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農業でも便利な建設機械、キャリアダンプとは!

キャリアダンプ

2022/07/01

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農業でも便利な建設機械、キャリアダンプとは!

キャリアダンプという機械をご存じでしょうか?通常のダンプカーとは違い、公式には不整地運搬車と呼ばれるキャリアダンプはその名の通り、不整地などの特殊な環境下で走行し、土砂や荷物、資材の運搬といった作業を行うことを念頭に設計された建設機械です。

そして、非常に汎用性が高いということもありキャリアダンプは様々な場面で活躍しています。今回はそんなキャリアダンプについて解説していきます。

キャリアダンプは不整地での運搬作業で重宝される建設機械

キャリアダンプは、ダンプカーでは侵入困難である軟弱な土の上や、悪路での工事が多い土木業務の運搬作業で多く活躍する建設機械です。

不整地で荷物を運搬するための特殊自動車というカテゴリーに該当し、この機械を運転するには、最大積載量が1トン以上の場合「不整地運搬車運転者」の資格を取得することが必要です。1トン以下は「不整地運搬車の運転業務に関わる特別教育」という特別教育を修了していることが条件です。

キャリアダンプの別名は、不整地運搬車、キャリーダンプ等と呼ばれ、走行装置によってもやや呼び方が変わってきます(以降この記事ではキャリアダンプの呼称で統一して解説します)。

不整地走行能力と運搬性能が高いため、主に工事現場などで荷役作業に使われますが、それ以外に農業や林業、造園、災害復旧、軍事用途などあらゆる分野で活躍しています。

キャリアダンプの走行装置・種類・運搬能力

キャリアダンプにはキャタピラ走行のクローラータイプとタイヤ走行のホイールタイプの2種類の走行方式があります。

また、乗車式と歩行式がありますが、操縦席がない歩行式と呼ばれる小型のキャリアダンプは座席がないため特殊自動車にはなりません。そのため資格取得の必要はありません。歩行式キャリアダンプのほとんどはクローラータイプで、農作業用のモデルが多く、農作業用として販売されているものは農機具扱いになります。

クローラー方式

クローラ式とは走行方式にキャタピラ(履帯)を用いているキャリアダンプのことで、別名クローラダンプとも呼ばれます。キャタピラ走行はタイヤよりも地面との接地面が広く平均接地圧が低いこと、スピードは鈍足ですが原動機はディーゼルエンジンのものが多く、馬力が大きいことがメリットです。

クローラー走行方式のキャリアダンプは、泥濘地や土などの軟弱地盤の他、傾斜地した場所でも土砂や重量物を積載して走行することができます。また、左右のクローラーが独立して駆動するため超信地旋回も可能で、狭い場所での作業にも便利な建設機械となっています。

以上のように不整地での荷役や走行性能が高いことから、クローラー走行方式がキャリアダンプの主流となっており、油圧装置を搭載したダンプ式荷台が標準的です。

クローラ走行方式をベースにクレーンや木材などを回収する集材機等を架装したタイプや、河川工事では水上航行も可能な水陸両用モデルも存在します。

ホイール方式

ホイール(車輪)走行方式は、舗装面や硬い地盤において機動性が高く、何より必要な手続きを完了させ、ナンバープレートをつければ公道走行可能なことがメリットです。

古くはクローラー式のクローラは鉄製でしたが、機動性が低く走行音も大きくて乗り心地が悪い、舗装路面を傷めるなどの理由で、過渡的に6輪や8輪を駆動するホイール式が多く活用されていました。しかし、昭和後期にゴム製クローラーが登場すると、ホイール式キャリアダンプを見かけることが少なくなりました。

機動性が高いため、道路工事や舗装面での作業で活躍することができ、果樹園や前後走行が多いビニールハウスなどでの需要があります。

キャリアダンプの荷箱は2種類

荷箱とは、荷物や土を積載する部分を指します。荷箱は「ベッセル」と「三方開」の2種類があり、積荷によって使い分けられます。

ベッセル

通常の荷台とは違い、アオリがないタイプで船底のような形状をしています。これはダンプアップした時に、土砂や砕石が排土しやすい形となっているため、資材運搬向きというよりは残土や土砂、砕石運搬作業用の荷箱と言えるでしょう。

三方開

ダンプや平トラックでよく見る通常形状で、アオリがあるタイプです。キャリアダンプの中でもこちらが標準的な荷箱となっていおり、商品の中にはオプションなどで荷箱をベッセル型へ変更することもできます。サイドのアオリも開くので、荷物を積み込む際にも使いやすくなっています。

政府機関でも導入。陸上自衛隊や警視庁で配備されるキャリアダンプ

陸上自衛隊では土木、建設機械、農機具メーカーである“株式会社 諸岡”製の民生品クローラダンプに迷彩塗装を施し、自衛隊仕様に改良したものが採用され、「資材運搬車」として1990年頃から配備が行われています。

資材運搬車は主に施設科や特科、普通科などに装備され全国各地の駐屯地で目にすることができるでしょう。荷台には最大3トンの積載能力があり、土砂や築城資材の運搬などの局地輸送だけではなく、物資や砲弾、弾薬などの輸送にも使用されます。自衛隊仕様は荷台への積み込み用として、車体中央に吊り上げ能力約2トンのクレーンが装備されています。

耐久性にも優れている車体とゴムクローラーを有し、近年では被災地での災害復旧任務に従事している場面も多く見られます。災害派遣で遠く離れた被災地に移動する場合や演習場へ向かう際は、トラックへ積載して現地まで運搬することができることも利点の一つです。

災害派遣だけでなく、ボディを白く塗った同車が、PKO活動などの国際貢献任務でも活躍しています。

また、警視庁 特科車両隊では諸岡製キャリアダンプである「不整地運搬車 MST-800VD」をベースに赤色、黄色蛍光灯と作業灯、フロントガラス下部の金網が追加されたものが、災害用不整地運搬車として都費導入されています。

このようにキャリアダンプの高い能力や汎用性は確実に証明されています。

キャリアダンプを業務で使用するには資格が必要

キャリアダンプは、労働安全衛生法で「車両系荷役運搬機械」というものに該当されています。これはフォークリフトやダンプトラック、移動式クレーンなどの機械と同じカテゴリーに含まれており、このため労働安全衛生法では、最大積載量が1トン以上の不整地運搬車の運転業務を行う場合は、「不整地運搬車運転技能講習」を終了した者、最大積載量1トン未満では「不整地運搬車運転特別教育」を終了した者でなければ業務することができないことが定められています。

ただし、不整地走行に使用する車両機械として、ハンドガイド式(歩行式)や農耕用運搬機、林内作業車等もありますが、これらは不整地運搬車に含まれません。

個人所有できる!農作業、家庭菜園に便利なヤンマーのMC(ミニクローラ)シリーズを解説!

