施される試験に両方合格しなければなりません。ただ国家資格の割に合格しやすいというのが一般的な評価となっています。 運転技能講習の学科では、以下の内容を学習します。 ・フォークリフトの「走行」に関する装置の構造や取り扱い方法 ・フォークリフトの「荷役」に関する装置の構造や取り扱い方法 ・フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識 ・フォークリフトを運転する際に必要な関係法令について 実技教育は、フォークリフトの走行や荷役作業の実践を中心とした学習です。 受講科目は、保有している免許や資格で免除されるものがありますので事前に確認しておきましょう。 フォークリフトの運転特別教育 最大荷重1t未満のフォークリフトを運転するには、「フォークリフト運転特別教育」を修了することが必要です。 「フォークリフト運転特別教育」は原則として所属する事業者が主体となって行うものとされています。しかし実際は、登録認可を受けた教習機関で行われているのが現状です。 学科教育の講習内容は、運転技能講習とほぼ同様ですが、学習時間は大幅に短縮されます。実技教育は所属する各事業所で実施することができますが各教習機関でも可能です。 フォークリフト運転の資格取得にかかる費用 フォークリフト運転の資格取得にかかる費用は、運転技能講習と運転特別教育で違います。 また運転技能講習の受講費用は、受講するコースの時間(日数)で決まります。受講するコースは現在保有している資格及び業務経験で変わってくるので注意が必要です。 このコース区分は、各登録教習機関で違うのですが一般的なのは、11時間(2日)、31時間(4日)、35時間(5日)の3コースです。 以下に各コースの受講料(税込)をまとめました。 コース 日数 受講料(税込)テキスト代含む 11時間 2日 23,000円 31時間 4日 51,000円 35時間 5日 54,000円 コース区分や受講費用は、各地域、各登録教習機関で若干ですが違いがあるようです。また自分がどのコースを受講する必要があるかなどを事前に確認することをおすすめします。 フォークリフト運転特別教育(12時間)の受講費用は、通常16,000円(税込・テキスト代含む)となっています。受講費用は、各地域、各登録教習機関で違いがありますので直接確認するようにしましょう。 フォークリフトの受講費用で助成金を申請する方法 転職や再就職の際にフォークリフトの運転資格を取得しようという方も多いはずです。 そのときおすすめなのが、雇用保険給付制度の「教育訓練給付制度」の申請です。申請が受理されれば、フォークリフト運転技能講習にかかる費用を最大20%返金してもらえます。 厚生労働省が主管する教育訓練給付金制度は、雇用の安定や就職の促進を図ることを目的に設けられた制度です。働く人たちの能力開発やキャリア形成を支援します。 支援の対象となるのは、専門実践教育訓練、特定一般教育訓練、一般教育訓練の3つです。フォークリフト運転技能講習は、一般教育訓練に該当します。 申請資格として、受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が3年以上あることが必要です。初めて支給を受けるケースのみ1年以上でOKです。 教育訓練給付金の手続きは、本人の現住所を管轄するハローワーク窓口で行います。支給申請期限は教育訓練の修了証受領日の翌日から1カ月以内です。 同じ人が短期間に何回も申請することはできません。前回の訓練給付金の受給から3年以上経過していることが条件になります。 フォークリフトの価格|まとめ この記事では、まず主要4メーカーの特徴やシェアを確認し、フォークリフトの価格を決めているポイントについて説明しました。 それからフォークリフトの新車と中古車、オークションの3つで、売れ筋の最大荷重の価格情報を主要4メーカーごとに記載しています。またレンタルの相場についても見ていただきました。 フォークリフトを導入し、運転・操作するのに必要な資格の取得方法や費用についても説明しています。 この記事の結論は、「フォークリフトは状態の良い中古車を購入し、点検・整備を確実に行いながら使用することが一番費用を抑えることができる」ということになります。 そのためには、フォークリフトの買取・販売のプロであり、点検・整備・塗装のエキスパートを抱える専門業者を取引先に持つことが重要であることは間違いありません。 今回ご紹介しております、価格は2023年3月9日現在の価格となっております。(当社調べ) 価格は、概算としてお考え下さい。いかなる不具合が起きても当社としては責任はとれませんのでご了承ください。あくまで自己判断でお願いします。 ←中古の【フォークリフト】を探すならトクワールド!