農家や田舎暮らしではキャリアダンプを個人所有している方も多く、肥料や収穫物、薪などを運搬する際に役立っています。YANMAR(ヤンマー)から個人向けの小型キャリアダンプや、農業向けに資格が不要の歩行式のミニクローラなどが販売されているので紹介します。

ヤンマーではMCシリーズとして歩行式の小型キャリアダンプの展開が充実しています。また、立ち乗り式の運搬車や3輪タイプの動力運搬車、ホイール式の乗用運搬車もあります。
また、クローラ方式のキャリアダンプにはガソリンエンジンを搭載しているものの他に、収穫物の運搬からタンクや散布機を積んでの防除作業、細い畝を通ることなどを想定し、車幅をコンパクトにした畦間作業車、スイカ専用運搬車、畝をまたいで作業ができる野菜作業車など、農家のための商品ラインナップが充実しています。

林業や個人で山などを所有している方は、強力なウインチ、ワイヤーが搭載された木材運搬車もあるのでチェックしてみてください。

家庭菜園・小規模農業向け

MC 96R
小規模農家の要求スペックを完璧にこなしたミニキャリアーです。収穫した野菜や肥料袋、土砂の運搬に便利で、クローラタイプなので畑や果樹園での走行も快適、木材やしいたけ原木の運搬にも最適です。積荷や用途にあわせて調節できるスライド式荷台も様々な用途で活用できます。
ダンプ・大箱仕様(MC96RD,J)は荷台長1050mm、荷台幅754mmのジャンボな荷台に加え、油圧パワーで荷台がスムーズにダンプします。他にも、トラックなどへの積み替えがラクに行えるリフトダンプ仕様や肥料などの運搬に適したサビにくいステンレス荷台仕様もあります。

MC86R、MC81R
不整地、あぜ道、ビニールハウス内などの狭いスペースで使いやすいのがMC86Rです。20kgコンテナを4個積載可能で、荷台はスライドが左右開閉します。
ガーデニングや家庭菜園などの用途でキャリアダンプをお探しでしたら、機能はそのままで価格がお手頃なMC81Rもオススメです。

MC95FT
立ち乗り式のキャリアダンプです。積荷といっしょに自分も運べることがコンセプトとなっており、前ミッションになっており乗っても降りても操作バランスが良く、ちょっとした移動時に立ち乗りができるため作業の疲労も軽減されます。
こちらも積荷や用途にあわせて荷台が選べます。荷台を長さ1110mm、幅900mmまで延長できるスライド式箱型荷台モデルはたっぷり積めて、コンパクトに収納することができます。
大量運搬には荷台長1050mm、荷台幅754mmの三方開きの大型荷台は、積荷にあわせて荷台形状が変えられます。

農家向け

CG163S
プロの作物作りをサポートする性能は十分で20kgコンテナが8個積載可能、土砂や尺長の木材でも運搬可能な積載能力。前後進タイプなのでターンが不要で、狭い場所や中間山地にて、往復作業の多い運搬作業に最適です。

CG193S・CD193S
プロ向けの多目的大型運搬車として、湿田やぬかるんだ圃場での作業に威力を発揮します。1,200kgの積み込みが可能で520mm×365mmコンテナが10個も平積みできる積載能力を誇ります。
大量の収穫物や大きな荷物、土砂、堆肥などの重い荷物もスピーディーに運搬できるパワフルな大型多目的クローラーキャリアです。

畦間作業車NC39
うねを通って収穫物や防除作業などの資材を快適に運搬できる商品です。クローラ外幅が39cmのコンパクト設計なので、狭いうね間でも作物を傷めることなく走行でき、取り回しもラクに行えます。トンネルマルチ回収時の支柱やフィルム運びや防除機を荷台に載せて、高い地上高を生かした防除も可能です。広い荷台で苗箱の回収にも便利です。
また、かさ張るスイカを大量に運搬できる深いバケット型荷箱のスイカ仕様も用意されています。

野菜作業車には NC14・16A・17
大きなうねでもまたいで走行し、サイズや作物の高さにあわせてトレッドや荷台の幅、高さが変えられるので、ラクな姿勢で作業ができます。タイプにあわせて選べます。
レタス・ホウレン草などの軽量野菜用にはNC14,AHW:300kg積み、荷台長:1350mm、OHVガソリン3.0PS、20kgコンテナ積載可能数:通常7~拡張時12個
ダイコン・ハクサイなどの重量野菜用にはNC16A,AHW/NC16A,AHWS:500kg積み、荷台長:1560mm、OHVガソリン4.2PS、20kgコンテナ積載可能数:通常12~拡張時18個
ダイコン・キャベツなどの重量野菜にはNC17,AAW:500kg積み、荷台長:1690mm、OHVガソリン4,2PS、20kgコンテナ積載可能数: 20kgコンテナ積載可能数:通常9~拡張時15個

野菜作業車NC20S
いろいろな作物、栽培、作業に対応しており、鉄コンテナが積載可能。うねをまたいで、重量野菜の収穫から運搬、1,000kg積載可能。20kgコンテナの積載可能数は通常11〜拡張時は22個です。
NC20S,WTは安全装置のバーに何かが当たると一時的にクラッチが切れ、離れるとクラッチが入る構造の、追突や挟まれ防止機能を表中搭載しているので、より安全に作業が行えます。
タマネギ栽培に使用するタマネギピッカーなど、他の機械との併用作業や苗箱並べ、苗出しになどの作業にオススメです。タマネギの鉄コンテナや広い荷台で苗箱用鉄枠も余裕で搭載できます。