    2023/03/09

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  • フォークリフトの操作と運転のポイント!基本からコツまでリーチ式も!
    フォークリフト

    フォークリフトの操作と運転のポイント!基本からコツまでリーチ式も!

    目次 フォークリフトの基本|点検・乗車・発進・停止・駐車 フォークリフトを上手に運転するコツ!自動車との違い リーチ式フォークリフトの操作・運転のポイントを紹介 まとめ|フォークリフトの操作・運転 フォークリフトの基本|点検・乗車・発進・停止・駐車 フォークリフトは、荷役・運搬作業に欠かせない重機です。作業の効率化と省力化に大きな力を発揮します。 フォークリフトは物を「積む・降ろす・運ぶ」という作業が必要なあらゆる業種で活躍しており、操作・運転の資格があれば就職・転職において格段に有利になります。 ただフォークリフトの操作や運転は、公道を走る一般的な自動車とは違います。 この記事ではまず、フォークリフトを動かすための基本を点検・乗車・発進・停止・駐車というポイントで紹介します。そして実際に作業するうえで重要になるコツを説明します。 また比較的Web上に情報が少ないリーチ式フォークリフトの運転操作についても詳しく紹介していますのでぜひ参考にしてください。 フォークリフトの基本を理解することは、作業の効率化だけでなく危険を回避し安全作業を行うことに直結します。 ちなみに厚生労働省の統計によれば、2021年の「フォークリフトに起因する災害発生件数」は、死傷事故は2,028件、そのうち死亡事故は21件におよびます。 フォークリフトには、大きく分けて「カウンターバランス式」と「リーチ式」の2種類あります。ここでは座りながら運転する「カウンターバランス式」を想定し、フォークリフトの操作・運転に関する基本を紹介します。 作業開始前点検 作業開始前点検とは、その日の作業を始める前に、フォークリフトが安全に作業を行える状態かを点検することです。事業者はフォークリフトで作業を行う前は必ず点検をしなければならないと労働安全衛生法によって定められています。(労働安全衛生規則第151条の25) 点検のポイントは以下の4つです。 ・制動・操縦装置の機能 ・荷役・油圧装置の機能 ・車輪(タイヤを含む)の異常の有無 ・前後照灯・方向指示器・警報装置の機能 点検は、「点検チェックシート」を用いて行います。外観点検、作動テストなどのチェックシートを用いて各機能を点検します。 点検で異常が確認された場合は、すぐに整備・メンテナンスを実施し、完全に修復しなければ作業を行うことはできません。 運転席に乗車する フォークリフトに乗車する際は、運転席の左側から乗り込みます。 乗車するときは、左手はアシストグリップ、右手はドライバーシートの背当てを持ってください。その状態のまま、左足を乗降ステップにかけ運転席に乗ります。 そして、キーをまわし、エンジンをかけるという手順です。 車両を発進し走行させる フォークリフトの走行方法について以下にまとめました。 ・周囲の安全確認 ・サイドブレーキの解除 ・リフトレバーを操作してフォークを地上高5cm位にする ・チルトレバーを引いてマストを後ろに倒す ・左手はハンドルノブを握る ・右手は膝の上におく ・右足でペダルを踏み発進 ・前進は前進レバー、後進は後進レバーを入れる ・右左折時は前後左右の安全確認 ・ウインカーは任意|各事業所のルールに従う 駐車位置や荷役作業場所に接近したら徐行運転をします。フォーク先端の基準線手前で停止しますが、急ブレーキはかけないように注意してください。 車両を停止する ・右足をアクセルペダルから離す ・ブレーキペダルを踏む ・ブレーキペダルを踏んだまま駐車ブレーキをかける ・前後進レバーを中立にする 車両を駐車する ・フォークを地面すれすれまで降ろす ・フォーク下面を先端から3分の2程度接地する(前傾) ・フォークを地面に降ろす ・エンジンを止めてキーを抜く 基本の運転ルール 最後に、フォークリフトを運転するにあたって基本となる運転ルールを紹介します。 ・フォークリフトの運転は有資格者のみができる ・事前に決められた作業計画に基づいて運転する ・ヘルメットや安全靴などの保護具を着用する ・制限速度10km/h以下を遵守する ・停車時は逸走防止措置を行う ・作業指揮者を配置する ・用途外の使用は厳禁 フォークリフトを運転する際は基本となる操作と運転ルールをしっかり理解しましょう。 