木材運搬車CD202ST
悪路・林道走破性、ワイドな荷台と1,100kgの積載能力、強力ウインチを装備し、林内作業を大きくサポート。クリーン&高出力の新型横水ディーゼルエンジンを搭載で、9.5馬力とパワフルながら、排ガス自主規制に対応しています。また、前ミッション効果に加え、ロングローラーと広いトレッド幅により、傾斜地の上り下りや作業も安定した走行性があります。
1軸2動式ウインチは、巻取り・引き出しとも2段変速で集材、引き出しが効率よく行え、ウインチドラムには押付けローラーを採用、ワイヤの巻き取りや引出しがスムーズです。

キャリアダンプはレンタルできるのか

キャリアダンプは、あらゆる場面で活用されているため需要が大きい機械です。最近のキャリアダンプ安全機能の充実や、サスペンションシートの採用など、乗り心地や居住性の快適さや、排ガス規制や低騒音などの環境への配慮にも力を入れている商品が多いこともあり、新品で機械の購入を検討した際、その費用は決して安くはありません。

中古購入は新品購入より初期費用を抑えることができますが、状態が悪いものも多く出回っているので、念入りなリサーチや知識、購入後の調整などが必要です。

キャリアダンプを使用したい際は、レンタルという選択肢もあります。

キャリアダンプは重機リース業者やコマツなどのメーカーからもレンタルサービスがあります。どのリース会社と契約するかにもよりますが、小型のものでしたら数万円から借りることができます。

レンタルのメリットは、初期費用や維持費、保管場所が不要な点です。また、積載するものに応じて必要なサイズや機能を持ったキャリアダンプを選択できるのも大きなメリットでしょう。

しかし、常用や長期間に渡りレンタルする場合は購入よりもコストがかかる点です。使用頻度や目的に応じてレンタルのメリットが享受できるか判断してください。

キャリアダンプや大きさや装備している作業機によって必要となる資格が異なりますので、保有している資格に合わせた大きさやモデルのキャリアダンプを選択しましょう。

キャリアダンプとは

不整地での重要な荷役運搬機械として重宝されているキャリアダンプは、ゴム履帯の登場と共に走行方式がクローラー式のものが多く使用されています。特にクローラ式は泥濘地でも走行できることから土木作業だけでなく稲作やレンコン栽培などの農作業でも大きく貢献しています。

クローラー式のキャリアダンプは、左右のクローラーを互いに逆回転させることもできるので超信地旋回が可能なことから、ダンプよりも使い勝手が良く、河川工事や道路工事をはじめとした工事現場から、圃場整備工事などの農業土木でも多く使用されています。

キャリアダンプの汎用性や不整地走破性は防衛省も目をつけており、民生品のキャリアダンプが陸上自衛隊にも採用されていたり、警視庁では災害用車両として配備されている観点からも信頼性が高い完成された機械ということがわかります。

また、キャリアダンプを私有地以外で運転したり、工事現場で使用するには車体重量によって資格が必要です。正しい操作、使用を行わないと横転や車体からの転落などの事故にもなるためしっかりと必要な講習を修了しましょう。

まとめ

キャリアダンプとは|まとめ
圧倒的な操作性と手軽な使い心地を感じるヤンマーのキャリアダンプですが、個人所有層向けの商品を展開しており、メンテナンス性や耐久性にも優れているので、農作業意外の圃場工事や排土作業といった仕事にも対応できます。

災害復旧活動にも使用されていることからいざという時にも役立ってくれます。

キャリアダンプには、小型から大型のもの、荷箱の種類まで様々なタイプがありますが、購入やレンタルの際は使用用途や作業現場の状況を明確にして、車体幅などにも注意してください。

農業用などで個人所有を考えている方は、ラインナップが豊富なヤンマーなどのメーカーがオススメです。軽トラに積載できる重量、大きさで資格が必要ない歩行式が手軽で、価格などの費用も低く済むでしょう。
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    目次 土木現場で人気・便利な建設機械 各部の名称と基本の操作 各部の名称や基本の運転操作 【YANMAR、CAT、KOMATSU】旋回する荷台が人気で便利 キャリアダンプの中古価格について まとめ 土木現場で人気・便利な建設機械 キャリアダンプは別名「不整地運搬車」や「クローラーダンプ」とも呼ばれ、あらゆる作業現場で重宝されています。 走行装置がクローラー(履帯式・キャタピラー式)式であり、通常のダンプカーでは入れないような整地されていない現場や軟弱な地面、傾斜でも土や資材を積載して運搬することが可能な建設機械です。 走行方式がホイール(車輪式・タイヤ式)はホイールキャリアと呼ばれ、舗装路面での機動性の高さが特徴です。 しかし、軟弱地における走行性はクローラー式に劣るためホイール式キャリアダンプの製造は平成元年以降、徐々に生産されなくなり今ではほとんど見ることがありません。 クローラーキャリアーとホイールキャリアは油圧を利用したダンプ機構とダンプ式荷台を装備したものが一般的なため、「キャリアダンプ」とも呼ばれているそうです。 クローラー式のキャリアダンプは、左右のクローラーを互いに逆回転させることもできるため超信地旋回も可能でダンプカーよりも使い勝手が良く、河川工事や道路工事、宅地造成工事をはじめとした工事現場、圃場整備工事などの現場で多く使用されます。 上記で紹介したように圧倒的な悪路走破性を備えているので、工事現場以外にも、農業や林業まで多岐に渡り活躍しています。 キャリアダンプの積載容量は小型のもので2t前後、大型のもので11t前後となっているので、用途によってサイズも選べます。 ダンプやトラックが入れない庭での造園作業などでは小型のキャリアダンプが、土や資材、苗の運搬に便利です。 キャリアダンプの荷箱は「ベッセル」と「三方開」の大きく2種類があります。 「ベッセル」と呼ばれる荷箱は、船底のような形をしているのが特徴で、土砂や砕石などを運搬し、ダンプアップした際に排出しやすくなっているものです。 一方、「三方開」は一般的なダンプトラックのような荷箱となっており、荷箱の三方を開くことができるため、荷物の積み下ろしがしやすくなっています。 作業内容によってどちらがいいのか選んでおけば作業効率も上がりますね。また、クローラー・クレーンともにクレーンや集材機を架装したものもあり、杭の引き抜き作業や資材の吊り上げ積載に便利なモデルもあります。 最近のキャリアダンプは安全機能の充実や、サスペンションシートの採用、など乗り心地や居住性の快適さにも力を入れている商品が多いです。 各部の名称と基本の操作 キャリアダンプの構造や運転・操作はユンボや他のクローラー式車両と似ているので、イメージがしやすいかもしれません。 以下がキャリアダンプ各部の名称と説明です。 キャリアダンプを選ぶ時、カタログを見ても専門用語がわからないという場合などに参考にしてみてください。 ・外観説明 (上部)名称 説明 運転席保護装置 転倒時に運転員を保護するための装置・機構が装備されている車両も多いです。 運転席 運転員が乗車する席です。目の前に走行レバーや切り替えクラッチ、駐車レバー、計器など、運転に必要な装置が備わっています。 走行ハンドル(レバー) 2本のレバーで操作するタイプが多いですが、運転は他のクローラー建機と同様で、レバー2本を前後に倒すと前進、後進。旋回したい方のレバーを倒すとその方向へ曲がります。 荷台 前述したように2種類の荷台があります。最大積載量などに注意しましょう。 各部の名称や基本の運転操作 クローラー(ゴム製・鉄製) 他のキャタピラ式の車両と同様、クローラーもキャタピラかゴム製の2種類があります。 ・ゴム製は主に小型機械に使用されることが多く、舗装された道路も走ることができます。  ゴム製は切れやすいので、短いスパンでの交換が必要です。 ・一方、鉄製は重量のある大型機械に使用されることが多く、ゴム製に比べて不整地でも安定して走りやすく、鉄製のためキャタピラが切れることなく長期的に走ることができます。  一度履帯が切れてしまった際、交換は至難の業で、舗装路面は走行できないというデメリットがあります。 トラックローラー ゴムクローラーをスムーズに回転させるため、足回り下部に使用されているローラーです。下部ローラーを別名トラックローラーと呼びます。 油圧駆動部(HST) 油圧を介して動力を伝える装置で変速や先進、後進の切り替えなどに関係します。 アイドラ アイドラ(誘導輪)はクローラーが脱輪しないようにガイドするホイールです。 スプロケット スプロケット(軌道輪)クローラーを回転させるための歯車です。 走行用油圧モーターに直接取り付けられており、モーターの回転エネルギーをクローラーに伝達する役割があります。 油圧駆動部(HST) ラジエーター 自動車や他の車両機械にも搭載されているものと同様、冷却水や潤滑油の冷却をする役割があります。 エンジン 小型のキャリアダンプにはキースタートとスターターの両方の方法でエンジン始動可能な車両もあります。 排気ガス浄化装置 排気ガスが含む微粒子状物質(大気汚染物質)を取り除くための装置で、車両への装備が義務付けられています。 走行用油圧ポンプ 走行時に動力を走行用油圧モーターなどの足回りに伝えます。 制御用油圧ポンプ エンジン馬力などを制御します。 油圧ホース 油圧に使用する作動油が流れるホースです。 走行用油圧モーター 走行用油圧ポンプからの油圧を受けスプロケットを回転させます。 ラインフィルター ノイズ(作動周波数)は機器のケーブルや信号線ケーブルを経由して他の機械に妨害を与えます。 電子・電気機器の誤作動や、機器の破損にも繋がってしまうため、各種機器は、自らノイズの発生を抑制するとともに周辺機器からノイズの影響を受けないような設計が求められます。 機械や外部の機械から発生するノイズを除去することが目的のためノイズフィルターとも呼ばれています。 作動油タンク 機械の中でも油圧で駆動する装置にオイルを送るために使われるタンクです。オイルを出したり戻したりするため、複雑な構造をしています。 ダンプシリンダー ダンプアップする際、荷台を油圧で昇降させるためのシリンダーです。 キャリアダンプの基本的な操作は「前進・後進」、「旋回」「ダンプ」なので、運転はそれほど難しく感じないでしょう。 キャリアダンプは比較的速度が遅く、操作も容易なため安全な乗り物だと思われがちですが、クローラキャリアの特性上、機械の前後方向よりも左右方向に転倒しやすく、傾斜地での運転はもっと注意しなければなりません。 傾斜地では走行路の状況(障害物の有無、凹凸、湿地など)及び、走行速度、積載状態により安定性が大きく変わります。 傾斜地走行時、登り坂を走行する際は運転席を山側に向け、下り坂の際は運転席を谷側に向け、足場を確認しながら低速で走行するのが基本です。 荷物を積載したまま斜面を下る時は、急坂路になればなるほどエンジン回転数を下げ、ゆっくり走行します。 運転席が荷台の前面にあるキャリアダンプの場合、登りはバックで下りは前進で走行するようになります。 また、荷台をダンプする際は、積荷の落下と共に重心が移動するため、傾斜地でのダンプ行為は転倒の危険性が最も高いです。 傾斜地での作業は、旋回及びダンプ時に機体のバランスを失って転倒する恐れがあるので、原則として傾斜地での旋回やダンプ作業は行わないようにしましょう。 過積載状態での走行は転倒の恐れが高くなるので使用の際は、キャリアダンプの最大積載量も確認しましょう。 機械に傾斜角度計がある場合は、機体の傾斜を知ることができます。 