フォークリフトを上手に運転するコツ!自動車との違い フォークリフト運転の初心者の段階では、どうしても一般の自動車を運転するときの感覚に影響されてしまうことがあります。 その違いさえ頭に入れておけば、フォークリフトの運転自体は難しいものではありません。さらにコツを身につけることができれば上級者への道も早まるでしょう。 ここでは、フォークリフトを上手に運転するコツを紹介します。 運転のチェックポイント フォークリフトを運転しているとき、以下のポイントを自己診断してみてください。 違いがあったら、その都度修正していくことです。それが上手くなっていくコツです。 ・落ち着いて運転する ・正しい姿勢で運転する ・周りの状況に気を配る ・規定の速度を守っている ・フォークの角度を平衡にする ・フォークの幅は対称にする ・右左折では荷物から目を離さない フォークリフトの操作や運転をあなたに任せた会社が期待するのは、まずは安全な運転です。あなたはもちろん、周囲の人をケガさせたり、商品や備品を破損させたりしないことが最重要事項です。 そのために大切なのは落ち着くことです。慌ててしまうといろんなことを見落としてしまいます。 緊張して落ち着くどころではないとしたら、最初はみんなこうだったに違いないと開き直るくらいがちょうどいいです。また正しい姿勢を意識すれば視界は自然と広がり、危険なサインを見つけやすくなります。 右左折時やカーブでは、遠心力で荷崩れしやすくなりますから十分注意しましょう。 ハンドル操作(後輪操舵)のコツ フォークリフトは一般の自動車と違い、ハンドルは後輪操舵です。方向転換するときは後輪が動きます。 なので荷物を運ぶときは、原則、バック走行になります。 フォークリフトでは、ハンドルは小刻みに切って曲がるのが定石です。一度にハンドルを切りすぎると外輪差が大きくなり、車体の後部や積み荷が周囲とぶつかりやすくなります。 外輪差とは、車体の前部分よりも後部分が大きく外側を通ってしまうことをいいます。 またフォークリフトのタイヤは、重い荷物を安定して運べるように前のタイヤが大きいです。また後のタイヤが小さいと、狭い場所での小回りが利きやすくなります。 このため曲がるときのハンドル操作は最小限にとどめなければなりません。ハンドルを回し過ぎると想定以上に車体が曲がってしまうと感じるはずです。 慣れて体感的に覚えるまでは、小さく回しながら操作するのが上手くなるコツです。 パレットを上手に使うコツ フォークリフトの荷役・運搬作業の相棒として欠かせないのがパレットです。 フォークリフト作業の中心となるのは、荷物の積み付けと取り降ろしです。このとき、常に注視するのはパレットです。 パレットの先端や下面と対象となる荷台や地面との離れ、パレットの傾斜角はどうかなどを常に目視で確認しながら作業します。 パレットに近づくときもフォークを挿し込むときも、静かにやるのが上手くなるコツです。急いでやる作業にいいことは一つもありません。 以下に荷物の積み付け方法の流れをまとめました。 【積み付け】 パレットの先端が荷台の20~30cm手前の位置で停止 駐車ブレーキをロックし、前後進レバーを中立 マストを垂直にし、パレットの下面を荷台の上面より10~15cm上げる 前後進レバーを前進に入れ、安全確認 静かに前進して、パレットを荷台(架台)指定枠まで前進 駐車ブレーキをロックし、前後進レバーを中立 荷台の指定枠内にパレットを静かに降ろす 前後進レバーを後進に入れ、安全確認 駐車ブレーキを解除 静かに後進し、パレットのエッジボードとフォーク高さ・傾斜角度調整を確認し後進 フォークの先端と、荷台の隙間が20~30cm開いたら停止 フォークを静かに下げ地上高5~10cmまで下げマストを6度以上後傾 前後進レバーを後進に入れ、安全確認 駐車ブレーキを解除、事業所の規定に従い指定場所まで運搬 取り降ろしは、概ねこの作業の逆をやると捉えてください。 リーチ式フォークリフトの操作・運転のポイントを紹介 フォークリフトには、カウンターバランス式とリーチ式の2つのタイプがありますが、内訳としてはカウンターバランス式が7割程度を占めています。 ただ物流施設の建設が増えたため、リーチ式の割合が少しずつ上がっているのが現状です。 