【YANMAR、CAT、KOMATSU】旋回する荷台が人気で便利 各メーカーが製造、販売を行なっているキャリアダンプですが、最近は荷台が旋回するタイプのモデルが登場しており、人気です。 旋回荷台タイプのキャリアダンプには以下2種類の旋回形があります。 全旋回形…一体型フレーム、荷台及び運転席からなる上部構造体が、下部走行装置に対して360°全旋回できる不整地運搬車 荷台半旋回形…荷台が上部構造体フレーム上で、左右90°旋回できる不整地運搬車。 荷台が旋回させることで一々切り返しをすることなく、排土したい場所に荷台をダンプアップできるので作業性が高く効率的で、ダンプカーよりも手軽です。 各メーカーの特徴を紹介していきます。 YANMAR(ヤンマー) 現在ヤンマーからは3種類のキャリアダンプがラインナップされており、用途や現場にあった機械を選択するのが良いでしょう。 C12R-C 機械質量880kg、最大積載量990kg、エンジン出力7.7kw。 最もコンパクトで狭所での使用に強いモデルです。 C30R-3 機械質量2560kg、最大積載量2500kg、エンジン出力32.5kw。 コンパクトな全幅で、180°旋回ベッセル仕様と基本三方開きベッセル仕様もあるので排土作業の効率が最も良好です。 C50R-5A 機械質量5.730kg、最大積載量3.800kg、定格出力83.2kw。 軟弱地での走行を想定された強靭な足回りとロングクローラーで抜群の安定性が確保されています。また、車幅は2,200mmとスマートであり積載性と狭所作業性の両方を兼ね備えています。 圧倒的な操作性と手軽な使い心地を感じるヤンマーのキャリアダンプですがメンテナンス性や耐久性にも優れているので、農家でも圃場工事や排土作業用に所有している人も見かけます。 土木工事というよりは個人所有層向けにも対応しています。 また、狭所作業性能が高いため災害復旧活動でも活躍している例もあります。 CAT C A Tこと日本キャタピラーですが、現在キャリアダンプのラインナップはありませんが、代わりにアーティキュレートダンプトラックのラインナップが充実しています。 アーティキュレートダンプトラックとは、通常のダンプトラックをリジット式と言いますがそれとは異なる重機であり、機体中央の関節から折れ曲がることができ、前1軸・後2軸で6×4か6×6の駆動方式を採用しているのが特徴です。 それにより、起伏の多い地面や、軟弱な地盤などの不整地で高い走行性を発揮します。元々、降雨日数が多く、冬期に降雪があり、春先は路面が荒れる欧州地域で開発された商品で、日本の過酷な大地でもその性能は遺憾無く発揮されます。 アーティキュレートダンプトラックの用途はキャリアダンプと同じく、不整地での運搬作業でキャリアダンプよりも大量の土を運搬でき、舗装路も走行可能です。 KOMATSU コマツでは荷台が360°旋回する全旋回形キャリアダンプのラインナップがありましたが、現在は生産を停止しているようです。 商品情報にはCAT同様アーティキュレート式ダンプトラックの生産はありますが、キャリアダンプのラインナップは確認できませんでした。 中古やレンタルで荷台全旋回形の「くるくるダンプダンプシリーズ」を見つけることができます。 キャリアダンプの中古価格について 3社中2社ではキャリアダンプの生産が終了しているようで、中古市場では様々なキャリアダンプが出回っているようです。 不整地運搬車は幅広い分野で活躍するため、国内市場では高い需要があり、売却時にも高額な値段で取引されています。 キャリアダンプの中古相場は1t前後のものでも¥700.000〜¥1.000.000以上します。 新品で購入するとかなりの費用がかかってしまいますが、中古購入の場合その費用を低く抑えることが可能です。 そのために、中古キャリアダンプを購入するときは、なるべく独自で販売流通網を多く確保している業者を選びましょう。 多くの販売ルートを持っているか否かによって選択肢の数も決まるので、安く状態の良いキャリアダンプを探すには重要な要素になります。 キャリアダンプを購入する際は、相場を念入りにチェックする方も少なくないでしょうが、値段の割に非常に状態の良いものもあれば、高額にも関わらずあまり状態の良くないものもあります。 相場を見ることで、目星をつけているキャリアダンプは得なのか、それとも割高なのかを判断する材料にすることができますが、相場は相場です。 他にも様々な情報を吟味してどのような状態かを細かく見る必要があります。 中古市場には多くのキャリアダンプが販売されているので、複数のネットオークションを比較検討してみると良いでしょう。 オークションには状態の良好なものや悪いものなど、様々な価格で出品されていますが、現品を確認することができないので注意しなければなりません。また個人だけでなく業者がキャリアダンプなどの重機を出品していることもあります。 こういった業者の方がある程度信頼することができるので、オークションを利用する際は出品者も確認してみましょう。 そして、中古重機購入全般に関係していることですが、アワメーターの確認は絶対にしなければなりません。 アワメーターは、その重機の稼働時間を確認するためのメーターで、どのくらい使用されていたかがわかります。 中古キャリアダンプの中にはアワメーターが300〜500程度という、非常に状態の良いものもあります。 しかし、アワメーターの数値が低いということはそれだけ状態がいいということであり、商品価値も上がるので、必然的に価格も高額になってしまいます。 また、アワメーターだけで状態を判断するのではなく、できる限り隅々まで機体を確認してください。 キャリアダンプなどの重機は使用されている部品や消耗品が非常に多いため、隅々までチェックしなければ劣化箇所を判断できないので注意が必要です。特にオイル周りやクローラーなどの足回りは必ずチェックしておきましょう。 一見異常がないように見えても、細かくチェックしてみたら油圧ホースの劣化や、グリスアップの甘さなどがあったりと、メンテナンスが行き届いていないこともあります。 少しでも価格の安いものを購入しようと考えてしまいがちですが、初期費用を抑えて安く購入できたとしても状態が悪く、結局修理やメンテナンスの費用がかかってしまいます。 予算よりも多少高額になったとしても、少しでも状態が良いものを購入した方が結果的に安く済むということもあります。 まとめキャリアダンプ解説|まとめ ダンプカーでは侵入困難な不整地で頼りになる荷役として、土木現場のみならず様々なシーンで活用されているキャリアダンプですが、警視庁では災害用不整地運搬車としての採用や、陸上自衛隊では民生品の不整地運搬車を資材運搬車の名で施設科部隊をメインに装備し、燃料や弾薬運搬車としても使用されているようです。 キャリアダンプと一言でいってもその種類やタイプは様々で、小型から大型のものから荷台の形状や旋回形、クレーンを装備しているタイプ、農作業向けキャリアダンプなどがありましたが、中には水陸両用のキャリアダンプもあるようです。 キャリアダンプを選ぶ際は自分の作業用途や使用環境に適合したものを選ぶようにしましょう。 山や森林、川などの地形に富んでおり、気象や四季の移り変わりが激しい日本では、クローラーを装備した運搬車両の需要が非常に高いです。 そのため、キャリアダンプの需要と相場は高いようで、中古品でも100万円以上の値段がしてしまいます。 KOMATSU(コマツ)やCAT(キャタピラー)などキャリアダンプの生産販売が現在行われていないメーカーもありますが、ネットオークションをはじめとした中古市場では、様々な商品が数多く出品されています。 ネットオークションでの調査と中古重機販売業者への偵察をどちらも行うなどして、根気強く探していれば自分の希望に近いものが見つかる可能性は高いです。 ←トクワールドでは、良質な【中古キャリアダンプ】が多数あります!

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    キャリアダンプ

    中古建機|キャリアダンプの技能講習や教習所について解説

    目次 キャリアダンプの運転に必要な技能講習について 主に運搬車として使用されるキャリアダンプ キャリアダンプには資格が必要 不整地運搬運転者とはどういった資格なのか? 資格取得のメリットは? 特別講習と運転技能講習の2種類存在 講習場所と資格取得の費用は? 不整地運搬車技能講習を受講して運転できるトラック オフロードダンプトラックはキャリアダンプと同じか? フォワーダを運転するには まとめ キャリアダンプの運転に必要な技能講習について キャリアダンプという重機をご存じでしょうか?土木や農家、林業関係者にとっては馴染み深い重機と思います。 では、キャリアダンプを知らない方にもご説明すると、今あげた職業の共通点は、それは悪路での作業が想定される点です。 キャリアダンプは中でも、ダンプカーなどの車両が入れない軟弱地盤での走行が可能であることから不整地での重要な荷役を務めています。 悪条件での運搬作業に大変重宝される存在のキャリアダンプですが、他の重機と同様に運転には資格が必要です。 今回はキャリアダンプを運転するために必要な資格について解説していきます。 主に運搬車として使用されるキャリアダンプ 上記でもご説明した通り、キャリアダンプは不整地走行用に設計された、荷の運搬作業を目的とした特殊車両で、クローラ式、又はホイール式の重機を言います。 ホイール式(タイヤ走行)のキャリアダンプは舗装路における機動性に優れていますが、悪路走行に対応したクローラー式走行が一般的です。 クローラ式(キャタピラ走行)は、接地圧が低く、軟弱地盤や傾斜がある地面でも、荷台に積載物があるまま走行が可能です。 正式には不整地運搬車という呼ばれ方もしますが、油圧装置を搭載しているものが多く、ダンプ式荷台が標準的なためキャリアダンプと呼ばれます。 クローラ(キャタピラ)走行のものはクローラダンプ、ホイール式はホイルキャリアとも言います。 ゴム製クローラーの誕生以降、ホイールキャリアは衰退し、その数は少ないですが機動性があるため倉庫や農園など狭い場所で使われている事が多いです。 現在ではゴム製のクローラを備えたキャリアダンプが主流になっており、以前は大型のものには鉄製クローラが使われていました。 現在は技術の進歩もあり10トンを超えるキャリアダンプでもゴム製クローラが使われるようになっています。 作業現場によってはトラックやダンプカーが侵入できないような地盤や地形もあり、そんな時はキャリアダンプの能力が最大限に発揮されます。 使用用途の一例としては、山間部での運搬、河川工事や法面工事での土砂運搬、農業土木などで役立つことが多いです。 米国ではゴミ処理場や森林開発で大型のキャリアダンプが活躍しています。 土木現場をはじめとした、悪条件の地盤や自然環境を相手にする仕事では幅広く使われており、農業、林業、スキー場管理などの職業で目にする機会が多い重機です。 農業では、圃場内において土や堆肥、収穫した作物の運搬に用いられ、車両が侵入できない住宅の庭の造園作業には小型のキャリアダンプが活用されています。 また、警察車両としてキャリアダンプが災害用として配備されている例もあり、災害救助や復旧作業での活動を行います。 土砂崩れや陥没などにより、道路が寸断されるような災害現場ではその不整地走破性能が発揮され、瓦礫や土砂の撤去から物資輸送など多岐にわたる運用が期待できるでしょう。 キャリアダンプをベースにクレーンや集材機器を架装したものもあり、座席を反転させてバック走行も考慮され、前後進の変則段数は同じになっています。 助手席や乗客用の席はなく、原動機はディーゼルエンジンのものが多いです。 乗車式とは別に操縦席のない歩行式もあり、ダンプ機構などは手動によるものが多く、座席がないため特殊自動車にはなりません。 キャリアダンプには荷台が半旋回(180度旋回)や全旋回(360度旋回)するモデルもあり、ダンプカーよりも積み込み、排土の作業効率がいいものや、荷台にはベッセルと呼ばれる船底形状のもので砕石や土砂の運搬、排土に適した箱型や、三方開という一般的な荷台のタイプがあります。 キャリアダンプには資格が必要 キャリアダンプと一言にいっても、運転席がない手押しタイプの小型タイプから最大のものだと20トンの大型キャリアダンプまであります。 小さなものでも980キロくらいのものもあります。 キャリアダンプは普通のダンプトラックと比べるとやや小型なものが多い印象です。 そして、最大積載量1トン以上のキャリアダンプを運転するには「不整地運搬運転者」という資格が必要で、不整地運搬車の運転作業に従事する者は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければならないことが義務付けられています。 最大積載量1トン以上規模の大きさですと重量は16トンくらいになります。 最大積載量1トン以上のキャリアダンプは技能講習が必要ですが、1ン未満の機械であれば特別講習だけで運転ができます。 不整地運搬運転者とはどういった資格なのか? 不整地運搬車運転者は、不整地運搬の運転に必要な資格で、最大積載量1トン以上の場合、東堂安全衛生法により運転技能講習を修了することが義務付けられています。 普通の自動車運転免許とは違い、取得後は更新手続きの必要はないので、合格後は一生ものの資格となりますが、不整地運搬運転者の資格のみを取得しても、自動車運転免許がないと公道を走ることはできないので注意してください。 そのため、整地運搬運転者の資格は他の資格や車両系建設機械と組み合わせて取得されることが多いです。 資格取得のメリットは? 不整地運車運転者は、足場の悪い作業が多い土木建設工事や農林水産業、造園業関係でのニーズが強い資格です。 また、積雪地での需要も高く、時には特殊環境下での配達の必要性があることから、不整地の運転でもあまり縁のない運送業でも、資格を持っていると歓迎されることがあります。 しかし、ハンドガイド式のものや、林内走行車や農業運搬機については別の資格が必要となる場合があるので注意が必要です。 特に建設業界では、不整地運搬運転者の技能講習を修了すると、キャリアダンプの運転ができるだけでなく、建設キャリアアップシステムにおいての評価が上がるというメリットがあります。 