またリーチ式は操作・運転経験者も少ないため、求人の競争率は低めです。カウンターバランス式とリーチ式のどちらも対応できれば就職や転職で有利に働くことは間違いありません。 ここでは、リーチ式フォークリフトの操作・運転について詳しく紹介します。 リーチ式の発進準備 リーチ式は立って運転します。リーチ式の発進準備についてまとめました。 ・運転者は運転席に正しく乗ること ・走行コントロールレバーが中立位置にあることを確認 ・ブレーキがかかっていることを確認 ・左手でステアリングハンドルノブを軽く握る ・キースイッチをスタート位置まで回しキーから手を離す ・リフトレバーを手前に引きフォークを床面より10~15cmリフトさせる ・リーチレバーを手前に引きマストを繰り込む ・チルトレバーを手前に引きフォークを後傾させる 15分間、走行・油圧操作をしないと、オートパワーオフ機能で自動的に電源はOFFされます。キーを「スタート」位置まで回すと、再度ONになります。 リーチ式の運転操作 次にリーチ式の運転操作について、発進、旋回、電気ブレーキ、停止、駐車の順に説明します。 【発進】 ・左足でブレーキペダルを踏む ・右足はフロア右のプレゼンスぺダルを踏む ・右手で走行コントロールレバーを前又は後ろへ徐々に倒して発進 運転中は、体の一部が車両からはみでないようにします。 【旋回】 後輪操舵のフォークリフトは、旋回時に速度を十分に落とすことが必須です。 また旋回する側に車両を寄せ、ステアリングハンドルを早めに切ること、後部の揺れに注意することを忘れないでください。 【電気ブレーキ】 電気ブレーキは、左足でブレーキペダルを踏み込んだまま、走行コントロールレバーを進行方向と反対の向きに倒すと作動します。 電気ブレーキのかかり具合は、レバーの倒し具合で、体感的に調節してください。 レバーを倒し続けると減速し、その後、逆進します。 【停止】 走行コントロールレバーを戻し、ブレーキペダルを徐々に離して停止させます。 荷崩れを起こしやすくなるので、車両の急停止は、非常時以外は厳禁です。 【駐車】 駐車して、運転者が車両を離れる際は以下の注意事項を遵守してください。 マストはしっかり繰り込み、フォークを前傾させ床面まで降ろします。 坂道では駐車させないことを原則とし、やむを得ず坂道上で離れる場合は、必ず車止めをしてください。 キースイッチは必ず抜いてください。 リーチ式フォークリフトの運転が上手くなるコツ リーチ式フォークリフトの運転が上手になるコツは、ハンドルとレバーの操作を体感的に覚えることです。 リーチ式のハンドルは2回転半(!)回ります。ハンドルをどれくらい回せばタイヤの向きがどれくらいになるかをしっかり把握することが大切です。 また数種類あるレバーも、傾けた角度に応じて反応するという特徴があります。それぞれのレバーの役割を覚えることはもちろん、傾ける角度の違いによる反応の強弱を覚えることも重要です。 リーチ式フォークリフトは屋内での使用が多く、狭く見通しのきかない倉庫や工場であることがほとんどです。人や物と接触するリスクが高く、スピードの出し過ぎは許されません。 また立ち乗りであり、特別な落下防止装置が付いているわけでもありません。スピードを出し過ぎての走行や作業は、ちょっとした反動で荷物とともに運転者もバランスを崩し事故につながってしまいます。 スピードは規定内を守り旋回時や右左折時は特に注意すること、ハンドルやレバーの操作では操作と反応の強弱の度合いを体感的に覚えることが上手くなるコツです。 フォークリフトの操作・運転|まとめ ここまでフォークリフトの操作・運転について以下のことを紹介しました。 操作・運転の基本となる流れ|点検・乗車・発進・停止・駐車 上手に運転するためのコツ|自動車との違い(後輪操舵) リーチ式フォークリフトの操作・運転のポイントと上手になるコツ フォークリフトは荷役作業が必要な全産業で活躍する特殊車両です。取得していることは就職・転職において必ず有利になる資格です。 さらにカウンターバランス式とリーチ式の両方の運転に通じることは、あなたにとって大きなアドバンテージになります。 ←中古の【フォークリフト】を探すならトクワールド!

    2023/02/17

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