評価が上がると「登録基幹技能者」になることが可能で、その種類のプロフェッショナルとして認められます。 登録基幹技能者になると、現場管理を任せられるだけでなく、給与アップなど収入面においても優位になるので是非チャレンジしてみてください。 特別講習と運転技能講習の2種類存在 不整地運搬車の資格は、積載量によって2つのタイプに分かれます。 最大積載量が1トン未満であれば、「特別教育」を受講すれば取得可能で、1トン以上であれば「技能講習」を修了することが取得条件です。 不整地運搬車運転技能講習 最大積載量1トン以上を含めた全ての不整地運搬車を運転できる事ができる資格です。 不整地運搬車運転特別教育 最大積載量1トン未満の不整地運搬車を運転できる資格です。 運転免許 不整地運搬車運転技能講習と不整地運搬車運転特別教育は、作業に必要な資格であり、適応となる場所は私有地に限られます。 キャリアダンプを公道で運転する場合には大型自動車免許も同時に所持しておく必要があるほか。キャリアダンプに対して車両登録をおこない、ナンバープレートの取り付けが必要です。 不整地運搬者技能講習内容と講習時間 学科 講習時間 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 4時間 荷の運搬に関する知識 4時間 荷の運転に必要な力学に関する知識 2時間 関係法令 1時間 実技 講習時間 走行の操作 20時間 荷の運搬 4時間 不整地運搬運転者技能講習の受講資格者は18歳以上であり、学科では、走行や荷の運搬に関する知識と関連法令を学び、実技では、車両に搭乗して、走行と荷の積み下ろしを行います。 18歳以上であれば誰でも受講することができ、大型特殊自動車免許を保有している場合、講習時間は11時間とかなり短縮できますが、一方で、車両系資格を身保有、未経験で受講する場合は35時間のコースとなり、5日〜6日にわたる長丁場となります。 学科と実技で各6時間があり、技能講習の場合、経験や保有している資格によって11時間、15時間、31時間、35時間の4コースに分かれます。 講習免除を受ける場合は、特別教育修了証のコピーや。事業主経験証明証などが必要となるので忘れないようにしてください。 不整地運搬者特別教育内容と講習時間 学科 講習時間 走行に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識 2時間 荷の運搬に関する知識 2時間 荷の運転に必要な力学に関する知識 1時間 関係法令 1時間 実技 講習時間 走行の操作 4時間 荷の運搬 2時間 不整地運搬車運転者の特別教育は労働安全衛生法で定められた資格です。 各事業所や企業、都道府県労働局長登録教習機関などで実施される特別教育を受講すれば、一般道路を除いて、最大積載量が1トン未満のキャリアダンプ(不整地運搬車)の運転を行うことができます。 また、大型免許保有者や建設機械施工技術検定の1級技術検定合格者、最大積載量1トン未満の不整地運搬者の運転業務を6ヶ月以上の従事者などには、学科や実技の講習が一部免除になります。 不整地運搬車運転者特別教育は、学科6時間、実技6時間の合計12時間の受講時間が必要です。 技能講習の受講時間について 不整地運搬車の受講時間は、保有している資格によって講習時間が変わります。 下記の資格がひとつあれば、短縮した時間で受験可能です。 11時間 大型特殊免許所有者 車両系建設機械(整地等)(解体用)運転技能講習修了者 普通、準中型、中型、大型運転免許を保有し小型車両系建設機械(整地等)(解体用)又は、小型不整地運搬車のいずれかの特別教育修了後、業務経験が3ヶ月以上ある方。 15時間 小型車両系建設機械(整地等)(解体用)又は、小型不整地運搬車のいずれかの特別教育修了後、業務経験が6ヶ月以上ある方 31時間 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習修了者 35時間 上記いずれも該当しない方 つまり未経験者でも35時間の講習を受ければ取得可能です。講習場所と資格取得の費用は? 不整地運搬車運転者は、全国都道府県の教習所にて年に数回実施されています。 代表的なもので「コマツ教習所」、「キャタピラー教習所」、「住友建機」、「コベルコ教習所」など各メーカーが行なっている教習などがあります。 しかし、教習所によっては業務経験や大型免許などの保有資格がないと対応していない場合もあるので、受けたい教習所で事前に確認が必要です。 なお、不整地運搬車運転特別教育や不整地運搬車運転技能講習は、建設事業主に対する助成金制度の対象となっています。 建設事業主等に対する助成金制度とは、建設業に携わる中小企業の事業主が従業員に技術向上のため、技能講習・特別教育・安全衛生教育を受講させた場合に、その一部が事業主に対して助成される制度です。 取得の際は職場に一度確認してみるてはいいでしょうか。 資格取得にかかる費用の相場は以下の通りとなっています。 料金は教習所や教習コースによって幅があります。 不意整地運搬車運転技能講習の費用相場 大型特殊免許保有者 車両系建設機械(基礎工事用・解体用)運転技能講習修了者 35.000円~40.000円 車両系建設機械(基礎工事用・解体用)運転技能講習修了者 100.000円~105.000円 上記以外 110.000円~120.000円 不整地運搬車運転者の試験難易度は? 不整地運搬車運転者の学科試験は、他の運転資格と比べても比較的難易度が低いと言えます。講習をきちんと受けていれば、試験には合格できるでしょう。 具体的な合格機銃や合格率は公表されていませんが、ほとんどの人が合格しているようです。 不整地運搬車技能講習を受講して運転できるトラック アーティキユレート式 ダンプトラック(リジット式)と同じ土砂運搬のための機械で、なかでも車体を屈折させて旋回するタイプを「アーティキュレートダンプトラック」と呼びます。 アーティキュレーターダンプトラックは、起伏の多い不整地や軟弱な地盤での走行性がよく、勾配にも強く小回りが利くというメリットがあります。 サイズは、積載量が23トン、運転質量23トンから積載量40トン、運転質量33トンクラスまであります。 主に、ダム工事、住宅地造成、ゴルフ場建設、トンネル工事、露天掘り鉱山や採石場などで活躍しています。 元々は、降水日数が多く、春先は雪解けで地盤が非常に不安定になる欧州にて開発された機械ですが、日本の起伏に富んだ地形と多彩な気象状況にも対応しています。 スキッドステア式 ホイールローダーと同種の機械で、積み込みと運搬を行なう建機ですが、コンパクトな機体とその場旋回(360度旋回)できるのが特徴です。 タイヤで走行するものを「スキッドステアローダー」、クローラ式のものを「コンパクトトラックローダー」と呼びます。 特に多種多様なアタッチメントがあり、汎用的かつ多用途に運用できるのもメリットです。 サイズですが、バケット容量は共に0.4m3程度、運転質量はスキッドステアローダーで2.7トン、コンパクトトラックローダーで4.2トンほどになります。 様々な現場で活躍しており、建設工事や土木工事以外にも、農林水産関係、造園業、畜産などの幅広い現場で、積み込み、除雪、運搬、清掃業務に使用されています。 オフロードダンプトラックはキャリアダンプと同じか? 重ダンプトラックやホウルトラック、ダンパーとも呼ばれるトラックは、不整地運搬車の種類に分類されます。 装輪駆動ですが、一般の自動車と同じように丸ハンドルで前輪の向きを変えて走行し、大型特殊自動車の一種として定義されています。 積載能力や走行速度がどの運搬重機よりもはるかに高いことや、ダンプ以外の作業機を取り付けないことなど、上記二種の機械とは別格の存在となります。 フォワーダを運転するには キャリアダンプには様々なタイプや派生などが存在しますが、中にはフォワーダを搭載したタイプもあります。 フォワーダとは林業などで運用される木材積み込み用機械のことで、これがキャリアダンプに搭載されている銃器を取り扱う場合は、大型免許や大型特殊免許を取得しただけでは行動を走れても操作することはできません。 また、今回紹介した不整地運搬車運転者の資格でも操縦することはできません。 フォワーダは「走行集材機械」(フォワーダ・集材車・集材用トラクターなど)という内容で規定されており、「走行集材機械特別教育」を受講しないといけません。 つまり、事業主はこの作業を行わせるときには特別教育を受講する必要があります。 フォワーダ運転の講習内容について 学科の受講内容 ・走行集材機械に関する知識、走行集材機械の走行 ・作業に関する装置の行動 ・取り扱いの方法に関する知識 学科は以上の内容を合計6時間の講習時間で実施されます。 実技の受講内容 ・走行集材機械の走行操作 ・走行集材機械の作業のための装置操作 実技に関しても以上の内容を合計6時間実施されます。 この特別教育は車両系木材伐出機械等の運転経験6ヶ月以上ある方ある方を対象に実施されています。 講習場所と資格取得の費用は? 不整地運搬車運転者は、全国都道府県の教習所にて年に数回実施されています。 代表的なもので「コマツ教習所」、「キャタピラー教習所」、「住友建機」、「コベルコ教習所」など各メーカーが行なっている教習などがあります。 しかし、教習所によっては業務経験や大型免許などの保有資格がないと対応していない場合もあるので、受けたい教習所で事前に確認が必要です。 なお、不整地運搬車運転特別教育や不整地運搬車運転技能講習は、建設事業主に対する助成金制度の対象となっています。 建設事業主等に対する助成金制度とは、建設業に携わる中小企業の事業主が従業員に技術向上のため、技能講習・特別教育・安全衛生教育を受講させた場合に、その一部が事業主に対して助成される制度です。 取得の際は職場に一度確認してみるてはいいでしょうか。 資格取得にかかる費用の相場は以下の通りとなっています。 料金は教習所や教習コースによって幅があります。 不意整地運搬車運転技能講習の費用相場 大型特殊免許保有者 車両系建設機械(基礎工事用・解体用)運転技能講習修了者 35.000円~40.000円 車両系建設機械(基礎工事用・解体用)運転技能講習修了者 100.000円~105.000円 上記以外 110.000円~120.000円 不整地運搬車運転者の試験難易度は? 不整地運搬車運転者の学科試験は、他の運転資格と比べても比較的難易度が低いと言えます。講習をきちんと受けていれば、試験には合格できるでしょう。 具体的な合格機銃や合格率は公表されていませんが、ほとんどの人が合格しているようです。 まとめ キャリアダンプは、ユンボと同様で私有地作業での資格は必要ありませんが、土木作業や業務における運転には有資格者である事が義務付けられています。 ただし、ハンドガイド式、林内作業者、農耕用運搬機械などは不整地運搬車には含まれませんので注意してください。 解説した通り、キャリアダンプ(不整地運搬車)は労働安全衛生規則で「車両系荷役運転機械」に該当しているため、最大積載量が1トン以上の不整地運搬作業を行なう場合は、「不整地運搬車運転技能講習」を修了する必要があり、最大積載量1トン未満では「不整地運搬車運転特別教育」を修了したものであれば業務可能とすることが、労働安全衛生法で定められています。 そして、保有している資格によっては受講時間が一部免除になることもあるので、免除対象になる他の資格を保有してから受講するのがおすすめです。 不整地運搬車運転者技能講習や特別講習は全国各地で開催されているので、まずは最寄りの教育機関のサイトや予約状況、費用などを調べてみましょう。 また、クレーン機能やフォアダー架装をしているキャリアダンプを操作するには別途で、操作に必要な資格を受講する必要があります。 キャリアダンプの技能講習や教習所について|まとめ 軟弱地盤や傾斜地で高い運搬性能と走行能力を持つキャリアダンプは、建設機械として以外にも幅広い用途で活躍しています。 そのため、建設関係や造園関係、農林水産関係などの業種では需要が高く、これらの職業への転職や就職を検討している方は是非とも取得をオススメしたい資格でもあります。 キャリアダンプは用途が多く便利な機械ではありますが、積載量を守るなど安全に使用する知識や決まり事が多くあるので、講習をしっかり受けて安全に作業ができるよう心がけましょう。 ←【中古キャリアダンプ】を探すならトクワールド!在庫多数あります!

    2022/06/16

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